JP4835434B2 - 演奏パターン再生装置及びそのコンピュータプログラム - Google Patents
演奏パターン再生装置及びそのコンピュータプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4835434B2 JP4835434B2 JP2006354842A JP2006354842A JP4835434B2 JP 4835434 B2 JP4835434 B2 JP 4835434B2 JP 2006354842 A JP2006354842 A JP 2006354842A JP 2006354842 A JP2006354842 A JP 2006354842A JP 4835434 B2 JP4835434 B2 JP 4835434B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- data
- performance
- pattern
- arpeggio
- offset
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Description
しかしながら、複数の演奏パターンを同時に再生したり、演奏中に演奏パターンを切り替えたりすることによって多彩な演奏を楽しみたい要望がある。
すなわち、前記のような音量感やリズム感等が異なるアルペジオパターンを用いて、複数のアルペジオパターンを同時に再生したり、演奏中にアルペジオパターンを切り替えたりした場合、同時あるいは連続して再生されるアルペジオパターン間で音量感やリズム感等にずれが生じ、このずれにより、再生アルペジオパターン相互に調和がとれず、バランスが悪い演奏となってしまうことがあった。
を備えていることを特徴とする演奏パターン再生装置にしたことである。
尚、本形態で例示する演奏パターン再生装置は、電子鍵盤楽器やシンセサイザー等の電子音楽装置に適用した形態で例示する。
又、本形態で例示する演奏パターンは、アルペジオパターンである
本形態の電子音楽装置Aは、演奏情報を入力するための鍵盤を含む演奏操作子1と、各種情報を入力するための複数の選択スイッチや調節スイッチ等を含む設定操作子2と、演奏操作子1の操作状態を検出する検出回路3と、設定操作子2の操作状態を検出する検出回路4と、装置全体の制御を司るCPU5と、該CPU5が実行する制御プログラムや、複数のアルペジオパターンデータ等を記憶するROM6と、アルペジオパターンデータ、演奏データ、各種入力情報及び演算結果等を一時的に記憶するRAM7と、タイマ割込み処理における割込み時間や各種時間を計時するタイマ8と、各種編集画面や各種情報等を表示するディスプレイ9と、各種表示状態等を検出する表示回路91と、前記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶する記憶装置10と、外部のMIDI(Musical Instrument Digital Interface)機器110からのMIDI信号を入力したり、MIDI信号を外部に出力したりするMIDIインターフェース(I/F)11と、通信ネットワーク101を介して、サーバコンピュータ(以下「サーバ」という)102とデータの送受信を行う通信インターフェース(I/F)12と、演奏操作子1から入力された演奏データや予め設定された演奏データ等を楽音信号に変換する音源回路13と、該音源回路13からの楽音信号に各種効果を付与するための効果回路14と、該効果回路14からの楽音信号を音響に変換する、例えば、DAC(Digital-to-Analog Converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム15とにより構成されている。
これらの記憶装置(ドライブ)10には、データを書込み可能、且つ恒久的に保存することができる記憶装置(例えば、フレキシブルディスクやハードディスク等のディスク型記憶装置)が装着又は内蔵されている。
尚、前記ディスク型記憶装置に限らず、データを恒久的(不揮発的)に保存できる記憶装置であれば良く、例えばフラッシュメモリ等の半導体メモリでも良い。
このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。
記憶装置10に上記各プログラムや各種楽曲データが記憶されていない場合には、通信I/F12は、サーバ102からプログラムや各種楽曲データをダウンロードするために用いられる。
サーバ102は、このコマンドを受け、要求されたプログラムや各種楽曲データを、通信ネットワーク101を介してコンピュータへと配信し、コンピュータが通信I/F12を介して、これらプログラムや楽曲データを受信して記憶装置10に蓄積することにより、ダウンロードが完了する。
