JP3829439B2 - アルペジオ発音装置およびアルペジオ発音を制御するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルペジオ(分散和音)の発音タイミング等を定めたアルペジオパターンに基づいて、鍵盤等から入力される音高情報から定めた音高でアルペジオの発音を行うアルペジオ発音装置およびアルペジオ発音を制御するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
【0002】
従来、電子楽器において、自動伴奏の一形態として簡単な操作でアルペジオの発音を行えるものがある。すなわち、複数のアルペジオパターンが予め記憶されており、その中から一つのアルペジオパターンを選択して鍵盤の低音側の所定鍵域を押鍵することにより、押鍵された鍵のノートナンバからアルペジオパターンに応じて複数のノートナンバが生成され、そのノートナンバの楽音が所定の順番で発音される。すなわち、所定の鍵域で複数の鍵を同時にあるいは適宜押鍵するだけで、アルペジオ奏法の運指を行わなくてもアルペジオの伴奏が行える。
【0003】
アルペジオパターンは、アルペジオの構成音の発音タイミング、音長、音量あるいは音程のオクターブシフトなどを定めた1セットのデータであり、予めプリセットされたものやユーザーが設定したものなど、複数のアルペジオパターンから選択して用いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の電子楽器では、演奏に先立って一つのアルペジオパターンしか選択できないので、演奏中においては一種類のアルペジオ効果のみしか表現できないため演奏が単調なものとなってしまうという問題がある。
本発明は、アルペジオの機能を高めることにより表現力豊かなアルペジオの発音を行えるようにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のアルペジオ発音装置は、アルペジオの構成音の音高を定める1乃至複数の音高情報を入力する音高情報入力手段と、アルペジオの構成音の少なくとも発音タイミングとキーナンバとの列からなるアルペジオパターンを外部から入力するインターフェースと、キーナンバに対応して予め設定されたレジスタと、前記アルペジオパターンを複数種類記憶するアルペジオパターン記憶手段であって、前記インターフェースから入力されたアルペジオパターンを記憶可能なアルペジオパターン記憶手段と、上記アルペジオパターン記憶手段から複数のアルペジオパターンを選択するためのアルペジオパターン選択手段と、前記音高情報入力手段で入力された音高情報と前記アルペジオパターン選択手段で選択された複数のアルペジオパターンとに基づいて、複数のアルペジオの楽音を発生する楽音発生手段と、を備え、前記入力された音高情報を所定ルールでキーナンバに割り当てて該キーナンバに対応する前記レジスタに格納し、前記複数のアルペジオパターンのそれぞれの発音タイミングにおいて、該アルペジオパターンから読み出したキーナンバに対応する前記レジスタから音高情報を読み出し、該音高情報に基づく楽音をアルペジオ音として発生させることにより、前記複数のアルペジオパターンの楽音を発生することを特徴とする。
【0006】
上記のように構成された請求項1記載のアルペジオ発音装置によれば、複数種類のアルペジオ効果を同時に得ることができるので、表現力豊かなアルペジオの発音となり、多彩な楽音の演奏を楽しむことができる。
【0007】
本発明の請求項2記載のアルペジオ発音装置は、アルペジオの構成音の音高を定める1乃至複数の音高情報を入力する音高情報入力手段と、アルペジオの構成音の少なくとも発音タイミングとキーナンバとの列からなるアルペジオパターンを複数種類記憶するアルペジオパターン記憶手段と、楽音の要素を変更するためのデータからなる複数のグルーヴパターンを外部から入力するインターフェースと、キーナンバに対応して予め設定されたレジスタと、前記グルーヴパターンを記憶するグルーヴパターン記憶手段であって、前記インターフェースから入力されたグルーヴパターンを記憶可能なグルーヴパターン記憶手段と、上記グルーヴパターン記憶手段からグルーヴパターンを選択するためのグルーヴパターン選択手段と、前記アルペジオパターン記憶手段に記憶されたアルペジオパターンの楽音の要素を前記グルーヴパターン選択手段で選択されたグルーヴパターンに基づいて変更するアルペジオパターン変更手段と、前記音高情報入力手段で入力された音高情報と前記アルペジオパターン変更手段で変更された複数のアルペジオパターンとに基づいて、アルペジオの楽音を発生する楽音発生手段と、を備え、前記入力された音高情報を所定ルールでキーナンバに割り当てて該キーナンバに対応する前記レジスタに格納し、前記複数のアルペジオパターンのそれぞれの発音タイミングにおいて、該アルペジオパターンから読み出したキーナンバに対応する前記レジスタから音高情報を読み出し、該音高情報に基づく楽音をアルペジオ音として発生させることにより、前記複数のアルペジオパターンの楽音を発生することを特徴とする。
【0008】
上記のように構成された請求項2記載のアルペジオ発音装置によれば、アルペジオ効果に加えて、発音タイミングに微妙なノリを付与できるなどのグルーヴ効果も同時に付与できるので、表現力豊かなアルペジオの発音となり、多彩な楽音の演奏を楽しむことができる。
【0013】
本発明の請求項3記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアルペジオ発音を制御するためのプログラムを記録した媒体であって、アルペジオの構成音の音高を定める1乃至複数の音高情報を入力するステップと、アルペジオの構成音の少なくとも発音タイミングとキーナンバとの列からなるアルペジオパターンを、外部からインターフェースを介して入力するステップと、少なくともインターフェースを介して入力されたアルペジオパターンを含めて、前記アルペジオパターンを複数種類記憶したアルペジオパターン記憶手段から、複数のアルペジオパターンを選択させるステップと、前記入力された音高情報と前記アルペジオパターン記憶手段から選択された複数のアルペジオパターンとに基づいて、複数のアルペジオの楽音を発生する各ステップであって、前記入力された音高情報を所定ルールでキーナンバに割り当てて該キーナンバに対応するレジスタに格納するステップと、前記複数のアルペジオパターンのそれぞれの発音タイミングにおいて、該アルペジオパターンから読み出したキーナンバに対応する前記レジスタから音高情報を読み出し、該音高情報に基づく楽音をアルペジオ音として発生させるステップと、を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したものであり、このプログラムの実行によれば請求項1と同様な作用効果が得られる。
【0014】
