JPS61230979A - インクジエツト記録用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインクを用いて記録する記録用紙に関するもの
でアシ、特に紙面上に記録された画像や文字の各々のド
ツトの反射濃度が高く、インク吸収性が良好で、かつ、
インク中に含有する染料の色彩性の再現が良い多色フル
カラー記録に適したインクジェット記録用紙に関するも
のである。

〔従来の技術〕

近年、インクジェット記録方式で画像を得るという技術
開発動向が盛んにみられ、単色記録、２色記録などの延
長上にある多色フルカラー記録の開発も情報端末装置に
カラーコピーがとれるという希望から急速に行なわれて
いる。

一般のインクジェット記録に使用されるインクは、印刷
性や噴射ノズルの詰シ、色彩性等を考慮して、直接染料
または酸性染料等を含有する水溶性インクが用いられる
。

一方、記録用紙については、大きく普通紙タイプと塗工
紙タイプとがあシ、普通紙タイプのインクジェット記録
用紙では、一般に印字品質等を考慮したサイズ処理、内
添がなされておシ、インク吸収性（インク吸収速度とイ
ンク吸収容量）の良好なものがほとんどであるが、その
反面インク中の染料成分が紙層深く浸透することと、か
つ横方向への拡散のため、解像度、ドツト濃度２色彩性
の低下を招くと考えられる＠従来、これらの問題を解決
するためいくつかの提案がなされてきた。

例えば、特開昭５５−５１５８３号公報では、顔料とし
て非膠質シリカを使う案が開示され、特開昭５５−１１
８２９号公報では２層以上の層構造を有する案が開示さ
れている。このように、高解像度のインクジェット記録
に関して、シリカ系顔料を内添した塗布層を設けたイン
クジェット記録用紙の開発がなされてきた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、単にシリカ系顔料を内添した塗工層をも
つインクジェット記録用紙は、一般に解像度、ドツト濃
度の向上がみられるが、特にインク吸収性や色彩性等を
すべての点で満足する例は少なく、一般にシリカ系顔料
である合成無定形シリカでも製造面等から数多くの種類
があり、インクジェット記録の利用用途によってその種
類もかなシ制限される。

最近、合成無定形シリカ粉体の基本物性とインクジェッ
ト記録適性との関係についての提案がなされ、例えば特
開昭５９−１８５６９０号公報では、ＢＥＴ法で測定し
た比表面積が２００　ｃｍ２／　、ｌｉ’以上でかつロ
ジンーラムラー分布の均等数ｎが１．１０以上のシリカ
、特開昭５９−２３０７８７号公報では、表面活性度と
してＤＢＡ吸着量２４０ｍ９−ｍｏｂ／ｋｇ以上のシリ
カを用いた場合、インクジェット適性が良好であるとい
う提案が開示されている。

しかしながら、インクジェット記録用紙の用途として為
単色記録、２色記録、その延長上にある多色記録、フル
カラー記録があシ、特に多色記録、フルカラー記録では
ドツトを重ねて表色するため、さらにインク吸収性の向
上が要求されると共に、解像度、ドツト濃度２色彩性も
考慮しなければならない。したがって、合成無定形シリ
カの粒体基本物性値のみでは、十分対応できないのが現
状である。

そこで、本発明の目的は、多色記録、フルカラー記録に
適応するインクジェット記録用紙として、解像度、ドツ
ト濃度９色彩性がつインク吸収性に優れたインクジェッ
ト記録用紙を提供することにある。

〔問題を解決するための手段〕

本発明は、この目的の達成のため、合成無定形シリカと
水溶性高分子バインダーから成る塗布層を設けたインク
ジェット記録用紙において、前記合成無定形シリカとし
て、その４重量％懸濁水溶液のｐＨが９〜１２、電気伝
導度４００〜１０００μ、Ｕ／ｃｒＩｔであシ、化学組
成のＮａ／５ｉｎ２の比が０．０２〜０．０４であるも
のを用いる手段を採っている。

〔作用〕

本発明で使用される合成無定形シリカ、アルカリ品を用
いた記録用紙のインクジェット適性は、単に粉体の基本
物性例えば比表面積、　ＤＢＡ吸着量。

吸油量等のひとつだけの因子によらず、これら粉体物性
の総合的な因子で支配されていると考えられる。本発明
でいう合成無定形シリカアルカリ品を用いた記録用紙の
インクジェット適性が優れている原因は定かではないが
、この合成無定形シリカアルカリ品は、シラノール基の
一部が一〇〇Ｎａの基といった塩構造を形成しておシ、
水溶性高分子バインダー特にＰＶＡ及びその誘導体を用
いた場合、特異的な吸着・凝集が働くため、塗布層がポ
ーラスな状態を形成するためと考えられる。

〔発明の具体例〕

本発明者らは、アルカリ品、酸性、中性品として製造さ
れた各々の合成無定形シリカを用いて、インクジェット
適性を調査したところ、シリカ４チ懸濁水溶液のｐＨが
９〜１２、電気伝導度４００〜１０００　ｔｉｔ）／ｃ
ｍであり、かつ化学組成のＮａ／５ｉ０２の比が０．０
２〜０．０４、好ましくはシリカ４チ懸濁水溶液のｐＨ
が１０〜１１、電気伝導度４００〜５００膚／儒であり
、化学組成Ｎａ　／　Ｓ　ｌ　０２の比が０．０２〜０
．０４といった性質をもつ合成無定形シリカ（アルカリ
品）を用いた場合、解像度、ドツト径、インク吸収性２
色彩性などの多色記録、フルカラー記録用のインクジェ
ット適性に優れていることを見出した。

一般にいう湿式法で製造された合成無定形シリカは、（
１）式により４チ懸濁水溶液のｐＨが５．５〜８．５、
電気伝導度２００μＴ）７ｃｍ以下であシ、化学組成の
Ｎａ　／　Ｓ　ｉＯ２の比が０．０２未満の性質を有し
ている酸性および中性品であるのに対して、本発明でい
う合成無定形シリカとは、製造時の反応生成工程に特色
をもち、たとえば生成工程でアルカリ側から酸性側へ処
理される場合、その処理の程度を少なくすることよシ、
前記載の性質を有するアルカリ品である。

Ｎａ２Ｏ’３＠３Ｓｉ０２＋Ｈ２ＳＯ４→３’３Ｓｉ０
２’ｎＨ２Ｏ＋Ｎａ２５Ｏ４（１）本発明者らの型究に
よれば、合成無定形シリカを酸性〜中性品とアルカリ品
とに大別し、粒体の諸物性も考慮に入れ調査した結果、
インクジェット適性に大差があることが判った。この点
は、後記実施例によシ明らかにする・ また、合成無定形シリカ（アルカリ品）と水溶性高分子
バインダー各種との組合せによるインクジェット適性を
調査した結果、水溶性高分子バインダーとしてカチオン
化ポリビニルアルコール（以下ＰＶＡという）を用いた
場合がインクジェット記録特性がさらに良好であり、好
ましくはカチオン基量が０．１〜１０モル％、重合度２
００〜２０００すなわちカチオン化度が０．１〜１．０
　ｍｅＦ；／１１である方が優れていることを見出した
。

水溶性高分子バインダーとして、カチオン化澱粉等のカ
チオン性を有する高分子の中で、特にカチオン化ＰＶＡ
を用いると、その吸着、凝集の効果が著しく促進され、
好ましくはカチオン基量０．１〜１０モル％、重合度２
００〜２０００であると、インクジェット適性例えば解
像度、ドツト濃度。

インク吸収性１色彩性について良好である。この理由は
、インクジェット記録用インクとして直接染料や酸性染
料などが用いられるため、染料の固着効果が増大するた
め、あるいはシリカ粉体表面な との電気的椅吸着、凝集が起こシやすくなるためと考え
られる。

多色記録、フルカラー記録のインクジェット適性に適応
するためには、シリカ粉体の接着力とインク吸収性との
関係から、カチオン化ＰＶＡとしては、そのカチオン基
量０．１〜３．０モル％、重合度５００〜１８００のも
のが好ましい・ このように、本発明に係る水溶性高分子バインダーとし
ては、ＰｖＡ及びその誘導体が好ましいが、例えば酸化
でんぷん、エーテル化でんぷん、エステル化でんぷん、
デキストリン等のでんぷん類カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体
、がゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、無水マレイン酸樹脂
、通常のスチレン−ブタジェン共重合体、メチルメタク
リレート−ブタジェン共重合体等の共役ジエン系重合体
、ラテックス、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エ
ステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテ
ックス、エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合
体ラテックスあるいはこれらの官能基変性重合体ラテッ
クス、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂等の
水溶性バインダー及びポリ゛メチルメタクリレート、ポ
リウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル
−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アル
キッド樹脂等合成樹脂系バインダーも使用可能である・ 塗料の調整に際しては、既述のシリカと水溶性高分子バ
インダーの比率を、既述シリカ１００部に対して２〜１
００部が可能だが、シリカの接着、インク吸収性を考え
ると１０〜５０部が好ましい。

−また、既述シリカと他の顔料（例えばクレー、タルク
、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、
チタンホワイト、水酸化アルミ、プラスチックピグメン
ト、有機填料等）とを組合せてもよいが、インクジェッ
ト適性を維持するためには、シリカ１００〜８０に対し
て他の顔料Ｏ〜２０が好ましい・ 塗料の塗工に関しては、ブレード、エアナイフ、パー、
ロールコータ−等の通常の塗工機又はサイズプレス等が
用いることができる。