本形態で例示するパフォーマンスデータには、四つのパートが含まれており、各パートは、電子音楽装置Aの鍵盤(演奏入力手段)A1の鍵域(領域)を4分割して確保された鍵域毎に一つずつ割り当てて、前記鍵盤A1の押鍵により各パートが受信する領域を設定している。
又、各パートは、夫々、押鍵によりアルペジオパターンを再生するためのアルペジェータと、発音に使用する後述の図3に示す各データを備えた音源により、パート毎にアルペジオパターン及び音色の設定を可能とし、該パート一つにつき、一つのアルペジオパターンを再生でき、更に、複数のパートが同時に動作して、夫々のアルペジオパターンを同時に再生できるようにしている。
尚、本形態では、パートとアルペジェータを同数とした構成として例示しているが、アルペジェータ数は、パート数と同数には限られない。
又、ここでいう音源とは、後述の図3に示す各パートデータに含まれる各データ(ボイスデータ(エレメントデータ)、パート鍵域データ、アルペジオ鍵域データ、共通オフセットデータ、アルペジオパターンデータ、専用オフセットデータ)により構成されるものであり、図1で示す音源回路とは違うものである。
又、例示する形態では、鍵盤の全鍵域を4分割して該鍵域毎にパートを設定し、その設定された範囲の鍵域で各パートが受信するように設定された形態を示しているが、本発明では、この形態に限らず、前記各パート間で受信するノート範囲を重複させてもよく、この場合、一つのノートオンで複数のパートから発音させることができる(図示せず)。
更に、鍵盤の鍵域中にパートが設定されてない鍵域があってもよい。
本形態では、あらかじめ複数のパフォーマンスデータを有しており、各パフォーマンスデータには、四つのパートデータ1〜4が含まれている。
四つのパートデータ1〜4は、夫々、一つのボイスデータと、一つのパート鍵域データと、一つのアルペジオ鍵域データと、一つの共通オフセットデータと、五つのアルペジオパターンデータと、五つの専用オフセットデータとから構成されている。
本形態のボイスデータには、一つのエレメントデータと、一つのアルペジオ鍵域データと、一つの共通オフセットデータと、五つのアルペジオパターンデータと、五つの専用オフセットデータとから構成されている。
又、ボイスデータは、エレメントデータをそのまま記憶せず、一つのエレメントデータを特定するための指示データであってもよい。
又、このボイスデータにおけるアルペジオ鍵域データと、共通オフセットデータと、アルペジオパターンデータと、専用オフセットデータは、前記パフォーマンスデータにおけるアルペジオ鍵域データと、共通オフセットデータと、アルペジオパターンデータと、専用オフセットデータと同様な機能を有するとともに、同様な方法でアルペジオパターンデータにおけるパラメータの値を、独立して補正することができるものであるが、本形態では、このボイスデータにおける各データはエレメントデータのみを使用した形態で例示する。
尚パート鍵域の設定は任意であり、パート毎に同鍵域とする設定や、パート毎に異なる鍵域とする設定、あるいは、パート間で重なりあう部分が設けられるような鍵域とする設定等が挙げられる。
パート間で重なり合う部分を設けた鍵域とする設定では、重なり合う部分を押鍵した場合、重なり合っているパートでの楽音が発音される。
前記アルペジオパターンデータは、図5に示すように、一つのアルペジオパターンデータが、一つのアルペジオパターンを表している。
この図5は、アルペジオパターンのフォーマットを示しており、アルペジオパターンは、「タイミング」、「ゲートタイム」、「キーナンバ」、「オクターブ」および「ベロシティ」の5つ1セットのデータを1つの楽音に対応する1発音分データ(一つのイベントデータ)とし、1小節に相当する発音数だけの1発音分データを最後の「エンドデータ」まで記憶したものである。
そして、アルペジオ発音処理において、アルペジオパターン中の「キーナンバ」に対して割り当てられたノートナンバをレジスタから読み出し、このノートナンバを発音する楽音の音高を定めるノートナンバとする。
尚、このノートナンバは、オクターブシフト等の処理もあるので楽音の音高そのものとなるとは限らない。
また、本形態では、アルペジオ鍵域で押鍵された鍵のノートナンバを、低音側のノートナンバから順に若い「キーナンバ」から順に割り当てるルールにしている。
例えば、「キーナンバ」に割り当てられたノートナンバがC3であった時において、「オクターブ」の値が“0”と記憶されている場合には、C3の音高を発音するタイミングで該C3の音高でそのまま発音させるが、「オクターブ」の値が“+1”と記憶されている場合には、C3の音高を発音するタイミングで該C3を1オクターブ上にシフトしたC4の音高で発音させる。
尚、ベロシティ値を検出可能な鍵盤において本形態のアルペジオ機能を用いる場合には、上記「ベロシティ」に関するデータを無視して、押鍵時に検出された各鍵に対応するベロシティ値を用いるようにしてもよい。
