JP2021101002A - ポリイミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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紘平 小川
Kohei Ogawa
紘平 小川
裕之 後
Hiroyuki Ushiro
裕之 後
敬介 片山
Keisuke Katayama
敬介 片山
正広 宮本
Masahiro Miyamoto
正広 宮本
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Abstract

【課題】ジクロロメタン等の低沸点溶媒に溶解し、かつ透明性および機械強度に優れるポリイミドフィルムおよびその製造方法を提供する。【解決手段】酸二無水物として、酸二無水物全量100mol%に対して、一般式(1)で表される酸二無水物を5mol%以上50mol%以下、およびフッ素含有芳香族酸二無水物を50mol%以上100mol%以下含み、前記ジアミンとして、ジアミン全量100mol%に対して、フルオロアルキル置換ベンジジンを40mol%以上80mol%以下、ジアミノジフェニルスルホンを20〜50mol%含むポリイミド樹脂を含むポリイミドフィルムにより、上記課題を解決することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイミドフィルムおよびその製造方法に関する。
近年、エレクトロニクスデバイスの急速な進歩に伴い、デバイスの薄型化や軽量化、さらにはフレキシブル化ならびにフォルダブル化が要求されている。特に、高い耐熱性や、高温での寸法安定性、高機械強度が求められる用途では、基板やカバーウィンドウ等に用いられているガラスの代替材料としてポリイミドフィルムの適用が検討されている。
一般的なポリイミドは、黄色または褐色に着色しており、有機溶媒に対する溶解性を示さない。有機溶媒に不溶のポリイミドのフィルム化には、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸溶液を基材上に塗布し、加熱により溶媒を除去すると共に、ポリアミド酸を脱水環化してイミド化する方法(熱イミド化)が採用されている。
脂環式構造の導入、屈曲構造の導入、フッ素置換基の導入等により、ポリイミドに可視光の透明性および可溶性を付与できることが知られている。例えば、特許文献1には、エステル基含有モノマーを用いたポリイミドが、優れた透明性と耐熱性を併せ持ち、かつ幅広い溶剤に可溶である旨が記載されている。
このような有機溶媒に可能のポリイミドは、ポリイミド樹脂を有機溶剤に溶解した溶液(ポリイミド溶液)を基材上に塗布した後、溶媒を乾燥させる方法によりフィルム化が可能である。ポリイミド溶液を用いる方法により、透明で着色の少ないポリイミドフィルムが得られるが、熱イミド化法に比べてポリイミドフィルムに溶媒が残存しやすく、機械強度低下の原因となり得る。一方、残存溶媒を除去するために高温・長時間の加熱を行うと、ポリイミドフィルムが着色し、透明性が低下する。
特許文献2には、所定の脂環式モノマーを用いたポリイミドが開示されており、ジクロロメタン等の低沸点溶媒に可溶であることから、残存溶媒量の少ないポリイミドフィルムを作製可能であることが記載されている。
WO2014/046180号国際公開 特開2016−132686号公報
本発明者らの検討によれば、特許文献1のポリイミド樹脂を用いたポリイミドフィルムは、厚みが40μm以上と厚い場合は、黄色度が高く透明性が不十分であった。特許文献2に記載されているような脂環式モノマーを用いたポリイミド(およびその前駆体としてのポリアミド酸)は、重合度が低くなりやすい。低重合度(低分子量)のポリイミド樹脂を用いたポリイミドフィルムは、弾性率や引張強度等の機械強度が不十分となる場合がある。
本発明は、ジクロロメタン等の低沸点溶媒に溶解し、かつ透明性および機械強度に優れるポリイミドフィルムおよびその製造方法の提供を目的とする。
本発明の一実施形態にかかるポリイミド樹脂は、酸二無水物由来構造とジアミン由来構造とを有し、酸二無水物として、一般式(1)で表される酸二無水物およびフッ素含有芳香族酸二無水物を含み、ジアミンとしてフルオロアルキル置換ベンジジンおよびジフェニルスルホンを含む。
Figure 2021101002
一般式(1)において、nは1であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数1〜20のパーフルオロアルキル基である。
一般式(1)で表される酸二無水物の量は、酸二無水物全量100mol%に対して、5〜50mol%が好ましい。フッ素含有芳香族酸二無水物の量は、酸二無水物全量100mol%に対して、50〜100mol%が好ましい。フルオロアルキル置換ベンジジンの量は、ジアミン全量100mol%に対して、40〜80mol%が好ましい。ジアミノジフェニルスルホンの量は20〜60mol%が好ましい。
一般式(1)で表される酸二無水物の具体例として、式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2021101002
フッ素含有芳香族酸二無水物の具体例として、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物が挙げられる。フルオロアルキル置換ベンジジンの具体例として、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンが挙げられる。ジフェニルスルホンの具体例として、3,3’−ジアミノジフェニルスルホンが挙げられる。
ポリイミドは、上記以外の酸二無水物成分やジアミン成分を含んでいてもよい。上記以外の酸二無水物の例として、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
