JP7354539B2 - 音制御装置、音制御方法およびプログラム - Google Patents

音制御装置、音制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、音色とエフェクト設定との組み合わせで構成される設定情報に基づき音を制御する、音制御装置、音制御方法およびプログラムに関する。
従来、音色とエフェクト設定との組み合わせで構成される設定情報に基づき音を制御する音制御装置が知られている。例えば、非特許文献1では、設定情報がパフォーマンスとして登録される。そして、パフォーマンスごとに、当該含まれる音色に対して、リバーブやコーラス等のエフェクトパラメータが設定されている。例えば、演奏者が、設定情報を登録する。そして演奏者は、演奏の際に、登録した設定情報を呼び出して、演奏に用いる。
YAMAHA、製品情報、[online]、シンセサイザー・音楽制作、シンセサイザー/ステージピアノ、CP STAGE/CPシリーズ、ダウンロード、取扱説明書、CP4 STAGE / CP40 STAGE リファレンスマニュアル〔平成30年12月10日検索〕、インターネット <URL:https://jp.yamaha.com/products/music_production/synthesizers/cp_series/downloads.html#product-tabs>
ところで、ライブ会場での演奏の場面においては、演奏者が、会場の音響等の環境に合わせてパフォーマンスのエフェクト設定を再調整したい場合が生じる。その場合、演奏者が、再調整したエフェクト設定を維持したまま別のパフォーマンスを発音させたい場合がある。しかし、非特許文献1の構成では、パフォーマンスとエフェクト設定とは連動している。そのため、演奏者がパフォーマンスを切り替えると、エフェクト設定も、切り替え後の当該パフォーマンスに予め登録されたものに切り替わってしまう。つまり、現場でエフェクト設定を再調整したとしても、再調整されたエフェクト設定は、パフォーマンスの切り替えによりリセットされてしまう。このように、演奏者にとって、エフェクト設定の切り替えの自由度が低いという問題があった。
本発明の一つの目的は、エフェクト設定切り替えの自由度を高めることができる音制御装置、音制御方法およびプログラムを提供することである。
本発明の一形態によれば、音色およびエフェクト設定の組をそれぞれ少なくとも1組含む複数の設定情報のうち1つの設定情報を、ユーザ操作に基づき選択する選択部と、演奏情報と、前記選択された設定情報とに基づき、音信号を生成する音信号生成部と、ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える切り替え部と、前記ホールド状態においては、前記選択部によって、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号生成部による音信号の生成に際し、少なくとも前記エフェクト設定については切り替え前の状態を維持し、さらに、前記切り替え部によりホールド解除状態に切り替えられ且つ、その後に前記選択部により設定情報の選択が切り替えられるまで、前記切り替え前の状態を維持するよう制御する制御部と、を有する、音制御装置が提供される。
本発明の一形態によれば、エフェクト設定切り替えの自由度を高めることができる。
音制御装置を含む音制御システムの構成図である。 鍵盤装置の全体構成を示すブロック図である。 鍵盤装置のパネル面に配置された主要な構成要素を示す図である。 鍵盤装置のパネル面に配置された主要な構成要素を示す図である。 各音色セクションからマスタEQセクションへの信号の流れを示す概念図である。 鍵盤装置の機能構成のブロック図である。 音信号出力処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る音制御装置を含む音制御システムの構成図である。この音制御システムは、音制御装置としての鍵盤装置1000と外部機器2000とが通信可能に接続されることで構成される。鍵盤装置1000は、一例として電子鍵盤楽器として構成される。鍵盤装置1000は、複数の鍵から成る鍵盤部1003を有する。鍵盤装置1000のパネル面1001には、マスターボリュームノブ1002、ピッチベンドレバー1004、モジュレーションレバー1005が配置されている。パネル面1001には、さらに、各種の操作や設定を受け付けるための複数のセクションが配置されている。これら複数のセクションは、メインセクション20、第1音色セクション30、第2音色セクション50、第3音色セクション70、ディレイセクション90、リバーブセクション100およびマスタEQ(イコライザ)セクション110を含む。
図2は、鍵盤装置1000の全体構成を示すブロック図である。鍵盤装置1000は、検出回路3、検出回路4、ROM6、RAM7、タイマ8、表示装置9、記憶装置10、およびMIDI(Musical Instrument Digital Interface)インターフェイス(MIDII/F)11を備える。鍵盤装置1000は、さらに、通信インターフェイス(通信I/F)12、音源回路13及び効果回路14を備える。符号3、4、6~14で示される構成要素はそれぞれ、バス16を介してCPU5に接続されている。
検出回路3には、音高情報を入力するための演奏操作子1が接続されている。演奏操作子1は、鍵盤部1003、マスターボリュームノブ1002、ピッチベンドレバー1004およびモジュレーションレバー1005(図1)を含む。検出回路4には、各種情報を入力するための複数のスイッチを含む設定操作子2が接続されている。設定操作子2は、セクション20、30、50、70、90、100、110のそれぞれが備える複数の操作子(図2、図3で後述する)を含む。表示装置9は液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、各種情報を表示する。CPU5にはタイマ8が接続されている。MIDII/F11には、外部機器2000が接続可能である。外部機器2000は、外部MIDI音源を含む。通信I/F12には通信ネットワークを介してサーバコンピュータ等が接続可能である(図示せず)。音源回路13には効果回路14を介してサウンドシステム15が接続されている。なお、サウンドシステム15は、鍵盤装置1000に内蔵されてもよいし、外部装置として鍵盤装置1000に接続されてもよい。
検出回路3は演奏操作子1の操作状態を検出する。検出回路4は設定操作子2の操作状態を検出する。CPU5は、本装置全体の制御を行う。ROM6は、CPU5が実行する制御プログラムや各種テーブルデータ等を記憶する。RAM7は、演奏データ、テキストデータ等の各種入力情報、各種フラグやバッファデータ及び演算結果等を一時的に記憶する。タイマ8は、タイマ割り込み処理における割り込み時間や各種時間を計時する。記憶装置10は、上記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラム、演奏情報、各種データ等を記憶する。記憶装置10は、不揮発性の記憶媒体を有する。記憶装置10は、内蔵される記憶装置であってもよいし、外部記憶装置であってもよい。記憶装置10は、例えば、半導体メモリ、フレキシブルディスクドライブ(FDD)、ハードディスクドライブ(HDD)、CD-ROMドライブまたは光磁気ディスク(MO)ドライブ等である。
MIDII/F11は、外部機器2000からのMIDI信号を入力したり、MIDI信号を外部機器2000に出力したりする。鍵盤装置1000と外部機器2000とは、互いのMIDI端子同士がMIDIケーブルで接続されることで、MIDIメッセージの送受信が可能である。送受信されるMIDIメッセージは、少なくともコントロールチェンジメッセージを含む。
音源回路13は、演奏操作子1から入力された演奏データや予め設定された演奏データ(記憶装置10に記憶されている自動演奏データ等)等を音信号に変換する。効果回路14は、音源回路13から入力される音信号に各種エフェクトを付与する。DAC(Digital-to-Analog Converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム15は、効果回路14から入力される音信号等を音響に変換する。なお、後述するパフォーマンスを用いて演奏する場合、CPU5は、当該パフォーマンスにおいて規定されるエフェクト設定に基づき、効果回路14を用いて音信号に効果を付与する。
次に、図3および図4で、鍵盤装置1000のパネル面1001に配置された各セクションの構成および機能について説明する。図3および図4は、鍵盤装置1000のパネル面1001に配置された主要な構成要素を示す図である。
まず、パフォーマンスとは、音色およびエフェクト設定の組を少なくとも1組含む情報(設定情報)である。1つのパフォーマンスには、少なくとも1つの音色と、少なくとも1つのエフェクト設定とが属する。複数のパフォーマンスが、予めROM6または記憶装置10に格納(プリセット)されている。また、演奏者(以下、ユーザと称することもある)は、当該格納されたパフォーマンスを編集して、保持部としての記憶装置10に保存することにより、当該格納されたパフォーマンスを上書きすることができ、また、演奏者は、新たなパフォーマンスを作成し、保持部としての記憶装置10に保存することにより、パフォーマンスを追加することもできる。
エフェクト設定とは、エフェクトの種類と付与の態様に関する情報である。エフェクト設定は、パフォーマンスごとに、含まれる音色に対して設定されている。エフェクト設定は、エフェクト、例えば、インサーションエフェクト、リバーブ、ディレイ、EQの各設定を含む。なお、エフェクト設定として含まれる設定の対象となるエフェクトは、上記のように複数のエフェクトに限られず、少なくとも一つのエフェクトであればよいし、その種類も、上記の4つに限られず、音色に付与されるエフェクトであればよい。例えば、エフェクト設定が、リバーブ、ディレイ、EQの各設定だけを含むとしてもよい。
図3に示すメインセクション20は、他のセクションと協働して、各種の設定を行うために用いられる。第1音色セクション30、第2音色セクション50、および図4に示す第3音色セクション70は、それぞれ、発音に用いる音色ごとに設定を行うために用いられる。一例としては、第1音色セクション30は、ピアノセクションであり、主にアコースティックピアノ系の音色を設定するために用いられる。第2音色セクション50は、エレクトリックピアノセクションであり、主に電気ピアノ系の音色を設定するために用いられる。第3音色セクション70は、サブセクションであり、主にピアノやエレクトリックピアノにレイヤさせる音色を設定するために用いられる。ディレイセクション90、リバーブセクション100およびマスタEQセクション110は、発音対象の音色に共通に付与されるエフェクト(以下、共通エフェクトと呼称する)を設定するためのエフェクトセクションである。なお、共通エフェクトとは別に、各音色セクションに固有に付与できるエフェクトとして、インサーションエフェクトが設けられている。インサーションエフェクトは、音色セクションごとに特有に設計された種類のエフェクトであり、各音色セクションにおけるインサーションエフェクトの選択については後述する。
図3に示すように、メインセクション20は、ダイアル21、メインディスプレイ22、選択スイッチ群23およびメニューボタン24等を含む。メニューボタン24は、システム全体の設定を行うための画面を表示するために用いられる。ダイアル21が回転されると項目が選択され、押し込み操作されると編集内容が決定される。メインディスプレイ22には、設定画面が表示され、例えば、選択された項目または編集内容が表示される。選択スイッチ群23は複数の押しボタンを含む。これら複数の押しボタンは、例えば、登録された複数のパフォーマンスのうち1つを呼び出すために用いられる。
第1音色セクション30は、音色セクションON/OFFスイッチ31、インサーションエフェクトON/OFFスイッチ32、カテゴリセレクタ33、音色セレクトスイッチ34、ディスプレイ35を含む。第1音色セクション30は、さらに、ボリュームノブ36、トーンノブ37、デプスノブ38、インサーションエフェクト切り替えスイッチ39等を含む。
カテゴリセレクタ33は、音色カテゴリを選択するための回転操作子である。音色セレクトスイッチ34は、選択された音色カテゴリに属する音色群から1つの音色を選択するためのスイッチである。音色セクションON/OFFスイッチ31は、音色の有効/無効を指定するスイッチである。音色の有効が指定されている場合、当該音色は発音する対象となる。例えば、鍵盤部1003が演奏操作されるのに応じて、当該音色の音が発音される。反対に、音色の無効が指定されている場合は、当該音色は発音されない。音色セクションON/OFFスイッチ31は、一例として、押下操作または傾倒操作されるトグル式のスイッチである。例えば、音色セクションON/OFFスイッチ31は、操作が終了すると、元の姿勢に復帰する。ディスプレイ35には、選択中の音色を示す番号等が表示される。
インサーションエフェクト切り替えスイッチ39は、第1音色セクション30で設定された音色に付与するインサーションエフェクトを切り替えるためのスイッチである。ここでいうインサーションエフェクトとして、例えば、ステレオコンプレッサ、ディストーション等、複数種類が用意されている。演奏者は、インサーションエフェクト切り替えスイッチ39を操作することで、付与するインサーションエフェクトを1つ選択する。インサーションエフェクトON/OFFスイッチ32は、インサーションエフェクト切り替えスイッチ39で選択されたインサーションエフェクトの付与の有効/無効を指定するスイッチである。インサーションエフェクトの付与が有効と指定されている場合に限り、第1音色セクション30で設定された音色に対して、選択されているインサーションエフェクトが付与される。
ボリュームノブ36は、音色の音量を調節するための回転操作子である。トーンノブ37は、音色のトーンを調節するための回転操作子である。デプスノブ38は、インサーションエフェクトがかかる深さを調節するための回転操作子である。
第2音色セクション50は、音色セクションON/OFFスイッチ51、インサーションエフェクトON/OFFスイッチ52、カテゴリセレクタ53、音色セレクトスイッチ54およびディスプレイ55を含む。第2音色セクション50は、さらに、ボリュームノブ56、トーンノブ57、ドライブノブ58を含む。第2音色セクション50は、さらに、インサーションエフェクトON/OFFスイッチ61、62、インサーションエフェクト切り替えスイッチ63、64、スピードノブ65、デプスノブ66、レートノブ67、デプスノブ68等を含む。
スイッチ51、52、54、カテゴリセレクタ53、ディスプレイ55、ノブ56、57の構成及び機能はそれぞれ、スイッチ31、32、34、カテゴリセレクタ33、ディスプレイ35、ノブ36、37の構成及び機能と同様である。スイッチ61、62の構成及び機能はいずれも、スイッチ32の構成及び機能と同様である。スイッチ63、64の構成及び機能はいずれも、スイッチ39の構成及び機能と同様である。
インサーションエフェクトON/OFFスイッチ61、62はそれぞれ、第2音色セクション50で設定された音色に対する、インサーションエフェクト切り替えスイッチ63、64で設定されたインサーションエフェクトの付与の有効/無効を指定するスイッチである。インサーションエフェクト切り替えスイッチ63によれば、例えば、コーラスやフランジャ等のインサーションエフェクトを切り替えることができる。インサーションエフェクト切り替えスイッチ64によれば、例えば、オートパンやトレモロ等のインサーションエフェクトを切り替えることができる。
デプスノブ66、68の構成及び機能は、デプスノブ38の構成及び機能と同様である。スピードノブ65は、インサーションエフェクトの速さを調節するための回転操作子である。レートノブ67は、インサーションエフェクトの速さを調節するための回転操作子である。
図4に示すように、第3音色セクション70は、音色セクションON/OFFスイッチ71、インサーションエフェクトON/OFFスイッチ72、カテゴリセレクタ73、音色セレクトスイッチ74およびディスプレイ75を含む。第3音色セクション70は、さらに、ボリュームノブ76、トーンノブ77、スピードノブ78、デプスノブ79、インサーションエフェクト切り替えスイッチ80、アタックノブ81およびリリースノブ82等を含む。
スイッチ71、72、74、80、カテゴリセレクタ73、ディスプレイ75、ノブ76、77の構成及び機能はそれぞれ、スイッチ31、32、34、39、カテゴリセレクタ33、ディスプレイ35、ノブ36、37の構成及び機能と同様である。インサーションエフェクトON/OFFスイッチ72は、第3音色セクション70で設定された音色に対する、インサーションエフェクト切り替えスイッチ80で設定されたインサーションエフェクトの付与の有効/無効を指定するスイッチである。インサーションエフェクト切り替えスイッチ80によれば、例えば、コーラスやロータリースピーカ等のインサーションエフェクトを切り替えることができる。
デプスノブ79の構成及び機能は、デプスノブ38の構成及び機能と同様である。スピードノブ78の構成及び機能は、スピードノブ65の構成及び機能と同様である。アタックノブ81は、音が立ち上がるまでの時間を調節するための回転操作子である。リリースノブ82は、音が消えるまでの時間を調節するための回転操作子である。
第3音色セクション70とディレイセクション90との間に、エフェクトレベル切り替えボタン95、ランプ部96が配置されている。エフェクトレベル切り替えボタン95は、ディレイとリバーブのうち、センドレベルを調節する対象のエフェクトを選択するためのスイッチである。ランプ部96は、3つのセクションランプを有する。エフェクトレベル切り替えボタン95により、センドレベルを調節する対象として設定されている音色セクションに対応するセクションランプが点灯する。
ディレイセクション90は、ディレイON/OFFスイッチ91、タイムノブ93およびデプスノブ94等を含む。リバーブセクション100は、リバーブON/OFFスイッチ101、タイムノブ102およびデプスノブ103等を含む。ON/OFFスイッチ91、101は、音色セクション30、50、70のうち有効な音色セクションに対応する音色(発音対象の音色)に、それぞれディレイエフェクト、リバーブエフェクトを付与するか否かを切り替えるスイッチである。言い換えると、ON/OFFスイッチ91、101は、選択されているパフォーマンスにおいて規定される共通エフェクト(リバーブ、ディレイ)の有効/無効の指定を受け付けるための指定操作子である。
タイムノブ93は、フィードバックディレイの長さを調節するための回転操作子である。デプスノブ94は、ディレイエフェクトがかかる深さを調節するための回転操作子である。タイムノブ102は、リバーブエフェクトがかかる長さを調節するための回転操作子である。デプスノブ103は、リバーブエフェクトがかかる深さを調節するための回転操作子である。
マスタEQセクション110のマスタEQON/OFFスイッチ111は、音色セクション30、50、70のうち有効な音色セクションに対応する音色に、マスタEQを付与するか否かを切り替えるスイッチである。マスタEQを付与することで、サウンド全体の音質が補正される。
なお、音色セクションごとに設定される音量や、音色セクションごとに設定されるインサーションエフェクトの速さ、長さ、深さ等は、音色セクションに対応する音色に設定された音パラメータである。そして、上述のように、エフェクトレベル切り替えボタン95により、センドレベルを調節する対象を切り替えることができる。従って、演奏者は、ランプ部96において、センドレベルを調節する対象の音色セクションに対応するセクションランプを点灯させた状態でノブ93、94、102、103を操作する。この操作により、音色セクションごとに音パラメータを調節することができる。
次に、パフォーマンスの呼び出し、編集および新規追加時の動作例を説明する。ユーザは、選択スイッチ群23(図3)を操作することで、登録された複数のパフォーマンスのうち所望の1つを選択する。すると、選択された1つのパフォーマンスの名称がメインディスプレイ22に表示される。なお、鍵盤装置1000の電源オン時等の初期状態において選択状態となるパフォーマンスは、予め決まっている。パフォーマンスが選択された状態で、ユーザが選択スイッチ群23を操作することで別のパフォーマンスを選択すると、それまで表示されていた名称に代わって、新たに選択された1つのパフォーマンスの名称がメインディスプレイ22に表示される。このように、選択スイッチ群23の操作により、選択状態となるパフォーマンスが切り替わる。
選択中のパフォーマンスを編集する際、ユーザは、例えば、音色セクションON/OFFスイッチ31、51または71を操作することで、音色セクションごとに有効/無効を切り替えることができる。また、ユーザは、カテゴリセレクタ33、53または73、音色セレクトスイッチ34、54または74を操作することで、音色セクションごとに、対応する音色を設定することができる。さらに、ユーザは、インサーションエフェクト切り替えスイッチ39、63、64または80を操作することで、音色セクションごとに、付与するインサーションエフェクトを設定することができる。また、ユーザは、インサーションエフェクトON/OFFスイッチ32、52または72を操作することで、音色セクションごとに、インサーションエフェクトの有効/無効を切り替えることができる。さらに、ユーザは、ノブ36~38、56~58、65~68、76~79等を適宜操作することで、音量およびインサーションエフェクトに関する音パラメータを調節することができる。
パフォーマンスは、編集中の状態のまま保存されなくても、演奏による発音に反映される。編集後のパフォーマンスを保存するには、ユーザは、選択スイッチ群23のストアスイッチを操作する。この操作により、現在の編集状態の音色セクションが保存される。なお、編集後の音色セクションを保存・登録する際に、上書きによる更新が可能である。また、別名称を付して新たな音色セクションを追加登録することもできる。ユーザ操作に基づき新たな音色セクションを作成する作成部の機能は、主として設定操作子2、CPU5、ROM6、RAM7および記憶装置10の協働により実現される。なお、マスタEQの設定はパフォーマンスに含まれるが、含まれないようにしてもよい。
一例として、パフォーマンスを、第1グランドピアノ音にステレオコンプレッサが付加される音と、第1電気ピアノ音にインサーションエフェクトを付加しない音の2つの音をレイヤ発音する設定にしたいとする。しかも、発音対象の音色にディレイを付与することなく、リバーブを付与したいとする。この場合、ユーザは、次のように設定する。
まず、ユーザは、第1音色セクション30において、音色として第1グランドピアノ音を設定すると共に、第2音色セクション50において、音色として第1電気ピアノ音を設定する。また、ユーザは、音色セクション30、50における、スイッチ31、51をそれぞれONにすると共に、第3音色セクション70のスイッチ71をOFFにする。また、ユーザは、インサーションエフェクト切り替えスイッチ39を共にONにすると共に、インサーションエフェクトON/OFFスイッチ61、62をOFFにする。また、ユーザは、ディレイON/OFFスイッチ91をOFFにすると共に、リバーブON/OFFスイッチ101をONにする。このほか、ユーザは、音パラメータを調節するために、ノブや回転操作子を適宜操作する。
図5は、各音色セクションからマスタEQセクション110への信号の流れを示す概念図である。各音色セクションに対応する音色の音信号は、各音色セクションに固有のインサーションエフェクトを付与された後、エフェクトセクションに供給される。そして、各音色セクションからエフェクトセクションに供給された信号の全てに対して、設定されたセンドレベルに応じた共通エフェクトが付与される。共通エフェクトが付与された信号は、マスタEQセクション110でEQが付与された後に出力される。
図6は、鍵盤装置1000の機能構成のブロック図である。鍵盤装置1000は、主な機能ブロックとして、制御部120、選択部121、切り替え部122および音信号生成部123を有する。制御部120の機能は、主としてCPU5、ROM6、RAM7、タイマ8および記憶装置10の協働により実現される。音信号生成部123の機能は、主としてCPU5、音源回路13および効果回路14の協働により実現される。音信号生成部123は、演奏情報と、選択されたパフォーマンスとに基づき、音信号を生成する。この演奏情報は、例えば、演奏操作子1により入力される。なお、演奏情報は、記憶装置10から取得、あるいはMIDII/F11を経由して取得されるものであってもよい。音信号生成部123は、パフォーマンスにおいて規定される音色で、且つ、演奏情報に基づく音高の音信号を生成する。音信号生成部123は、さらに、生成した音信号に、パフォーマンスにおいて規定されるエフェクトを付与する。エフェクトが付与された音信号がサウンドシステム15によって音響に変換されることで、発音される。
選択部121の機能は、主として設定操作子2、CPU5、ROM6、RAM7および記憶装置10の協働により実現される。選択部121は、複数のパフォーマンスのうち1つを、ユーザ操作に基づき選択する。選択スイッチ群23のユーザ操作によるパフォーマンスの選択は、選択部121の機能に該当する。切り替え部122の機能は、主として設定操作子2、CPU5、ROM6、RAM7および記憶装置10の協働により実現される。切り替え部122は、ユーザ操作に基づき「ホールド状態」と「ホールド解除状態」とを切り替える。ホールド状態とホールド解除状態とにおける動作の制御はCPU5が行う。スイッチ91、101のユーザ操作によるホールド状態とホールド解除状態との切り替えは、切り替え部122の機能に該当する。
ホールド状態とホールド解除状態、および切り替え部122による切り替え操作について、以下に説明する。ホールド状態とは、パフォーマンスが切り替えられても、音信号生成部123による音信号の生成に際し、少なくともエフェクト設定については切り替え前の設定状態を維持する状態である。ホールド解除状態とは、従来通り、パフォーマンスの切り替え応じてエフェクト設定が切り替わる状態である。
切り替え部122は、ディレイON/OFFスイッチ91またはリバーブON/OFFスイッチ101による、ホールド操作(第1の所定操作)の受け付けに基づき、ホールド解除状態からホールド状態に切り替える。ホールド操作は、エフェクトの有効/無効を指定する操作とは異なる操作である。代表してディレイON/OFFスイッチ91の操作を説明する。ディレイエフェクトの有効/無効を指定する操作は、スイッチ91を1回押す操作である。ホールド操作は、スイッチを1回押す通常の操作より長い時間、スイッチ91を押す操作である(いわゆる長押し)。切り替え部122は、通常の押し操作か長押し操作かを、閾値時間を用いて判別する。切り替え部122は、ホールド解除状態において、ホールド操作を受け付けると、ホールド状態に切り替える。
また、切り替え部122は、ホールド状態においてホールド解除操作(第2の所定操作)の受け付けに基づき、ホールド状態からホールド解除状態に切り替える。このホールド解除操作は、一例として、スイッチ91を1回押す通常の操作と同じである。なお、ホールド解除操作は、当該1回押し操作とは別の操作(例えば、所定時間内の2回の押し操作)であるとしてもよい。
演奏者は、スイッチ91の操作とスイッチ101の操作とで、維持するエフェクトを区別することができる。例えば、ホールド解除状態でスイッチ91が長押しされたことでホールド状態となった場合、パフォーマンスが切り替えられても、音信号の生成に際し、ディレイエフェクト設定については切り替え前の状態が維持される。インサーションエフェクト、EQについても切り替え前の状態が維持される。また、ホールド解除状態でスイッチ101が長押しされたことでホールド状態となった場合、パフォーマンスが切り替えられても、音信号の生成に際し、リバーブエフェクト設定については切り替え前の状態が維持される。インサーションエフェクト、EQについても切り替え前の状態が維持される。
なお、演奏者が会場の環境等に合わせてエフェクト設定を調整したい場合がある。現在、選択されているパフォーマンスに対し、演奏者は、ライブ会場の現場にて、ノブ93、94、102、103等の変更部を操作することで、エフェクト設定を一時的に変更することができる。このような、エフェクト設定が一時的に変更された状態で、ホールド状態に切り替わった場合においても、エフェクト設定の維持は適用される。すなわち、パフォーマンスが切り替えられても、音信号の生成に際し、一時的に変更された状態にあるエフェクト設定が維持される。パフォーマンスが切り替えられてもエフェクト設定がリセットされないので、演奏者にとって、エフェクト設定の利便性が高まる。
なお、エフェクト設定が、インサーションエフェクトまたはEQの各設定を含まない構成とした場合、ホールド状態でパフォーマンスが切り替えられても、インサーションエフェクトまたはEQの各設定は維持の対象とならない。
なお、共通エフェクトに関し、ホールド状態では共通エフェクトの全てが維持されるようにしてもよい。すなわち、ホールド解除状態でスイッチ91またはスイッチ101のいずれかが長押しされたことでホールド状態となったとする。この場合、パフォーマンスが切り替えられても、音信号の生成に際し、ディレイエフェクト設定およびリバーブエフェクト設定の双方について、切り替え前の状態が維持される。なお、切り替え操作の態様は、例示した長押しに限定されない。例えば、所定時間内の2回の押し操作であってもよい。また、ホールド状態とホールド解除状態との切り替えに適用する操作子は、スイッチ91、101以外の操作子であってもよい。例えば、当該切り替え専用の操作子を設けてもよい。また、ホールド状態とホールド解除状態との切り替えに適用する操作子を1つにすると共に、ホールド状態では共通エフェクトの全てが維持されるようにしてもよい。すなわち、切り替えに適用する操作子はスイッチ91またはスイッチ101のうち一方だけでもよい。
図7は、音信号出力処理のフローチャートである。この処理は、CPU5が、ROM6に格納されたプログラムをRAM7に展開すると共に、展開したプログラムを実行することにより、実現される。この処理は、鍵盤装置1000の電源が入れられると開始される。
まず、ステップS101では、CPU5は、初期化処理を実行する。この初期化処理では、例えば、CPU5は、デフォルトのパフォーマンスを選択状態にする。ステップS102では、CPU5は、パフォーマンスの編集、新規追加または削除等のユーザ指示があれば、その指示に従った処理を実行する。ステップS103では、CPU5は、現在の状態がホールド解除状態であるか否かを判別する。そしてCPU5は、現在の状態がホールド解除状態でない場合は、処理をステップS106に進める。現在の状態がホールド解除状態である場合は、CPU5は、ステップS104で、ホールド操作(スイッチ91または101の長押し)が行われたか否かを判別する。そして、ホールド操作が行われていない場合は、CPU5は、処理をステップS106に進める。ホールド操作が行われた場合は、CPU5は、ステップS105で、ホールド解除状態からホールド状態へ切り替えてから、処理をステップS106に進める。
ステップS106では、CPU5は、現在の状態がホールド状態であるか否かを判別する。そしてCPU5は、現在の状態がホールド状態でない場合は、処理をステップS109に進める。現在の状態がホールド状態である場合は、CPU5は、ステップS107で、ホールド解除操作(スイッチ91または101の1回押し)が行われたか否かを判別する。そして、ホールド解除操作が行われていない場合は、CPU5は、処理をステップS109に進める。ホールド解除操作が行われた場合は、CPU5は、ステップS108で、ホールド状態からホールド解除状態へ切り替えてから、処理をステップS109に進める。
ステップS109では、選択状態とするパフォーマンスの切り替え操作(選択スイッチ群23による選択操作)が行われたか否かを判別する。そして、パフォーマンスの切り替え操作が行われない場合は、CPU5は、処理をステップS113に進める。パフォーマンスの切り替え操作が行われた場合は、ステップS110で、CPU5は、現在の状態がホールド状態であるか否かを判別する。そして、現在の状態がホールド状態である場合は、CPU5は、以下に述べるステップS111を実行してから処理をステップS113に進める。しかし、現在の状態がホールド状態でない場合は、CPU5は、以下に述べるステップS112を実行してから処理をステップS113に進める。
ステップS111では、CPU5は、パフォーマンスを切り替えると共に、ステップS104でホールド操作が行われた操作子に応じたエフェクト設定を維持する。例えば、当該ホールド操作が行われた操作子がスイッチ91である場合、CPU5は、ディレイエフェクト、インサーションエフェクトおよびEQの各設定を切り替え前の状態に維持する。あるいは、当該ホールド操作が行われた操作子がスイッチ101である場合は、CPU5は、リバーブエフェクト、インサーションエフェクトおよびEQの各設定を切り替え前の状態に維持する。
ステップS112では、CPU5は、従来通り、パフォーマンスを切り替える。従って、ディレイエフェクト、リバーブエフェクト、インサーションエフェクト、EQの各設定は、切り替え後のパフォーマンスにおいて規定されるものに切り替わる。
ステップS113では、CPU5は、現在のパフォーマンスで有効と設定されている音色セクションに対応する音色の各々につき、演奏操作子1または記憶装置10から取得される演奏データに基づく音高の音信号を生成する。その際、CPU5は、有効に設定されているエフェクト設定を反映させる。ステップS114では、CPU5は、ステップS113で生成された音信号をサウンドシステム15に出力することで、音響を発生させる。CPU5は、ステップS115で、その他の処理を実行してから、処理をステップS102に戻す。当該その他の処理においては、CPU5は、例えば、ユーザ操作等に基づいて、音色セクションの有効/無効の設定、各エフェクトの有効/無効の設定等を行う。また、CPU5は、終了指示を示すユーザ操作があれば、図7に示す音信号出力処理を終了させる。
本実施の形態によれば、ホールド状態においては、パフォーマンスが切り替えられても、音信号の生成に際し、エフェクト設定については切り替え前の状態が維持される。従って、演奏者にとっては、エフェクト設定を所望のタイミングで維持できるので、エフェクト設定切り替えの自由度を高めることができる。演奏中であっても、状況に応じて、音に付与するエフェクトを所望に変更することが容易となる。
また、スイッチ91、101が、エフェクトの有効/無効の指定を受け付ける操作子と、ホールド状態とホールド解除状態とを切り替える操作子とを兼ねるので、操作子の有効利用が可能となる。しかも、スイッチ91、101は、ホールド操作とホールド解除の双方を受け付けることができるので、操作子の有効利用が可能であるだけでなく、演奏者が操作を覚えやすい。
また、選択されているパフォーマンスに対し、エフェクト設定が一時的に変更された状態で、ホールド状態に切り替わった場合においても、エフェクト設定の維持は適用される。従って、演奏の現場においても柔軟にエフェクト設定を変更して維持することができる。
また、ホールド操作がスイッチ91またはスイッチ101のいずれで行われたかによって、ディレイエフェクトとリバーブエフェクトのいずれの設定が維持の対象となるかが決まる。従って、エフェクト設定を維持するかどうかをエフェクトの種類ごとに指定することができる。
なお、本実施の形態では、ホールド状態で設定が維持される対象はエフェクト設定である。しかし、設定維持対象はエフェクト設定に限られず、音色の設定を維持される対象に含めてもよい。
なお、現在の状態がホールド状態であるかホールド解除状態であるかを、演奏者に告知するように構成してもよい。例えば、スイッチ91、101のそれぞれにランプを設ける。そして、これらのランプの点灯態様または点灯/消灯を、ホールド状態とホールド解除状態とで区別することで、視覚的に報知してもよい。例えば、スイッチ91、101のうちホールド解除状態に対応する方のランプを点灯させ、スイッチ91、101のうちホールド状態に対応する方のランプを点滅させる。
なお、本実施の形態では、スイッチ91、101が、ホールド状態とホールド解除状態とを切り替える操作子である。しかし、ホールド状態とホールド解除状態とを切り替えるための構成はこれに限られず、例えば、音色セクションごとに設定状態を維持できるように構成してもよい。その場合、例えば、スイッチ91、101に代えて、スイッチ31、51、71を、ホールド状態とホールド解除状態とを切り替える操作子に用いる。そして、ホールド操作がされたスイッチが属する音色セクションにおける各種設定が、維持される対象となるようにしてもよい。ここでいう各種設定には、音色、インサーションエフェクトおよびボリュームの少なくとも1つを含めてもよい。例えば、スイッチ31の長押しにより、第1音色セクション30におけるインサーションエフェクト等の設定が維持の対象となる。なお、この場合、共通エフェクト(ディレイ、リバーブ)の設定は維持の対象としないようにしてもよい。なお、スイッチ91、101の操作によるエフェクト設定維持機能と、スイッチ31、51、71の操作によるエフェクト設定維持機能とを併有させてもよい。例えば、スイッチ91、101の操作によれば共通エフェクトが維持対象となり、スイッチ31、51、71の操作によればインサーションエフェクト設定が維持対象となるようにしてもよい。
なお、ホールド状態/解除状態の切り替え処理を有効/無効に設定できるように構成し、ホールド状態/解除状態の切り替え処理が有効な場合にだけ、スイッチ31、51、71の長押し等の操作によるホールド状態への切り替わりが実行されるようにしてもよい。例えば、メインセクション20において、「Enable」が設定されている状態においてのみ、スイッチ31、51、71の長押し等の操作によるホールド状態への切り替わりが実行されるように構成する。この構成により、無意識な長押し操作により意図せずにホールド状態へ切り替わってしまうことを回避できる。
なお、本実施の形態で例示した共通エフェクトの数は2つであるが、これに限られず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、各音色セクションに固有のインサーションエフェクトの種類および数は、例示したものに限定されない。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
なお、本発明を達成するためのソフトウェアによって表される制御プログラムを記憶した記憶媒体を、音制御装置に読み出すことによって、本発明と同様の効果を奏するようにしてもよい。その場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した、非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明を構成することになる。また、プログラムコードを伝送媒体等を介して供給してもよい。その場合は、プログラムコード自体が本発明を構成することになる。なお、これらの場合の記憶媒体としては、ROMのほか、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含む。
30、50、70 音色セクション、 90 ディレイセクション、 91 ディレイON/OFFスイッチ、 100 リバーブセクション、 101 リバーブON/OFFスイッチ、 120 制御部、 121 選択部、 122 切り替え部、 123 音信号生成部、 1000 音制御装置

Claims (17)

  1. 音色およびエフェクト設定の組をそれぞれ少なくとも1組含む複数の設定情報のうち1つの設定情報を、ユーザ操作に基づき選択する選択部と、
    演奏情報と、前記選択された設定情報とに基づき、音信号を生成する音信号生成部と、
    ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える切り替え部と、
    前記ホールド状態においては、前記選択部によって、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号生成部による音信号の生成に際し、少なくとも前記エフェクト設定については切り替え前の状態を維持し、さらに、前記切り替え部によりホールド解除状態に切り替えられ且つ、その後に前記選択部により設定情報の選択が切り替えられるまで、前記切り替え前の状態を維持するよう制御する制御部と、を有する、音制御装置。
  2. 音色およびエフェクト設定の組をそれぞれ少なくとも1組含む複数の設定情報のうち1つの設定情報を、ユーザ操作に基づき選択する選択部と、
    演奏情報と、前記選択された設定情報とに基づき、音信号を生成する音信号生成部と、
    ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える切り替え部と、
    前記ホールド状態においては、前記選択部によって、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号生成部による音信号の生成に際し、少なくとも前記エフェクト設定については切り替え前の状態を維持するよう制御する制御部と、
    前記選択された設定情報において規定されるエフェクトの有効/無効の指定を受け付ける指定操作子と、を有し、
    前記切り替え部は、前記指定操作子によるユーザ操作の受け付けに基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える、音制御装置。
  3. 前記切り替え部は、ホールド解除状態において、前記指定操作子による、エフェクトの有効/無効を指定する操作とは異なる第1の所定操作の受け付けに応じてホールド状態に切り替える、請求項2に記載の音制御装置。
  4. 前記切り替え部は、ホールド状態において前記指定操作子による第2の所定操作の受け付けに応じてホールド解除状態に切り替える、請求項3に記載の音制御装置。
  5. 前記選択された設定情報において規定されるエフェクト設定の変更を受け付ける変更部を有し、
    前記制御部は、前記変更部による変更の受け付けに基づきエフェクト設定が変更された状態で、前記ホールド状態に切り替わった場合、前記選択部によって、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号生成部による音信号の生成に際し、前記エフェクト設定については前記変更の受け付けに基づき変更された状態を維持するよう制御する、請求項1~4のいずれか1項に記載の音制御装置。
  6. 音色およびエフェクト設定の組をそれぞれ少なくとも1組含む複数の設定情報のうち1つの設定情報を、ユーザ操作に基づき選択する選択部と、
    演奏情報と、前記選択された設定情報とに基づき、音信号を生成する音信号生成部と、
    ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える切り替え部と、
    前記ホールド状態においては、前記選択部によって、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号生成部による音信号の生成に際し、少なくとも前記エフェクト設定については切り替え前の状態を維持するよう制御する制御部と、を有し、
    前記切り替え部は複数あり、
    前記切り替え部の各々には互いに異なる種類のエフェクトが対応付けられており、
    前記制御部は、前記切り替え部における操作の受け付けによってホールド状態に切り替わった場合、ホールド状態に切り替える操作を受け付けた切り替え部に対応するエフェクトについては設定状態を維持する対象とし、それ以外の切り替え部に対応するエフェクトについては設定状態を維持する対象としない、音制御装置。
  7. 前記複数の設定情報を保持する保持部と、
    ユーザ操作に基づき新たな設定情報を作成する作成部と、を有し、
    前記保持部は、前記作成部により作成された新たな設定情報を保持する、請求項1~6のいずれか1項に記載の音制御装置。
  8. 前記エフェクト設定は、前記組の各々に共通する種類のエフェクトの設定を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の音制御装置。
  9. 前記共通する種類のエフェクトは、リバーブまたはディレイの少なくとも一方を含む、請求項8に記載の音制御装置。
  10. 前記エフェクト設定は、前記音色ごとに設定可能な種類のエフェクトの設定を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の音制御装置。
  11. 音色およびエフェクト設定の組をそれぞれ少なくとも1組含む複数の設定情報のうち1つの設定情報を、ユーザ操作に基づき選択し、
    演奏情報と、前記選択された設定情報とに基づき、音信号を生成し、
    ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替え、
    前記ホールド状態においては、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号の生成に際し、少なくとも前記エフェクト設定については切り替え前の状態を維持し、さらに、前記ホールド解除状態に切り替えられ且つ、その後に前記設定情報の選択が切り替えられるまで、前記切り替え前の状態を維持するよう制御する、音制御方法。
  12. 音色およびエフェクト設定の組をそれぞれ少なくとも1組含む複数の設定情報のうち1つの設定情報を、ユーザ操作に基づき選択し、
    演奏情報と、前記選択された設定情報とに基づき、音信号を生成し、
    ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替え、
    前記ホールド状態においては、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号の生成に際し、少なくとも前記エフェクト設定については切り替え前の状態を維持するよう制御し、
    さらに、ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える際には、前記選択された設定情報において規定されるエフェクトの有効/無効の指定を受け付ける指定操作子によるユーザ操作の受け付けに基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える、音制御方法。
  13. ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える際には、ホールド解除状態において、前記指定操作子による、エフェクトの有効/無効を指定する操作とは異なる第1の所定操作の受け付けに応じてホールド状態に切り替える、請求項12に記載の音制御方法。
  14. ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える際には、ホールド状態において前記指定操作子による第2の所定操作の受け付けに応じてホールド解除状態に切り替える、請求項13に記載の音制御方法。
  15. 前記選択された設定情報において規定されるエフェクト設定の変更の受け付けに基づきエフェクト設定が変更された状態で、前記ホールド状態に切り替わった場合、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号の生成に際し、前記エフェクト設定については前記変更の受け付けに基づき変更された状態を維持するよう制御する、請求項11~14のいずれか1項に記載の音制御方法。
  16. 音色およびエフェクト設定の組をそれぞれ少なくとも1組含む複数の設定情報のうち1つの設定情報を、ユーザ操作に基づき選択し、
    演奏情報と、前記選択された設定情報とに基づき、音信号を生成し、
    ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替え、
    前記ホールド状態においては、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号の生成に際し、少なくとも前記エフェクト設定については切り替え前の状態を維持するよう制御し、
    ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替える際には、互いに異なる種類のエフェクトが対応付けられた複数の切り替え部によるユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替え、
    前記切り替え部による操作の受け付けによってホールド状態に切り替わった場合、前記音信号の生成に際し、ホールド状態に切り替える操作を受け付けた切り替え部に対応するエフェクトについては設定状態を維持する対象とし、それ以外の切り替え部に対応するエフェクトについては設定状態を維持する対象としない、音制御方法。
  17. 音制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記音制御方法は、
    音色およびエフェクト設定の組をそれぞれ少なくとも1組含む複数の設定情報のうち1つの設定情報を、ユーザ操作に基づき選択し、
    演奏情報と、前記選択された設定情報とに基づき、音信号を生成し、
    ユーザ操作に基づきホールド状態とホールド解除状態とを切り替え、
    前記ホールド状態においては、設定情報の選択が切り替えられても、前記音信号の生成に際し、少なくとも前記エフェクト設定については切り替え前の状態を維持し、さらに、前記ホールド解除状態に切り替えられ且つ、その後に前記設定情報の選択が切り替えられるまで、前記切り替え前の状態を維持するよう制御する、プログラム。
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