補正するパラメータはベロシティとゲートタイムであり、このベロシティとゲートタイムを補正するための値を表すデータとして、共通ベロシティオフセット値と共通ゲートタイムオフセット値を一つずつ記憶し、このデータで、四つのパート夫々で再生されているアルペジオパターン間の、音量感のバランス(ベロシティのバランス)とリズム感のバランス(ゲートタイムのバランス)を調整する。
又、対応しているアルペジオパターンの再生時に、そのアルペジオパターンのパラメータの値を補正するための値を表すデータが記憶されている。
補正するパラメータは、ベロシティとゲートタイムであり、このベロシティとゲートタイムを補正するための値を表すデータとして、専用ベロシティオフセット値と専用ゲートタイムオフセット値を一つずつ記憶し、このデータで、一つのパート内で切替えられるアルペジオパターン間の、音量感のバランス(ベロシティのバランス)とリズム感のバランス(ゲートタイムのバランス)を調整する。
前記セット番号は、各パートのデータセットに対して同じ規則で付与されており、すなわち、いずれのパートにおいても、セット番号1〜5が付与された五つのデータセットが存在している。
又、各パートにおける同じセット番号のデータセット同士を一つの組としており、すなわち、各パートのセット番号1のデータセット同士〜セット番号5のデータセット同士が夫々一つのアルペジオ組(組1〜組5)を構成する。
そして、このアルペジオ組1〜アルペジオ組5は、前記設定操作子2における1〜5のスイッチ番号が連番となるように付けられた五つの選択スイッチ(再生開始指示手段)に対し、スイッチ番号1に対し組1となるように、同じ番号が付けられた前記選択スイッチ(再生開始指示手段)に夫々割り当てられる。
本形態の作業バッファは、選択されたパフォーマンスデータにおける各パートのパートデータを読み出して保持するためのものであり、四つのパート毎に一つずつ夫々独立して用意されている。
又、各パート用作業バッファには、前記ボイスデータ(エレメントデータ)を記憶する一つのボイスバッファと、パート鍵域データを記憶するパート鍵域バッファと、アルペジオ鍵域データを記憶するアルペジオ鍵域バッファと、共通オフセットデータを記憶する一つの共通オフセットバッファと、アルペジオパターンを記憶するアルペジオパターンバッファと、専用オフセットデータを記憶する専用オフセットバッファから構成される。
パート鍵域バッファは、選択されたパフォーマンスデータ中の対応パートデータにおけるパート毎の鍵盤演奏に利用する鍵域(音高範囲)を規定するデータを記憶する領域のバッファである。
アルペジオ鍵域バッファは、選択されたパフォーマンスデータ中の対応パートデータに記憶されているアルペジオパターンを再生するときに利用する鍵域(音高範囲)を規定するデータを記憶する領域のバッファである。
本形態において共通オフセットデータにより補正するパラメータは、ベロシティとゲートタイムであり、補正するための値を表すデータとして、共通ベロシティオフセット値と共通ゲートタイムオフセット値が一つずつ記憶される(詳細は後述の図7で記載)。
本形態において専用オフセットデータにより補正するパラメータは、共通オフセットデータのときと同様に、ベロシティとゲートタイムであり、補正するための値を表すデータとして、専用ベロシティオフセット値と専用ゲートタイムオフセット値が一つずつ記憶される(詳細は後述の図7で記載)。
図6で示すフローチャートは、新たなパフォーマンスデータを選択する操作(指示)がされたときに起動するプログラムである。
パフォーマンスデータを選択する操作とは、ディスプレイ9にパフォーマンスデータのリストを表示して、ユーザがそのリストの中から一つのパフォーマンスデータを選択する操作であり、電子音楽装置のパネル上に配置された設定操作子2におけるパフォーマンスデータ用の選択スイッチを使用する。
選択されたパフォーマンスデータからパートデータごとのパート鍵域データ(ステップS1)を、アルペジオ鍵域データ(ステップS2)を、共通オフセットデータ(ステップS3)を、夫々読み出して対応するパート用作業バッファ中の各種バッファに登録(上書き)する。
このステップS1〜S3により、選択されたパフォーマンスデータが鍵盤に登録される(割り当てられる)ことになり、ユーザの鍵盤演奏を選択したパフォーマンスデータにおける四つのパート(音色)で発音する状態に設定され、演奏する押鍵した鍵の音高や音量に応じて四つのパートを切替えて使用可能な状態となる。
次に、全てのパート用作業バッファ内のアルペジオパターンバッファと専用オフセットバッファをクリア(ステップS4)して、前記各パートのアルペジオ組1〜アルペジオ組5を、前記設定操作子2における1〜5のスイッチ番号が連番となるように付けられた五つの選択スイッチ(再生開始指示手段)に対し、同じ番号が付けられた選択スイッチに夫々アサインする(ステップS5)。
ここで、アサインするとは、前記選択スイッチを使って、五つのアルペジオ組1〜アルペジオ組5に規定されているアルペジオパターンを選択できる状態に設定することを意味する。
