JP2002180282A - 電鋳メタルとその製造方法 - Google Patents

電鋳メタルとその製造方法

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JP2002180282A JP2000387388A JP2000387388A JP2002180282A JP 2002180282 A JP2002180282 A JP 2002180282A JP 2000387388 A JP2000387388 A JP 2000387388A JP 2000387388 A JP2000387388 A JP 2000387388A JP 2002180282 A JP2002180282 A JP 2002180282A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高密度配線用基板に部品搭載用の多数の孔を
明けるための精密金型を電鋳メタル製とするについて、
金属基盤上に孔明け用の多数の凸部が、均一高さで電鋳
法により成形できるようにする。 【解決手段】 (1)母型となる金属基盤2上に、微小
な凸部3に相当する電着用の開口部15を有するパター
ンレジスト16を設ける。(2)15の周辺に15内で
の折出成長量を調整するための、導電性の捨て電着用部
材18を密着させる。(3)15と18の表面に3に相
当する電着金属27と捨て電着金属28をそれぞれ電着
成形させる。(4)28を含む18および16を除去す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高密度配線
用基板やグリーンシートなどに部品搭載用の多数の孔を
設ける穿設用や、多数の凹み(反対面に突出部)を設け
る精密金型その他、回路の作動をテストするための検査
用プローブ等の接触端子用のバンプの形成、更にこれ自
体が微少な凸部を有することに意義のある精密部品とし
ても広く用いることができる電鋳メタルに関する。
【0002】
【従来の技術】金属基盤上に多数の凸部を設けるについ
て、電鋳メタル製にすることは、高精度に仕上がり、生
産性にも優れる利点がある。すなわち、通常の電鋳法に
よるときは、図8(A)に示すごとく、母型となる金属
基盤2上に、凸部3に相当する電着用の開口部15を有
するパターンレジスト16を設け、図8(B)に示すご
とく、金属基盤2上のパターンレジスト16で覆われて
いない開口部15に電鋳法で電着金属27を電鋳したの
ち、パターンレジスト16を除去することにより、図8
(C)に示すごとく、金属基盤2上に多数の凸部3が個
々に独立して設けられた電鋳メタル1を得ることにな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】問題は、各凸部3の突
出高さ(厚み)をいかにして均一に揃えるかにある。す
なわち電鋳法では、金属基盤2上における単位面積当た
りに電着される電着金属27の量は略一定である。従っ
て、各凸部3の径寸法と形状、及び各凸部間の間隔がい
ずれも同一であれば、全ての凸部3の突出高さは均一化
する。
【0004】しかし、電鋳メタル1の各部における凸部
3の径寸法に違いがあったり、各凸部間の配設間隔に粗
密差がある場合は、全ての凸部3の突出高さが均一には
ならない。例えば、電鋳メタル1において、図8(B)
・(C)に示すごとく凸部3が疎に存在する粗の領域P
と、凸部3が密集して存在する密の領域Qとがある場
合、全ての凸部3が同一径とするならば、粗の領域Pに
ある凸部3の突出高さは大きく、密の領域Qにある凸部
3の突出高さは小さくなる。凸部3が均一に配置されて
いれば、径大の凸部3は径小の凸部3に比べて突出高さ
が小さくなるの道理である。凸部3にかかる高低差があ
る場合、先の図8(B)の状態において電鋳面側を研磨
処理して高さを均一化することが考えられるが、凸部3
の配設の疎密の差が大きく、その高低差が数倍程度と大
きいと全ての凸部3の突出高さを均一に研磨することは
困難である。
【0005】そこで本発明の目的は、金属基盤上の各凸
部に径寸法の違い及び/又は配設密度の差があっても、
電鋳法によって全ての凸部の突出高さを略均一状にしか
も容易に製作できる電鋳メタルと、その製造方法を提供
するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電鋳メタルは、
図1に示すごとく電鋳時の母型となる金属基盤2上に、