〔実施例〕

本発明を実施例に従りてさらに説明する。なお、本発明
に係る記録用紙の評価試験を行うためにシャープ社製イ
ンクジェットカラーイメージプリンタＩＯ−Ｄ　７００
　（以下カラープリンターと略称）を使用して印字を行
った。イン、りはシャープ社製インクジェットプリンタ
用カラーインキ（シアン、イエロー、マゼンタ、ブラッ
クの４色）を使用した。

（１）　　合成無定形シリカの粉体基礎物性の測定は、
次の方法で行なった・ （１）　　ＤＢＡ　（ジプチルアミン）吸着量乾燥試料
２５０〜を２５０　Ｒ１共栓付三角フラスコに精秤し、
これに５０ＲＡ’のＮ１５００−ｎ・ジプチルアミン溶
液（石油ベンジン溶媒）をピペットで加え、しばしば振
シながら２０℃で約２時間放置する。

この上澄液２５ｙをピペットで注意しながら吸上げ、三
角フラスコに移しクロロホルム５Ｗｔｌ、指示薬（クリ
スタルバイオレットを無水醋酸に溶解して０．１チとし
たもの）２−３滴を加え、紫色が青色に変るまでＮ／１
００−過塩素酸溶液（無水醋酸溶媒）で滴定する。（Ａ
ｍ） 別にＮ１５００−　ｎ・ジプチルアミン２５Ｉ１１１に
ついてブランクを行ない（ＢｍＪ）、次式によりてＤＢ
Ａ吸着量を算出する。

ＤＢＡ吸着量（１ｎ９−ｍｏｌｅＡｇ）＝　８０　（Ｂ
−Ａ　）　ｆただしｆはＮ／１００−過塩素酸の力価（
２）比表面積 ＢＥＴ法によって測定した。

（３）吸油量 試料２Ｉｉをガラス板（約２５０　Ｘ　２５０　Ｘ　５
　ｍｓ　）　によシ、試薬アマニ油をビューレットから
少量ずつ試料の中央に滴下し、そのつど全体を鋼ベラで
充分練シ合わせる。滴下および練シ合わせの操作を繰シ
返し、全体が初めてかたいノＪ？テ状の一つのかたまシ
となシ、鋼ベラでうセン形に巻き起こされる程度になっ
たときを終点とし、それまでに使用したアマニ油の量を
求め、次式によシ吸油量を算出する。

吸油１１（ａ／）　＝　（７７＝油ｏｆ（ｍＡ’）／試
料の重す（＠　）　Ｘ　１００（４）電気伝導度 試料４ｇを１００１１７１ビーカーに採シ、純水を約５
０１ｄ加えて煮沸後、２分間加熱したのち、冷却後懸濁
液を１００ＩＩＬｌメスフラスコに移し、純水で希釈し
標線に合わせる。ＡＳＣ口紙を用いて口過し、口液を電
気伝導度測定装置で測定する。

（５）　　ｐＨ 調整水（少量の力性ソーダ溶液を加えて−を６、８−７
．０に調整した水）５０ｍＡ！を１００ｍＪビーカーに
採シ）試料２ｇを加えて約５分開光分にかきまぜたのち
、ガラス電極用メーターで測定する。

（６）　　カチオン化度 ポリマー１％溶液約０．５９を５０ｍ１のビーカーに精
秤し、純水を約２５　ｒａｔ加える。トルイジンプルム
指示薬を２〜３滴加えてよく攪拌しながらＮ／４００−
　ＰＶＳＫ　（ポリビニル硫酸カリウム）水溶液にて滴
定し、青色から紫色に変色する点を終点とする。

カチオン化度は次式によって求めた。

カチオン化度（ｎ’Ｕ１！／　ｊｉ　）　＝　　０．２
５　Ｘ　ａ／　ｓａ：滴定量（Ｒ７り Ｓ：サンプル量（Ｉ） （ｎ）さらに、インクジェット記録適性は、次の方法で
行なった。

■　印字ドツト濃度 カラープリンターで各１０点ドツト印字したものについ
て、ミクロフォトメーターＭＰＭ　２　ｍ　（ユニオン
光学社製）を使用して、印字ドツト濃度を測定し、平均
値を示した＠ ■　印字ドツト径 カラープリンターで各２５点ドツト印字したものについ
て、イメージアナライザー・ルーゼックス５００（東洋
インキ製）を使用して、印字ドツト径を測定し、平均値
を示した。

■　インク吸収性 カラープリンターでノズルヘッドの横に紙面に触れるプ
レートを取りつけ、印字後０．５秒以内に印字面にグレ
ートが接触するようにセットし、その汚れの状態を観察
し、汚れた場合を×とし、わずかな個所が汚れた場合を
Δ、問題のない場合を０１全く問題のない場合を◎とし
た・ （実施例１） 坪量７８．５１７ｍ２コ一ト原紙に、シリカＡ（日本シ
リカ社製「ニップシールＮＡＪ）１００部（固型分）に
対して、ＰＶＡ（クラレ社製「ＰｖＡ１０５Ｊ　）２０
部（固型分）を添加し、塗液濃度２０チで分散した。こ
れを片面に１８１１７ｍ塗布し、スーツＪ？−キャレン
ダーで表面を平滑にして実　゛雄側１のインクジェット
記録用紙を得た。

（実施例２〜５） 上記シリカＡの代わシに、シリカＢ−Ｅ（Ｂ：日本シリ
カ社製「ニップシールＧ３００Ｊ　、　Ｃ：シオノギ社
製「カープレックス１１２０Ｊ　、Ｄ　：シオノギ社製
「カープレックス１００」、Ｅ：徳山ソーダ社製「トク
シールＡＬ−ＩＪ　）を用いて、作成したインクジェッ
ト記録用紙を実施例２〜５としたＯ （比較例１〜５） 実施例１と同じ方法を用いて、シリカだけを変更し、シ
リカＦ−Ｊ（Ｆ：日本シリカ社製「ニップシールＬＰｊ
、Ｇ：日本シリカ社製「ニップシールＥＲＪ、Ｈ：日本
シリカ社製「ニップシールＮＳＪ、Ｉ：日本シリカ社製
「ニップシールＮ５ＰＪ。

Ｊ：日本シリカ社製「ニップシールＨＤ」）ヲ用いて、
作成したインクジェット記録用紙を比較例１〜５とした
。

（実施例６） 坪量７８．５１／ｍ２のコート原紙にシリカＡ（日本シ
リカ社製［ニップシールＮＡＪ）１００部（固型分）に
対して、ＰＶＡ（１）　（クラｖ社ａ　ｒｅ−５０６Ｊ
）２０部（固型分）を添加し、塗液濃度２０ｔｓで分散
した。これを片面Ｋ　１８１１部ｍ塗布し、スーツ臂−
キャレンダーで表面を平滑にして実施例６のインクジェ
ット記録用紙を得た。

（実施例７） 実施例６と同じ方法を用いて、ＰＶＡ（Ｉ）のみをＰＶ
Ａ　（１０’　（り−）ｖ社製［ｃ−１１８−２ＡＪ　
）　へ変更し、実施例７のインクジェット記録用紙を得
た。

（比較例６，７） 実施例６と同じ方法を用いて、ＰＶＡ（１）のみをＰＶ
ＡＱ［Ｄ（クラレ社製「ＰＶＡ　１０５Ｊ　）　、　Ｐ
ＶＡ　（＊）　（１ラレ社製「ＰＶＡ　１１７Ｊ　）と
変更し、各々比較例６．７のインクジェット記録用紙を
得た。

（比較例８） 坪量７８．５１７ｍ　のコート原紙にシリカＦ　１００
部（固型分）に対して、ＰＶＡＩ、２０部（固型分）を
添加し、塗液濃度２０チで分散した。これを片面Ｋ　１
８１／／ｍ　塗布Ｌ　、スーツ母−キャレンターテ表面
を平滑にして比較例８のインクジェット記録用紙を得た
。

（比較例９〜１１） 比較例８と同じ方法を用いて、ｐｖａ（ｉ）のみをＰＶ
Ａ　（静ｔ　ＱＩＤａ（転）と変更し、各々比較例９〜
１１のインクジェット記録用紙を得た。

（結果） 上記結果を、第１表および第２表に示す。

第１表に示したように、水溶性高分子バインダーを固定
し、合成無定形シリカの粉体物性とインクジェット記録
適性を調べた結果、合成無定形シリカアルカリ品は単な
る粉体物性によらずに、良好なインクジェット適性を与
えることがわかる。

さらに、第２表に示したように、水溶性高分子がカチオ
ン化ＰＶＡの場合、さらにインクジェット適性を向上で
きることがわかる。

〔発明の効果〕

以上の通り、本発明によれば、解像度、ドツト濃度２色
彩性およびインク吸収性に優れたものを得ることができ
る。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）合成無定形シリカと水溶性高分子バインダーから
   なる塗布層を設けたインクジェット記録用紙において、
   この合成無定形シリカの４重量％懸濁水溶液のｐＨが９
   〜１２、電気伝導度４００〜１０００μ■／ｃｍであり
   、かつ化学組成のＮａ／ＳｉＯ＿２の比が０．０２〜０
   ．０４であることを特徴とするインクジェット記録用紙
   。
2. （２）水溶性高分子バインダーがカチオン化ポリビニー
   ルアルコールであり、かつカチオン基量が０．１〜１０
   モル％、重合度２００〜２０００である特許請求の範囲
   第１項記載のインクジェット記録用紙。