具体的には、前記五つの選択スイッチの夫々に対して割り当てられたアルペジオ組1〜アルペジオ組5の内、一つの選択スイッチを操作したときに、一つのアルペジオ組を選択できる状態を設定することであり、ユーザは、この選択スイッチを操作して、再生又は停止するアルペジオ組(四つ一組のアルペジオパターン群)を選択することができる。
又、前記選択スイッチは、当該アルペジオ組のアルペジオパターンの再生中に操作することにより、他のアルペジオ組のアルペジオパターンに切替えることもできる。
尚、演奏中にユーザが使用できるアルペジオパターンは、現在選択されているパフォーマンスデータ内の各アルペジオ組で規定されている20個(4パート×5個)のアルペジオパターンのみに限定される。
そして、全てのパートから夫々ボイスデータを読み出して、以後の鍵盤演奏による楽音が、読み出されたボイスデータのエレメントデータの音色で発音されるように音源設定を行う(ステップS6)。
すなわち、ボイスデータが選択されて以降、次のボイスデータが選択されるまでの間は、ここで設定されたエレメントを使った音色で、鍵盤の演奏及びアルペジオパターンの再生によって発生される楽音が発音されることになる。
この図7で示すフローチャートは、共通オフセットデータ及び専用オフセットデータを編集する操作(指示)がされたときに起動するプログラムである。
このパラメータの編集では、まず、設定操作子2の操作により、現在選択されているパフォーマンスデータの中から任意のパートを選択し、該パートで規定されている共通オフセットデータ及び各セットデータの専用オフセットデータを編集する画面をディスプレイ9に表示する。
前記画面上では、現在選択されているパートで規定されている共通オフセットデータ及び各セットデータの専用オフセットデータを編集することができるように、現在選択されているパートデータで規定されている共通オフセットデータ及び各セットデータの専用オフセットデータを表示している。
このとき、各オフセットデータでは、ベロシティオフセットデータの値とゲートタイムオフセットデータの値が別々に表示されており、ユーザが各種の設定操作子2を操作することにより、各データの値を変更できる状態にされている。
共通オフセットデータと各セットデータの専用オフセットデータは、一つの画面で編集できるようにしてもよいし、編集する画面を別々に設けてもよく、ユーザが画面を見ながらバランスを調整して編集できる状態であればよい。
ユーザは、編集する画面上で、編集したいデータについて、編集後の値を入力し、入力後に変更の確定を設定操作子の操作により指示し、この変更確定の指示があったときにそのときの図7に示すプログラムが起動する。
そして、ユーザの操作により、新たに入力された値を現在選択されているパートデータの対応するデータに上書きする(ステップS7)。
更に、ユーザが、専用ゲートタイムオフセットデータの値を編集することを操作すると、現在選択されているパートデータ中の、ユーザの操作による編集が指示されたアルペジオ組のアルペジオパターンに対応する専用オフセットデータ中の専用ゲートタイムオフセットデータの値を、ユーザが指定した新たな値へ変更する。
この場合、パートデータで規定されている五つのアルペジオ組1〜アルペジオ組5のアルペジオパターンの内のいずれに対応するものであるかについてもユーザにより指定されている。
又、各オフセットデータの値は、個別に、独立してその値を編集でき、この編集によって、現在選択されているパートを使って行われる鍵盤の演奏及び複数のアルペジオパターンの再生によって発生する複数の楽音間の音量感やリズム感のバランスが違和感なく調和するように調整される。
又、ユーザが入力した新たな値は、パート用作業バッファにも反映し、共通オフセットバッファの場合は、編集ごとにバッファに記憶されている値が新たな値へ変更され、専用オフセットバッファの場合は、編集されたパラメータが編集された時点において、専用オフセットバッファに読み出されている場合にのみ、その読み出されているバッファの値が新たな値へ変更される。
つまり、夫々のパートデータについて、そのパートデータで規定されている五つのアルペジオ組のアルペジオパターン間相互の音量感とリズム感のバランスを考慮して、該パートデータで記憶するオフセットの値を設定すればよく、音量感とリズム感のバランスを考慮すべきパターンは、20個(4パート×5個)のみとなる。
例えば、イベントデータ内のベロシティ値が「60」という値であり、このベロシティ値に対して、専用オフセットデータ内の専用ベロシティオフセット値を「10%」、共通オフセットデータ内の共通ベロシティオフセット値「20%」とした場合、下記のベロシティ値によってアルペジオが再生される。
ゲートタイム値に対する補正(オフセット)も同様の方法で行うことができる。
ベロシティ値=60×(0.1×0.2)
例えば、オフセットの値を増減値とし、パターン中のデータの値にオフセットの値を、加えたり引いたりするようにしてもよい。