径寸法及び/又は配設密度の異なる多数の微小な凸部3
が、定められた略同一高さになるよう電鋳法で形成され
ていることを特徴とする。すなわち、多数の凸部3は、
径寸法の異なるものが混在しているか、領域によって配
設密度が異なっているか、あるいはこれらが複合してい
ることを前提としている。
【0007】かかる構造の電鋳メタル1を製造するにつ
いて、本発明の製造方法は、図2(D)に示すごとく金
属基盤2を母型として該金属基盤2上に前記凸部3に相
当する電着用の開口部15を有するパターンレジスト1
6を設けるパターニング工程と、図3(A)に示すごと
くパターンレジスト16上に、前記開口部15の周辺に
開口部15内での電着金属の析出成長量を調整するため
の導電性の捨て電着用部材18を密着させる捨て電着用
部材積層工程と、図3(B)に示すごとく金属基盤2上
の前記開口部15と、捨て電着用部材18の表面とに、
前記凸部3に相当する電着金属27と、捨て電着金属2
8とをそれぞれ電着形成する電鋳工程と、図3(C)お
よび(D)に示すごとく捨て電着金属28を含む捨て電
着用部材18、および前記パターンレジスト16を除去
する除去工程とからなることを特徴とする。これによれ
ば、金属基盤2上に電着金属27で凸部3が形成され
る。特に、開口部15の周辺に形成した捨て電着用部材
18の各個所における面積を、対応する開口部15の径
あるいは、配列される開口部15の疎密の度合いに応じ
て単位面積中における析出面積を均一化するよう任意に
設定することで各凸部3が析出成長して行く過程におい
て各開口部15内に析出形成される凸部3の高さを略均
一となるように制御することが可能となる。金属基盤2
上のパターンレジスト16は、フォトレジスト等を使用
したリソグラフィー法その他の任意の方法で形成でき、
パターンレジスト6の形成手段は問わない。捨て電着用
部材18も、電鋳時に陰電極となるよう導電性を有する
ものであればよく、プレス成形やエッチング法で通孔1
7を設けたものでもよい。捨て電着用部材18は、電鋳
工程における通電と、除去工程における除去のために全
て連続していることが好ましい。
【0008】具体的には、前記パターンニング工程に先
立って、図2(A)に示すごとく金属基盤2上に無光沢
ニッケルの電着層10を一次電鋳したのち、図2(D)
に示すごとく電着層10上にパターンレジスト16を設
けてあり、図3(B)の前記電鋳工程において、前記電
着層10上に光沢ニッケルの前記電着金属27を二次電
鋳してある。
【0009】図3(A)に示すごとく捨て電着用部材1
8の各通孔17は、これに対応する前記開口部15より
もそれぞれ径大に形成されている。
【0010】そして、前記パターンレジスト16の除去
後に、図3(E)に示すごとく前記金属基盤2の凸部形
成面側に、前記凸部3の外表面を含めて全面的にめっき
皮膜30をめっき処理して形成してある。
【0011】
【発明の作用効果】請求項1記載の本発明に係る電鋳メ
タルによれば、金属基盤2上に径寸法及び/又は配設密
度の異なる多数の凸部3を配設するについて、金属基盤
2をそのまま電鋳母型として各凸部3が定められた略同
一高さになるよう電鋳法により形成するものとした。従
って、電鋳法により製作するので、各凸部3の径や配列
の疎密の差の程度にかかわらず、高精度に能率良く生産
できる。その結果、本発明の電鋳メタルは、例えば高密
度配線用基板などに部品搭載用の多数の孔を設ける精密
金型あるいは接続用バンプとしての凸部を備えた検査用
プローブなど様々な用途に好適なものとなる。
【0012】請求項2記載の本発明に係る電鋳メタルの
製造方法によれば、金属基盤2の表面側に設けたパター
ンレジスト16上に捨て電着用部材18を密着させ、パ
ターンレジスト16の各開口部15と、捨て電着用部材
18の各通孔17とがそれぞれ合致するようにしてあ
る。従って図3(B)の電鋳工程において、金属基盤2
と捨て電着用部材18とを陰電極にすることにより、金
属基盤2上の開口部15に電着金属27が、捨て電着用
部材18上にも捨て電着金属28がそれぞれ電着形成さ
れる。このとき、単位面積当たりにおける電鋳析出量が
略均一であることから、捨て電着金属28の多寡を任意
に設定することによって、各開口部15内に析出する電
着金属27の突出高さが均一化するよう調整される。す
なわち、ひとつの開口部15における電着金属27の突
出高さが低くなり過ぎるときは、該当の開口部15まわ
りの捨て電着用部材18上の捨て電着金属28の電着量
