JPH07238478A - インクジェット記録用シート - Google Patents
インクジェット記録用シートInfo
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- JPH07238478A JPH07238478A JP6110220A JP11022094A JPH07238478A JP H07238478 A JPH07238478 A JP H07238478A JP 6110220 A JP6110220 A JP 6110220A JP 11022094 A JP11022094 A JP 11022094A JP H07238478 A JPH07238478 A JP H07238478A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 発色、インク吸収性に優れるとともに、引張
強度、引裂強度、耐水性を有し、しなやかで、布状の良
好な風合いを有するインクジェット記録用シートを提供
する。 【構成】 シート状支持体と、この支持体の一面上に形
成された下塗り層と、この下塗り層上に形成され、かつ
顔料とバインダー樹脂を主成分として含むインク受容性
被覆層とを有し、前記下塗り層は支持体の一面状に発泡
した塗料を塗工して形成された下塗り層であることを特
徴とするインクジェット記録用シート。
強度、引裂強度、耐水性を有し、しなやかで、布状の良
好な風合いを有するインクジェット記録用シートを提供
する。 【構成】 シート状支持体と、この支持体の一面上に形
成された下塗り層と、この下塗り層上に形成され、かつ
顔料とバインダー樹脂を主成分として含むインク受容性
被覆層とを有し、前記下塗り層は支持体の一面状に発泡
した塗料を塗工して形成された下塗り層であることを特
徴とするインクジェット記録用シート。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は被記録材に関し、詳しく
は、基材が強度、耐水性に優れ、一般の上質紙、塗工紙
と同様に加工、筆記が可能でありながら色彩の発色、ド
ット形状等の画像記録特性に優れる水性インクジェット
記録用シートに関するものである。
は、基材が強度、耐水性に優れ、一般の上質紙、塗工紙
と同様に加工、筆記が可能でありながら色彩の発色、ド
ット形状等の画像記録特性に優れる水性インクジェット
記録用シートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】水性インクを用いるインクジェット方式
におけるプリント速度、解像度、彩度などのプリンター
性能の向上に伴い、用途拡大化が進んでいる。被記録材
に対しては、より高度な特性が要求されるようになり、
特に高速吸収性、高吸収容量、規則的なインキにじみ等
を有することを目的として、表面にインク受容性被覆層
を設けたいわゆる塗工紙が開発されている。
におけるプリント速度、解像度、彩度などのプリンター
性能の向上に伴い、用途拡大化が進んでいる。被記録材
に対しては、より高度な特性が要求されるようになり、
特に高速吸収性、高吸収容量、規則的なインキにじみ等
を有することを目的として、表面にインク受容性被覆層
を設けたいわゆる塗工紙が開発されている。
【０００３】例えば、特開昭62-158084 号公報には、微
粒子合成シリカを用い、高い水性インク吸収性、色再現
性及び色濃度を持つインクジェット記録媒体の製造方法
が開示されている。即ち、前記した要求特性に応じるた
めに、微粒子合成シリカのような吸液性の優れた白色顔
料を主成分とする被覆層をセルロースパルプを主成分と
する基紙の表面に設けることが通常実施されている。
粒子合成シリカを用い、高い水性インク吸収性、色再現
性及び色濃度を持つインクジェット記録媒体の製造方法
が開示されている。即ち、前記した要求特性に応じるた
めに、微粒子合成シリカのような吸液性の優れた白色顔
料を主成分とする被覆層をセルロースパルプを主成分と
する基紙の表面に設けることが通常実施されている。
【０００４】また、インクジェットプリンターの用途拡
大に伴い、従来の書類などのオフィス文書からカラーを
主に用いた広告物、特に購買時点広告（以下ＰＯＰ広告
と略す）としての用途が広まっている。インクジェット
記録は印刷と違い、製版する必要がないため、少量でも
印刷が可能であり、コストも安くなるというメリットが
ある。
大に伴い、従来の書類などのオフィス文書からカラーを
主に用いた広告物、特に購買時点広告（以下ＰＯＰ広告
と略す）としての用途が広まっている。インクジェット
記録は印刷と違い、製版する必要がないため、少量でも
印刷が可能であり、コストも安くなるというメリットが
ある。
【０００５】しかしながら、従来から使用されているイ
ンクジェット用記録用紙は、基材が天然紙であるため水
濡れによって紙が破れたり、耐水化した紙を用いても伸
び、しわ、カール等の問題が生じることから、耐水性を
必要とする屋外向け用途等には不向きであった。このた
め、特開昭64-36478号公報には基材にポリオレフィン樹
脂を主成分としたフィルムを用い、その上に疎水性イン
ク吸収定着層を設けた、耐水性に優れたインクジェット
記録用紙が開示されている。このような記録用紙は耐水
性にも優れ、ＰＯＰ広告用としても使用できる。しかし
ながら、フィルムの場合、基材自体にインク吸収性がな
いため、プリント時にインクの横方向への広がりを抑え
適度なインク吸収性を持たせるためには、インク吸収定
着層を厚くする必要がある。また、不透明度が低く、し
なやかさに欠けるという欠点も指摘される。
ンクジェット用記録用紙は、基材が天然紙であるため水
濡れによって紙が破れたり、耐水化した紙を用いても伸
び、しわ、カール等の問題が生じることから、耐水性を
必要とする屋外向け用途等には不向きであった。このた
め、特開昭64-36478号公報には基材にポリオレフィン樹
脂を主成分としたフィルムを用い、その上に疎水性イン
ク吸収定着層を設けた、耐水性に優れたインクジェット
記録用紙が開示されている。このような記録用紙は耐水
性にも優れ、ＰＯＰ広告用としても使用できる。しかし
ながら、フィルムの場合、基材自体にインク吸収性がな
いため、プリント時にインクの横方向への広がりを抑え
適度なインク吸収性を持たせるためには、インク吸収定
着層を厚くする必要がある。また、不透明度が低く、し
なやかさに欠けるという欠点も指摘される。
【０００６】近年、不織布産業の発達とともに各分野で
不織布が利用されるようになった。不織布は繊維をシー
ト状に集積してウェブとし、ウェブ内の繊維間を接着ま
たは絡み合わせて得られる。ウェブを形成する繊維はス
テープルあるいはフィラメントで、ステープルを使用す
る製法には乾式法と湿式法があり、フィラメントを使用
する製法にはスパンボンド法、メルトブロー法がある。
不織布の性質はその製法により様々であるが、繊維間を
接着または絡み合わせることにより一般的に引裂強度、
破裂強度、引張強度が高く、また耐水性に優れ、布状の
風合いを有することを特徴とする。
不織布が利用されるようになった。不織布は繊維をシー
ト状に集積してウェブとし、ウェブ内の繊維間を接着ま
たは絡み合わせて得られる。ウェブを形成する繊維はス
テープルあるいはフィラメントで、ステープルを使用す
る製法には乾式法と湿式法があり、フィラメントを使用
する製法にはスパンボンド法、メルトブロー法がある。
不織布の性質はその製法により様々であるが、繊維間を
接着または絡み合わせることにより一般的に引裂強度、
破裂強度、引張強度が高く、また耐水性に優れ、布状の
風合いを有することを特徴とする。
【０００７】従来のインクジェット記録用シートにおけ
る欠点、すなわち前述したような耐水性あるいは不透明
度、しなやかさ等に劣るという問題を解決する方法とし
て、上記の不織布あるいは織物を基材として用いること
が考えられる。しかしながら、不織布や織物をインクジ
ェット記録用シートの基材として用いる場合には、基材
がポーラスであるためにインクが染み込みやすいが、イ
ンク吸収定着層を表面に塗工した場合、塗料がシート裏
面まで浸透し不織布あるいは織物全体に含浸された状態
になり、多量の塗料を消費するばがりでなく、繊維が露
出して、良好な基材表面を得ることができない。更に基
材が不織布の場合には、紙やフィルムに比べて地合不良
であり、不透明度も低い等の問題がある。
る欠点、すなわち前述したような耐水性あるいは不透明
度、しなやかさ等に劣るという問題を解決する方法とし
て、上記の不織布あるいは織物を基材として用いること
が考えられる。しかしながら、不織布や織物をインクジ
ェット記録用シートの基材として用いる場合には、基材
がポーラスであるためにインクが染み込みやすいが、イ
ンク吸収定着層を表面に塗工した場合、塗料がシート裏
面まで浸透し不織布あるいは織物全体に含浸された状態
になり、多量の塗料を消費するばがりでなく、繊維が露
出して、良好な基材表面を得ることができない。更に基
材が不織布の場合には、紙やフィルムに比べて地合不良
であり、不透明度も低い等の問題がある。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、引張強度、
引裂強度等のシート強度が強く、且つ耐水性に優れ、し
なやかで、布状の良好な風合いを有するばかりでなく、
水性インクによるインクジェット方式のプリンターを用
いて記録を行った場合に、インク吸収性に優れ、ドット
再現性が良好な高品位の画像を高速でプリントすること
ができる水性インクジェット記録用シートを提供するこ
とを目的とする。
引裂強度等のシート強度が強く、且つ耐水性に優れ、し
なやかで、布状の良好な風合いを有するばかりでなく、
水性インクによるインクジェット方式のプリンターを用
いて記録を行った場合に、インク吸収性に優れ、ドット
再現性が良好な高品位の画像を高速でプリントすること
ができる水性インクジェット記録用シートを提供するこ
とを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インク受
容性被覆層を設ける前に、不織布あるいは織物上に発泡
させた塗料を用いて下塗り層を設けることで、布の風合
いを維持したまま、前述した不織布あるいは織物を基材
に用いる場合の問題点、すなわちインク吸収定着層を塗
工した場合の塗料の基材への浸透を防止するためのバリ
アー層を付与することができ、地合が不良で、不透明度
が低いといった問題点を解決できることを見出した。更
に、泡塗工層上へインク吸収定着層を塗工した場合に、
泡塗工層自体がインク吸収性を有するため、従来のフィ
ルムを用いたインクジェット記録用シートに比べて少な
いインク吸収定着層塗工量でインク吸収性に優れ、ドッ
ト再現性が良好な高品位の画像を得ることができること
を見出し、本発明を完成させた。
容性被覆層を設ける前に、不織布あるいは織物上に発泡
させた塗料を用いて下塗り層を設けることで、布の風合
いを維持したまま、前述した不織布あるいは織物を基材
に用いる場合の問題点、すなわちインク吸収定着層を塗
工した場合の塗料の基材への浸透を防止するためのバリ
アー層を付与することができ、地合が不良で、不透明度
が低いといった問題点を解決できることを見出した。更
に、泡塗工層上へインク吸収定着層を塗工した場合に、
泡塗工層自体がインク吸収性を有するため、従来のフィ
ルムを用いたインクジェット記録用シートに比べて少な
いインク吸収定着層塗工量でインク吸収性に優れ、ドッ
ト再現性が良好な高品位の画像を得ることができること
を見出し、本発明を完成させた。
【００１０】すなわち、本発明に係る水性インクジェッ
ト記録用シートは、シート状支持体に発泡させた塗料を
用いて下塗り層を設け、更に該下塗り層上に顔料とバイ
ンダー樹脂を主成分とするインク受容性被覆層を設けて
製造される。
ト記録用シートは、シート状支持体に発泡させた塗料を
用いて下塗り層を設け、更に該下塗り層上に顔料とバイ
ンダー樹脂を主成分とするインク受容性被覆層を設けて
製造される。
【００１１】本発明に用いられるシート状支持体は、連
続フィラメントをシート状に集積するスパンボンド法で
得られる不織布、ステープルをシート状に集積するカー
ド法又は湿式法で得られる不織布、あるいは織物があげ
られる。織物はその製法を特に限定されない。