又、共通オフセットの値を割合とする一方、専用オフセットの値を増減値とするように、専用オフセットの値と共通オフセットの値の形式が違っていてもよい。
図8で示すフローチャートは、再生するアルペジオパターンを有するアルペジオ組を選択するための選択スイッチが操作されたときに起動するプログラムである。
本形態で例示する電子音楽装置Aで同時に再生できるアルペジオパターンは、パート毎のアルペジオパターンバッファの数、すなわち、四つであり、選択されたパフォーマンスデータにおける4つのパートのアルペジオパターンを同時に再生することができる。
更に、選択されたパフォーマンスデータにおける四つのパートの一つにつき、一つのアルペジオ組のアルペジオパターンを再生でき、一つのパートにおいて複数のアルペジオ組のアルペジオパターンを同時に再生することはできない。
すなわち、各パートのパート用作業バッファには、夫々一つ分のアルペジオパターンを記録するアルペジオパターンバッファが用意されている。
又、再生するアルペジオパターンとして選択できるアルペジオパターンは、パートごとにアルペジオ組1〜アルペジオ組5が割り当てられる選択スイッチの数、すなわち五つ用意され、選択されているパフォーマンスデータ中の各パートデータで規定されている五つのアルペジオ組1〜アルペジオ組5のアルペジオパターンが、再生するアルペジオパターンとして選択できるものとなる。
具体的には、ユーザによって選択された組がアルペジオ組2であれば、そのときに選択されているパフォーマンスデータ内の、パート1データの中から、アルペジオ組2に対応するアルペジオパターンを読み出して、該アルペジオパターンをパート1用作業バッファ内のアルペジオパターンバッファへ登録し、パート2データの中から、アルペジオ組2に対応するアルペジオパターンを読み出して、該アルペジオパターンをパート2用作業バッファ内のアルペジオパターンバッファへ登録し、パート3データ〜パート5データについても同様の処理を行って、アルペジオ組2に対応するアルペジオパターンを自分のパートに対応するパート用作業バッファ内のアルペジオパターンバッファへ夫々登録する。
すなわち、このステップS9において、操作された選択スイッチに割り当てられた組番号のアルペジオ組のアルペジオパターンが、各パートで再生するアルペジオパターンとして設定され、同時に再生する四つのパートにおけるアルペジオパターンの組合せは、五つのアルペジオ組1〜アルペジオ組5のいずれか一つのアルペジオ組になる。
具体的には、ユーザによって選択された組がアルペジオ組2であれば、そのときに選択されているパフォーマンスデータ内の、パート1データの中から、アルペジオ組2のアルペジオパターンに対応する専用オフセットデータを読み出して、該専用オフセットデータをパート1用作業バッファ内の専用オフセットバッファへ登録し、パート2データの中から、アルペジオ組2のアルペジオパターンに対応する専用オフセットデータを読み出して、該専用オフセットデータをパート2用作業バッファ内の専用オフセットバッファへ登録し、パート3データ〜パート5データについても同様の処理を行って、アルペジオ組2のアルペジオパターンに対応する専用オフセットデータを自分のパートに対応するパート用作業バッファ内の専用オフセットバッファへ夫々登録する。
この図11におけるプログラムを起動するタイミングとしては、例えば、すぐに起動する、アルペジオ鍵域で押鍵が発生していればすぐに起動する、以後において最初にアルペジオ鍵域で押鍵が発生したときに起動する等が挙げられる。
又、ユーザによって選択スイッチが操作されたときに、その時点で再生されているアルペジオパターン(パート作業用バッファのアルペジオパターンバッファに登録されているアルペジオパターン)のアルペジオ組が、今回ユーザが操作した選択スイッチに割り当てられているアルペジオ組である場合には、該選択スイッチの操作を、そのアルペジオパターンの再生を停止する指示として認識し、そのアルペジオパターンの再生を停止して(図11におけるプログラムを停止して)、全てのパート用作業バッファのアルペジオパターンバッファと専用オフセットバッファをクリアする。
図9で示すフローチャートは、鍵盤上のいずれかの鍵が押鍵されたときに起動する押鍵処理を行うプログラムであって、図10に示すプログラムを、パート1〜パート4を順に処理の対象として起動するようにしている。
ここで、図10のプログラムの動作を、パート1を処理の対象とした場合を例として説明する。
パート1を処理の対象として、図10のプログラムが起動すると、パート1用作業バッファ内のパート鍵域バッファに記録されているパート1の鍵域を表すデータを参照し、該鍵域(音高の範囲)内に、今回、新たに押鍵された鍵の音高が属しているか否かを判断する(ステップS11)。
このステップS11で属していないと判断されると、パート1を処理対象とした図10のプログラムを終了し、引き続き、パート2を処理対象とした図10のプログラムを起動する。
