JPH07173771A - 布目調印刷用不織布 - Google Patents

布目調印刷用不織布

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JPH07173771A
JPH07173771A JP5321971A JP32197193A JPH07173771A JP H07173771 A JPH07173771 A JP H07173771A JP 5321971 A JP5321971 A JP 5321971A JP 32197193 A JP32197193 A JP 32197193A JP H07173771 A JPH07173771 A JP H07173771A
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area
woven fabric
coating
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JP5321971A
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Hideo Ikezawa
秀男 池沢
Tomoji Miyoshi
智次 三好
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 包装材、袋物、ポスター等の素材として好適
に使用し得、印刷適性に優れ耐引性、引張強度の高い印
刷用不織布を提供する。 【構成】 多数の連続フィラメントが集積されて構成さ
れた不織布の表面に、下塗り層が設けられており、更に
この下塗り層の上に塗工層が設けられている。この不織
布は、間隔をおいて規則的に配置された多数の点融着区
域を有しており、一個の点融着区域は矩形でありその面
積は0.16を越え1.6mm2を越えない範囲にある。また全て
の点融着区域の面積の総和は、不織布表面積に対して6
〜30%である。下塗層は、発泡させた塗料を、上記不織
布表面に塗布することによって形成されており、この下
塗層の上に、白色顔料と接着剤で構成された塗工層があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた印刷適性を有する
布目調の印刷用不織布に関し、特に包装材、袋物、ポス
ター等の素材として好適に使用しうる布目調印刷用不織
布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆるスパンボンド不織布が包
装材、袋物等の素材として盛んに使用されている。この
理由は、スパンボンド不織布が連続フィラメントをシー
ト状に集積したものであるため、耐引裂性、耐破裂性、
耐水性および引張強度に優れているからでる。
【0003】一般的に、包装材等の素材として使用され
ているスパンボンド不織布は、連続フィラメントをシー
ト状に集積した後、凹凸ロールによって付与された間欠
的な熱圧着によって、連続フィラメント相互間に自己融
着を生じさせた多数の点融着区域を持つものである。そ
して、熱圧着されておらず、連続フィラメント相互間が
自己融着されていないその他の区域を持つものである。
この点融着区域によって連続フィラメントは固定され、
且つその他の区域において連続フィラメントの束が存在
し、スパンボンド不織布に高引張強度や耐引裂性等の良
好な物性を与えるのである。
【0004】しかしながら、点融着区域とその他の区域
とでは厚みが異なり、スパンボンド不織布表面に比較的
深い凹凸が存在する。即ち、点融着区域では連続フィラ
メントが溶融、軟化して相互に固着してフィルム化して
いるため、厚みが薄く、その他の区域では連続フィラメ
ントが当初の形態で存在しているため、厚みが厚いので
ある。従って、このスパンボンド不織布表面に印刷を施
すと、点融着区域とその他の区域において印刷濃度ムラ
が生じるということがあった。
【0005】このためスパンボンド不織布表面に各種の
塗工液を塗布して、塗工層を形成し、不織布表面の点融
着区域とその他の部分による凹凸を解消し、印刷インキ
の乗りを均一化することが試みられている(特開昭61ー4
1372号公報および特公昭58ー51551号公報)。しかしなが
ら、単に塗工液を塗布しただけでは、凹凸パターンの隠
蔽性は十分でなく、印刷インキの乗りを均一化すること
