JP5141013B2 - アルペジオデータ生成装置及びプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、入力演奏音に応じてアルペジオ(分散和音)データを生成するアルペジオデータ生成システムに関する。
従来より、電子楽器などにおいて押鍵に応じてアルペジオ(分散和音)データを生成するアルペジオ生成機能を持つ演奏手段は「アルペジエータ」と通称されている。この種のアルペジエータでは、アルペジオパターンとして、複数のアルペジオキー番号とその発音タイミングが記憶されている。ここで、「アルペジオキー番号」は、音高に対応したノートナンバ(番号)ではなく、アルペジオ構成音を指示するための単純な番号であり、以下においては、「キー番号」と略称され、記号“Key”で表記される。
アルペジエータは、同時に押鍵された複数の押鍵ノート番号に所定のルール(例えば、音高の低い順)に従って番号を割り振り、アルペジオパターン中のキー番号に対応した番号が割り振られているノート番号を同アルペジオパターン中の発音タイミングで発生させるようにして、押鍵音を元にアルペジオを生成している。
このようなアルペジエータの中には、例えば、特許文献1に示されるように、同時に押鍵されたノートの数がアルペジオパターンの中のキー番号の数よりも少ない場合に、押鍵されたノートの中で最も大きい番号が割り振られたノートを不足音の代理として発音させる機能を持つものもある。
特許3551842号公報
しかしながら、同時に押鍵されたノートの数がアルペジオパターンの中のキー番号の数よりも少ない場合には、押鍵されたノートのいずれかを不足音の代理として発音させる機能を持つアルペジエータであっても、押鍵数が少ないと同じ音高のノートが連続して発音され、アルペジエータによるフレーズが単調になってしまう。
この発明は、このような事情に鑑み、同時に入力される演奏音の数が少ない場合でも変化(動き)のあるアルペジオデータを生成することができるアルペジオデータ生成システムを提供することを目的とする。
この発明の主たる特徴に従うと、複数種類(Kn)のキー番号情報(Key)を含み、発音タイミング(Timing)に対応してキー番号情報(Key)を指定するためのアルペジオ発音パターンデータ(Pt)を供給するアルペジオパターン供給手段(PM;B1)と、演奏音(Nt)を入力する演奏音入力手段(IN;B5)と、アルペジオパターン供給手段(PM;B1)により供給されたアルペジオ発音パターンデータ(Pt)に含まれる全てのキー番号情報(Key)に対して、演奏音入力手段(IN;B5)により入力された何れかの演奏音それぞれの音高(Nt)を割り当てる演奏音割当て手段(AG;B6)と、演奏音割当て手段(AG;B6)による割当ての結果、特定種類のキー番号情報(「参照キー」。例えば、Key=1)と同じ音高(例えば、「第1音」の音高)が別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:例えば、1押鍵ではKey≧3、2押鍵ではKey=3,5,7,…、3押鍵ではKey=4,7,…)に割り当てられた場合に、当該別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:同上)を抽出する同音高キー番号抽出手段(AG;B7,B8=YES)であって、該特定種類のキー番号情報(「参照キー」)に対応する演奏音(例えば、「第1音」)は、演奏音入力手段(IN;B5)により入力される演奏音(Nt)の数(Nn)に関わらず変わらないもの(AG;B7,B8=YES)と、同音高キー番号抽出手段(AG;B7,B8=YES)により抽出された別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:同上)に割り当てられた音高のオクターブを変更するオクターブ変更手段(AG;B9)であって、当該別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:同上)以外のキー番号情報(例えば、2押鍵ではKey=4,6,…、3押鍵ではKey=5,6,…)に割り当てられた音高(例えば、「第2音」、「第3音」の音高)についてはオクターブを変更しないもの(AG;B9)と、演奏音割当て手段(AG;B6)により割り当てられた音高及びオクターブ変更手段(AG;B9)によるオクターブ変更結果に従ってアルペジオデータ(Ar)を生成するアルペジオデータ生成手段(AG;B10)とを具備するアルペジオデータ生成装置(コンピュータ)〔請求項1〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号や用語等であり、以下においても同様である。
また、この特徴に従うと、複数種類(Kn)のキー番号情報(Key)を含み、発音タイミング(Timing)に対応してキー番号情報(Key)を指定するためのアルペジオ発音パターンデータ(Pt)を供給するアルペジオパターン供給ステップ(B1)と、演奏音(Nt)を入力する演奏音入力ステップ(B5)と、アルペジオパターン供給ステップ(B1)で供給されたアルペジオ発音パターンデータ(Pt)に含まれる全てのキー番号情報(Key)に対して、演奏音入力ステップ(B5)で入力された何れかの演奏音それぞれの音高(Nt)を割り当てる演奏音割当てステップ(B6)と、演奏音割当てステップ(B6)での割当ての結果、特定種類のキー番号情報(「参照キー」。例えば、Key=1)と同じ音高(例えば、「第1音」の音高)が別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:例えば、1押鍵ではKey≧3、2押鍵ではKey=3,5,7,…、3押鍵ではKey=4,7,…)に割り当てられた場合に、当該別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:同上)を抽出する同音高キー番号抽出ステップ(B7,B8=YES)であって、該特定種類のキー番号情報(「参照キー」)に対応する演奏音(例えば、「第1音」)は、演奏音入力手段(IN;B5)により入力される演奏音(Nt)の数(Nn)に関わらず変わらないもの(B7,B8=YES)と、同音高キー番号抽出ステップ(B7,B8=YES)で抽出された別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:同上)に割り当てられた音高のオクターブを変更するオクターブ変更ステップ(B9)であって、当該別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:同上)以外のキー番号情報(例えば、2押鍵ではKey=4,6,…、3押鍵ではKey=5,6,…)に割り当てられた音高(例えば、「第2音」、「第3音」の音高)についてはオクターブを変更しないもの(B9)と、演奏音割当てステップ(B6)で割り当てられた音高及びオクターブ変更ステップ(B9)でのオクターブ変更結果に従ってアルペジオデータ(Ar)を生成するアルペジオデータ生成ステップ(B10)とから成る手順をコンピュータ(アルペジオデータ生成装置)に実行させるためのアルペジオデータ生成プログラム〔請求項3〕が提供される。
この特徴に従うアルペジオデータ生成装置は、さらに、特定種類及び別の種類のキー番号情報(「参照キー」、「対象キー番号」)の条件を設定する条件設定手段(B3)を具備し、同音高キー番号抽出手段(AG;B7,B8=YES)は、この条件設定手段により設定された条件に従ってオクターブを変更すべきキー番号情報を検出し、オクターブ変更手段(AG;B9)は、検出されたキー番号情報に割り当てられた音高のオクターブを変更する〔請求項2〕ように構成することができる。
この発明の主たる特徴によるアルペジオデータ生成システムでは(請求項1,3)、複数種類のキー番号情報(Key)を持ち、発音タイミング(Timing)に対応してキー番号情報(Key)を指定するためのアルペジオ発音パターンデータ(Pt)が供給され(B1)、演奏音(Nt)を入力すると(B5=YES)と、発音パターンデータ(Pt)に含まれる全ての種類のキー番号情報(Key)に対して何れか入力演奏音(Nt)の音高を割り当てた結果(B6)、特定種類のキー番号情報(「参照キー」。例えば、Key=1)と同じ音高(例えば、「第1音」の音高)が別の種類のキー番号情報(「対象キー番号:例えば、1押鍵ではKey≧3、2押鍵ではKey=3,5,7,…、3押鍵ではKey=4,7,…)に割り当てられた場合、別の種類のキー番号情報に割り当てられた音高のオクターブが変更される(B7〜B9)。ここで、該特定種類のキー番号情報(「参照キー」)に対応する演奏音(例えば、「第1音」)は、演奏音入力手段(IN;B5)により入力される演奏音(Nt)の数(Nn)に関わらず変わることがなく、当該別の種類のキー番号情報(「対象キー番号」:同上)以外のキー番号情報(例えば、2押鍵ではKey=4,6,…、3押鍵ではKey=5,6,…)に割り当てられた音高(例えば、「第2音」、「第3音」の音高)については、オクターブが変更されない。そして、割り当て結果(B6)及びオクターブ変更結果(B9)に従ってアルペジオデータが生成される(B10)。
従って、この発明によれば、入力演奏音の数が少ない場合にも、入力された演奏音に応じ而も変化のある代理音を生成し、動きがあるアルペジオデータを生成することができる。例えば、入力演奏音(Nt)の第1音に対応する番号「1」のキー番号情報(Key=1)はアルペジオ演奏音の基準音であることが多いので、特に、特定種類のキー番号情報として番号「1」(Key=1)を用いた場合には、アルペジオ演奏音を聴感上安定させる効果があり、演奏音が1つ或いは2つ入力された際(「1押鍵」或いは「2押鍵」)など、入力演奏音の数(Nn)が少ない場合にも、第1音のオクターブが変更された代理音(Np)を発音し、アルペジエータによるフレーズに変化を与えることができる。
また、この特徴によるアルペジオデータ生成装置では(請求項2)、オクターブを変更するのに用いられる特定種類及び別の種類のキー番号情報(「参照キー」、「対象キー番号」)の条件をユーザ操作に応じて設定しておき(B3)、設定された条件に従って検出されたキー番号情報に割り当てられた音高のオクターブを変更する(B7〜B9)ようにすることにより、ユーザ設定に応じて、バリエーションが豊富で音楽的に自然な種々のアルペジオデータを生成することができる。
〔別の特徴〕
なお、上述した発明の課題に対応してこの明細書に記載された発明の実施に関する別の特徴により次の〔1〕及び〔2〕のように構成することができる。
〔1〕複数種類(Kn)のキー番号情報(Key)を含むアルペジオ発音パターンデータ(Pt)を供給するアルペジオパターン供給手段(PM;A1)と、演奏音(Nt)を入力する演奏音入力手段(IN;A4〜A6)と、演奏音入力手段により入力された演奏音それぞれの音高(Nt)を、順次、アルペジオパターン供給手段により供給されたアルペジオ発音パターンデータ(Pt)に含まれるキー番号情報(Key)に割り当てる第1演奏音割当て手段(AG;A8)と、第1演奏音割当て手段により演奏音が割り当てられない残余のキー番号情報(「残余キー番号」)を検出する残余キー番号検出手段(AG;A9=YES)と、残余キー番号検出手段により検出された残余のキー番号情報(「残余キー番号」)それぞれに、演奏音入力手段により入力された何れかの演奏音の音高(Nt)を割り当てる第2演奏音割当て手段(AG;A10)であって、演奏音入力手段により複数個の演奏音(Nt)が同時に入力された場合には(Nn≧2)当該残余のキー番号情報全てに同じ音高を割り当てることがないように制御するもの(AG;A10)と、第1及び第2演奏音割当て手段により各キー番号情報(Key)に割り当てられた音高(Nt)に従ってアルペジオデータ(Ar)を生成するアルペジオデータ生成手段(AG;A11)とを具備するアルペジオデータ生成装置、並びに、複数種類(Kn)のキー番号情報(Key)を含むアルペジオ発音パターンデータ(Pt)を供給するアルペジオパターン供給ステップ(A1)と、演奏音(Nt)を入力する演奏音入力ステップ(A4〜A6)と、演奏音入力ステップで入力された演奏音それぞれの音高(Nt)を、順次、アルペジオパターン供給ステップで供給されたアルペジオ発音パターンデータ(Pt)に含まれるキー番号情報(Key)に割り当てる第1演奏音割当てステップ(A8)と、第1演奏音割当てステップで演奏音が割り当てられない残余のキー番号情報(「残余キー番号」)を検出する残余キー番号検出ステップ(A9=YES)と、残余キー番号検出ステップで検出された残余のキー番号情報(「残余キー番号」)それぞれに、演奏音入力ステップで入力された何れかの演奏音の音高(Nt)を割り当てる第2演奏音割当てステップ(A10)であって、演奏音入力ステップで複数個の演奏音(Nt)が同時に入力された場合には(Nn≧2)、当該残余のキー番号情報(「残余キー番号」)全てに同じ音高を割り当てることがないように制御するもの(A10)と、第1及び第2演奏音割当てステップで各キー番号情報(Key)に割り当てられた音高(Nt)に従ってアルペジオデータ(Ar)を生成するアルペジオデータ生成ステップ(A11)とから成る手順をコンピュータ(アルペジオデータ生成装置)に実行させるためのアルペジオデータ生成プログラム:この構成によるアルペジオデータ生成システムにおいては、複数種類のキー番号情報(Key)を持つ発音パターンデータ(Pt)が記憶されたアルペジオパターンデータが供給され(A1)、演奏音(Nt)を入力すると(A4〜A6)、発音パターンデータ(Pt)の持つキー番号情報の種類(Key)が調べられて(A7)、入力された演奏音それぞれの音高(Nt)が順次キー番号情報(Key)に割り当てられると共に(A8)、入力された演奏音(Nt)に対して余った残余のキー番号情報(「残余キー番号)が検出される(A9=YES)。検出された残余のキー番号情報(「残余キー番号)には、それぞれ、入力演奏音の何れかの音高(Nt)が代理音(Np)として割り当てられ、その際、演奏音(Nt)が複数個同時にON状態である場合には(Nn≧2)、残余のキー番号情報(「残余キー番号)全てに同じ音高が割り当てられることがないように制御される(A10)。そして、各キー番号情報(Key)に割り当てられた音高(Nt)と発音パターンデータ(Pt)に従ってアルペジオデータ(Ar)が生成される(A11)。従って、この構成によれば、発音パターンデータの持つキー番号情報の種類数に比べて同時入力演奏音の数が少ない場合にも、入力された演奏音に応じ而も変化のある代理音を生成し、動きがあるアルペジオデータを生成することができる。
〔2〕〔1〕の構成によるアルペジオデータ生成装置において、第2演奏音割当て手段により残余のキー番号情報全てに同じ音高を割り当てることがないように制御する方法は複数種類あるように構成したもの:複数個の演奏音(Nt)が同時に入力された場合(Nn≧2)に残余のキー番号情報に対して同じ音高が割り当てられることがないように制御する方法は、例えば、入力演奏音高の漸減と漸増を繰り返すタイプや、漸減繰返しタイプ、漸増繰返しタイプなど、代理音(Np)の変化の仕方も複数種類用意することにより、制御タイプの切替え及び押鍵状態に従ってバリエーションが豊富で音楽的に自然な種々のアルペジオデータを生成することができる。
〔システム構成〕
図1は、この発明の一実施例によるアルペジオデータ生成システムのハードウエア構成例を示す。このアルペジオデータ生成システムの例では、アルペジオデータ生成装置には、電子楽器のような音楽専用の情報処理装置(コンピュータ)が用いられるが、パーソナルコンピュータ等の汎用の情報処理装置(コンピュータ)に演奏入力及び楽音生成機能を付設したものを用いてもよい。このアルペジオデータ生成装置は、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、外部記憶装置4、入力操作部5、表示部6、音源部7、通信インターフェース(通信I/F)8等の要素を備え、これら要素1〜8はバス9を介して互いに接続される。
装置全体を制御するCPU1は、RAM2及びROM3と共に、各種制御プログラムに従って各種処理を実行するデータ処理部を構成し、例えば、制御プログラムに含まれるアルペジオデータ生成プログラムに従ってアルペジオデータ生成処理を実行するアルペジエータとして機能する。RAM2は、これらの処理で利用される種々の情報を一時的に記憶するための処理バッファとして機能する。ROM3は、各種制御プログラムや必要な制御データ、演奏データ等の各種データを記憶しており、例えば、アルペジオデータ生成プログラム、アルペジオデータの生成に必要なアルペジオパターンデータや押鍵音割当てルール等の必要な制御データを記憶しておくことができる。
外部記憶装置4は、ハードディスク(HD)や、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、メモリカード等の記憶媒体を用いた記憶手段である。アルペジオデータ生成プログラムや制御データは、ROM3だけでなく外部記憶装置4に記憶させることができる。例えば、ROM3にアルペジオデータ生成プログラム等の制御プログラムが記憶されていない場合、HDやCD−ROMなどの外部記憶装置4に制御プログラムを記憶させておきそれをRAM2に読み込むことで、ROM3に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1にさせることができ、制御プログラムの追加やバージョンアップ等を容易に行うことができる。また、アルペジオデータ生成処理に用いられるプログラムや必要な制御データ等をインストールすることによって所望のアルペジオデータ生成装置を実現することができる。
入力操作部5は、電源のオンオフ、アルペジオ生成モードの設定、アルペジオパターンの選択などの各種設定操作を行うための種々のパネル操作子(キー/ボタン、マウス等)や、鍵盤などの演奏操作子を含む操作部と操作検出回路とから成り、これら操作子を用いたユーザによる演奏操作やパネル操作の内容を操作検出回路で検出し、対応する入力情報をデータ処理部に導入する。表示部6は、これに接続されるディスプレイ(LCD等の表示器)や各種ランプ・インジケータなどを含む表示装置10の表示内容や点灯状態をCPU1からの指令に従って制御し、入力操作部5の操作に対する表示援助を行う。
音源部7は、音源(ソフトウエアを含む)や効果付与DSPを含み、入力操作部5の演奏操作子に対する演奏操作に基づくユーザ演奏データや記憶手段3,4などの演奏データに対応する楽音信号を生成し、音源部7に接続されるサウンドシステム11は、D/A変換部やアンプ、スピーカを備え、音源部7からの楽音信号に基づく楽音を発生する。
また、図示の通信I/F8は、ローカルエリアネットワーク(LAN)や、インターネット、電話回線などの一般用通信ネットワーク、或いは、MIDI用ネットワークに接続される各種インターフェースを一括して表わしており、サーバ等の他のコンピュータやMIDI機器などの種々の外部機器12と各種情報を授受することができる。
例えば、この装置に制御プログラムやデータが記憶されていない場合、通信I/F8を介して他のコンピュータ12から制御プログラム等をダウンロードすることができる。また、外部機器12には、他の演奏データ入力装置(MIDI鍵盤など)や演奏データ出力装置などの各種MIDI機器が含まれ、通信I/F8を介してユーザ演奏データを取り込んだり各種演奏データを送信することもできる。
〔アルペジオデータ生成の概要〕
この発明の一実施例によるアルペジオデータ生成システムでは、ユーザ操作に基づき、所定のアルペジオパターンデータを選択して複数の演奏音を同時に入力すると、アルペジオデータ生成プログラムに従い、これらの入力演奏音に対応する音高が順次アルペジオパターンデータのキー番号(Key)に割り当てられてアルペジオパターンデータに応じたアルペジオデータが生成され、アルペジオパターンデータに用意されたキー番号の種類数よりも入力演奏音の数が少ない場合は、余ったキー番号(「残余キー番号」という)に割り当てる音高が単調にならないように制御され、変化に富んだアルペジオデータが生成される。図2は、この発明の一実施例によるアルペジオ発音データの生成過程を極く概略的に示した概略機能ブロック図であり、ROM3又は外部記憶装置4の所定領域には、アルペジオパターン記憶部PM及び割当てルール記憶部RMが確保される。
アルペジオパターン記憶部PMには、図示のように、多数のタイプ1〜Nのアルペジオパターンデータ1〜Nが記憶されており、割当てルール記憶部RMには、アルペジオ演奏モードにおいて発音パターンデータのキー番号に対して演奏操作子(鍵盤)5の押鍵に基づく音高を割り当てる際のルールを記述した押鍵音割当てルールRuが記憶されている。各アルペジオパターンデータ1〜Nは夫々ヘッダ情報と発音パターンデータ1〜Nから成り、ヘッダ情報(図示せず)は、各発音パターンデータ1〜Nを構成するキー番号(Key)の数(アルペジオ音の種類数)Knを表わすキー番号種類数を含む。各発音パターンデータ1〜Nは、夫々のタイプ1〜Nに応じたアルペジオパターンを表わし、発音タイミング情報(Timing)に従ってキー番号Keyやそのゲートタイム(Gate)、オクターブシフト量( Oct)、ベロシティ( Vel)等を時系列的に配列したものである。
アルペジオ演奏モードでは、ユーザによるパターン選択操作に基づいて、アルペジオパターン記憶部PMから所望の発音パターンデータPtを選択し、選択された発音パターンデータPt及びそのキー番号種類数情報KnをRAM2に保持することができ、ルール選択操作に基づいて割当てルール記憶部RMから所望の押鍵音割当てルールRuを選択しRAM2に保持することができる。入力演奏情報(押鍵情報)検出部INは、ユーザによる演奏操作子(鍵盤)5の操作(押鍵)によって演奏音が入力されると、入力演奏音の音高(押鍵音高)Nt及び入力演奏音数(押鍵音数)Nnを検出してこれらの演奏音(押鍵音)情報Nt,Nnをアルペジオデータ生成部AGに送る。
アルペジオデータ生成部(アルペジエータ)AGは、押鍵情報検出部INからの演奏音情報(押鍵情報)Nt,Nnを参照して、割当てルール記憶部RMの押鍵音割当てルールRuに従い、選択された発音パターンデータPtから所望のアルペジオ発音データArを生成し、生成したアルペジオ発音データArを音源部7に送る。そして、音源部7は、アルペジオ発音データArの発音ノートイベントに従ってアルペジオの楽音信号を生成しサウンドシステム11からアルペジオ演奏音を発生させる。
押鍵音高をキー番号に割り当てる(「割り振る」ともいう)ための押鍵音割当てルールRuは、充足分割当てルールと不足分割当てルールから成る。充足分割当てルールは順次割当てルールとも呼ばれ、アルペジオ発音データArを生成する際、選択された発音パターンデータPtに用意されたキー番号種類数Kn以上の演奏音(押鍵音)Ntが入力されたときは(Nn≧Kn)、充足分割当てルールに従って、入力演奏音(押鍵音)Ntに対応する音高を所定の順序で発音パターンデータPtの全てのキー番号に割り当てることができる。ここで、このように順当に割り当てられたキー番号は「充足キー番号」と呼ばれる。これに対して、入力された演奏音が発音パターンデータPtに用意されたキー番号の種類数Knよりも少ない場合は(Nn<Kn)、発音パターンデータPtのキー番号には、代理音割当てルールとも呼ばれる充足分割当てルールにより入力演奏音Ntに対応して順次割り当られる充足キー番号と、このような割当てができない残余キー番号が生じる。この場合、残余キー番号には、不足分割当てルールに従って、入力演奏音Ntに対応する音高であるが単調にならないように制御された音高が代理音として割り当てられる。
〔アルペジオデータ生成例〕
図3は、この発明の一実施例によるアルペジオ発音パターンデータとこれを基にして生成される発音データリストの例を表わす。アルペジオパターン記憶部PMから選択されるアルペジオ発音パターンデータPtは、図3(1)に示すように、所定の音楽的時間にわたる(例えば、1小節分)アルペジオの発音パターンを表わし、第3列に示されるキー番号Keyは、アルペジオ発音ノート(Note)の音高を指示するのに用いられる。この例では、3つの番号値“1”,“2”,“3”を有するキー番号Keyが使用されており、キー番号Keyの種類数Knは「3」である。なお、キー番号Keyは、番号値の小さい順に、第1キー番号Key1,第2キー番号Key2,…とも呼ばれる。
発音タイミング情報Timing及びゲートタイムGate(第1,2列)は、それぞれ、キー番号Key及びオクターブシフト情報Oct(第4列)により指示される所定音高の発音ノート(Note)の発音開始タイミング及びノートオン時間長を示す時間情報である。この例では、1拍を480クロックとしたクロック数で示され、全体で8分音符刻みの1小節パターンとなる。また、ベロシティVel(第5列)は、各発音ノートの音量(押鍵速度乃至強度)を表わす情報であり、その値は、MIDI規格に従って最小値=“0”又は“1”〜最大値=“127”の範囲内に設定される。
これに対して、鍵盤5の押鍵により所定数Nnの押鍵音Ntが入力(ノートオン)されると、入力された押鍵音Ntは、押鍵音割当てルールRuに従ってアルペジオ発音パターンデータPtのキー番号Keyに割り当てられる。押鍵音は、音高の低い順に、「第1(押鍵)音」,「第2(押鍵)音」,…と呼ばれ、基本的には、充足分割当てルールにより、低い音高から順に小さいキー番号Keyが順次割り振られていく。
例えば、キー番号Keyの種類数Kn=3である図3(1)のアルペジオ発音パターンデータPtに対して、音高C3,E3,G3を持つ音数Nn=3の押鍵音Ntが入力されると、充足分割当てルールのみにより、これら第1〜第3音C3,E3,G3は、順次、発音パターンデータPtの第1〜第3キー番号Key=1,2,3に割り当てられ、さらに、各キー番号Keyに対応する発音パターンデータPtのオクターブシフト量Octに応じてオクターブシフトすることにより、図3(21)の第3列に示されるようなアルペジオ発音ノートNoteに変換され、図3(21)に示すようなアルペジオ発音データArが生成される。このようなアルペジオ発音データArの生成は、当該押鍵音の何れかのノートオフや新たな押鍵音の入力(ノートオン)などの所定の終了指示があるまで継続して行われ、図3(1)の発音パターンデータPtに対して循環的に繰り返される。
一方、図3(1)の発音パターンデータPtに対して、音高C3,E3を持つ音数Nn=2の押鍵音Ntが入力された場合は、これら第1及び第2音の音高C3,E3は、充足分割当てルールにより、順次、発音パターンデータPtの第1及び第2キー番号Key=1,2に割り当てられるが、第3キー番号Key=3は残余キー番号として残る。この場合、不足分割当てルールにより、第1及び第2押鍵音C3,E3の何れかに対応し且つ単調にならないように定められた音高を持つ代理音Npが割り当てられた後、対応するオクターブシフト量Octに応じて代理音Npをオクターブシフトすることにより、図3(22)の第3列に示されるようなアルペジオ発音ノートNoteに変換される。図示の例では、残余キー番号として残った第3キー番号Key=3には、これに隣り合う第2キー番号Key=2に割り当てられた第2音の音高Nt=E3とは異なる音高の第1の押鍵音高Nt=C3が代理音Npに設定され、第3キー番号Key=3に対応するシフト量Octは何れも“0”のため、代理音Npの音高C3がそのまま発音ノートNoteとされる。
なお、不足分割当てルールには、図示の例のように、単一の代理音割当てルールで、残余キー番号に割り当てる代理音Npとして複数押鍵音Nt中から同音高が連続しないものを設定し不足音代理に変化を持たせる「第1ルール」と、任意の代理音割当てルール(元テーブル)に対して「参照キー」と呼ばれる特定の充足キー番号と「対象キー番号」と呼ばれる所定の残余キー番号を指定し、対象キー番号の代理音Npとして参照キーと同じ押鍵音が指示されている場合に当該押鍵音のオクターブを変更する「第2ルール」がある。
〔押鍵音割当てルールの適用例〕
図4は、押鍵音割当てルールをテーブル形式で表わした適用例である。図4〔1〕は、第1ルールに基づく押鍵音割当てテーブルの一例であり、各列位置(i)はアルペジオ発音パターンデータPtのキー番号Keyを表わし、各行位置(j)は同時押鍵数Nnを表わしており、同時押鍵数Nn=jのときにキー番号Key=iに割り当てる押鍵音Ntが各行列位置(i,j)に示される。斜線が施された順次割当てテーブル部の各行列位置(i≦j)は、充足分(順次)割当てルールにより充足キー番号に割り当てられる押鍵音Ntを指示する。これに対し、斜線が施されていない代理音割当てテーブル部の各行列位置(i>j)は、不足分割当てルールに従って残余キー番号に代理音Npとして割り当てられる押鍵音Ntを指示し、2押鍵以上の行列位置(j≧2)には、変化を与える所定の押鍵音Ntを指示する。つまり、複数の押鍵があった場合に(Nn≧2)残余キー番号に割り当てられる代理音Npについては、不足分(代理音)割当てルールにより、キー番号Keyの増大に応じて同音高の押鍵音が連続せず、複数の押鍵音が同じくらいの頻度で割り当てられるように制御するものとし、制御結果はテーブルの形で保持することができる。
図4〔1〕の例では、2〜16行の各非斜線部に示すように、キー番号Keyの増大に応じて、押鍵音番号が漸減と漸増を交互に繰り返すように変化する。また、後述する図4〔1〕の例(「+1oct」を除いた元テーブル)のように、キー番号Keyの増大に応じて押鍵音番号が漸増を繰り返すようにした代理音割当てテーブルを用いてもよいし、逆に、漸減を繰り返すようにした代理音割当てテーブルを用いてもよい。なお、これらの代理音割当てテーブルは、ROM3又は外部記憶装置4に記憶されており、アルペジオデータ生成処理の際、ユーザの選択操作に応じて任意のテーブルを設定することができる。
また、このテーブルの適用に当っては、アルペジオ発音パターンデータPtのキー番号種類数Nnに対応する“1≦i,j≦Nn”の範囲内の押鍵音Ntが使用される。例えば、図3(1)に示されるように、キー番号Keyの種類数Nn=3の発音パターンデータPtについては、図4〔1〕の太線枠Aで囲まれた範囲:1≦i,j≦3の押鍵音Ntが割り当てられ、3押鍵即ち押鍵数Nn=3の場合は、枠A内の第3行に示されるように、全キー番号Key=1〜3が充足キー番号であり夫々第1〜第3押鍵音が順次割り当てられて、図3(21)のようなアルペジオ発音データが得られる。
これに対して、2押鍵即ち押鍵数Nn=2の場合は、枠A内の第2行のように、充足キー番号Key=1,2に夫々第1及び第2押鍵音が割り当てられ、残余キー番号Key=3には代理音Npとして所定の押鍵音Nt=第1音が割り当てられて、図3(22)のようなアルペジオ発音データArが得られる。なお、1押鍵即ち押鍵数Nn=1の場合は、第1行のように、充足キー番号Key=1に第1押鍵音が割り当てられ、残余キー番号Key=2,3に割り当てられる代理音Npにも第1押鍵音が用いられる。
図4〔2〕は、第2ルール(オクターブ変更ルール)に基づきオクターブ変更条件を付けた場合の押鍵音割当てテーブルの一例であり、図4〔1〕と同様に、各列位置(i)及び各行位置(j)は、キー番号(Key)及び同時押鍵数Nnを表わし、このテーブルの適用に当っては、アルペジオ発音パターンデータPtのキー番号種類数Nnに対応する1≦i,j≦Nnの範囲内の押鍵音Ntが使用される。また、この押鍵音割当てテーブルの要素即ち各行列位置(i,j)に示される押鍵音については、斜線を施した各行列位置(i≦j)の押鍵音は、図4〔1〕と同様に、充足分割当てルールにより充足キー番号に割り当てられる押鍵音Ntを表わし、他の行列位置(i>j)の押鍵音は、「+1oct」を除いて、残余キー番号に代理音Npとして割り当てるべき任意の押鍵音Ntを表わす。
この押鍵音割当てテーブルの要素から「+1oct」を除いたものは「元テーブル」と呼ばれる元の代理音割当てルールを表わし、ユーザ操作で任意の元テーブルを選択することができる。元テーブルは、押鍵音の何れかを残余キー番号に割り当てるようにしたものであればよく、例えば、全ての残余キー番号に第1音を割り当てたり、全ての残余キー番号に最大番号値の押鍵音(例えば、3押鍵時は第3音)を割り当てるような単純なものでもよい。なお、図4〔2〕の例では、複数押鍵時に(Nn≧2)残余キー番号に割り当てるべき押鍵音の番号がキー番号Keyの増大に応じて漸増を繰り返す元テーブルを用いて第1ルールを併用し、より変化に富んだアルペジオが得られるようにしている。第1ルールを併用する場合には、逆に、押鍵音番号が漸減を繰り返すような元テーブルを用いてもよいし、図4〔1〕のように、漸減と漸増を交互に繰り返す元テーブルを用いてもよい。
さて、第2ルールでは、元テーブルに対して参照キーを指定し、参照キーよりも大きい番号値を持つ所定範囲の残余キー番号に対して、指定された参照キーと同じ押鍵音が割り当てられた場合に、残余キー番号に割り当てられた押鍵音のオクターブを変更したものを代理音Npとするように制御される。図4〔2〕の例では、番号「1」のキー番号( Key=1)が参照キーに、番号「3」以上の残余キー番号( Key=3〜16)が対象キー番号に、そして、オクターブ変更値には+1オクターブ(「+1oct」)がそれぞれ指定されており、元テーブルで第1押鍵音を割り当てるべき残余キー番号については、「第1音+1oct」で示されるように、第1押鍵音の音高を1オクターブだけ上げた代理音Npが割り当てられる。
例えば、図3(1)の発音パターンデータPtに対して、2押鍵(Nn=2)があった場合は、残余キー番号Key=3の代理音Npとして参照キーの第1音を1オクターブだけ上げた音高が割り当てられる。また、1押鍵(Nn=1)の場合には、残余キー番号Key=2の代理音Npには第1音が適用されるが、残余キー番号Key=3の代理音Npには第1音を1オクターブだけ上げた音高が割り当てられる。これにより、1押鍵(Nn=1)の場合でも、オクターブが変更された代理音(Np)を発音させ、アルペジオ発音データArに変化を与えることができる。
なお、オクターブ変更条件については、Key=1即ち番号「1」のキー番号Keyはアルペジオ演奏音の基準音であることが多いので、参照キーとしてKey=1を用いた場合には、アルペジオ演奏音を聴感上安定させる効果がある。従って、Key=1が常にセットされるようにしておいてもよい。また、オクターブ値の変更は、この例では一律1オクターブアップに変更するようにしているが、例えば、2オクターブアップや1オクターブダウンなどでもよい。さらに、オクターブ変更対象のキー番号ごとにオクターブ変更量を変えるようにしてもよい。対象キー番号(オクターブ変更ルールが適用されるキー番号の範囲)の条件設定については、この例の「キー番号が3以上(Key≧3)」のように連続的なキー番号範囲を指定する方法の外に、例えば、「奇数(偶数)番のキー番号」など個別的な範囲指定方法を採ることができる。
このように、この発明の一実施例によるアルペジオデータ生成システムにおいては、複数種類Knのキー番号Keyを含むアルペジオ発音パターンデータPt(枠A内:Kn=3の場合)が選択されて(PM)演奏音Ntが入力されると(IN)、〔1〕第1モードでは、各入力演奏音Ntを順次アルペジオ発音パターンデータPtのキー番号Keyに割り当てる(斜線部)と共に、このような順次割当てがなされない残余キー番号には代理音として入力演奏音Ntの何れかを割り当てるが(非斜線部)、その際、複数演奏音Ntが入力されている場合は(Nn≧2)残余キー番号の全てに同じ音高を割り当てることがないように制御する。また、〔2〕第2モードでは、発音パターンデータPtに含まれる全種類のキー番号Keyに対して何れかの入力演奏音Ntを割り当てると共に、この割当ての結果、予め特定された参照キー(例えば、Key1)と同じ音高(例えば、第1音)が別の対象キー番号(例えば、Key3以上)に代理音として割り当てられた場合は、当該対象キー番号に割り当てられた音高のオクターブを変更する。そして、このような割当て制御やオクターブ変更がなされた結果に従ってアルペジオデータArを生成する。
〔アルペジオデータ生成の動作フロー例〕
図5及び図6は、この発明の一実施例によるアルペジオデータ生成処理についてキーオン・キーオフイベントのみに着目した動作例を表わすフローチャートであり、図5のフローチャートは、第1ルールに従って残余キー番号への代理音を割り当てる第1モードのアルペジオデータ生成処理1を示し、図6のフローチャートは第2ルールに従って残余キー番号への代理音を割り当てる第2モードのアルペジオデータ生成処理2を示す。
<アルペジオデータ生成処理1(第1モード)>
まず、図5のアルペジオデータ生成処理1につては、パネル操作子5における第1モード開始ボタンのユーザ操作により第1モードのアルペジオデータ生成開始を指示すると、アルペジオデータ生成プログラムに従ってアルペジオデータ生成処理1がスタートする。まず、CPU1は、最初のステップA1で、パターン選択操作に応じてアルペジオパターン記憶部PMから所望のアルペジオパターンデータPtを選択してRAM2に読み込み、次のステップA2で、ルール選択操作に応じて、割当てルール記憶部RMから充足分割当てルール(図4〔1〕斜線部の順次割当てテーブル部)及び不足分割当ての第1ルール(例えば、図4〔1〕非斜線部の代理音割当てテーブル部)を含む所望の押鍵音割当てルールRuを選択しRAM2に保持して、キー番号への押鍵音高の割当てルールを決定する。
次に、ステップA3では、第1モード終了ボタン操作などの終了操作が検出されたか否かを検出し、終了操作が検出されないときは(A3=NO)、ステップA4に進んで、演奏操作子5の押鍵(演奏音入力)操作が検出されたか否かを検出し、押鍵操作が検出されない間は(A4=NO)、ステップA4の検出動作を繰り返し、押鍵操作が検出されると(A4=YES)、順次、ステップA5〜A8の処理を行う。
まず、ステップA5でRAM2上のキーオンバッファをクリアし、次のステップA6にて、検出された押鍵操作に基づいて、押鍵音の音高Ntをキーオンバッファに書き込むと共に押鍵数Nnを求める。次いで、ステップA7において、選択されたアルペジオパターンデータから発音パターンデータPt中のキー番号Keyを抽出すると共にキー番号Keyの種類数Knを求める。さらに、ステップA8で、キー番号Keyの小さい方から順に充足分割当てルールに従って押鍵音高Ntを割り当てた後、ステップA9に進む。
ステップA9では、押鍵数Nnがキー番号種類数Knよりも少ないか否かを判定し、押鍵数Nnがキー番号種類数Knより少ないときは(A9=YES:Nn<Kn)、ステップA10に進む。ステップA10では、ステップA8で押鍵音高が割り当てられず余ったキー番号Key即ち残余キー番号について、第1ルール(不足分割当てルール)に従い、複数の押鍵(入力演奏音)が検出された場合は(Nn≧2)、同じ音高が隣り合うキー番号で連続しないように制御して、キーオンバッファの押鍵音高Ntの何れかを割り当て、1つの押鍵が検出された場合には(Nn=1)第1押鍵音高Ntを割り当てる。
ステップA9で、押鍵数Nnがキー番号種類数Kn以上であると判定したとき(A9=NO:Nn≧Kn)、或いは、ステップA10の残余キー番号への音高割当て処理の後は、ステップA11に進んで、各キー番号Keyに割り当てられた音高Ntと発音パターンデータPtに従いアルペジオデータArを生成し、これを音源部7に送る。ステップA11でのアルペジオデータ生成処理の後は、ステップA3に戻り、終了操作が検出されない間は(A3=NO)、ステップA4で新たな押鍵操作が検出されるごとに(A4=YES)、上述したステップA5〜A11の処理を繰り返す。そして、終了操作が検出されると(A3=YES)、このアルペジオデータ生成処理1を終了する。
<アルペジオデータ生成処理2(第2モード)>
次に、図6のアルペジオデータ生成処理2については、第2モード開始ボタンのユーザ操作により第2モードのアルペジオデータ生成開始を指示すると、アルペジオデータ生成プログラムに従ってアルペジオデータ生成処理2がスタートする。まず、CPU1は、最初のステップB1で、パターン選択操作に応じてアルペジオパターン記憶部PMから所望のアルペジオパターンデータPtを選択してRAM2に読み込む。
次のステップB2では、ルール選択操作に応じて割当てルール記憶部RMから、充足分割当てルール(図4〔2〕斜線部)及び所定の不足分割当てルール(例えば、図4〔2〕斜線部以外)を含む所望の押鍵音割当てルールを選択しRAM2に保持してキー番号への押鍵音高の割当てルールを決定し、続くステップB3で、押鍵音割当てルールに対して参照キーや対象キー番号の条件などを含むオクターブ変更条件を指定しこれをRAM2に保持する。このようにしてステップB2で決定した不足分割当てルールとステップB3で指定したオクターブ変更条件により、代理音割当てに関する第2のルールが完成する。
次に、ステップB4では、第2モード終了ボタン操作などの終了操作が検出されたか否かを検出し、終了操作が検出されないときは(B4=NO)、ステップB5に進んで、押鍵操作が検出されたか否かを検出し、押鍵操作が検出されない間は(B5=NO)、ステップB5の検出動作を繰り返し、押鍵操作を検出すると(B5=YES)、順次、ステップB6,B7の処理を行う。まず、ステップB6で、ステップB2で決定された押鍵音割当てルールに従って、アルペジオパターンデータの発音パターンデータPt中の全てのキー番号Keyに対して、ステップB5で検出した押鍵操作に基づく押鍵音の音高Ntを割り当てる。次に、ステップB7で、ステップB3で指定された対象キー番号の条件に合う対象キー番号を発音パターンデータPtから抽出する処理を行い、ステップB8に進む。
ステップB8では、対象キー番号が抽出されたか否か即ち対象キー番号は発音パターンデータPtに存在するか否かを判断し、対象キー番号が存在するときは(B8=YES)、ステップB9に進む。ステップB9では、各対象キー番号について、充足分割当てルールに従って参照キーに割り当てられている音高と同じ音高が、不足分割当てルールに従って割り当てられていれば、対象キー番号に割り当てられた音高のオクターブを変更する。
ステップB8で対象キー番号が存在しないと判定したとき(B8=NO)、或いは、ステップB9のオクターブ変更処理の後は、ステップB10に進んで、各キー番号Keyに割り当てられた音高(ステップB9を経た場合はオクターブ変更された結果を採用)と発音パターンデータPtに従いアルペジオデータArを生成し、これを音源部7に送る。ステップB10でのアルペジオデータ生成処理の後は、ステップB4に戻り、終了操作が検出されない間は(B4=NO)、ステップB5で新たな押鍵操作が検出されるごとに(B5=YES)、上述したステップB6〜B10の処理を繰り返す。そして、終了操作が検出されると(B4=YES)、このアルペジオデータ生成処理2を終了する。
〔種々の実施態様〕
以上、この発明の好適な一実施例について説明したが、これは単なる一例であって、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、種々の態様で実施することができる。例えば、実施例では、第1及び第2のルールによる残余キー番号への割当て機能を1つの装置上においてON/OFF切替えができるように構成したが、第1又は第2のルールによる何れか一方の割当て機能をもつ専用の装置としてもよい。
アルペジオパターンデータは、複数種類のデータが装置内に記憶されていてもよいし、外部記憶装置もしくはネットワークを通して参照する形式でもよい。また、演奏音を入力する手段は、装置上の演奏操作子(鍵盤)でもよいし、予め記憶された演奏データを順次読み込む形式でもよい。
この発明の一実施例によるアルペジオデータ生成システムのハードウエア構成例を示すブロック図である。 この発明の一実施例によるアルペジオ発音データの生成過程を極く概略的に示す概略機能ブロック図である。 この発明の一実施例による発音パターンデータとこれを基にした発音データの例を表わす。 この発明の一実施例によるキー番号への押鍵音割当て例を表わす。 この発明の一実施例によるアルペジオデータ生成処理の第1モード動作例を表わすフローチャートである。 この発明の一実施例によるアルペジオデータ生成処理の第2モード動作例を表わすフローチャートである。
符号の説明
PM,RM アルペジオパターン記憶部と割当てルール記憶部、
IN,AG 入力演奏情報(押鍵情報)検出部とアルペジオデータ生成部、
Pt,Kn アルペジオパターンデータ(発音パターンデータ)とキー番号種類数、
Nt,Nn 入力演奏音(押鍵音)又はその音高と入力演奏音数(押鍵音数)、
Ru 押鍵音割当てルール、
Ar アルペジオ発音データ(発音データリスト)、
Np 代理音。

Claims (3)

  1. 複数種類のキー番号情報を含み、発音タイミングに対応してキー番号情報を指定するためのアルペジオ発音パターンデータを供給するアルペジオパターン供給手段と、
    演奏音を入力する演奏音入力手段と、
    アルペジオパターン供給手段により供給されたアルペジオ発音パターンデータに含まれる全てのキー番号情報に対して、演奏音入力手段により入力された何れかの演奏音それぞれの音高を割り当てる演奏音割当て手段と、
    演奏音割当て手段による割当ての結果、特定種類のキー番号情報と同じ音高が別の種類のキー番号情報に割り当てられた場合に、当該別の種類のキー番号情報を抽出する同音高キー番号抽出手段であって、該特定種類のキー番号情報に対応する演奏音は、演奏音入力手段により入力される演奏音の数に関わらず変わらないものと、
    同音高キー番号抽出手段により抽出された別の種類のキー番号情報に割り当てられた音高のオクターブを変更するオクターブ変更手段であって、当該別の種類のキー番号情報以外のキー番号情報に割り当てられた音高についてはオクターブを変更しないものと、
    演奏音割当て手段により割り当てられた音高及びオクターブ変更手段によるオクターブ変更結果に従ってアルペジオデータを生成するアルペジオデータ生成手段と
    を具備することを特徴とするアルペジオデータ生成装置。
  2. さらに、前記特定種類及び別の種類のキー番号情報の条件を設定する条件設定手段を具備し、
    前記同音高キー番号抽出手段は、この条件設定手段により設定された条件に従ってオクターブを変更すべきキー番号情報を検出し、
    前記オクターブ変更手段は、検出されたキー番号情報に割り当てられた音高のオクターブを変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアルペジオデータ生成装置。
  3. 複数種類のキー番号情報を含み、発音タイミングに対応してキー番号情報を指定するためのアルペジオ発音パターンデータを供給するアルペジオパターン供給ステップと、
    演奏音を入力する演奏音入力ステップと、
    アルペジオパターン供給ステップで供給されたアルペジオ発音パターンデータに含まれる全てのキー番号情報に対して、演奏音入力ステップで入力された何れかの演奏音それぞれの音高を割り当てる演奏音割当てステップと、
    演奏音割当てステップでの割当ての結果、特定種類のキー番号情報と同じ音高が別の種類のキー番号情報に割り当てられた場合に、当該別の種類のキー番号情報を抽出する同音高キー番号抽出ステップであって、該特定種類のキー番号情報に対応する演奏音は、演奏音入力手段により入力される演奏音の数に関わらず変わらないものと、
    同音高キー番号抽出ステップで抽出された別の種類のキー番号情報に割り当てられた音高のオクターブを変更するオクターブ変更ステップであって、当該別の種類のキー番号情報以外のキー番号情報に割り当てられた音高についてはオクターブを変更しないものと、
    演奏音割当てステップで割り当てられた音高及びオクターブ変更ステップでのオクターブ変更結果に従ってアルペジオデータを生成するアルペジオデータ生成ステップと
    から成る手順をコンピュータに実行させるためのアルペジオデータ生成プログラム。
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