を少なくし、他の開口部15における電着金属27の突
出高さが高くなり過ぎるときは、該当の開口部15まわ
りの捨て電着用部材18上の捨て電着金属28の電着量
を多くし、以て全体としてみたとき単位面積当たりの電
着量を均一化する。例えば、図6および図7に示すごと
く凸部3ひいては開口部15が全て同一径であって、配
設密度のみが異なる場合、各開口部15に対する各通孔
17の大きさの比を一定にしても、密度が粗の領域Pで
は、ひとつの開口部15まわりの捨て電着用部材18の
面積が大きくなる分だけ捨て電着金属28の電着量が大
きくなって該当の開口部15内での電着金属27の突出
高さは相対的に小さく抑えられ、凸部3ひいては開口部
15が密集する密の領域Qでは、ひとつの開口部15ま
わりの捨て電着用部材18の面積が小さくなる分だけ捨
て電着金属27の突出高さは相対的に大きくなる。この
ように電着金属27と捨て電着金属28とが互いに相殺
し合う。その結果、捨て電着用部材18が除去されたと
き、電着金属27で形成される全ての凸部3は、これに
径の大小や領域による配設密度差があっても、前述の要
領で突出高さが均一化したものが得られる。
【0013】請求項3記載の本発明に係る電鋳メタルの
製造方法によれば、請求項2記載の製造方法において、
一次電鋳される電着層10が無光沢ニッケル層であっ
て、二次電鋳される電着金属27が光沢ニッケル層にな
っている。一次の電着層10を無光沢ニッケルとしたの
は、金属基盤2との密着性、および光沢ニッケルからな
る二次の電着金属27に対する密着性を図るためであ
る。更に、光沢ニッケルの電着金属27は、硬度が高い
ので、これによって形成される凸部3の全体強度をよく
確保できる。これにより本発明方法によって得られる電
鋳メタルは、金属基盤2に対する凸部3の一体化が強固
となり、各凸部3の倒れ変形や欠落を良く防止できるも
のとなる。一次の電着層10および二次の電着金属27
は、共にニッケル層としたので、汎用のスルファミン酸
ニッケルを主成分とするニッケル浴とし、硫黄含有の有
無ないし多寡に基づき無光沢か光沢かを調整するだけで
よく、建浴が容易になる。
【0014】請求項4記載の本発明に係る電鋳メタルの
製造方法によれば、捨て電着用部材18の各通孔17
が、これ対応するパターンレジスト16の各開口部15
よりもそれぞれ径大に形成されているので、前記電鋳工
程において捨て電着金属28が該開口部15の開口縁に
まで回り込み形成されていない。各通孔17を各開口部
15に対してどの程度まで径大化するかは、ひとつの開
口部15における電着金属27の突出高さを規定値にす
るために、該当の開口部15まわりの捨て電着用部材1
8に電着させるべき捨て電着金属28の電着量を考慮し
て決定することができる。
【0015】請求項5記載の本発明に係る電鋳メタルの
製造方法によれば、めっき皮膜30によって微小な凸部
3の倒れ防止に有利となる。このめっき皮膜30は、2
〜5μmの厚さに設定することができる。更に各凸部3
は、予め必要な径よりも径小に電鋳成形したのち、めっ
き皮膜30の厚み調整で必要な径寸法にすることがで
き、めっき皮膜30の形成は各凸部3の成形精度を確保
するのに有利である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る電鋳メタルマスク1
は、図1に示すごとく電鋳時の母型となる金属基盤2上
に、多数の微少な凸部3が、定められた略同一高さで電
鋳法により形成されている。ここでの各凸部3は、同一
径の円柱状で領域によって配設密度が異なるものであ
る。
【0017】(第1実施例) 図2〜図4は本発明に係
る電鋳メタル1の製造方法の第1実施例を示す。まず、
図2(A)に示すごとく、導電性を有する真ちゅう鋼製
の金属基盤2の表面に薄肉(30μm厚)の無光沢ニッ
ケルの電着層10を一次電鋳し、図2(B)に示すごと
くこの電着層10上にフォトレジスト層11を約250
〜350μm厚で形成する。このフォトレジスト層11
は、ネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを1枚
ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成した。
【0018】次いで、図2(C)に示すごとくフォトレ
ジスト層11の上に、前記凸部3に対応する透光孔12
aを持つパターンフィルム(ガラスマスク)12を密着
させたのち、紫外線ランプで紫外光線を照射して露光を