は困難であった。この理由は、以下のとおりであると考
えられる。即ち、スパンボンド不織布の点融着区域はフ
ィルム化しており、塗料の浸透がなく、その他の区域は
繊維集合体となっており塗料は容易にシートの裏側まで
抜けてしまう、このため塗工液自体が均一に塗布されな
いためと考えられる。このような問題点を解決するため
の手段として、本発明者らは1個の接着面積が0.16mm2
以下であるスパンボンド不織布表面に、発泡した塗料を
塗布して下塗層を設け、この下塗層の上に、白色顔料お
よび接着剤で構成された上塗り層を設けることが、極め
て有効であることを見出だし、特許を出願した(特開平
4ー344284号公報)。しかしながら、スパンボンド不織布
として、1個の接着面積が0.16mm2以下であるスパンボン
ド不織布を使用した場合、印刷時に濃度むらのない印刷
物を得ることは可能であるが、上塗り層を設けた後の基
材表面は均一となり、紙あるいはフィルム表面と似た状
態となるために、スパンボンド不織布の点融着区域に起
因する布目調の高級感が失われてしまうということがあ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印刷用不織
布の上記のような欠点を解消するためになされたもので
ある。即ち、スパンボンド不織布の点融着区域に起因す
る布目調の高級感を維持し、かつ印刷時の濃度ムラがな
い良好な印刷性を有し、高い引裂強度と引張強度と優れ
た耐水性、耐薬品性を有する布目調の印刷用不織布を、
安価かつ容易に製造することを可能にさせる。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明に係わる布目調印
刷用不織布は、不織布と、この不織布表面に設けられた
下塗り層と、この下塗り層に設けられた塗工層より成り
立っている。不織布は、多数の連続フィラメントが集積
されて構成されたものであり、前述したスパンボンド不
織布が代表例であり、高い引張強度、破裂強度および引
裂強度を示すものである。
【0008】この不織布には、間隔を置いて規則的に配
置された多数の点接着区域が形成されている。この点接
着区域において、不織布を構成する連続フィラメントの
軟化または溶融により、連続フィラメント相互間が固着
しているのである。そして、この1個の点融着区域の面
積は0.16mm2より大きく、1.6mm2より小さい範囲であ
る。1個の点融着区域の面積が0.16mm2以下であると、下
塗り層および上塗り層を設けた場合、表面が均一になり
過ぎ、布目調の高級感が損なわれる。逆に1個の点融着
区域の面積が1.6mm2以上であると、個々の点融着区域が
大き過ぎ、布目調の高級感は得られない。また、この点
融着区域の総面積、即ち一個一個の点融着面積の総和
は、不織布表面積の5〜30%が好ましく、最も好ましく
は、8〜25%である。ここで、不織布の表面積とは、不織
布の片面の面積を意味するものであり、不織布の両面
(即ち、各片面の総和)を意味するものではない。点融
着区域の総面積が5% 未満であると、布目調の不織布は
得られず、逆に、点融着区域の総面積が30%を越える
と、不織布にフィルム化した区域が多くなり、不織布の
柔軟性が低下するばかりでなく、布目調の風合は得られ
ない。
【0009】個々の点融着区域の形状は、布目調の高級
感を得るためには、矩形であることが好ましい。この場
合、矩形を形成する縦と横の長さの比は、縦/横=1/3
〜3/1の範囲であることが好ましい。縦と横の長さの比
がこの範囲を越えると、布目調の高級感は得られない。
【0010】上記の如き不織布を製造する方法として
は、例えば以下に示す方法を挙げることができる、ま
ず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リアクリレート、ナイロン等のポリアミドあるいはこれ
らの樹脂の共重合物等の熱可塑性樹脂を準備し、これを
溶融紡糸して多数の連続フィラメントを得る。この連続
フィラメントを群をエアーサッカーにより牽引延伸して
細繊維化後、移動コンベアー上に積層し、次いで加熱さ
れたエンボスロールと平滑ロールの間に導入する。そし
て、エンボスロールに設けられた多数の凸部で、不織布
ウエブを間隔を開けて規則的に加熱、加圧(即ち熱圧
着)することによって、点融着区域を設け、上記した不
織布を得るのである。
【0011】不織布を構成している連続フィラメント
は、一般に用いられる単成分よりなるフィラメントであ
ってもよいし、多成分(多くの場合は2成分)よりなる
複合フィラメントであってもよい。複合型としては、い
わゆるサイドバイサイド型や芯−鞘型が用いられる。複
合型フィラメントを使用した場合には、点融着区域を設
ける際、フィラメントを構成する一成分のみを溶融又は
軟化せしめて、複合型フィラメント相互間を固着しても
良い。
【0012】不織布を構成している連続フィラメントの
断面形状は、一般に用いられるように円形でもよいし、
Y型、星型のような異形であってもよい。また中空タイ
プのフィラメントも使用可能である。
【0013】不織布の目付は、20〜150g/m2、好ましく
は30〜100g/m2が適当である。不織布の目付が20g/m2
満であると、不透明性および地合いが低下して、印刷用
不織布として適さなくなるばかりでなく、薄すぎて取り
扱いにくくなるという傾向が生じる。逆に、不織布の目
付が150g/m2を越えると、柔軟性が低下し、布状の風合
を示さなくなり好ましくない。 この不織布の表面に
は、下塗層が設けられている。下塗層は、不織布の片面
に設けられていても良いし、両面に設けられていても良
い。下塗層は、発泡させた塗料を不織布表面に塗布する
ことにより形成されるものである。塗料中には接着剤が
含有されている。接着剤としては、従来公知のものを使
用すればよく、具体的には、ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重
合物、SBR、NBR、ポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン等が使用される。また、前記したものの共重合物も同
様に使用される。更に、澱粉、澱粉誘導体、PVA、カ
ゼイン、CMC等も使用可能である。これらの接着剤
は、塗料中でエマルジョンの形態で存在していても良い
し、また塗料中の溶媒に溶解した状態で存在していても
良い。
【0014】また、必要に応じて塗料中に白色顔料を配
合してもよい。白色顔料を配合すると、得られるシート
の不透明度が向上し、印刷適性が更に向上する。使用し
うる白色顔料としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸
化亜鉛、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化アルミニウム、
二酸化珪素、アモルファスシリカ、硫酸バリウム、カオ
リナイト、タルク等の無機顔料、あるいはスチレン、ア
クリル酸エステル等からなる有機顔料が使用される。こ
の場合白色顔料の配合量は、接着剤の固形分1重量部に
対し40重量部以下程度を添加するのが好ましい。白色顔
料の量が40重量部を越えると、相対的に接着剤の量が少
なくなって、下塗層と不織布との密着性が低下し、下塗
層が脱落しやすくなる傾向が生じる。更に必要に応じ
て、潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、有色顔料、帯
電防止剤、増粘剤等の助剤が含有されていてもよい。
【0015】本発明において、上記した塗料は発泡した
状態で不織布に塗布される。発泡させた塗料は比重が極
めて小さく流動性も無いので塗料が基材にしみこみ難
い。従って地合が不良でポーラスな不織布に塗工しても
未発泡塗料を塗工した場合のようにしみこみによる含浸
状態にはならず塗料の裏抜けも生じない。また発泡塗料
は粒径が小さく、光を乱反射しやすいために地合が不良
でポーラスであり不透明度が低い不織布に塗工すると、
不透明度が向上し地合も向上する。塗料を発泡させるに
は従来公知の発泡機を使用すれば良い。例えばオランダ
のストークス(Stork)社製の連続発泡機、シェーキン
グミキサー、ケーキミキサー等を使用すれば良い。塗料
の発泡倍率は少なくとも2倍以上であることが好まし
い。発泡倍率が2倍未満であると、不織布の点接着区域
(フィルム化した区域)とその他の区域(繊維集合体で
構成される区域)とにおける、塗量の分布が不均一にな
る傾向が生じる。また発泡後の塗料粘度は、BM型粘度
計で測定した値が4,000〜200,000cpの範囲であるのが好