このステップ12で属していないと判断されると、今回、新たに押鍵された鍵に対応する楽音を、選択されているボイスデータ(ボイスデータ中のエレメントデータ)で設定された音色で発音し(ステップS13)、パート1を処理対象とした図10のプログラムを終了し、引き続き、パート2を処理対象とした図10のプログラムを起動する。
又、前記ステップS13で発音された楽音は、離鍵されたときに起動する離鍵処理(図略)において消音される。
このステップS15で、パート1のアルペジオパターンが再生の開始を待っている状態であると判断されると、パート1のアルペジオパターンを再生するプログラム(後述する図11のプログラム)を起動することによって(当該パート1のアルペジオパターンを再生するための図11のプログラムがMIDIクロックのタイミング毎に起動するように設定することによって)、パート1のアルペジオパターンの再生を開始する(ステップS16)。
前記ステップS15で、パート1のアルペジオパターンが再生の開始を待っている状態ではないと判断されると、パート1を処理対象とした図10のプログラムを終了し、引き続き、パート2を処理対象とした図10のプログラムを終了する。
図11で示すフローチャートは、MIDIクロックのタイミング毎に、且つ再生するアルペジオパターン毎に独立して起動するアルペジオパターンの再生処理をするプログラムである。
すなわち、パート毎に図11の処理を行うプログラムが起動され、パート1〜パート4夫々のアルペジオパターンを再生する夫々のプログラムが四つ同時に起動される。
又、パート毎に、再生対象としているアルペジオパターンは、前記したように図8のプログラムのステップS9,S10において特定されている。
尚、本形態の説明では、一つのパート(例えばパート1)に対応して起動している一つの図11におけるプログラムのフローチャートについて説明する。
イベントデータがあると判断されると、パート1用作業バッファ内のアルペジオパターンバッファからイベントデータを読み出す(ステップS18)。
この読出では、対象とするアルペジオパターンが何であっても、読出の対象となるバッファは、パート1用作業バッファの専用オフセットバッファである。
次に、パート1用作業バッファ内の共通オフセットバッファからベロシティオフセット(共通ベロシティオフセット)値を読み出す(ステップS20)。
この読出では、対象とするアルペジオパターンが何であっても、読出の対象となるバッファは、パート1用作業バッファの共通オフセットバッファである。
次に、ステップS19とステップS20で読み出した専用ベロシティオフセット値と共通ベロシティオフセット値を使って、前記ステップS18で読み出したイベントデータ中のベロシティの値を変更する(ステップS21)。
この読出では、対象とするアルペジオパターンが何であっても、読出の対象となるバッファはパート1用作業バッファの専用オフセットバッファである。
次に、パート1用作業バッファ内の共通オフセットバッファからゲートタイムオフセット(共通ゲートタイムオフセット)値を読み出す(ステップS23)。
この読出では、対象とするアルペジオパターンが何であっても、読出の対象となるバッファは、パート1用作業バッファの共通オフセットバッファである。
次に、ステップS22とステップS23で読み出した専用ゲートタイムオフセット値と共通ゲートタイムオフセット値を使って、前記ステップS18で読み出したイベントデータ中のゲートタイムの値を変更する(ステップS24)。
又、オフセットするパラメータは、例示したベロシティとゲートタイムに限定するものではなく、例えば、アルペジオ鍵域で押鍵指示された音高をオクターブ単位で変更させて発音する際に、何オクターブ分変更するかを指定するデータある「オクターブ」や、楽音の発音開始タイミングに対応するクロック値を表すデータである「タイミング」等の各種パラメータも含む。
1:演奏操作子
2:設定操作子
3:検出回路
4:検出回路
5:CPU
6:ROM
7:RAM
8:タイマ
9:ディスプレイ
10:記憶装置
11:MIDIインターフェース
12:通信インターフェース
13:音源回路
14:効果回路
15:サウンドシステム
91:表示回路
110:MIDI機器
Claims (3)
- 複数の演奏パターンを同時に再生することが可能な演奏パターン再生装置であって、
複数のパートを備えたパフォーマンスデータを複数記憶した記憶手段であって、該パートの各々には、複数の演奏パターンが関連付けられている記憶手段と、
演奏パターンに含まれるパラメータの値を補正するための共通オフセットデータを設定する共通オフセットデータ設定手段であって、前記パートごとに一つずつの共通オフセットデータを設定する共通オフセットデータ設定手段と、
演奏パターンに含まれるパラメータの値を補正するための専用オフセットデータを設定する専用オフセットデータ設定手段であって、前記演奏パターンごとに一つずつの専用オフセットデータを設定する専用オフセットデータ設定手段と、