溶媒中でジアミンと酸二無水物とを反応させてポリアミド酸溶液を調製し、
前記ポリアミド酸溶液に脱水剤およびイミド化触媒を添加して、ポリアミド酸をイミド化することにより、ポリイミド溶液を得て、
前記ポリイミド溶液と、ポリイミドの貧溶媒とを混合して、ポリイミド樹脂を析出させ、析出したポリイミド樹脂を乾燥して、ポリイミド樹脂を得ることが好ましい。
ポリイミド樹脂を溶媒に溶解してポリイミド溶液を調製し、ポリイミド溶液を基材上に塗布し、溶媒を除去することにより、ポリイミドフィルムが得られる。ポリイミドを溶解する溶媒としては、ジクロロメタン等の低沸点溶媒が好ましい。
ポリイミドフィルムの厚みは30μm以上であってもよい。フィルム厚み30μm以上55μm以下を基準として、ポリイミドフィルムの400nm透過率が60%以上であってもよく、ポリイミドフィルムの黄色度は2.5以下であってもよく、引張弾性率は3.5GPa以上4.0GPa以下であってもよく、鉛筆硬度はH以上であってもよい。
本発明のポリイミド樹脂は、ジクロロメタン等の低沸点溶媒に可溶であり、残存溶媒の低減に高温での加熱を必要としないため、透明性の高いポリイミドフィルムが得られる。本発明のポリイミドフィルムは、機械強度が高く、特に短波長領域での透過率が高いため、ディスプレイにカメラを埋め込んだアンダースクリーンカメラ搭載のディスプレイ基板やその保護フィルム、または最表面のカバーウィンドウ材料等として使用できる。
[ポリイミド樹脂]
ポリイミドは、一般に、テトラカルボン酸二無水物(以下、単に「酸二無水物」と記載する場合がある)とジアミンとの反応により得られるポリアミド酸を脱水環化することにより得られる。すなわち、ポリイミドは酸二無水物由来構造とジアミン由来構造とを有する。本発明のポリイミド樹脂は、酸二無水物成分として、エステル基含有酸二無水物(ビス無水トリメリット酸エステル)およびフッ素含有芳香族酸二無水物を含み、ジアミン成分として、フルオロアルキル置換ベンジジンおよびスルホニル基置換のジアミンを含む。
<酸二無水物>
本発明のポリイミドは、酸二無水物として、下記一般式(1)で表されるエステル基含有酸二無水物(ビス無水トリメリット酸エステル)、およびフッ素含有芳香族酸二無水物を含む。
Figure 2021101002
一般式(1)において、nは1であり、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数1〜20のパーフルオロアルキル基である。
(エステル基含有酸二無水物)
酸二無水物成分の全量100mol%のうち、上記一般式(1)で表される酸二無水物の含有量は、5〜50mol%であり、10〜45mol%が好ましく、15〜40mol%がより好ましい。一般式(1)で表される酸二無水物の含有量が5mol%以上であれば、ポリイミドフィルムの鉛筆硬度や弾性率が高くなる傾向があり、一般式(1)で表される酸二無水物の含有量が15mol%以下であれば、ポリイミドフィルムの400nmでの透過率が高くなる傾向がある。また、一般式(1)で表される酸二無水物の含有量が50mol%以下であれば、ポリアミド酸の重合反応や溶液でのイミド化反応の際に、著しい増粘やゲル化等を抑制できる。
一般式(1)で表される酸二無水物は、無水トリメリット酸と芳香族ジオールとのエステルで(ビス無水トリメリット酸エステル)ある。芳香族ジオールがヒドロキノン類である場合、一般式(1)においてn=1であるビス無水トリメリット酸エステルが得られる。
一般式(1)における置換基R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基である。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。パーフルオロアルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
一般式(1)において、nは1が好ましく、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であることが好ましい。一般式(1)においてn=1である酸二無水物の好ましい例としては、下記の式(2)で表されるp−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(以下「TMHQ」と記載)が挙げられる。
Figure 2021101002
酸二無水物として、これらのビス無水トリメリット酸エステルを含むポリイミドは、ジクロロメタン等の低沸点ハロゲン化アルキルに対して高い溶解性を示し、かつ、ポリイミドフィルムが高い透明性および機械強度を示す傾向がある。
(フッ素含有芳香族酸二無水物)
酸二無水物成分の全量100mol%のうち、フッ素含有芳香族酸二無水物の含有量は、50〜100mol%であり、50〜95mol%が好ましく、55〜90mol%がより好ましく、60〜85mol%が更に好ましい。フッ素含有芳香族酸二無水物の含有量が50mol%以上であれば、ポリイミドフィルムの透明度が高くなる傾向があり、95mol%以下であれば、ポリイミドフィルムの鉛筆硬度や弾性率が高くなる傾向がある。
フッ素含有芳香族酸二無水物の例としては、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物等が挙げられる。中でも2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物(以下「6FDA」と記載)が好ましい。
(他の酸二無水物)
