JP3551842B2 - アルペジオ生成装置及びその記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、押鍵に応じてアルペジオ(分散和音)を生成するアルペジオ生成装置及びその記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
押鍵に応じてアルペジオ(分散和音)を生成するアルペジオ生成機能を持つ演奏手段は「アルペジエータ」と通称されている。この種のアルペジエータは、アルペジオパターンとして、複数のキー番号(音高に対応したノートナンバではなく、単純な番号)とその発音タイミングが記憶されている。一方、同時に押鍵された複数のノート番号に所定のルール(例えば、音高の低い順)にしたがって番号を割り振り、アルペジオパターン中のキー番号に対応した番号が割り振られているノート番号を、その発音タイミングにおいて発生させるようにして、押鍵音を元にアルペジオを生成している。
【0003】
アルペジエータにおいては、通常は、音源装置側で音階音の音色が設定されているのでアルペジエータの出力は分散和音として発音されるが、音源装置側でドラムセットの音色を設定しておけば、発生したノート番号に対応したドラム音が発音されるため、アルペジエータをドラムパターン発生器としても使用することができる。また、アルペジエータの中には、同時に押鍵されたノートの数がアルペジオパターン中のキー番号の数よりも少ない場合に、押鍵されたノートの中で最も大きい番号が割り振れられたノートを、不足音の代理として発音させる機能を持つものもある。
【0004】
このように、アルペジエータを使うと、所定のアルペジオパターンの通りに音階音の分散和音を発音したり、或いは、ドラムパターンを発音することができる。しかしながら、従来装置においては、アルペジオパターンを作成した意図の通りに発音させるには、演奏者が特定の複数キーを正確に押鍵する必要がある。即ち、音楽的なドラムパターンとして聞こえるように演奏するためには、鍵盤のどの鍵にどのドラム音が割り当てられているのか(どの鍵がバスドラムで、どの鍵がスネアドラムで、どの鍵がハイハットで、等)を熟知しておかねばならない。しかも、アルペジオパターン毎に異なるドラム音を意図して作成されていることが多く、アルペジオパターン毎の最適な押鍵位置を完全に把握することは事実上不可能であった。
【0005】
さらに、従来装置では、不足音が、押鍵されたノートの中で最も大きい番号が割り振れられたノートで代理されるため、音高の低い順に番号を割り振った場合には代理音として高音が発音され、低音中心のアルペジオ演奏ができなかった。また、不足している音の数によって代理される音も変わってしまい(例えば、A、B、C、Dの4音からなるアルペジオパターンにおいて、押鍵数が3ならばDの音はCの音で代理され、押鍵数が2ならばCとDの音はB音で代理される)、安定したアルペジオ演奏ができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような事情に鑑み、どのアルペジオパターンを選んだ場合であっても、そのアルペジオパターンの意図を再現することができ、かつ押鍵数を増加させることにより新しい音を随時付加することができ、更に、押鍵数が不足しているときの代理発音を所望の音で安定して行うことができるアルペジオ生成装置及びその記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の主たる特徴に従うと、第1の数(特定ノート数a)のアルペジオノート情報(FN)及び第2の数(有効パターン数b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を記憶する記憶手段(APM)と、演奏進行に伴い第3の数(押鍵数k)の演奏ノート情報(KN)を入力する手段(KNM)と、記憶手段(APM)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を読み出す手段(SL1)と、読み出されたアルペジオノート情報(FN)、入力された演奏ノート情報(KN)、及び、読み出されたアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成する手段であって、第3の数(k)が第1の数(a)以下の場合(k≦a)、該アルペジオノート情報(FN)及び該アルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成し、第3の数(k)が第1の数(a)よりも大きい場合(k>a)、該アルペジオノート情報(FN)、該演奏ノート情報(KN)及び該アルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成するもの(SL2,ANM,AG)を具備するアルペジオ生成装置〔請求項1〕が提供され、また、第1の数(a)のアルペジオノート情報(FN)及び第2の数(b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を用意するステップ(APM)と、演奏進行に伴い第3の数(k)の演奏ノート情報(KN)を入力するステップ(KNM)と、用意されたアルペジオデータ(AP)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を取り出すステップ(SL1)と、取り出されたアルペジオノート情報(FN)、入力された演奏ノート情報(KN)、及び、取り出されたアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいて、アルペジオ(AO)を生成するステップであって、第3の数(k)が第1の数(a)以下の場合(k≦a)、該アルペジオノート情報(FN)及び該アルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成し、第3の数(k)が第1の数(a)よりも大きい場合(k>a)、該アルペジオノート情報(FN)、該演奏ノート情報(KN)及び該アルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成するステップ(SL2,ANM,AG)とから成る手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なアルペジオ生成のための記録媒体〔請求項7〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の対応する用語乃至参照記号等を表わし、以下においても同様である。
【0008】
また、この発明の更なる特徴に従うと、第1の数(a)のアルペジオノート情報(FN)及び第2の数(b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を記憶する記憶手段(APM)と、演奏進行に伴い第3の数(k)の演奏ノート情報(KN)を入力する手段(KNM)と、記憶手段(APM)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を読み出す手段(SL1)と、読み出されたアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成する手段であって、第3の数(k)が第2の数(b)に等しく且つ第1の数(a)よりも大きい場合(k=b>a)、該アルペジオ発音タイミング情報(PT)のうち、第1の数(a)までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報(FN)をノート情報として使用し、第1の数(a)を超えるものについては、入力された演奏ノート情報(KN)をノート情報として使用するもの(SL2,ANM,AG)とを具備するアルペジオ生成装置〔請求項2〕が提供され、また、第1の数(a)のアルペジオノート情報(FN)及び第2の数(b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を用意するステップ(APM)と、演奏進行に伴い第3の数(k)の演奏ノート情報(KN)を入力するステップ(KNM)と、用意されたアルペジオデータ(AP)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を取り出すステップ(SL1)と、取り出されたアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成するステップであって、第3の数(k)が第2の数(b)に等しく且つ第1の数(a)より大きい場合(k=b>a)、該アルペジオ発音タイミング情報(PT)のうち、第1の数(a)までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報(FN)をノート情報として使用し、第1の数(a)を超えるものについては、入力された演奏ノート情報(KN)をノート情報として使用するステップ(SL2,ANM,AG)とから成る手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なアルペジオ生成のための記録媒体〔請求項8〕が提供される。
【0009】
この発明の別の特徴に従うと、第1の数(a)のアルペジオノート情報(FN)及び第2の数(b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を記憶する記憶手段(APM)と、演奏進行に伴い第3の数(k)の演奏ノート情報(KN)を入力する手段(KNM)と、記憶手段(APM)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を読み出す手段(SL1)と、読み出されたアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成する手段であって、第3の数(k)が第1の数(a)より大きく且つ第2の数(b)より小さい場合(a<k<b)、該アルペジオ発音タイミング情報(PT)のうち、第1の数(a)までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報(FN)をノート情報として使用し、第1の数(a)を超え第3の数(k)までについては、入力された湊奏ノート情報をノート情報として使用し、これら以外のものについては、該アルペジオノート情報(FN)のうちの所定の一部をノート情報として代理使用するもの(SL2,ANM,AG)とを具備するアルペジオ生成装置〔請求項3〕が提供され、また、第1の数(a)のアルペジオノート情報(FN)及び第2の数(b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を用意するステップ(APM)と、演奏進行に伴い第3の数(k)の演奏ノート情報(KN)を入力するステップ(KNM)と、用意されたアルペジオデータ(AP)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を取り出すステップ(SL1)と、取り出されたアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成するステップであって、第3の数(k)が第1の数(a)より大きく且つ第2の数(b)より小さい場合(a<k<b)、該アルペジオ発音タイミング情報(PT)のうち、第1の数(a)までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報(FN)をノート情報として使用し、第1の数(a)を超え第3の数(k)までについては、入力された演奏ノート情報(KN)をノート情報として使用し、これら以外のものについては、該アルペジオノート情報(FN)のうちの所定の一部をノート情報として代理使用するステップ(SL2,ANM,AG)とから成る手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なアルペジオ生成のための記録媒体〔請求項9〕が提供される。
【0010】
この発明の更に別の特徴に従うと、第1の数(a)のアルペジオノート情報(FN)及び第2の数(b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を記憶する記憶手段(APM)と、演奏進行に伴い第3の数(k)の演奏ノート情報(KN)を入力する手段(KNM)と、記憶手段(APM)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を読み出す手段(SL1)と、読み出されたアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成する手段であって、第3の数(k)が第1の数(a)以下であり且つ第1の数(a)が第2の数(b)より小さい場合(k≦a<b)、該アルペジオ発音タイミング情報(PT)のうち、第1の数(a)までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報(FN)をノート情報として使用し、これら以外のものについては、該アルペジオノート情報(FN)のうちの所定の一部をノート情報として代理使用するもの(SL2,ANM,AG)とを具備するアルペジオ生成装置〔請求項4〕が提供され、また、第1の数(a)のアルペジオノート情報(FN)及び第2の数(b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を用意するステップ(APM)と、演奏進行に伴い第3の数(k)の演奏ノート情報(KN)を入力するステップ(KNM)と、用意されたアルペジオデータ(AP)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を取り出すステップ(SL1)と、取り出されたアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成するステップであって、第3の数(k)が第1の数(a)以下であり且つ第1の数(a)が第2の数(b)より小さい場合(k≦a<b)、該アルペジオ発音タイミング情報(PT)のうち、第1の数(a)までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報(FN)をノート情報として使用し、これら以外のものについては、該アルペジオノート情報(FN)のうちの所定の一部をノート情報として代理使用するステップ(SL2,ANM,AG)とから成る手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なアルペジオ生成のための記録媒体〔請求項10〕が提供される。
【0011】
また、これらの特徴に従うアルペジオ生成装置は、第1のモード(固定モードスイッチ情報MS=オン)と第2のモード(固定モードスイッチ情報MS=オフ)を有し、これらのうちの第2のモード(MS=オフ)が選択されている場合、常に演奏ノート情報(KN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成する〔請求項5〕ように構成することができる。
【0012】
この発明の他の特徴に従うと、それぞれ所定の番号(“第1音固定ノート、第2音固定ノート、…”における「1」,「2」,…)が割り振られた第1の数(a)のアルペジオノート情報(FN)及びそれぞれ所定の番号(“第1音発音パターン、第2音発音パターン、…”における「1」,「2」,…)が割り振られた第2の数(b)のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報(PT)から成るアルペジオデータ(AP)を記憶する記憶手段(APM)と、演奏進行に伴い演奏ノート情報(KN)を入力する手段(KNM)と、記憶手段(APM)からアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)を読み出す手段(SL1)と、読み出されたアルペジオノート情報(FN)及びアルペジオ発音タイミング情報(PT)に基づいてアルペジオ(AO)を生成する手段であって、アルペジオ発音タイミング情報(PT)の各発音タイミングにおいて、該アルペジオ発音タイミング情報(PT)に割り振られた番号に対応する番号が割り振られたアルペジオノート情報(FN)に基づいてアルペジオ(AO)が生成されるものであり、該アルペジオ発音タイミング情報(PT)に割り振られた番号に対応する番号が割り振られたアルペジオノート情報(FN)が存在しない場合(例えば、図5〔1〕,〔2〕)、該存在しないアルペジオノート情報(FN)の代理として該アルペジオノート情報(FN)のうちの最も若い番号(「1」)が割り振られたもの(第「1」音固定ノート)を使用するもの(SL2,ANM,AG)とを具備するアルペジオ生成装置〔請求項6〕が提供される。
【0013】
〔発明の作用〕
この発明の主たる特徴によると、第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを記憶しておき、アルペジオ演奏に際しては、演奏者が第1の数以下のどの組み合わせの複数キーを押鍵してどんな演奏ノート情報を入力しても、特定音のアルペジオノート情報に基づくアルペジオが生成される。つまり、最適なノート番号をアルペジオデータとして記憶しておき、任意の押鍵により、記憶されているノート番号を読み出してアルペジオを生成することにより、アルペジオデータを作成した意図の通りに、アルペジオ演奏を再現することができる。そして、第1の数を超える数の押鍵がなされると、実際の押鍵に基づくノート番号もアルペジオ演奏に組み込まれるようになり、新しい音を付加することができる。
【0014】
この発明の更なる特徴によると、アルペジオ発音タイミング情報における第2の数のうち、第1の数については、記憶されている第1の数のアルペジオノート情報に基づいてアルペジオが生成され、残りの数については、入力される演奏ノート情報に基づいてアルペジオが生成される。よって、基本的な音については、記憶されているアルペジオノート情報に基づいてアルペジオが生成され、付加的な音については、入力される演奏ノート情報に基づいてアルペジオが生成される。従って、入力される演奏ノート情報を変化させることで、基本的な音はそのままに、付加的な音を随時変更することができる。
【0015】
この発明の別の特徴によると、アルペジオ発音タイミング情報における第2の数のうち、第1の数については、記憶されている第1の数のアルペジオノート情報に基づいてアルペジオが生成され、第1の数以上第3の数までについては、入力される演奏ノート情報に基づいてアルペジオが生成される。それ以外の音については、アルペジオノート情報のうちの所定の一部が代理使用される。よって、演奏ノート情報の数が第2の数に満たない場合であっても適切な代理音にてアルペジオ演奏がなされる。
【0016】
この発明の更に別の特徴によると、演奏ノート情報の数が第1の数に満たない場合は、アルペジオ発音タイミング情報における第2の数のうち、第1の数については、通常通り記憶されている第1の数のアルペジオノート情報に基づいてアルペジオが生成され、それ以外の音については、アルペジオノート情報のうちの所定の一部が代理使用される。よって、演奏ノート情報の数が第1の数に満たない場合であっても基本的な音による最低限のアルペジオ演奏が確保される。
【0017】
この発明の他の特徴によると、不足音を代理する際、アルペジオノート情報のうちの最も若い番号が振られたものを用いて代理をする。よって、基本的な音(音階音における最低音やドラム音におけるバスドラム等)に対して最も若い番号を割り振っておくことにより、所望の音による安定したアルペジオ演奏が可能となる。
【0018】
なお、第2のモード(MS=オフ)において不足音を代理する際、演奏ノート情報(KN)のうちの最も若い番号が振られたものを用いて代理をすることによって、最も若い番号が割り振られる押鍵中の最低音等が代理として使用され、安定したアルペジオ演奏が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の好適な実施例を詳述する。なお、以下の実施例は単なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0020】
〔ハードウエア構成〕
図1には、この発明の一実施例によるアルペジオ生成システムのハードウエア構成のブロック図が示されている。この例では、システムは、中央処理装置(CPU)1、読出専用メモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3、第1及び第2の検出回路4,5、表示回路6、音源回路7、効果回路8、外部記憶装置9等を備え、これらの装置1〜9は、バス10を介して互いに接続されている。
【0021】
システム全体を制御するCPU1は、テンポクロックや割込みクロックの発生等に利用されるタイマ11を備え、所定のプログラムに従って種々の制御を行い、特に、この発明によるアルペジオ生成処理を中枢的に遂行する。ROM2には、このアルペジオ生成システムを制御するための所定の制御プログラムが記憶されており、これらの制御プログラムには、基本的な演奏情報処理と共に、アルペジオ生成に関する各種処理プログラムや、アルペジオデータ等の各種データ/テーブルを含ませることができる。RAM3は、これらの処理に際して必要なデータやパラメータを記憶し、また、押鍵ノートやアルペジオ発音ノート等、処理中の各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられる。
【0022】
第1の検出回路4は鍵盤等の演奏操作子を備えた演奏操作装置12に接続され、第2の検出回路5に接続される操作スイッチ装置13は、各種モード・パラメータの設定や編集を行うための操作子を備え、これらの操作子には、アルペジオ演奏モード指定スイッチ、文字/数字キー、各種データ選択/指定用スイッチ等が含まれる。表示回路6はディスプレイ14や各種インジケータを備えており、これらのディスプレイ14やインジケータは、スイッチ装置13の操作パネル上の各種操作子に並置することができる。また、ディスプレイ14には、各種編集画面や各種操作子ボタンを表示し、各種の編集を行うこともできる。
【0023】
DSP等で構成される効果回路8に接続されるサウンドシステム15は、音源回路7及び効果回路8と共に楽音出力部を構成し、このアルペジオ生成システムで作成された演奏データを含む各種演奏データに基づき楽音を放音させる。
【0024】
外部記憶装置9は、ハードディスクドライブ(HDD)、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)ドライブ、フロッピィディスクドライブ(FDD)、光磁気(MO)ディスクドライブ、ディジタル多目的ディスク(DVD)ドライブ等の記憶装置から成り、各種制御プログラムや各種データを記憶することができる。従って、演奏データの処理に必要なプログラムや各種データは、ROM2を利用するだけでなく、外部記憶装置9からRAM3内に読み込むことができ、必要に応じて、処理結果を外部記憶装置9に記録しておくこともできる。
【0025】
この例では、バス10にMIDIインターフェイス(I/F)16が接続され、システムは他のMIDI機器17と通信することができる。さらに、バス10には通信インターフェイス18も接続され、通信ネットワーク19を介してサーバコンピュータ20から制御プログラムや各種データを外部記憶装置9にストアすることもできる。
【0026】
この発明によるアルペジオ生成システムは、電子楽器の形態で実施することができるが、パーソナルコンピュータ(PC)に楽音処理のアプリケーションプログラムを組み込んだ形態で実施することもできる。また、音源回路7は、ハードウエアで構成する必要はなく、ソフトウエア音源で構成することもでき、さらに、音源機能を含む楽音出力部の機能を他のMIDI機器17に委ねることもできる。
【0027】
〔システム機能の概要〕
図2は、この発明の一実施例に従ってCPU1により実行されるアルペジオ生成処理を機能的にブロック化して表わしたアルペジオ生成システムの概要図を示す。このアルペジオ生成システムは、アルペジオパターン記憶部APM、押鍵ノート記憶部KNM、第1及び第2セレクタSL1,SL2、アルペジオ発音ノート記憶部ANM、アルペジオ再生部AG等を備える。
【0028】
アルペジオパターン記憶部APMは、ROM2或いは外部記憶装置9内の所定領域に確保されており、多数のタイプ(TYPE1〜TYPEn)のアルペジオパターンデータAP〔AP1〜APn〕を記憶している。各アルペジオパターンデータAPは、固定モード(fixed mode)スイッチ情報MSや、最大音数p(例えば、16音)までの音についての固定ノート(fixed note)情報FNを含むヘッダ情報、並びに、最大音数pまでの音についての発音パターンPTから成る。アルペジオパターン記憶部APMにはこのように複数のアルペジオタイプに応じた複数のアルペジオデータAPを記憶しているので、以下述べるように、アルペジオタイプ選択入力に応じて決定される種々のアルペジオタイプに適合したパターンのアルペジオが生成可能となる。
【0029】
固定モードスイッチ情報MSは、アルペジオタイプ毎に記憶され、アルペジオ演奏に際し、鍵盤操作子装置12等からの押鍵ノート情報KNを使うか、固定ノート情報FNを使うかを表わす。また、各タイプの発音パターンPT及び固定ノート情報FNは、それぞれ最大p個の音を指定することができ、当該アルペジオタイプを再生するのに好適な発音タイミングパターン、及び、その少なくとも一部を発音するのに好適なノート情報の組を表わす。なお、固定ノート情報FNの数は、発音パターンPTで使用する音の数以下とする。また、以下においては、理解の便のため、固定ノート情報FN、発音パターンPT等のp個の音に、順次、音番号(例えば、p=16では第1音〜第16音)を付けて説明する。
【0030】
第1セレクタSL1は、例えば、操作パネル5のアルペジオタイプ選択操作子のタイプ選択出力により制御される第1セレクタSL1によって、アルペジオパターンデータAPのタイプを選択する。第1セレクタSL1で選択されたタイプのアルペジオパターンデータAPのうち、固定モードスイッチ情報MS及び固定ノート情報FN(ヘッダ)は第2セレクタSL2に出力され、各固定ノート情報FNの音に対応する発音パターンPTはアルペジオ再生部AGに出力される。
【0031】
鍵盤操作子装置12や外部MIDI機器17から入力される押鍵ノート情報KNは、低音順或いは押された順に音番号(例えば、最大で、第1音〜第16音)が割り当てられ、RAM3内の所定領域に確保された押鍵ノート記憶部KNMに格納される。この押鍵ノート記憶部KNMに記憶される押鍵ノート情報KNは、押鍵や離鍵がある毎にその記憶内容が更新されてもよいし、所定期間(例えば、1拍や1小節期間)毎に更新されてもよい。押鍵ノート記憶部KNMに格納された押鍵ノート情報KNは第2セレクタSL2に出力される。
【0032】
第2セレクタSL2は、第1セレクタSL1で選択されたタイプのアルペジオパターンデータAPにおけるヘッダ情報中の固定モードスイッチ情報MSの内容が、「オン」であるか或いは「オフ」であるかに応じて、同ヘッダ情報中の固定ノート情報FN或いは押鍵ノート情報KNの何れかを、各音番号の音(第1音〜第16音)のそれぞれについて選択する。選択された何れかの各音(第1音〜第16音)ノート情報FN,KNは、アルペジオ音を発音するためのアルペジオ発音ノート情報ANとしてアルペジオ発音ノート記憶部ANMに格納される。
【0033】
第2セレクタSL2は、固定モードスイッチ情報MSが「オン」の場合、押鍵ノート数に応じて選択態様が変化する。すなわち、押鍵ノート数が好適ノート数a(ヘッダ情報中の固定ノート情報FNの数に等しい)以下であれば、常に、選択されたタイプの好適ノートで発音されるように、当該タイプの固定ノート情報FNを選択する。また、この好適ノート数aを超えると、超えた部分については、押鍵ノート情報KNに従った音で発音するように、押鍵ノート情報KNを選択する。
【0034】
図3は、アルペジオ指定が可能な音数pを「16」としたときのアルペジオ発音ノートの作成態様を概略的に示しており、図示のように、或るタイプのアルペジオパターンデータAPのヘッダ情報の固定モードスイッチ情報MSにより、固定ノートFN或いは押鍵ノートKNを選択してアルペジオ発音ノートANが作成される。ここで、アルペジオパターン記憶部APMにおいて、固定ノート情報FNの第1音〜第16音のうち、アルペジオに指定しない固定ノートのノート番号は、例えば、[0XFF](16進表記〔H〕、“X”は任意値)として当該固定ノートを「無効」とし、利用されないようにしておく。
【0035】
先ず、固定モードスイッチ情報MSがオフである場合(MS=OFF)は、第2セレクタSL2により、押鍵ノート記憶部KNMからの押鍵ノート情報KNのみがアルペジオ発音ノート情報ANとして選択される。一方、固定モードスイッチ情報MSがオンの場合(MS=ON)には、第2セレクタSL2は、押鍵ノート情報KNがセレクタSL2に入力されたとき、アルペジオパターン記憶部APMから、好適ノートを表わすa個の音の固定ノート情報FNを、全て、アルペジオ発音ノート情報ANとして優先的に選択する。そして、a個を超える数の押鍵ノート情報KNがあった場合には、超過分をアルペジオ発音ノート情報ANとして選択する。押鍵ノート数が押鍵数pにみたない場合には、その不足分を[0XFF]としてアルペジオ発音ノート記憶部ANMに格納する。
【0036】
アルペジオ再生部AGは、第1セレクタSL1で選択されたタイプのアルペジオパターンデータAPの発音パターンPTと、アルペジオ発音ノート記憶部ANMに格納されたアルペジオ発音ノート情報ANとに基づいて、所定の発音パターンをもつアルペジオ出力データAOを音源回路7の音源部TGへと出力する。なお、アルペジオ発音パターンPTは、図示しないアルペジオ開始スイッチの操作によりその読み出しが開始され、その後は、図示しないテンポ設定操作子で設定された所定のテンポに従って繰り返し読み出される。そして、押鍵ノート情報KNが発生すると、アルペジオ発音ノート記憶部ANMにアルペジオ発音ノート情報ANが記憶され、この記憶内容にしたがってアルペジオ出力データAOが音源部TGへと出力される。
【0037】
なお、アルペジオ出力データAOの各発音パターンは、発音タイミングだけでなく、ベロシティやゲートタイムを含む。ベロシティについては、押鍵ノート情報KNのベロシティを使用してもよいし、アルペジオパターンデータATの発音パターンPT中のベロシティを使用してもよい。また、アルペジオパターンデータAPの発音パターンPT中のベロシティと押鍵ノート情報KNのベロシテイの両方に基づいてベロシティを決定してもよい。後者の場合、例えば、両方のベロシティを平均して出力のベロシティを決定することができる。発音パターンは、さらには、オクターブ情報も含み、出力されるノート情報のオクターブを制御してもよい。
【0038】
アルペジオ再生部AGは代理音生成部PGを含んでいる。代理音生成部は、有効なアルペジオ発音ノートの数c(固定ノート情報FNの数aと、押鍵ノート情報KNの数kの多い方)が、アルペジオ発音パターンPTで使用する音の数bに満たなかった場合に、所定のノート情報を代理として使用する機能をシステムに与えるものである。すなわち、有効なアルペジオ発音ノートの数cが少なく、選択されたタイプのアルペジオパターンデータAPにおける発音パターンPTで使用される音数bに足りないときは(c<b)、サーチモードSMに応じて代理番号を決定する。このサーチモードSMを表わす情報は、各アルペジオタイプ毎のヘッダ情報中に記憶されていてもよいし、操作スイッチ装置13にてユーザが設定してもよい。そして、決定された代理番号に基づいて代理音情報を生成する。この代理音情報には次の2種類の生成方法がある。
【0039】
