JP3087350B2 - 印刷用シート - Google Patents

印刷用シート

Info

Publication number
JP3087350B2
JP3087350B2 JP03145361A JP14536191A JP3087350B2 JP 3087350 B2 JP3087350 B2 JP 3087350B2 JP 03145361 A JP03145361 A JP 03145361A JP 14536191 A JP14536191 A JP 14536191A JP 3087350 B2 JP3087350 B2 JP 3087350B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
area
paint
weight
point fusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03145361A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04344284A (ja
Inventor
秀男 池沢
智次 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP03145361A priority Critical patent/JP3087350B2/ja
Publication of JPH04344284A publication Critical patent/JPH04344284A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3087350B2 publication Critical patent/JP3087350B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)
  • Duplication Or Marking (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた印刷適性を有す
る印刷用シートに関し、特に包装材,袋物,ポスター等
の素材として好適に使用しうる印刷用シートに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆるスパンボンド不織布が包
装材,袋物等の素材として盛んに使用されている。この
理由は、スパンボンド不織布が連続フィラメントをシー
ト状に集積したものであるため、耐引裂性,耐破裂性,
耐水性及び引張強度に優れているからである。
【0003】一般的に、包装材等の素材として使用され
ているスパンボンド不織布は、連続フィラメントをシー
ト状に集積した後、凹凸ロールによって付与された間歇
的な熱圧着によって、連続フィラメント相互間に自己融
着を生じさせた多数の点融着区域を持つものである。そ
して、熱圧着されておらず、連続フィラメント相互間が
自己融着されていないその他の区域を持つものである。
この点融着区域によって連続フィラメントは固定され、
且つその他の区域において連続フィラメントの束が存在
し、スパンボンド不織布に高引張強度や耐引裂性等の良
好な物性を与えるのである。
【0004】しかしながら、点融着区域とその他の区域
とでは厚みが異なり、スパンボンド不織布表面に比較的
深い凹凸が存在する。即ち、点融着区域では連続フィラ
メントが溶融・軟化して相互に固着してフィルム化して
いるため、厚みが薄く、その他の区域では連続フィラメ
ントが当初の形態で存在しているため、厚みが厚いので
ある。従って、このスパンボンド不織布表面に印刷を施
すと、点融着区域とその他の区域とで印刷インキの乗り
が均一にならず、奇麗な印刷を施すことが困難であっ
た。即ち、点融着区域において白抜けが生じたり、或い
は点融着区域とその他の区域において印刷濃度ムラ等が
生じるということがあった。
【0005】このため、スパンボンド不織布表面に各種
の塗工液を塗布して、塗工層を形成し、点融着区域とそ
の他の区域における印刷インキの乗りを均一化すること
が試みられている(特開昭61-41372号公報及び特公昭58
-51551号公報)。しかしながら、単に塗工液を塗布した
だけでは、印刷インキの乗りを均一化することは、困難
であった。この理由は、以下のとおりであると考えられ
る。即ち、スパンボンド不織布の点融着区域はフィルム
化しており、その他の区域は繊維集合体となっており、
その表面状態が異なるため、塗工液自体が均一に塗布さ
れないからであると考えられる。特に、従来のスパンボ
ンド不織布は、点融着区域の面積が比較的広いため、こ
のことが顕著であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、ス
