JP4172335B2 - 自動伴奏生成装置及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、アルペジオ(分散和音)等の伴奏パターンに従って伴奏データを生成して出力する自動伴奏生成装置及び、コンピュータをこのような自動伴奏生成装置として機能させるためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、予め記憶している伴奏パターンに従って自動伴奏データを生成して出力する自動伴奏生成装置が知られている。
このような自動伴奏生成装置としては、例えば特許文献1に記載の装置のように、個々の伴奏音に対応した音高データとタイミングデータとをセットにした伴奏パターンを多種類記憶しておき、ユーザが選択した伴奏パターンに基づいて自動伴奏を行う装置が知られている。そして、このような装置においては、例えばCメジャー等の所定の和音に基づいた伴奏パターンをソースパターンとして記憶しておき、ユーザが鍵盤等から入力した和音の種類に応じてソースパターン内の各音の音高を変換すると共に、全ての音の音高をその和音の根音に応じてシフトし、ユーザが入力した和音に合った音高の伴奏データを生成することが行われている。そして、この伴奏データに基づいた発音を行うことにより、ユーザの指示に応じた自動伴奏を行うことができる。
【0003】
また、特許文献2に記載の装置のように、伴奏パターンとして複数のキー番号(音高に対応したノートナンバではなく、単純な番号)とその発音タイミングによるアルペジオパターンを用いる、「アルペジエータ」と通称される装置も知られている。このような装置においては、同時に押鍵された複数の鍵に対応するノート番号に、音高の低い順等の所定のルールに従って上記のキー番号を割り振り、アルペジオパターン中の各キー番号の発音タイミングでそのキー番号に対応するノート番号に基づいた発音を行うことにより、ユーザの指示に応じたアルペジオによる自動伴奏を行うことができる。そしてこのような装置においても、アルペジオパターンを多種類記憶しておき、ユーザが選択したパターンに基づいて自動伴奏を行うことは、特許文献1のような装置の場合と同様である。
【0004】
ところで、これらのような自動伴奏装置において、自動伴奏はフレーズを形成していることが多く、1つの伴奏パターンによる自動伴奏の途中で他の伴奏パターンに切替えると不自然な聴感になってしまうという問題があった。自動伴奏を途中で終了させる場合についても同様である。そして、このような問題に対応した装置として、特許文献3には、伴奏パターンの切替えが指示された場合でも小節線のタイミングまでは切替え前のパターンを用いて自動伴奏を行い、小節線のタイミングで伴奏パターンを切替えるようにした自動伴奏装置が開示されている。またこの文献は、パターンの切替えを操作後直ちに行ったり、小節内のどのタイミングで切替え操作が行われたかによって、直ちに切替えを行うか小節線のタイミングまで待つかを判断したりしてもよいことも、開示している。
【0005】
【特許文献1】
特許第3319390号公報
【特許文献2】
特開2001−22354号公報
【特許文献3】
特開平9−6358号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一方、伴奏パターンによってはどの時点で切替えても聴感上違和感のないものもあり、また、フレーズのきりのよいところで切替えるとよいもの、パターンの最後まで出力してから切替える方がよいもの等もあり、どの時点で切替えるのが適切かという点でばらつきがある。そして、聴感上問題がないのであれば、切替え操作からできるだけ時間を置かずに切替えられた方がユーザの好みに合った自動伴奏を行うことができると考えられる。従って、必ずしも小節単位の切替えが好ましいというわけではない。このため、特許文献3に記載のような装置では、上記の聴感の問題の解決は必ずしも十分でなく、また切替えの操作性を必要以上に犠牲にしてしまう場合もあるという問題があった。
この発明は、このような問題を解決し、自動伴奏装置において、常に自然な聴感で伴奏パターンの切替えを行うことができるようにすることを目的とする。また、このための切替えの操作性低下を最低限にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、複数の伴奏パターンを記憶する記憶手段と、出力すべき自動伴奏について、少なくとも伴奏パターンの出力の指示と切替えの指示を受け付ける受付手段と、その受付手段が受け付けた出力の指示と上記伴奏パターンとに基づいて伴奏データを生成して出力する出力手段とを設けた自動伴奏生成装置において、上記記憶手段に、上記各伴奏パターンに対応して切替えタイミング情報を記憶する手段を設け、上記出力手段に、上記受付手段が上記自動伴奏の切替えの指示を受け付けた場合に、出力中の伴奏データに係る伴奏パターン対応する上記切替えタイミング情報に従ったタイミングまでその伴奏パターンに基づく伴奏データを出力し、その後その切替えを上記伴奏データの生成に反映させる手段を設けたものである。
このような自動伴奏生成装置において、上記切替えタイミング情報の設定を受け付ける手段を設けるとよい。
【0008】
また、この発明のプログラムは、コンピュータを、複数の伴奏パターンを記憶する記憶手段と、出力すべき自動伴奏について、少なくとも伴奏パターンの出力の指示と切替えの指示を受け付ける受付手段と、その受付手段が受け付けた出力の指示と上記伴奏パターンとに基づいて伴奏データを生成して出力する出力手段として機能させるためのプログラムであって、上記記憶手段に、上記各伴奏パターンに対応して切替えタイミング情報を記憶する機能を設け、上記出力手段に、上記受付手段が上記自動伴奏の切替えの指示を受け付けた場合に、出力中の伴奏データに係る伴奏パターンに対応する上記切替えタイミング情報に従ったタイミングまでその伴奏パターンに基づく伴奏データを出力し、その後その切替えを上記伴奏データの生成に反映させる機能を設けたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
まず、この発明の自動伴奏生成装置の実施形態であり、電子鍵盤楽器であるシンセサイザの構成について説明する。図1はそのシンセサイザの構成を示すブロック図である。
このシンセサイザは、図1に示すように、CPU11,ROM12,RAM13,外部記憶装置14,通信I/F15,入力操作部16,表示部17,音源部18を備え、これらがシステムバス19によって接続されている。また、表示部17にはディスプレイ22が、音源部18にはサウンドシステム23が接続され、通信I/F15を介して外部機器21と接続している。
【0010】
CPU11は、ROM12や外部記憶装置14に記憶している制御プログラムを実行することにより、このシンセサイザの動作を統括制御すると共に、各部の機能を利用してこの発明に係る各手段(記憶手段,受付手段,出力手段,その他の手段)として機能する制御部である。
ROM12は、CPU11が実行する各種制御プログラムや更新の必要がないデータ等を記憶する記憶手段である。デフォルトの伴奏パターンはここに記憶するようにしてもよい。伴奏パターンやソング等のデータは、このROM12や外部記憶装置14に記憶されていて、RAM13にロードされて用いられる。
RAM13は、伴奏パターンや各伴奏パターンについての切替えタイミング情報等を一時的に記憶したり、CPU11のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
【0011】
外部記憶装置14は、各種アプリケーションプログラム、伴奏パターンや各伴奏パターンについての切替えタイミング情報、自動演奏データ等のデータを記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
通信I/F15は、このシンセサイザをPC等の外部機器21と接続するためのインタフェースであり、MIDI(Musical Instruments Digital Interface)インタフェースや、USB(Universal Serial Bus)インタフェース、ネットワークインタフェース等を備えている。そして、ここを介して外部機器21との間でMIDIデータや楽譜データ、リモートコントロールコマンド等の送受信を行うことができる。
【0012】
入力操作部16は、演奏用の鍵盤や設定用の各種スイッチ等によって構成され、ユーザがこのシンセサイザに対する操作を行うためのユニットである。そしてこれらの操作子によって、各種設定や演奏操作の他、出力すべき自動伴奏の種類やその切替え等の指示を受け付けることができ、受付手段として機能する。
表示部17は、シンセサイザの動作状態や設定状態等を表示する発光ダイオード等によって構成される。また、液晶表示パネル等によるディスプレイ22にこれらの情報や楽譜、メッセージ、GUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)等を表示させるための表示制御回路も含む。
音源部18は、演奏及び自動伴奏等の発音データや演奏データに基づいて音声信号を生成し、これをサウンドシステム23に出力して発音を行わせるユニットである。
【0013】
次に、このシンセサイザにおける自動伴奏動作について説明する。なお、ここでは伴奏パターンとしてアルペジオパターンを使用する場合の例について説明する。
まず、図2に自動伴奏に係る伴奏データの生成処理の概略を示す。
この図に示すように、伴奏データの生成は、出力手段である伴奏データ生成部50として機能するCPU11が行う処理である。そしてこの生成は、ROM12のパターンデータ記憶部30に記憶している伴奏パターンである発音パターンデータ、同じくROM12の切替えタイミング情報記憶部40に記憶している切替えタイミング情報、および入力操作部16を構成する鍵盤からの押鍵情報を参照して行う。
【0014】
ここで、パターンデータ記憶部30にはパターン1からパターンNまでの複数のアルペジオパターンを記憶しており、各アルペジオパターンにおける発音内容は発音パターンデータによって規定している。そして、ユーザが入力操作部16において選択したパターンに係る発音パターンデータを、伴奏データ生成部50における伴奏データの生成に用いる。
【0015】
また、切替えタイミング情報記憶部40には、図3に示すようにアルペジオの各パターンと対応する切替えタイミング情報を記憶しており、図3に示した例では、例えばパターン1については切替えタイミング情報として「2拍」が設定されている。そしてこれは、発音パターンデータ内に2拍単位で切替えタイミングを設け、それ以外の時点でアルペジオの切替えが指示された場合には、その切替えタイミングまでは切替えを伴奏データの生成に反映させず、切替えタイミングの時点で生成する伴奏データを切替え指示に従って変更することを示す情報である。
すなわち、例えば図4の上段に示すようにパターン1のアルペジオを選択し、押鍵に応じて伴奏データの出力を開始した後2拍目の途中でパターン2への変更指示を受け付けた場合は、すぐには使用する発音パターンデータを変更せず、2拍目が終了して切替えタイミングになった時点でこれを発音パターンデータ2に変更し、パターン2のアルペジオに係る伴奏データの出力を開始する。同様に3拍目の途中でパターン2への変更指示を受け付けた場合は、4拍目が終了して次の切替えタイミングが到来した時点でパターン2による出力を開始するのである。
【0016】
同様に、パターン2については切替えタイミング情報として「1小節」が設定され、発音パターンデータ内で小節線が来るタイミングで切替えタイミングを設けることを示している。なお、ここでは1小節を4拍としているが、パターンの拍子によっては1小節の拍数が変わることもある。
また、パターン3についてはいつでもアルペジオの切替えが可能である旨を示す「随時」を、パターン4については発音パターンデータの終了まで切替えを行わない「最後」を設定している。そして、これら以外にも、n拍,n小節のように拍数や小節数の異なる設定が考えられるし、直接クロックカウントで指定する等、それ以外の設定法も採用できる。また、切替えタイミングが等間隔で並ぶ必要もなく、例えば1拍目の終了時と4拍目の終了時等でも構わない。
【0017】
このような切替えタイミング情報は、各パターンの発音パターンデータによって表現されるリズムやフレーズの特徴を考慮して、切替え時の聴感が不自然にならないように定めるものとする。
また、ユーザによって聴感の自然さと切替えの迅速さに対する要求は異なるし、ユーザが作成した発音パターンデータについてはユーザ自身が切替えタイミングを選択できる方が好ましいことから、この切替えタイミング情報はユーザが自由に設定できるようにするとよい。そして、一方でデフォルトのデータはできるだけ変更できない状態にしておきたいという要求もあることから、ここでは切替えタイミング情報を発音パターンデータとは別に記憶し、切替えタイミング情報のみを変更可能としている。しかし、切替えタイミング情報を発音パターンデータの一部としても、全く問題はない。
【0018】
次に、発音パターンデータ、およびこのデータと押鍵状態とに従って伴奏データとして生成される発音データの具体例を図5に示す。
発音パターンデータは、図5の左側に示すように、発音データの出力タイミングをクロックカウントで示すTiming、発音データにおける音長を示すGate、発音させるキー番号を示すKey、キーのオクターブ補正量を示すOct、発音データにおけるベロシティを示すVelのデータを含む。
【0019】
そして、アルペジオのパターンが選択され、入力操作部16において鍵盤のうちアルペジエータからの出力音高を指示するための鍵が押鍵されると、そのパターン及び押鍵状態に対応するアルペジオによる自動伴奏の出力が指示されたことになり、図2に示した伴奏データ生成部50は、Timingデータで指定される出力タイミングで図5の右側に示すような発音データを順次出力する。ここでは発音データはMIDIのノートオンデータとし、その構成要素は音長を示すGate、音高(ノートナンバ)を示すNote、ベロシティを示すVelである。Timingはその発音データが生成されるタイミングを示す。
【0020】
発音データにおけるGate及びVelは、発音パターンデータに含まれる各タイミングのGate及びVelをそのまま使用するが、Noteについてはこれとは異なる。すなわち、押鍵された鍵に対応するノートナンバに音の低い方から順にキー番号を割り振り、各タイミングそのキー番号に対応するノートナンバにOctの値だけオクターブ補正を行ったノートナンバを発音データにおけるNoteとしている。
例えば、(a)に示すようなパターン1を選択してC3,E3,G3の鍵を押鍵した場合には、これらにそれぞれ1,2,3のキー番号が割り振られる。そして、タイミング0000における発音データでは、Noteの値はキー番号1のC3を1オクターブ上げたC4とする。また、タイミング0240における発音データでは、Noteの値はキー番号3のG3とする。なお、キー番号の割り振り方は上記のものに限られない。また、押鍵された鍵の数と発音パターンデータに含まれるキー番号の数が合わない場合には、押鍵状態から導き出した適当なノートナンバにキー番号を割り振るようにするとよい。
【0021】
このようにして順次伴奏用の発音データを出力するが、発音パターンデータの最後に達すると、また初めに戻り、押鍵が続く間は周期的に同様な発音データの出力を繰り返す。なおここでは、1拍は480クロック、1周期は4拍であるとする。そして図中の破線は図3に示したように設定されている切替えタイミングの位置を示すが、パターン1については「2拍」であるので、2拍分である960クロック毎に切替えタイミングが来ることになる。
(b)に示すようなパターン2を選択した場合にも、同様に押鍵した各鍵にキー番号を割り振り、各タイミングでそのキー番号に対応した発音データを出力する。この場合において、Timing0000のように、1つのタイミングで複数の発音データを同時に出力する場合もある。また、パターン2についての切替えタイミングは「1小節(4拍)」であるので、4拍分である1920クロック毎に切替えタイミングが来ることになる。
【0022】
このシンセサイザは、以上のように生成した発音データを基にアルペジオを出力して自動伴奏を行う。そして、選択されているアルペジオのパターンと押鍵状態とに応じた発音データを生成するが、このパターンが変更された場合に自動伴奏の切替えの指示を受け付けたものとする。また、離鍵後次の鍵が押下されなかった場合や、演奏終了の操作が行われた場合には、自動伴奏の停止(終了)の指示を受け付けたことになるが、これも切替えに含むものとする。
【0023】
次に、上述のような自動伴奏の切替え制御に関する処理を、図6のフローチャートを用いて説明する。
このシンセサイザのCPU11は、ユーザがアルペジオのパターンを選択し、押鍵して最初のアルペジオの出力を指示すると、所要の制御プログラムを実行し、図6に示す処理を開始する。
この処理においては、まずステップS1及びS2で初期設定として、タイマをリセットすると共に変更フラグをOFFに設定する。
そして、ステップS3,S4で、アルペジオパターンの切替え操作があった場合に変更フラグをONにすると共にこれらの切替え後の情報を次出力用として記憶しておく。
【0024】
次に、ステップS5で変更フラグがOFFであり、アルペジオの切替えが指示されていない場合には、ステップS6で有効なアルペジオパターンと押鍵情報とを用いて図4を用いて説明したように発音データを生成して出力する。そして、ステップS12で演奏終了であれば処理を終了する。なお、演奏終了とは、電源OFF、リセット、演奏中断等の強制終了操作によって自動伴奏だけでなく演奏自体を直ちに終了する場合のことも指すものとする。そしてこのような場合には、切替えタイミングとは関係なく自動伴奏も直ちに終了させる。ただし、その時点で有効なアルペジオパターンの切替えタイミングまで再生して終了するようにしてもよい。
ステップS12で演奏終了でなければステップS13に進んで次の操作を受け付け、ステップS1に戻って処理を繰り返す。ここで受け付ける操作にはアルペジオパターンの切替え操作や、押鍵の変更操作を含み、押鍵については、ある程度近い時間内での押鍵は複数同時押鍵として受け付ける。
【0025】
一方、ステップS5で変更フラグがONであれば、ステップS7及びS8で切替えタイミングが来たか否か判断する。そして、切替えタイミングでなければステップS6に進んで変更が指示されていない場合と同様な処理を行うが、切替えタイミングであれば、ステップS9〜S11で次出力用として記憶しているアルペジオパターンを有効にし、変更フラグをOFFに設定し、タイマをリセットしてステップS12に進み、以後の処理を行う。
なお、押鍵状態については、押鍵変更操作の受け付け後直ちに有効にするものとする。
【0026】
以上の処理において、ステップS6ではCPU11が出力手段として機能し、ステップS13ではCPU11が受付手段として機能する。
そして、以上の処理を行うことにより、アルペジオの切替えの指示を受け付けた場合に、出力中の発音データに係る伴奏パターンについての切替えタイミング情報に従ったタイミングでその切替えを出力に反映させ、Timing0000の状態から新たなアルペジオの出力を開始することができる。
そして、切替えタイミングはアルペジオのパターン毎に設定することができるので、各パターンについて切替えても聴感を損わないようなタイミングを設定すれば、常に自然な聴感で伴奏パターンの切替えを行うことができるようにすることができる。切替えの前後で伴奏の音色が同じ場合には切替えのタイミングが悪いと聴感を損い易いので、この効果はこのような場合に特に顕著である。一方、どこで切替えても聴感を損わないようなパターンについては、切替え操作後直ちに切替えを行うことも可能であり、切替えの操作性低下を最低限にすることができる。
【0027】
なお、図6に示した処理において、発音データの生成と、操作の受け付け及びアルペジオパターンや押鍵情報の変更とは、必ずしも同期して行う必要はないので、有効なアルペジオパターンや押鍵情報をレジスタ等に書きこんでおき、発音データの生成及び出力の処理は、これを参照して別途行うようにしてもよい。このようにした方が、発音データ生成のタイミング管理が容易である。
また、ここでは伴奏パターンがアルペジオパターンである場合の例について説明したが、これ以外の他の伴奏パターンを用いる場合、例えば伴奏パターンデータを記憶しておき、押鍵されたコードに従ってこれを音高変換した発音データを生成するような場合でも同様な動作が可能であることは、もちろんである。
また、切替えタイミング情報を伴奏パターンの種類毎に設定する例について説明したが、いくつかの伴奏パターンをグループにし、そのグループ毎に設定するようにしてもよい。この場合でも、各伴奏パターンの属するグループについての設定を参照すれば、各伴奏パターンについての切替えタイミング情報を取得することができる。そして、このようにすれば、多数の伴奏パターンがある場合に設定が容易になる。特に、音色毎に適当な切替えタイミングに一定の傾向がある場合等には、設定作業の負荷を大きく軽減することができる。
【0028】
また、ここでは伴奏(パターンの種類)を切替える場合にタイマをリセットし、切替え後の伴奏データを伴奏パターンの最初から出力する例について説明したが、タイマをリセットせず、切替えタイミングに合った位置から切替え後の伴奏データの出力を開始するようにしてもよい。例えば、2拍目の終了時に切替えを行った場合には、切替え後の伴奏データを3拍目の部分から出力する等である。このようにすれば、パターンの途中で切替えを行う場合でも、自動伴奏のタイミングをずらさないようにすることができる。
また、アルペジオの出力中に押鍵変化があった場合にタイマをリセットし、新たに押鍵した時点から改めて変化後の押鍵状態に従ったアルペジオを出力するようにしてもよい。
さらにまた、ここでは伴奏パターンを切替えた場合のみ切替えタイミングまでその変化を出力に反映させない例について説明したが、押鍵変化があった場合にもこれを適用するようにしてもよい。この場合には図6の処理において、ステップS3とS5の間で、押鍵変化があった場合に変更フラグをONに設定して変更後の押鍵情報を次出力用として記憶する処理を行い、ステップS9でこの押鍵情報も有効にするようにすればよい。
【0029】
さらに、ここではこの発明をシンセサイザに適用した例について説明したが、電子ピアノ等の他の電子鍵盤楽器やPC等の外部機器からリモートコントロールを受ける音源装置として構成した自動伴奏生成装置あるいはその制御プログラムにも適用することができる。この場合において、自動伴奏の指示は必ずしも鍵盤で受け付ける必要はなく、各種ボタン,スイッチ,PCのキーボードやマウス等、任意の操作子から受け付けることができる。
【0030】
さらにまた、上述した自動伴奏生成装置のCPU11を始めとする各部を上述した各手段として機能させるためのプログラムは、予めROM12等に記憶させておくほか、CD−ROMあるいはフレキシブルディスク等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供し、CPU11にそのメモリからこのプログラムをRAM13に読み出させて実行させたり、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムをハードディスクドライブ(HDD)等の記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させたりしても、同様の効果を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の自動伴奏生成装置によれば、常に自然な聴感で伴奏パターンの切替えを行うことができるようにすることができる一方、このための切替えの操作性低下を最低限にすることができる。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータに自動伴奏生成装置を制御させてこのような自動伴奏生成装置の特徴を実現し、同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動伴奏生成装置の実施形態であるシンセサイザの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したシンセサイザにおける伴奏データの生成処理の概略について説明するための図である。
【図3】図2に示した切替えタイミング情報記憶部に記憶する切替えタイミング情報の例を示す図である。
【図4】その切替えタイミング情報を用いた自動伴奏の切替え制御について説明するための図である。
【図5】図2に示したパターンデータ記憶部に記憶する発音パターンデータ及び伴奏データ生成部がそれを基に生成する伴奏データの例を示す図である。
【図6】図1に示したシンセサイザにおける自動伴奏の切替え制御に関する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…外部記憶装置、15…通信I/F、16…入力操作部、17…表示部、18…音源部、19…システムバス、21…外部機器、22…ディスプレイ、23…サウンドシステム、30…パターンデータ記憶部、40…切替えタイミング情報記憶部、50…伴奏データ生成部
Claims (3)
- 複数の伴奏パターンを記憶する記憶手段と、
出力すべき自動伴奏について、少なくとも伴奏パターンの出力の指示と切替えの指示を受け付ける受付手段と、
該受付手段が受け付けた出力の指示と前記伴奏パターンとに基づいて伴奏データを生成して出力する出力手段と
を設けた自動伴奏生成装置であって、
前記記憶手段が、前記各伴奏パターンに対応して切替えタイミング情報を記憶する手段を有し、
前記出力手段が、前記受付手段が前記自動伴奏の切替えの指示を受け付けた場合に、出力中の伴奏データに係る伴奏パターンに対応する前記切替えタイミング情報に従ったタイミングまで当該伴奏パターンに基づく伴奏データを出力し、その後その切替えを前記伴奏データの生成に反映させる手段を有することを特徴とする自動伴奏生成装置。 - 請求項1記載の自動伴奏生成装置であって、
前記切替えタイミング情報の設定を受け付ける手段を設けたことを特徴とする自動伴奏生成装置。 - コンピュータを、
複数の伴奏パターンを記憶する記憶手段と、
出力すべき自動伴奏について、少なくとも伴奏パターンの出力の指示と切替えの指示を受け付ける受付手段と、
該受付手段が受け付けた出力の指示と前記伴奏パターンとに基づいて伴奏データを生成して出力する出力手段として機能させるためのプログラムであって、
前記記憶手段が、前記各伴奏パターンに対応して切替えタイミング情報を記憶する機能を有し、
前記出力手段が、前記受付手段が前記自動伴奏の切替えの指示を受け付けた場合に、出力中の伴奏データに係る伴奏パターンに対応する前記切替えタイミング情報に従ったタイミングまで当該伴奏パターンに基づく伴奏データを出力し、その後その切替えを前記伴奏データの生成に反映させる機能を有することを特徴とするプログラム。
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