JPH111059A - インクジェット記録用シート - Google Patents
インクジェット記録用シートInfo
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- JPH111059A JPH111059A JP9156587A JP15658797A JPH111059A JP H111059 A JPH111059 A JP H111059A JP 9156587 A JP9156587 A JP 9156587A JP 15658797 A JP15658797 A JP 15658797A JP H111059 A JPH111059 A JP H111059A
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- layer
- aspect ratio
- recording sheet
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
ェット記録用シートを提供する。 【解決手段】フィルムシート上に、無機顔料と高分子接
着剤を含有するアンダーコート層を有し、更に、前記ア
ンダーコート層上に非晶質微粉シリカと水性高分子接着
剤を含有するインク受容層を設けたインクジェット用記
録シートにおいて、前記アンダーコート層に含有される
無機顔料のアスペクト比(粒子の最長径/最短径比と規
定した場合の)が2.0以上100.0以下でであるこ
とを特徴とするインクジェット記録用シート。
Description
しくは、一般の上質紙、塗工紙と同様に加工、筆記が可
能でありながら色彩の発色、ドット形状等の画像記録特
性に優れ、かつ耐水性に優れるインクジェット記録用シ
ートに関するものである。
能、特にプリント速度、解像度、彩度などの向上によっ
て、被記録材に対しても高速吸収性、高吸収容量、規則
的なインクにじみ等、より高度な特性が要求されるよう
になり、インク受容性塗工層を表面に設けたいわゆる塗
工紙が開発されている。例えば、特開昭62−1580
84号公報には、微粒子合成シリカを用い、高いインク
吸収性、色再現性及び色濃度を持つインクジェット記録
媒体の製造方法が開示されている。即ち、前記した要求
特性に応じるために、微粒子合成シリカのような吸液性
の優れた白色顔料を主成分とする塗工層をセルロースパ
ルプを主成分とする支持体の表面に設けることが通常実
施されている。一方、近年、インクジェットプリンター
の用途拡大に伴ない、従来の書類等のオフィス文書から
カラーを主に用いた広告物、特に購買時点広告(以下P
OP広告と略す)としての用途が広まっている。インク
ジェット記録は印刷と違い、製版する必要がないため、
少量でも印刷が可能であり、コストも安くなるというメ
リットがある。
ンクジェット用記録用紙は、基材が天然紙であるため水
濡れによって紙が破れたり、耐水化した紙を用いても伸
び、しわ、カール等の問題が生じ、実用上耐水性に問題
があった。これら、インクジェット印字された掲示物
は、塗工層上に粘着性の透明フィルムシートあるいはヒ
ートシール性の透明フィルムを張り付けるオーバーラミ
ネート加工を施して使用している場合が多いが、湿気に
長期間(3ヶ月以上)さらされる間にインク受容層が基
材との界面からオーバーラミネートごと剥がれるという
問題が生じる。
レフィン樹脂を主成分としたフィルムに疎インク吸収定
着層を設け、耐水性に優れたインクジェット記録用紙が
開示されている。このような記録用紙は耐水性にも優
れ、POP広告用としても使用できる。しかしながら、
この記録用紙は油性インクによるインクジェット方式の
プリンターを対象としており、水性インクによるインク
ジェット方式のプリンターには対応していないだけでな
く、特に、塗膜の耐水性に対しては考慮されているもの
ではなかった。また、ポリオレフィン樹脂を主成分とし
たフィルムの様に耐水性に優れた支持体を使用しても、
従来の方法で支持体上にインク受容層を設けても、水滴
などで濡れた紙面を指やペン等で擦ると、支持体との界
面からインク受容層剥がれるという塗膜耐水性不良が発
生する。このように、いまだ塗膜耐水性の良好なインク
ジェット記録用紙は開発されていない。他に、アンダー
コート層を設けたのものとして、特開平1−22558
5号公報、特開平5−051470号公報号公報等が挙
げられるが、いずれも、インク保持層、あるいはインク
受容層としての機能を有するアンダーコート層であり、
耐水化改良効果は得られない。
ット方式のプリンターを用いて高品位の画像を高速でプ
リントすることができ、しかも耐水性に優れ、長期間掲
示可能なインクジェット記録用シートを提供することを
目的とする。
するアンダーコート層を有し、更に前記アンダーコート
層上に多孔性顔料と水性高分子接着剤を含有するインク
受容層を設けたインクジェット用記録シートにおいて、
前記アンダーコート層に含有される顔料のアスペクト比
(粒子の最長径/最短径比)が2.0以上100.0以
下であることを特徴とするインクジェット記録用シー
ト。 〔2〕前記アンダーコート層に含有される顔料のアスペ
クト比(粒子の最長径/短径比)が2.0以上7.0以
下であることを特徴とする〔1〕記載のインクジェット
記録用シート。 〔3〕アンダーコート層に含有される高分子接着剤のガ
ラス転移温度が50℃以下であることを特徴とする
〔1〕または、〔2〕記載のインクジェット記録用シー
ト。 〔4〕前記アンダーコート層に含有される顔料が炭酸カ
ルシウムであることを特徴とする〔1〕、〔2〕または
〔3〕記載のインクジェット記録用シート。
料である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のインクジェ
ット記録用シート。 〔6〕インク受容層中の多孔性顔料が非晶質微粉シリカ
である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のインクジェッ
ト記録用シート。 尚、多孔性顔料としては、インク受容層に併用可能なも
のとして例示する白色顔料が例示できる。
に直接インク受容層を設ける方法では、高吸水性を要求
されるインク受容層の性質上、支持体に対する密着性の
良好なインク受容層は得難く、特に水に濡らした時に支
持体とインク受容層の境界部に、塗工面や記録シート断
面から水が進入し、支持体とインク受容層との接着性が
損なわれ、前記の塗膜耐水性の良好なものが得られな
い。しかし本発明のアンダーコート層を設けた場合、ア
ンダーコートと支持体との密着性、及び、アンダーコー
トとインク受容層との密着性が良好であるので、水分が
支持体に進入しにくい上、進入した水分に対して支持体
とアンダーコート層の結合と併せて、特に、アンダーコ
ート層とインク受容層の結合が損なわれない為、塗膜耐
水性は向上するものと推測される。
使用される。フィルムシートは特に限定されず、各種の
ものが使用でき、合成紙であっても良い。フィルムシー
トとしては、熱可塑性樹脂シートが例示できる。熱可塑
性樹脂としてポリオレフィン樹脂、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン酢酸ビニル共重合体から成るもの、またはこれ
らを主成分とするものが使用できる。他の熱可塑性樹脂
としてポリスチレン、アクリル酸エステル共重合体等を
混合することができる。この熱可塑性樹脂中に無機質微
細粉末を混合してフィルムに成形し、これを2軸延伸処
理すると紙に近似した風合いのシート(紙状の層)が得
られる。本発明においては、このようなフィルムを複数
層積層して得られた多層フィルムを支持体とするものが
好ましい。例えば、基材層と両面または片面紙状層とか
ら成る2〜3層フィルム、または更にその少なくとも片
面の紙状層上に無機質微細粉末の種類や配合量を変える
などした紙状層とは風合いの異なる表面層を形成した3
〜5層フィルム等の使用が効果的である。これらは、フ
ィルム法合成紙とも呼ばれる。熱可塑性樹脂に混合する
無機質微細粉末としては、基材層、紙状層には炭酸カル
シウム、焼成クレー、ケイ藻土、タルク、シリカ等が
(平均粒径が0.5μm以上20μm以下のものが好ま
しい)、また表面層用には、炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、硫酸バリウム等が好ましい。これらの無機質微細粉
末の配合量は8〜65重量%とするのが望ましい。少な
いと十分な紙状の風合いが得られない恐れがあり、吸収
性が不足する恐れもある。一方、配合量が多いと強度が
不足する場合もある。
る合成紙として知られている熱可塑性フィルムを使用す
ることが出来る。このようなフィルムは、厚さが15〜
200μm程度のものが一般には好ましい。また坪量は
10〜150g/m2 のものが好ましい。フィルムシー
トに設けるアンダーコート層には、アスペクト比(顔料
粒子の最長径/最短径の比、JIS R 1600)が
2.0以上100.0以下、好ましくは2以上50以下
の顔料を含有させる。顔料のアスペクト比はより好まし
くは、2.0以上7.0以下である。
は、炭酸カルシウム、クレー、焼成クレー、カオリン、
ケイソウ土、タルク、酸化アルミニウム、シリカ、ホワ
イトカーボン、アルミノケイ酸マグネシウム、ケイ酸マ
グネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チ
タン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無
機顔料や有機顔料が例示される。これら、無機顔料の中
で炭酸カルシウムが好ましい。これらの内、アスペクト
比(顔料粒子の最長径/最短径の比)が小さいと、アン
ダーコート層とインク受容層との密着性が悪くなり、水
分によりインクジェット記録シート長期間掲示に必要と
される塗膜耐水性が得にくくなる。通常、アスペクト比
は最長径は顔料の一次粒子の幅を示し、最短径は一次粒
子の厚みを示す。また、アスペクト比が大きくなると、
アンダーコート層の表面強度が弱くなるので、水分の影
響がなくとも、オーバーラミネートシート(タック加工
を施した透明樹脂フィルム)を印字面に張り付け後に、
オーバーラミネートシートの上から擦るとオーバーラミ
ネートシートが塗工層ごと剥がれる場合があり、通常の
使用では問題のないものの、オーバーラミネートしての
長期間掲示、特にオーバーラミネートシートの加重が重
くなるA0サイズなどの大判での長期間掲示には適さな
い恐れがある。更に、アスペクト比が大きくなると、ア
ンダーコート層の表面強度が極めて弱くなるので、水分
の影響がなくとも塗工面を軽く爪で引っ掻くなどの弱い
力が加わっただけで、塗工面が傷つくので取り扱いが困
難になり、実用には適さない恐れがある。従って、これ
ら無機顔料のアスペクト比は2.0以上100.0以下
であり、好ましくは2.0以上7.0以下である。
ト層に含有される無機顔料のアスペクト比が2.0以上
であれば、アンダーコート層の形成時に扁平な無機顔料
が無作為に重りながら層形成される為に、アンダーコー
ト層に微細孔が十分存在し、アンダーコート層上に塗工
したインク受容層の1部分がその微細孔に侵入した形状
でインク受容層が形成され、アンダーコート層とインク
受容層との密着性が向上する為に塗膜耐水性が向上する
と推定される。逆にアスペクト比が2.0未満では無機
顔料の形状が立方形状に近くなり、層形成後のアンダー
コート層に微細孔が十分存在せず、密着性が低下し塗膜
耐水性が低下すると推測される。また、アスペクト比が
7.0を超え、100.0以下の場合は、無機顔料粒子
の形状が板状あるいは柱状になり、アスペクト比が7.
0以下の紡錘状粒子と比べて粒子自体の強度がやや低下
する傾向もあり、更に100.0を超える場合は、針状
になり、粒子自体の強度が下がる恐れがある。通常、顔
料の粒子形状が紡錘形状、板状、柱状のものは、アスペ
クト比が2.0以上100.0以下になるものが多く好
ましい。中でも、紡錘形状のものはアスペクト比は2.
0以上7.0以下の範囲に入るものが多くよりが好まし
い。無機顔料は通常、長径は0.5μm以上50.0μ
m以下が好ましい。長径が0.5μm以上であれば、塗
膜強度が特に優れ、長径が50.0μm以下では、塗工
層の平滑性が高くインクジェット記録シートの外観にも
優れる傾向がある。
く吸油量が20ml/100g以上70ml/100g
以下のものが特に好ましい。吸油量が20ml/100
g以上であれば、アンダーコート層上に塗工したインク
受容層の一部分がその微細孔に侵入した形状でインク受
容層が形成されると共に、無機顔料粒子内部の空隙にも
インク受容層の一部分が浸入し、より強固にアンダーコ
ート層とインク受容層との密着する為、塗膜耐水性が向
上するものと推定される。ただし吸油量が70ml/1
00gを超える場合は、無機顔料粒子中の空隙が増えす
ぎ無機顔料粒子自体の強度が低下する場合があり塗工層
の塗膜強度が低下する恐れもある。
部とした場合の無機顔料配合部数は90重量部以下が好
ましく、更に好ましくは20〜80重量部の範囲であ
る。無機顔料の含有量が多くなると、密着性が悪くなる
傾向もあり必要とする塗膜耐水性が得にくく場合があ
る。無機顔料の含有量が少なくなると、アンダーコート
層に粘着性が生じ、シート同士が接着するブロッキング
という問題が生じる恐れもある。
剤としては、水分散性樹脂、例えばスチレン−ブタジエ
ン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合
体等の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エス
テルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合
体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、あるいは
これらの各種重合体のカルボキシル基、カチオン性基等
の官能基含有変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿
素樹脂等の熱硬化樹脂等の合成樹脂系の水性接着剤、無
水マレイン酸共重合樹脂系、ポリアクリルアミド系、ポ
リメチルメタクリレート系、ポリウレタン樹脂系、不飽
和ポリエステル樹脂系、ポリビニルブチラール系、アル
キッド樹脂系等の合成樹脂系接着剤や、ポリビニルアル
コール、セルロース誘導体等の水溶性樹脂等高分子接着
剤を使用する。アンダーコート層の高分子接着剤は、好
ましくはガラス転移温度は50℃以下の高分子接着剤で
ある。これらの内ガラス転移温度が50℃以下のものを
使用することより、ポリオレフィン等の支持体シートと
インク受容層との接着性が更に良くなる。また、これら
の高分子接着剤は架橋剤と併用してもかまわない。高分
子接着剤としては水分散性樹脂が耐水性に優れるため好
ましい。アクリル系重合体ラテックスは成膜後の耐水性
の良いものが得やすく。高分子接着剤としてアクリル系
重合体ラテックスを使用すると、塗工乾燥後、アンダー
コート層の水に対するバリアー性が高くなり、特に好ま
しい。高分子接着剤のガラス転移温度が50℃を越える
場合は、支持体およびインク受容層との接着性が低下
し、支持体の配合する顔料の組み合わせによっては、必
要な塗膜耐水性が得られない場合もある。下限は特にな
いが、−30℃程度まで優れた効果が確認できる。これ
らの高分子接着剤は、通常アンダーコート層塗料の総固
形分重量に対して乾燥重量で、10〜95重量%の範囲
が好ましく、より好ましくは20〜80重量%の範囲で
使用される。
る方法としては、特に限定されるものではなく、従来か
ら公知の、バーコーター、エアナイフコーター、ブレー
ドコーター、カーテンコーターなどの塗工機や印刷機に
よって設けることができる。本発明で得られるアンダー
コート層の塗工量は、最終用途によって決定され、塗膜
耐水性、記録特性、保存性等を満足させるかぎり不必要
に多くする必要はなく、0.2〜15.0g/m2 の範
囲から適宜選択して使用され、好ましくは0.5〜8.
0g/m2 の範囲である。アンダーコート層の塗工量が
少ないと、アンダーコート層と支持体との接着性が若干
弱く、塗工層に水分を含んだ状態で、指などで塗工層を
擦る場合は問題のないものの、ボールペンの先などの高
い圧力のかかる接触面積の小さなもので塗工層を強く擦
る場合は、支持体と塗工層の接着面から塗工層が剥がれ
る塗膜耐水性不良が生じる恐れがある。また、極めて少
ない場合、支持体との十分な接着性が得られず、塗工層
に水分を含んだ状態で、指などで塗工層を擦ると支持体
と塗工層の接着面から塗工層が剥がれる塗膜耐水性不良
が生じる恐れがある。また、アンダーコート層の塗工量
が多いと、アンダーコート層の上に塗工したインク受容
性塗工層の表面に微細な球状物が若干発生し、実用上問
題のないものの、記録紙の外観を損なう。更に、アンダ
ーコート層の塗工量が極めて多いと、アンダーコート層
の上に塗工したインク受容性塗工層の表面に微細な球状
物が大量に発生し記録紙の外観を著しく損なう恐れがあ
る。
カは特に限定しないが、多孔性でインクの吸収性が高
く、且つ鮮明な発色を可能とする、高吸油量で、かつ高
比表面積を有し、2次粒子径が1〜10μmの非晶質微
粉シリカを主成分とすることが好ましい。この非晶質微
粉シリカの使用比率は、全塗工層固形分の50〜90重
量%が好ましい。少ないとインク吸収性が不十分となる
場合もあり、多いとインク受容層の強度の低下が懸念さ
れる。また、シートの使用目的、プリンターの要求性能
に応じて他の白色顔料も併用することが可能である。こ
れらの白色顔料としては、ゼオライト、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、焼成クレ
ー、カオリンクレー、タルク、ホワイトカーボン、有機
顔料(プラスチックピグメント)等、一般に紙塗工に用
いられている顔料が挙げられる。
ルコールおよびその誘導体、カゼイン等の蛋白質、澱
粉、およびその澱粉誘導体等の水溶性接着剤、スチレン
−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジ
エン共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、アク
リル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体ま
たは共重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス
等の水分散性高分子接着剤、あるいはこれらの各種重合
体のカルボキシル基、カチオン性基等の官能基含有変性
重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化
樹脂等の合成樹脂系の水性接着剤、無水マレイン酸共重
合樹脂系、ポリアクリルアミド系、ポリメチルメタクリ
レート系、ポリウレタン樹脂系、不飽和ポリエステル樹
脂系、ポリビニルブチラール系、アルキッド樹脂系等の
合成樹脂系接着剤などの高分子が、顔料との接着性が良
く、かつインクとの親和性が良いため、吸液性を向上さ
せるので、好ましく用いられる。
使用比率は特に限定しないが、全塗工層固形分の10〜
50重量%が好ましく、より好ましくは10〜40重量
%である。少ないと接着力が不十分となり、塗工層の強
度の低下が懸念される。一方、多くても接着性は大きく
なるものの、顔料の使用比率が低下し、前記したように
インクの吸収性に問題が生じる恐れもある。また、支持
体上に設けたアンダーコート層上にインク受容層を設け
る方法としては、特に限定されるものではなく、従来か
ら公知の、バーコーター、エアナイフコーター、ブレー
ドコーター、カーテンコーターなどの塗工機や印刷機に
よって設けることができる。支持体上に設けたアンダー
コート層上にインク受容層を設けたシートは、そのまま
本発明の記録用シートとして使用することが可能である
が、例えばスーパーカレンダー、グロスカレンダー等で
処理し、表面の平滑性を与えることも可能である。
は、最終用途によって決定され、インク吸収性、記録特
性、保存性、不透明度等を満足させるかぎり不必要に多
くする必要はなく、3〜20g/m2 の範囲から適宜選
択して用いられる。インク受容性塗工層が少ないとイン
ク吸収容量が不足し、画像が流れ出したり、色にじみ込
みが生じ、画像がぼけてしまったり、乾燥が遅くロール
にインクが付着し、汚れてしまう。しかしながら、多く
ても、塗工層が厚いため支持体との接着性が弱くなり、
ヘッドノズルの目づまりのような問題を生じる恐れがあ
り、さらにコスト的にも高価なものとなる。
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において部および%とあるのは、す
べて固形重量部および固形重量%を示す。 実施例1アンダーコート層塗工シートの作成 炭酸カルシウム(平均アスペクト比:3.0、長径:
1.5μm、短径:0.5μm、粒子形状:紡錘形、吸
油量47ml/100g、商品名:TP−121、奥多
摩工業社製) 60部、アクリルエマルジョン(ガラス
転移温度0度、商品名:AE−322、日本合成ゴム社
製) 40部。この組成物に濃度が50%になるように
水を加え、混合し、撹拌してアンダーコート層塗料を得
た。上記塗料を、無機顔料を含む多層構造のポリプロピ
レン製合成紙(ユポFPG−80:厚さ80μm、王子
油化合成紙製)の片面に乾燥後の塗工重量が3.0g/
m2 となるようにバーコーターで塗工し、110℃下で
乾燥して白色のアンダーコート層塗工シートを作成し
た。
レ製)20部を水400部に加え、90℃に加温しなが
ら攪拌し、ポリビニルアルコールを水に溶解させる。こ
の溶解液に、非晶質微粉シリカ(商品名:ファインシー
ルX−60、トクヤマ製)80部を混合し、撹拌してイ
ンク受容層塗料を得た。上記塗料を、前記アンダーコー
ト層塗工シートのアンダーコート層上に乾燥後の塗工重
量が10.0g/m2 となるようにバーコーターで塗工
し、110℃下で乾燥して白色のインクジェット記録シ
ートを作成した
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部から、炭
酸カルシウム(平均アスペクト比:8.0、長径:1.
5μm、短径:0.2μm、粒子形状:柱状、吸油量:
63ml/100g、商品名:TP−123、奥多摩工
業社製)60部に変更した以外は、実施例1と同様にイ
ンクジェット記録シートを得た。
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部から、カ
オリン(平均アスペクト比:18.0、粒子形状:板
状)60部に変更した以外は、実施例1と同様にインク
ジェット記録シートを得た。
にインクジェット記録シートを得た。 比較例2 アンダーコート層に含有される無機顔料を炭酸カルシウ
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部から、炭
酸カルシウム(平均アスペクト比:1.7、長径:0.
5μm、短径:0.3μm、粒子形状:紡錘形、吸油
量:38ml/100g、商品名:TP−222H、奥
多摩工業社製)60部に変更した以外は、実施例1と同
様にインクジェット記録シートを得た。
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部から、カ
オリン(平均アスペクト比:35.0、粒子形状:板
状)60部に変更した以外は、実施例1と同様にインク
ジェット記録シートを得た。 実施例5 アンダーコート層に含有される無機顔料を炭酸カルシウ
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部から、炭
酸カルシウム(平均アスペクト比:75.0、長径:
1.5μm、短径:0.02μm、粒子形状:針状)6
0部に変更した以外は、実施例1と同様にインクジェッ
ト記録シートを得た。
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部から、炭
酸カルシウム(平均アスペクト比:120.0、長径:
1.5μm、短径:0.012μm、粒子形状:針状)
60部に変更した以外は、実施例1と同様にインクジェ
ット記録シートを得た。 比較例4 アンダーコート層に含有される無機顔料を炭酸カルシウ
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部から、炭
酸カルシウム(平均アスペクト比:170.0、長径:
1.7μm、短径:0.01μm、粒子形状:針状)6
0部に変更した以外は、実施例1と同様にインクジェッ
ト記録シートを得た。
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部から、炭
酸カルシウム(平均アスペクト比:230.0、長径:
1.5μm、短径:0.0065μm、粒子形状:針
状)60部に変更した以外は、実施例1と同様にインク
ジェット記録シートを得た。 実施例6 アンダーコート層に含有される無機顔料を炭酸カルシウ
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部を18部
に変更した以外は、実施例1と同様にインクジェット記
録シートを得た。 実施例7 アンダーコート層に含有される無機顔料を炭酸カルシウ
ム(平均アスペクト比:3.0、、粒子形状:紡錘形、
商品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部を22
部に変更した以外は、実施例1と同様にインクジェット
記録シートを得た。
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部を75部
に変更した以外は、実施例1と同様にインクジェット記
録シートを得た。 実施例9 アンダーコート層に含有される無機顔料を炭酸カルシウ
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部を85部
に変更した以外は、実施例1と同様にインクジェット記
録シートを得た。 実施例10 アンダーコート層に含有される無機顔料を炭酸カルシウ
ム(平均アスペクト比:3.0、粒子形状:紡錘形、商
品名:TP−121、奥多摩工業社製)60部を95部
に変更した以外は、実施例1と同様にインクジェット記
録シートを得た。
エマルジョン(ガラス転移温度0度、商品名:AE−3
22、日本合成ゴム社製)40部からアクリルエマルジ
ョン(ガラス転移温度58度、商品名:AE−121、
日本合成ゴム社製)40部に変更した以外は、実施例1
と同様にインクジェット記録シートを得た。
評価を行い、その結果を表1に示す。 (発色性)インクジェットプリンター(Desk Wr
iter−C:HP社製)を用い、発色の鮮やかさにつ
いて行なったが、得られた各種類のシートすべて良好で
あった。発色の鮮やかさは、イエロー、マゼンタ、シア
ンのカラーインクの発色を目視で評価した。発色の良い
ものを○、不十分なものを△、更に不良なものを×で示
した。 (表面強度)作成されたインクジェット記録シートの塗
工面にセロハンテープ(ニチバン製)を張り付けた後、
剥離し、表面強度を官能評価した。表面強度が強く優れ
るものを○、良好なものを○−、実用上問題のないもの
のやや劣るものを△、更に不良なものを×で示した。
ト記録シートの塗工層面に、水滴を1cc滴下し、10
秒後に指で擦り、塗工層が剥がれるかどうかを官能評価
した。良いものを○、実用上問題のないものの若干悪い
ものを○−、不十分なものを△、更に不良なものを×で
示した。 (塗膜耐水性2)作成されたインクジェット記録シート
を、水中に10分間浸水し、水中から引き上げた後10
秒後に指で擦り、塗工層が剥がれるかどうかを官能評価
した。優れるものを○、良好なものを○−、実用上問題
のないもののやや劣るものを△、更に不良なものを×で
示した。
前のアンダーコート層のみを塗工した状態のアンダーコ
ート層塗工シートの塗工面に無機顔料を含む多層構造の
合成紙ユポFPG−80(厚さ80μm、王子油化合成
紙製)の片面が接すように重ね合わせ、その上から、1
Kgの加重を24時間かけた後、アンダーコート層塗工
シートと合成紙が接着しているかどうかを目視判定し
た。良いものを○、実用可能だが若干のブロッキング傾
向のあるものを○−、不良なものを×で示した。 (アスペクト比:JIS R 1600記載)電子顕微
鏡を用い、1000倍の倍率で無機顔料粒子を観察し、
長径と短径を測定し次式にて算出した。 アスペクト比 = 長径/短径
より得られたインクジェット記録用シートは、インクジ
ェット印字後の発色の鮮やかさ、表面強度、塗膜耐水性
等の品質に優れ、アンダーコート層塗工後のブロッキン
グのない製造上も有利なものであることが確認された。
Claims (4)
- 【請求項1】フィルムシート上に、無機顔料と高分子接
着剤を含有するアンダーコート層を有し、更に前記アン
ダーコート層上に非晶質微粉シリカと水性高分子接着剤
を含有するインク受容層を設けたインクジェット用記録
シートにおいて、前記アンダーコート層に含有される無
機顔料のアスペクト比(粒子の最長径/最短径比)が
2.0以上100.0以下であることを特徴とするイン
クジェット記録用シート。 - 【請求項2】前記アンダーコート層に含有される無機顔
料のアスペクト比(粒子の最長径/最短径比)が2.0
以上7.0以下であることを特徴とする請求項1記載の
インクジェット記録用シート。 - 【請求項3】アンダーコート層に含有される高分子接着
剤のガラス転移温度が50℃以下であることを特徴とす
る請求項1または2記載のインクジェット記録用シー
ト。 - 【請求項4】アンダーコート層に含有される無機顔料が
炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1、2ま
た3記載のインクジェット記録用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9156587A JPH111059A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | インクジェット記録用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9156587A JPH111059A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | インクジェット記録用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111059A true JPH111059A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15631034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9156587A Pending JPH111059A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | インクジェット記録用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH111059A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003080820A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-19 | Kimoto & Co Ltd | インクジェット記録材料 |
JP2008200963A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Oji Paper Co Ltd | インクジェット記録用紙及びその製造方法 |
JP2011042062A (ja) * | 2009-08-19 | 2011-03-03 | Oji Paper Co Ltd | インクジェット記録体 |
-
1997
- 1997-06-13 JP JP9156587A patent/JPH111059A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003080820A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-19 | Kimoto & Co Ltd | インクジェット記録材料 |
JP2008200963A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Oji Paper Co Ltd | インクジェット記録用紙及びその製造方法 |
JP4561757B2 (ja) * | 2007-02-20 | 2010-10-13 | 王子製紙株式会社 | インクジェット記録用紙 |
JP2011042062A (ja) * | 2009-08-19 | 2011-03-03 | Oji Paper Co Ltd | インクジェット記録体 |
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