ましく、最も好ましくは8,000〜100,000cpである。塗料
の粘度が4,000cp未満であると、塗料が不織布へ浸透し
やすくなり、不織布裏面に塗料がしみ出す傾向が生じ
る。逆に、200,000cpを越えると、粘度が高すぎ、塗工
が困難になるため適さない。発泡状態の安定性を向上さ
せるため、発泡処理に先立ち、発泡安定剤(以下「整泡
剤」という。)を添加しておくのが好ましい。整泡剤と
しては、特に限定するものではないが、例えば高級脂肪
酸、高級脂肪酸変性物、高級脂肪酸のアルカリ塩等が使
用しうる。整泡剤の添加量としては、塗料中の固形分10
0重量部に対して、30重量部以下、好ましくは1〜10重量
部を添加するのが適当である。整泡剤の量が30重量部を
越えると、逆に塗料の安定性が低下する傾向が生じる。
【0016】塗料を不織布に塗布する手段としては、従
来公知の任意の手段を採用することができる。具体的に
は、メイヤーバー、エアーナイフ、ブレード、スリット
ダイ、リップ、コンマ、ロールコーター等の塗工手段を
採用することができ、更に、グラビア、スクリーン等の
印刷手段でも塗工可能である。塗料の塗工量は固形分で
2〜50g/m2であることが好ましく、最も好ましくは3〜30
g/m2程度が適当である。塗工量が2g/m2未満になると、
下塗り層が不完全となり、上に上塗り層を設ける場合に
バリアー性が十分でないばかりでなく、不透明性向上効
果も望めない。また塗工量が50g/m2を越えると、印刷用
シートの柔軟性が低下し、包装材料として使用するのに
不適当になる。塗料を塗布した後は、乾燥し、また必要
に応じてスーパーカレンダー、マシンカレンダー、ソフ
トカレンダー等のカレンダー処理を行なってもよい。
【0017】下塗層の表面には、塗工層が設けられてい
る。塗工層は、白色顔料および接着剤で構成されてい
る。白色顔料としては、下塗り層を形成する際に、必要
に応じて塗料に添加した、各種のものを使用しうる。ま
た、接着剤としても、下塗り層を形成する際に使用し
た、各種のものを使用しうる。白色顔料の配合割合は、
接着剤(固形分)1重量部に対して1〜40重量部、好まし
くは2〜20重量部程度が適当である。白色顔料の配合割
合が1重量部未満では、印刷適性の向上が十分に図れ
ず、特にオフセット印刷性が低下する傾向となる。ま
た、白色顔料の配合割合が40重量部を越えると、相対的
に接着剤の量が少なくなって、塗工層と下塗り層との密
着性が低下し、塗工層が脱落しやすくなる。また、この
塗工層の塗工量は、3〜50g/m2、好ましくは5〜30g/m2
度が適当である。塗工量が3g/m2未満であると、印刷適
性の十分な向上が図れない傾向となる。逆に、塗工量が
50g/m2を越えると、印刷用シートの柔軟性が低下し、包
装材料として使用するのに不適当になる。
【0018】塗工層は、白色顔料と接着剤とを含有する
塗工液を塗工することによって形成される。この塗工液
は、発泡しないでそのまま、あるいは発泡して、下塗り
層表面に塗工される。また塗工液中には、白色顔料と接
着剤以外に、下塗り層を塗工する際に使用した、各種の
助剤が含まれていてもよい。塗工液を、下塗り層表面に
塗工する手段としては、下塗り層を塗布する際に使用し
た各種の塗工手段を採用することができる。塗工液を下
塗り層表面に塗工した後、乾燥し、必要に応じてスパー
カレンダー、マシンカレンダー、ソフトカレンダーなど
のカレンダー処理を行なってなって、本発明に係わる印
刷用シートを得ることができる。
【0019】
【実施例】
実施例1 ポリエステル系連続フィラメントが集積されてなり、且
つこのポリエステル系連続フィラメントの軟化または溶
融により、ポリエステル系連続フィラメントが固着され
た点融着区域を持つ、スパンボンド不織布を準備した。
このスパンボンド不織布の一個の点融着区域は縦と横の
長さの比が2/1の矩形であり、面積は0.5mm2であり、各
点融着区域の面積の総和は、不織布表面積に対して12%
であった。なお、点融着区域の面積は、走査型電子顕微
鏡写真で100倍に拡大して測定したものである。またこ
のスパンボンド不織布の目付は、60g/m2であった。
【0020】次に、スチレン−ブタジエン共重合物のラ
テックス(日本合成ゴム(株)社製、品番0619、固形分
48%)100重量部に整泡剤(大日本インキ(株)社製、
品番Fー1、固形分33%)を3重量部添加した塗料を準備し
た。この塗料をハンドミキサーを用いて発泡させた。発
泡倍率は6倍で発泡後の粘度は20000cp(BM粘度計による
測定)であった。
【0021】以上のようにして発泡させた塗料を、メイ
ヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が15g/m2になるように
スパンボンド表面に塗工し、乾燥させて下塗層を形成し
た。次に、スチレン−ブタジエン共重合物のラテックス
(日本合成ゴム(株)社製、品番0619、固形分濃度48
%)10重量部に、酸化澱粉水溶液(王子コーンスターチ
(株)社製、品番王子エースA、固形分濃度10%)5重
量部と、カオリンクレー分散液(J.M.Huber社製、商品
名Hydragross、固形分濃度50%)85重量部と、炭酸カル
シウム分散液(日東粉化(株)社製、品番NS800、固形
分濃度60%)8重量部とを添加した塗工液を準備した。
そしてこの塗工液を発泡させないでそのまま、メイヤー
バーを使用して下塗層表面に塗工した。その後乾燥し、
スーパーカレンダー機で加圧処理を施して、塗工層を形
成し、印刷用シートを得た。なお、この塗工量は20g/m2
であった。
【0022】実施例2 ポリエステル系連続フィラメントが集積されてなり、且
つこのポリエステル系連続フィラメントの軟化または溶
融により、ポリエステル系連続フィラメントが固着され
た点融着区域を持つ、スパンボンド不織布を準備した。
このスパンボンド不織布の一個の点融着区域は縦と横の
長さが同じ正方形であり、面積は0.25mm2であり、各点
融着区域の面積の総和は、不織布表面積に対して8%で
あった。またこのスパンボンド不織布の目付は、40g/m2
であった。
【0023】次にスチレン−ブタジエン共重合物ラテッ
クス(日本合成ゴム(株)社製、品番0619、固形分濃度
48%)100重量部に二酸化チタン30重量部を加えた後、
整泡剤(大日本インキ(株)社製、品番Fー1、固形分濃
度33%)5重量部加えた塗料を準備した。この塗料をハ
ンドミキサーを用いて発泡させた。発泡倍率は6倍で、
発泡後の粘度は19000cp(BM粘度計による測定)であっ
た。
【0024】以上のようにして発泡させた塗料を、メイ
ヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が8g/m2 になるように
スパンボンド表面に塗工し、その後乾燥して下塗り層を
得た。次いで、この下塗り層の上に、実施例1で使用し
た塗工液を使用して、実施例1と同様な方法で塗工層を
形成し、印刷用シートを得た。
【0025】実施例3 ポリエステル系連続フィラメントが集積されてなり、且
つこのポリエステル系連続フィラメントの軟化または溶
融により、ポリエステル系連続フィラメントが固着され
た点融着区域を持つ、スパンボンド不織布を準備した。
このスパンボンド不織布の一個の点融着区域は縦と横の
長さの比が1/2の矩形であり、面積は1.2mm2であり、各
点融着区域の面積の総和は、不織布表面積に対して15%
であった。またこのスパンボンド不織布の目付は、70g/
m2であった。
【0026】次に、アクリルエマルジョン(日本合成ゴ
ム(株)社製、品番AE513A、固形分濃度40%)100重量
部に、整泡剤(大日本インキ(株)社製、品番Fー1、固
形分33%)10重量部添加した塗料を準備した。この塗料
を、ハンドミキサーを用いて発泡させた。発泡倍率は8
倍で、発泡後の粘度は32000cp(BM粘度計による測定)
であった。
【0027】以上のようにして得られた塗料を、メイヤ
ーバーを用いて乾燥後の塗工量が20g/m2 になるように
塗工し、下塗り層を形成した。次いでこの下塗り層の上
に、実施例1で使用した塗工液を使用して、実施例1と
同様な方法で塗工層を形成し、印刷用シートを得た。
【0028】比較例1 泡塗工層を設けない以外は、実施例1と同様な操作を繰
り返して印刷用シートを得た。得られたシートは顔料塗
工層の塗料が基材全体に含浸された状態になり、塗工時
の塗料の裏抜けが著しかった。
【0029】比較例2 一個の点接着区域が円形で、面積が2.4mm2 であり、各
点融着の面積の総和が30%であるスパンボンド不織布を
使用する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して印