前記記憶手段に記憶された複数のパフォーマンスデータの内から一つを選択するパフォーマンスデータ選択手段と、
前記パフォーマンスデータ選択手段で選択されたパフォーマンスデータを構成している複数のパートの少なくとも一つのパートについて、当該パートに対応付けられている複数の演奏パターンから一つを選択して、選択された演奏パターンの再生開始を指示する再生開始指示手段と、
前記前記再生開始指示手段によって指示された演奏パターンを再生する演奏パターン再生手段であって、前記共通オフセットデータ設定手段によって、前記選択された演奏パターンが対応付けられているパートに対して設定されている共通オフセットデータ、及び前記専用オフセットデータ設定手段によって、前記選択された演奏パターンに対して設定されている専用オフセットデータに基づいて、前記選択された演奏パターンのパラメータの値をオフセットし、該オフセットされた値で前記支持された演奏パターンを再生する演奏パターン再生手段と、
を備えていることを特徴とする演奏パターン再生装置。 - 前記演奏パターン再生手段は、演奏パターンの再生中に、該演奏パターンのイベント処理毎にオフセットすることを特徴とする請求項1に記載の演奏パターン再生装置。
- 複数の演奏パターンを同時に再生することが可能な演奏パターン再生装置に適用されるコンピュータプログラムであって、
複数のパートを備えたパフォーマンスデータを複数記憶した記憶手段であって、該パートの各々には、複数の演奏パターンが関連付けられている記憶手段に記憶された演奏パターンに含まれるパラメータの値を補正するための共通オフセットデータを設定する共通オフセットデータ設定手段であって、前記パートごとに一つずつの共通オフセットデータを設定するステップと、
演奏パターンに含まれるパラメータの値を補正するための専用オフセットデータを設定する専用オフセットデータ設定手段であって、前記演奏パターンごとに一つずつの専用オフセットデータを設定するステップと、
前記記憶手段に記憶された複数のパフォーマンスデータの内から一つを選択するステップと、
前記パフォーマンスデータ選択手段で選択されたパフォーマンスデータを構成している複数のパートの少なくとも一つのパートについて、当該パートに対応付けられている複数の演奏パターンから一つを選択して、選択された演奏パターンの再生開始を指示するステップと、
前記前記再生開始指示手段によって指示された演奏パターンを再生するステップであって、前記共通オフセットデータ設定手段によって、前記選択された演奏パターンが対応付けられているパートに対して設定されている共通オフセットデータ、及び前記専用オフセットデータ設定手段によって、前記選択された演奏パターンに対して設定されている専用オフセットデータに基づいて、前記選択された演奏パターンのパラメータの値をオフセットし、該オフセットされた値で前記支持された演奏パターンを再生するステップと、
を備えていることを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006354842A JP4835434B2 (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | 演奏パターン再生装置及びそのコンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006354842A JP4835434B2 (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | 演奏パターン再生装置及びそのコンピュータプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008164969A JP2008164969A (ja) | 2008-07-17 |
JP4835434B2 true JP4835434B2 (ja) | 2011-12-14 |
Family
ID=39694557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006354842A Expired - Fee Related JP4835434B2 (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | 演奏パターン再生装置及びそのコンピュータプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4835434B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5387182B2 (ja) * | 2009-07-08 | 2014-01-15 | ヤマハ株式会社 | 電子音楽装置およびその制御方法を実現するためのプログラム |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1245155B (it) * | 1991-02-13 | 1994-09-13 | Roland Europ Spa | Sistema per l'impostazione di parametri in uno strumento musicale elettronico |
