JP7288592B2 - 封緘開封装置、チューブ容器およびチューブ容器の製造方法 - Google Patents
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第1シーラント層54は、積層体シート53同士を接着させるための層であり、第1シーラント層54を構成する材料としては、熱によって溶融し、融着する材料であれば良い。第1シーラント層54には例えばポリオレフィンのフィルムを用いることができる。より具体的には、第1シーラント層54としては、例えば、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、中密度ポリエチレンフィルム(MDPE)、高密度ポリエチレンフィルム(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、その他の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ酢酸ビニル系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル、飽和ポリエステル、ポリビニルアルコール等その他の樹脂の1種ないしそれ以上からなるフィルムを使用することができる。
本実施の形態において、上記のヒートシール性フィルムとしては、例えば、上記の樹脂の1種ないし2種以上を主成分とし、これに、所望の添加剤を任意に添加して樹脂組成物を調製し、次いで、上記で調製した樹脂組成物を使用し、例えば、Tダイ法、インフレーション法、その他の成形法を用いてフィルムないしシートを成形することができる。
なお、本実施の形態において、第1シーラント層54の厚みは、100μm以上250μm以下であることが好ましい。また、上述した第1シーラント層54の材料として、例えば、アンチブロッキング剤、滑剤(脂肪酸アミド等)、難燃化剤、無機ないし有機充填剤等を任意に添加したものを使用しても良い。
バリア層56は、例えば、酸素ガス、水蒸気等に対するガスバリア性素材、太陽光等に対する遮光性素材、あるいは、内容物に対する保香性等を付与するための層である。バリア層56としては、例えば、アルミニウム箔、スズ、鉛、銅、鉄、ニッケル、またはこれらの合金等あるいは、アルミニウム等の蒸着薄膜を有する樹脂のフィルムないしシート等を使用することができる。バリア層56としてアルミニウム箔を使用する場合、バリア層56の厚みは、5μm以上20μm以下程度とすることができる。
バリア層56として、アルミニウムの蒸着薄膜を有する樹脂のフィルム等を使用する場合、バリア層56の厚みは、通常、50Å以上3000Å以下程度であることが好ましく、特に、100Å以上2000Å以下程度であることが好ましい。また、上記のアルミニウムの蒸着薄膜を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、その他を使用することができる。上記の樹脂のフィルムの表面は、予め、蒸着膜の密着性を高めるために、例えば、蒸着プライマー等をコーティングすることができ、その他、所要の前処理を任意に施すことは可能である。
基材層57は、例えば、第1シーラント層54や第2シーラント層58を支持するとともに積層体シート53全体の強度を高めるための層である。基材層57を構成する材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他の強靱な樹脂のフィルムないしシート、その他を使用することができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、押し出し低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンのフィルムを用いることができる。
また、上述した樹脂のフィルムないしシートとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。中でも、本実施の形態において、二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムが、印刷適正の面で優れるので好ましい。
なお、本実施の形態において、基材層57の厚みは、10μm以上25μm以下であることが好ましい。
第2シーラント層58は、積層体シート53同士を接着させるための層であり、第2シーラント層58を構成する材料としては、例えば上述した第1シーラント層54と同様の材料を用いることができる。
なお、本実施の形態において、第2シーラント層58の厚みは、100μm以上250μm以下であることが好ましい。
第1接着層55a、第2接着層55b、第3接着層55cといった接着層は、第1シーラント層54、基材層57、第2シーラント層58などを接着するための層である。この接着層は、接着する層構成する樹脂によって適宜選択することができる。
例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他のラミネート用接着剤等のアンカーコート剤、ラミネート用接着剤等を任意に使用することができる。
接着層としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン-ビニルアルコール、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、アイオノマー、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂等を好適に使用することができる。
なお、本実施の形態において、接着層の厚さは、0.2μm以上30μm以下であることが好ましい。
熱融着性樹脂の溶融押出層59は、例えば印刷層を形成するための層である。この熱融着性樹脂の溶融押出層59の材料としては、加熱により溶融して相互に融着することができ、押し出し成形が可能であるヒートシール性を有する樹脂を使用して構成することが好ましい。中でも、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式等により、印刷層を形成し得るヒートシール性を有する樹脂を使用することが望ましいものである。
具体的には、熱融着性樹脂の溶融押出層59の材料としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状(直鎖状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を、不飽和カルボン酸を使用して酸変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、その他の樹脂を使用することができる。
なお、本実施の形態において、熱融着性樹脂の溶融押出層59の厚みは、20μm以上30μm以下であることが好ましい。
また、上述したように基材層57上や、溶融押出層59上に、絵柄等の印刷が施された印刷層が形成されていても良い。印刷層としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整して得たインキ組成物を使用することができる。このようなインキビヒクルとしては、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノール系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ゴム、環化ゴム、その他などの1種または2種以上を併用することができる。印刷方法は、グラビア印刷のほか、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他の印刷方式であってもよい。
11 口部
11a 注出口
14 第1ねじ
20 キャップ
21 第1係合部
22 天板
23 第2ねじ
24 第1筒
25 第2筒
26 第4係合部
30 封緘開封装置
40 頭部部材
41 封緘部材
42 天部
43 薄肉部
44 垂下部
45 第2係合部
46 第3係合部
50 胴部チューブ
51 一端
Claims (10)
- チューブ容器に用いられる封緘開封装置において、
前記チューブ容器の胴部チューブの一端に接合される頭部部材であって、注出口を含み、第1ねじが設けられた口部と、前記注出口を塞ぐ封緘部材とを有する頭部部材と、
前記頭部部材に装着されるキャップであって、第1係合部が設けられた天板と、前記天板から下方に延び、前記第1ねじに螺合する第2ねじが設けられた第1筒と、前記天板から下方に延びるとともに前記第1筒の径方向内方に設けられた第2筒とを有するキャップとを備え、
前記頭部部材の前記封緘部材は、天部と、前記天部から下方に延びるとともに、薄肉部を有する垂下部とを含み、
前記封緘部材の前記天部上面に、前記第1係合部と係合する第2係合部が設けられ、
前記第1係合部は、前記キャップを開栓方向に回転させた際に、前記第2係合部と係合することにより前記封緘部材を回転させて前記薄肉部を破断させ、
前記第2筒の下端部に、前記口部に上方から接触することにより、前記注出口を塞ぐコンタクトリングが設けられている、封緘開封装置。 - 前記頭部部材の前記封緘部材に第3係合部が設けられ、前記キャップの前記第2筒に、前記第3係合部と係合する第4係合部が設けられ、前記第4係合部は、前記第3係合部と係合することにより、前記薄肉部が破断して前記口部から分離された前記封緘部材を保持する、請求項1に記載の封緘開封装置。
- 前記第3係合部は、前記封緘部材の前記天部から径方向外方に突出する突起である、請求項2に記載の封緘開封装置。
- 前記第4係合部は、前記第2筒から径方向内方に突出する突起である、請求項2または3に記載の封緘開封装置。
- 前記薄肉部の厚みは、0.2mm以上0.3mm以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の封緘開封装置。
- 前記注出口の内径は、3.0mm以上7.5mm以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の封緘開封装置。
- 前記キャップは、前記天板から下方に延びるとともに前記第1筒の径方向外方に設けられた第3筒を更に有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の封緘開封装置。
- 前記頭部部材は、バリア性をもつ添加剤を含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の封緘開封装置。
- チューブ容器において、
胴部チューブと、
前記胴部チューブの一端に接合された、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の封緘開封装置とを備える、チューブ容器。 - 請求項9に記載のチューブ容器を製造するチューブ容器の製造方法において、
胴部チューブを準備する工程と、
圧縮成形により、前記胴部チューブの一端に接合された頭部部材を形成する工程と、
キャップを準備する工程と、
前記キャップを前記頭部部材に装着する工程とを備える、チューブ容器の製造方法。
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