本発明の請求項4記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアルペジオ発音を制御するためのプログラムを記録した媒体であって、アルペジオの構成音の音高を定める1乃至複数の音高情報を入力するステップと、楽音の要素を変更するためのデータからなる複数のグルーヴパターンを、外部からインターフェースを介して入力するステップと、少なくともインターフェースを介して入力されたグルーヴパターンを記憶したグルーヴパターン記憶手段からグルーヴパターンを選択させるステップと、アルペジオの構成音の少なくとも発音タイミングとキーナンバとの列からなるアルペジオパターンの楽音の要素を前記グルーヴパターン記憶手段から選択されたグルーヴパターンに基づいて変更するステップと、前記入力された音高情報と前記変更された複数のアルペジオパターンとに基づいて、アルペジオの楽音を発生する各ステップであって、前記入力された音高情報を所定ルールでキーナンバに割り当てて該キーナンバに対応するレジスタに格納するステップと、前記複数のアルペジオパターンのそれぞれの発音タイミングにおいて、該アルペジオパターンから読み出したキーナンバに対応する前記レジスタから音高情報を読み出し、該音高情報に基づく楽音をアルペジオ音として発生させるステップと、を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したものであり、このプログラムの実行によれば請求項2と同様の作用効果が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明のアルペジオ発音装置を適用した電子楽器のブロック図であり、CPU1はROM2に格納されている制御プログラムに基づいてRAM3のワーキングエリアを使用して電子楽器全体の制御を行う。鍵盤演奏時には、CPU1は鍵盤4からのノートナンバやキーオン信号等を検出回路4aを介して取り込み、音源回路5に対してノートナンバ、ベロシティおよびノートオン/ノートオフを設定することで発音処理および消音処理を行う。なお、音源回路5はCPU1から設定されるノートナンバ、ノートオン、ベロシティに基づいて設定されている音色の楽音信号を発生し、音源回路5で発生された楽音信号には効果回路6で各種効果が付与され、サウンドシステム7で楽音が発生される。また、ノートナンバとノートオフが設定されることにより楽音信号を減衰または停止し、消音される。
【0017】
アルペジオモードの時には、ユーザーにより鍵盤4の任意の鍵域をアルペジオ鍵域として設定するようになっており、このアルペジオ鍵域で検出されたノートナンバ(音高情報)はアルペジオの構成音の音高を定めるために用いる。そして、このアルペジオ鍵域で検出されたノートナンバと後述説明するアルペジオパターンに基づいてノートナンバ、ベロシティおよびノートオン/ノートオフを音源回路5に設定することでアルペジオ発音および消音を行う。また、アルペジオ鍵域以外で検出されたノートナンバは通常の鍵盤演奏としての楽音発生に用いる。なお、アルペジオ鍵域の設定には、鍵盤4を低音側と高音側の2つに分割する分割点を選択してこの分割点から低音側をアルペジオ鍵域としたり、アルペジオ鍵域の音高範囲を直接選択するなどの方法がある。
【0018】
また、CPU1は操作パネルに配設されたスイッチ8からの入力データを検出回路8aを介して取り込み、アルペジオモードへの切換えなど、スイッチ8の操作に応じた各種処理を行う。さらに、アルペジオパターンの選択などユーザーの入力操作等は、スイッチ8の他に表示回路9の液晶パネル等を利用した所謂GUI(グラフィカル・ユーザーズ・インターフェース)も併用される。
【0019】
また、CPU1は入力指定されたテンポの情報をタイマ10に設定し、タイマ10は設定されたテンポに応じてクロック信号(テンポクロック)を発生し、CPU1はこの1クロック信号毎に割込み処理を行なってアルペジオ発音の処理を行う。なお、この実施例では、上記クロック信号は4分音符一拍に相当するクロック数を96個としており、1小節長は384クロックとなる。
【0020】
外部記憶装置11はハードディスク装置、フロッピィディスク装置、CD−ROM装置、光磁気ディスク装置等であり、アルペジオパターンなどの各種データの入力と記憶に用いることもできる。また、インターフェース12はMIDI機器あるいは外部コンピュータとの通信インターフェースであり、他のMIDI機器や外部コンピュータとの間でアルペジオパターンなどの各種データの授受を行えるようになっている。
【0021】
図2はアルペジオパターンのフォーマットを示す図である。アルペジオパターンは、「タイミング」、「ゲートタイム」、「キーナンバ」、「オクターブ」および「ベロシティ」の5つ1セットのデータを1つの楽音に対応する1発音分データとし、1小節に相当する発音数だけの1発音分データを最後の「エンドデータ」まで記憶したものである。「タイミング」は楽音の発音開始タイミングに対応するクロック値を表すデータであり、「ゲートタイム」は発音する楽音のキーオンからキーオフまでの時間長(クロック数値)を表すデータである。
【0022】
「キーナンバ」は発音する楽音の音高を決めるためのデータである。すなわち、RAM3にはこの「キーナンバ」に対応するレジスタが予め設定され、アルペジオ鍵域において検出されたノートナンバをそのレジスタに格納することにより、所定のルールで「キーナンバ」のデータに対してノートナンバを割り当てる。そして、アルペジオ発音処理において、アルペジオパターン中の「キーナンバ」に対して割り当てられたノートナンバをレジスタから読み出し、このノートナンバを発音する楽音の音高を定めるノートナンバとする。なお、このノートナンバは、オクターブシフト等の処理もあるので楽音の音高そのものとなるとは限らない。
【0023】
例えば、アルペジオ鍵域において検出可能な押鍵数を4つに設定した場合「キーナンバ」は“1”〜“4”の数値であり、この「キーナンバ」の値はアルペジオの音高変化パターンに対応して各1発音分データ毎に予め決められている。また、この実施例では、アルペジオ鍵域で押鍵された鍵のノートナンバを、低音側のノートナンバから順に若い「キーナンバ」から順に割り当てるルールにしている。
【0024】
「オクターブ」は、アルペジオ鍵域で押鍵指示された音高をオクターブ単位で変更させて発音する際に、何オクターブ分変更するかを指定するデータである。例えば、「キーナンバ」に割り当てられたノートナンバがC3であった時において、「オクターブ」の値が“0”と記憶されている場合には、C3の音高を発音するタイミングで該C3の音高でそのまま発音させるが、「オクターブ」の値が“+1”と記憶されている場合には、C3の音高を発音するタイミングで該C3を1オクターブ上にシフトしたC4の音高で発音させる。
【0025】
「ベロシティ」は発音する楽音のベロシティ値(音量の制御などに利用されるデータ)を表すデータである。なお、ベロシティ値を検出可能な鍵盤において本実施例のアルペジオ機能を用いる場合には、上記「ベロシティ」に関するデータを無視して、押鍵時に検出された各鍵に対応するベロシティ値を用いるようにしてもよい。
【0026】
次に、次表1に示したアルペジオパターンの具体例に基づいて、アルペジオパターンとアルペジオ発音の一例を説明する。なお、表中の「timing」はタイミングを、「gate」はゲートを、「key」はキーナンバを、「oct」はオクターブを、「vel」はベロシティを表している。また、アルペジオパターンの長さは1小節分(384クロック)であり、タイミング(timing)の値からわかるように、この例のアルペジオパターンは4分音符毎に発音するパターンである。
【0027】
【表1】
【0028】
いま、アルペジオ鍵域でノートナンバがB3、C3、E3、G3の鍵が押鍵されたとすると、キーナンバ「1」(key=1)にC3が、キーナンバ「2」(key=2)にE3が、キーナンバ「3」(key=3)にG3が、キーナンバ「4」(key=4)にB3がそれぞれ割り当てられる(低音順)。なお、表1の例ではkeyの値は「1」または「2」だけに設定されており、このアルペジオパターンは、アルペジオ鍵域で押鍵された鍵の低音側から2つのノートナンバだけで音高を定めるようなパターンである。
【0029】
表1の1拍目と2拍目は、ともにkey=1であるので、このkey=1に割り当てられたノートナンバC3により音高が決められる。1拍目はoct=+0であるので、図5に示したように1拍目はそのままC3の音高となる。しかし、2拍目はoct=+1であるのでC3の1オクターブ上のC4の音高となる。また、3拍目と4拍目は、ともにkey=2であるので、このkey=2に割り当てられたノートナンバE3により音高が決められ、3拍目はoct=+0であるのでそのままE3の音高となるが、4拍目はoct=+1であるのでE3の1オクターブ上のE4の音高となる。
【0030】
以上のように、アルペジオ鍵域で押鍵された鍵のノートナンバをキーナンバで参照し、アルペジオパターンに応じてそのノートナンバの音高でそのまま発音したり、オクターブシフトしたりして発音する。すなわち押鍵された鍵の上記ノートナンバはアルペジオの構成音の音高を定める音高情報となっている。
【0031】
この電子楽器は、アルペジオ発音の機能の他に、ユーザが作成した演奏データに対して微妙なノリやグルーヴ感(音楽家の演奏時の癖のような表現)を付加するためのグルーヴ機能を備えている。アルペジオパターンも楽音の時系列な発音タイミングを表したものであり、演奏データに類似したフォーマットである。そこで、上記グルーヴ機能によりアルペジオパターンの変更を行えるようにしている。
【0032】
(グルーヴ機能)
ここで、グルーヴ機能について説明する。グルーヴ機能はアルペジオパターンのうちの楽音の要素である「タイミング」、「ゲートタイム」および「ベロシティ」のデータを、例えば演奏のスタイル(スイング、ビートロック、その他の曲のジャンル)に馴染むように変更するものであり、図3に示したようなグルーヴパターンのデータに基づいてアルペジオパターンを変更する。
【0033】
ところで、ユーザーが鍵盤演奏等によって入力した演奏データは楽音の発音タイミングが正確な拍の位置からずれることがあるので、従来から、この演奏データの発音タイミングを正確な拍の位置に修正する機能(「クォンタイズ」という。)が知られている。この実施例のグルーヴ機能でも、先ずアルペジオパターンに対してクォンタイズをかけ、そのクォンタイズされたアルペジオパターンを変更する。なお、後述説明する「グルーヴ機能ユーザー設定値」により実質的にクォンタイズをかけないようにもできる。
【0034】
図3に示したように、グルーヴパターンは、クォンタイズの基準となる拍を指定するための「クォンタイズバリュー」というデータ(16分音符、8分音符、4分音符等を指定するデータ)を持っており、グルーヴパターンは、各基準とする拍に対応してこの「クォンタイズバリュー」に応じたセット数の「グルーヴデータ」を持っている。例えば、4分の4拍子で1小節分のグルーヴパターンのとき、クォンタイズバリューが16分音符の場合は16セット、8分音符の場合は8セット、4分音符の場合は4セットとなる。なお、「クォンタイズバリュー」で指定される拍の位置を基準にした処理単位を「グリッド」という。
【0035】
グルーヴデータの1セットは、楽音の発音タイミングを前後に移動するためのクロック数を表す「クロックシフト」、楽音のゲートタイムを増減する割合を表す「ゲートタイムレート」、楽音のベロシティを増減する値を表す「ベロシティオフセット」のデータで構成されている。
【0036】
また、この実施例では、ユーザーが設定する設定値(「グルーヴ機能ユーザー設定値」)により、クォンタイズを含むグルーヴ機能の効き具合を調節できるようになっている。この「グルーヴ機能ユーザー設定値」には、クォンタイズのかかり具合を決める値としての「クォンタイズストレングス」、グルーヴパターンで設定されているクロックシフトの値をどの程度、発音する楽音にかけるかを決める値としての「グルーヴタイミング」、グルーヴパターンで設定されているゲートタイムレートの値をどの程度、発音する楽音にかけるかを決める値としての「グルーヴゲートタイム」、および、グルーヴパターンで設定されているベロシティオフセットの値をどの程度、発音する楽音にかけるかを決める値としての「グルーヴベロシティ」がある。
【0037】
図6はグルーヴパターンの一例を示す図、図7はグルーヴ機能によるアルペジオパターンの変更の一例を示す図であり、同図に基づいてグルーヴ機能の具体例について説明する。なお、「クォンタイズバリュー」は「4分音符」の場合であり、「グルーヴ機能ユーザー設定値」の「クォンタイズストレングス」、「グルーヴタイミング」、「グルーヴゲートタイム」および「グルーヴベロシティ」の値は全て“0.5”とする。
【0038】
図7の横軸は1小節分の時間(クロック)に対応し、縦軸はベロシティに対応している。先ず、図7(A) は元のアルペジオパターンであり、第1グリッドの楽音はタイミングが0クロック(小節の頭)、ゲートタイムが48クロック、ベロシティが30である。また、第2グリッドの楽音はタイミングが2拍目から24クロック後、ゲートタイムが24クロック、ベロシティが20である。また、第3グリッドの楽音はタイミングが3拍目の頭、ゲートタイムが48クロック、ベロシティが30である。また、第4グリッドの楽音はタイミングが4拍目から24クロック後、ゲートタイム24クロック、ベロシティが30である。
【0039】
上記のアルペジオパターン(図7(A) )にクォンタイズをかけると、各楽音のタイミングの基準の拍からのズレ分に「クォンタイズストレングス」(“0.5”)を掛けた分だけタイミングがシフトする。すなわち、図7(B) に示したように、第1グリッドと第3グリッドはもともとズレがないのでそのままの位置になるが、第2グリッドと第4グリッドはタイミングがそれぞれ12クロック(24クロック×0.5)だけ前にシフトされてクォンタイズされる。
【0040】
そして、このクォンタイズされた図7(B) のアルペジオパターンに対して、図6のグルーヴパターンおよび「グルーヴ機能ユーザー設定値」に基づいて、図7(C) のようにタイミングが変更され、図7(D) のようにゲートタイムが変更され、さらに図7(E) のようにベロシティが変更される。なお、この実施例では、タイミング、ゲートタイム、ベロシティを各グリッド毎に次式により変更する。また、「グルーヴ機能ユーザー設定値」(グルーヴタイミング、グルーヴゲートタイムおよびグルーヴベロシティ)は各グリッドに共通である。
【0041】
【数1】
【0042】
ただし、tNは新タイミング、tOは旧タイミング、CSはクロックシフト、GvTはグルーヴタイミング、gNは新ゲートタイム、gOは旧ゲートタイム、GTRはゲートタイムレート、GvGTはグルーヴゲートタイム、vNは新ベロシティ、vOは旧ベロシティ、VOFはベロシティオフセット、GvVはグルーヴベロシティである。
【0043】
図4は実施例における要部の構成と動作を概念的に示す図である。アルペジオパターンとグルーヴパターンはROM2またはRAM3にそれぞれ複数種類記憶れており、ユーザーはアルペジオモードに設定すると、複数のアルペジオパターン、複数のグルーヴパターンをそれぞれ選択可能になる。なお、各アルペジオパターンおよびグルーヴパターンはそれぞれ番号等によって区別され、この番号を選択入力してRAM3に記憶しておくことにより、各アルペジオパターンおよびグルーヴパターンが選択される。また、RAM3にはアルペジオパターンの選択状態を示すarpeggioフラグが設けられており、このarpeggioフラグの値はアルペジオパターンが選択されていない状態で“0”、1つ選択された状態で“1”、2つ選択された状態で“2”として設定される。
【0044】
この実施例では2つのアルペジオパターンを選択できるようになっており、各選択されたアルペジオパターンに対応して所望のグルーヴパターンが選択できる。そして、入力設定したグルーヴ機能ユーザー設定値と選択されたグルーヴパターンに基づいて、選択されたアルペジオパターンをそれぞれ前記の具体例のように変更する。この変更したアルペジオパターンはそれぞれ第1の変更アルペジオパターン、第2の変更アルペジオパターンとしてRAM3に記憶する。なお、請求項1に対応してグルーヴパターンを選択しないようにしてもよく、この場合にはグルーヴ機能は使わない。
【0045】
第1および第2の変更アルペジオパターンを記憶するとき、各変更アルペジオパターン内の「タイミング」を格納するtiming1フラグおよびtiming2フラグに、それぞれ変更アルペジオパターンにおける最初の1発音分データ(図2)のタイミング値をセットする。なお、グルーヴ機能で変更しなかったときは、選択したアルペジオパターンにおける最初の1発音分データのタイミング値をそれぞれセットする。
【0046】
そして、アルペジオモードにおいて、押離鍵処理により、鍵盤4のアルペジオ鍵域で押鍵が検出されると、押鍵された鍵のノートナンバを前記のようにキーナンバに割り当てるとともに、アルペジオ演奏(割込み処理)によりtiming1フラグ、gate1フラグ、timing2フラグ、gate2フラグの制御を行い、第1および第2の変更アルペジオパターン(変更しなかった場合は元の選択された2つのアルペジオパターン)のキーナンバ、ベロシティに基づいて、キーナンバに対応する音高の楽音を発生する。これにより、2種類のアルペジオパターンでアルペジオ発音が行われる。
【0047】
図8は実施例における制御プログラムのメインループのフローチャート、図9〜図11はサブルーチンおよび割込み処理のフローチャートであり、各フローチャートに基づいて実施例の動作を説明する。なお、以下の説明およびフローチャートにおいて、制御に用いられるフラグを下記のラベルで表記し、各フラグとそれらの記憶内容は特に断らない限り同一のラベルで表す。
【0048】
arpeggio:アルペジオパターンの選択状態を表すフラグ
timing1:選択された第1のアルペジオパターンまたは第1の変更アルペジオパターン内の「タイミング」値を格納するフラグ
timing2:選択された第2のアルペジオパターンまたは第2の変更アルペジオパターン内の「タイミング」値を格納するフラグ
gate1:選択された第1のアルペジオパターンまたは第1の変更アルペジオパターン内の「ゲートタイム」値を格納するフラグ
gate2:選択された第2のアルペジオパターンまたは第2の変更アルペジオパターン内の「ゲートタイム」値を格納するフラグ
time:アルペジオ発音が開始されてから現在に至るまでのクロック数を表すフラグ
run:アルペジオ発音開始指示が成されているか否かを表すフラグ
【0049】
先ず、電源の投入等によってCPU1が図8のメインルーチンの処理を開始すると、ステップS1で、arpeggio、timing1、timing2、gate1、gate2、time、runの各フラグにそれぞれ“0”をセットする等の初期設定を行う。次に、ステップS2でアルペジオモードが選択されているか否かを判定し、アルペジオモードが選択されていればステップS3で図9のアルペジオ設定処理を行ってステップS4に進み、アルペジオモードが選択されていなければステップS4で図10の押離鍵処理を行ってステップS5に進む。ステップS5ではパネルスイッチ8の操作検出およびその操作に対応する処理等のその他の処理を行い、次にステップS6で、電源オフ等により終了が指定されたか否かを判定し、指定されれば処理を終了し、指定されなければステップS2に戻る。なお、ステップS5のその他の処理によりアルペジオモードの選択処理を行い、ここでアルペジオモードに選択されたか否かがステップS2で判定される。
【0050】
図9のアルペジオ設定処理では、ステップS11でarpeggioフラグに“1”をセットし、ステップS12でユーザーによる入力操作に対する処理を行ってアルペジオ鍵域を決定し、ステップS13でユーザーによる入力操作に対する処理を行って第1のアルペジオパターンを選択する処理を行う。次に、ステップS14でユーザーによる入力操作に対する処理を行ってグルーヴパターンを使用するように設定されたか否かを判定し、使用しなければステップS17に進み、使用するのであればステップS15で第1のグルーヴパターンを選択する処理を行う。そして、ステップS16で第1のアルペジオパターンを第1のグルーヴパターンに基づいて変更し、第1の変更アルペジオパターンとしてRAM3の予め決められた領域に記憶し、ステップS17に進む。ステップS17では選択されたアルペジオパターン、または、グルーヴパターン使用時には第1の変更アルペジオパターンについて、その最初のタイミング値をtiming1フラグにセットし、ステップS18に進む。
【0051】
ステップS18では、ユーザーによる入力操作に対する処理を行って第2のアルペジオパターンを選択するように設定されたか否かを判定し、選択しないのであればアルペジオ設定処理を終了する。第2のアルペジオパターンを選択するのであれば、ステップS19でarpeggioフラグに“2”をセットし、ステップS101で入力操作に対する処理を行って第2のアルペジオパターンを選択する処理を行ってステップS102に進む。ステップS102では、前記同様にグルーヴパターンを使用するように設定されたか否かを判定し、使用しなければステップS105に進み、使用するのであればステップS103で第2のグルーヴパターンを選択する処理を行う。そして、ステップS104で第2のアルペジオパターンを第2のグルーヴパターンに基づいて変更し、第2の変更アルペジオパターンとしてRAM3の予め決められた領域に記憶し、ステップS105に進む。ステップS105では第2の選択されたアルペジオパターン、または、グルーヴパターン使用時には第2の変更アルペジオパターンについて、その最初のタイミング値をtiming2フラグにセットし、アルペジオ設定処理を終了する。
【0052】
なお、選択されたアルペジオパターンあるいは変更アルペジオパターンの各データ(タイミング、ゲートタイム、キーナンバ、オクターブ、ベロシティ)は所定のポインタを用いて、このポインタの更新により順次読み出すようになっており、上記最初のタイミング値をtiming1あるいはtiming2にセットした場合のように、データを読み出すと次のデータ(上記の例ではゲートタイム)にポインタをセットする。
【0053】
以上の処理により、第1のアルペジオパターンと第2のアルペジオパターンを選択することができる。また、第1のアルペジオパターンおよび第2のアルペジオパターンに対して、それぞれ所望のグルーヴパターンに基づいて変更することができる。上記の実施例では、アルペジオパターンとグルーヴパターンの組み合わせにより、選択の方法は各種あるが、第1および第2のアルペジオパターン(複数のアルペジオパターン)を選択する場合が請求項1の実施例に相当する。また、少なくとも1つのアルペジオパターンと少なくとも1つのグルーヴパターンを選択して、そのアルペジオパターンを変更する場合が請求項2の実施例に相当する。
【0054】
なお、以下の処理でアルペジオ発音に用いるアルペジオパターンは、グルーヴパターンで変更しなかった場合は選択したアルペジオパターンそのものであり、また、グルーヴパターンで変更した場合はその変更したアルペジオパターン(変更アルペジオパターン)である。したがって、以下のフローチャートの説明においては、変更しなかった場合のアルペジオパターンも、変更アルペジオパターンも、いずれも特に断らない限り単に「アルペジオパターン」という。
【0055】
図10の押離鍵処理では、ステップS21で押鍵があるか否かを判定し、押鍵がなければステップS28に進み、押鍵があればステップS22でarpeggio=0であるか否かを判定する。arpeggio=0であればアルペジオパターンが選択されていないのでステップS23で押鍵された鍵に対応した発音処理(通常の鍵盤演奏に対応する処理)を行ってステップS28に進む。arpeggio=0でなければステップS24でアルペジオ鍵域の押鍵であるか否かを判定し、アルペジオ鍵域の押鍵でなければステップS23で上記同様の処理を行い、アルペジオ鍵域の押鍵であればステップS25でrun=1としてステップS26に進む。ステップS26では、押鍵された鍵に対応するノートナンバを、キーナンバの若い方からまだ割り当てられていないもの(次キーナンバ)に対応させてセットし、ステップS27でtimeフラグを“0”(time=0)にセットしてステップS28に進む。
【0056】
なお、アルペジオ鍵域において複数の鍵を実質的に同時に押鍵した場合でも、複数の鍵を順次押鍵した場合でも、この押離鍵処理は押鍵が検出される毎に処理を繰り返すことになり、予め決められているキーナンバ(例えば“1”〜“4”)に対して、押鍵されたノートナンバが低音から順にキーナンバの若いものから順に割り当てられる。また、アルペジオ鍵域で押鍵されている間はrun=1となる。なお、次に説明するステップS28以降の処理で、アルペジオ鍵域で一つも押鍵されていなければrun=0になる。
【0057】
ステップS28では離鍵があるか否かを判定し、離鍵がなければ押離鍵処理を終了し、離鍵があればステップS29でrun=1であるか否かを判定する。run=1でなければアルペジオ鍵域以外(アルペジオモードでない場合は全ての鍵域)での離鍵であるので、ステップS201で離鍵された鍵に対応した消音処理を行って押離鍵処理を終了する。run=1であれば、ステップS202でアルペジオ鍵域での離鍵であるか否かを判定し、アルペジオ鍵域での離鍵でなければステップS201で上記同様の処理を行い、アルペジオ鍵域での離鍵であればステップS203で離鍵されたノートナンバに対応するキーナンバの割当てを解除し、すなわちキーナンバをフリーにし、ステップS204に進む。
【0058】
ここで、ステップS203の処理により、離鍵されたノートナンバが割り当てられていたキーナンバには対応するノートナンバがなくなるので、このキーナンバが指定された発音タイミングでは何も発音されなくなる。すなわち休符となる。なお、このステップS203の処理は、離鍵された以外の鍵(まだ押鍵されたままの鍵)について再び低音順にキーナンバに割り当てなおすような処理にしてもよい。
【0059】
ステップS204では、アルペジオ鍵域内に押鍵されている鍵があるか否かを判定し、アルペジオ鍵域内に押鍵されている鍵があれば押離鍵処理を終了し、押鍵されている鍵がなければステップS205でrunフラグを“0”(run=0)にセットし、ステップS206で各アルペジオパターンの読み出し位置を先頭に(ポインタを先頭に)セットして押離鍵処理を終了する。すなわち、アルペジオ鍵域の押鍵がなくなると、その時点でアルペジオパターンのデータ読み出し位置を先頭にして、そのタイミングをtiming1フラグまたはtiming2フラグにセットすることで、次のアルペジオ開始に備える。
【0060】
図11の割込み処理は、タイマ10からのクロック信号により起動され、先ず、ステップS31でrun=1であるか否かを判定し、run=1でなければアルペジオ鍵域で押鍵されていないのでステップS309に進み、run=1であればアルペジオ鍵域で押鍵されているのでステップS32でarpeggio=0であるか否かを判定する。arpeggio=0であればアルペジオパターンが選択されていないのでステップS309に進み、arpeggio=0でなければアルペジオパターンが選択されているので、ステップS33でtiming1=timeであるか否かを判定する。
【0061】
timing1=timeでなければ、現在のタイミング(time)が第1のアルペジオパターンにおける発音のタイミングになっていないのでステップS37に進み、timing1=timeであれば、第1のアルペジオパターンにおける発音のタイミングになったので、ステップS34で第1のアルペジオパターンのタイミングデータに続くデータを順次読み出して、キーナンバに対応する音高のノートナンバ(オクターブシフトが有る場合はシフトしたノートナンバ。以下同様。)とベロシティ値およびノートオンを音源回路5に出力して発音処理を行う。次に、ステップS35で、読み出したゲートタイム値をgate1フラグにセットし、ステップS36で次のタイミング値をtiming1フラグにセットしてステップS37に進む。
【0062】
ステップS37ではgate1=0であるか否かを判定し、gate1=0であれば、第1のアルペジオパターンの発音していた楽音について消音タイミングになったので、ステップS38でキーナンバに対応する音高のノートナンバとノートオフを音源回路5に出力して消音処理を行い、ステップS301に進む。gate1=0でなければゲートタイムのカウントを進めるためにステップS39でgate1の値を“1”デクリメントしてステップS301に進む。
【0063】
ステップS301ではarpeggio=2であるか否かを判定し、arpeggio=2でなければ第1のアルペジオパターンしか選択されていないことになるのでステップS309に進み、arpeggio=2であれば、第2のアルペジオパターンが選択されているので、ステップS302でtiming2=timeであるか否かを判定する。なお、ステップS302〜ステップS308の処理は第2アルペジオパターンに対する処理であり、第1のアルペジオパターンに対するステップS33〜ステップS39の処理と同様である。
【0064】
timing2=timeでなければステップS306に進み、timing2=timeであれば、ステップS303で第2のアルペジオパターンのタイミングデータとセットのキーナンバに対応する音高についてベロシティ値に基づいて発音処理を行う。次に、ステップS304で、読み出したゲートタイム値をgate2にセットし、ステップS305で次のタイミング値をtiming2にセットし、ステップS306でgate2=0であるか否かを判定する。gate2=0であれば、ステップS307でキーナンバに対応する音高について消音処理を行ってステップS309に進み、gate2=0でなければステップS308でgate2の値を“1”デクリメントしてステップS309に進む。
【0065】
ステップS309では自動演奏処理を行う。すなわち、自動演奏処理では自動伴奏を行うが、自動伴奏もアルペジオ発音と同様にクロック信号に基づいて時系列な演奏データを順次読み出して楽音を発生する処理であり、当該割込み処理に含めるようにしている。なお、このステップS309の自動演奏処理は自動伴奏モードに設定されている場合に実質的な処理を行うものであるが、アルペジオモードで自動伴奏モードに設定したときは、例えば演奏データのベースとリズムのトラックを再生してアルペジオ発音とともに、ベースおよびリズムの発音を行うようにしてもよい。
【0066】
上記自動伴奏処理が終了すると、ステップS310でtime<384であるか否かを判定し、time<384であれば、小節の途中であるのでステップS311でtimeの値を“1”進めて割込み処理を終了し、time<384でなければ1小節分の時間が経過したことになるのでステップS312でtimeフラグを“0”(time=0)にセットして割込み処理を終了する。
【0067】
以上の処理により、アルペジオ鍵域で押鍵された鍵に対応するノートナンバと第1および第2のアルペジオパターンに基づいて2種類のアルペジオ発音が行われるので、アルペジオの機能が高まり、表現力豊かなアルペジオの発音を行うことができる。
【0068】
また、グルーヴパターンによってアルペジオパターンを変更アルペジオパターンに変更することができるので、アルペジオの機能が高まり、表現力豊かなアルペジオの発音を行うことができる。
【0069】
上記の実施例では複数のアルペジオパターンをそれぞれ独立に選択するようにしているが、例えば図12に示したように、第1〜第nの複数のトラックデータを一つのセットにして各トラックデータのおのおのでアルペジオパターンを構成したもの(「トラックアルペジオパターン」という。)を用いるようにしてもよい。このトラックアルペジオパターンの各トラックデータは、トラック番号を表す「トラックナンバ」のデータと、各トラックデータ毎の音色を設定するための「音色ナンバ」のデータを含んでおり、その他の「タイミング」、「ゲートタイム」、「キーナンバ」、「オクターブ」および「ベロシティ」からなる1発音分データは図2の場合と同様である。
【0070】
このトラックアルペジオパターンを用いる場合の制御は前記実施例とほぼ同様であり、図11の例えばステップS33からステップS39までのアルペジオパターンに基づく発音処理および消音処理を、1回の割込み処理毎に全トラックデータについてそれぞれ実行する。なお、この場合、図11のステップS33およびステップS36の処理に対応して各トラックのタイミングのデータを格納するフラグを各トラック毎に用いる。また、同様にステップS36、ステップS38およびステップS39の処理に対応して各トラックのゲートタイムのデータを格納するフラグを各トラック毎に用いる。
【0071】
前記実施例では、発音される楽音の音色は鍵盤演奏用に選択した1種類の音色であるが、上記のトラックアルペジオパターンを用いると、各トラック毎に異なる音色でアルペジオ発音を実施することができる。
【0072】
また、初心者のユーザーにとっては、複数のアルペジオパターンで同時発音を行う際に、複数のアルペジオパターンの中から、あるアルペジオパターンに馴染む他のアルペジオパターンを選択することは、困難な作業である。しかし、上記トラックアルペジオパターンを用いると、複数のトラックデータによって複数のアルペジオパターンを予め1つのセットとして用意しておくことができるので、例えば初心者のユーザーにも、楽曲の流れとしてお互いに馴染み合うような複数のアルペジオパターンを用いてアルペジオ発音を容易に実施することができ、より多彩なアルペジオ発音を容易な操作で実現することができる。
【0073】
なお、上記トラックアルペジオパターンを用いる場合に、所望のトラックに対応するアルペジオ発音をミュートするように設定できるようにしてもよい。
【0074】
以上の実施例では、例えば“1”〜“4”の4つのキーナンバに対してアルペジオ鍵域で押鍵された鍵のノートナンバを割り当てて、アルペジオパターンのキーナンバに対応する(割り当てられている)ノートナンバでアルペジオの音高を決めるようにしている。したがって、押鍵された鍵の数がキーナンバの数(4つ)より少ない場合、ノートナンバが割り当てられないキーナンバも生じる。しかし、アルペジオパターンは、上記のようなノートナンバが割り当てられないキーナンバを含むこともあので、そのような場合には休符とする。また、休符にしなくても、例えば押鍵された鍵の内の最高音あるいは最低音など所定のノートナンバを重複して複数のキーナンバに割り当てるようにしてもよい。
【0075】
なお、参考例であるが、アルペジオパターンのうちキーナンバを用いずにタイミング、ゲートタイム、ベロシティ等だけを利用し、アルペジオ鍵域で押鍵された鍵のノートナンバと押鍵された順番を記憶しておき、このノートナンバの音高の順番と押鍵された順番を組み合わせた所定のルールに従って、アルペジオパターンの各楽音の音高を順次決定することもできる。また、この場合、音高を決定するルールを複数決めておき、所望のルールを選択することもできる。
【0076】
なお、実施例におけるアルペジオパターンおよびグルーヴパターンは1小節長のデータであるが、これに限らず、複数小節長のデータでもよい。
【0077】
実施例では、ユーザーがアルペジオ鍵域を設定するものであるが、予めアルペジオ鍵域が決められていてもよい。
【0078】
実施例では、グルーヴパターンを選択した時点で、該グルーヴパターンを用いて、選択されたアルペジオパターン内のデータを変更し、その変更されたアルペジオパターンに基づいてアルペジオ発音を行うようにしているが、アルペジオ発音の実行中において、タイミングに応じてグルーヴパターンのグリッドを参照し、逐次グルーヴパターン内のデータに基づいて、発音される楽音に対してグルーヴ効果をかけるようにしてもよい。
【0079】
実施例では、2つのアルペジオパターンについてそれぞれにグルーヴパターンを選択するようになっているが、これに限らず、2つのアルペジオパターンを同じグルーヴパターンによりデータ変更をするようにしてもよい。また、1つのアルペジオパターンに対して2つ以上のグルーヴパターンを選択して、2つ以上の変更アルペジオパターンを作成し、該作成された複数の変更アルペジオパターンに基づいて同時アルペジオ発音を行うようにしてもよい。
【0080】
また、アルペジオパターンが選択された時点で、該選択されたアルペジオパターンに馴染むようなグルーヴパターン(いわば「お勧めグルーヴパターン」)を表示することで、初心者にも簡単にアルペジオパターンの変更ができるようにしてもよい。
【0081】
実施例は、アルペジオ鍵域で押鍵された鍵の音高情報(押鍵音高情報)に基づいて、ユーザーにより選択された2つのアルペジオパターンを利用して2種類のアルペジオ楽音を同時に発音するものであるが、前記選択された2つのアルペジオパターンに対してそれぞれ異なる押鍵音高情報を与えてアルペジオ楽音を発音するようにしてもよい。
【0082】
例えば、アルペジオ鍵域での押鍵音高情報のうち、低音側から偶数番目に相当する押鍵音高情報は第1のアルペジオ発音に用い、奇数番目に相当する押鍵音高情報は第2のアルペジオ発音に用いる。また、第1と第2との押鍵鍵域を設定し、それぞれの鍵域での押鍵音高情報を対応する第1および第2のアルペジオ発音に用いるようにする。あるいは、アルペジオ鍵域において押鍵された複数の押鍵音高情報を第1のアルペジオ発音に用い、この押鍵された鍵の1オクターブ分上あるいは下にシフトした音高情報を用いて第2のアルペジオ発音を行うようにしてもよい。
【0083】
実施例では、アルペジオ鍵域での押鍵音高情報に対して、低音順に若い「キーナンバ」を割り当てるようにしているが、これに限らず、例えば押鍵された順に若い「キーナンバ」から順に割り当てるようにしてもよい。
【0084】
実施例では、2種類のアルペジオパターンあるいはグルーヴパターンを用いた場合について説明しているが、これに限らず、2種類以上の複数種類のアルペジオパターンあるいはグルーヴパターンを用いて、複数のアルペジオ発音を行うようにしてもよい。
【0085】
実施例におけるアルペジオパターンのフォーマットは、アルペジオ楽音の発生イベントの発生時刻を曲や小節内における絶対時間で表した「イベント+絶対時間」という形式であるが、これに限らず、楽音発生イベントの発生時刻を1つ前のイベントからの時間(クロック数で示すデュレーション)で表した「イベント+相対時間」という形式でもよい。また、アルペジオパターンは、発生すべきアルペジオパターンを音符の音高と符長あるいは休符と休符長で表した「音高(休符)+符長」という形式でもよい。あるいは、楽音発生イベントの最小分解能毎(実施例のクロック)にメモリの領域を確保し、楽音発生イベントの発生する時刻に対応するメモリ領域にキーナンバやベロシティ等のデータを記憶したいわゆる「ベタ方式」の形式など、どのような形式でもよい。
【0086】
また、アルペジオ発音のテンポを変更する方法は、テンポクロック(割込み信号)の周期を変更するものや、テンポクロックの周期はそのままでテンポに応じてタイミングデータの値を修正するもの、1回の処理においてタイミングデータをカウントする値(例えば減数する数量)を変更するものなど、どのようなものであってもよい。
【0087】
上記の実施例では、アルペジオパターン、グルーヴパターンおよび制御プログラムがROM2に予め記憶されている場合について説明したが、これに限らず次のようにしてもよい。例えば、CD−ROMにアルペジオパターンやグルーヴパターンおよび制御プログラムを記録しておき、これらのデータをCD−ROM装置から制御プログラムをハードディスクにロードする。そして、CPU1が、このHDの制御プログラムをRAM3に展開し、このRAM3のプログラムに基づいて前記実施例同様にアルペジオ発音の動作を制御する。これにより、ROM2に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPUにさせることができる。このようにすると、制御プログラムの新規インストールや追加あるいはバージョンアップ等が容易に行える。また、フロッピディスク、磁気ディスク(MO)等に制御プログラムを記録しておいて、RAM3あるいはハードディスクに供給するようにしてもよい。
【0088】
また、インターフェース12を利用し、アルペジオパターン、グルーヴパターンおよび制御プログラムをダウンロードするようにしてもよい。この場、例えば、LAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネットあるいは電話回線等の通信ネットワークに接続し、該通信ネットワークを介して、サーバコンピュータからアルペジオパターン、グルーヴパターンおよび制御プログラムの配信を受けることにより、それをハードディスクに記録してダウンロードが完了する。
【0089】
本発明は上記実施例のような鍵盤式の電子楽器に限らず、弦楽器タイプ、管楽器タイプ等の形態でもよい。また、音源回路、自動演奏機能を内蔵した電子楽器に限らず、音源装置、シーケンサ、エフェクタなどそれぞれが別体の装置であって、MIDIあるいは各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続するようなものであってもよい。
【0090】
以上の実施例は電子楽器に本発明を適用したものであるが、本発明のアルペジオ発音装置は、パーソナルコンピュータとアプリケーションソフトウエアで構成することこともできる。
【0091】
この場合、パーソナルコンピュータのCPUは例えばハードディスクにインストールされたOSによりRAMのワーキングエリアを使用して制御を行うが、前記実施例のように外部記憶装置からアルペジオパターンやグルーヴパターンおよび制御プログラムをアプリケーションソフトウエアとしてハードディスク等に供給し、CPUにより前記実施例と同様の動作を行うことができる。アルペジオパターンやグルーヴパターンの選択を行う場合、キーボードやマウス等の操作に応じたデータの入力処理で容易に制御できる。また、パーソナルコンピュータに搭載したサウンドボード等で音源回路を構成することができる。また、このようにパーソナルコンピュータを用いた場合も、前記同様に、ネットワークを介して供給するようにしてもよい。
【0092】
なお、以上の実施例で説明したような制御プログラムが記録された媒体、すなわちROM、RAM、ハードディスク、CD−ROM、光磁気ディスクあるいは通信ネットワークのサーバコンピュータなど配信先の記憶装置は、本発明の請求項3または請求項4のプログラムを記録した媒体に相当する。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載のアルペジオ発音装置または請求項3記載の媒体に記録されたプログラムの実行によれば、複数種類のアルペジオ効果を同時に得ることができるので、表現力豊かなアルペジオの発音となり、多彩な楽音の演奏を楽しむことができる。
【0094】
また、請求項2記載のアルペジオ発音装置または請求項4記載の媒体に記録されたプログラムの実行によれば、アルペジオ効果に加えて、発音タイミングに微妙なノリを付与できるなどのグルーヴ効果も同時に付与できるので、表現力豊かなアルペジオの発音となり、多彩な楽音の演奏を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルペジオ発音装置を適用した電子楽器のブロック図である。
【図2】実施例におけるアルペジオパターンのフォーマットを示す図である。
【図3】実施例におけるグルーヴパターンのフォーマットを示す図である。
【図4】実施例における要部の構成と動作を概念的に示す図である。
【図5】実施例におけるアルペジオ発音の具体例を示す図である。
【図6】実施例におけるグルーヴパターンの一例を示す図である。
【図7】実施例におけるグルーヴ機能によるアルペジオパターンの変更の一例を示す図である。
【図8】実施例における制御プログラムのメインループのフローチャートである。
【図9】実施例におけるアルペジオ設定処理のフローチャートである。
【図10】実施例における押離鍵処理のフローチャートである。
【図11】実施例における割込み処理のフローチャートである。
【図12】他の実施例のトラックアルペジオパターンのフォーマットを示す図である。
【符号の説明】
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4…鍵盤、5…音源回路、11…外部記憶装置、12…インターフェース
Claims (4)
- アルペジオの構成音の音高を定める1乃至複数の音高情報を入力する音高情報入力手段と、
アルペジオの構成音の少なくとも発音タイミングとキーナンバとの列からなるアルペジオパターンを外部から入力するインターフェースと、
キーナンバに対応して予め設定されたレジスタと、
前記アルペジオパターンを複数種類記憶するアルペジオパターン記憶手段であって、前記インターフェースから入力されたアルペジオパターンを記憶可能なアルペジオパターン記憶手段と、
上記アルペジオパターン記憶手段から複数のアルペジオパターンを選択するためのアルペジオパターン選択手段と、
前記音高情報入力手段で入力された音高情報と前記アルペジオパターン選択手段で選択された複数のアルペジオパターンとに基づいて、複数のアルペジオの楽音を発生する楽音発生手段と、
を備え、
前記入力された音高情報を所定ルールでキーナンバに割り当てて該キーナンバに対応する前記レジスタに格納し、前記複数のアルペジオパターンのそれぞれの発音タイミングにおいて、該アルペジオパターンから読み出したキーナンバに対応する前記レジスタから音高情報を読み出し、該音高情報に基づく楽音をアルペジオ音として発生させることにより、前記複数のアルペジオパターンの楽音を発生することを特徴とするアルペジオ発音装置。 - アルペジオの構成音の音高を定める1乃至複数の音高情報を入力する音高情報入力手段と、
アルペジオの構成音の少なくとも発音タイミングとキーナンバとの列からなるアルペジオパターンを複数種類記憶するアルペジオパターン記憶手段と、
楽音の要素を変更するためのデータからなる複数のグルーヴパターンを外部から入力するインターフェースと、
キーナンバに対応して予め設定されたレジスタと、
前記グルーヴパターンを記憶するグルーヴパターン記憶手段であって、前記インターフェースから入力されたグルーヴパターンを記憶可能なグルーヴパターン記憶手段と、
上記グルーヴパターン記憶手段からグルーヴパターンを選択するためのグルーヴパターン選択手段と、
前記アルペジオパターン記憶手段に記憶されたアルペジオパターンの楽音の要素を前記グルーヴパターン選択手段で選択されたグルーヴパターンに基づいて変更するアルペジオパターン変更手段と、
前記音高情報入力手段で入力された音高情報と前記アルペジオパターン変更手段で変更された複数のアルペジオパターンとに基づいて、アルペジオの楽音を発生する楽音発生手段と、
を備え、
前記入力された音高情報を所定ルールでキーナンバに割り当てて該キーナンバに対応する前記レジスタに格納し、前記複数のアルペジオパターンのそれぞれの発音タイミングにおいて、該アルペジオパターンから読み出したキーナンバに対応する前記レジスタから音高情報を読み出し、該音高情報に基づく楽音をアルペジオ音として発生させることにより、前記複数のアルペジオパターンの楽音を発生することを特徴とするアルペジオ発音装置。 - コンピュータによってアルペジオ発音を制御するためのプログラムを記録した媒体であって、
アルペジオの構成音の音高を定める1乃至複数の音高情報を入力するステップと、
アルペジオの構成音の少なくとも発音タイミングとキーナンバとの列からなるアルペジオパターンを、外部からインターフェースを介して入力するステップと、
少なくともインターフェースを介して入力されたアルペジオパターンを含めて、前記アルペジオパターンを複数種類記憶したアルペジオパターン記憶手段から、複数のアルペジオパターンを選択させるステップと、
前記入力された音高情報と前記アルペジオパターン記憶手段から選択された複数のアルペジオパターンとに基づいて、複数のアルペジオの楽音を発生する各ステップであって、前記入力された音高情報を所定ルールでキーナンバに割り当てて該キーナンバに対応するレジスタに格納するステップと、前記複数のアルペジオパターンのそれぞれの発音タイミングにおいて、該アルペジオパターンから読み出したキーナンバに対応する前記レジスタから音高情報を読み出し、該音高情報に基づく楽音をアルペジオ音として発生させるステップと、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体。 - コンピュータによってアルペジオ発音を制御するためのプログラムを記録した媒体であって、
アルペジオの構成音の音高を定める1乃至複数の音高情報を入力するステップと、
楽音の要素を変更するためのデータからなる複数のグルーヴパターンを、外部からインターフェースを介して入力するステップと、
少なくともインターフェースを介して入力されたグルーヴパターンを記憶したグルーヴパターン記憶手段からグルーヴパターンを選択させるステップと、
アルペジオの構成音の少なくとも発音タイミングとキーナンバとの列からなるアルペジオパターンの楽音の要素を前記グルーヴパターン記憶手段から選択されたグルーヴパターンに基づいて変更するステップと、
前記入力された音高情報と前記変更された複数のアルペジオパターンとに基づいて、アルペジオの楽音を発生する各ステップであって、前記入力された音高情報を所定ルールでキーナンバに割り当てて該キーナンバに対応するレジスタに格納するステップと、前記複数のアルペジオパターンのそれぞれの発音タイミングにおいて、該アルペジオパターンから読み出したキーナンバに対応する前記レジスタから音高情報を読み出し、該音高情報に基づく楽音をアルペジオ音として発生させるステップと、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体。
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