JP3666100B2 (ja) * | 1996-01-30 | 2005-06-29 | ヤマハ株式会社 | 楽音出力装置 |
JPH09325773A (ja) * | 1996-05-31 | 1997-12-16 | Yamaha Corp | 音色選択装置及び音色調整装置 |
JP3829439B2 (ja) * | 1997-10-22 | 2006-10-04 | ヤマハ株式会社 | アルペジオ発音装置およびアルペジオ発音を制御するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体 |
JP3632536B2 (ja) * | 1999-12-22 | 2005-03-23 | ヤマハ株式会社 | パート選択装置 |
JP4318194B2 (ja) * | 2001-01-18 | 2009-08-19 | 株式会社河合楽器製作所 | 電子楽器の自動伴奏装置及び自動伴奏方法 |
-
2006
- 2006-12-28 JP JP2006354842A patent/JP4835434B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008164969A (ja) | 2008-07-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2006284817A (ja) | 電子楽器 | |
JPH09319368A (ja) | 電子楽器の移調制御装置 | |
JP2007316269A (ja) | 楽音合成装置及びプログラム | |
JP6728702B2 (ja) | 電子音響装置 | |
JP3551087B2 (ja) | 楽曲自動再生装置および連続楽曲情報作成再生プログラムを記録した記録媒体 | |
JP4835434B2 (ja) | 演奏パターン再生装置及びそのコンピュータプログラム | |
JP4962592B2 (ja) | 電子楽器および電子楽器に適用されるコンピュータプログラム | |
JP4556852B2 (ja) | 電子楽器および電子楽器に適用されるコンピュータプログラム | |
JP3649014B2 (ja) | 演奏データファイルの再生設定制御装置 | |
JP3671788B2 (ja) | 音色設定装置および音色設定方法並びに音色設定プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体 | |
JP3632536B2 (ja) | パート選択装置 | |
JP2000089774A (ja) | カラオケ装置 | |
JP4835433B2 (ja) | 演奏パターン再生装置及びそのコンピュータプログラム | |
JP4802947B2 (ja) | 奏法決定装置及びプログラム | |
JP3620396B2 (ja) | 情報修正装置及び情報修正プログラムを記録した媒体 | |
JP4270102B2 (ja) | 自動演奏装置及びプログラム | |
JP3379098B2 (ja) | 演奏装置、および該装置に係るプログラムまたはデータを記録した記録媒体 | |
JP3680732B2 (ja) | 演奏装置および記憶媒体 | |
JP5200368B2 (ja) | アルペジオ生成装置およびアルペジオ生成方法を実現するためのプログラム | |
JP2017129611A (ja) | 電子音響装置 | |
JP6665541B2 (ja) | 電子音響装置 | |
JP3791784B2 (ja) | 演奏装置 | |
JP3460562B2 (ja) | 入力・編集装置および記憶媒体 | |
JP2947150B2 (ja) | 自動演奏装置 | |
JP5458501B2 (ja) | 楽音生成装置及びプログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091021 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110804 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110830 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110912 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4835434 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |