JP2020055545A - 回折光沢ラミネートチューブ容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面全体に回折光沢を呈する凹凸構造を形成することで様々な加飾を加え、ラミネートチューブ容器の外観、触感による識別力を有し、チューブ容器を持ちやすく、バリア性、耐内容物性等に優れ、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品等の内容物の充填包装にも優れるラミネートチューブ容器を提供する。【解決手段】ラミネートチューブ容器は、ラミネートチューブ容器用積層体から作製され、少なくとも片面の最表層である表面樹脂層2と、中間層4と、片面の最表層である内面樹脂層6とを含み、表面樹脂層の外部表面は、回折光沢を呈する微細凹凸構造からなる表面態様を有し、微細凹凸構造の凸部42は、形状が、頭部と筒状胴部の底部とを結ぶ方向に対して略90度または略0度の方向に延びた線状であり、断面が略三角形であり、深さが70nm以上、1500nm以下であり、ピッチが1600nm以上、2400nm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、ラミネートチューブ容器に関し、更に詳しくは、表面に回折光沢を有し、さらに、表面に様々な加飾を加えることも可能であり、またさらには、表面から美麗な印刷模様等を視認することが可能であり、かつ、印刷インキの密着性に優れ、触感性を付与すると共に、持ちやすく、更に、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、耐内容物性等に優れ、例えば、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装に適するラミネートチューブ容器に関する。
従来、ラミネートチューブ容器は、通常、少なくとも、表面樹脂層、中間層、および、内面樹脂層を順次に積層して積層体を製造し、次いで、当該積層体を使用し、その両端部の表面樹脂層と内面樹脂層との面を重ね合わせてその対向面をヒートシールして筒状胴部を製造し、しかる後、当該筒状胴部の一方の開口部に口部、肩部等からなる頭部を形成し、更に、これにキャップを螺合させ、他方、上記の筒状胴部の他方の開口部から内容物を充填し、しかる後、その開口部を密閉シールして底部シール部を形成して、ラミネートチューブ容器からなる包装製品を製造している。
上記のラミネートチューブ容器において、ラミネートチューブ容器を構成する表面樹脂層を形成する樹脂は、一般に、ポリエチレン系樹脂で構成されている。ところで、上記のようなラミネートチューブ容器において、通常、その胴部外周表面に、所望の絵柄模様と共に、品名、製造者、販売者、製造年月日、その他等の所定の事項を表示する印刷絵柄層が形成されている。
そして、上記の印刷絵柄層は、一般的に、ラミネートチューブ容器を構成する表面樹脂層を形成する樹脂フィルムや中間層を形成する樹脂フィルムの原反フィルムの裏面に、予め、グラビア印刷方式等により形成され、しかる後、中間層、内面樹脂層等を構成する材料とを積層して積層体を製造し、次いで、当該積層体を使用して、ラミネートチューブ容器を製造している。
あるいは、上記の印刷絵柄層は、表面樹脂層、中間層、および、内面樹脂層を順次に積層して積層体を製造し、次いで、その積層体の表面樹脂層の表面に形成される。次いで、当該積層体を使用して、上記の印刷絵柄層が、胴部の外周表面に形成されるラミネートチューブ容器を製造している。
しかしながら、上記のようなラミネートチューブ容器の普及によって、消費者が、日常生活において類似した形状のチューブ容器を多く使われるようになってきたため、内容物の異なるラミネートチューブ容器を誤って使用することがあるという欠点がある。
例えば、この欠点を解消したチューブ容器として、合成樹脂積層シートを巻回し、得られた重なり部を熱圧着することにより一体的に接合された筒状の胴部を有するチューブ容器において、熱圧着された部分に、凹凸構造が設けられていることを特徴とする表面加工付きチューブ容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記のようなラミネートチューブ容器においては、熱圧着部にのみ凸部を形成するため、容器本体の滑り性が悪いため充填工程で滑りにくく、従来のチューブ容器に凸部を形成する工程が増えるため従来より生産性が悪く、また、各チューブ容器が嵩高くなるので容器をコンパクトに梱包できないという問題点がある。
特開平8−72905号公報
本発明の目的は、ラミネートチューブ容器の表面全体に回折光沢を呈する微細凹凸構造を形成することで、さらには様々な加飾のための凹凸構造を加えることによって、ラミネートチューブ容器の外観、および触感による識別力を有し、また、消費者が、チューブ容器を持ちやすく、更に、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、耐内容物性等に優れ、例えば、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装にも優れるラミネートチューブ容器を提供することである。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく、本発明のラミネートチューブ容器は、回折光沢を表面に有し、筒状胴部と、頭部とを有するラミネートチューブ容器であって、回折光沢用の特定の微細凹凸構造、さらには加飾用の凹凸構造(以降、両者を総称して、単に、凹凸構造とも記載する)の表面を有する特定の層構成の積層体から作製されたラミネートチューブ容器が、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.回折光沢を表面に有し、筒状胴部と、頭部とを有するラミネートチューブ容器であって、
該ラミネートチューブ容器は、ラミネートチューブ容器用積層体から作製され、
該ラミネートチューブ容器用積層体は、少なくとも、片面の最表層である表面樹脂層と、中間層と、片面の最表層である内面樹脂層とを含み、
該表面樹脂層の外部表面は、回折光沢を呈する微細凹凸構造からなる表面態様を有し、
該筒状胴部は、該ラミネートチューブ容器用積層体を、該表面樹脂層が最外層になるように丸めて、該ラミネートチューブ容器用積層体の片端辺の該表面樹脂層と、もう一方の片端辺の該内面樹脂層の両端辺とを対向するように重ねて、ヒートシールすることによって形成されたものであり、
該頭部は、該筒状胴部の一方の開口部に設けられたものであり、肩部と口部とを有するものであり、
該微細凹凸構造の凸部は、形状が、該頭部と筒状胴部の底部とを結ぶ方向に対して略90度または略0度の方向に延びた線状であり、断面が略三角形であり、深さが70nm以上、1500nm以下であり、ピッチが1600nm以上、2400nm以下、
であることを特徴とするラミネートチューブ容器。
2.前記深さが、200nm以上、1500nm以下である、上記1に記載のラミネートチューブ容器。
3.前記表面樹脂層の外部表面は、回折光沢を呈し、入射角60度におけるグロス値が、3以上、40以下であることを特徴とする、上記1または2に記載のラミネートチューブ容器。
4.前記表面樹脂層の外部表面は、回折光沢を呈しており、
該外部表面の入射角60度におけるグロス値は、前記微細凹凸構造が無い場合に比べて低い値であり、その差分が、30以上、70以下であることを特徴とする、
上記1〜3の何れかに記載のミネートチューブ容器。
5.前記表面樹脂層が、押し出しラミネート成形成膜、またはTダイキャスト成形成膜からなることを特徴とする上記1〜4の何れかに記載のラミネートチューブ容器。
6.前記中間層が、基材層、及びバリア層からなることを特徴とする、上記1〜5の何れかに記載のラミネートチューブ容器。
7.前記基材層が、その少なくとも片面に絵柄印刷層を有することを特徴とする、上記6
に記載のラミネートチューブ容器。
8.前記バリア層が、金属蒸着膜、または、金属酸化物の蒸着膜であることを特徴とする、上記6または7に記載のラミネートチューブ容器。
本発明のラミネートチューブ容器は、容器本体の表面全体に凹凸を形成することで、回折光沢と触感性を付与することで、ラミネートチューブ容器の外観、および触感による識別力を有し、また、特に高齢者等の消費者が、チューブ容器を持ちやすく、更に、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、印刷インキの密着性、耐内容物性等に優れ、例えば、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装に適するという利点を有する。
本発明にかかるラミネートチューブ容器用積層体である。 本発明にかかるラミネートチューブ容器用積層体である。 本発明にかかるラミネートチューブ容器用積層体である。 本発明にかかるラミネートチューブ容器用積層体である。 本発明にかかるラミネートチューブ容器の構成を示す概略的半断面図である。 本発明にかかるラミネートチューブ容器用積層体の貼り合せ方法を示す概略図である。 本発明にかかるラミネートチューブ容器の表面形状の一例を示す平面概略図である。
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。まず、本発明にかかるラミネートチューブ容器の構成について図面を用いて説明すると、図1、図2、図3および図4は、本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成する積層体についてその層構成を示す概略的断面図であり、図5は、図4に示す積層体を使用して製造した本発明にかかるチューブ容器の構成を示す概略的半断面図であり、図6は、本発明にかかるラミネートチューブ容器用積層体の貼合せ方法を示す概略図であり、図7は、本発明にかかるラミネートチューブ容器用積層体の表面形状の一例を示す概略図である。
まず、本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成する積層体10としては、図1に示すように、外側から、少なくとも、表面樹脂層2、中間層4、および、内面樹脂層6を順次に積層した構成からなることを基本構造とするものである。そして、更に、当該最外層である表面樹脂層の表面全体に凹部44、および凸部42からなる、回折光沢を呈する微細凹凸構造からなる表面態様を形成するものである。さらには、凹凸構造による様々な加飾を形成してもよい。
本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成する積層体10について、更に具体的に例示すると、図2に示すように、少なくとも、表面樹脂層2、中間層4、および、内面樹脂層6を順次に積層した構成からなり、当該表面樹脂層の表面に凹凸構造8を形成し、更に、前記の中間層4が、基材層12、及び、バリア層14を使用することができる。
また、本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成する積層体10としては、図3に示すように、少なくとも、表面樹脂層2、中間層4、および、内面樹脂層6を順次に積層した構成からなり、当該表面樹脂層の表面全体に凹凸構造を形成し、更に、前記の中間層4を構成する基材層12が、その片面若しくは両面に文字、図形、記号、絵柄等の印刷層16を形成することができる。
また、本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成する積層体10としては、図4に示すように、少なくとも、表面樹脂層2、中間層4、および、内面樹脂層6を順次に積層した構成からなり、当該表面樹脂層の表面全体に凹凸構造を形成し、更に、前記の中間層4を構成する基材層12が、その片面に文字、図形、記号、絵柄等の印刷層16を形成し、更に、バリア層として、金属蒸着膜、または、金属酸化物の蒸着膜18のいずれかを基材層19を形成することができる。
そして、上記に例示した積層体10は、その二三を例示したものであり、本発明は、上記に例示した構成からなる積層体に限定されるものではなく、種々の形態の積層体を使用することができる。例えば、図示しないが、各層間には、用途、充填する内容物等によって、更に別の材料からなる層を設けることができ、また、その積層順序としては、任意に積層することができるものである。
次に、本発明において、上記のようなラミネートチューブ容器20を形成する積層体を使用して、本発明にかかるラミネートチューブ容器を製造する一例を挙げれば、図5は、上記の図1〜図4に示すチューブ容器を形成する積層体10を使用して製造した本発明にかかるラミネートチューブ容器の構成を示す概略的半断面図である。
本発明においては、図5に示すように、まず、上記の図1〜図4に示すラミネートチューブ容器を形成する積層体10を丸めて、当該積層体10の両端部の最外層である表面樹脂層面と最内層である内面樹脂層面とを重ね合わせ、その重合端部を溶着して溶着部22を形成して筒状胴部24とするものである。
次いで、本発明においては、上記の筒状胴部24の一方の開口部の上部に、ラミネートチューブ容器を構成する肩部26、口部28等からなる頭部30を常法に従って形成する。
そして、本発明においては、上記の図5に示すように、上記で形成した頭部30の口部28に密閉するキャップ32を取り付けて、本発明にかかるラミネートチューブ容器20を製造するものである。なお、上記で製造したラミネートチューブ容器20は、筒状胴部24の他方の開口部より、例えば、練り歯磨き等の内容物36を適量分だけ充填包装し、しかる後、該開口部を溶着して底溶着部34を形成して、内容物36を充填包装したラミネートチューブ包装体40を製造することができる。上記に挙げた例は、本発明のラミネートチューブ容器の一例を例示したに過ぎないものであり、これによって本発明は限定されるものではない。
次に、本発明において、上記のような積層体、ラミネートチューブ容器等を構成する材料について説明する。
まず、本発明において、表面樹脂層2、および、内面樹脂層6を構成する材料としては、前述のように、積層体を丸めてその重合端部を溶着して筒状胴部を製造することから、加熱により溶融して相互に融着することができるヒートシール性を有する樹脂を使用して構成することが好ましいものである。そして、表面樹脂層と内面樹脂層を構成する材料が、同じ材料からなることによって、ヒートシール性を向上することができるので好ましい。
また、表面樹脂層は、中間層4に形成する印刷層を見ることができるように透明であることが必要である。
具体的には、上記のヒートシール性を有する樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エ
チレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を不飽和カルボン酸を使用して酸変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
そして、上記のヒートシール性を有する樹脂は、例えば、フィルムないしシート、あるいは、その樹脂を含む組成物によるコーティング膜の状態で使用することができる。
その膜もしくはフィルムないしシートの厚さとしては、10μm〜200μm位、好ましくは、15μm〜100μm位が望ましい。
次にまた、本発明の表面樹脂層2、および、内面樹脂層6において、ヒートシール層を多層積層して機能性樹脂層を形成する場合、その材料としては、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、および/または、充填包装する内容物中に含まれる香料成分等の吸着が少なく保香性等に富み、更に、変味、異臭等を生じない性質を有し、かつ、押し出し成形が可能である樹脂を使用することができる。
具体的には、例えば、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリメタクリロニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂若しくはそのエチレン成分および/またはテレフタレート成分の一部を他のジまたはそれ以上の多価アルコール成分またはジカルボン酸成分で共重合ないし変性した樹脂あるいはポリエチレンナフタレート系樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
而して、本発明においては、上記の樹脂の中でも、保香性を有すると共に酸素ガスあるいは水蒸気等に対するバリア性を有する樹脂を使用することが望ましく、具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアミド系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂等からなる保香性、バリア性等に富む樹脂を使用することが望ましいものである。
次に、本発明において、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、表面樹脂層2、および、内面樹脂層6を中間層4に形成する製造法について説明すると、その製造法としては、押し出しラミネート成形成膜法、Tダイキャスト成形成膜法等を採用することができる。
具体的には、フィードブロック法、マルチマニホールド法等のTダイキャスト成形法、あるいは、押し出しラミネート成形成膜法等の成形方法を使用して、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方法、更には、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により、本発明にかかる表面樹脂層、および、内面樹脂層を製造することができる。
図1〜4、7に示すように、回折光沢を呈する微細凹凸構造は、凹部44、凸部42を有し、深さdは、好ましくは70nm以上、1500nm以下、より好ましくは200nm以上、1500nm以下である。さらに、ピッチpは、1600nm以上、2400nm以下が好ましい。深さとピッチが上記範囲であれば、優れた視認性の回折光沢を安定して得ることができる。
図7に示すように、本発明において、回折光沢を呈する微細凹凸構造は、胴部の表面樹脂層の表面全体に、頭部と筒状胴部の底部とを結ぶ方向に対して略90度または略0度の方向に延びた線状の凸部として形成されている。線状の凸部の断面形状は略三角形であることが好ましい。
また、線状の凸部は、賦型方向と直角の方向に対して、0°以上、1°以下の傾きを有していることが好ましい。該角度を有することによって、賦型時の離型性に優れることができる。
表面樹脂層の外部表面は、回折光沢を呈し、入射角60度におけるグロス値が、3以上、40以下であることが好ましい。
さらに、該外部表面の入射角60度におけるグロス値は、微細凹凸構造が無い場合に比べて低い値であり、その差分が、30以上、70以下であることが好ましい。
回折光沢を呈する微細凹凸構造と加飾の凹凸構造によって、ラミネートチューブ容器に視認性と触感性を付与するので、ラミネートチューブ容器の外観、および触感による識別力を有し、また、消費者が、チューブ容器を持ちやすく、内容物の充填適性にも優れるという利点を有する。
図6は、本発明にかかるラミネートチューブ容器用積層体の表面全体に凹凸構造を形成する方法を示す概略図である。
図6に示すように、第1給紙100より基材シート(中間層)4の巻取をセットし、基材シート(中間層)4が第1給紙100より案内ロール102を介して供給され、その片面側に溶融した表面樹脂層2として溶融押出し樹脂層を押出ラミネーターのTダイス104より押出して塗布後、ミル彫刻にて、表面に凹凸構造を形成した冷却ロール106と、表面が平滑のゴムロール108の間に通し、押出しラミネート成形製膜法によってラミネートすることにより、巻き取りロール112に巻き取り、表面に凹凸構造を有する積層シート110を得ることができる。
上記の材料からなる溶融樹脂をTダイから押し出すTダイキャスト成形成膜法若しくはインフレーション成形製膜法にて、表面に凹凸構造を有するフィルムないしシートを製造することができる。しかる後に、他の層と通常の包装材料を製造するときに使用するラミネートする方法、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤型ドライラミネーション法、その他等の任意の方法でラミネートすることによりラミネートチューブ容器用積層フィルムないしシートの表面に均一な回折光沢を呈する微細凹凸構造や加飾のための凹凸構造を形成することができる。
あるいは、型からの熱圧転写による賦型を用いて、同様な、回折光沢を呈する微細凹凸構造や加飾のための凹凸構造を形成することができる。
本発明のラミネートチューブ容器において、中間層4は、基材層12、及び、バリア層18から構成することができる。
まず、中間層を構成する基材層の材料として、例えば、チューブ容器を構成する基本素材としての、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシート、その他等を使用することができる。
そして、上記の樹脂のフィルムないしシートとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸
方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、5μm〜100μm位、好ましくは、10μm〜50μm位が望ましい。
次にまた、本発明において、上記の中間層4を構成する基材層12の材料としては、例えば、紙層を構成する各種の紙基材を使用することができ、具体的には、本発明において、紙基材としては、賦型性、耐屈曲性、剛性等を持たせるものであり、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用することができる。
上記において、紙層を構成する紙基材としては、坪量約80g/m2〜600g/m2位のもの、好ましくは、坪量約100g/m2〜450g/m2位のものを使用することが望ましい。勿論、本発明においては、紙層を構成する紙基材と、上記に挙げた基材フィルムとしての各種の樹脂のフィルムないしシート等を併用して使用することができる。
次に、本発明においては、上記のような中間層4を構成する基材層12の片面若しくは両面に、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式等の印刷方法で、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の絵柄印刷層16を形成することができる。
本発明において、中間層を構成する基材層に絵柄印刷層16を形成する場合、当該最外層である表面樹脂層面全体に凹凸構造を形成することによって、外部からの衝撃でインキ擦れ等を生じることもなく、インキの密着強度を向上させることができるという利点を有する。
更にまた、本発明において、上記の中間層を構成するバリア層18の材料としては、例えば、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性素材、太陽光等に対する遮光性を有するバリア性素材、あるいは、内容物に対する保香性等を有するバリア性素材等を使用することができる。
具体的には、上記のバリア性素材としては、例えば、金属箔、または、金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層、金属酸化物の蒸着層を有する樹脂フィルム、を使用することができる。また、バリア性素材としては、バリア性樹脂からなるコーティング膜を使用することができる。特に、金属蒸着膜、または、金属酸化物の蒸着膜のいずれかであることが、酸素ガス、水蒸気、遮光性、保香性等のバリア性に優れ、容器の廃棄面において環境にやさしいという利点を有するため好ましい。
金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層、または、金属酸化物の蒸着層を有する樹脂フィルムを用いることも出来る。具体的には、このバリア性素材としては、アルミニウム箔、または、アルミニウム等の金属、シリカ、アルミナ等のセラミックをPETフィルム等のプラスチックフィルムに蒸着膜を形成して使用することができる。
セラミックとしては、この他に、酸化インジウム錫(ITO)、又は、亜鉛、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、バリウム、クロム等の金属酸化物、窒化珪素、炭化珪素等が使用できる。これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
上記において、アルミニウム箔としては、5μm〜30μm位の厚さのもの、また、金属、金属酸化物、または無機酸化物の蒸着膜としては、厚さ50Å〜3000Å位のものを使用することが好ましく、100Å〜1000Å位のものが望ましい。
使用する金属、金属酸化物または、無機酸化物としては、1種または2種以上の混合物
で使用し、異種の材質で混合した無機酸化物の蒸着膜を形成することもできる。
上記の蒸着膜を支持する樹脂フィルムとしては、これに蒸着層を設けることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に強度を有して強靭であり、かつ、耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
具体的には、本発明において、上記の蒸着膜を支持する樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂フィルム、各種ナイロン等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリブデン樹脂フィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アセタール系樹脂フィルム、フッ素系樹脂、その他等を使用することができる。なお、本発明においては、特に、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、または、ポリアミド系樹脂のフィルムないしシートを使用することが好ましい。
次に、本発明において、バリア層を構成する蒸着膜を形成する方法について説明すると、かかる方法としては、上記のような金属または金属の酸化物を原料とし、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法クラスターイオンビーム法等の物理気相成長法(PhysicalVaporDeposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(ChemicalVaporDeposition法、CVD法)等を利用して、樹脂のフィルムの上に蒸着薄膜を形成することができる。
更に、具体的に説明すると、上記のPVD法では、例えば、巻き取り式蒸着機を使用し、真空チャンバーの中で、巻き出しロールから出た樹脂フィルムを蒸着チャンバーの中に入れ、ここで、るつぼで熱せられた蒸着源を蒸発させ、更に、必要ならば、酸素吹き出し口より酸素等を噴出させながら、冷却したコーティングドラム上の樹脂のフィルムの上に、マスクを介して蒸着膜を成膜化し、次いで蒸着薄膜を形成した樹脂のフィルムを巻き取りロールに巻き取ることによって、本発明にかかる蒸着薄膜を有する樹脂のフィルムを製造することができる。
一方、上記のCVD法では、蒸着チャンバー内に配置された巻き出しロールから繰り出した樹脂のフィルム面に、蒸着チャンバー内の冷却、電極ドラム周面上において、蒸着原料揮発供給装置から供給される例えばモノマーガスとしての有機珪素化合物、酸素ガス、不活性ガスからなる混合ガスを導入し、プラズマによって酸化珪素の蒸着薄膜を形成した樹脂のフィルムを製造することができる。そして、本発明においては、上記のような無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂のフィルムにおいて、酸素ガス、あるいは、水蒸気等が透過することを阻止し、これらに対するバリア層としての機能を奏するものである。
上記において、金属酸化物、無機酸化物の蒸着薄膜の厚さとしては、十分なバリアー性を得るために、通常、50Å〜3000Å位であることが好ましく、特に、本発明においては、100Å〜2000Å位が望ましい。更に詳しくは、上記のPVD法においては、酸化アルミニウムの蒸着薄膜の膜厚としては、200Å〜1000Å位、好ましくは、300Å〜500Å位が望ましく、また、上記のCVD法においては、酸化珪素の蒸着薄膜の膜厚としては、50Å〜500Å位、好ましくは、100Å〜300Å位が望ましい。
なお、上記において、総じて、無機酸化物の蒸着薄膜の厚さが、2000Åを超えると
、金属酸化物、無機酸化物の蒸着薄膜にクラック等が入りやすくなり、そりによりバリアー性が低下するという危険性があると共に、材料コストが高くなるという問題点であるので好ましくはなく、また、100Å未満であると、その機能を奏することが困難になることから好ましくないものである。
また、本発明において、バリア性素材、あるいは、保香性等を有する素材等としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルがおよそ79wt%〜92wt%)を完全ケン化したエチレン含有率25モル%〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、その他等のガスバリアー性に富む樹脂のフィルムないしシート、あるいは、コーティング膜を使用することができる。
次にまた、本発明においては、中間層4を構成する材料としては、例えば、太陽光等の光を遮光する性質を有する遮光性素材使用することができ、これは、単体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてなる複合基材等であってもよい。
遮光性素材としては、例えば、アルミニウム箔としては、5μm〜30μm位の厚さのもの、また、アルミニウム等の金属の蒸着膜としては、厚さ50Å〜3000Å位のものを使用することが好ましく、100Å〜1000Å位のものが望ましい。
また、遮光性素材としては、樹脂に顔料等の着色剤、更に、その他等の所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシート等を使用することができる。これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。上記のフィルムないしシートの厚さとしては、任意であるが、通常、5μm〜300μm位、更には、10μm〜100μm位が望ましい。
ところで、通常、ラミネートチューブ容器20は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、かかる容器を構成する積層体には、厳しい包装適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホール性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本発明においては、上記のような材料の他に、上記のような諸条件を充足するその他の材料を任意に使用することがでる。
具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシートから任意に選択して使用することができる。その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。
本発明において、上記のフィルムないしシートは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。また、その厚さは、任意であるが、数μm〜300μm位の範囲から選択して使用することができる。更に、本発明においては、フィルムないしシートとしては、押し出し成膜、インフレーション成膜、コーティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
次に、上記の本発明において、上記のような材料を使用して、本発明にかかるラミネートチューブ容器20を形成するラミネートチューブ容器用積層体10を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用するラミネートする方法、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネーション法、インフレーション法、その他等の任意の方法で行うことができる。
そして、本発明においては、上記のラミネートを行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他等のラミネート用接着剤等のアンカーコート剤、接着剤等を任意に使用することができる。
ところで、上記のような積層体の製造法において、押し出しラミネートする際の接着性樹脂層を構成する押し出し樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそれらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、その他等を使用することができる。
また、本発明において、ドライラミネートする際の接着剤層を構成する接着剤としては、具体的には、ドライラミネート等において使用される2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エボキシ系接着剤、ゴム系接着剤、その他等を使用することができる。
次に、本発明においては、本発明にかかるラミネートチューブ容器20を製造するに際し、例えば、筒状胴部を製造する際のヒートシールする方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール、火炎シール等の方法で行うことができる。
次に本発明においては、上記で製造したラミネートチューブ容器を形成する積層体を使用し、まず、それを丸めてその重合端部を溶着してラミネートチューブ容器を構成する筒状胴部を製造し、次にその筒状胴部の上方に、例えば、高密度ポリエチレン等を射出成形法、圧縮成形法、その他の成形法で成形溶着して肩部および口部等からなる頭部を形成し、次いで、頭部を構成する口部にキャップを取り付けて、本発明にかかるラミネートチューブ容器を製造することができる。
そして、本発明においては、上記で製造したラミネートチューブ容器の下端部の開口部から充填包装する内容物を充填し、次いでその開口部をヒートシールして底溶着部を形成して、ラミネートチューブ包装体を製造することができる。
上記において、充填包装する内容物としては、例えば、練り歯磨き、化粧品、糊、練りがらし、練りわさび、クリーム、絵の具、軟膏、医薬品、その他等を挙げることができる。
上記において、ラミネートチューブ容器の肩部、口部等からなる頭部を構成する材料として、上記のような高密度ポリエチレンの他に、更に、前述のメタロセン触媒を使用して
重合したエチレン−α・オレフィン共重合体等を使用することもできる。
[実施例1]
次に本発明について実施例を挙げて更に具体的に本発明を説明する。
まず、基材層用の厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、ポリウレタン系グラビアインキによって、美麗な絵柄印刷層を形成した。
次に、前記の絵柄印刷層表面に、ロールコート法にてドライラミネーション用ポリウレタン系接着剤を4g/m2塗布、乾燥した後、厚さ9μmのアルミニウム箔を積層し、アルミニウム箔側表面に、ロールコート法にてドライラミネーション用ポリウレタン系接着剤を4g/m2塗布、乾燥した後、内面樹脂層として、厚さ170μmのコロナ処理された線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムを積層した。
そして、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム側の表面に、ドライラミネーション用ポリウレタン系接着剤を4g/m2塗布、乾燥した後、表面樹脂層用に厚さ170μmの低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)フィルムを積層して、下記層構成のラミネートチューブ容器用積層体の原反を得た。
表面樹脂層LDPE(170μm)/基材層PET(12μm)/絵柄印刷層/DL接着剤層1/アルミニウム箔(9μm)/DL接着剤層2/内面樹脂層LLDPE(170μm)
次に、表面態様賦型において使用する冷却ロールには、回折光沢と加飾を呈有する凹凸構造の原版となる表面態様をミル彫刻法で形成した。
そして、上記で準備した冷却ロールを賦型装置に取り付けた後、上記で得られたラミネートチューブ容器用積層体の原反の表面樹脂層側が上記の凹凸構造の表面態様を形成した冷却ロールに接するように、該冷却ロールとニップロールとの間挟み、表面樹脂層に表面態様を賦型した。
その結果、凹凸構造の深さ645nm、筒状胴部の軸方向に形成する凹部と凹部とのピッチ2.0μmの線状凹凸構造を容器本体の高さ方向に対して1度傾けて形成され、回折光沢と加飾を呈するラミネートチューブ容器用積層体10が得られた。
上記で得られたラミネートチューブ容器用積層体10を用いて、マンドレルを利用して一方の側辺部と他方の側辺部とを重ね合わせて筒状に成形し、重ね合わせ部における積層シートの裏面層と表面層とを熱溶着法により溶着することによって筒状成形体を得た。
この時、線状凹凸構造は、頭部と筒状胴部の底部とを結ぶ方向に対して略90度にした。
引き続いて、このラミネートチューブ容器胴部に肩部と首部とを成形して接合することにより、本発明の実施例1に係るラミネートチューブ容器20を得た。
このラミネートチューブ容器は、胴部の基材フィルム(中間層)の裏刷りによる美麗な印刷模様等を視認でき、容器本体の表面全体に微細な凹凸構造を有することで、触感性を付与すると共に、回折光沢を呈するので、ラミネートチューブ容器の外観、および触感による識別力を有し、また、特に高齢者等の消費者が、チューブ容器を持ちやすく、流通過程において容器本体が嵩高くならず、振動による擦傷も防止でき、更に、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、印刷インキの密着性、耐内容物性等に優れ、例えば、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装に適し、優れるものであった。
そして、更に、各種評価を実施した。詳細結果は表1に示した。
[実施例2、3、比較例1〜3]
冷却ロールの形成された線状凹凸構造の深さとピッチを変更した以外は、実施例1と同様に操作して、ラミネートチューブ容器用積層体10を得て、ラミネートチューブ容器を作製して、同様に評価した。
但し、比較例3では、冷却ロールの表面には線状凹凸構造を形成しなかった。
そして、更に、各種評価を実施した。詳細結果は表1に示した。
[実施例4]
線状凹凸構造を、頭部と筒状胴部の底部とを結ぶ方向に対して略0度にしたこと以外は、実施例1と同様に操作してラミネートチューブ容器を作製して、同様に評価した。
そして、更に、各種評価を実施した。詳細結果は表1に示した。
Figure 2020055545
<評価結果まとめ>
全実施例の離型紙は、回折光沢用線状凸部パターンの充分な賦型の深さとピッチ、賦型層の表面粗さを示し、良好なグロス値と虹光沢視認性を示し、その離型紙を用いて作製されたラミネートチューブ容器用積層体は、比較例と同等で良好な離型性を示し、かつ、充分な回折光沢が視認された。
線状凹凸構造の深さとピッチが本発明の規定を満たしていない比較例1と2は、回折光沢が不十分だった。
表面樹脂層に微細凹凸構造を転写されていない比較例3は、虹光沢が視認されなかった。
<評価方法>
[離型性]
連続で約1000mのラミネートチューブ容器用積層体を作製して、ラミネートチューブ容器用積層体が離型紙から容易に剥離し、かつ離型紙に版詰まりや目詰まり(白化)が生じなければ良好とした。
[表面粗さ]
形状解析レーザ顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−8710)を用いて、離型紙の賦型層またはラミネートチューブ容器用積層体の表面樹脂層の表面粗さSaとSzとを測定した。
[微細凹凸構造の深さ&ピッチ]
離型紙またはラミネートチューブ容器用積層体の断面をSEM(日立ハイテクノロジーズ(株)社製SU3500)にて観察し、賦型深さとピッチを計測した。
[グロス値]
離型紙またはラミネートチューブ容器用積層体の中央部のグロス値を、直交する辺に沿った2方向から、入射角60度で、ハンディ光沢計(HORIBA(株)社製グロスチェッカIG−320)にて測定し、平均値を算出した。
離型紙:グロス値が3〜40の場合を合格とした。
ラミネートチューブ容器用積層体:グロス値が5〜35であり、且つ、微細凹凸構造が無い時よりも、30以上、70以下の範囲でグロス値が小さい場合を合格とした。
<虹光沢視認性>
離型紙またはラミネートチューブ容器用積層体から100mm角のサンプルを切り出して机の上に置き、照度400ルクス(明るいオフィス相当)の試験環境下で、500mm上方位置から、方向と角度を変えて、虹光沢の視認具合を観察した。
観察者10名(20代から60代まで)が、線状凸部が延びる方向及びそれと直行する方向から観察し、6名以上が、両方向から広い角度で虹光沢が観察できた場合を良好とした。
表中の記載の意味は下記の通り。
○:良好
△:虹光沢にムラ有り
×:虹光沢無し
2 表面樹脂層
4 中間層
6 内面樹脂層
10 ラミネートチューブ容器用積層体
12、19 基材層
16 印刷層
18 金属酸化物の蒸着膜(バリア層)
20 ラミネートチューブ容器
22 溶着部
24 筒状胴部
26 肩部
28 口部
30 頭部
32 キャップ
34 底溶着部
36 内容物
40 ラミネートチューブ包装体
42 凸部
44 凹部
50 基材シート
100 第1給紙
102 案内ロール
104 Tダイス
106 凹凸形状の冷却ロール
108 ゴムロール
110 積層シート
112 巻き取りロール

Claims (8)

  1. 回折光沢を表面に有し、筒状胴部と、頭部とを有するラミネートチューブ容器であって、
    該ラミネートチューブ容器は、ラミネートチューブ容器用積層体から作製され、
    該ラミネートチューブ容器用積層体は、少なくとも、片面の最表層である表面樹脂層と、中間層と、片面の最表層である内面樹脂層とを含み、
    該表面樹脂層の外部表面は、回折光沢を呈する微細凹凸構造からなる表面態様を有し、
    該筒状胴部は、該ラミネートチューブ容器用積層体を、該表面樹脂層が最外層になるように丸めて、該ラミネートチューブ容器用積層体の片端辺の該表面樹脂層と、もう一方の片端辺の該内面樹脂層の両端辺とを対向するように重ねて、ヒートシールすることによって形成されたものであり、
    該頭部は、該筒状胴部の一方の開口部に設けられたものであり、肩部と口部とを有するものであり、
    該微細凹凸構造の凸部は、形状が、該筒状胴部の該頭部と底部とを結ぶ方向に対して略90度または略0度の方向に延びた線状であり、断面が略三角形であり、深さが70nm以上、1500nm以下であり、ピッチが1600nm以上、2400nm以下、
    であることを特徴とするラミネートチューブ容器。
  2. 前記深さが、200nm以上、1500nm以下である、請求項1に記載のラミネートチューブ容器。
  3. 前記表面樹脂層の外部表面は、回折光沢を呈し、入射角60度におけるグロス値が、3以上、40以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載のラミネートチューブ容器。
  4. 前記表面樹脂層の外部表面は、回折光沢を呈しており、
    該外部表面の入射角60度におけるグロス値は、前記微細凹凸構造が無い場合に比べて低い値であり、その差分が、30以上、70以下であることを特徴とする、
    請求項1〜3の何れか1項に記載のラミネートチューブ容器。
  5. 前記表面樹脂層が、押し出しラミネート成形成膜、またはTダイキャスト成形成膜からなることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のラミネートチューブ容器。
  6. 前記中間層が、基材層、及びバリア層からなることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載のラミネートチューブ容器。
  7. 前記基材層が、その少なくとも片面に絵柄印刷層を有することを特徴とする、請求項6に記載のラミネートチューブ容器。
  8. 前記バリア層が、金属蒸着膜、または、金属酸化物の蒸着膜であることを特徴とする、請求項6または7に記載のラミネートチューブ容器。
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