ジクロロメタン等の低沸点溶媒への溶解性を損なわず、かつ透明性や機械強度等の特性を損なわない範囲で、上記以外の酸二水物成分を併用してもよい。上記以外の酸二無水物の例としては、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,3−ビス[(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル]ベンゼン二無水物、1,4−ビス[(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル]ベンゼン二無水物、2,2−ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}プロパン二無水物、2,2−ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}プロパン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、4,4’−ビス[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]ビフェニル二無水物、4,4’−ビス[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]ビフェニル二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルフィド二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルフィド二無水物、2,2−ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}−1,1,1,3,3,3−プロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
例えば、酸二無水物として、一般式(1)で表される酸二無水物およびフッ素含有芳香族酸二無水物に加えて、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下「BPDA」と記載)を用いることにより、ジクロロメタン等の低沸点溶媒への溶解性を保ちつつ、高弾性率と透明性を併せ持つポリイミドが得られる。酸二無水物成分の全量100mol%のうち、一般式(1)で表される酸二無水物およびフッ素含有芳香族酸二無水物以外の酸二無水物の含有量は、15mol%以下が好ましく、10mol%以下がより好ましい。換言すれば、酸二無水物成分の全量100mol%のうち、一般式(1)で表される酸二無水物およびフッ素含有芳香族酸二無水物の含有量の合計は、85mol%以上が好ましく、90mol%以上がより好ましい。
<ジアミン>
(フルオロアルキル置換ベンジジン)
本発明のポリイミドは、ジアミン成分として、フルオロアルキル置換ベンジジンを含む。ジアミン成分の全量100mol%のうち、フルオロアルキル置換ベンジジンの含有量は、40〜80mol%であり、45mol%以上が好ましく、50mol%以上がより好ましい。フルオロアルキル置換ベンジジンの含有量が40mol%以上であれば、ポリイミドフィルムの鉛筆硬度や弾性率が高くなる傾向がある。
フルオロアルキル置換ベンジジンの例としては、2−(トリフルオロメチル)ベンジジン、3−(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2、6−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,5−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,6−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,5,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,3’−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,5−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,6−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’,5−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’,6,−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,3,3’−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,6,6’−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン等が挙げられる。
中でも、ビフェニルの2位にフルオロアルキル基を有するフルオロアルキル置換ベンジジンが好ましく、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下「TFMB」と記載)が特に好ましい。ビフェニルの2位および2’位にフルオロアルキル基を有することにより、フルオロアルキル基の電子求引性によるπ電子密度の低下に加えて、フルオロアルキル基の立体障害によって、ビフェニルの2つのベンゼン環の間の結合がねじれてπ共役の平面性が低下するため、吸収端波長が短波長シフトして、ポリイミドの着色を低減できる。
(ジフェニルスルホン)
本発明のポリイミドは、ジアミン成分として、ジフェニルスルホンを含む。ジアミン成分の全量100mol%のうち、ジフェニルスルホンの含有量は、20〜60mol%が好ましい。ジフェニルスルホンの含有量が20mol%以上であれば、ポリイミドフィルムの溶剤可溶性や透明性、フィルムの引き裂き伝播強度が高くなる傾向がある。
ジフェニルスルホンの例としては、
3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンが挙げられる。中でも、スルホニル基に対して3位にアミノ基を有するジフェニルスルホンが好ましく、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(以下「3,3’−DDS」と記載)が特に好ましい。
(他のジアミン)
ジクロロメタン等の低沸点溶媒への溶解性を損なわず、かつ透明性や機械強度等の特性を損なわない範囲で、上記以外のジアミンを併用してもよい。フルオロアルキル置換ベンジジンおよびジフェニルスルホン以外のジアミンの例としては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、1,1−ジ(3−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ジ(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1−(3−アミノフェニル)−1−(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ピリジン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ]ジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、6,6’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、6,6’−ビス(4−アミノフェノキシ)−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノブチル)ポリジメチルシロキサン、ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、ビス(2−アミノメトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(2−アミノエトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(3−アミノプロトキシ)エチル]エーテル、1,2−ビス(アミノメトキシ)エタン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、1,2−ビス[2−(アミノメトキシ)エトキシ]エタン、1,2−ビス[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]エタン、エチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、trans−1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロへキシル)メタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,4−ジアミノ−2−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ジフルオロベンゼン、1、4−ジアミノ−2,6−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5−トリフルオロベンゼン、1、4−ジアミノ、2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2−(トリフルオロメチル)ヘンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5−トリス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1、4−ジアミノ、2,3,5,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼンが挙げられる。
<ポリイミドの組成>
上記のように、本発明のポリイミド樹脂は、酸二無水物成分として、一般式(1)で表される酸二無水物およびフッ素含有芳香族酸二無水物を含み、ジアミンとして、フルオロアルキル置換ベンジジンおよびジフェニルスルホンを含む。一般式(1)で表される酸二無水物としては、式(2)で表されるTMHQが好ましく、フッ素含有芳香族酸二無水物としては6FDAが好ましく、フルオロアルキル置換ベンジジンとしてはTFMBが好ましく、ジフェニルスルホンとしては3,3’−DDSが好ましい。ポリイミドは、酸二無水物成分として、さらにBPDAを含んでいてもよい。
酸二無水物成分の全量100mol%のうち、一般式(1)で表される酸二無水物の量は、5〜50mol%が好ましい。酸二無水物成分の全量100mol%のうち、6FDAの量は50〜95mol%が好ましく、60〜90mol%がより好ましい。さらに、酸二無水物成分として、BPDAを10〜15mol%含んでいてもよい。
ジアミン成分全量100mol%のうち、TFMBの量は40〜80mol%が好ましく、45〜75mol%がより好ましい。ジアミン成分の全量100mol%に対して60mol%以下の3,3’−DDSを含んでいてもよく、3,3’−DDSの含有量は20〜50mol%が好ましい。
透明樹脂の光劣化を抑制するために、紫外線吸収剤を添加することが一般的に行われている。しかし、透明ポリイミドフィルムの耐紫外線性を高めるために紫外線吸収剤の添加量を多くすると、フィルムの着色による黄色度の増加や、耐熱性の低下に繋がる場合がある。ポリイミドの酸二無水物成分としてビフェニル構造を有する酸二無水物を用いることにより、紫外線吸収剤を用いない場合、または紫外線吸収剤の添加量が少ない場合でも、ポリイミドフィルムが十分な耐紫外線性を有し、紫外線吸収剤に起因する着色を抑制できるため、優れた透明性と耐紫外線性とを両立できる。
ビフェニル構造を有する酸二無水物として、一般式(1)で表される酸二無水物以外の化合物を用いてもよい。例えば、ポリイミドは、ビフェニル構造を有する酸二無水物成分としてBPDAを含み、一般式(1)で表される酸二無水物成分としてTMHQを含み、フッ素含有芳香族酸二無水物として6FDAを含んでいてもよい。
上記の酸二無水物およびジアミンの組合せを用い、それぞれの酸二無水物成分およびジアミン成分の量を上記範囲とすることにより、ジクロロメタン等の低沸点溶媒への溶解性が高く、残存溶媒量の低減が容易であり、かつ、透明性および機械強度に優れるポリイミドが得られる。
[ポリイミド樹脂の製造方法]
ポリイミド樹脂の製造方法は特に限定されないが、溶媒中でジアミンと酸二無水物とを反応させてポリイミド前駆体であるポリアミド酸を調製し、ポリアミド酸の脱水環化によりイミド化する方法が好ましい。例えば、ポリアミド酸溶液にイミド化触媒および脱水剤を添加して、ポリアミド酸を脱水閉環することによりポリイミド溶液が得られる。ポリイミド溶液とポリイミドの貧溶媒とを混合して、ポリイミド樹脂を析出させ、固液分離することによりポリイミド樹脂が得られる。
<ポリアミド酸の調製>
溶媒中で酸二無水物とジアミンとを反応させることにより、ポリアミド酸溶液が得られる。ポリアミド酸の重合には、原料としてのジアミンおよび酸二無水物、ならびに重合生成物であるポリアミド酸を溶解可能な有機溶媒を特に限定なく使用できる。ポリアミド酸の重合に用いる有機溶媒の具体例としては、メチル尿素、N,N−ジメチルエチルウレア等のウレア系溶媒;ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホン、テトラメチルスルホン等のスルホン系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、p−クレゾールメチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、重合反応性およびポリアミド酸の溶解性に優れることから、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN−メチルピロリドンが好ましく用いられる。
有機溶媒中にジアミンおよび酸二無水物を溶解させることにより、ポリアミド酸の重合が進行する。ポリアミド酸溶液の固形分濃度(反応溶液におけるジアミンおよび酸二無水物の仕込み濃度)は、通常5〜40重量%程度であり、10〜30重量%が好ましい。酸二無水物とジアミンは等モル量(95:105〜105:95)使用することが好ましい。どちらかの成分が過剰になると、ポリアミド酸およびポリイミドの分子量が十分に大きくならず、ポリイミドフィルムの機械強度が低下する場合がある。
反応温度は特に限定されないが、0℃以上80℃以下が好ましく、20℃以上45℃以下がより好ましい。0℃以上とすることで反応速度の低下を抑制でき、比較的短時間で重合反応を実施できる。また80℃以下とすることにより、酸二無水物成分の開環による重合度の低下等を抑制できる。
ポリアミド酸の重合における有機溶媒(反応系)へのジアミンおよび酸二無水物の添加順序は特に限定されない。例えば、ジアミンを有機溶媒中に溶解またはスラリー状に分散させて、ジアミン溶液とし、酸二無水物をジアミン溶液中に添加すればよい。酸二無水物を有機極性溶媒に溶解した溶液にジアミンを添加してもよい。複数種の酸二無水物およびジアミンは、一度に添加してもよく、複数回に分けて添加してもよい。ジアミンおよび酸二無水物は、固体の状態で添加してもよく、有機溶媒に溶解、またはスラリー状に分散させた状態で添加してもよい。
<イミド化>
ポリアミド酸の脱水環化によりポリイミドが得られる。溶液でのイミド化には、ポリアミド酸溶液に脱水剤およびイミド化触媒等を添加する化学イミド化法が適している。イミド化の進行を促進するために、ポリアミド酸溶液を加熱してもよい。
イミド化触媒としては、第三アミンが用いられる。第三級アミンとしては複素環式の第三級アミンが好ましい。複素環式の第三級アミンの具体例としては、ピリジン、ピコリン、キノリン、イソキノリン等が挙げられる。脱水剤としてはカルボン酸無水物が用いられ、具体的には無水酢酸、プロピオン酸無水物、n−酪酸無水物、安息香酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物等が挙げられる。イミド化触媒の添加量は、ポリアミド酸のアミド基に対して、0.5〜5.0倍モル当量が好ましく、0.7〜2.5倍モル当量がより好ましく、0.8〜2.0倍モル当量がさらに好ましい。脱水剤の添加量は、ポリアミド酸のアミド基に対して、0.5〜10.0倍モル当量が好ましく、0.7〜5.0倍モル当量がより好ましく、0.8〜3.0倍モル当量がさらに好ましい。
<ポリイミド樹脂の析出>
ポリアミド酸のイミド化により得られたポリイミド溶液は、そのまま製膜用ドープとして用いることもできるが、一旦、ポリイミド樹脂を固形物として析出させることが好ましい。ポリイミド樹脂を固形物として析出させることにより、ポリアミド酸の重合時に発生した不純物や残存モノマー成分、ならびに脱水剤およびイミド化触媒等を、洗浄・除去できる。そのため、透明性や機械特性に優れたポリイミドフィルムが得られる。
ポリイミド溶液と貧溶媒とを混合することにより、ポリイミド樹脂が析出する。貧溶媒は、ポリイミド樹脂の貧溶媒であって、ポリイミド樹脂を溶解している溶媒と混和するものが好ましく、水、アルコール類等が挙げられる。アルコール類としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、2−ブチルアルコール、2−ヘキシルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、フェノール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。ポリイミドの開環等が生じ難いことから、イソプロピルアルコール、2−ブチルアルコール、2−ペンチルアルコール、フェノール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコールが好ましく、イソプロピルアルコールが特に好ましい。
[ポリイミドフィルム]
ポリイミド樹脂を有機溶媒に溶解したポリイミド溶液(製膜用ドープ)を、基材上に塗布し、溶媒を乾燥除去させることによりポリイミドフィルムを製造できる。
ポリイミド樹脂を溶解させる有機溶媒としては、上記のポリイミド樹脂を溶解可溶なものであれば特に限定されない。溶媒の乾燥除去が容易であり、ポリイミドフィルムの残存溶媒量を低減可能であることから、ジクロロメタン、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、アセトン、および1,3−ジオキソラン等の低沸点溶媒が好ましく、中でもジクロロメタンが特に好ましい。前述のように、酸二無水物成分およびジアミン成分の組成比を所定範囲とすることにより、ジクロロメタン等の低沸点溶媒に対しても高い溶解性を示すポリイミドが得られる。
ポリイミド溶液の固形分濃度は、ポリイミドの分子量、フィルムの厚みや製膜環境等に応じて適宜設定すればよい。固形分濃度は、5〜30重量%が好ましく、8〜20重量%がより好ましい。
ポリイミド溶液は、ポリイミド以外の樹脂成分や添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、紫外線吸収剤、架橋剤、染料、界面活性剤、レベリング剤、可塑剤、微粒子等が挙げられる。ポリイミド溶液(製膜ドープ)の固形分100重量部に対するポリイミド樹脂の含有量は、60重量部以上が好ましく、70重量部以上がより好ましく、80重量部以上がさらに好ましい。
ポリイミド溶液を基材に塗布する方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、バーコーターやコンマコーターにより塗布することができる。ポリイミド溶液を塗布する基材としては、ガラス基板、SUS等の金属基板、金属ドラム、金属ベルト、プラスチックフィルム等を使用できる。生産性向上の観点から、支持体として、金属ドラム、金属ベルト等の無端支持体、または長尺プラスチックフィルム等を用い、ロールトゥーロールによりフィルムを製造することが好ましい。プラスチックフィルムを支持体として使用する場合、製膜ドープの溶媒に溶解しない材料を適宜選択すればよく、プラスチック材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエチレンナフタレート等が用いられる。
溶媒の乾燥時には加熱を行うことが好ましい。加熱温度は、特に限定されないが、着色を抑制する観点から、200℃以下が好ましく、180℃以下がより好ましい。溶媒の乾燥時には、段階的に加熱温度を上昇させてもよい。減圧下で溶媒の乾燥を行ってもよい。上記のポリイミド樹脂は、ジクロロメタン等の低沸点溶媒に可溶であるため、200℃以下の加熱でも残存溶媒を容易に低減可能である。
ポリイミドフィルムの残存溶媒量(フィルムの質量に対するフィルムに含まれる溶媒の質量)は、1.5%以下が好ましく、1.0%以下がより好ましい。残存溶媒量がこの範囲であれば、ポリイミドフィルムの機械強度が向上する傾向がある。
ポリイミドフィルムの厚みは特に限定されず、用途に応じて適宜設定すればよい。ポリイミドフィルムの厚みは、例えば5〜100μm程度である。ディスプレイのカバーウィンドウ材料等の耐衝撃性が要求される用途においては、ポリイミドフィルムの厚みは、30μm以上が好ましく、35μm以上がより好ましく、40μm以上がさらに好ましい。本発明のポリイミドフィルムは、膜厚が40μm以上と厚い場合であっても優れた透明性を有する。優れた透明性を維持する観点から、ポリイミドフィルムの厚みは、90μm以下が好ましく、85μm以下がより好ましい。
[ポリイミドフィルムの特性]
ポリイミドフィルムの黄色度(YI)は、2.5以下が好ましく2.0以下がより好ましい。黄色度が2.5以下の場合、フィルムが黄色に着色することなく、ディスプレイ用等のフィルムとして好適に使用できる。
ポリイミドフィルムの全光線透過率は、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。また、ディスプレイ下にカメラ搭載したディスプレイ材料等の高い透過率が要求される用途においてはポリイミドフィルムの波長400nmにおける光透過率は、60%以上が好ましく、65%以上がより好ましく、70%以上が更に好ましい。
ポリイミドフィルムの引張弾性率は、3.5GPa以上4.0GPa以下が好ましく、3.7GPa以上4.0GPa以下がより好ましい。弾性率がこの範囲にある場合、フィルム取り扱い性と下記表面硬度のバランスに優れる。ロールトゥロール搬送時のロールとの接触や、巻取時のフィルム同士の接触によるフィルムの傷付きを防止する観点から、ポリイミドフィルムの鉛筆硬度はHB以上が好ましく、F以上がより好ましい。また、ポリイミドフィルムがディスプレイのカバーウィンドウ等に用いられる場合は、外部からの接触に対する耐擦傷性が求められるため、ポリイミドフィルムの鉛筆硬度はH以上が好ましい。
ポリイミドフィルムの引き裂き伝播強度は、ロールトゥロール搬送時のフィルム破断を防止する観点から、厚み45μm〜55μmのフィルムで200g/mm以上が好ましく、210g/mm以上がより好ましい。
本発明のポリイミドフィルムは、黄色度が小さく、透明性が高くディスプレイ材料として好適に用いられる。さらに、表面硬度が高いため、ディスプレイのカバーウィンドウ等の表面部材への適用が可能である。
[ポリイミドフィルムの用途]
本発明のポリイミドフィルムは、黄色度が小さく、透明性および機械的強度が高いことから、ディスプレイ材料として好適に用いられる。特に、400nmの透過率が高いポリイミドフィルムは、ディスプレイを通して撮像するカメラを搭載した基板やその基板の保護フィルム、またディスプレイのカバーウィンドウ等の表面部材への適用が可能である。本発明のポリイミドフィルムは、実用に際して、表面に帯電防止層、易接着層、ハードコート層、反射防止層等を設けてもよい。
以下、実施例および比較例に基づき、本発明について具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(ジクロロメタン溶解性)
8gのジクロロメタンに2gのポリイミド樹脂を添加して、室温で12時間撹拌した後、溶け残りの有無を目視にて確認した。溶け残りが無かったものをジクロロメタン(DCM)可溶、樹脂が溶解していなかったもの、ゲル状となっていたもの、および溶け残りがみられたものをDCM不溶とした。
(引張弾性率)
測定には島津製作所製の「AUTOGRAPH AGS−X」を用いて、次の条件で測定した。サンプル測定範囲;幅10mm、つかみ具間距離100mm、引張速度;20.0mm/min、測定温度;23℃。サンプルは23℃/55%RHで1日静置して調湿したものを用いた。
(黄色度)
3cm角サイズのサンプルを用い、スガ試験機製の分光測色計「SC−P」により黄色度(YI)を測定した。
(鉛筆硬度)
JIS K−5600−5−4「鉛筆引っかき試験」により、フィルムの鉛筆硬度を測定した。
(400nmにおける透過率)
日本分光社製の紫外可視分光光度計「V−560」を用いて、フィルムの350〜850nmにおける光透過率を測定し、400nmの波長における光透過率を読み取った。
(全光線透過率およびヘイズ)
スガ試験機製のヘイズメーター「HZ−V3」を用いて、JIS K7361−1およびJIS K7136に記載の方法により測定した。
(引き裂き伝播強度)
ポリイミドフィルムの引裂伝播抵抗はJIS K7128−1トラウザー引裂法に準じて測定した。
(厚み)
ポリイミドフィルムの厚みは山文電気製連続厚み系TOF−5Rを用いて測定し、平均値を算出した。
(残存溶媒量:残揮)
1,3−ジオキソラン約8.9gを溶媒として、ポリイミドフィルム約0.1gと内部標準物質としてのジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME)約1gを溶解させ、測定用試料を調製した。この溶液を、ガスクロマトグラフ装置(GC,島津製作所社製)を用いて測定し、GCピーク面積と調製濃度からポリイミドフィルム中に含まれる残存溶媒量(ジクロロメタン、メチルエチルケトン等)を求めた。
実施例、比較例における各モノマーの略称は下記のとおりである。
TMHQ:p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)
6FDA:2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
TFMB:2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
3,3’−DDS:3,3’−ジアミノジフェニルスルホン
[実施例1]
(ポリアミド酸溶液の調製)
セパラブルフラスコに、TFMBを5.106g(15.9mmol)、3,3’−DDSを1.697g(6.83mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と記載)を72.3g投入し、窒素雰囲気下で攪拌してジアミン溶液を得た。そこに、TMHQを6.897g(11.2mmol)、6FDAを5.059g(11.4mmol)加え、12時間攪拌し、固形分濃度18%、23℃での粘度が244ポイズのポリアミド酸溶液を得た。
(イミド化、ポリイミド樹脂の単離、およびポリイミド溶液の調製)
上記のポリアミド酸溶液に、DMF28.9g、およびイミド化触媒としてピリジン5.405gを添加し完全に分散させた後、無水酢酸6.976gを添加し、80℃で4時間攪拌した。室温まで冷却した溶液を攪拌しながら、85gの2−プロピルアルコール(以下「IPA」と記載)と15gのDMFを混合した溶液を2〜3滴/秒の速度で滴下し、ポリイミドを析出させた。さらにIPA300gを添加し、30分程度撹拌後、桐山ロートを使用して吸引ろ過を行った。得られた固体を100gのIPAで洗浄した。洗浄作業を6回繰り返した後、120℃に設定した真空オーブンで8時間乾燥させて、ポリイミド樹脂を得た。
(ポリイミドフィルムの作製)
ポリイミド樹脂をジクロロメタン(以下「DCM」と記載)に溶解し、固形分濃度10重量%のポリイミド溶液を得た。バーコーターを用いて、ポリイミド溶液を無アルカリガラス板に塗布し、40℃で60分、80℃で30分、150℃で30分、170℃で30分間、大気雰囲気下で加熱して溶媒を除去して、厚み50μmのポリイミドフィルムを得た。
[実施例2〜7、比較例1〜2]
酸二無水物およびジアミンの種類および仕込み量(モル比)を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリアミド酸を調製した。得られたポリアミド酸を用いて、イミド化、ポリイミド樹脂の単離、ポリイミド溶液の調製およびポリイミドフィルムの作製を行った。
[比較例3]
酸二無水物およびジアミンの種類および仕込み量(モル比)を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリアミド酸溶液を調製した。得られたポリアミド酸を用いて、イミド化、およびポリイミド樹脂の単離を行った。得られたポリイミド樹脂はDCMに不溶であったため、ポリイミド樹脂をメチルエチルケトン(MEK)に溶解し、固形分濃度10%のポリイミド溶液を調製した。このポリイミド溶液を用い、実施例1と同様にして、ポリイミドフィルムを作製した。
[比較例4,5]
酸二無水物およびジアミンの種類および仕込み量(モル比)を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリアミド酸溶液を調製した。得られたポリアミド酸溶液を用いて、イミド化触媒および脱水剤を添加してイミド化を行ったところ、室温まで冷却すると溶液が固化した。洗浄を行いポリイミド樹脂を得たが、比較例4,5のいずれも、得られたポリイミド樹脂はDCMに不溶であったため、フィルム化は行わなかった。
上記の実施例および比較例のポリイミド樹脂の組成(ポリアミド酸の重合における酸二無水物およびジアミンの仕込み量のモル比)、DCMへの溶解性、およびポリイミドフィルムの評価結果を、表1に示す。
Figure 2021101002
表1に示される通り、ポリイミドを構成する酸二無水物成分およびジアミン成分の構成比率が適切な範囲において、ジクロロメタンに対する溶解性(およびそれに伴う低残存溶媒量)と、透明性および機械強度等の特性を、バランスよく発揮可能であることが分かる。
酸二無水物としてTMHQおよび6FDAを用い、これらの比率を変更した実施例1,2,3を比較すると、6FDAの比率が大きくTMHQの比率が小さくなるにつれて400nmの透過率が高くなることが分かる。また実施例1,5,6を比較すると、TMHQの比率が大きくBPDAの比率が小さくなるにつれて400nmの透過率が高くなることが分かる。
酸二無水物として6FDAのみを用いた比較例1では、ポリイミド樹脂がジクロロメタンに対する溶解性を示し、かつ透明性の高いポリイミドフィルムが得られたが、機械強度が不充分であった。また、BPDA含有量が大きい比較例2では、400nmの透過率が不十分であり、さらにBPDA量が多い比較例4ではポリイミド樹脂の溶剤に不溶となった。
また、実施例1〜4と比較例6を比較した場合、ジアミンとして33DDSを含有することにより引き裂き伝播強度が高くなり、ロールトゥロールでの製造においてフィルム搬送時の破断トラブルを抑制することができる。
製膜用ドープの溶媒としてジクロロメタン(沸点:40℃)を用いた実施例および比較例1,2のポリイミドフィルムは、いずれも残存溶媒量が1.0%以下となっていた。一方、製膜用ドープの有機溶媒としてメチルエチルケトン(沸点:80℃)を用いた比較例3のポリイミドフィルムは、実施例と同一の乾燥条件で作製したフィルムの残存溶媒量が2.6%と高く、残存溶媒量を低減するためにはより長時間の乾燥を要し、フィルムの生産性が十分といえるものではなかった。
以上の結果から、酸二無水物成分として、ビス無水トリメリット酸エステルおよびフッ素含有芳香族酸二無水物を所定の比率で含み、ジアミンとしてフルオロアルキル置換ベンジジンおよびジフェニルスルホンを含むポリイミドは、ジクロロメタンへの溶解性が高く、残存溶媒量の低減が容易であり、かつ、機械強度、および透明性の高いフィルムを形成可能であることが分かる。

Claims (9)

  1. 酸二無水物由来構造とジアミン由来構造とを有するポリイミド樹脂を含むポリイミドフィルムであって、
    前記ポリイミド樹脂が、酸二無水物として、酸二無水物全量100mol%に対して、一般式(1)で表される酸二無水物を5mol%以上50mol%以下、およびフッ素含有芳香族酸二無水物を50mol%以上100mol%以下含み、
    前記ジアミンとして、ジアミン全量100mol%に対して、フルオロアルキル置換ベンジジンを40mol%以上80mol%以下、ジアミノジフェニルスルホンを20〜50mol%含むポリイミド樹脂であり、
    前記ポリイミド樹脂が、ジクロロメタン、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、アセトン、および1,3−ジオキソランから選ばれる低沸点溶媒に溶解し、
    フィルム厚み30μm以上55μm以下を基準として、400nm透過率が60%以上、黄色度が2.5以下、引張弾性率が3.5GPa以上4.0GPa以下、ポリイミドフィルムの残存溶媒量が1.5%以下であるポリイミドフィルム。(但し、一般式(1)において、nは1であり、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数1〜20のパーフルオロアルキル基である。)
    Figure 2021101002
  2. 前記一般式(1)で表される酸二無水物として、式(2)で表される酸二無水物を含む、請求項1に記載のポリイミドフィルム。
    Figure 2021101002
  3. 前記酸二無水物として、酸二無水物全量100mol%に対して、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を0以上15mol%以下含む、請求項1〜3のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
  4. 前記フッ素含有芳香族酸二無水物が、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物である請求項1〜3のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
  5. 前記フルオロアルキル置換ベンジジンが2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンである請求項1〜4のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
  6. 膜厚が30μm以上である、請求項1〜5のいずれかに記載のポリイミドフィルム。
  7. 膜厚が45~55μmであるフィルムの引き裂き伝播強度が、200g/mm以上であることを特徴とする請求項6に記載のポリイミドフィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリイミドフィルムの製造方法であって、
    溶媒中で前記ジアミンと前記酸二無水物とを反応させてポリアミド酸溶液を調製し、
    前記ポリアミド酸溶液に脱水剤およびイミド化触媒を添加して、ポリアミド酸をイミド化することにより、ポリイミド溶液を得て、
    前記ポリイミド溶液と、ポリイミドの貧溶媒とを混合して、ポリイミド樹脂を析出させ、析出したポリイミド樹脂を乾燥後、ポリイミド樹脂を溶媒中に溶解したポリイミド溶液を基材上に塗布し、前記溶媒を除去する、ポリイミドフィルムの製造方法。
  9. 前記溶媒がジクロロメタンである、請求項7に記載のポリイミドフィルムの製造方法。
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