(A)代理パターンを生成する方法
まず、決定された代理番号に対応したアルペジオ発音パターンPTを求める(例えば、決定した代理番号が「1」であれば、第1音に対応した発音パターンPT)。次に、不足分のノート情報の番号を求める(例えば、第3音と第4音ならば「3」と「4」)。そして、この不足分のノート情報の番号に対応した発音パターンPTを代理番号の発音パターンPTと合成し、代理番号の新たな発音パターンを生成する(例えば、番号毎に異なるトラックが設けられている場合は、「1」のトラックの発音パターンに、「3」、「4」のトラックの発音パターンを加え、新たな「1」の発音パターンを生成する。一方、1つのトラックに複数の番号が混在記憶されている場合は、「3」、「4」の番号を「1」に変更する。)。この時、同じ発音タイミングに複数のノートが重なった場合は、代理番号の発音パターンのノートを優先し、他を削除する。アルペジオ再生部では、元の代理番号の発音パターンPTに替えて、新たに生成した発音パターンに基づいてアルペジオを生成する。
【0040】
(B)代理ノート情報を生成する方法
まず、決定された代理番号に対応したアルペジオ発音ノートANを求める(例えば、決定した代理番号が「1」であれば、第1音に対応したアルペジオ発音ノート情報AN)。次に、不足分のノート情報の番号を求める(例えば、第3音と第4音ならば「3」と「4」)。そして、この不足分のノート情報の番号に対応したアルペジオ発音ノート記憶部ANMに対して、代理番号のアルペジオ発音ノート情報ANを書込み、新たなアルペジオ発音ノート情報AN’を生成する(「1」の発音ノート情報を「3」、「4」の記憶領域に書込み、新たな「3」、「4」の発音ノート情報を生成する)。アルペジオ再生部では、元のアルペジオ発音ノート情報ANに替えて、新たに生成したアルペジオ発音ノート情報AN’に基づいて、アルペジオを生成する。この時、代理番号と不足分の番号に対応した発音パターンPTにおいて、同じ発音タイミングにノートが重なった場合は、代理番号の発音パターンのノートを優先し、他を発音させないようにする。
【0041】
この発明の一実施例においては、このように押鍵不足分に対する代理番号を決定する際に、低音優先(lowest)及び高音優先(highest)の2つのサーチモードSMの何れかを選択することができる。低音優先では、アルペジオ発音ノート記憶部ANMの最小番号音、即ち、第1音を代理音に使用する。また、高音優先では、アルペジオ発音ノート記憶部ANMに記憶されている各ノート情報のうち、「無効[OXFF]」とされていないものの中の最大番号音を代理として使用する。
【0042】
これによって、低音優先では、固定ノート情報FNの第1音(固定モードスイッチ情報MSがオンの場合)又は押鍵ノートKNの第1音(固定モードスイッチ情報MSがオフの場合)が代理音として選択され、最低音等の基本的な音による安定したアルペジオ演奏が得られる。一方、高音優先では、固定ノート情報FNのうち、「無効[OXFF]」とされていないものの中の最大番号音(固定モードスイッチ情報MSがオンであり、且つ、押鍵ノート情報KNの数が固定ノート情報FNの数よりも少ない場合)又は押鍵ノートKNのうち、「無効[OXFF]」とされていないものの中の最大番号音(固定モードスイッチ情報MSがオンであり、且つ、押鍵ノート情報KNの数が固定ノート情報FNの数よりも多い場合、或いは、固定モードスイッチ情報MSがオフである場合)が代理音として選択され、変化に富んだアルペジオ演奏が得られる。
【0043】
音源部TGにおいては、例えば、音色としてドラムキットが選択されている場合には、アルペジオ出力データAOに基づいてアルペジオ音がドラムパターンとして発音される。また、音階音の音色が選択されている場合には、通常の分散和音のアルペジオパターンとして発音される。
【0044】
ここで、図2のアルペジオ生成システムの機能の典型例を簡単にまとめると、固定モードスイッチMSがオンの場合に、演奏進行に伴い押鍵ノート情報KNを入力した際は、固定ノート情報FN及び対応する特定の発音パターンPTに基づいてアルペジオが生成される。その際、押鍵ノート情報KNの数kが特定音数aを超えると、超過分については、押鍵ノート情報KN及び残りの有効な発音パターンPTに基づくタイミングのアルペジオ音が付加的に生成され、押鍵数kの増加により新しい音の変化を付加することができる。また、押鍵数kが有効な全発音パターン数bより不足した状態では、不足分について、所定の固定ノート情報FNにより代理音が付加的に生成される。一方、固定モードスイッチMSがオフの場合には、押鍵ノート情報KNの入力に応じて、押鍵ノート情報KN及び発音パターンPTに基づきアルペジオが生成され、押鍵数kが全発音パターン数bより不足した状態では、不足分について、所定の押鍵ノート情報KNにより代理音が付加的に生成される。
【0045】
〔アルペジオ音の生成〕
図4は、アルペジオパターン記憶部APMに記憶される或るタイプの発音パターンPTの一例を示す。この例では、アルペジオパターン記憶部APMには、アルペジオタイプ毎に、そのタイプのアルペジオ音を再生するのに適した発音パターンを最大16音まで記憶することができる。発音パターンPTの記憶方式としては、各音毎に記憶トラックを有し、各トラックにおいてはその音の発音タイミングとベロシティ、ゲートタイムが記憶される方式や、各音に番号を付与して1トラックに混在記憶し、各番号の音の発音タイミングとベロシティ、ゲートタイムが記憶される方式など、どのような方式であってもよい。図4並びに後述する図5及び図6は、前者の方式によって発音パターンを記憶した例を示す。○印は、「アルペジオ音を発音するためのアルペジオ発音ノート情報AN」に基づいて発音するタイミングを表わし、「16」の音数に対して、第5〜16音は、アルペジオ発音に使用されないので、有効なパターンデータの音数bは「4」である。
【0046】
従って、図4の各段に示されるアルペジオ発音パターンPTの第1音〜第4音パターンは、アルペジオ発音ノート情報ANの第1音〜第4音ノートと対応させられてアルペジオ再生部AGに供給される。アルペジオ再生部AGでは、互いに対応するアルペジオ発音パターンPT及びアルペジオ発音ノート情報ANに基づいて、アルペジオ出力データAOが生成される。
【0047】
ここで、この発明の一実施例では、各タイプのアルペジオパターンデータAPにおける複数bの有効なノートのうち所定数a(a≦b)の特定ノートについては、特定のノート番号を固定的に割り当てておき、固定モードスイッチ情報MS=ONの場合は、押鍵数kが特定ノート数a未満のときでも、押鍵ノート情報KNの入力に応じて、特定ノートに対応する固定ノート情報FN及び発音パターンPTに基づいて、特定ノート数aから成るアルペジオ出力データAOを生成する。従って、鍵盤操作子装置12を操作する際、押鍵数k=1〜aまではどの鍵を押鍵しても、固定ノート情報FNに基づいてアルペジオ発音パターンPTの意図するパターン通りにアルペジオ音を再生することができる。
【0048】
一方、押鍵数が特定ノート数aを超えたときには、特定数aまでの音については、同様に、予め定められた特定ノート番号を各発音パターンPTに対応させるが、特定ノート数aを超える分の音については、押鍵ノート情報KNのノート番号を発音パターンPTに対応させる。従って、押鍵数を増加することにより、新しい音の変化を付加することができる。
【0049】
一例を挙げてさらに説明を進めていく。例えば、図4に示される有効ノート数b=4の発音パターンPTにおいて、特定ノート数a=2として、第1音及び第2音に対応する固定ノート情報FNに、それぞれ、特定ノート「C3」及び「E3」を固定的に割り当てるものとする。一方、音色として、例えば、「ドラムキット」を選択し、ノート「C3」、「E3」、「G5」、「A5」、「C6」に対して、それぞれ、次のドラム音色が割り当てられているものとする:
ノート「C3」=BD(バスドラム)、
ノート「E3」=SD(スネアドラム)、
ノート「G5」=Low Tom(ロータム)、
ノート「A5」=High Tom(ハイタム)、
ノート「B5」=HH Close(ハイハット クローズ)、
ノート「C6」=HH Open(ハイハット オープン)。
【0050】
このように割り当てられている状態で、固定モードスイッチ情報MSがオンの場合(MS=ON)には、押鍵に応じて、例えば、図5(1)、(2)又は(3)のようなパターンをもつアルペジオ出力データAOが生成され、固定モードスイッチ情報MSがオフの場合(MS=OFF)には、押鍵に応じて、例えば、図6(1)又は(2)のようなパターンをもつアルペジオ出力データAOが生成される。なお、この例では、押鍵ノート情報KNについては、低音順(ノート番号の小さい順)に音番号を付けるものとする。
【0051】
〔1〕MS=ONの場合:固定モードスイッチ情報MSがオンの場合には、第1音及び第2音については、アルペジオパターンデータAPの固定ノート情報FNが押鍵ノート情報KNに優先する。また、押鍵ノート情報KNが1音であっても第1音及び第2音の固定ノート情報FN及びアルペジオ発音パターンPTに基づくアルペジオ音が生成される。
【0052】
(1)押鍵ノート情報KNが、例えば、ノート「G5」だけで、1鍵であるときは、図5(1)に示される第1音及び第2音パターンをもつ2音のアルペジオ出力データAOが生成される。ここで、第1音の○印で表わされるパターン、及び、第2音パターンは、図4の発音パターンPTの第1音及び第2音に対応している。また、図5(1)において、第1音の△印で表わされるパターンは、図4の発音パターンPTの第3音及び第4音を代理する代理音パターンである。図5(1)に示された各パターンは、押鍵ノート情報KNとして、ノート「G5」でなくとも、a=2以下の鍵数の任意ノートが入力されたときに得られる。
【0053】
従って、2鍵以下の押鍵であれば、押鍵ノート情報KNのノート番号に拘わらず、図5(1)に示される第1音及び第2音パターンをもつ2音のアルペジオ出力データAOが生成され、音源部TGからの出力によって、同図の第1音パターンによるノート「C3」の音色「BD(バスドラム)」が鳴らされ、第2音パターンによるノート「E3」の音色「SD(スネアドラム)」が鳴らされる。このように、押鍵数がいくつか、また、押鍵ノート情報KNがどのノート情報であるかに拘わらず、意図通りの「BD(バスドラム)」と「SD(スネアドラム)」から成るパターンの演奏がなされる。なお、第1のBD(バスドラム)により第3音及び第4音パターンの代理音も鳴らす。
【0054】
(2)押鍵ノート情報KNが、例えば、ノート「G5」、「A5」、「B5」の3鍵であるときは、図5(2)に示される第1音〜第3音の出力パターン及び所定の出力ノート情報を持つ3音のアルペジオ出力データAOが生成される。これらの出力パターンは、図4の発音パターンPTの第1音〜第3音に対応している。また、図5(2)において、第1音の△印で表わされるパターンは、図4の発音パターンPTの第4音を代理する代理音パターンである。また、出力ノート情報については、図5(2)の第1音及び第2音パターンには、予め割り当てられた固定ノート「C3」及び「E3」が採用され、同図の第3音パターンには、押鍵ノート情報KNの第3音に相当するノート「B5」が採用される。
【0055】
(3)押鍵ノート情報KNが、例えば、ノート「G5」、「A5」、「B5」、「C6」の4鍵であるときは、図5(3)に示される第1音〜第4音の出力パターン及び所定の出力ノート情報をもつ4音のアルペジオ出力データAOが生成される。これらの出力パターンは、図4の発音パターンPTの第1音〜第4音に対応している。また、出力ノート情報については、図5(3)の第1音及び第2音パターンには、予め割り当てられた固定ノート「C3」及び「E3」が採用され、同図の第3音及び第4音パターンには、押鍵ノート情報KNの第3音及び第4音に相当するノート「B5」及び「C6」が採用される。
【0056】
図5(2)及び(3)に示された各出力パターン及び対応する固定ノートは、押鍵ノート情報KNの最低2音がノート「G5」、「A5」でなくとも得られる。すなわち、所望のアルペジオ第3音及び第4音に対応する押鍵ノート情報KNの第3音及び第4音ノート「B5」及び「C6」より低い2鍵の任意ノートが押鍵ノート情報KNとして入力されれば、図5(2)及び(3)のパターンが得られる。
【0057】
従って、3鍵以上(a>2)の押鍵、例えば、4つの押鍵に対応して、図4の発音パターンPTの第1音〜第4音に対応する図5(3)のパターンをもつアルペジオ出力データが得られる。この場合、アルペジオ出力データAOの第1音及び第2音は、押鍵ノート情報KNのうち任意ノート番号の低音側2音の入力に応じて、図5(3)の上二段のパターンをもって、特定ノート「C3」の音色「BD(バスドラム)」及び特定ノート「E3」の音色「SD(スネアドラム)」を鳴らす。一方、アルペジオ出力データAOの第3音及び第4音は、所望ノート番号を示す押鍵ノート情報KNの高音側2音に対応し、図5(3)の下二段のパターンをもって、押鍵指示による所望ノート「B5」の音色「HH Close(ハイハットクローズ)」及び所望ノート「C6」の音色「HH Open(ハイハットオープン)」を鳴らす。
【0058】
〔2〕MS=OFFの場合:固定モードスイッチ情報MSがオフの場合には、押鍵ノート情報KNの入力に対応して、押鍵ノート情報KNのノート番号及びアルペジオパターンデータAPの発音パターンPTに基づくアルペジオ音が生成される。
【0059】
(1)押鍵ノート情報KNが、例えば、1鍵のノート「G5」であるときは、1音の押鍵ノート情報KNの入力に対応して、図6(1)に示されるパターンをもつ1音のアルペジオ出力データAOが生成される。このパターンは、図4の発音パターンPTの第1音に対応している。従って、同パターンに従う押鍵ノート「G5」の音色「Low Tom(ロータム)」が鳴らされる。この場合、△印で示すように、併せて、発音パターンPTの第2音〜第4音パターンに従う代理音も鳴らす。
【0060】
(2)押鍵ノート情報KNが、例えば、ノート「G5」、「A5」、「B5」、「C6」の4鍵であるときは、図6(2)に示される第1音〜第4音パターンをもつ4音のアルペジオ出力データAOが生成される。このときの各音アルペジオ出力パターンAOは、パターンについては、図6(2)に示されるように、図4の発音パターンPTの第1音〜第4音に夫々対応しており、ノート情報については、押鍵ノート情報KNの各ノート「G5」、「A5」、「B5」、「C6」に夫々対応している。従って、4つの押鍵に応じて、図4の発音パターンPTの第1音〜第4音に対応する図6(2)のパターンに従い、各押鍵指示による所望ノート「G5」の音色「Low Tom」、「A5」の音色「High Tom(ハイタム)」、「B5」の音色「HH Close」、「C6」の音色「HH Open」を鳴らす。
【0061】
この発明による一実施例では、以上のように、複数(最大p個)音の固定ノート情報FN及び発音パターンPTから成るアルペジオデータAPをアルペジオデータ記憶部APMに記憶しておき、演奏進行に伴い押鍵ノート情報KNを入力すると、押鍵数kが特定数a以下の場合は、押鍵ノート情報KNの入力に応じて記憶部APMから読み出した特定数aの音の固定ノート情報FN及び発音パターンPTに基づいてアルペジオを生成する。押鍵ノート情報KNの数を増やすと(k>a)、増加分については、押鍵ノート情報KNに従いアルペジオデータAP中の別の発音パターンPTに基づくタイミングのアルペジオ音を付加的に生成する。押鍵数の増加により、新しい音の変化を付加することが可能となる。また、利用可能な発音パターンPTの音数bに対して、有効なアルペジオ発音ノート数c(cは、押鍵数kと特定数aの多い方)が不足した場合(c<b)は、この不足分を所定の代理音で発音させるようにしている。
【0062】
〔種々の実施態様〕
なお、実施例では、固定モードスイッチ情報MSをアルペジオパターンデータAP中にもたせたが、装置スイッチ装置13のパネルスイッチを用いてユーザにり設定することができるようにしてもよい。また、アルペジオパターンデータAPは、ユーザによる作成や編集を可能としてもよい。例えば、固定ノートFNを変更、追加、削除可能としたり、発音パターンPTを変更、追加、削除したり、固定モードスイッチ情報MSやサーチモードを変更したりすることができるようにしてもよい。
【0063】
音源部TGでの音色選択と、第1セレクタSL1でのアルペジオパターンデータAPのタイプの選択とを、連動させてもよい。例えば、音色パラメータ中にアルペジオタイプ情報をもたせてもよいし、アルペジオパターンデータAP中に音色番号情報をもたせてもよい。このようにすると、音色(例えば、ドラムキット)に適したアルペジオパターンの選択が容易となる。
【0064】
実施例においては、各タイプのアルペジオパターンデータAPの最大音数pを「16」とし、アルペジオ発音パターンPTにおける有効なノートの数bを「4」とし、このうち、任意の押鍵入力に応答して必ず選択される特定ノート情報FNの数a(a≦b)を「2」としているが、これらの数値p,b,aは、使用し得る範囲で任意に選定することができる。
【0065】
実施例においては、この発明によるアルペジオ生成を機能ブロック図を用いて説明したが、各ブロック要素により達成されるアルペジオ生成機能は、処理プログラムを使ってソフト的に実現することができる。
【0066】
〔作用および効果〕
以上説明したように、この発明によると、第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを記憶しておき、アルペジオ演奏に際しては、演奏者が第1の数以下のどの組み合わせの複数キーを押鍵してどんな演奏ノート情報を入力しても、特定音のアルペジオノート情報に基づくアルペジオを生成させるようにしているので、アルペジオデータを作成した意図の通りに、アルペジオ演奏を再現することができ、また、第1の数を超える数の押鍵がなされたときは、実際の押鍵による演奏ノート情報に基づくアルペジオもアルペジオ演奏に組み込まれるので、新しい音を付加することができる。
【0067】
また、この発明によると、アルペジオ発音タイミング情報における第2の数のうち、第1の数については、記憶されている第1の数のアルペジオノート情報に基づいてアルペジオを生成させ、残りの数については、入力される演奏ノート情報に基づいてアルペジオを生成させるようにしている。つまり、基本的な音については、アルペジオノート情報に基づいてアルペジオが生成され、付加的な音については、演奏ノート情報に基づいてアルペジオが生成される。従って、演奏ノート情報を変化させることで、基本的な音はそのままに、付加的な音を随時変更することができる。
【0068】
さらに、この発明によると、アルペジオ発音タイミング情報における第2の数のうち、第1の数については、第1の数のアルペジオノート情報に基づいてアルペジオを生成させ、第1の数以上第3の数までについては、演奏ノート情報に基づいてアルペジオを生成させ、それ以外の音については、アルペジオノート情報のうちの所定の一部を代理使用させるようにしているので、演奏ノート情報の数が第2の数に満たない場合であっても適切な代理音にてアルペジオ演奏を行うことができる。また、この発明によると、演奏ノート情報の数が第1の数に満たない場合は、アルペジオ発音タイミング情報におけるの第2の数のうち、第1の数については、通常通り記憶されている第1の数のアルペジオノート情報に基づいてアルペジオを生成させ、それ以外の音については、アルペジオノート情報のうちの所定の一部を代理使用させるようにしているので、演奏ノート情報の数が第1の数に満たない場合であっても基本的な音による最低限のアルペジオ演奏を確保することができる。
【0069】
さらに、この発明によると、固定ノートモード(MS=オン)において不足音を代理する際、アルペジオノート情報のうちの最も若い番号が割り振られたものを用いて代理させるようにしているので、基本的な音(音階音における最低音やドラム音におけるバスドラム等)に対して最も若い番号を割り振っておくことにより、所望の音による安定したアルペジオ演奏が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例によるアルペジオ生成装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、この発明の一実施例によるアルペジオ生成システムの概要を示す機能的ブロック図である。
【図3】図3は、この発明の一実施例によるアルペジオ発音ノートの作成態様を概略的に示す図である。
【図4】図4は、この発明の一実施例におけるアルペジオ発音パターンの一例を示す図である。
【図5】図5は、この発明の一実施例において固定モードスイッチ情報がオンの場合に生成されるアルペジオ出力パターンを例示する図である。
【図6】図6は、この発明の一実施例において固定モードスイッチ情報がオフの場合に生成されるアルペジオ出力パターンを例示する図である。
【符号の説明】
APM アルペジオパターン記憶部、
AP アルペジオパターンデータ、
MS 固定モードスイッチ情報、
FN 固定ノート情報、
PT アルペジオ発音パターン、
KN 押鍵ノート情報、
AN アルペジオ発音ノート情報、
AO アルペジオ出力データ、
PG 代理音生成部、
SM サーチモード。

Claims (10)

  1. 第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを記憶する記憶手段と、
    演奏進行に伴い第3の数の演奏ノート情報を入力する手段と、
    記憶手段からアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を読み出す手段と、
    読み出されたアルペジオノート情報、入力された演奏ノート情報、及び、読み出されたアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成する手段であって、第3の数が第1の数以下の場合、該アルペジオノート情報及び該アルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成し、第3の数が第1の数よりも大きい場合、該アルペジオノート情報、該演奏ノート情報及び該アルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成するもの
    とを具備することを特徴とするアルペジオ生成装置。
  2. 第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを記憶する記憶手段と、
    演奏進行に伴い第3の数の演奏ノート情報を入力する手段と、
    記憶手段からアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を読み出す手段と、
    読み出されたアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成する手段であって、第3の数が第2の数に等しく且つ第1の数よりも大きい場合、該アルペジオ発音タイミング情報のうち、第1の数までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報をノート情報として使用し、第1の数を超えるものについては、入力された演奏ノート情報をノート情報として使用するもの
    とを具備することを特徴とするアルペジオ生成装置。
  3. 第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを記憶する記憶手段と、
    演奏進行に伴い第3の数の演奏ノート情報を入力する手段と、
    記憶手段からアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を読み出す手段と、
    読み出されたアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成する手段であって、第3の数が第1の数より大きく且つ第2の数より小さい場合、該アルペジオ発音タイミング情報のうち、第1の数までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報をノート情報として使用し、第1の数を超え第3の数までについては、入力された湊奏ノート情報をノート情報として使用し、これら以外のものについては、該アルペジオノート情報のうちの所定の一部をノート情報として代理使用するもの
    とを具備することを特徴とするアルペジオ生成装置。
  4. 第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを記憶する記憶手段と、
    演奏進行に伴い第3の数の演奏ノート情報を入力する手段と、
    記憶手段からアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を読み出す手段と、
    読み出されたアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成する手段であって、第3の数が第1の数以下であり且つ第1の数が第2の数より小さい場合、該アルペジオ発音タイミング情報のうち、第1の数までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報をノート情報として使用し、これら以外のものについては、該アルペジオノート情報のうちの所定の一部をノート情報として代理使用するもの
    とを具備することを特徴とするアルペジオ生成装置。
  5. 第1のモードと第2のモードを有し、これらのうちの第2のモードが選択されている場合、常に演奏ノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のアルペジオ生成装置。
  6. それぞれ所定の番号が割り振られた第1の数のアルペジオノート情報及びそれぞれ所定の番号が割り振られた第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを記憶する記憶手段と、
    演奏進行に伴い演奏ノート情報を入力する手段と、
    記憶手段からアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を読み出す手段と、
    読み出されたアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成する手段であって、アルペジオ発音タイミング情報の各発音タイミングにおいて、該アルペジオ発音タイミング情報に割り振られた番号に対応する番号が割り振られたアルペジオノート情報に基づいてアルペジオが生成されるものであり、該アルペジオ発音タイミング情報に割り振られた番号に対応する番号が割り振られたアルペジオノート情報が存在しない場合、該存在しないアルペジオノート情報の代理として該アルペジオノート情報のうちの最も若い番号が割り振られたものを使用するもの
    とを具備することを特徴とするアルペジオ生成装置。
  7. 第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを用意するステップと、
    演奏進行に伴い第3の数の演奏ノート情報を入力するステップと、
    用意されたアルペジオデータからアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を取り出すステップと、
    取り出されたアルペジオノート情報、入力された演奏ノート情報、及び、取り出されたアルペジオ発音タイミング情報に基づいて、アルペジオを生成するステップであって、第3の数が第1の数以下の場合、該アルペジオノート情報及び該アルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成し、第3の数が第1の数よりも大きい場合、該アルペジオノート情報、該演奏ノート情報及び該アルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成するステップと
    から成る手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なアルペジオ生成のための記録媒体。
  8. 第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを用意するステップと、
    演奏進行に伴い第3の数の演奏ノート情報を入力するステップと、
    用意されたアルペジオデータからアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を取り出すステップと、
    取り出されたアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成するステップであって、第3の数が第2の数に等しく且つ第1の数より大きい場合、該アルペジオ発音タイミング情報のうち、第1の数までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報をノート情報として使用し、第1の数を超えるものについては、入力された演奏ノート情報をノート情報として使用するステップと
    から成る手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なアルペジオ生成のための記録媒体。
  9. 第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを用意するステップと、
    演奏進行に伴い第3の数の演奏ノート情報を入力するステップと、
    用意されたアルペジオデータからアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を取り出すステップと、
    取り出されたアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成するステップであって、第3の数が第1の数より大きく且つ第2の数より小さい場合、該アルペジオ発音タイミング情報のうち、第1の数までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報をノート情報として使用し、第1の数を超え第3の数までについては、入力された演奏ノート情報をノート情報として使用し、これら以外のものについては、該アルペジオノート情報のうちの所定の一部をノート情報として代理使用するステップと
    から成る手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なアルペジオ生成のための記録媒体。
  10. 第1の数のアルペジオノート情報及び第2の数のノートについてのアルペジオ発音タイミング情報から成るアルペジオデータを用意するステップと、
    演奏進行に伴い第3の数の演奏ノート情報を入力するステップと、
    用意されたアルペジオデータからアルペジオノート情報及びアルペジオ発音タイミング情報を取り出すステップと、
    取り出されたアルペジオ発音タイミング情報に基づいてアルペジオを生成するステップであって、第3の数が第1の数以下であり且つ第1の数が第2の数より小さい場合、該アルペジオ発音タイミング情報のうち、第1の数までのものについては、取り出されたアルペジオノート情報をノート情報として使用し、これら以外のものについては、該アルペジオノート情報のうちの所定の一部をノート情報として代理使用するステップと
    から成る手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なアルペジオ生成のための記録媒体。
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