JP3123268B2 - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JP3123268B2
JP3123268B2 JP04322255A JP32225592A JP3123268B2 JP 3123268 B2 JP3123268 B2 JP 3123268B2 JP 04322255 A JP04322255 A JP 04322255A JP 32225592 A JP32225592 A JP 32225592A JP 3123268 B2 JP3123268 B2 JP 3123268B2
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一晃 大島
勝 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水性インクを用いたプリ
ンター、コピー等に用いられるインクジェット記録用シ
ートであって、基材およびインク受容性被覆層が強固
で、耐水性があり、印字のインク吸収速度、インク吸収
容量が大きく、色彩の発色性に優れ、鮮やかで、シャー
プな画像や印字を与えるなどの優れた特性を持つ改良さ
れたインクジェット記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水性インクを用いるインクジェット方式
のプリンターの性能、特にプリント速度、解像度、階調
性などの向上によって、被記録用シートに対してもイン
クの高速吸収性、高吸収容量、高濃度印字、画質の向上
の他に、印字物の耐水性、基材及びインク受容性被覆層
が強固で、耐水性を有する等、より高度な特性が要求さ
れるようになった。
【0003】例えば、高濃度印字のために非膠質シリカ
と高分子バインダーからなる被覆層を設けることが特開
昭55−51583号公報に、また高解像度印字を達成
するために、無機顔料100部に対して5〜18部の水
性高分子接着剤を含有し2〜9g/m2 で複数回塗布さ
れた記録用紙とすることが特公昭61−60794号公
報にそれぞれ開示されている。そして、後者において
は、解像力は接着剤を最低量とし、かつ、塗工量を増加
せしめることで向上させることができるが、塗膜強度が
低下するため、塗工層を複数回に分けて塗工することで
対処しているが、更に、高湿度や水滴にさらされるよう
な環境での使用には不十分である。
【0004】水性インクによる印字においてインク吸収
性を有し、耐水性が高いインクジェット記録媒体として
は、特開昭61−134290号公報にシリル基含有変
性ポリビニルアルコールを用いたものが記載され、ま
た、特開昭56−84992号公報にはポリカチオン高
分子電解質を用いたものが記載され、特開昭56−86
789号公報には多価金属塩を有する方法がそれぞれ開
示されている。
【0005】高濃度、高画質に印字ができ、インク吸収
速度が速く、印字物の耐水性を向上するためにはカチオ
ン性樹脂を添加することが、染料をイオン的結合により
固着できるので有効である。しかし、基材が天然紙であ
れば、水濡れにより破れたりするし、また耐水化剤で改
善した紙を用いても、伸び、しわ、カール等の問題があ
り、実用上、耐水性があるとはいえない。
【0006】特開昭63−28689号公報には合成紙
基材上に、微粉末シリカ、水系接着剤、カチオン性重合
体からなる記録シートを用いる方法が開示されている
が、インク受容性被覆層の強度や、印字物の高湿度や水
滴にさらされるような環境において使用する場合などに
ついて一層の改善が要望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、前述の
欠点を解決するために、種々の検討を重ねた結果、顔料
に非晶質シリカを含有させ、接着剤に水系接着剤及びカ
チオン性重合体を含有するインク受容性被覆層を特定の
割合いで支持体の少なくとも一方の表面に2層設けるこ
とで、印字濃度、印字品位が良好で、インク受容性被覆
層の折曲げ、断裁時の粉落ちのない加工適性の良好な、
しかも、画像及び基材の耐水性、耐湿性に優れた、イン
クジェット用記録シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の従
来技術の欠点を解決するため、種々、検討を重ねた結
果、無機質微細顔料を含む複層構造ポリオレフィン系シ
ート状支持体の一面上に、インク受容性被覆層として全
塗料固形分の50〜80重量%の非晶質微粉シリカと、
10〜30重量%の水系接着剤と、2〜20重量%のカ
チオン性重合体とを主成分とする塗工層を2層積層し、
かつ前記インク受容性被覆層を8〜20g/m2 の塗工
量となるように塗工することにより、印字濃度、印字品
位が良好で、インク受容性被覆層の表面強度の優れた、
加工適性の良好な、しかも、画像及び基材の耐水性、耐
湿性に優れた、インクジェット記録用シートが得られる
ことを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】本発明の支持体は、ポリオレフィン樹脂
(例えばポリエチレン、又はポリプロピレンなど)と無
機顔料(例えば炭酸カルシウム)との混合物を主成分と
して含む多層構造フィルムを1または2軸延伸したもの
である。このような多層構造としては、例えば、無機顔
料を含むポリオレフィン樹脂からなる基材層の表及び裏
面に1軸又は2軸延伸フィルムからなる紙状層が結着さ
れている3層構造や、上記紙状層と基材層とに、1層以
上の他の層(例えば、白色度を向上させた表面層)を積
層合体した4層以上の構造であってもよい。
【0010】このような延伸多層構造フィルム基材は、
既に合成紙として知られており、顔料の添加量、種類に
よって、不透明な紙から、半透明なトレース紙のような
種類まで製造されている。この熱可塑性樹脂としてはポ
リオレフィン樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体が主成分となるが、他に、ポリスチレ
ン、アクリル酸エステル共重合体などの熱可塑性樹脂を
混合して用いることができる。
【0011】前記、熱可塑性樹脂に配合することのでき
る無機質微粉顔料としては、基材層、紙状層及び表面層
には平均粒径が20μm以下の炭酸カルシウム、焼成ク
レー、ケイ藻土、タルク、シリカなどが、また表面層に
は、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウムなどが
例示される。
【0012】本発明に用いられるシート状支持体の厚み
は10〜200μm、坪量は10〜200g/m2 が好
ましく、表面平滑性の良好なものが好ましい。また、本
発明のシート状支持体は、必要に応じ、前記、無機質微
粉顔料を含有する2軸延伸した多層構造のポリオレフィ
ンシートの他に、ポリエステルフィルム、ポリオレフィ
ンフィルム等の合成樹脂、天然樹脂等の透明、半透明、
不透明フィルムを基材に使用することも可能である。
【0013】本発明のインク受容性被覆層は、前述の如
く、全塗料固形分の50〜80重量%の非晶質微粉シリ
カと、10〜30重量%の水系接着剤と、2〜20重量
%のカチオン性重合体を主成分とするものである。
【0014】本発明に使用される顔料はインクジェット
用紙に使用して、鮮明な画像を与えることが望ましく、
このような顔料としては、高吸油量で、かつ高い比表面
積を有し、2次粒子が1〜6μの非晶質微粉シリカが最
も優れている。微粉シリカはインク受容性被覆層中の全
固型分の50〜80重量%で使用する。微粉シリカが5
0重量%より少ないとインクの吸収容量が低下し、イン
クのにじみ、ドット径が拡大し好ましくない。また、8
0重量%より多いと画質は良好となるが、塗膜強度が低
下するため、実用上に問題が生ずる。
【0015】この他、用紙の使用目的や、プリンターの
要求性能に応じて他の白色顔料を併用でき、例えば、ゼ
オライト、炭酸カルシウム、ケイソウ土、カオリン、焼
成クレー、タルク、水酸化アルミニウム、有機顔料(プ
ラスチックピグメント)等、一般に紙塗工に使用されて
いる顔料が使用できる。また上記顔料を塗料とするた
め、水中に均一に分散するためには通常の分散剤を添加
するのが好ましく、例えばポリアクリル酸ソーダ、燐酸
塩、界面活性剤などを使用できる。
【0016】インク受容性被覆層に用いられる水系接着
剤としては、各種の水溶性、又は、水分散性接着剤が使
用可能であるが、具体的には、ポリビニルアルコール、
シラノール基を含むビニルアルコール共重合体、酸化澱
粉、エステル化、エーテル化、グラフト化澱粉などの澱
粉誘導体、セルロース誘導体、アクリル系共重合体、ス
チレン・ブタジエン樹脂などの天然もしくは加工接着剤
を適宜選定、使用することができる。水系接着剤の配合
量は、30重量%以上では、画像の解像度やインク吸収
速度の低下し、インク乾燥性の低下や、印字の鮮明性低
下が問題となる。また、10重量%以下では、インク受
容性被覆層の十分な強度が得られないので好ましくな
い。
【0017】本発明においては、画像の耐水化のため、
カチオン性重合体を加える。カチオン性重合体として
は、ポリエチレンイミンの4級アンモニウム塩、4級ア
ンモニウム基を共重合性モノマーとして含むアクリル、
またはメタアクリル酸エステル共重合体などが適当であ
り、2〜20重量%の範囲で存在させる。2重量%以下
では十分な効果が得られず、20重量%以上では効果が
飽和し、それ以上の改善が得られないだけでなく、画像
の耐光性が低下するため好ましくない。
【0018】本発明のインク受容性被覆層は、製造時に
2層積層することにより製造される。インク受容性被覆
層塗工量の合計は、インクの吸収容量、吸収速度、画像
濃度、解像性等から8〜20g/m2 ある。
【0019】本発明に用いられる支持体は、無機質微細
顔料を含むポリオレフィンを主成分として、2軸延伸し
た多層構造のフィルムからなるシート状支持体であり、
主成分として熱可塑性樹脂を含有するため、紙と比較し
耐熱性は低く、120℃を越える温度での使用は、基材
が熱による収縮を発生し、カール等の問題が生ずる場合
があるため、乾燥温度は120℃以下とすることが好ま
しい。このように基材の熱収縮が懸念される条件下で塗
工乾燥するためには、塗工層はできるだけ薄く、乾燥の
加熱温度は、必要最小限であることが望ましい。
【0020】このため、インク受容性被覆層の合計の塗
工量を8〜20g/m2 とするためには、2層に分割し
インク受容性被覆層を形成することが重要である。1回
に塗工される塗工層は必要に応じ適宜選択されるが、イ
ンク受容性被覆層の合計の塗工量の1/2前後の塗工量
が望ましい。1回に塗工される塗工層が1g/m2 より
少ないと塗膜が均一性に表面を覆うことが難しく好まし
くなく、また、10g/m2 を越えると、基材に熱的影
響を与えない範囲で、十分な塗膜強度を得ることが困難
となる他、塗料調製時の微小な気泡等の影響を受け、画
質を損なう場合があり、好ましくない。
【0021】また、積層された、インク受容性被覆層の
塗工量が8g/m2 より少ないと、カラー印字での重色
部のインク吸収容量が不足する。また、20g/m2
り多いと効果が飽和し、コストも上昇し好ましくない。
【0022】本発明のインク受容性被覆層は上述の構成
成分を通常の方法で均一に水中に分散し塗工液とし、こ
れを例えば、バーコーター、ブレードコーター、エアー
ナイフコーター、グラビアコーター等の塗工方式で支持
体上の少なくとも一方の面上に塗工される。塗工後、必
要に応じて、表面の平滑化処理のためスーパーカレンダ
ー処理を行なっても良い。
【0023】
【実施例】以下に実施例によって本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において部及び%とあるのは、すべ
て固形分重量部および固形分重量%を示す。
【0024】実施例1 塗料−1 非晶質微粉シリカ(ファインシール:徳山曹達製) 70% シラノール化ポリビニルアルコール (R−1130:クラレ製) 20% ポリビニルアルコール(PVA−105:クラレ製) 6% ポリエチレンイミン4級アンモニウム塩 3% ポリアクリル酸ソーダ(分散剤:東亜合成製) 1%
【0025】塗料−1を濃度12重量%に調製し、無機
顔料を含む多層構造の合成紙ユポFPG80(厚さ80
μm:王子油化合成紙製)に、エアーナイフコーターで
固形分で4g/m2 の割合で塗工、乾燥し、更に、その
上に4g/m2 の割合で塗工、乾燥し、2層合計が8g
/m2 の割合となるようにインク受容性被覆層を設け、
スーパーカレンダーで処理してインクジェット記録用シ
ートを作成した。
【0026】実施例2 塗料−2 非晶質微粉シリカ(ファインシール:徳山曹達製) 60% けい藻土 15% シラノール化ポリビニルアルコール (R−1130:クラレ製) 15% 4級アンモニウム塩含有アクリル共重合体エマルジョン 9% ポリアクリル酸ソーダ(分散剤:東亜合成製) 1%
【0027】塗料−2を濃度12重量%に調製し、無機
顔料を含む多層構造の合成紙ユポFPG80(厚さ80
μm:王子油化合成紙製)に、バーコーターで固形分で
4g/m2 の割合で塗工、乾燥し、更に、その上に6g
/m2 の割合で塗工、乾燥し、2層合計が10g/m2
の割合となるようにインク受容性被覆層を設けスーパー
カレンダーで処理してインクジェット記録用シートを作
成した。
【0028】実施例3 塗料−3 非晶質微粉シリカ(ミズカシル:水沢化学工業製) 78% シラノール化ポリビニルアルコール (R−1130:クラレ製) 18% ポリエチレンイミン4級アンモニウム塩 3% ポリアクリル酸ソーダ(分散剤:東亜合成製) 1%
【0029】塗料−3を濃度12重量%に調製し、無機
顔料を含む多層構造の合成紙ユポFPG60(厚さ80
μm:王子油化合成紙製)に、エアーナイフコーターで
固形分で8g/m2 の割合で塗工、乾燥し、更に、その
上に10g/m2 の割合で塗工、乾燥し、2層合計が1
8g/m2 の割合となるようにインク受容性被覆層を設
け、スーパーカレンダーで処理してインクジェット記録
用シートを作成した。
【0030】実施例4 塗料−4 非晶質微粉シリカ(ファインシール:徳山曹達製) 55重量% けい藻土 10重量% シラノール化ポリビニルアルコール (R−1130:クラレ製) 15重量% 4級アンモニウム塩含有アクリル共重合体エマルジョン 9重量% ポリアクリル酸ソーダ(分散剤:東亜合成製) 1重量%
【0031】塗料−4を濃度12重量%に調製し、無機
顔料を含む多層構造の合成紙ユポFPG60(厚さ60
μm:王子油化合成紙製)に、エアーナイフコーターで
固形分で4g/m2 の割合で塗工、乾燥し、更に、その
上に6g/m2 の割合で塗工、乾燥し、2層合計が10
g/m2 の割合となるようにインク受容性被覆層を設
け、スーパーカレンダーで処理してインクジェット記録
用シートを作成した。
【0032】比較例1 塗料−5 非晶質微粉シリカ(ファインシール:徳山曹達製) 45% シラノール化ポリビニルアルコール (R−1130:クラレ製) 15% ポリビニルアルコール(PVA−105:クラレ製) 35% ポリエチレンイミン4級アンモニウム塩 4% ポリアクリル酸ソーダ(分散剤:東亜合成製) 1%
【0033】塗料−5を濃度12重量%に調製し、無機
顔料を含む多層構造の合成紙ユポFPG80(厚さ80
μm:王子油化合成紙製)に、エアーナイフコーターで
固形分で4g/m2 の割合で塗工、乾燥し、更に、その
上に4g/m2 の割合で塗工、乾燥し、2層合計が8g
/m2 の割合となるようにインク受容性被覆層を設け、
スーパーカレンダーで処理してインクジェット記録用シ
ートを作成した。
【0034】比較例2 塗料−6 非晶質微粉シリカ(ファインシール:徳山曹達製) 85% シラノール化ポリビニルアルコール (R−1130:クラレ製) 5% 4級アンモニウム塩含有アクリル共重合体エマルジョン 9% ポリアクリル酸ソーダ(分散剤:東亜合成製) 1%
【0035】塗料−6を濃度12重量%に調製し、無機
顔料を含む多層構造の合成紙ユポFPG80(厚さ80
μm:王子油化合成紙製)に、エアーナイフコーターで
固形分で4g/m2 の割合で塗工、乾燥し、更に、その
上に6g/m2 の割合で塗工、乾燥し、2層合計が10
g/m2 の割合となるようにインク受容性被覆層を設
け、スーパーカレンダーで処理してインクジェット記録
用シートを作成した。
【0036】比較例3 塗料−7 非晶質微粉シリカ(ファインシール:徳山曹達製) 75% ポリビニルアルコール(PVA−105:クラレ製) 23% ポリエチレンイミン4級アンモニウム塩 1% ポリアクリル酸ソーダ(分散剤:東亜合成製) 1%
【0037】塗料−7を濃度12重量%に調製し、無機
顔料を含む多層構造の合成紙ユポFPG80(厚さ80
μm:王子油化合成紙製)に、バーコーターで固形分で
8g/m2 の割合で塗工、乾燥し、更に、その上に10
g/m2 の割合で塗工、乾燥し、2層合計が18g/m
2 の割合となるようにインク受容性被覆層を設け、スー
パーカレンダーで処理してインクジェット記録用シート
を作成した。
【0038】比較例4 塗料−1を濃度12重量%に調製し、無機顔料を含む多
層構造の合成紙ユポFPG80(厚さ80μm:王子油
化合成紙製)に、エアーナイフコーターで固形分で10
g/m2 の割合で塗工、乾燥し、インク受容性被覆層を
設け、スーパーカレンダーで処理してインクジェット記
録用シートを作成した。
【0039】比較例5 塗料−1を濃度12重量%に調製し、無機顔料を含む多
層構造の合成紙ユポFPG80(厚さ80μm:王子油
化合成紙製)に、エアーナイフコーターで固形分で3g
/m2 の割合で塗工、乾燥し、更に、その上に3g/m
2 の割合で塗工、乾燥し、2層合計が6g/m2 の割合
となるようにインク受容性被覆層を設け、スーパーカレ
ンダーで処理してインクジェット記録用シートを作成し
た。
【0040】比較例6 塗料−1を濃度12重量%に調製し、65g/m2 の上
質紙に、エアーナイフコーターで固形分で4g/m2
割合で塗工、乾燥し、更に、その上に4g/m2の割合で
塗工、乾燥し、2層合計が8g/m2 の割合となるよう
にインク受容性被覆層を設け、スーパーカレンダーで処
理してインクジェット記録用シートを作成した。
【0041】これらの各被記録材の評価結果を表−1に
示す。インクジェット用紙の記録特性は、インクジェッ
トプリンター(シャープ製IO−720)を用い発色濃
度、印字鮮明性について評価を行った。発色濃度は印字
物をマクベス濃度計にて測定した。印字鮮明性は、JI
S第1水準漢字を印字し、目視評価した。また、上記プ
リンターで文字を印字し、これを静水中に1分間浸漬し
印字物の水への再溶出の状態を観察し耐水性を評価し
た。
【0042】インク受容性被覆層の強度は市販のセロフ
ァンテープを表面に貼り付け、これを剥離するときに塗
工層の剥がれ具合を観察し、官能的に評価した。また、
インク受容性被覆層の耐水強度は、インクジェット記録
用シートを水中に16時間浸漬後、濾紙で圧着し付着水
を除去、指で擦り強度を測定した。印字耐水性、塗膜強
度、塗膜耐水強度の評価は性能の優れているものを3、
一般的な品質のものを2、使用に問題となる欠陥のある
ものを1として示す。
【0043】
【表1】 表−1 インクジェット記録用紙 品質評価 ────────────────────────────── 発色濃度 鮮明性 印字 塗膜 塗膜耐 耐水性 強度 水強度 ────────────────────────────── 実施例 1 0.95 3 3 3 3 2 0.95 3 3 3 3 3 0.85 3 3 3 2 4 0.88 2 3 3 3 ────────────────────────────── 比較例 1 0.92 1 3 3 3 2 0.90 3 3 1 1 3 0.75 3 1 2 2 4 0.79 3 3 2 1 5 0.88 1 3 3 3 6 0.94 3 3 3 1 ──────────────────────────────
【0044】表1から明らかなように、本発明によれば
非晶質微粉シリカを50〜80重量%と、水系接着剤を
10〜30重量%と、カチオン性重合体を2〜20重量
%とを主成分として含有するインク受容性被覆層を、無
機質微細顔料を含むポリオレフィンを主成分として、2
軸延伸した多層構造のフィルムからなるシート状支持体
の、少なくとも一方の面に、塗工層を2層積層してイン
ク受容性被覆層とし、かつ前記インク受容性被覆層を8
〜20g/m2 の割り合いで塗工するという各技術事項
を採択することによって、インクジェット記録による画
像の印字濃度、印字品位が良好で、インク受容性被覆層
の表面強度の優れた、加工適性の良好な、しかも、画像
および基材の耐水性、耐湿性を満足する水性インクジェ
ット記録用シートを得ることができる(実施例1〜
6)。
【0045】これに対して、非晶質シリカが50重量%
より少ないとインク吸収性が低下し、鮮明性、印字後の
乾燥性が低下するし、非晶質シリカが80重量%より多
いと塗膜の強度が低下する。また、水系接着剤が10重
量%より少ないと塗膜強度が低下、30重量%より多い
とインク吸収性が低下する。
【0046】さらに、カチオン性重合体が2重量%より
少ないと印字物の耐水性が低下する。(比較例1〜
3)。加えて、インク受容性被覆層を1層で製造すると
塗膜の強度が低下するし、2層積層しても、塗工量が8
g/m2 より少ないとインク吸収性が低下し、乾燥性の
不足、印字の鮮明性の低下が発生する(比較例4〜
5)。基材として無機質微細顔料を含むポリオレフィン
を主成分として2軸延伸した多層構造のフィルムからな
るシート状支持体の代わりに紙基材を使用するとインク
ジェット記録用シートの耐水強度が不足する(比較例
6)。
【0047】上記各比較例の結果が示すように、本発明
における前記各技術事項は、いずれも本発明が解決しよ
うとした水性インクジェット記録用シートにおける前記
課題の解決に欠くことのできない事項である。
【0048】
【発明の効果】本発明のインクジェット用紙は表面が強
固で、印字が鮮明でインクの吸収性に優れ、印字物、記
録用シートの耐水性を改善することで、従来の記録紙の
欠点を解消した高解像度、高速、汎用のインクジェット
・プリント・システムを可能ならしめるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−104878(JP,A) 特開 昭62−259882(JP,A) 特開 昭63−28689(JP,A) 特開 平1−258980(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質微細顔料を含む複層構造ポリオレ
    フィン系シート状支持体の一面上に、インク受容性被覆
    層として全塗料固形分の50〜80重量%の非晶質微粉
    シリカと、10〜30重量%の水系接着剤と、2〜20
    重量%のカチオン性重合体を主成分とする塗工層を2層
    積層し、かつ、前記インク受容性被覆層の塗工量が、8
    〜20g/m2 であることを特徴とする水性インクジェ
    ット記録用シート。
JP04322255A 1992-11-09 1992-11-09 インクジェット記録用シート Expired - Fee Related JP3123268B2 (ja)

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