刷用シートを得た。
【0030】比較例3 一個の点接着区域が円形であり、の面積が2mm2 であ
り、各融着点の面積の総和が20%であるスパンボンド不
織布を使用し、且つ塗料を発泡させない以外は、実施例
2と同様な操作を繰り返して印刷用シートを得た。
【0031】比較例4 下塗層の上に上塗り層を設けない以外は、実施例1と同
様な操作を繰り返して印刷用シートを得た。
【0032】比較例5 一個の点接着区域が円形で、面積が0.08mm2 であり、各
点融着の面積の総和が4%であるスパンボンド不織布を使
用する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して印刷
用シートを得た。
【0033】比較例6 合成紙(ユポFPG110、王子油化合成紙(株)製)
の表面に、コロナ放電処理を施した後、実施例1で使用
した上塗り層塗料を実施例1と同様な方法で塗工した。
【0034】実施例1〜3および比較例1〜6で作成した
シートを下記のテストに供し、その品質を評価した。こ
の結果を表1に示した。この表1からも明らかなよう
に、実施例1〜3に係わるシートに比べ、比較例1〜4、6
に係わる印刷用シートは、いずれも布目調の高級感が得
られないばかりでなく、比較例1、3、4に係わる印刷用
シートはオフセット印刷適性が劣っており、比較例1〜3
に係わる印刷用シートは布状の風合を示さない。更に、
比較例6に係わる印刷用シートは引裂強度が劣ってい
る。
【0035】
【表1】 物性の評価方法 (1) オフセット印刷適性:RI−II型印刷テスタ
ー(明製作所製)を用いてテストした。オフセット印刷
適性は、目視によって次の五段階で評価した。5・・・オ
フセット印刷性が極めて優れている、4・・・オフセット
印刷性が優れている、3・・・オフセット印刷性が良好で
ある、2・・・オフセット印刷性がやや劣る、1・・・オフセ
ット印刷性が不良である。
【0036】(2)引裂強度:JIS P 8116に示された方法
を用いて求めた。 (3)布目調の度合い:布目調の度合いを、目視によって
次の五段階で評価した。5・・・極めて布目調である、4・
・・布目調である。3・・・ほぼ布目調である。2・・・ほとん
ど布目調ではない、1・・・全く布目調ではない。
【0037】(4)布状風合:布状の風合を手触り感によ
り官能評価した。評価は次の五段階で実施した。5・・・
布状の風合が極めて優れている、4・・・布状の風合であ
る、3・・・ほぼ布状の風合である、2・・・布状の風合をほ
とんど示さない、1・・・布状の風合を全く示さない。
【0038】
【作用および発明の効果】本発明に係わる印刷用シート
は、一定の点融着区域を有するスパンボンド不織布の表
面に発泡させた塗料によって下塗り層が設けられ、更に
下塗り層の上に塗工層が設けられてなるものである。不
織布全体に規則的に配置された点融着区域の面積、形状
を規定し、その上に泡塗料による下塗り層と顔料含有塗
料による上塗り層を設けることにより、作製したシート
が布目調の高級感を有するばかりでなく、印刷適性も兼
ね備えた、優れた印刷用不織布を得ることができるので
ある。また本発明に係わる印刷用不織布は、連続フィラ
メントで形成された不織布が基材となっているので、耐
引裂性に優れ、引張強度も高いものであり、包装材、袋
物、ポスター等の素材としても好適に使用しうるもので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の連続フィラメントが積層されて構
    成された不織布の表面に下塗り層が設けられており、更
    に該下塗り層の表面に塗工層が設けられてなる印刷用シ
    ートであって、該不織布は間隔を置いて規則的に配置さ
    れた矩形状の多数の点融着区域を持ち、一個の点融着区
    域の面積がO.16mm2より大きく1.6mm2より小さい範囲で
    あると共に、全ての点融着区域の総面積は不織布表面積
    に対して6〜30%であり、且つ該下塗り層は発泡した塗
    料を該不織布の表面に塗布して形成したものであり、更
    に該塗工層は白色顔料および接着剤で構成されているこ
    とを特徴とする布目調印刷用不織布。
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