パンボンド不織布に形成されている一個の点融着区域の
面積をなるべく狭くすると共に、塗工液を塗布する前
に、発泡状態の塗料を塗布することにより、点融着区域
とその他の区域の表面状態を均質化して、塗工液が均一
に塗布されるようにし、もって印刷インキの乗りを均一
化させて印刷適性を向上させようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、多数の
連続フィラメントが集積されて構成された不織布の表面
に下塗り層が設けられており、更に該下塗り層の表面に
塗工層が設けられてなる印刷用シートであって、該不織
布は間隔を置いて配置された多数の点融着区域を持ち、
一個の点融着区域の面積は0.16mm2以下であると共に、
全ての点融着区域の総面積は不織布表面積に対して2〜
40%であり、且つ該下塗り層は発泡した塗料を該不織布
の表面に塗布して形成したものであり、更に該塗工層は
白色顔料及び接着剤で構成されていることを特徴とする
印刷用シートに関するものである。
【0008】本発明に係る印刷用シートは、不織布と、
この不織布表面に設けられた下塗り層と、この下塗り層
表面に設けられた塗工層とよりなっている。不織布は、
多数の連続フィラメントが集積されて構成されたもので
あり、前述したスパンボンド不織布が代表例である。ス
パンボンド不織布は、スパンボンド法で形成されたもの
であり、またスパンボンド法とは、高分子原液を紡糸し
更に延伸した連続フィラメントを直接集積するという方
法である。この方法で得られた不織布を構成する連続フ
ィラメントは延伸されており、この不織布は優れた耐引
裂性,耐破裂性及び引張強度を示すものである。
【0009】この不織布には、間隔を置いて配置された
多数の点融着区域が形成されている。この点融着区域に
おいて、不織布を構成する連続フィラメントの軟化又は
溶融により、連続フィラメント相互間が固着しているの
である。そして、この一個の点融着区域の面積は、0.16
mm2以下である。一個の点融着区域の面積が0.16mm2を超
えると、塗料による点融着区域の隠蔽が十分でなくなる
ばかりでなく、塗料を均一に塗布しにくくなるので、好
ましくない。また、この点融着区域の総面積、即ち一個
一個の点融着区域の面積の総和は、不織布表面積の2〜
40%である。ここで、不織布の表面積とは、不織布の片
面の面積を意味するものであり、不織布の両面の面積
(即ち、各片面の面積の和)を意味するものではない。
点融着区域の総面積が2%未満であると、不織布に十分
な強度を付与しにくくなるので、好ましくない。また、
点融着区域の総面積が40%を超えると、不織布にフィル
ム化した区域が多くなり、不織布の柔軟性が低下し、包
装材等の素材として使用しにくくなるので、好ましくな
い。
【0010】上記の如き不織布を製造する方法として
は、例えば以下に示す方法を挙げることができる。ま
ず、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ポ
リアクリレート,ポリアミド等の熱可塑性樹脂を準備
し、これを溶融紡糸して多数の連続フィラメントを得
る。この連続フィラメント群をエアーサッカーにより牽
引して、連続フィラメント群を延伸及び移送する。そし
て、エアーサッカーより排出した連続フィラメント群を
移動コンベア上に集積して不織ウェブを得る。この不織
ウェブを加熱されたエンボスロールと平滑ロールとの間
に導入する。そして、エンボスロールに設けられた多数
の凸部で、不織ウェブを間歇的に加熱,加圧(即ち熱圧
着)することによって、点融着区域を設け、上記した不
織布を得るのである。
【0011】不織布を構成している連続フィラメント
は、一般に用いられる単一成分よりなるフィラメントで
あってもよいし、多成分(多くの場合は二成分)よりな
る複合型フィラメントであってもよい。複合型として
は、サイドバイサイド型や芯−鞘型が用いられる。複合
型フィラメントを使用した場合には、点融着区域を設け
る際、フィラメントを構成する一成分のみを溶融又は軟
化せしめて、複合型フィラメント相互間を固着してもよ
い。また、不織布の厚み及び目付等は、所望に応じて適
宜決定すればよい。特に、不織布の目付は20〜150g/
2、好ましくは30〜100g/m2が適当である。不織布
の目付が20g/m2未満であると、透明性が増して印刷
適性が低下する傾向が生じ、また薄すぎて取り扱いにく
くなるという傾向が生じる。逆に、不織布の目付が150
g/m2を超えると、柔軟性が低下し、包装性が低下す
る傾向が生じる。
【0012】この不織布の表面には下塗り層が、設けら
れている。下塗り層は、不織布の片面に設けられていて
も良いし、両面に設けられていても良い。下塗り層は、
発泡させた塗料を不織布表面に塗布することにより、形
成されるものである。塗料中には、接着剤が含有されて
いる。接着剤としては、従来公知のものを使用すれば良
く、具体的には、ポリアクリル酸エステル,ポリメタク
リル酸エステル,エチレン−酢酸ビニル共重合物,スチ
レン−ブタジエン共重合物,ニトリル−ブタジエン共重
合物,ポリエステル樹脂,ポリウレタン等が使用され
る。また、前記したものの共重合物も同様に使用され
る。更に、澱粉,澱粉誘導体,ポリビニルアルコール,
カゼイン,カルボキシメチルセルロース等も使用され
る。これらの接着剤は、塗料中でエマルジョンの形態で
存在していても良いし、また塗料中の溶媒に溶解した状
態で存在していても良い。
【0013】また、必要に応じて、塗料中に白色顔料を
配合してもよい。白色顔料を配合すると、得られるシー
トの不透明度が向上し、印刷適性が更に向上する。使用
しうる白色顔料としては、炭酸カルシウム,炭酸マグネ
シウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,水
酸化亜鉛,酸化亜鉛,二酸化チタン,酸化アルミニウ
ム,二酸化珪素,アモルファスシリカ,硫酸バリウム,
カオリナイト,タルク等の無機顔料、或いはスチレン,
アクリル酸エステル等の有機顔料が使用される。白色顔
料を塗料中に併用・添加する場合には、接着剤の固形分
1重量部に対して40重量部以下程度を添加するのが好ま
しい。白色顔料の量が40重量部を超えると、相対的に接
着剤の量が少なくなって、下塗り層と不織布との密着力
が低下し、下塗り層が脱落しやすくなる傾向が生じる。
更に、必要に応じて、潤滑剤,酸化防止剤,紫外線吸収
剤,有色顔料,帯電防止剤,増粘剤等の助剤が含有され
ていても良い。
【0014】本発明において、上記した塗料は発泡した
状態で、不織布に塗布される。塗料を発泡させるには、
従来公知の発泡機を使用すればよい。例えば、オランダ
のストーク(Stork)社製の連続発泡機,シェーキング
ミキサー,ケーキミキサー等を使用すればよい。塗料の
発泡倍率は、少なくとも2倍以上であることが好まし
い。発泡倍率が2倍未満であると、不織布の点融着区域
(フィルム化した区域)とその他の区域(繊維集合体で
構成される区域)とにおける、塗布が不均一になる傾向
が生じる。また、発泡後の塗料の粘度は、4000cp以上で
あるのが好ましい。この粘度は、BM型粘度計で測定した
ものである。塗料の粘度が4000cp未満であると、塗料が
不織布に浸透しやすくなり、不織布裏面に塗料が滲み出
す傾向が生じる。なお、発泡状態の安定性を向上させる
ため、発泡処理に先立ち、発泡安定剤(以下、「調泡
剤」という。)を添加しておくのが好ましい。調泡剤と
しては、高級脂肪酸,高級脂肪酸変性物,高級脂肪酸の
アルカリ塩等が使用しうる。調泡剤の添加量としては、
塗料中の固形分100重量部に対して、30重量部以下、好
ましくは10重量部以下程度を添加するのが適当である。
調泡剤の量が、30重量部を超えると、逆に塗料の安定性
が低下する傾向が生じる。
【0015】塗料を不織布に塗布する手段としては、従
来公知の任意の手段を採用することができる。具体的に
は、メイヤーバー,エアーナイフ,ブレード,スリット
ダイ,コンマコーター,ロールコーター,リップコータ
ー等の塗布手段を採用することができ、更にグラビア,
スクリーン等の印刷手段で塗布することもできる。塗料
の塗布量は、固形分で1〜50g/m2、好ましくは2〜3
0g/m2程度が適当である。塗布量が1g/m2未満に
なると、下塗り層が不完全となり、点融着区域とその他
の区域との表面状態が均質化しない傾向が生じるばかり
でなく、部分的に未塗布の部分が生じやすくなる。ま
た、塗布量が50g/m2を超えると、印刷用シートの柔
軟性が低下し、包装材料等として使用するのに不適当に
なる。塗料を塗布した後は、乾燥し、また必要に応じて
加圧する。なお、加圧するには、スーパーカレンダー,
マシンカレンダー等のカレンダー機によって行なうの
が、好ましい。
【0016】下塗り層の表面には、塗工層が設けられて
いる。塗工層は、白色顔料及び接着剤で構成されてい
る。白色顔料としては、下塗り層を形成する際に、必要
に応じて塗料に添加した、各種のものを使用しうる。ま
た、接着剤としても、下塗り層を形成する際に使用し
た、各種のものを使用しうる。白色顔料の配合割合は、
接着剤(固形分)1重量部に対して、1〜40重量部、好
ましくは2〜20重量部程度が適当である。白色顔料の配
合割合が1重量部未満では、印刷適性の向上が十分に図
れず、特にオフセット印刷性が低下する傾向となる。ま
た、白色顔料の配合割合が40重量部を超えると、相対的
に接着剤の量が少なくなって、塗工層と下塗り層との密
着力が低下し、塗工層が脱落しやすくなる。また、この
塗工層の量は、3〜50g/m2、好ましくは5〜30g/
2程度が適当である。塗工層の量が3g/m2未満であ
ると、印刷適性の十分な向上が図れない傾向となる。逆
に、塗工層の量が50g/m2を超えると、印刷用シート
の柔軟性が低下し、包装材料等として使用するのに不適
当になる。
【0017】塗工層は、白色顔料と接着剤とを含有する
塗工液を塗工することによって、形成される。この塗工
液は、発泡しないでそのまま、或いは発泡して、下塗り
層表面に塗工される。また、この塗工液中には、白色顔
料と接着剤以外に、下塗り層を形成した際に使用した、
各種の助剤等が含まれていても良い。塗工液を、下塗り
層表面に塗工する手段としては、下塗り層を塗布する際
に使用した、各種の塗工手段を採用することができる。
塗工液を、下塗り層表面に塗工した後、乾燥し、必要に
応じて加圧することにより、本発明に係る印刷用シート
を得ることができる。
【0018】
【実施例】
実施例1 ポリエステル系連続フィラメントが集積されてなり、且
つこのポリエステル系連続フィラメントの軟化又は溶融
により、ポリエステル系連続フィラメントが固着された
点融着区域を持つ、スパンボンド不織布を準備した。一
個の点融着区域の面積は、0.13mm2であり、各点融着区
域の面積の総和は、不織布表面積に対して8%であっ
た。なお、点融着区域の面積は、走査型電子顕微鏡写真
で100倍に拡大して測定したものである。また、このス
パンボンド不織布の目付は、60g/m2であった。次
に、スチレン−ブタジエン共重合物のラテックス(日本
合成ゴム株式会社製、品番0619、固形分濃度48重量%)
100重量部に、調泡剤(大日本インキ化学工業株式会社
製、品番F-1、固形分濃度33重量%)3重量部を添加し
た塗料を準備した。この塗料を、ハンドミキサーを用い
て発泡させた。発泡倍率は6倍で、発泡後の粘度は2000
0cp(BM粘度計による測定)であった。以上のようにし
て発泡させた塗料を、メイヤーバーを用いて、スパンボ
ンド不織布表面に塗布した。その後、乾燥させて下塗り
層を形成した。なお、この下塗り層は、15g/m2であ
った。次に、スチレン−ブタジエン共重合物のラテック
ス(日本合成ゴム株式会社製、品番0619、固形分濃度48
重量%)10重量部に、酸化澱粉水溶液(王子コーンスタ
ーチ株式会社製、商品名王子エースA、固形分濃度10重
量%)5重量部と、カオリンクレー分散液(J.M.Huber
社製、商品名Hydragross、固形分濃度50重量%)85重量
部と、炭酸カルシウム分散液(日東粉化製、品番NS80
0、固形分濃度60重量%)8重量部とを添加した塗工液
を準備した。そして、この塗工液を発泡させないでその
まま、メイヤーバーを使用して、下塗り層表面に塗工し
た。その後、乾燥し、スーパーカレンダー機で加圧処理
を施して、塗工層を形成し、印刷用シートを得た。な
お、この塗工層は、20g/m2であった。
【0019】実施例2 ポリエステル系連続フィラメントが集積されてなり、且
つこのポリエステル系連続フィラメントの軟化又は溶融
により、ポリエステル系連続フィラメントが固着された
点融着区域を持つ、スパンボンド不織布を準備した。一
個の点融着区域の面積は、0.10mm2であり、各点融着区
域の面積の総和は、不織布表面積に対して8%であっ
た。また、このスパンボンド不織布の目付は、60g/m
2であった。次に、スチレン−ブタジエン共重合物のラ
テックス(日本合成ゴム株式会社製、品番0619、固形分
濃度48重量%)100重量部に二酸化チタン20重量部を加
えた後、調泡剤(大日本インキ化学工業株式会社製、品
番F-1、固形分濃度33重量%)5重量部を添加した塗料
を準備した。この塗料を、ハンドミキサーを用いて発泡
させた。発泡倍率は6倍で、発泡後の粘度は22000cp(B
M粘度計による測定)であった。以上のようにして発泡
させた塗料を、メイヤーバーを用いて、スパンボンド不
織布表面に塗布した。その後、乾燥させて下塗り層を形
成した。なお、この塗工層は、35g/m2であった。最
後に、実施例1で使用した塗工液を使用して、実施例1
と同様の方法で塗工層を形成し、印刷用シートを得た。
【0020】実施例3 アクリルエマルジョン(日本合成ゴム株式会社製、品番
AE513A、固形分濃度40重量%)100重量部に炭酸カルシ
ウム(白石工業株式会社製、品番ブリリアント15)40重
量部を加えた後、調泡剤(大日本インキ化学工業株式会
社製、品番F-1、固形分濃度33重量%)10重量部を添加
した塗料を準備した。この塗料を、ハンドミキサーを用
いて発泡させた。発泡倍率は7倍で、発泡後の粘度は28
000cp(BM粘度計による測定)であった。以上のように
して発泡させた塗料を、メイヤーバーを用いて、実施例
1で準備したスパンボンド不織布表面に塗布した。その
後、乾燥させて下塗り層を形成した。この下塗り層は、
8g/m2であった。最後に、実施例1で使用した塗工
液を使用して、実施例1と同様の方法で塗工層を形成
し、印刷用シートを得た。
【0021】比較例1 一個の点融着区域の面積が0.30mm2であるスパンボンド
不織布を使用する以外は、実施例1と同様にして印刷用
シートを得た。
【0022】比較例2 一個の点融着区域の面積が0.30mm2であるスパンボンド
不織布を使用し、且つ塗料を発泡させない以外は、実施
例2と同様にして印刷用シートを得た。
【0023】比較例3 塗工層を設けない以外は、実施例3と同様にして印刷用
シートを得た。
【0024】実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた
印刷シートを下記のテストに供し、その品質を評価し
た。この結果を、表1に示した。この表1からも明らか
な通り、実施例に係る印刷用シートは、比較例に係る印
刷用シートに比べて、印刷適性に優れていることが分か
る。
【表1】 記 (1)点融着区域の隠蔽性:不織布表面の点融着区域が、
下塗り層及び塗工層によってどの程度隠蔽されているか
を、目視によって、次の五段階で評価した。5…極めて
隠蔽性が良好である、4…隠蔽性は良好である、3…隠
蔽性は普通である、2…隠蔽性がやや不良である、1…
隠蔽性が不良である。 (2)印刷面白抜け及び印刷濃度ムラ:RI-II型印刷テスタ
ー(明製作所製)を用いてテストした。白抜け及び濃度
ムラの程度は、目視によって、次の五段階で評価した。
5…白抜け及び濃度ムラが極めて少ない、4…白抜け及
び濃度ムラが少ない、3…白抜け及び濃度ムラが若干あ
る、2…白抜け及び濃度ムラが多い、1…白抜け及び濃
度ムラが極めて多い。 (3)オフセット印刷適性:RI-II型印刷テスター(明製作
所製)を用いてテストした。オフセット印刷性は、目視
によって、次の五段階で評価した。5…オフセット印刷
性が極めて優れている、4…オフセット印刷性が優れて
いる、3…オフセット印刷性が良好である、2…オフセ
ット印刷性がやや劣る、1…オフセット印刷性が不良で
ある。 (4)平滑度:JIS P-8119に規定された方法に準拠して測
定した。
【0025】
【作用及び発明の効果】以上説明したように、本発明に
係る印刷用シートは、不織布の表面に下塗り層が設けら
れ、更にその下塗り層表面に塗工層が設けられてなるも
のである。そして、不織布に形成された点融着区域の面
積が一定の大きさ以下となっており、且つ発泡させた塗
料をこの不織布に塗布して下塗り層が設けられるもので
ある。従って、泡状の塗料が不織布表面に塗布されるこ
と及び点融着区域の面積が狭いことの両者が相俟って、
この塗料は、点融着区域においてもその他の区域におい
ても、その表面状態が異なるにも拘らず、安定してほぼ
同量塗布されることになる。そして、下塗り層によっ
て、不織布表面が均質化され、その均質化された表面に
塗工液が塗工されることになる。従って、塗工層は、均
一に形成されることになる。これが例えば、塗料が泡状
でなかったり、或いは点融着区域の面積が一定の大きさ
よりも広いと、塗料が流動しやすく、点融着区域とその
他の区域とで塗布量にむらが生じて、不織布表面が均質
化しない。従って、下塗り層表面に塗工液を塗工して
も、塗工層が均一に形成されないことになる。依って、
本発明に係る印刷用シートは、塗工層が均一に形成され
ており、印刷する際に、点融着区域において白抜けが起
こったり、或いは点融着区域とその他の区域において印
刷濃度にムラが生じたりすることを防止しうるという効
果を奏するものである。また、本発明に係る印刷用シー
トは、連続フィラメントで形成された不織布が基材とな
っているので、耐引裂性に優れ、引張強度も高いもので
あり、包装材,袋物,ポスター等の素材としても好適に
使用しうるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D06M 15/00 D06M 15/00 23/04 23/04 // D06M 101:16 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 1/26 B32B 5/08 B32B 5/18 B41M 5/00 D04H 3/03 D06M 15/00 D06M 23/04 D06M 101:16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の連続フィラメントが集積されて構
    成された不織布の表面に下塗り層が設けられており、更
    に該下塗り層の表面に塗工層が設けられてなる印刷用シ
    ートであって、該不織布は間隔を置いて配置された多数
    の点融着区域を持ち、一個の点融着区域の面積は0.16mm
    2以下であると共に、全ての点融着区域の総面積は不織
    布表面積に対して2〜40%であり、且つ該下塗り層は発
    泡した塗料を該不織布の表面に塗布して形成したもので
    あり、更に該塗工層は白色顔料及び接着剤で構成されて
    いることを特徴とする印刷用シート。
JP03145361A 1991-05-20 1991-05-20 印刷用シート Expired - Fee Related JP3087350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03145361A JP3087350B2 (ja) 1991-05-20 1991-05-20 印刷用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03145361A JP3087350B2 (ja) 1991-05-20 1991-05-20 印刷用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04344284A JPH04344284A (ja) 1992-11-30
JP3087350B2 true JP3087350B2 (ja) 2000-09-11

Family

ID=15383428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03145361A Expired - Fee Related JP3087350B2 (ja) 1991-05-20 1991-05-20 印刷用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3087350B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07238478A (ja) * 1993-12-28 1995-09-12 New Oji Paper Co Ltd インクジェット記録用シート
US5759673A (en) * 1993-12-28 1998-06-02 New Oji Paper Co., Ltd Ink jet recording sheet
JPH08282087A (ja) * 1995-04-13 1996-10-29 New Oji Paper Co Ltd インクジェット記録用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04344284A (ja) 1992-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5759673A (en) Ink jet recording sheet
DE69703320T2 (de) Bedruckbares Material für Übertragung durch Wärme
CN101189111B (zh) 具有防止卷粘连的涂层的表面处理弹性膜
JP2005516084A (ja) ミクロフィブリル化した表面を有する受容媒体
JP2010521592A (ja) 不織印刷媒体
US20040248492A1 (en) Nonwoven fabric printing medium and method of production
EP0663300B1 (en) Ink jet recording sheet
JP3087350B2 (ja) 印刷用シート
JPH06262712A (ja) 印刷用シートの製造方法
JPH07323657A (ja) インクジェット記録用シート
JP7177851B2 (ja) 耐候性に優れる印刷基材
KR100611831B1 (ko) 인쇄용 부직포 코팅지
JPH0610269A (ja) 印刷用シートの製造方法
JPH06262711A (ja) 印刷用シートの製造方法
JPH04344234A (ja) 印刷用シート
JPH05331768A (ja) 印刷用シートの製造方法
JPH07173771A (ja) 布目調印刷用不織布
EP2184400B1 (en) Leather-like sheet and process for producing the same
KR100188869B1 (ko) 인쇄성이 우수한 합성지용 수용성 코팅액 및 이로 코팅된 제품
JP2619404B2 (ja) 印刷適性にすぐれた不織布塗工物
JPH0681261A (ja) 印刷用シートの製造方法
JPH06212549A (ja) 印刷基材およびその製造方法
JPH06305090A (ja) 印刷用シートの製造方法
JPH08282087A (ja) インクジェット記録用シート
JP2003113583A (ja) インクジェット記録用布帛

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees