JP5141012B2 - アルペジオ生成装置及びプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、入力演奏音に応じてアルペジオ(分散和音)データを生成するアルペジオ生成システムに関する。
従来より、電子楽器などにおいて、押鍵に応じてアルペジオ(分散和音)データを生成するアルペジオ生成機能を持つ演奏手段は「アルペジエータ」と通称されている。この種のアルペジエータでは、アルペジオパターンとして、複数のアルペジオキー番号とその発音タイミングが記憶されている。ここで、「アルペジオキー番号」は、音高に対応したノートナンバ(番号)ではなく、アルペジオ構成音を指示するための単純な番号であり、以下においては、「キー番号」と略称され、記号“Key”で表記される。
アルペジエータは、特許文献1に示されるように、同時に押鍵された複数の押鍵ノート番号に所定のルール(例えば、音高の低い順)に従って番号を割り振り、アルペジオパターン中のキー番号に対応した番号が割り振られているノート番号を同アルペジオパターン中の発音タイミングで発生させるようにして、押鍵音を元にアルペジオを生成している。
特許3551842号公報
また、アルペジオパターンによって使用されるキー番号の数は異なっている。例えば、特許文献2(表1)に示されるように、キー番号が「1」と「2」の2種類だけで設定されているアルペジオパターンの場合、4個の鍵が押鍵されたとき2個の鍵がそれぞれキー番号「1」と「2」に割り当てられて残り2個の鍵にはキー番号は割り当てられず、キー番号「1」と「2」に割り当てられた押鍵の音高だけに応じたアルペジオが生成される。
特開平11−126074号公報
このように、使用しているアルペジオパターンデータが少ないキー番号で定義されている場合、ユーザの押鍵数がキー番号の種類数よりも多いと、キー番号に割り当てられなかった押鍵の音高はアルペジオデータとして再生されない。従って、ユーザが音高の変化に富んだアルペジオフレーズをイメージして演奏しても、選んだアルペジオパターンによっては変化の少ないアルペジオフレーズになってしまう可能性がある。
この発明は、このような事情に鑑み、アルペジオパターンデータに定義されているキー番号種類数を超える数の演奏音が入力されたときにも、変化のあるアルペジオフレーズを再生し、ユーザによる演奏を活かしたアルペジオデータを生成することができるアルペジオ生成システムを提供することを目的とする。
この発明の主たる特徴に従うと、複数個(Kn:例えば、Kn=5)のキー番号情報(Key:例えば、Key=Key1〜Key5)を含むアルペジオ発音パターンデータ(Pt)を供給するアルペジオパターン供給手段(PM:B1)と、発音パターンデータ(Pt)のキー番号情報(Key)に対して入力演奏音(Nt)を割り当てる際のルールを記述した演奏音割当てルール(Ru)を記憶するルール記憶手段(RM,2:B2)であって、該演奏音割当てルール(Ru)は、入力演奏音(Nt)の数(Nn)がキー番号情報(Key)の数(Kn)よりも多く(Nn>Kn)キー番号情報(Key)への割り当てができない残余の入力演奏音(「残余演奏音」)が生じる場合に、当該残余の入力演奏音(「残余演奏音」)を追加的に所定のキー番号情報(Key)に割り当てるルールであるもの(RM,2:B2)と、演奏音(Nt)を入力する演奏音入力手段(IN:B4〜B6)と、演奏音入力手段(IN:B4〜B6)により入力された演奏音を入力演奏音(Nt)とし、ルール記憶手段(RM,2:B2)により記憶された演奏音割当てルール(Ru)に従って、当該入力演奏音の音高(Nt)を、アルペジオパターン供給手段(PM:B1)により供給されたアルペジオ発音パターンデータ(Pt)のキー番号情報(Key)に割り当てる演奏音割当て手段(AG:B7〜B8,B10)と、演奏音割当て手段(AG:B7〜B8,B10)により各キー番号情報(Key)に割り当てられた音高(Nt)に従ってアルペジオデータ(Ar)を生成するアルペジオデータ生成手段(AG:B9,B11)とを具備するアルペジオ生成装置(コンピュータ)〔請求項1〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために、対応する実施例の参照記号や用語等を付記したものであり、以下においても同様である。
また、この発明の主たる特徴に従うと、複数個(Kn:例えば、Kn=5)のキー番号情報(Key:例えば、Key=Key1〜Key5)を含むアルペジオ発音パターンデータ(Pt)を供給するアルペジオパターン供給ステップ(B1)と、発音パターンデータ(Pt)のキー番号情報(Key)に対して入力演奏音(Nt)を割り当てる際のルールを記述した演奏音割当てルール(Ru)を記憶するルール記憶ステップ(B2)であって、該演奏音割当てルール(Ru)は、入力演奏音(Nt)の数(Nn)がキー番号情報(Key)の数(Kn)よりも多く(Nn>Kn)キー番号情報(Key)への割り当てができない残余の入力演奏音(「残余演奏音」)が生じる場合に、当該残余の入力演奏音(「残余演奏音」)を追加的に所定のキー番号情報(Key)に割り当てるルールであるもの(B2)と、演奏音(Nt)を入力する演奏音入力ステップ(B4〜B6)と、演奏音入力ステップ(B4〜B6)で入力された演奏音を入力演奏音(Nt)とし、ルール記憶ステップ(B2)で記憶された演奏音割当てルール(Ru)に従って、当該入力演奏音の音高(Nt)を、アルペジオパターン供給ステップ(B1)で供給されたアルペジオ発音パターンデータ(Pt)のキー番号情報(Key)に割り当てる演奏音割当てステップ(B7〜B8,B10)と、演奏音割当てステップ(B7〜B8,B10)で各キー番号情報(Key)に割り当てられた音高(Nt)に従ってアルペジオデータ(Ar)を生成するアルペジオデータ生成ステップ(B9,B11)とから成る手順をコンピュータ(アルペジオ生成装置)に実行させるためのアルペジオ生成プログラム〔請求項3〕が提供される。
さらに、この発明の主たる特徴に従うアルペジオ生成装置において、演奏音割当てルール(Ru)は、前記場合に、何れかの入力演奏音(Nt:「第1音」〜「第5音」)を各キー番号情報(Key1〜Key5)に割り当てると共に、所定のキー番号情報(例えば、Key5)には、さらに、残余の入力演奏音(Nt:「第6音」〜「第16音」)を全て追加して割り当てるもの(「第2ルール」)である〔請求項2〕ように構成にすることができる。
この発明の主たる特徴によるアルペジオ生成システムにおいては(請求項1,3)、複数個(Kn≧2;例えば、Kn=5)のキー番号情報(Key;例えば、Key1〜Key5)を持つ発音パターンデータ(Pt)が記憶されたアルペジオパターンデータが供給され(B1)、発音パターンデータ(Pt)のキー番号情報(Key)に対して入力演奏音(Nt)を割り当てる際のルールを記述した演奏音割当てルール(Ru)がRAM(2)に保持されてルールが決定される(B2)。この演奏音割当てルール(Ru)は、入力演奏音(Nt)の数(Nn)がキー番号情報(Key)の数(Kn)よりも多く(Nn>Kn)キー番号情報(Key)への割り当てができない残余の入力演奏音(「残余演奏音」)が生じる場合に、当該残余の入力演奏音(「残余演奏音」)を追加的に所定のキー番号情報(Key)に割り当てるルールである。演奏操作子(5)の操作に基づく演奏音(Nt)を入力すると(B4〜B6)、入力された演奏音を入力演奏音(Nt)とし、決定された演奏音割当てルール(Ru)に従って、当該入力演奏音の音高(Nt)は、発音パターンデータ(Pt)のキー番号情報(Key)に割り当てられるように制御される(B7〜B8,B10)。そして、各キー番号情報(Key)に割り当てられた音高(Nt)に従ってアルペジオデータ(Ar)が生成される(B11)。つまり、入力演奏音(Nt)の数(Nn)がアルペジオ発音パターンデータ(Pt)のキー番号種類(Key)の数(Kn)より多い場合は(Nn>Kn)、キー番号情報(Key)への割り当てができない残余の入力演奏音(「残余演奏音」)を追加的に所定のキー番号情報(Key)に割り当ててアルペジオデータ生成に活用するよう制御する。
従って、この発明によれば、ユーザが使用するアルペジオパターンデータに定義されているキー番号種類数を超えてユーザ操作により演奏音を入力したときにも、これを反映した変化のあるアルペジオフレーズが再生されて、ユーザの演奏を活かしたアルペジオデータを生成することができる。
この発明によるアルペジオ生成システムでは(請求項2)、演奏音割当てルール(Ru)として、前述の場合に(Nn>Kn)、何れかの入力演奏音(Nt:「第1音」〜「第5音」)を各キー番号情報(Key1〜Key5)に割り当てると共に、所定のキー番号情報(例えば、Key5)には、さらに、残余の入力演奏音(Nt:「第6音」〜「第16音」)を全て追加して割り当てるルール(「第2ルール」)を選択すると、発音パターンデータ(Pt)に含まれるキー番号情報(Key)それぞれに入力演奏音の音高(Nt:例えば、「第1音」〜第5音」)の何れかが、順次、割り当てられる(B7)。この順次割当て(B7)の結果、割り当てがなかった残余の演奏音の音高の有無が判断され、当該残余演奏音(Nt:例えば、「第6音」〜「第16音」)が有る場合には(B8=YES)、残余演奏音の音高(Nt)が何れかの所定のキー番号情報(Key:例えば、Key=5)に追加的に割り割当てられる(B10)。そして、各キー番号情報(例えば、Key=1〜5)に割り当てられた音高に従ってアルペジオデータ(Ar)を生成し、その際、所定のキー番号情報(Key:例えば、Key=5)について、追加割当てがなされた音高がある場合には、順次割当てで割り当てられた音高(Nt:例えば、「第5音」)と追加割当てで割り当てられた音高(Nt:例えば、「第6音」〜「第16音」)をセットにしてアルペジオデータ(Ar)を生成する(B9,B11)。
従って、この発明によれば、入力演奏音数(Nn)がアルペジオ発音パターンデータ(Pt)のキー番号種類(Kn)よりも多い場合は(Nn>Kn)、割当て順位が後方の各音高(例えば、「第5音」〜「第16音」)も、或るキー番号情報(例えば、Key=5)への割当て音高がアルペジオデータ生成の対象となったときに、和音状態で同時出力させることができる。
〔システム構成〕
図1は、この発明の一実施例によるアルペジオ生成システムのハードウエア構成例を示す。このアルペジオ生成システムの例では、アルペジオ生成装置には、電子楽器のような音楽専用の情報処理装置(コンピュータ)が用いられるが、パーソナルコンピュータ等の汎用の情報処理装置(コンピュータ)に演奏入力及び楽音生成機能を付設したものを用いてもよい。このアルペジオ生成装置は、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、外部記憶装置4、入力操作部5、表示部6、音源部7、通信インターフェース(通信I/F)8等の要素を備え、これら要素1〜8はバス9を介して互いに接続される。
装置全体を制御するCPU1は、RAM2及びROM3と共に、各種制御プログラムに従って各種処理を実行するデータ処理部を構成し、例えば、制御プログラムに含まれるアルペジオ生成プログラムに従ってアルペジオ生成処理を実行するアルペジエータとして機能する。RAM2は、これらの処理で利用される種々の情報を一時的に記憶するための処理バッファとして機能する。ROM3は、各種制御プログラムや必要な制御データ、演奏データ等の各種データを記憶しており、例えば、アルペジオ生成プログラム、アルペジオデータの生成に必要なアルペジオパターンデータや押鍵音割当てルール等の必要な制御データを記憶しておくことができる。
外部記憶装置4は、ハードディスク(HD)や、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、メモリカード等の記憶媒体を用いた記憶手段である。アルペジオ生成プログラムや制御データは、ROM3だけでなく外部記憶装置4に記憶させることができる。例えば、ROM3にアルペジオ生成プログラム等の制御プログラムが記憶されていない場合、HDやCD−ROMなどの外部記憶装置4に制御プログラムを記憶させておきそれをRAM2に読み込むことで、ROM3に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1にさせることができ、制御プログラムの追加やバージョンアップ等を容易に行うことができる。また、アルペジオ生成処理に用いられるプログラムや必要な制御データ等をインストールすることによって所望のアルペジオ生成装置を実現することができる。
入力操作部5は、電源のオンオフ、アルペジオ生成モードの設定、アルペジオパターンの選択などの各種設定操作を行うための種々のパネル操作子(キー/ボタン、マウス等)や、鍵盤などの演奏操作子を含む操作部と操作検出回路とから成り、これら操作子を用いたユーザによる演奏操作やパネル操作の内容を操作検出回路で検出し、対応する入力情報をデータ処理部に導入する。表示部6は、これに接続されるディスプレイ(LCD等の表示器)や各種ランプ・インジケータなどを含む表示装置10の表示内容や点灯状態をCPU1からの指令に従って制御し、入力操作部5の操作に対する表示援助を行う。
音源部7は、音源(ソフトウエアを含む)や効果付与DSPを含み、入力操作部5の演奏操作子に対する演奏操作に基づくユーザ演奏データや記憶手段3,4などの演奏データに対応する楽音信号を生成し、音源部7に接続されるサウンドシステム11は、D/A変換部やアンプ、スピーカを備え、音源部7からの楽音信号に基づく楽音を発生する。
また、図示の通信I/F8は、ローカルエリアネットワーク(LAN)や、インターネット、電話回線などの一般用通信ネットワーク、或いは、MIDI用ネットワークに接続される各種インターフェースを一括して表わしており、サーバ等の他のコンピュータやMIDI機器などの種々の外部機器12と各種情報を授受することができる。
例えば、この装置に制御プログラムやデータが記憶されていない場合、通信I/F8を介して他のコンピュータ12から制御プログラム等をダウンロードすることができる。また、外部機器12には、他の演奏データ入力装置(MIDI鍵盤など)や演奏データ出力装置などの各種MIDI機器が含まれ、通信I/F8を介してユーザ演奏データを取り込んだり各種演奏データを送信することもできる。
〔アルペジオ生成の概要〕
この発明の一実施例によるアルペジオ生成システムでは、ユーザ操作に基づき、所定のアルペジオパターンデータを選択して複数の演奏音を同時に入力すると、アルペジオ生成プログラムに従い、これらの入力演奏音に対応する音高が順次アルペジオパターンデータのキー番号(Key)に割り当てられてアルペジオパターンデータに応じたアルペジオデータが生成され、アルペジオパターンデータに用意されたキー番号の種類数よりも入力演奏音の数が多い場合は、各キー番号に入力演奏音を通常の順序で割り当てた場合に余ることになる残余の入力演奏音が所定のキー番号に優先的に割り当てられ、ユーザの演奏を活かした変化のあるアルペジオデータが生成される。図2は、この発明の一実施例によるアルペジオ発音データの生成過程を極く概略的に示した概略機能ブロック図であり、ROM3又は外部記憶装置4の所定領域には、アルペジオパターン記憶部PM及び割当てルール記憶部RMが確保される。
アルペジオパターン記憶部PMには、図示のように、多数のタイプ1〜Nのアルペジオパターンデータ1〜Nが記憶されており、割当てルール記憶部RMには、アルペジオ演奏モードにおいて発音パターンデータのキー番号に対して演奏操作子(鍵盤)5の押鍵に基づく音高を割り当てる際のルールを記述した押鍵音割当てルールRuが記憶されている。各アルペジオパターンデータ1〜Nは夫々ヘッダ情報と発音パターンデータ1〜Nから成り、ヘッダ情報(図示せず)は、各発音パターンデータ1〜Nを構成するキー番号(Key)の数(アルペジオ音の種類数)Knを表わすキー番号種類数を含む。各発音パターンデータ1〜Nは、夫々のタイプ1〜Nに応じたアルペジオパターンを表わし、発音タイミング情報(Timing)に従ってキー番号Keyやそのゲートタイム(Gate)、オクターブシフト量( Oct)、ベロシティ( Vel)等を時系列的に配列したものである。
アルペジオ演奏モードでは、ユーザによるパターン選択操作に基づいて、アルペジオパターン記憶部PMから所望の発音パターンデータPtを選択し、選択された発音パターンデータPt及びそのキー番号種類数情報KnをRAM2に保持することができ、ルール選択操作に基づいて割当てルール記憶部RMから所望の押鍵音割当てルールRuを選択しRAM2に保持することができる。入力演奏情報(押鍵情報)検出部INは、ユーザによる演奏操作子(鍵盤)5の所定音域(アルペジオ鍵域)での演奏操作(押鍵)によって演奏音が入力されると、入力演奏音の音高(押鍵音高)Nt及び入力演奏音数(押鍵音数)Nnを検出してこれらの演奏音(押鍵音)情報Nt,Nnをアルペジオ生成部AGに送る。
アルペジオ生成部(アルペジエータ)AGは、押鍵情報検出部INからの演奏音情報(押鍵情報)Nt,Nnを参照して、割当てルール記憶部RMの押鍵音割当てルールRuに従い、選択された発音パターンデータPtから所望のアルペジオ発音データArを生成し、生成したアルペジオ発音データArを音源部7に送る。そして、音源部7は、アルペジオ発音データArの発音ノートイベントに従ってアルペジオの楽音信号を生成しサウンドシステム11からアルペジオ演奏音を発生させる。
押鍵音割当てルールRuは、所定鍵域での押鍵操作に応じてアルペジオ発音データArを生成する際に、選択された発音パターンデータPtのキー番号に押鍵音高を割り当てる(「割り振る」ともいう)ために利用され、発音パターンデータPtに用意されたキー番号種類数Kn以下の演奏音(押鍵音)Ntが入力された場合は(Nn≦Kn)、この押鍵音割当てルールRuに従って、全ての入力演奏音(押鍵音)Ntに対応する音高を発音パターンデータPtのキー番号に割り当てられる。この場合、キー番号種類数Knと同数の演奏音Ntが入力されたときには(Nn=Kn)、各入力演奏音Ntを各キー番号に所定の順序(例えば、低音高順)で重複することなく(1演奏音ずつ)割り当てることができ、このようにキー番号種類数Kn=演奏音Ntのときに各キー番号に所定の順序で順当に割り当てられる演奏音は「通常順位の演奏音(押鍵音)」と呼ばれる。これに対して、入力演奏音が発音パターンデータPtに用意されたキー番号の種類数Knよりも多い場合には(Nn>Kn)、上述した所定の順序で入力演奏音Ntを発音パターンデータPtのキー番号に割り当てていくと、キー番号への割当てができない残余の入力演奏音(「残余演奏音(押鍵音)」と呼ばれる)が生じることになるが、かかる残余演奏音は、この押鍵音割当てルールRuに従って、優先的或いは追加的に所定のキー番号に割り当てられる。
〔アルペジオ生成例〕
図3は、この発明の一実施例によるアルペジオ発音パターンデータとこれを基にして生成される発音データリストの例を表わす。アルペジオパターン記憶部PMから選択されるアルペジオ発音パターンデータPtは、図3(1)に示すように、所定の音楽的時間にわたる(例えば、1小節分)アルペジオの発音パターンを表わし、第3列に示されるキー番号Keyは、アルペジオ発音ノート(Note)の音高を指示するのに用いられる。この例では、3つの番号値“1”,“2”,“3”を有するキー番号Keyが使用されており、キー番号Keyの種類数Knは「3」である。なお、キー番号Keyは、番号値の小さい順に、第1キー番号Key1,第2キー番号Key2,…とも呼ばれる。
発音タイミング情報Timing及びゲートタイムGate(第1,2列)は、それぞれ、キー番号Key及びオクターブシフト情報Oct(第3,4列)により指示される所定音高の発音ノート(Note)の発音開始タイミング及びノートオン時間長を示す時間情報である。この例では、1拍を480クロックとしたクロック数で示され、全体で8分音符刻みの1小節パターンとなる。また、ベロシティVel(第5列)は、各発音ノートの音量(押鍵速度乃至強度)を表わす情報であり、その値は、MIDI規格に従って最小値=“0”又は“1”〜最大値=“127”の範囲内に設定される。
これに対して、鍵盤5の押鍵により所定数Nnの押鍵音Ntが入力(ノートオン)されると、図3(2)に例示される押鍵音割当てルールRu(後述するタイプAに該当)に従って、入力された押鍵音Ntがアルペジオ発音パターンデータPtのキー番号Keyに順次割り当てられる。なお、押鍵音は、所定の順序で(この例では、音高の低い順に)、「第1(押鍵)音」,「第2(押鍵)音」,…と呼ばれる。
例えば、キー番号Keyの種類数Kn=3である図3(1)のアルペジオ発音パターンデータPtに対して、音高C3,E3,G3を持つ音数Nn=3の押鍵音Ntが入力されると、図3(2)の押鍵音割当てルールRu(第1行:3押鍵)により、これら第1〜第3音C3,E3,G3は、順次、発音パターンデータPtの第1〜第3キー番号Key=1,2,3に割り当てられる。そして、各キー番号Keyに対応するオクターブシフト量Octに応じてオクターブシフトされ、図3(31)に示するように、キー番号Keyが所定のアルペジオ発音ノートNote(第3列)に変換されたアルペジオ発音データArが生成される。なお、このようなアルペジオ発音データArの生成は、当該押鍵音の何れかのノートオフや新たな押鍵音の入力(ノートオン)などの所定の終了指示があるまで継続して行われ、図3(1)の発音パターンデータPtに対して循環的に繰り返される。
一方、図3(1)の発音パターンデータPtに対して、音高C3,E3,G3,A3を持つ音数Nn=4の押鍵音Ntが入力された場合には、図3(2)の押鍵音割当てルールRu(第2行:4押鍵)により、発音パターンデータPtの第1キー番号Key=1に第1音の音高C3が割り当てられ、第2及び第3キー番号Key=2,3には、低音高順に割り当てるとしたときには余ってしまう残余押鍵音(第4音)を含む後方順位(第3及び第4音)の音高G3,A3が後方優先音Nrとして優先的に割り当てられる。そして、各キー番号Keyに対応するオクターブシフト量Octに応じてオクターブシフトすることにより、図3(32)第3列のようなアルペジオ発音ノートNoteに変換される。
このシステムにおいて、押鍵音数Nn>キー番号種類数Knの場合に適用される押鍵音割当てルールRuには、図示の例のように、押鍵音に順位付け(「順番付け」ともいう)を行い、最後方順位側の押鍵音を後方優先音Nrとして所定(「2」〜「最大」)のキー番号Keyに割り当てる「第1ルール」と、通常順位の押鍵音を各キー番号に割り当てると共に所定キー番号には更に残余押鍵音を全て追加して割り当てる「第2ルール」がある。なお、Nn<Knの場合には、順次割当てできないキー番号に押鍵音高の何れか(図3の例では、C3,E3の2押鍵に対してKey3にC3又はE3)が割り当てられる。
〔押鍵音割当てルールの適用例〕
図4は、アルペジオ発音パターンデータのキー番号種類数が「5」の場合に適用される押鍵音割当てルールをテーブル形式で表わした適用例であり、図4〔1〕は、第1ルール(順位付けルールを含む)に基づくキー番号への押鍵音割当て例を示し、図4〔2〕は、第2ルールに基づく押鍵音割当て例を示す。この発明の一実施例によるアルペジオデータ生成システムにおいては、複数個Kn(例えば、Kn=5)のキー番号Key(例えば、Key=1〜5)を含むアルペジオ発音パターンデータPtが選択され、演奏音Nt(第1〜16音)が入力されると、〔1〕第1モードでは、入力演奏音の音高NtをパターンデータRtのキー番号Keyに割り当てる際、後方順位の入力演奏音(例えば、押鍵数Nn=6なら第6音)が必ずキー番号Keyに割り当てられるように制御する。〔2〕第2モードでは、パターンデータRtのキー番号Keyに入力演奏音Ntを順次割り当て、順次割当てができない後方順位演奏音(例えば、第6〜16音)は、全て、何れかのキー番号Key(例えば、Key=5)に追加的に割り当てる。そして、各キー番号Keyに割り当てた入力演奏音の音高に従ってアルペジオデータArを生成する。
第1ルールに従う図4〔1〕において、各列位置(i=1〜5)はアルペジオ発音パターンデータPtのキー番号Keyを表わし、各行位置(j=5〜16)は同時押鍵数Nnを表わしており、同時押鍵数Nn=jのときにキー番号Key=iに割り当てる押鍵音Ntが各行列位置(i,j)に示される。例えば、発音パターンデータPtのキー番号種類数Kn=押鍵音数Nn即ち「5押鍵」(j=5)の場合に各キー番号Key=1〜5に順当に割当てられる通常順位の押鍵音:「第1音」〜「第5音」は、斜線又は網線が施された行列位置に示される。また、順位(順番)が「1」の押鍵音:「第1音」は、斜線が施された列位置(i=1)即ちキー番号Key=1に割り当てられ、斜線や網線が施されていない行列位置は、残余押鍵音が割り当てられることを示す。
図4〔1〕の左側のテーブルは、番号値の大きいキー番号に後方順位の押鍵音を順次割り当てるタイプAのルールを表わし、「後方音オフセットタイプ」と呼ばれる。タイプAでは、押鍵数Nnがキー番号種類数Knより多い場合(Nn>Kn)、キー番号Key=1を除くキー番号Key=2〜5に対して後方順位の押鍵音の割り当てるものとし、その際、後方順位の押鍵音の割当てが差分“Nn−Kn”に応じて順次オフセット(シフト)される。従って、「第1音」を除く通常順位の押鍵音:「第2音」〜「第5音」は、網線が施された行列位置に示すように、押鍵数Nnの増大に応じて、割当てキー番号Keyが小さい方にシフトして前方順位のものから順次割当てが無くなり、これに代わり「最大」のキー番号Key=5に最後方順位の残余押鍵音が新たに割り当てられる。
図4〔1〕の右側のテーブルは、Kn=Nnのときに「2」以上の通常順位の押鍵音:「第2音」〜「第5音」が割り当てられていたキー番号Key=2〜5に対して、Nn>Knの場合には、差分“Nn−Kn”に応じて、番号値の大きいキー番号から順に後方順位の残余押鍵音に割当てを入れ替えていくタイプBのルールを表わし、「後方残余音入替えタイプ」と呼ばれる。つまり、タイプBでは、Nn>Knの場合、キー番号Key=1を除くキー番号Key=2〜5に対して後方順位の押鍵音を順次割り当てるものとし、その際、最後方順位の押鍵音を「最大」のキー番号Key=5に割り当てる。従って、「第1音」を除く通常順位の押鍵音:「第2音」〜「第5音」は、斜線が施された行列位置に示すように、押鍵数Nnの増大に応じて後方順位のものから順次割当てが無くなり、これに代わって後方順位の残余押鍵音が割り当てられる。
第2ルールに従う図4〔2〕のテーブル例では、図4〔1〕と同様に、各列位置(i)及び各行位置(j)は、キー番号(Key)及び同時押鍵数Nnを表わし、この押鍵音割当てテーブルの要素即ち各行列位置(i,j)に示される押鍵音については、斜線を施した各行列位置は、図4〔1〕の第1行(j=1)と同様に、アルペジオ発音パターンデータPtの各キー番号Key=1〜5に順次割り当てられる通常順位の押鍵音Ntを指示する。第2ルールでは、このように各キー番号Keyに何れかの押鍵音を割り当てて、この割当てができない残余押鍵音が生じる場合、残余演奏音の音高を何れかのキー番号Keyに追加的に割り当てる。そして、当該キー番号Keyに割り当てられている押鍵音(通常順位の押鍵音)がアルペジオデータ生成の対象となったときに、割り当てられなかった押鍵音(残余押鍵音)を併せて和音状態で出力する。図4〔2〕の例(キー番号種類数Kn=5)では、このキー番号Keyは「最大」のキー番号即ちKey=5に設定される。
つまり、図4〔2〕では、Kn=Nnのときは、各キー番号Key=1〜5に通常順位の押鍵音:「第1音」〜「第5音」が順次割り当てられる。Kn>Nnのときには、各キー番号Key=1〜5への順次割当ての結果、「第6音」〜「第16音」が割り当てられず残余演奏音として余る。この場合、順次割当てされなかった残余演奏音:「第6音」〜「第16音」を「最大」のキー番号Key=5に追加割当てし、各キー番号Key=1〜5に割り当てられた通常順位の押鍵音:「第1音」〜「第5音」の音高に従ってアルペジオデータを生成する際、キー番号Key=5に割り当てられた通常順位の押鍵音:「第5音」と、当該キー番号Key=5に追加割当てされた残余演奏音:「第6音」〜「第16音」とをセットにして出力する。なお、何れのルールを適用する場合でも、図4〔1〕,〔2〕の第1列(i=1)に示すように、押鍵中の基準となる音高:「第1音」を常に「1」のキー番号Key=1に割り当てることにより、Kn>Nnのような多押鍵により生成されるアルペジオフレーズに変化をつけながらも聴感上の安定を得ることができる。
〔アルペジオ生成の動作フロー例〕
図5及び図6は、この発明の一実施例によるアルペジオ生成処理についてキーオン・キーオフイベントのみに着目した動作例を表わすフローチャートであり、図5のフローチャートは、第1の押鍵音割当てルールに従い後方順位押鍵音を優先して所定のキー番号に割り当てる第1モードのアルペジオ生成処理1を示し、図6のフローチャートは第2の押鍵音割当てルールに従って残余押鍵音を所定キー番号に追加割当てする第2モードのアルペジオ生成処理2を示す。
<アルペジオ生成処理1(第1モード)>
まず、図5のアルペジオ生成処理1につては、パネル操作子5における第1モード開始ボタンのユーザ操作により第1モードのアルペジオ生成開始を指示すると、アルペジオ生成プログラムに従ってアルペジオ生成処理1がスタートする。まず、CPU1は、最初のステップA1で、ユーザのパターン選択操作に応じてアルペジオパターン記憶部PMから所望のアルペジオパターンデータPtを選択してRAM2に読み込む。
次のステップA2では、ルール選択操作に応じて、割当てルール記憶部RMから、押鍵音高順番付けルールを含む第1の押鍵音割当てルールを選択しRAM2に保持し、押鍵音高を順番付けるルールと順番付けされた押鍵音高をキー番号に割り当てるルールとを決定する。ここで、押鍵音高の順番(順位)付けルールには、押鍵音高に対して、音高の低い順、音高の高い順、或いは、押鍵順(同時押鍵受付時間内で)などの順に、「1」,「2」,…と順番を付けて行くものがある。また、第1の押鍵音割当てには、前述したように、後方順位側の押鍵音から優先的に順次キー番号に割り当てるタイプAや、残余の後方順位押鍵音を番号値の大きいキー番号から順に割り当てるタイプBなどのルールがあるが、ここでは、タイプAのルールが選択されたものとする。そして、このようにして選択した順番付けルールとタイプA(又はB)のルールにより、後方優先音割当てに関する第1のルールが完成する。
続くステップA3では、第1モード終了ボタン操作などの終了操作が検出されたか否かを検出し、終了操作が検出されないときは(A3=NO)、ステップA4に進んで、演奏操作子5の押鍵(演奏音入力)操作が検出されたか否かを検出し、押鍵操作が検出されない間は(A4=NO)、ステップA4の検出動作を繰り返し、押鍵操作が検出されると(A4=YES)、順次、ステップA5〜A11の処理を行う。
まず、ステップA5にてRAM2上のキーオンバッファをクリアし、次のステップA6において、押鍵音高の順番付けルールに従い、検出された押鍵操作により同時に入力された押鍵音の音高Ntに順番を付け、各押鍵音の音高Ntをその順番でキーオンバッファに書き込む。次いで、ステップA7にて、選択されたアルペジオパターンデータから発音パターンデータPt中のキー番号の種類Keyを抽出する。そして、ステップA8で、第1の押鍵音割当てルールに従ってキー番号Key=1に押鍵音高Ntを割り当てた後、順次、ステップA9,A10に進み、タイプAの後方音オフセットルールに従い、後方順位側の押鍵音から優先的に順次キー番号に割り当てる。
すなわち、ステップA9で、キーオンバッファの最後から順次キー番号種類数Knマイナス1(Kn−1)個分の押鍵音高を抽出し、ステップA10にて、ステップA9で抽出された押鍵音高のうちキーオンバッファの前方にある番号値の小さい音高から順にキー番号Key=2からキー番号Key=「最大」まで割り当てていく。例えば、発音パターンデータPtのキー番号種類数Kn=5でキー番号Keyの最大値が「5」の場合に、6押鍵つまり押鍵数Nn=6であれば、ステップA9で、キーオンバッファの最後に書き込まれた「第6音」から順に「第3音」まで計Kn−1=4個分の押鍵音高が抽出され、ステップA10で、図4〔1〕左側(タイプA)の第6行に示されるように、これら4個の押鍵音高について、キーオンバッファ前方の番号値の小さい「第3音」から順に「第6音」までが、キー番号Key=2から「最大」キー番号Key=6までに割り当てていく。
ステップA9,A10でのキー番号Key=「2」〜「最大」への押鍵音高割当て処理の後は、ステップA11に進んで、各キー番号Key=「1」〜「最大」に割り当てられた音高Ntと発音パターンデータPtに従いアルペジオデータArを生成する処理を行う。ステップA11のアルペジオ生成処理の後は、ステップA3に戻り、終了操作が検出されない間は(A3=NO)、ステップA4で新たな押鍵操作が検出されるごとに(A4=YES)、上述したステップA5〜A11の処理を繰り返す。そして、終了操作が検出されると(A3=YES)、このアルペジオ生成処理1を終了する。
なお、ステップA2においてタイプBのルールが選択された場合は、上述したステップA9,A10の処理に替えて、図5に破線で示されるように、ステップA12の処理が行われ、キー番号Key=「2」〜「最大」に対してタイプBの後方残余音入替えルールに従った押鍵音高割当て処理が行われる。すなわち、一旦、音高の順番の早い順に各キー番号Key=「2」〜「最大」に割り当てを行い、この割当てで残余押鍵音が生じた場合は、残余押鍵音を順番の遅いものから可能な個数だけ、大きいキー番号順に割り当てる。
例えば、キー番号種類数Kn=5(「最大」キー番号Key=5)のときに押鍵数Nn=7である場合、一旦、音高の順番の早い順に「第2音」〜「第5音」を各キー番号Key=2〜5に割り当てる。この場合、「第6音」と「第7音」が余って残余押鍵音となるので、これら残余押鍵音について、大きいキー番号Key=5,4の順に順番の遅い「第7音」,「第6音」を割り当てて行く。これにより、図4〔1〕右側(タイプA)の第7行に示されるように、当初「第4音」と「第5音」が割り当てられていた大きいキー番号Key=4,5に残余の「第6音」と「第7音」を割り当てる。
<アルペジオ生成処理2(第2モード)>
次に、図6のアルペジオ生成処理2については、第2モード開始ボタンのユーザ操作により第2モードのアルペジオ生成開始を指示すると、アルペジオ生成プログラムに従ってアルペジオ生成処理2がスタートする。まず、CPU1は、最初のステップB1で、パターン選択操作に応じてアルペジオパターン記憶部PMから所望のアルペジオパターンデータPtを選択してRAM2に読み込む。次いで、ステップB2にて、ルール選択操作に応じて割当てルール記憶部RMから所望の第2の押鍵音割当てルールを選択しRAM2に保持してキー番号への押鍵音高の割当てルールを決定する。
次に、ステップB3では、第2モード終了ボタン操作などの終了操作が検出されたか否かを検出し、終了操作が検出されないときは(B3=NO)、ステップB4に進んで、押鍵操作が検出されたか否かを検出し、押鍵操作が検出されない間は(B4=NO)、ステップB4の検出動作を繰り返し、押鍵操作を検出すると(B4=YES)、順次、ステップB5〜B7の処理を行う。まず、ステップB5ではRAM2上のキーオンバッファをクリアし、次のステップB6で、検出された押鍵操作により同時に入力された押鍵音の音高Ntをキーオンバッファに書き込む。そして、ステップB7において、ステップB2で決定された第2の押鍵音割当てルールに従って、アルペジオパターンデータの発音パターンデータPt中の全てのキー番号Keyに対して、ステップB6でキーオンバッファに書き込まれた押鍵音の音高Ntを順次割り当てる処理を行い、ステップB8に進む。
ステップB8では、キーオンバッファに、ステップB7でキー番号Keyに割り当てられなかった残余の押鍵音高が存在するか否かを判断し、残余の押鍵音高が存在しないときは(B8=NO)、ステップB9に進んで、各キー番号Keyに割り当てられた音高と発音パターンデータPtに従いアルペジオデータArを生成し、これを音源部7に送る。
一方、ステップB8で残余の押鍵音高が存在すると判定したときには(B8=YES)、ステップB10に進み、第2の押鍵音割当てルールに従い、残余の押鍵音高を「最大」のキー番号Keyに追加的に割り当てる。そして、ステップB11にて、各キー番号Keyに割り当てられた音高と発音パターンデータPtに従いアルペジオデータArを生成し、これを音源部7に送る。ステップB11で「最大」のキー番号KeyをアルペジオデータArに変換する際には、追加的に割り当てられた残余の押鍵音高をも併せて出力する。つまり、キー番号Key=「最大」については、ステップB6で順次割当てされた押鍵音高とステップB9で追加割当てされた押鍵音高とを同時に出力してこれらの音高が重なった和音の状態(重音状態)で発音させるようなアルペジオデータArを生成する。
ステップB9或いはステップB11でのアルペジオ生成処理の後は、ステップB3に戻り、終了操作が検出されない間は(B3=NO)、ステップB4で新たな押鍵操作が検出されるごとに(B4=YES)、上述したステップB5〜B11の処理を繰り返す。そして、終了操作が検出されると(B4=YES)、このアルペジオ生成処理2を終了する。
〔種々の実施態様〕
以上、この発明の好適な一実施例について説明したが、これは単なる一例であって、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、種々の態様で実施することができる。例えば、実施例では、第1及び第2のルールによるアルペジオ生成機能を1つの装置上においてON/OFF切替えができるように構成したが、第1又は第2のルールによる何れか一方のアルペジオ生成機能をもつ専用の装置としてもよい。
押鍵数Nnがアルペジオ発音パターンデータのキー番号種類数Knより多い場合に(Nn>Kn)、通常順位以外の押鍵音は発音しない従来タイプのルールをROM又は外部記憶装置に予め用意しておき、ユーザ操作に応じて、第1或いは第2のルールに替えて、従来タイプのルールを適用することができるようにしてもよい。
アルペジオパターンデータは、複数種類のデータが装置内に記憶されていてもよいし、外部記憶装置もしくはネットワークを通して参照する形式でもよい。また、演奏音を入力する手段は、装置上の演奏操作子(鍵盤)でもよいし、予め記憶された演奏データを順次読み込む形式でもよい。
実施例では、キー番号「1」に必ず第1順位の音高を割り当て、後方順位の音高に置き換えないようにしているが、このような置換え禁止のキー番号は、例えば、「1」と「2」などに設定変更可能としたり、複数の音高を置き換えないようにしてもよい。
実施例では、第2ルールにおいて残余押鍵音の音高を和音で鳴らす場合に、全て、一番大きい(「最大」の)キー番号がアルペジオデータ生成の対象になったときに和音状態で出力するようにしているが、例えば、他のキー番号が対象のときに和音状態で出力するようにしてもよいし、残余押鍵音全ての音高でなく一部の音高を和音状態で出力するようにしてもよい。或いは、1つのキー番号のみを和音状態にするのではなく、複数のキー番号に残余押鍵音の音高を分け、それぞれのキー番号がアルペジオデータ生成の対象になったときに和音状態で出力するようにしてもよい。なお、このように和音状態で出力する方式は、ユーザが通常演奏鍵域で和音を通常演奏しているときに、より効果的になる。
この発明の一実施例によるアルペジオ生成システムのハードウエア構成例を示すブロック図である。 この発明の一実施例によるアルペジオ発音データの生成過程を極く概略的に示す概略機能ブロック図である。 この発明の一実施例による発音パターンデータとこれを基にした発音データの例を表わす。 この発明の一実施例によるキー番号への押鍵音割当て例を表わす。 この発明の一実施例によるアルペジオ生成処理の第1モード動作例を表わすフローチャートである。 この発明の一実施例によるアルペジオ生成処理の第2モード動作例を表わすフローチャートである。
符号の説明
PM,RM アルペジオパターン記憶部と割当てルール記憶部、
IN,AG 入力演奏情報(押鍵情報)検出部とアルペジオ生成部、
Pt,Kn アルペジオパターンデータ(発音パターンデータ)とキー番号種類数、
Nt,Nn 入力演奏音(押鍵音)又はその音高と入力演奏音数(押鍵音数)、
Ru 押鍵音割当てルール、
Ar アルペジオ発音データ(発音データリスト)、
Np 後方優先音。

Claims (3)

  1. 複数個のキー番号情報を含むアルペジオ発音パターンデータを供給するアルペジオパターン供給手段と、
    発音パターンデータのキー番号情報に対して入力演奏音を割り当てる際のルールを記述した演奏音割当てルールを記憶するルール記憶手段であって、該演奏音割当てルールは、入力演奏音の数がキー番号情報の数よりも多くキー番号情報への割り当てができない残余の入力演奏音が生じる場合に、当該残余の入力演奏音を追加的に所定のキー番号情報に割り当てるルールであるものと、
    演奏音を入力する演奏音入力手段と、
    演奏音入力手段により入力された演奏音を入力演奏音とし、ルール記憶手段により記憶された演奏音割当てルールに従って、当該入力演奏音の音高を、アルペジオパターン供給手段により供給されたアルペジオ発音パターンデータのキー番号情報に割り当てる演奏音割当て手段と、
    演奏音割当て手段により各キー番号情報に割り当てられた音高に従ってアルペジオデータを生成するアルペジオデータ生成手段と
    を具備することを特徴とするアルペジオ生成装置。
  2. 前記演奏音割当てルールは、前記場合に、何れかの入力演奏音を各キー番号情報に割り当てると共に、所定のキー番号情報には、さらに、残余の入力演奏音を全て追加して割り当てるものであることを特徴とする請求項1に記載のアルペジオ生成装置。
  3. 複数個のキー番号情報を含むアルペジオ発音パターンデータを供給するアルペジオパターン供給ステップと、
    発音パターンデータのキー番号情報に対して入力演奏音を割り当てる際のルールを記述した演奏音割当てルールを記憶するルール記憶ステップであって、該演奏音割当てルールは、入力演奏音の数がキー番号情報の数よりも多くキー番号情報への割り当てができない残余の入力演奏音が生じる場合に、当該残余の入力演奏音を追加的に所定のキー番号情報に割り当てるルールであるものと、
    演奏音を入力する演奏音入力ステップと、
    演奏音入力ステップで入力された演奏音を入力演奏音とし、ルール記憶ステップで記憶された演奏音割当てルールに従って、当該入力演奏音の音高を、アルペジオパターン供給ステップで供給されたアルペジオ発音パターンデータのキー番号情報に割り当てる演奏音割当てステップと、
    演奏音割当てステップで各キー番号情報に割り当てられた音高に従ってアルペジオデータを生成するアルペジオデータ生成ステップと
    から成る手順をコンピュータに実行させるためのアルペジオ生成プログラム。
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