JP7356895B2 - 透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルム並びにその製造方法 - Google Patents

透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルム並びにその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルムおよびその製造方法に関する。
近年、エレクトロニクスデバイスの急速な進歩に伴い、デバイスの薄型化や軽量化、更にはフレキシブル化が要求されている。特に、高い耐熱性や、高温での寸法安定性、高機械強度が求められる用途では、基板やカバーウィンドウ等に用いられているガラスの代替材料としてポリイミドフィルムの適用が検討されている。特にフォルダブルディスプレイ用のカバーガラス代替材料として、優れた透明性、すなわちヘイズ・黄色度が低いことのほかに、高い機械強度、すなわち弾性率・降伏応力が高いことを併せ持つ透明ポリイミドフィルムが求められている。(特許文献1)
特開2015-21022
しかしながら特許文献1のようなポリイミド樹脂により得られた透明性の高い透明ポリイミドフィルムはポリマー鎖間の相互作用が弱く、弾性率や降伏応力などの機械強度が低くなるという課題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、優れた透明性、すなわちヘイズ・黄色度が低いことのほかに、高い弾性率を併せ持つ透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルムおよびその製造方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記に示す光学フィルムの製造方法とそれによって得られる光学フィルムにより上記課題を解決できることを見出した。本件発明は以下の構成をなす。
1).透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルムの製造方法であって、
前記透明ポリイミド樹脂はジアミン由来構造と酸二無水物由来構造とを有するポリイミド樹脂であり、前記ジアミンとして、ジアミン全量100モル%に対して、フルオロアルキル置換ベンジジンを40モル%以上100モル%以下含み、前記酸二無水物として、酸二無水物全量100モル%に対して、式(1)で表されるエステル構造を有する酸二無水物を10モル%以上65モル%以下含む構造を有し、
(d)残溶媒量が、5~15%である透明ポリイミド樹脂シート(グリーンシート)を透明ポリイミド樹脂のガラス転移温度をTg[℃]としたときに、延伸温度が(Tg-140)[℃]~(Tg-50)[℃]となる範囲内で、延伸倍率R[%]が下記計算式(1)を上限とする範囲内で延伸して、延伸フィルムを得る工程を有することを特徴とする光学フィルムの製造方法。(式(1)中、n=1またはn=2、R~Rは各々水素原子、フッ素原子、炭素原子数1~20のアルキル基またはフルオロアルキル基であり、必ず一つは水素原子である。計算式(1)中、Tsは延伸温度である。)
Figure 0007356895000001
Figure 0007356895000002
2).前記(d)工程の前に、下記(a)~(c)の工程を有することを特徴とする1)に記載の光学フィルムの製造方法。
(a)溶解させた前記透明ポリイミド樹脂溶液を基材に塗布し、前記基材上に塗布膜を形成する工程 (塗工工程)、
(b)塗布膜の残溶媒が5~15重量%となるように前記塗布膜を乾燥させる工程(乾燥工程1)、
(c)前記基材を剥離してグリーンシートを得る工程 (剥離工程)
3).前記(d)工程の後に、下記(e)工程を有することを特徴とする2)に記載の光学フィルムの製造方法。
(e)前記延伸フィルム中の残溶媒が前記延伸フィルムの重量に対して900ppm未満となるように前記延伸フィルムを燥する工程 (乾燥工程2)。
4).前記溶媒が、塩化メチレンであることを特徴とする1)~3)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
5).下記(1)~(4)を満足する透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルム。
(1)MD方向あるいはTD方向の弾性率が4.0GPa以上
(2)ヘイズが2.0%未満
(3)YIが3.0未満
(4)フィルムの延伸方向の弾性率をEx、前記フィルムの面内で延伸方向と垂直な方向の弾性率をEyとしたときにEx/Eyが1.1以上
6).酸二無水物由来構造とジアミン由来構造とを有するポリイミド樹脂であって、ジアミンとして、ジアミン全量100モル%に対して、フルオロアルキル置換ベンジジンを40モル%以上100モル%以下含み、前記酸二無水物として、酸二無水物全量100モル%に対して、式(1)で表されるエステル構造を有する酸二無水物を10モル%以上65モル%以下含む構造を有する透明ポリイミド樹脂を含む5)に記載の透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルム。(n=1またはn=2、R~Rは各々水素原子、フッ素原子、炭素原子数1~20のアルキル基またはフルオロアルキル基であり、必ず一つは水素原子である。)
本発明によれば、優れた透明性、すなわちヘイズ・黄色度が低いことのほかに、高い弾性率を併せ持つ光学フィルム(透明ポリイミドフィルム)およびその製造方法を提供することができる。さらに本発明の透明ポリイミドフィルムは優れた透明性と高い機械強度を併せ持つため、フォルダブルディスプレイ用のカバーウィンドウ材料として使用することもできる。
[透明ポリイミド樹脂]
ポリイミドは、一般に、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物(以下、単に「酸二無水物」と記載する場合がある)との反応により得られるポリアミド酸を脱水環化することにより得られる。すなわち、ポリイミドはジアミン由来構造と酸二無水物由来構造とを有する 。
本発明の透明ポリイミド樹脂は、ジアミン成分として、フルオロアルキル置換ベンジジンを含み、酸二無水物成分として、式(1)で表されるエステル基含有酸二無水物とフッ素含有芳香族酸二無水物を含む。(n=1またはn=2、R~Rは各々水素原子、フッ素原子、炭素原子数1~20のアルキル基またはフルオロアルキル基であり、必ず一つは水素原子である。)
Figure 0007356895000003
(フルオロアルキル置換ベンジジン)
ジアミン成分の合計100モル%のうちフルオロアルキル置換ベンジジンの含有量は、40モル%以上100モル%以下である。中でも50モル%以上が好ましく、60モル%以上がより好ましい。40モル%以上とすることで、弾性率や降伏応力などの機械強度の低下を抑制することができる。
フルオロアルキル置換ベンジジンの例としては、2-(トリフルオロメチル)ベンジジン、3-(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2、6-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,5-トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,6-トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,5,6-テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,3’-トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,5-トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,6-トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’,5-トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’,6,-トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,3,3’-テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,5,5’-テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,6,6’-テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジンなどが挙げられる。
中でも、ビフェニルの2位にフルオロアルキル基を有するフルオロアルキル置換ベンジジンが好ましく、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下「TFMB」と記載)が特に好ましい。ビフェニルの2位および2’位にフルオロアルキル基を有することにより、フルオロアルキル基の電子求引性によるπ電子密度の低下に加えて、フルオロアルキル基の立体障害によって、ビフェニルの2つのベンゼン環の間の結合がねじれてπ共役の平面性が低下するため、吸収端波長が短波長シフトして、ポリイミドの着色を低減できる。
(他のジアミン)
ジクロロメタン等の低沸点溶媒への溶解性を損なわず、かつ透明性や機械強度等の特性を損なわない範囲で、上記以外のジアミンを併用してもよい。フルオロアルキル置換ベンジジン以外のジアミンの例としては、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、o-フェニレンジアミン、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ジ(3-アミノフェニル)プロパン、2,2-ジ(4-アミノフェニル)プロパン、2-(3-アミノフェニル)-2-(4-アミノフェニル)プロパン、1,1-ジ(3-アミノフェニル)-1-フェニルエタン、1,1-ジ(4-アミノフェニル)-1-フェニルエタン、1-(3-アミノフェニル)-1-(4-アミノフェニル)-1-フェニルエタン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノ-α,α-ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノ-α,α-ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノ-α,α-ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノ-α,α-ジメチルベンジル)ベンゼン、2,6-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、2,6-ビス(3-アミノフェノキシ)ピリジン、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、4,4’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’-ビス[4-(4-アミノ-α,α-ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’-ビス[4-(4-アミノ-α,α-ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェノキシ]ジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4,4’-ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4-フェノキシベンゾフェノン、3,3’-ジアミノ-4-ビフェノキシベンゾフェノン、6,6’-ビス(3-アミノフェノキシ)-3,3,3’,3’-テトラメチル-1,1’-スピロビインダン、6,6’-ビス(4-アミノフェノキシ)-3,3,3’,3’-テトラメチル-1,1’-スピロビインダン、1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3-ビス(4-アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス(3-アミノブチル)ポリジメチルシロキサン、ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2-アミノエチル)エーテル、ビス(3-アミノプロピル)エーテル、ビス(2-アミノメトキシ)エチル]エーテル、ビス[2-(2-アミノエトキシ)エチル]エーテル、ビス[2-(3-アミノプロトキシ)エチル]エーテル、1,2-ビス(アミノメトキシ)エタン、1,2-ビス(2-アミノエトキシ)エタン、1,2-ビス[2-(アミノメトキシ)エトキシ]エタン、1,2-ビス[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エタン、エチレングリコールビス(3-アミノプロピル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3-アミノプロピル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3-アミノプロピル)エーテル、エチレンジアミン、1,3-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、trans-1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,2-ジ(2-アミノエチル)シクロヘキサン、1,3-ジ(2-アミノエチル)シクロヘキサン、1,4-ジ(2-アミノエチル)シクロヘキサン、ビス(4-アミノシクロへキシル)メタン、2,6-ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5-ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,4-ジアミノ-2-フルオロベンゼン、1,4-ジアミノ-2,3-ジフルオロベンゼン、1,4-ジアミノ-2,5-ジフルオロベンゼン、1、4-ジアミノ-2,6-ジフルオロベンゼン、1,4-ジアミノ-2,3,5-トリフルオロベンゼン、1、4-ジアミノ、2,3,5,6-テトラフルオロベンゼン、1,4-ジアミノ-2-(トリフルオロメチル)ヘンゼン、1,4-ジアミノ-2,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4-ジアミノ-2,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1、4-ジアミノ-2,6-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4-ジアミノ-2,3,5-トリス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1、4-ジアミノ、2,3,5,6-テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼンが挙げられる。中でも、溶媒への溶解性の観点から、3,3’-ジアミノジフェニルスルホンが好ましく用いられる。例えば、ジアミンとして、フルオロアルキル置換ベンジジンに加えて、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン(以下「3,3’-DDS」と記載)を用いることにより、ポリイミド樹脂の溶媒への溶解性や透明性が向上する場合がある。ジアミン全量100モル%に対する3,3’-DDSの含有量は、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましい。3,3’-DDSの含有量は、15モル%以上、20モル%以上または25モル%以上であってもよい。ポリイミド樹脂の機械強度の観点から、ジアミン全量100モル%に対する3,3’-DDSの含有量は、50モル%以下が好ましく、40モル%以下がより好ましく、35モル%以下がさらに好ましい。
(エステル基含有酸二無水物)
酸二無水物成分の合計100モル%のうちエステル基含有酸二無水物の含有量は、10モル%以上65モル%以下である。中でも、15モル%以上60モル%以下が好ましく、20モル%以上50%以下がより好ましい。10モル%以上の場合、弾性率や降伏応力などの機械強度が高くなるため好ましい。また65モル%以下の場合、黄色度が高くなることを抑制でき、重合反応中に著しく増粘し固化しゲル化する問題等を抑制することができる。
一般式(1)で表される酸二無水物は、無水トリメリット酸と芳香族ジオールとのエステル(ビス無水トリメリット酸エステル)である。芳香族ジオールがヒドロキノン類である場合、一般式(1)においてn=1であるビス無水トリメリット酸エステルが得られる。芳香族ジオールがビフェノール類である場合、一般式(1)においてn=2であるビス無水トリメリット酸エステルが得られる。
一般式(1)における置換基R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、または炭素数1~20のパーフルオロアルキル基である。nが2以上の場合、それぞれのベンゼン環に結合している置換基R~Rは、同一でもよく、異なっていてもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、シクロブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n-ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。パーフルオロアルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
前記一般式(1)において、nは1または2が好ましく、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であることが好ましい。一般式(1)においてn=1である酸二無水物の好ましい例としては、下記の式(2)で表されるp-フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(以下「TMHQ」と記載)が挙げられる。
Figure 0007356895000004
一般式(1)においてn=2である酸二無水物の好ましい例としては、下記の式(3)で表されるビス(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルボン酸)2,2’,3,3’,5,5’-ヘキサメチルビフェニル-4,4’-ジイル(以下「TAHMBP」と記載)が挙げられる。
Figure 0007356895000005
酸二無水物として、これらのビス無水トリメリット酸エステルを含むポリイミドは、ジクロロメタン等の低沸点ハロゲン化アルキルに対して高い溶解性を示し、かつ、ポリイミドフィルムが高い透明性および機械強度を示す傾向がある。式(2)で表されるTAHMBPは、剛直性の高いビフェニル骨格を有しており、かつ、メチル基の立体障害によってビフェニルの2つのベンゼン環の間の結合がねじれてπ共役の平面性が低下するため、吸収端波長が短波長シフトして、ポリイミドの着色を低減できる。
(他の酸二無水物)
溶媒への溶解性を損なわず、ヘイズや黄色度、機械強度の特性を損なわない範囲で、上記酸二水物成分及びジアミン成分以外の酸二水物成分及びジアミン成分を併用することも可能である。
併用可能な酸二無水物成分の例としては、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,1’‐ビシクロヘキサン‐3,3’,4,4’‐テトラカルボン酸‐3,4:3’,4’‐二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,3-ビス[(3,4-ジカルボキシ)ベンゾイル]ベンゼン二無水物、1,4-ビス[(3,4-ジカルボキシ)ベンゾイル]ベンゼン二無水物、2,2-ビス{4-[4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}プロパン二無水物、2,2-ビス{4-[3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}プロパン二無水物、ビス{4-[4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4-[3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、4,4’-ビス[4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]ビフェニル二無水物、4,4’-ビス[3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]ビフェニル二無水物、ビス{4-[4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4-[3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4-[4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルホン二無水物、ビス{4-[3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルホン二無水物、ビス{4-[4-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルフィド二無水物、ビス{4-[3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルフィド二無水物、2,2-ビス{4-[3-(1,2-ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}-1,1,1,3,3,3-プロパン二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8-フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられ、これらを単独又は複数併用することができる。
これらの中で特に好ましく用い得る酸二無水物モノマーの例として、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下「BPDA」と記載)が挙げられ、溶媒への溶解性を保ちつつ、高弾性率と透明性を併せ持つポリイミドを得ることができる。併用する酸二無水物成分は酸二無水物成分全量100モル%中50モル%以下が好ましく、30モル%以下がより好ましい。
(透明ポリイミド樹脂の構成)
本発明における透明ポリイミド樹脂としては、酸二無水物成分として、式(1)で表されるエステル基含有酸二無水物および2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン酸二無水物[6FDAともいう]を含み、ジアミン成分として、フルオロアルキル置換ベンジジン[TFMBともいう]を含むポリイミド樹脂を含む。
中でも、エステル基含有酸二無水物として、式(2)で表されるビス(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-5-イソベンゾフランカルボン酸)-1,4-フェニレンエステル[TMHQともいう]または式(3)で表されるビス(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-5-イソベンゾフランカルボン酸)-(2,2’,3,3’,5,5’-ヘキサメチル[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジイル)エステル[TAHMBPともいう]を用いることが好ましい。さらに、酸二無水物成分として、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物[BPDAともいう]を用いることができる。さらに、ジアミンとして3,3’-ジアミノジフェニルスルホン[3,3’-DDSともいう]を用いることがより好ましい。
本発明における透明ポリイミド樹脂としては、酸二無水物成分として、式(1)で表されるエステル基含有酸二無水物を20モル%以上65モル%以下、6FDAを30モル%以上80モル%以下含み、ジアミン成分として、TFMBを40モル%以上100モル%以下含むことが好ましい。中でも、エステル基含有酸二無水物として、TAHMBPまたはTMHQを20モル%以上65モル%以下用いることが好ましい。さらに酸二無水物成分として、BPDAを10モル%以上40モル%以下用いてもよく、エステル基含有酸二無水物としてTMHQを用いる場合、BPDAを10モル%以上40モル%以下用いることが好ましい。さらに、ジアミン成分として、溶媒への溶解性や、フィルムの透明性を向上させる観点から、3,3’-DDSを60モル%以下含むことが好ましい。
すなわち、透明ポリイミド樹脂としては、以下(a)または(b)を用いることが好ましい。(a)透明ポリイミド樹脂は、酸二無水物成分として、TAHMBPを20モル%以上65モル%以下、6FDAを30モル%以上80モル%以下含み、ジアミン成分として、TFMBを40モル%以上100モル%以下、3,3’-DDSを60モル%以下含むことが好ましく、TAHMBPを30モル%以上60モル%以下、6FDAを35モル%以上60モル%以下含み、ジアミン成分として、TFMBを60モル%以上80モル%以下、3,3’-DDSを20モル%以上40モル%以下含むことがより好ましい。
また、(b)透明ポリイミド樹脂は、酸二無水物成分として、TMHQを20モル%以上65モル%以下、6FDAを30モル%以上80モル%以下含み、ジアミン成分として、TFMBを40モル%以上100モル%以下、3,3’-DDSを60モル%以下含むことが好ましく、TMHQを20モル%以上50モル%以下、6FDAを40モル%以上60モル%以下、BPDAを10モル%以上40モル%以下含み、ジアミン成分として、TFMBを60モル%以上80モル%以下、3,3’-DDSを20モル%以上40モル%以下含むことがより好ましい。
上記の材料の組合せを用い、各々の酸二無水物成分とジアミン成分を上記範囲とすることにより、低沸点溶媒に溶解するため容易に残存溶媒量を低減でき、透過率、黄色度、および機械強度に優れたポリイミド樹脂を得ることができる。
[透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルム]
本発明の光学フィルムを構成する透明ポリイミド樹脂の製造方法の一例について、以下に記載する。
まず、有機溶媒中で、ジアミン成分と酸二水物成分を重合させ、透明ポリイミド前駆体であるポリアミド酸溶液を得る。次にイミド化触媒と脱水剤を添加し脱水閉環させることによりポリイミド溶液を得る。ポリイミド溶液にポリイミドの貧溶媒を加えることで、透明ポリイミド樹脂を析出させ、固液分離することにより透明ポリイミド樹脂が得られる。酸二無水物成分とジアミン成分は等モル量(95:105~105:95)使用することが好ましく、どちらかの成分が過剰になると高分子量体が得られず、透明ポリイミドフィルムの機械強度が低下する。
酸二水物成分とジアミン成分の重合において、使用可能な有機溶媒は特に限定されず、酸二無水物成分、ジアミン成分ならびに重合生成物であるポリアミド酸が溶解すればよい。
有機溶媒の具体例としては、メチル尿素、N,N-ジメチルエチルウレア等のウレア系溶媒;ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホン、テトラメチルスルフォン等のスルホン系溶媒;N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N’-ジエチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系溶媒;クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化アルキル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、p-クレゾールメチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられる。これらの溶媒を単独で用いるか必要に応じて2種以上を適宜組み合わせて用いても良い。これらの中でも、重合反応性およびポリアミド酸の溶解性に優れることから、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、またはN-メチルピロリドンが好ましく用いられる。
酸二水物成分とジアミン成分の重合において、反応温度は特に限定されないが、0℃以上80℃以下が好ましく、20℃以上45℃以下がより好ましい。0℃以上とすることで反応速度の低下を抑制でき、比較的短時間で重合反応を実施することができる。また80℃以下とすることで、酸二無水物成分の開環による重合度の低下等を抑制することができる。
イミド化反応におけるイミド化触媒としては、3級アミン化合物が用いられる。3級アミンとしては複素環式の3級アミンが好ましい。複素環式の3級アミンの好ましい具体例としてはピリジン、ピコリン、キノリン、イソキノリンなどを挙げることができる。脱水剤としてはカルボン酸無水物が用いれられ、具体的には無水酢酸、プロピオン酸無水物、n-酪酸無水物、安息香酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物等が好ましい具体例として挙げることができる。イミド化剤や脱水触媒の添加量としては、ポリアミド酸のアミド基に対して、イミド化触媒は0.5倍モル当量~5.0倍モル当量であり、さらにはより好ましくは0.7倍モル当量~2.5倍モル当量、特には0.8倍モル当量~2.0倍モル当量が好ましい。また、脱水剤は0.5倍モル当量~10.0倍モル当量、さらには0.7倍モル当量~5.0倍モル当量、特には0.8倍モル当量~3.0倍モル当量が好ましい。
ポリイミド溶液からポリイミド樹脂を析出させる貧溶媒としては、ポリイミド樹脂の貧溶媒であって、ポリイミド樹脂を溶解している溶媒と混和するものが好ましく、水、アルコール類等が挙げられる。アルコール類としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、2-ブチルアルコール、2-ヘキシルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、フェノール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。ポリイミドの開環等が生じ難いことから、イソプロピルアルコール、2-ブチルアルコール、2-ペンチルアルコール、フェノール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコールが好ましく、イソプロピルアルコールが特に好ましい。
本発明の透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルムの製造方法は、(d)残溶媒量が、5~15%である透明ポリイミド樹脂シート(グリーンシート)を透明ポリイミド樹脂のガラス転移温度をTg[℃]としたときに、延伸温度が(Tg-140)[℃]~(Tg-50)[℃]となる範囲内で、延伸倍率R[%]が下記計算式(1)を上限とする範囲内で延伸して、延伸フィルムを得る工程を有することを特徴とする。(但し、計算式(1)中、Tsは延伸温度である。)
Figure 0007356895000006
前記(d)工程の前に、下記(a)~(c)の工程を有することで、(d)工程で用いる残溶媒量が、5~15%である透明ポリイミド樹脂シートを簡便に提供することができる。
(a)溶媒に溶解させた前記透明ポリイミド樹脂溶液を基材に塗布し、前記基材上に塗布膜を形成する工程 (塗工工程)、
(b)塗布膜の残溶媒が5~15重量%となるように前記塗布膜を乾燥させる工程(乾燥工程1)、
(c)前記基材を剥離してグリーンシートを得る工程 (剥離工程)
前記(d)工程の後に、下記(e)工程を有することで光学フィルムに適したフィルムを
供することができる。
(e)前記延伸フィルム中の残溶媒が前記延伸フィルムの重量に対して900ppm未満
となるように前記延伸フィルムを燥する工程 (乾燥工程2)。
前記計算式(1)で表される延伸倍率R[%]について説明する。仮に延伸温度(Ts)=200℃で延伸を行った場合、R≦19.8%となり、基のフィルムより、19.8%以下で延伸することを意味する。これは、基のフィルムの延伸倍率を1とした場合に、1.198倍以下で延伸することと同じ意味である。
以下各工程について説明する。
(塗工工程)
ポリイミド樹脂を溶解させる有機溶媒としては、上記のポリイミド樹脂を溶解可溶なものであれば特に限定されず、例えば、ポリアミド酸の重合に用いる有機溶媒として先に例示したウレア系溶媒、スルホン系溶媒、アミド系溶媒、ハロゲン化アルキル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒等が挙げられる。これらの他に、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノン等のケトン系溶媒も、ポリイミド樹脂組成物の溶媒として好適に用いられる。これらを単独もしくは混合し用いても良い。
これらの中でも、ハロゲン化アルキル系溶媒、アミド系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、またはケトン系溶媒が好ましい。
中でも、塩化メチレン、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、アセトン、及び1,3-ジオキソラン等の低沸点溶媒が好ましく、沸点が低く、溶媒の乾燥除去が容易であることから塩化メチレンがより好ましい。前述のように酸二無水物成分及びジアミン成分の組成比を所定範囲とすることにより、塩化メチレン等の低沸点溶媒に対しても高い溶解性を示す透明ポリイミドが得られる。
透明ポリイミド樹脂溶液の固形分濃度は、透明ポリイミド樹脂の分子量、フィルムの厚みや製膜環境等に応じて適宜設定すればよい。固形分濃度は、5~30wt%が好ましく、8~20wt%がより好ましい。透明ポリイミド樹脂溶液は、透明ポリイミド樹脂以外の樹脂成分や添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、紫外線吸収剤、架橋剤、染料、界面活性剤、レベリング剤、可塑剤、微粒子等が挙げられる。透明ポリイミド樹脂組成物の固形分100重量部に対するポリイミド樹脂の含有量は60重量部以上が好ましく、70重量部以上がより好ましく、80重量部以上がさらに好ましい。
透明ポリイミド樹脂溶液を基材に塗布する方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、バーコーターやコンマコーター、ダイコーター、グラビアコーターにより塗布することができる。透明ポリイミド溶液を塗布する基材としては、ガラス基板、SUS等の金属基板、金属ドラム、金属ベルト、プラスチックフィルム等を使用できる。生産性向上の観点から、支持体として、金属ドラム、金属ベルト等の無端支持体、または長尺プラスチックフィルム等を用い、ロールトゥーロールによりフィルムを製造することが好ましい。プラスチックフィルムを支持体として使用する場合、製膜ドープの溶媒に溶解しない材料を適宜選択すればよく、プラスチック材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、または、ポリカーボネート系ポリマー、ポリメタクリ酸メチル等のアクリル系ポリマー等のポリマーから成るフィルムが挙げられる。
(乾燥工程1)
透明ポリイミド樹脂溶液を基材に塗布したのち、溶媒を乾燥させることにより透明ポリイミド樹脂の塗布膜を作製することができる。乾燥温度・乾燥時間は特に限定されないが、前記塗布膜の残溶媒が5重量%以上20重量%以下となるように乾燥するのが好ましく、10重量%以上15重量%以下となるように乾燥することがより好ましい。残存溶媒量を上記範囲とすることにより、自己支持性があり、続く延伸工程にて容易に延伸ができる。但し、塗布膜の残溶媒とは、塗布膜中に含まれる溶媒量を示し、塗布膜を溶媒に溶解して、ガスクロマトグラフ装置等の分析機器で定量してもよいし、塗布膜を加熱溶媒除去して、その前後の重量変化により求めてもよい。
(剥離工程)
透明ポリイミド樹脂の塗布膜から基材を剥離除去することにより、残溶媒量が、5~15%である透明ポリイミド樹脂シート(以下、グリーンシートと記載する)を作製することができる。基材の剥離除去には剥離ロールを用いてもよい。
(延伸工程)
透明ポリイミド樹脂のグリーンシートを前記透明ポリイミド樹脂のガラス転移温度をTg[℃]としたときに、延伸温度が(Tg-140)[℃]~(Tg-50)[℃]となる範囲内で延伸倍率R[%]が下記計算式(1)を上限とする範囲内で延伸して、透明ポリイミドの延伸フィルムを作製することができる。(但し、計算式(1)中、Tsは延伸温度である。)
Figure 0007356895000007
延伸温度が(Tg-140)[℃]以上であれば、透明ポリイミド樹脂のグリーンシートを延伸することができ、(Tg-50)[℃]以下であれば、透明ポリイミドフィルムの着色を抑えることができる。また延伸倍率は計算式(1)で表される延伸倍率R[%]以下であれば、ヘイズ発生を抑制することができる。延伸方向は、MD方向(機械長手方向)に延伸してもよいし、TD方向(MD方向と垂直方向)に延伸してもよく、任意の一方向に延伸することが好ましい。
透明ポリイミド樹脂フィルムを延伸する速度は10mm/min以上10000mm/min以下が好ましく、100mm/min以上4000mm/min以下がさらに好ましい。また延伸時に加熱する保持時間は20秒以上、600秒以下が好ましい。
(乾燥工程2)
透明ポリイミド樹脂のグリーンシートを延伸したのち、溶媒を乾燥させることにより透明ポリイミドフィルム(光学フィルム)を作製することができる。乾燥温度・乾燥時間は特に限定されないが、前記透明ポリイミド樹脂フィルム中の残溶媒が前記透明ポリイミド樹脂フィルムの重量に対して900ppm未満となるように乾燥することが好ましい。残溶媒を上記範囲とすることにより、機械強度を向上させることができる。また、乾燥温度は、特に限定されないが、着色を抑えるという観点から、200℃以下が好ましく、180℃以下がより好ましい。塩化メチレン等の低沸点溶媒に溶解しないポリイミド樹脂を用いた場合、残存溶媒量を所望の範囲にするためには、200℃以上の高温加熱や、長時間加熱を行うことが必要となり、生産性の観点から課題が残るが、本明細書におけるポリイミド樹脂は塩化メチレン等の低沸点溶媒に可溶であるため、加熱温度を低くすることが出来る。従って、残存溶媒を容易に低減でき、着色を抑えることが出来る。
乾燥温度は最高温度まで一気に上昇させること、または段階的に温度を上昇させることもできる。また乾燥時の雰囲気は、空気雰囲気または窒素などの不活性ガス雰囲気、または真空(減圧下)とすることができる。
透明ポリイミドフィルム(光学フィルム)の厚みは特に限定されず、用途に応じて適宜設定すればよい。透明ポリイミドフィルム(光学フィルム)の厚みは、例えば5~100μm程度である。耐衝撃性と透明性を両立する観点から、透明ポリイミドフィルム(光学フィルム)の厚みは30μm以上が好ましく、35μm以上がより好ましく、40μm以上が特に好ましい。特に、ディスプレイのカバーウィンドウ等、強度が求められる用途に用いる場合、40μm以上が好ましい。透明ポリイミドフィルム(光学フィルム)の厚みは、90μm以下が好ましく、85μm以下がより好ましい。
本明細書における透明ポリイミドフィルム(光学フィルム)は、膜厚が40μm以上と厚い場合であっても優れた透明性を有する。
[透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルム(透明ポリイミドフィルム)の特性]
透明ポリイミドフィルムの黄色度(YI)は、3.0以下が好ましく2.5以下がより好ましい。黄色度が3.0以下の場合、フィルムが黄色に着色することなく、ディスプレイ用等のフィルムとして好適に使用できる。
透明ポリイミドフィルムの全光線透過率は、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。また透明ポリイミドフィルムのヘイズは2.0以下が好ましく、1.0%以下がより好ましく、0.5%以下が更に好ましい。本件発明の製造方法によれば、延伸しても低いヘイズのフィルムを得ることができる。
ポリイミドフィルムの引張弾性率は、4.0GPa以上が好ましく、4.5GPa以上がより好ましく、5.0GPa以上が更に好ましい。
また、本発明の透明ポリイミドフィルムは、フィルムの延伸方向の弾性率をEx、前記フィルムの面内で延伸方向と垂直な方向の弾性率をEyとしたときにEx/Eyが1.1以上となることが好ましい。Ex/Eyは、1.1以上5.0以下が好ましく、1.1以上3.0以下がより好ましく、1.1以上2.0以下が更に好ましい。Ex/Eyが1.1以上5.0以下の場合、フィルムの延伸方向の伸びをex、前記フィルムの面内で延伸方向と垂直な方向の伸びをeyとしたときにex/ey<1.0となり、フィルムのy方向の伸びが優れるため、割れにくく、ハンドリング性に優れる。また、x方向の屈曲性、すなわちy方向を軸とした折り曲げ特性に優れるため、フォルダブルディスプレイ用のカバーガラス代替材料として好適に使用できる。
本発明のポリイミドフィルムは、黄色度が小さく、透明性が高くディスプレイ材料として好適に用いられる。さらに、表面硬度が高いため、ディスプレイのカバーウインドウ等の表面部材への適用が可能である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明について更に具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(弾性率・降伏応力・伸びの測定)
測定には(株)島津製作所製オートグラフ試験機「AUTOGRAPHAGS-X」を用いて、次の条件で測定した。サンプル測定範囲;幅10mm、つかみ具間距離100mm、引張速度;12.5mm/min、測定温度;23℃。サンプルは23℃/55%RHで1日静置して調湿したものを測定した。
(黄色度(YI)の測定)
スガ試験機(株)製分光測色計「SC-P」を用い測定した。測定は3cm角サイズのサンプルについて測定し、その値をフィルムの測定値とした。
(全光線透過率の測定)
スガ試験機(株)製ヘイズメーター「HZ-V3」により、JIS K7361-1およびJIS K7136に記載の方法により測定した。
(残存溶媒量の測定)
1,3-ジオキソラン約8.9gを溶媒として、透明ポリイミドフィルム約0.1gを溶解させ測定試料を調製した。この溶液を(株)島津製作所製ガスクロマトグラフ装置「GC―2025」を用いて測定し、ピーク面積と調製濃度から透明ポリイミドフィルム中に含まれる残存溶媒量の重量比(以降、単に残揮と称する)を求めた。
(ガラス転移温度)
セイコー電子工業(株)製DMS-200を用い、測定治具間隔20mm、周波数5Hzで動的粘弾性測定を行い、損失正接(tanδ)が極大となる温度をガラス転移温度とした。
(透明ポリイミド樹脂の重合)
セパラブルフラスコに、TFMBを5.976g(18.7mmol)、3,3’-DDSを1.880g(8.00mmol)、DMFを72.3g投入し、窒素雰囲気下で攪拌しジアミン溶液を得た。そこに、TMHQを2.995g(6.54mmol)、6FDAを5.922g(13.3mmol)、BPDAを1.961g(6.67mmol)加え窒素雰囲気下で12時間撹拌し、固形分濃度18%、23℃での粘度が50ポイズのポリアミド酸溶液を得た。
上記のポリアミド酸溶液に、DMF28.9g、およびイミド化触媒としてピリジン6.3gを添加し、完全に分散させた。分散された溶液中に無水酢酸8.2gを添加し、80℃で4時間攪拌したのち、室温まで冷却した。室温まで冷却した溶液を攪拌しながら、85gの2-プロピルアルコール(以下「IPA」と記載)と15gのDMFを混合した溶液を滴下し、ポリイミドを析出させた。さらにIPA300gを添加し、30分程度撹拌後、桐山ロートを使用して吸引ろ過を行った。得られた固体を100gのIPAで洗浄した。洗浄作業を6回繰り返した後、120℃に設定した真空オーブンで8時間乾燥させて、透明ポリイミド樹脂を得た。
この透明ポリイミド樹脂のガラス転移温度(Tg)は290℃であった。
(塗工工程)
得られた透明ポリイミド樹脂を固形分濃度10%となるように塩化メチレンに溶解させ塗布液とし、基材であるポリエチレンテレフタレートフィルムにドライ厚みが45~55μmとなるように塗布液を塗工し、塗布膜を形成した。
(乾燥工程1・剥離工程)
得られた前記塗布膜を30℃以上60℃以下で4分間乾燥させた後、基材である前記ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離させ、グリーンシートを得た。得られた前記グリーンシートはMD方向が240~250mm、TD方向が170mmとなるようにカットし、グリーンシートフィルム0とした。また、前記グリーンシートの残揮は10~11%であった。
(実施例1)
実施例1では前記グリーンシートフィルム0をMD方向につかみ具間距離200mmとなるよう把持し、150℃オーブン中で前記つかみ具間距離が210mmとなるように(すなわち延伸倍率は5%)4秒間かけて延伸したのち、前記オーブン中で56秒間保持し、延伸フィルムを作製した。得られた前記延伸フィルムは弛まないように金属枠でMD方向に固定し90℃以上200℃以下で90分間乾燥させ、透明ポリイミドフィルム1を作製し、MD方向(x方向)、TD方向(y方向)それぞれの弾性率・降伏応力・伸びとヘイズ、黄色度(YI)を測定した。また、前記透明ポリイミドフィルム1の残揮は900ppm未満であった(下記の表1参照)。
(実施例2~9)
実施例2~9では延伸温度、延伸倍率、延伸時間、保持時間を表1に記載のように変化させた以外は、実施例1と同様の方法で透明ポリイミドフィルム2~9を作製し、MD方向(x方向)、TD方向(y方向)それぞれの弾性率・降伏応力・伸びとヘイズ、黄色度(YI)を測定した。また、前記透明ポリイミドフィルム2~9の残揮はいずれも900ppm未満であった(下記の表1参照)。
(比較例1~6)
比較例1~6では延伸温度、延伸倍率、延伸時間、保持時間を表1に記載のように変化させた以外は、実施例1と同様の方法で透明ポリイミドフィルムA~Fを作製し、MD方向(x方向)、TD方向(y方向)それぞれの弾性率・降伏応力・伸びとヘイズ、黄色度(YI)を測定した。また、前記透明ポリイミドフィルムA~Fの残揮はいずれも900ppm未満であった。(下記の表1参照)
(比較例7)
比較例7では前記グリーンシートフィルム0を延伸を実施せずに弛まないように金属枠でMD方向に固定し90℃以上200℃以下で90分間乾燥させ、透明ポリイミドフィルムGとし、MD方向(x方向)、TD方向(y方向)それぞれの弾性率・降伏応力・伸びとヘイズ、黄色度(YI)を測定した。また、前記透明ポリイミドフィルムGの残揮は900ppm未満であった(下記の表1参照)。
(比較例8)
比較例7では前記グリーンシートフィルム0を弛まないように金属枠でMD方向に固定し90℃以上200℃以下で90分間乾燥させ、グリーンシートHを作製した後、MD方向につかみ具間距離200mmとなるよう把持し、240℃オーブン中で延伸を試みたが、延伸を実施することはできなかった。
また、前記グリーンシートHの残揮は900ppm未満であった(下記の表1参照)。
表1に示されるように、本発明の透明ポリイミドフィルムは優れた透明性、すなわちヘイズ・黄色度が低いことのほかに、高い機械強度、すなわち弾性率・降伏応力が高いことを併せ持つ。
Figure 0007356895000008

Claims (4)

  1. 透明ポリイミド樹脂を含む光学フィルムの製造方法であって、
    前記透明ポリイミド樹脂はジアミン由来構造と酸二無水物由来構造とを有するポリイミド樹脂であり、前記ジアミンとして、ジアミン全量100モル%に対して、フルオロアルキル置換ベンジジンを40モル%以上100モル%以下含み、前記酸二無水物として、酸二無水物全量100モル%に対して、式(1)で表されるエステル構造を有する酸二無水物を10モル%以上65モル%以下含む構造を有し、
    (d)残溶媒量が、5~15%である透明ポリイミド樹脂シート(グリーンシート)を透明ポリイミド樹脂のガラス転移温度をTg[℃]としたときに、延伸温度が(Tg-140)[℃]~(Tg-50)[℃]となる範囲内で、延伸倍率R[%]が下記計算式(1)を上限とする範囲内で延伸して、延伸フィルムを得る工程を有することを特徴とする光学フィルムの製造方法。(式(1)中、n=1またはn=2、R~Rは各々水素原子、フッ素原子、炭素原子数1~20のアルキル基またはフルオロアルキル基であり、必ず一つは水素原子である。計算式(1)中、Tsは延伸温度である。)

  2. 前記(d)工程の前に、下記(a)~(c)の工程を有することを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
    (a)溶媒に溶解させた前記透明ポリイミド樹脂溶液を基材に塗布し、前記基材上に塗布膜を形成する工程 (塗工工程)、
    (b)塗布膜の残溶媒が5~15重量%となるように前記塗布膜を乾燥させる工程(乾燥工程1)、
    (c)前記基材を剥離してグリーンシートを得る工程 (剥離工程)
  3. 前記(d)工程の後に、下記(e)工程を有することを特徴とする請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。
    (e)前記延伸フィルム中の残溶媒が前記延伸フィルムの重量に対して900ppm未満となるように前記延伸フィルムを燥する工程 (乾燥工程2)。
  4. 前記溶媒が、塩化メチレンであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
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