JPH02188287A - インクジェット記録用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はインクジェットプリンタの記録用シートに関す
るものである。

［従来の技術］ 近年、カラープリンタの需要が広がってきている。とり
わけノンインパクト記録方式の一種であるインクジェッ
ト記録は、簡便な装置で比較的高速のカラー記録が可能
であること、ドツトプリンタ等のインパクトプリンタに
比較し極めて静粛でありオフィスで使いやすいことなど
から高い評価を受けている。

インクジェット記録用シートに於て、従来、十分な記録
濃度やインク吸収性あるいはインクの速やかな乾燥を得
るために、さらにはにじみや他色へのインクの流れだし
を改善するといった目的で、合成無定形シリカを使うこ
とが様々な形で提案されている。例えば特開昭５５−５
１５８３号では非膠質シリカ粉末を塗布したインクジェ
ット記録用紙、また特開昭５６−１４８５８３号では、
紙基体上に微粉ケイ酸と水溶性樹脂を主体にした塗料を
塗布したインクジェット記録用紙、また特開昭５７−１
０７８７９号では、合成シリカと水性接着剤の同一塗料
を２回以上併せて１０　ｇ／ｄ以上を塗布したインクジ
ェット記録用紙がある。

合成無定形シリカには湿式沈降法やゲル法のほかに四塩
化珪素を酸水素炎中にて加水分解して得られる乾式法の
シリカ等があるが、現在インクジエツト記録用紙として
主に使用されているものは湿式沈降法又はゲル法のシリ
カであり、上記公報で使用が開示されている合成無定形
シリカは、いずれも湿式沈降法又はゲル法のシリカであ
る。

乾式シリカを使用するものとして、特開昭６０−２０４
３９０号に乾式法の超微粒子シリカをインク受理層に含
有することが提案されている。この開示技術においては
、［インク受理層に気相法による合成超微粒子状シリカ
を含有することを特徴とする」事が述べられているが、
実施例でみられる如く実際的には沈降法による合成無定
形シリカが支持体上に１０　ｇ／ｎｆ以上塗布されたイ
ンク受理層の上に、更に超微粒子状シリカを塗布する方
法や、沈降法シリカと超微粒子状シリカをある一定の割
合で混合させて支持体上に１５ｇ／ｍ塗布する方法であ
って、いずれも１０　ｇ／ｒｄ以上塗布する方法である
。。従ってこの方法は、前述した特開昭５５−５１５８
３号、特開昭５６−１４８５８３号、特開昭５７−１０
７８７９号等で開示されている技術と比較した場合何等
変わるものではなく、いずれも合成シリカとバインダー
により構成される塗料を支持体上に１０−２０ｇ／ｎ？
塗布することによって記録濃度とインク吸収性に優れた
インクジェット記録に適したシートを得ようとしたもの
である。

また、インクジェット記録シートに画像耐水性を付与す
る手段としては、例えば、特開昭５６８４９９２号のポ
リカチオン高分子電解質を記録層表面に塗設する方法、
特開昭５９二２０６９６号のインク受容層にジメチルジ
アリルアンモニウムクロライドを含有させる方法がある
。

記録シートの耐光性や画像耐光性を付与する手段として
はインク受容層に金属酸化物、紫外線吸収剤、酸化防止
剤などをそれぞれ含有させる方法も知られている。

特開昭５８−１７７３９０号には、記録シートに静電気
を帯にくくすることによって環境湿度変化に影響される
ことなく正常な印字ができることを目的として、合成シ
リカ及び水性接着剤からなるインク受理層表面にに第４
級アンモニウム塩型導電剤を塗設することによって、電
解制御型インクジェットプリンタに適した記録シートと
することが開示されている。

このように、インクジェット記録シートとしては、従来
、記録濃度やインク吸収性及びインクの乾燥性、インク
のにじみや他色へのインクの流れだし、記録シートや画
像の耐水性、耐光性さらには印字性等の諸性質の向上が
課題とされてきたが、最近では新たに屋内外でのガスに
よる変色あるいは退色が大きな問題になりつつある。

ガスとしては、例えば排気ガスや工場排煙によるＮＯｘ
や亜硫酸ガス等の影響によるもの、ＯＡ化が進む中で複
写機の小型化、簡便化も進み、事務所やオフィスで中型
、小型の電子写真複写機が多数使われるようになってき
ているがこれら複写機から発生するオゾン、煙草の煙な
どによるものなど、様々であるが、特に屋内外の酸化性
のガスによる記録画像の変色あるいは退色が問題となっ
ている。これら酸化性ガスの一部は、従来からインクジ
ェット記録に用いられる水性インクの酸性染料分子を容
易に酸化励起させることが知られている。

ところで、高画質高濃度フルカラーインクジェット記録
に於て一定以上の記録濃度や十分なインク吸収性を得る
には、プリンタの単位面積当りの最大インク吐出量に応
じてインク受容体のインク吸収層を設けなければならな
いが、前記従来の湿式法シリカ、乾式法シリカ等の合成
無定形シリカを塗布する技術では、通常、支持体上にシ
リカを１０ｇ／ｒｄあるいはそれ以上塗布しなければな
らない。

シリカのみならず、一般に填料を繊維状支持体の上に１
０　ｇ／ｒｄ近（塗布すると、繊維はほぼ完全に被覆さ
れるため、例えば紙ベースのものであれば紙の風合や手
触りが失われる。また他の填料と比較してこれら微粒の
シリカ嵩密度が小さく、塗工に際し多量のバインダーを
必要とするが、バインダーは塗工層の空隙を埋めてしま
うので、インク吸収性を得るためには更に塗工量を増や
さなければならず、−唐紙らしい風合や手触りが失ゎれ
てしまうという関係にある。バインダーが少ないと、イ
ンク吸収性は確保されるが表面強度が弱く、紙粉などが
発生しやすくプリンタのノズル詰まり等への影響が大き
く汎用的な記録シートとして使用できないという欠点が
生ずる。

合成シリカは、一般に酸化反応の触媒としても用いられ
るように極めて優れた触媒作用を有している。それ故、
記録濃度やインク吸収性の向上のために合成シリカを多
量塗工した前記従来の記録シートでは、記録濃度やイン
ク吸収性の向上のために塗工量を増やせば増やすほどそ
の触媒作用によって酸化性ガスによる記録画像の退色劣
化がより一層激しくなり、しかも益々紙らしい風合いや
手触りが乏しくなってしまう。

また、記録シートの耐光性や画像耐光性を付与する手段
として使用されている金属酸化物、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、ポリカチオン高分子電解質等には、それ自体に
酸化性ガスによる退色を防止する働きは実質的に無く、
逆に増加させるものもある。

このように、記録濃度やインク吸収性がよく、紙の風合
いを保ったままインクジェット記録方法により形成され
た画像の酸化性ガス等の暴露による退色現象を防止する
方法は、これまでほとんど知られておらず、従来技術の
延長線上では解決されないことが分かった。

［発明が解決しようとする課題］ そこで本発明は、非塗工紙の紙らしい風合いや手触りを
保ったまま、均一な画質で記録濃度が高く、多色記録が
可能で、酸化性ガスによる画像の退色を改善し記録画像
の保存性や耐光性を有するインクジェット記録用紙を提
供せんとするものである。

［課題を解決するための手段］ 本願発明者らはこの課題を解決すべく鋭意検討を重ねた
結果、支持体上に超微粒子状無水シリカとカチオン性ポ
リマーを混合して含有する塗料を塗布又は含浸せしめる
ことにより前記問題点を解決し得ることを見いだし、本
発明を完成した。

本発明で使用する超微粒子状無水シリカは、従来インク
ジェット記録に多用されている、湿式沈降法やゲル法に
よる合成無定形シリカと異なり、５ｊ０２純度が高く、
内部表面積を持たない非晶質シリカであり、平均−次粒
子径が７〜４０ミリミクロンの球状粒子の凝集体である
。

一般にシリカはシラノール基を有しているため水素結合
が起こりやすく、水のような極性溶媒中ではチキントロ
ピーを示す。湿式法のシリカがシラノール基の多くを内
部表面に保有するのに対し、本発明で使用する超微粒子
状無水シリカは内部表面を持たないためシラノール基は
粒子表面に存在するから、そのため粒子相互間にシラノ
ール基を中心とする水素架橋結合が極めて起こりやすく
、湿式法シリカに比し一定のスラリー濃度以上では粘度
増加が激しく、従来湿式法シリカのバインダーとして使
用されている水溶性樹脂との組合せでは、実際上塗工が
できない。

しかし、このような超微粉末状シリカも本発明にしたが
ってカチオン性ポリマーと混合することにより塗工可能
となる。本発明はこの点に特徴を有するものである。超
微粉末状シリカとカチオン性ポリマーの混合方法は特に
限定されるものではなく、超微粉末状シリカを水あるい
はバインダー水溶液中に分散し、その中に添加しても、
カチオン性ポリマーが液体の場合、カチオン性ポリマー
液中に超微粉末状シリカを加え予め混合した後、水ある
いはバインダー水溶液中に分散しても良く、また、水あ
るいはバインダー水溶液中にカチオン性ポリマーと超微
粉末状シリカとを同時に加え混合分散しても良い。混合
は通常の攪拌機で行なうことができる。

カチオン性ポリマーと超微粉末状シリカとを混合して分
散すると、これらは比較的均一な凝集を生じ、スラリー
粘度が水溶性バインダーのみで作成した塗料より低下し
塗工可能となるとともに、塗工層を本発明に適した嵩高
な構造とする。

超微粉末状シリカは広範囲のＢＥＴ比表面積を持つが、
本発明においては比表面積の数値によらず使用可能であ
る。しかし、ＢＥＴ比表面積が小さくなると記録濃度の
低下がみられ、大きくなるとシリカの凝集体が大きくな
り不均一な空隙が生じて、この空隙にインクが沈む結果
やはり記録濃度が低下する傾向があるので、所望の記録
シートの品質、製造上の塗料特性などを考慮して、適当
な比表面積のものを選定する。

本発明で使用するカチオン性ポリマーとしては、ポリエ
チレンイミン、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロ
ライド、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドア
ンモニウム縮合物、ポリビニールピリジウムハライド、
　（メタ）アクリル酸アル牛ル４級アンモニウム塩、（
メタ）アクリルアミドアルキル４級アンモニウム塩、ω
−クロロポリ（オキシエチレン−ポリメチレン−アルキ
ル４級アンモニウム塩）、ポリビニールベンジルトリメ
チルアンモニウム塩等を挙げることができる。

本発明のカチオン性ポリマーの超微粉末状シリカに対す
る割合は、カチオン性ポリマーの種類、分子量やカチオ
ン化度、超微粉末状シリカの比表面積や粒度、パイグー
及びその他の添加剤の種類や量等によって一義的に決定
できるものではないが、本発明者らが得ている結果から
は、超微粉末状シリカ１００重ｆｌｆｆ’二対しカチオ
ン性ポリマー０．２〜２０重量部、カチオン性ポリマー
と水溶性バインダーの割合がに　〇〜２程度が好ましい
ようである。勿論本発明はこれらに限定されるものでは
なく、上記条件を勘案し所望の結果が得られるように実
験で最適値を容易に決定し得るものである。カチオン性
ポリマーの添加量は多すぎるとドツト濃度の低下やイン
ク吸収性を妨げるだけでなく、画像の酸化性ガスによる
退色もむしろ悪（なる傾向がある 本発明の塗料には更にバインダーとして水溶性の樹脂を
加えることが可能でありそれらの例としては、澱粉、カ
チオン変性澱粉、ポリビニールアルコール、ヒドロキシ
エチルセルロースやカルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、ポリアクリルアミド類、ポリビニール
ピリジン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニールピロ
リドン、カゼイン、ゼラチン、アルギン酸ソーダ、ポリ
スチレンスルホン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、澱
粉−アクリロニトリルグラフトポリマー加水分解物、ス
ルホン、化キチン、カルボキシル化キチン及びキトサン
とそれらの誘導体等を挙げることができる。これらの中
で特に好ましいバインダーとしては本発明のカチオン性
ポリマーと反応性の少ないものが選ばれる。

また本発明の塗工層は超微粒子状無水シリカを中心とす
るものであるが、紙の滑りゃ筆記性その他の問題を改善
するために他の填料を加えてもよい。これらの填料とし
ては、炭酸カルシウム、クレイ、カオリン、酸性白土、
タルク、合成シリカ（湿式沈降法及びゲル法のシリカ）
、アルミナ、水酸化アＪｌ／　ミニラム、酸化亜鉛、ケ
イ酸カルシウム、合成ケイ酸塩、酸化チタン、珪藻土、
硫酸バリウム、サチンホワイト、ガラス粉、有機樹脂顔
料等がみられる。

本発明の塗料には、にじみやドツト径等の印字品質向上
を目的として、界面活性剤などの薬品を添加してもよい
。

本発明の塗工層の支持体としては、インクを吸収し得る
材料を選択する必要があり、木材パルプ、綿パルプ、故
紙からの再生バルブ、キチン、合成繊維、ガラス繊維、
等を単独であるいは混合して抄紙した紙、あるいは不織
布などシートにした状態で一定の空隙を有するものであ
ればよい。バルブシートの場合は、無サイズ、酸性サイ
ズ、中性サイズのいずれの処理のものも使用できる。又
、インク吸収性と紙らしい風合いや手触りを損なわない
範囲で、支持体は、シート内に填料やその他の薬品を含
有していてもよく、少量の樹脂や顔料を塗布したもので
あってもよい。顔料の塗布量としては一般的に１０　ｇ
／ｒｒｒ以下でないと紙らしい風合いや手触りを損なわ
れるので好ましくない。

本発明の塗料をこれら支持体に塗布する方法としては、
サイズプレス、ロールツーター　ブレードコーター　バ
ーコーター　スプレー法等が挙げられる。

［作　用］ 支持体のインク受容層表面に超微粒子状無水シリカ及び
カチオン性ポリマーを混合して含有する塗料を塗布又は
含浸せしめることによって、本発明の課題即ち、非塗工
紙の紙らしい風合いや手触りを保ったまま、均一な画質
で記録濃度が高く、多色記録が可能で、酸化性ガスによ
る画像の退色を改善し記録画像の保存性や耐光性を有す
るインクジェット記録用紙を得ること、が解決される理
由は明かではないが、カチオン性ポリマーと超微粒子状
シリカを混合して含有する塗料は、超微粒子状シリカ特
有の水素架橋結合のし易すさとカチオン性ポリマーの凝
集効果が相互に働き合って、他の合成シリカでは得られ
ない嵩高で、比較的均一で適度な大きさの空間を多数有
する塗工層と成り、触媒作用の強いシリカの塗工量を従
来に比して圧倒的に減じることが可能となったことが主
たるものと推定される。

すなわち、塗工層の塗工量が従来に比べ少なくて良いか
ら紙らしい風合いや手触りが保たれ、塗工層が嵩高で比
較的均一な適度な大きさの空間を多数有するから、塗工
量が少ないにも拘らず十分な記録濃度とインク吸収性が
あり、均一な画質の多色記録が可能となるとともに、触
媒活性の強い内部表面がなく、その製法上シリカが活性
化し易い重金属や塩などの不純物が超微粒子状シリカを
少量しか有しないから画像の退色性も改善されたものと
考えられる。

［実施例］ 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。尚、
以下の実施例に於て部及び％は断わらない限り固形分重
量部及び固形分重量％を示す。

尖１」ロー 原料パルプとしてフリーネス（Ｃ，Ｓ、Ｆ）　３５０　
ｍｌのＬＢＫＰ１００部を使用し、填料としてカオリン
（カオリナイト属、球形凝集体、平均−次粒子径０．　
１μ、比重２．２）を１０部加え、更にサイズ剤として
強化ロジンサイズ剤（フロパールＣ８，星光化学工業■
製）０．１５部、硫酸バンド１部を添加して抄紙機によ
り抄紙して坪量６２ｇ１ｒｄの支持体シートを得た。

次に、本釣１２６４ｍ１に超微粉末状シリカ（平均−次
粒子径１２ｎｍ、ＢＥＴ比表面積２００ｒｒｒ／ｇ）１
００部を分散させ、添加剤としてカチオン性樹脂（ポリ
ジメチルジアリルアンモニウム塩、平均分子量約１２０
，０００）の２８％水溶液３５．７部、更にバインダー
としてポリビニールアルコールＡ（鹸化度約９９％、平
均重合度１７００）の１０％水溶液１００部を加えて、
全体として固形分８％水溶液の塗布液を調製する。この
塗布液を、サイズプレス機を用いて、上述の支持体シー
トの上に片面２ｇ／＋ｄ（固形分）塗布して実施例１の
記録シートを作成した。

匿較勇± 湿式沈降法による微粉末状シリカＦ（５０％平均粒子径
２．７μｍ、ＢＥＴ比表面積２７０　ｄ／ｇ）１００部
、ポリビニールアルコールＡ２０部からなる１６％水溶
液塗料を実施例１と同様の支持体シートの上にエアーナ
イフコーターで約１４ｇ／ｒｒｒ塗布して比較例１の記
録シートを得た。

比」虹週」− 比較例１の湿式沈降性微粉末シリカＦを、湿式ゲル法に
よる微粉末シリカＧ（５０％平均粒子径１０μｍ、ＢＥ
Ｔ比表面積３００　ｒｄ／ｇ＞　６２．５部、超微粉末
状シリカＡ３７．５部に変えた以外は比較例１と同様に
して比較例２の記録シートを得た。

塩水１口し一± 実施例１の塗布液の填料である超微粉末状シリカを、そ
れぞれ湿式沈降法による微粉末状シリカＧあるいは湿式
ゲル法シリカＨ（５０％平均粒子径１２μｍ、ＢＥＴ比
表面積３２０ｎ？／ｇ）に代えた以外は実施例１と同様
にして比較例３．４とした。

塩μ」１１ 比較例１の記録シートの上に実施例１の塗布液を約２．
５ｇ／ｄ塗布して比較例５の記録シートを得た。

実施例１及び比較例１〜５の評価結果を示した表１から
次のことが分かる。

実施例１の記録シートは、塗布量がきわめて少量である
にも拘らず、ドツト濃度が濃く、耐オゾン性でみた画像
退色性が小さく、表面強度も極めて強いものであり、更
に、塗布量がきわめて少量であるから紙らしい風合いや
手触りも保たれており、インクジェット記録シートとし
てきわめて好ましいものであった。

これに対し、従来の一般的な記録シートである比較例Ｉ
は、退色性が強い上に、塗工量が多いため全く紙らしい
風合いや手触りに欠けるものであった。

比較例２のシートは超微粉末状シリカを顔料の約３０％
使用しているが、カチオン性樹脂と混合使用されていな
いため、比較例１と同様に、退色性が強い上に、紙らし
い風合いや手触りに欠けるものであった。

たとえ、カチオン性樹脂を使用した場合でも、従来の湿
式法シリカと混合した場合は、塗工量を少量にしても退
色性が悪く、表面強度がきわめて悪い記録シートにしか
ならないことが、比較例３及び４に示されている。

比較例５は比較例１で得たコートタイプの記録シートの
上に更に本発明の塗料を塗布したもめであるが、このよ
うな紙は全（紙らしい風合いや手触りに欠ける上に、表
面強度及び退色性がきわめて悪く、全く記録シートとし
て実用にならないものであった。

２３．４、比×　６ 実施例１と同様の支持体の上に、超微粉末状シリカ、水
溶性バインダー及びカチオン性樹脂の配合を表−２に示
す比率にて塗布液に調製しメイヤバーにより約２　ｇ　
／　ｍ塗布して実施例２，３，４、比較例６の記録シー
トを得た。

評価結果を示した表２から、本発明の記録シートは、塗
工量が約２　ｇ　／　ｒｄときわめて少ないにも拘らず
ドツト濃度、退色性、表面強度ともに優れ、−見普通紙
の風合いが保たれている記録シートが得られた。

これに対し、カチオン性樹脂を含まない比較例６は、表
面強度がきわめて弱く、超微粉末状シリカが支持体上に
十分に止まっていないから、表面からの粉落ちが多く、
生産にも使用にもきわめて不都合なものであった。

超微粉末状シリカＡをそれぞれ超微粉末状シリカＢ（平
均−次粒子径１８ｎｍ、ＢＥＴ比表面積１００ｒｒｆ／
ｇ）、超微粉末状シリカＣ（平均−次粒子径１６ｎｍ、
ＢＥＴ比表面積１３０ｍ／ｇ）、超微粉末状シリカＤ（
平均−次粒子径７　ｎ　ｍ−、ＢＥＴ比表面積３８０ｒ
ｒｒ／ｇ）、超微粉末状シリカＥ（平均−次粒子径３０
ｎｍ、ＢＥＴ比表面積８０ｒｄ／ｇの超微粉末状シリカ
に約１％のＡｌ２Ｏ３を含む）に代えた以外は実施例３
同様にして実施例５，６，７．８の記録用シートを得た
。

これらの結果を示した表３から明らかなように、比表面
積の大きさに関わりなく、各種の超微粉末状シリカが本
発明に適している。

実施例３の塗布液をそれぞれ固形分１ｇ／ｒｒｒ、３　
ｇ／ｒｄ、７　ｇ　／　ｍ塗布する以外は実施例１と同
様にして実施例９，１０．１１の記録シートを得た。

この記録シートの評価結果を示した表４から、バインダ
ーとカチオン性樹脂の割合、あるいは超微粉末状シリカ
とカチオン性樹脂の割合を調節することにより、１０　
ｇｌｒｄ以下の塗布量即ち、紙らしい風合いが保たれて
いる範囲で本願発明の目的が達成される記録シートが得
られることが示されている。

（１）原料バルブとしてフリーネス（Ｃ，Ｓ、Ｆ）　３
５０ｍ１のＬＢＫＰ１００部を使用し、填料としてカル
サイト系軽質炭酸カルシウム紡錘形、５０％平均粒子径
４．１μｍ、ＢＥＴ比表面積５）１５部、カチオン化澱
粉１部を加え、サイズ剤（アルキルケテンダイマー　濃
度１５．５％、粘度８０Ｃ，Ｐ、）０．２部を添加して
抄紙機により抄紙して支持体シートを得た。更にサイズ
プレス装置を用いて８％酸化澱粉水溶液を上述シートに
１．５ｇ１ｒｄ塗布して坪量６４　ｇ　／　ｒｄの支持
体シートを得た。

（２）原料バルブとしてフリーネス（Ｃ，Ｓ、Ｆ）　３
５０ｍ１のＬＢＫＰ１００部を使用し、填料としてカオ
リン（カオリナイト属、球形凝集体、平均−次粒子径０
．１μ、比重２．２）を１０部加え、更にサイズ剤とし
て強化ロジンサイズ剤（コロバールＣＳ、星光化学工業
■製）０．１５部、硫酸バンド１部を添加して抄紙機に
より抄紙してシートを得た。更にサイズプレス装置を用
いて８％酸化澱粉水溶液を上述シートに１　、５　ｇ　
／　ｒｄ塗布して坪量６４　ｇ／ｒｄの支持体シートを
得た。

（３）原料バルブとしてフリーネス（Ｃ，Ｓ、Ｐ）　３
５０ｍ１のＬＢＫＰ１００部を使用し、填料としてカル
サイト系重質炭酸カルシウム（不定形、５０％平均粒子
径、ＢＥＴ比表面積３．４ｎｉ’／ｇ）を１０部加え、
更に歩留向上剤ポリアクリルアミドカチオン変性物（濃
度０．５％で粘度５９０　Ｃ，Ｐ、）０．０２部を添加
して抄紙機により抄紙して支持体シートを得た。

これら（１）、　（２）、　（３）の支持体シート以外
は実施例３と同様にして実施例１２，１３．１４の記録
用シートを得た。

この記録シートの評価結果を示した表５から、支持体は
酸性抄紙でも中性抄紙でも同様に本発明の支持体として
使用し得ることが示される。

表−１〜５に示した評価項目は次のように行なった０ （１）　　ドツト記録濃度： シャープ■製カラープリンタｌ０−７３５を使用して、
４色（ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー）のそれ
ぞれのインクについて間隔を於てドツト印字を行い、単
一ドツトの光学反射濃度を測定した。測定器はマイクロ
デンシトメーター（小西六写真工業■製、ＰＤＭ５Ｂ−
ＢＲ）であり、測定条件は総合倍率２０倍、スリット幅
２．５μ、スリット高さ２５μ、ステージ移動速度２５
μ／ｓｅｃ、とじた。表には４色の合計を示し５以上を
良とした。

（２）保存性（耐オゾン性）： キヤノン■製インクジェットプリンタＰＪ−１０８０Ａ
用のブラックインクを各記録シート上にブリストウ装置
を用いて塗布して（接触時間０．０１秒、インク置駒２
０　ｍ　ｌ　／　ｒｄ　）印字サンプルとする。この記
録物を容積２０１のデシケータ−中に置き、オゾン発生
器１０Ｐ−０（シモン■製）により毎分０．０００３　
ｇのオゾンを一定量の空気とともに流す。１０分間のオ
ゾン処理を行い処理前後の印字部の色差を測定し下式に
示す形で退色率を求め耐オゾン性の評価を行なった、ｉ
。

％以下を良好とした。

処理前の白紙部と印字部の色差：Ｄ。

オゾン処理前後の印字部の色差：Ｄｌ 耐オゾン性（退色率）：Ｄｓ Ｄ　ｓ＝　Ｄ　ｔ、’　Ｄ　ＯＸ　１００％（３）耐光
性： 上述（１）のマゼンタインクを各記録シート上にブリス
トウ装置を用いて塗布して（接触時間０．０１秒、イン
ク置駒２０ｍ１／ｒｔ？）印字サンプルとする。印字サ
ンプルをフェードテスター・モデルＢＨ（■東洋精機制
作新製、カーボンアークランプ使用）により４０時間処
理を行い処理前後の印字部の色差を測定し下式に示す形
で退色率を求め耐光性の評価を行なった、ｉｏ％以下を
良好とした。

処理前の白紙部と印字部の色差：Ｆ。

処理前の白紙部と印字部の色差：Ｆ。

フェード処理前後の印字部の色差：Ｆｌ耐光性（退色率
）：Ｆｓ Ｆ　ｓ＝　Ｆ　１／　Ｆ　ＯＸ　１００％（４）表面強
度： 各記録シート上に長さ約１５ｃｍのセロテープを一定の
圧力で均一に添付し、添付後１５分で再び一定の速度で
セロテープを剥離する。その剥離状態を目視で以下のよ
うに評価する。

Ａ：テープ側に剥離された記録シート上の塗料があまり
みられない。

Ｂ：テープ側に剥離された記録シート上の塗料がある程
度みられる。

Ｃ：　テープ側に剥離された記録シート上の塗料がテー
プ全面にみられる。

評価Ｂ以上を良とした。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の超微粉末状シリカとカチ
オン性ポリマーを混合して含有する塗料を支持体上に塗
布した記録シートは、非塗工紙の紙らしい風合いや手触
りを保ったまま、均一な画質で記録濃度が高く、多色記
録が可能で、酸化性ガスによる画像の退色が改善された
インクジェット記録シートが得られる。また、本発明は
塗料の塗工量が極めて少量で目的を達成することができ
るから、経済的にも有利であるといった効果を有する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、水溶性染料を含有した水性インクを用いて記録像を
   形成するインクジェット記録用シートに於て、インク吸
   収性を有する支持体のインク受容層表面に超微粒子状無
   水シリカ及びカチオン性ポリマーを混合して含有する塗
   料を塗布又は含浸せしめることを特徴とするインクジェ
   ット記録用シート