続フィラメントをシート状に集積するスパンボンド法で
得られる不織布、ステープルをシート状に集積するカー
ド法又は湿式法で得られる不織布、あるいは織物があげ
られる。織物はその製法を特に限定されない。
【００１２】本発明に用いられる不織布あるいは織物の
材料は、特に限定するものではないが、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリレー
ト、ナイロン等のポリアミド或いはこれらの樹脂の共重
合物を挙げることができ、またこれらの樹脂を用いたシ
ートの複数枚の積層体も使用可能である。本発明に用い
られるシート状支持体の厚さは、400 μm 以下である。
厚さが40０μm を超えると、柔軟性が低下してプリント
時の走行性に支障を来たすので不適である。
材料は、特に限定するものではないが、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリレー
ト、ナイロン等のポリアミド或いはこれらの樹脂の共重
合物を挙げることができ、またこれらの樹脂を用いたシ
ートの複数枚の積層体も使用可能である。本発明に用い
られるシート状支持体の厚さは、400 μm 以下である。
厚さが40０μm を超えると、柔軟性が低下してプリント
時の走行性に支障を来たすので不適である。
【００１３】シート状支持体へインク受容性被覆層を設
ける前に、その片面に発泡させた塗料を用いてインク受
容性被覆層塗工時の塗料の浸透を防止するための下塗り
層が設けられる。下塗り層の塗料は、接着剤のみ或いは
主成分として接着剤と白色顔料から構成され、発泡させ
られている。白色顔料を併用する場合は、顔料と接着剤
の使用比率は重量比で顔料：接着剤＝95以下：5 以上、
好ましくは40〜90：60〜10の範囲である。接着剤の比率
が5 未満では塗工層と不織布の接着性が不十分となるの
で不適である。
ける前に、その片面に発泡させた塗料を用いてインク受
容性被覆層塗工時の塗料の浸透を防止するための下塗り
層が設けられる。下塗り層の塗料は、接着剤のみ或いは
主成分として接着剤と白色顔料から構成され、発泡させ
られている。白色顔料を併用する場合は、顔料と接着剤
の使用比率は重量比で顔料：接着剤＝95以下：5 以上、
好ましくは40〜90：60〜10の範囲である。接着剤の比率
が5 未満では塗工層と不織布の接着性が不十分となるの
で不適である。
【００１４】下塗り層に用いられる接着剤としては従来
公知のものが使用でき、特に限定されない。例えばポリ
アクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合物、スチレン−ブタジエンゴム
（ＳＢＲ）、ニトリル−ブタジエンゴム（ＮＢＲ）、メ
チルメタクリレート−ブタジエンゴム（ＭＢＲ）、ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン等のエマルジョンの他に、
これらの共重合物のエマルジョンも使用可能である。更
に、これらを適宜選択して複数種類混合して使用するこ
とも可能である。また、必要に応じて澱粉、澱粉誘導
体、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）、カゼイン、カル
ボキシメチルセルロース（ＣＭＣ）等を併用することも
可能である。
公知のものが使用でき、特に限定されない。例えばポリ
アクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合物、スチレン−ブタジエンゴム
（ＳＢＲ）、ニトリル−ブタジエンゴム（ＮＢＲ）、メ
チルメタクリレート−ブタジエンゴム（ＭＢＲ）、ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン等のエマルジョンの他に、
これらの共重合物のエマルジョンも使用可能である。更
に、これらを適宜選択して複数種類混合して使用するこ
とも可能である。また、必要に応じて澱粉、澱粉誘導
体、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）、カゼイン、カル
ボキシメチルセルロース（ＣＭＣ）等を併用することも
可能である。
【００１５】本発明に使用される白色顔料としては特に
限定されず、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化
亜鉛、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化アルミニウム、二
酸化珪素、アモルファスシリカ、硫酸バリウム、カオリ
ナイト、タルク等の無機顔料、その他に、スチレン、ア
クリル酸エステル等からなる有機顔料も使用可能であ
る。又、必要に応じて潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、有色顔料、帯電防止剤、増粘剤等の助剤を添加して
も良い。
限定されず、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化
亜鉛、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化アルミニウム、二
酸化珪素、アモルファスシリカ、硫酸バリウム、カオリ
ナイト、タルク等の無機顔料、その他に、スチレン、ア
クリル酸エステル等からなる有機顔料も使用可能であ
る。又、必要に応じて潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、有色顔料、帯電防止剤、増粘剤等の助剤を添加して
も良い。
【００１６】下塗り層のための塗料は、塗工に先立って
発泡処理される。発泡は、例えば米国ガストンカウンテ
ィー社、オランダのストーク社等の連続発泡機或いはシ
ェーキングミキサー、ケーキミキサー等の公知の発泡装
置を用いて行われる。発泡後の体積は、発泡前の体積の
2 〜20倍の範囲にすることが好ましい。発泡後の体積が
発泡前の体積の2 倍未満では、発泡不十分の為下塗り塗
料を塗工する際に、下塗り塗料がシート状支持体の裏面
まで浸透する。発泡後の体積が発泡前の体積の20倍を越
えると、泡の平均粒径が著しく大きくなり、下塗り層の
強度が低下する。
発泡処理される。発泡は、例えば米国ガストンカウンテ
ィー社、オランダのストーク社等の連続発泡機或いはシ
ェーキングミキサー、ケーキミキサー等の公知の発泡装
置を用いて行われる。発泡後の体積は、発泡前の体積の
2 〜20倍の範囲にすることが好ましい。発泡後の体積が
発泡前の体積の2 倍未満では、発泡不十分の為下塗り塗
料を塗工する際に、下塗り塗料がシート状支持体の裏面
まで浸透する。発泡後の体積が発泡前の体積の20倍を越
えると、泡の平均粒径が著しく大きくなり、下塗り層の
強度が低下する。
【００１７】発泡後の塗料の粘度は、Ｂ型粘度計で測定
して、4,000 〜300,000cpsの範囲にすることが好まし
い。粘度が4,000cps未満であると、発泡倍率が適性であ
っても、下塗り塗料がシート状支持体の裏面まで浸透す
るので不適である。粘度が300,000cpsを超えると、粘性
が高すぎて塗工ができなくなる。
して、4,000 〜300,000cpsの範囲にすることが好まし
い。粘度が4,000cps未満であると、発泡倍率が適性であ
っても、下塗り塗料がシート状支持体の裏面まで浸透す
るので不適である。粘度が300,000cpsを超えると、粘性
が高すぎて塗工ができなくなる。
【００１８】発泡処理に先立ち、形成した泡の安定性を
向上する目的で下塗り層のための塗料に高級脂肪酸、高
級脂肪酸変性物、高級脂肪酸のアルカリ塩等の整泡剤が
必要に応じて添加される。整泡剤の添加量は、塗料固形
分100 部当たり固形分で0 〜30重量部、好ましくは1 〜
10重量部であり、この添加量が30重量部を超えると塗料
の安定性が低下するので適さない。
向上する目的で下塗り層のための塗料に高級脂肪酸、高
級脂肪酸変性物、高級脂肪酸のアルカリ塩等の整泡剤が
必要に応じて添加される。整泡剤の添加量は、塗料固形
分100 部当たり固形分で0 〜30重量部、好ましくは1 〜
10重量部であり、この添加量が30重量部を超えると塗料
の安定性が低下するので適さない。
【００１９】下塗り塗料をシート状支持体に塗工する手
段としては、メイヤーバー、エアーナイフ、ブレード、
スリットダイ、リップ、コンマ、ロール、グラビア、ロ
ータリースクリーン方式等の公知の手段を採用すること
ができる。下塗り塗料の塗工量は、固形分で３〜50g/
m2、好ましくは４〜30g/m2である。塗工量が3g/m2 未満
では、下塗り層としての機能が不完全となり、上塗り層
のための塗料を塗工する際に該塗料がシート状支持体ま
で浸透するため不適である。又、塗工量が50g/m2を超え
ると、得られる印刷用シートの柔軟性が低下するため不
適当である。このようにして下塗り塗料をシート状支持
体に塗布した後、乾燥して下塗り層が形成される。
段としては、メイヤーバー、エアーナイフ、ブレード、
スリットダイ、リップ、コンマ、ロール、グラビア、ロ
ータリースクリーン方式等の公知の手段を採用すること
ができる。下塗り塗料の塗工量は、固形分で３〜50g/
m2、好ましくは４〜30g/m2である。塗工量が3g/m2 未満
では、下塗り層としての機能が不完全となり、上塗り層
のための塗料を塗工する際に該塗料がシート状支持体ま
で浸透するため不適である。又、塗工量が50g/m2を超え
ると、得られる印刷用シートの柔軟性が低下するため不
適当である。このようにして下塗り塗料をシート状支持
体に塗布した後、乾燥して下塗り層が形成される。
【００２０】下塗り層を設けたシート状支持体の上に
は、顔料とバインダー樹脂を主成分としたインク受容性
被覆層が設けられる。インク受容性被覆層に用いられる
顔料は、多孔性でインクの吸収性が高く、且つ鮮明な発
色を可能とする、高吸油量で、かつ高比表面積を有し、
２次粒子径が１〜10μm の非晶質微粉シリカを主成分と
することが好ましい。
は、顔料とバインダー樹脂を主成分としたインク受容性
被覆層が設けられる。インク受容性被覆層に用いられる
顔料は、多孔性でインクの吸収性が高く、且つ鮮明な発
色を可能とする、高吸油量で、かつ高比表面積を有し、
２次粒子径が１〜10μm の非晶質微粉シリカを主成分と
することが好ましい。
【００２１】シートの使用目的、プリンターの要求性能
によっては他の白色顔料との併用も可能である。これら
の白色顔料としては、例えばゼオライト、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、焼成クレ
ー、カオリンクレー、タルク、ホワイトカーボン、有機
顔料（プラスチックピグメント）等、一般に紙塗工に用
いられている顔料が挙げられる。顔料の使用比率は、全
被覆層固形分の50〜90重量％である。50％未満ではイン
ク吸収性が不十分となり、90％を超えるとインク受容性
被覆層の強度の低下が懸念されるので不適である。
によっては他の白色顔料との併用も可能である。これら
の白色顔料としては、例えばゼオライト、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、焼成クレ
ー、カオリンクレー、タルク、ホワイトカーボン、有機
顔料（プラスチックピグメント）等、一般に紙塗工に用
いられている顔料が挙げられる。顔料の使用比率は、全
被覆層固形分の50〜90重量％である。50％未満ではイン
ク吸収性が不十分となり、90％を超えるとインク受容性
被覆層の強度の低下が懸念されるので不適である。
【００２２】本発明のバインダー樹脂としては、ポリビ
ニルアルコール及びその誘導体、カゼイン等の蛋白質、
澱粉、及びその澱粉誘導体、スチレン−ブタジエン共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の
共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステル及
びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアク
リル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合
体等のビニル系重合体ラテックス、あるいはこれらの各
種重合体のカルボキシル基、カチオン性基等の官能基含
有変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂等の
熱硬化樹脂等の合成樹脂系の水性接着剤、無水マレイン
酸共重合樹脂系、ポリアクリルアミド系、ポリメチルメ
タクリレート系、ポリウレタン樹脂系、不飽和ポリエス
テル樹脂系、ポリビニルブチラール系、アルキッド樹脂
系等の合成樹脂系接着剤などの高分子が、顔料との接着
性が良く、かつ水性インクとの親和性が良いため、吸液
性を向上させるので、好ましく用いられる。
ニルアルコール及びその誘導体、カゼイン等の蛋白質、
澱粉、及びその澱粉誘導体、スチレン−ブタジエン共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の
共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステル及
びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアク
リル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合
体等のビニル系重合体ラテックス、あるいはこれらの各
種重合体のカルボキシル基、カチオン性基等の官能基含
有変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂等の
熱硬化樹脂等の合成樹脂系の水性接着剤、無水マレイン
酸共重合樹脂系、ポリアクリルアミド系、ポリメチルメ
タクリレート系、ポリウレタン樹脂系、不飽和ポリエス
テル樹脂系、ポリビニルブチラール系、アルキッド樹脂
系等の合成樹脂系接着剤などの高分子が、顔料との接着
性が良く、かつ水性インクとの親和性が良いため、吸液
性を向上させるので、好ましく用いられる。
【００２３】インク受容性被覆層におけるバインダー樹
脂の使用比率は、全被覆層固形分の10〜50重量％、好ま
しくは10〜40重量％である。10％未満では接着力が不十
分となり、被覆層の強度の低下が懸念される。一方、50
％を超えると接着力は大きくなるものの、顔料の使用比
率が低下し、前記したようにインクの吸収性に問題が生
じるので不適である。
脂の使用比率は、全被覆層固形分の10〜50重量％、好ま
しくは10〜40重量％である。10％未満では接着力が不十
分となり、被覆層の強度の低下が懸念される。一方、50
％を超えると接着力は大きくなるものの、顔料の使用比
率が低下し、前記したようにインクの吸収性に問題が生
じるので不適である。
【００２４】本発明のインク受容性被覆層を設ける際の
塗工方式は、下塗り層の塗工に用いられるのと同じ塗工
方式が応用できる。インク吸収性被覆層の塗工量は、最
終用途によって決定され、インク吸収性、記録特性、保
存性、不透明度などを満足させる限り不必要に多くする
必要はなく、３〜30g/m2の範囲から適宜選択して用いら
れる。インク受容性被覆層が3g/m2 未満では多くの場合
インク吸収容量が不足し、画像が流れ出したり、インク
の滲みが生じ、画像がぼけてしまったり、乾燥が遅くロ
ールにインクが付着し、汚れてしまう。しかしながら、
30g/m2を超えると、塗工層が厚いため下塗り層との接着
が弱くなり、ヘッドノズルの目づまりのような問題を生
じることが多く、さらにコスト的にも高価なものとな
る。
塗工方式は、下塗り層の塗工に用いられるのと同じ塗工
方式が応用できる。インク吸収性被覆層の塗工量は、最
終用途によって決定され、インク吸収性、記録特性、保
存性、不透明度などを満足させる限り不必要に多くする
必要はなく、３〜30g/m2の範囲から適宜選択して用いら
れる。インク受容性被覆層が3g/m2 未満では多くの場合
インク吸収容量が不足し、画像が流れ出したり、インク
の滲みが生じ、画像がぼけてしまったり、乾燥が遅くロ
ールにインクが付着し、汚れてしまう。しかしながら、
30g/m2を超えると、塗工層が厚いため下塗り層との接着
が弱くなり、ヘッドノズルの目づまりのような問題を生
じることが多く、さらにコスト的にも高価なものとな
る。
【００２５】このようにしてインク受容性被覆層が設け
られた後のシート状支持体は、更に印刷用シートとして
良好な印刷面を得るためにスーパーカレンダー、マシン
カレンダー等の艶掛け装置によって塗工表面を平滑化す
ることも可能である。
られた後のシート状支持体は、更に印刷用シートとして
良好な印刷面を得るためにスーパーカレンダー、マシン
カレンダー等の艶掛け装置によって塗工表面を平滑化す
ることも可能である。
【００２６】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、部及び％は、すべて重量部及び重量％で
ある。
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、部及び％は、すべて重量部及び重量％で
ある。
【００２７】実施例１ ポリエチレンテレフタレートの連続フィラメントをシー
ト状に堆積後、230 ℃に加熱したエンボスロールを用い
てフィラメント同士を散点状に融着してスパンボンド不
織布を製造した。このスパンボンド不織布の厚さは250
μm であった。一方、ポリウレタン（大日本インキ製、
ＨＷ９４０）100 部当たり整泡剤（大日本インキ製、Ｆ
−１）を10部加え、ハンドミキサーを用いて８倍に発泡
させた塗料を準備した。この塗料の粘度は、Ｂ型粘度計
で33,000cps であった。この塗料を前記不織布の片面
に、メイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が10g/m2にな
るように塗工し、下塗り層を設けた。次いで微粒子珪酸
（徳山曹達製、ファインシール）100 部に対しポリビニ
ルアルコール（クラレ製、ＰＶＡ１１７）30部を配合し
た塗料をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が8g/m2
になるように塗工してインク受容性被覆層を設け、イン
クジェット記録用シートを製造した。
ト状に堆積後、230 ℃に加熱したエンボスロールを用い
てフィラメント同士を散点状に融着してスパンボンド不
織布を製造した。このスパンボンド不織布の厚さは250
μm であった。一方、ポリウレタン（大日本インキ製、
ＨＷ９４０）100 部当たり整泡剤（大日本インキ製、Ｆ
−１）を10部加え、ハンドミキサーを用いて８倍に発泡
させた塗料を準備した。この塗料の粘度は、Ｂ型粘度計
で33,000cps であった。この塗料を前記不織布の片面
に、メイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が10g/m2にな
るように塗工し、下塗り層を設けた。次いで微粒子珪酸
（徳山曹達製、ファインシール）100 部に対しポリビニ
ルアルコール（クラレ製、ＰＶＡ１１７）30部を配合し
た塗料をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が8g/m2
になるように塗工してインク受容性被覆層を設け、イン
クジェット記録用シートを製造した。
【００２８】実施例２ ポリプロピレンの連続フィラメントをシート状に堆積
後、140 ℃に加熱したエンボスロールを用いてフィラメ
ント同士を散点状に融着してスパンボンド不織布を製造
した。このスパンボンド不織布の厚さは120 μm であっ
た。一方、酢酸ビニル系エマルジョン（大日本インキ
製、ボンコート２８３０）100部当たり整泡剤（サンノ
プコ製、ＳＮフォーム２００）７部を加えた後、ハンド
ミキサーを用いて６倍に発泡させ、Ｂ型粘度計による粘
度が27,000cps の下塗り層のための塗料を作製した。こ
の塗料を前記不織布の片面に、メイヤーバーを用いて乾
燥後の塗工量が12g/m2になるように塗工した後、実施例
１で用いたのと同様のインク受容性被覆層のための塗料
をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が6g/m2 になる
ように塗工してインク受容性被覆層を設け、インクジェ
ット記録用シートを製造した。
後、140 ℃に加熱したエンボスロールを用いてフィラメ
ント同士を散点状に融着してスパンボンド不織布を製造
した。このスパンボンド不織布の厚さは120 μm であっ
た。一方、酢酸ビニル系エマルジョン（大日本インキ
製、ボンコート２８３０）100部当たり整泡剤（サンノ
プコ製、ＳＮフォーム２００）７部を加えた後、ハンド
ミキサーを用いて６倍に発泡させ、Ｂ型粘度計による粘
度が27,000cps の下塗り層のための塗料を作製した。こ
の塗料を前記不織布の片面に、メイヤーバーを用いて乾
燥後の塗工量が12g/m2になるように塗工した後、実施例
１で用いたのと同様のインク受容性被覆層のための塗料
をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が6g/m2 になる
ように塗工してインク受容性被覆層を設け、インクジェ
ット記録用シートを製造した。
【００２９】実施例３ ポリプロピレンのステープル繊維をシート状に堆積後、
140 ℃に加熱したエンボスロールを用いてステープル同
士を散点状に融着してカード不織布を製造した。このカ
ード不織布の厚さは150 μm であった。一方、ＳＢＲラ
テックス（日本合成ゴム社製、０６２９）100 部当たり
二酸化チタン（帝国化工製、ＪＡ−１）を15部と整泡剤
（大日本インキ製、Ｆ−１）15部を加えた後、ハンドミ
キサーを用いて５倍に発泡させ、Ｂ型粘度計による粘度
が20,000cps の下塗り層のための塗料を作製した。この
塗料を前記不織布の片面に、メイヤーバーを用いて乾燥
後の塗工量が8g/m2 になるように塗工した。次いで微粒
子珪酸（徳山曹達製、トクシール）100 部に対し酸化澱
粉（王子コーンスターチ製、エースＡ）20部とアクリル
エマルジョン（大日本インキ製、ボンコート３２２６）
15部を配合した塗料をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗
工量が11g/m2になるように塗工してインク受容性被覆層
を設け、インクジェット記録用シートを製造した。
140 ℃に加熱したエンボスロールを用いてステープル同
士を散点状に融着してカード不織布を製造した。このカ
ード不織布の厚さは150 μm であった。一方、ＳＢＲラ
テックス（日本合成ゴム社製、０６２９）100 部当たり
二酸化チタン（帝国化工製、ＪＡ−１）を15部と整泡剤
（大日本インキ製、Ｆ−１）15部を加えた後、ハンドミ
キサーを用いて５倍に発泡させ、Ｂ型粘度計による粘度
が20,000cps の下塗り層のための塗料を作製した。この
塗料を前記不織布の片面に、メイヤーバーを用いて乾燥
後の塗工量が8g/m2 になるように塗工した。次いで微粒
子珪酸（徳山曹達製、トクシール）100 部に対し酸化澱
粉（王子コーンスターチ製、エースＡ）20部とアクリル
エマルジョン（大日本インキ製、ボンコート３２２６）
15部を配合した塗料をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗
工量が11g/m2になるように塗工してインク受容性被覆層
を設け、インクジェット記録用シートを製造した。
【００３０】実施例４ ポリプロピレンとポリエチレンの芯鞘型複合繊維のステ
ープル繊維をシート状に堆積後、140 ℃に加熱した２本
の平滑ロールでポリエチレンを溶融し、接着してカード
不織布を製造した。このカード不織布の厚さは300 μm
であった。一方、実施例１で用いたのと同様の下塗り層
のための塗料を、前記不織布の片面にメイヤーバーを用
いて乾燥後の塗工量が20g/m2になるように塗工した後、
実施例１で用いたのと同様のインク受容性被覆層のため
の塗料をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が18g/m2
になるように塗工してインク受容性被覆層を設け、イン
クジェット記録用シートを製造した。
ープル繊維をシート状に堆積後、140 ℃に加熱した２本
の平滑ロールでポリエチレンを溶融し、接着してカード
不織布を製造した。このカード不織布の厚さは300 μm
であった。一方、実施例１で用いたのと同様の下塗り層
のための塗料を、前記不織布の片面にメイヤーバーを用
いて乾燥後の塗工量が20g/m2になるように塗工した後、
実施例１で用いたのと同様のインク受容性被覆層のため
の塗料をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が18g/m2
になるように塗工してインク受容性被覆層を設け、イン
クジェット記録用シートを製造した。
【００３１】実施例５ ポリプロピレンのステープル繊維100 部にバインダー繊
維としてポリビニルアルコール10部を配合して、厚さ25
0 μm の湿式不織布を製造した。一方、実施例１で用い
たのと同様の下塗り層のための塗料を、前記不織布の片
面にメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が15g/m2にな
るように塗工した後、実施例３で用いたのと同様のイン
ク受容性被覆層のための塗料をメイヤーバーを用いて乾
燥後の塗工量が15g/m2になるように塗工してインク受容
性被覆層を設け、インクジェット記録用シートを製造し
た。
維としてポリビニルアルコール10部を配合して、厚さ25
0 μm の湿式不織布を製造した。一方、実施例１で用い
たのと同様の下塗り層のための塗料を、前記不織布の片
面にメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が15g/m2にな
るように塗工した後、実施例３で用いたのと同様のイン
ク受容性被覆層のための塗料をメイヤーバーを用いて乾
燥後の塗工量が15g/m2になるように塗工してインク受容
性被覆層を設け、インクジェット記録用シートを製造し
た。
【００３２】実施例６ レーヨンよりなる厚さ200 μm の織物の片面に、実施例
２で用いたのと同様の下塗り層のための塗料を、メイヤ
ーバーを用いて乾燥後の塗工量が10g/m2になるように塗
工した後、実施例３で用いたのと同様のインク受容性被
覆層のための塗料をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工
量が5g/m2 になるように塗工してインク受容性被覆層を
設け、インクジェット記録用シートを製造した。
２で用いたのと同様の下塗り層のための塗料を、メイヤ
ーバーを用いて乾燥後の塗工量が10g/m2になるように塗
工した後、実施例３で用いたのと同様のインク受容性被
覆層のための塗料をメイヤーバーを用いて乾燥後の塗工
量が5g/m2 になるように塗工してインク受容性被覆層を
設け、インクジェット記録用シートを製造した。
【００３３】比較例１ 下塗り層を設けなかったこと以外は実施例１と同様の方
法で、インクジェット記録用シートを製造したところ、
インク受容性被覆層の塗工量は25g/m2になった。 比較例２ 下塗り層の塗工量を1.5g/m2 にしたこと以外は実施例１
と同様の方法でインクジェット記録用シートを製造し
た。
法で、インクジェット記録用シートを製造したところ、
インク受容性被覆層の塗工量は25g/m2になった。 比較例２ 下塗り層の塗工量を1.5g/m2 にしたこと以外は実施例１
と同様の方法でインクジェット記録用シートを製造し
た。
【００３４】比較例３ 合成紙ユポＦＰＧ６０（王子油化合成紙製、厚さ60μm
）の片面に実施例２と同様の方法でインク受容性被覆
層を設け、インクジェット記録用シートを製造した。 比較例４ 基材に坪量100g/m2 の上質紙を使用したこと以外は実施
例２と同様の方法で、インクジェット記録用シートを製
造した。 比較例５ インク受容性被覆層の塗工量を2g/m2 にしたこと以外は
実施例３と同様の方法で、インクジェット記録用シート
を製造した。
）の片面に実施例２と同様の方法でインク受容性被覆
層を設け、インクジェット記録用シートを製造した。 比較例４ 基材に坪量100g/m2 の上質紙を使用したこと以外は実施
例２と同様の方法で、インクジェット記録用シートを製
造した。 比較例５ インク受容性被覆層の塗工量を2g/m2 にしたこと以外は
実施例３と同様の方法で、インクジェット記録用シート
を製造した。
【００３５】実施例１〜６及び比較例１〜６で得られた
インクジェット記録用シートを次に示す試験方法で試験
し、品質を評価した。 （１）インク受容性被覆層の裏抜け：インク受容性被覆
層のための塗料がシートの裏側へ抜けているか目視によ
り評価した。全く裏側へ抜けていないものを○、少し抜
けているものを△、非常に抜けているものを×とした。 （２）インク吸収性：インクジェットプリンター（ＤＥ
ＳＫ ＷＲＩＴＥＲ−Ｃ：ＨＰ製）を用い、プリントし
たインクが乾燥するまでの秒数を測定した。3秒以下を
○、4 〜10秒を△、11秒以上を×とした。
インクジェット記録用シートを次に示す試験方法で試験
し、品質を評価した。 （１）インク受容性被覆層の裏抜け：インク受容性被覆
層のための塗料がシートの裏側へ抜けているか目視によ
り評価した。全く裏側へ抜けていないものを○、少し抜
けているものを△、非常に抜けているものを×とした。 （２）インク吸収性：インクジェットプリンター（ＤＥ
ＳＫ ＷＲＩＴＥＲ−Ｃ：ＨＰ製）を用い、プリントし
たインクが乾燥するまでの秒数を測定した。3秒以下を
○、4 〜10秒を△、11秒以上を×とした。
【００３６】（３）発色の鮮やかさ：インクジェットプ
リンター（ＤＥＳＫ ＷＲＩＴＥＲ−Ｃ：ＨＰ製）を用
い、イエロー、マゼンタ、シアンのカラーインクの発色
を目視で評価した。発色の良いものを○、不十分なもの
を△、更に不良なものを×とした。 （４）ドット再現性：インクジェットプリンター（ＤＥ
ＳＫ ＷＲＩＴＥＲ−Ｃ：ＨＰ製）を用い、プリントし
たドットの形状を顕微鏡により観察した。形状が真円に
近いものほど良好で○、やや崩れているものを△、更に
崩れているものを×とした。
リンター（ＤＥＳＫ ＷＲＩＴＥＲ−Ｃ：ＨＰ製）を用
い、イエロー、マゼンタ、シアンのカラーインクの発色
を目視で評価した。発色の良いものを○、不十分なもの
を△、更に不良なものを×とした。 （４）ドット再現性：インクジェットプリンター（ＤＥ
ＳＫ ＷＲＩＴＥＲ−Ｃ：ＨＰ製）を用い、プリントし
たドットの形状を顕微鏡により観察した。形状が真円に
近いものほど良好で○、やや崩れているものを△、更に
崩れているものを×とした。
【００３７】（５）引裂強度：ＪＩＳ Ｐ８１１６によ
り測定した。 （６）耐水性：シートを20℃の水に１時間浸漬し、塗工
層のはがれ、乾燥後のしわ、破れ等の状態を目視で評価
した。浸漬前の状態とほとんど変化がなく良好なものを
○、やや不良なものを△、更に不良なものを×とした。
得られた結果を表１に示す。
り測定した。 （６）耐水性：シートを20℃の水に１時間浸漬し、塗工
層のはがれ、乾燥後のしわ、破れ等の状態を目視で評価
した。浸漬前の状態とほとんど変化がなく良好なものを
○、やや不良なものを△、更に不良なものを×とした。
得られた結果を表１に示す。
【００３８】
【表１】
【００３９】表１から明らかなように、本発明により製
造されるインクジェット記録用シートは、インク受容性
被覆層のための塗料がシートの裏側へ抜けることがな
く、インク吸収性、発色の鮮やかさ、ドット再現性に優
れ、更に引裂強度、耐水性も良好であった。
造されるインクジェット記録用シートは、インク受容性
被覆層のための塗料がシートの裏側へ抜けることがな
く、インク吸収性、発色の鮮やかさ、ドット再現性に優
れ、更に引裂強度、耐水性も良好であった。
【００４０】
【発明の効果】本発明に係るインクジェットプリンター
記録用紙は、インクの吸収性、発色性、ドット再現性に
優れ、高画質の記録が得られると共に、高い引裂強度、
引張強度及び耐水性を有するため、屋外での使用等を含
む広範囲な用途に用いることが可能なインクジェット記
録用シートを提供できるという効果を奏する。
記録用紙は、インクの吸収性、発色性、ドット再現性に
優れ、高画質の記録が得られると共に、高い引裂強度、
引張強度及び耐水性を有するため、屋外での使用等を含
む広範囲な用途に用いることが可能なインクジェット記
録用シートを提供できるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池沢 秀男 東京都江東区東雲１丁目10番６号 新王子 製紙株式会社東京商品研究所内
Claims (4)
- 【請求項１】 シート状支持体と、この支持体の一面上
に形成された下塗り層と、この下塗り層上に形成され、
かつ顔料とバインダー樹脂を主成分として含むインク受
容性被覆層とを有し、前記下塗り層は支持体の一面上に
発泡した塗料を塗工して形成された下塗り層であること
を特徴とするインクジェット記録用シート。 - 【請求項２】 前記シート状支持体が、連続フィラメン
トをシート状に集積するスパンボンド法で得られる不織
布、ステープルをシート状に集積するカード法で得られ
る不織布、湿式法で得られる不織布及び織物のなかから
選ばれた１種であることを特徴とする請求項１記載のイ
ンクジェット記録用シート。 - 【請求項３】 前記発泡した塗料は、その体積が発泡前
の塗料の体積の２〜２０倍の範囲であることを特徴とす
る請求項１又は２記載のインクジェット記録用シート。 - 【請求項４】 前記発泡した塗料は、Ｂ型粘度計で測定
した粘度が4,000 〜300,000cpsであることを特徴とする
請求項１、２又は３記載のインクジェット記録用シー
ト。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6110220A JPH07238478A (ja) | 1993-12-28 | 1994-04-27 | インクジェット記録用シート |
| DE1994628584 DE69428584T2 (de) | 1993-12-28 | 1994-12-22 | Tintenstrahlaufzeichnungsblatt |
| EP94309732A EP0663300B1 (en) | 1993-12-28 | 1994-12-22 | Ink jet recording sheet |
| CA 2139038 CA2139038C (en) | 1993-12-28 | 1994-12-23 | Ink jet recording sheet |
| US08/661,476 US5759673A (en) | 1993-12-28 | 1996-06-11 | Ink jet recording sheet |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34917493 | 1993-12-28 | ||
| JP5-349174 | 1993-12-28 | ||
| JP6110220A JPH07238478A (ja) | 1993-12-28 | 1994-04-27 | インクジェット記録用シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07238478A true JPH07238478A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=26449887
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6110220A Pending JPH07238478A (ja) | 1993-12-28 | 1994-04-27 | インクジェット記録用シート |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0663300B1 (ja) |
| JP (1) | JPH07238478A (ja) |
| CA (1) | CA2139038C (ja) |
| DE (1) | DE69428584T2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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