行い、現像・乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解
除去することにより、図2(D)に示すごとく前記凸部
3に相当する電着用の開口部15を有するパターンレジ
スト16を電着層10上に形成した。
【0019】続いて、先のパターンレジスト16上に、
図3(A)に示すごとく前記開口部15に対応する多数
の通孔17を有する導電性の捨て電着用部材18を密着
させて積層した。捨て電着用部材18は全てが連続状に
つながっている。各通孔17は、これに対応する各開口
部15よりも予め径大に形成してあり、対応する部位に
おける各通孔17と各開口部15とが同心状に合致する
ようにした。
【0020】捨て電着用部材18は電鋳法により形成し
た。すなわち、図4(A)に示すごとくステンレス製の
剥離母型19の表面に、先の図2(B)と同じ要領でフ
ォトレジスト層20を形成し、次いで図4(B)に示す
ごとくフォトレジスト層20の上に、位置的に前記凸部
3に対応するが面積的には該凸部3よりも大きい透光孔
22aを有するパターンフィルム22を密着させたの
ち、紫外線ランプで紫外光線を照射して露光を行い、現
像・乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去する
ことにより、図4(C)に示すごとく前記透光孔22a
に対応する多数の独立したレジスト体23aを持つパタ
ーンレジスト23を形成する。次に、図4(D)に示す
ごとく剥離母型19のパターンレジスト23で覆われて
いない表面に光沢ニッケルの電着金属25を30〜50
μm厚で電鋳法により形成したのち、パターンレジスト
23を溶解除去して、図4(E)に示すごとく剥離母型
19から電着金属25を剥離することにより、多数の通
孔17を有する捨て電着用部材18をつくった。
【0021】図3(A)に示すごとく前記パターンレジ
スト16上に捨て電着用部材18を前述の要領で密着さ
せたのち、図5に示すごとく金属基盤2を所定の配合に
て建浴したスルファミン酸ニッケル浴26に移し、金属
基盤2および捨て電着用部材18を陰電極にして二次電
鋳を行う。これにより、図3(B)に示すごとく金属基
盤2のパターンレジスト16で覆われていない表面、す
なわち前記開口部15に、光沢ニッケルからなる約20
0〜300μm厚の電着金属27を前記電着層10上に
電着形成するとともに、捨て電着用部材18の表面にも
捨て電着金属28を電着形成した。
【0022】次に、図3(C)に示すごとく、捨て電着
金属28を含む捨て電着用部材18を剥離除去した。こ
のとき、捨て電着用部材18は全て連続ししているの
で、これの剥離除去が容易に行える。その後に、電着金
属27の表面を機械的研磨や電解研磨により研磨処理し
た。
【0023】続いて、アルカリ溶液による膨潤、溶解等
の方法により、パターンレジスト16を除去し、図3
(D)に示すごとく、金属基盤2上に、無光沢ニッケル
の電着層10を介して光沢ニッケルの電着金属27から
なる多数の凸部3が植設された電鋳メタル1を得た。
【0024】最後に、後処理として金属基盤2をめっき
浴に移し、図3(E)に示すごとく金属基盤2の凸部形
成面側に、ニッケルめっきを施し、前記凸部3の外表面
を含めて全面的に厚さ2μm程度のめっき皮膜30を形
成した。
【0025】かしくて得られた電鋳メタル1の製品は、
図1に示す断面形状を呈しており、電鋳母型となった金
属基盤2をそのまま利用し、この金属基盤2上に、光沢
ニッケルの電着金属27からなる多数の凸部3が無光沢
ニッケルの電着層10を介して強固に植設され、めっき
皮膜30と相まって各凸部3が倒れ変形し難いものとな
った。
【0026】また、本発明の電鋳メタル1は、凸部3群
の配設密度が粗の領域Pと、凸部3群の配設密度が高い
領域Qとにおいても、各凸部3は同一の均一高さを以て
高精度に仕上がっており、回路基板に部品搭載用の多数
の孔を同時に穿設する精密金型として好適なものとなっ
た。
【0027】すなわち、先の図3(B)における電鋳工
程において、パターンレジスト16の開口部15は同一
径であって、各開口部15に対応する捨て電着用部材1
8の通孔17も該当の開口部15より径大の実質的に同
一寸法にして電鋳した。その際、図6および図7に示す
ごとく開口部15が粗の領域Pでは、元来、該当の開口
部15における電着金属27の突出高さ(電着量)が密
の領域Qに比べて高くなる筈のところが、該開口部15
まわりの捨て電着金属28の電着量が広い面積で大とな
るため、相殺し合って該当部位の電着金属27の突出高
さは小さく抑えられる。一方、開口部15が密の領域P
では、元来、該当の開口部15における電着金属27の
突出高さが粗の領域Qに比べて低くなる筈のところが、
該開口部15まわりの捨て電着金属28の電着量が小さ
な面積の故に少なくなるため、相殺し合って該当部位の
電着金属27の突出高さは元来のそれよりも大きく成長
する。このように、単位面積あたりの電着量は一定であ
ることを念頭に置いたうえで、捨て電着用部材18を別
に用意し、かつ捨て電着金属28を電鋳形成する犠牲を
払ったが、得られた電鋳メタル製品の凸部3は全ては可
及的に均一な高さを有するというメリットが得られた。
【0028】本発明方法の実施に際し、先の図3(C)
の状態、すなわち捨て電着用部材18を除去したのち、
電鋳面側を研磨処理することは、全ての凸部3の突出高
さを更に均一化するに有利であるが、この研磨処理工程
は省略してもよい。また、先の図3(E)におけるめっ
き皮膜30の形成も、不可欠の要素ではなく、製品の用
途に応じて省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電鋳メタルの断面図
【図2】金属基盤にパターンレジストを形成するまでの
工程説明図
【図3】パターンレジストを形成したのちの製造過程の
工程説明図
【図4】捨て電着用部材の製造過程の工程説明図
【図5】電着金属および捨て電着金属を電着形成する電
鋳工程を説明する概念図
【図6】図3(B)の電鋳工程の状態を説明する平面図
【図7】図6におけるA−A線断面図
【図8】通常の電鋳法で電鋳メタルを製造する工程を示
す比較例の工程説明図
【符号の説明】
1 電鋳メタル 2 金属基盤 3 凸部 10 電着層 15 開口部 17 通孔 18 捨て電着用部材 27 電着金属 28 捨て電着金属 30 めっき皮膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電鋳時の母型となる金属基盤2上に、径
    寸法及び/又は配設密度の異なる多数の微小な凸部3
    が、定められた略同一高さになるよう電鋳法で形成され
    ていることを特徴とする電鋳メタル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電鋳メタルの製造方法に
    おいて、 金属基盤2を母型として該金属基盤2上に前記凸部3に
    相当する電着用の開口部15を有するパターンレジスト
    16を設けるパターニング工程と、 パターンレジスト16上に、前記開口部15の周辺に開
    口部15内での電着金属の析出成長量を調整するための
    導電性の捨て電着用部材18を密着させる捨て電着用部
    材積層工程と、 金属基盤2上の前記開口部15と、捨て電着用部材18
    の表面とに、前記凸部3に相当する電着金属27と、捨
    て電着金属28とをそれぞれ電着形成する電鋳工程と、 捨て電着金属28を含む捨て電着用部材18、および前
    記パターンレジスト16を除去する除去工程とからなる
    ことを特徴とする電鋳メタルの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記パターニング工程に先立って、金属
    基盤2上に無光沢ニッケルの電着層10を一次電鋳した
    のち、この電着層10上にパターンレジスト16を設け
    てあり、 前記電鋳工程において、前記電着層10上に光沢ニッケ
    ルの前記電着金属27を二次電鋳してある請求項2記載
    の電鋳メタルの製造方法。
  4. 【請求項4】 捨て電着用部材18は、パターンレジス
    ト16の開口部15と対応する通孔17を有し、 各通孔17が、これに対応する前記開口部15よりもそ
    れぞれ径大に形成されている請求項2または3記載の電
    鋳メタルの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記パターンレジスト16の除去後に、
    前記金属基盤2の凸部形成面側に、前記凸部3の外表面
    を含めて全面的にめっき皮膜30をめっき処理して形成
    してある請求項2または3または4記載の電鋳メタルの
    製造方法。
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