JP2006282257A - 紙カップ - Google Patents
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Abstract
【課題】 紙カップの製造する際、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、耐摩擦性、耐折曲性に優れ、品質的に安定して製造が可能であり、生産効率も向上する紙カップ容器を提供する。
【解決手段】 本発明の紙カップPでは、胴紙Wを筒状にした胴部の下方に底紙Fを巻き締めるとともに上方開口縁に外向きカール部Lを形成してなる紙カップ容器であって、板紙を基材とし、少なくとも胴部Wを構成する内層に熱可塑性樹脂層を積層した加工紙からなり、その表面粗さが、中心面平均値Ra、1μm〜10μm、最大高さRt、20μm〜50μm、十点平均値Rz、10μm〜40μmであり、内表面の静摩擦係数および動摩擦係数が、0.1〜0.3であることを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】 本発明の紙カップPでは、胴紙Wを筒状にした胴部の下方に底紙Fを巻き締めるとともに上方開口縁に外向きカール部Lを形成してなる紙カップ容器であって、板紙を基材とし、少なくとも胴部Wを構成する内層に熱可塑性樹脂層を積層した加工紙からなり、その表面粗さが、中心面平均値Ra、1μm〜10μm、最大高さRt、20μm〜50μm、十点平均値Rz、10μm〜40μmであり、内表面の静摩擦係数および動摩擦係数が、0.1〜0.3であることを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、飲料等の液体やヨーグルト等の半固体やスナック等の固体を収納するのに用いられる紙カップに関するものである。
更に詳しくは、流動性パラフィン等の潤滑剤を使用せず、耐摩擦性、耐折曲性に優れ、紙カップの変色、シール不良を防止できると共に、生産効率の良い紙カップに関する。
更に詳しくは、流動性パラフィン等の潤滑剤を使用せず、耐摩擦性、耐折曲性に優れ、紙カップの変色、シール不良を防止できると共に、生産効率の良い紙カップに関する。
従来、図1に示すような紙カップが知られている。この紙カップは、胴シール部Mにて貼り合わされた胴紙Wの下部に底紙Fを巻き締めし、上方開口縁に外向きカール部Lを形成して作成されている。すなわち、筒状の胴部となる扇状の胴紙Wと胴部の下方内側に巻き締める円形状の底紙Fとで構成されている。
そして、この胴紙W及び底紙Fに用いられる包材としては、外側から、カップ原紙とポリエチレン樹脂とを順次積層する層構成の積層体や、ポリエチレン樹脂とカップ原紙とポリエチレン樹脂を順次積層する層構成からなる積層体等が一般的である。
そして、この胴紙W及び底紙Fに用いられる包材としては、外側から、カップ原紙とポリエチレン樹脂とを順次積層する層構成の積層体や、ポリエチレン樹脂とカップ原紙とポリエチレン樹脂を順次積層する層構成からなる積層体等が一般的である。
通常、このような紙カップを製造するに際して、まず、底紙Fは、巻取から送られてくる原反を打ち抜き機で円板状に打ち抜いたものが使用される。そして、凹凸の深絞り用金型を用いて底紙Fをその周囲に起立部Sのある皿状に成型する。
一方、胴部ブランクWを筒状に貼り合わせるために、胴部ブランクWの貼り合わせ部を熱風で予熱し、表面の樹脂を溶融させる。次に、胴部ブランクWを胴巻き型(マンドレル)に巻き付け、圧着し、筒状の胴部材Wに成型する。
しかる後、胴部材Wの中に底部ブランクFを嵌め込み、同時に、胴部材Wおよび底部ブランクFの接着部分のポリエチレン樹脂を熱風で予熱する。
そして、前記の胴部材Wの端部分を折り曲げて、底紙の曲げ部分(起立部)を組み込んだ状態にしてから、ローレットロールという金属ローラにて上部から加圧してシールされ、底締め加工を行う。
上記の底締め加工の際、胴部材Wが動かないようにガイドリングで抑える。上記の底締め加工が完了すると、胴部材Wの上端を外側にカールし、容器口元のトップカールLを成形し、紙カップが製造され、スタッカーへ運ばれる。
上記の紙カップの製造工程において、トップカール部では、金型内に嵌め込まれ、カール適性を向上されるために、潤滑油としてパラフィンワックス等がスプレー等により塗布され、カップ容器の胴部の上端が外側へカールされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平9−277407号公報(第2頁)
特開2004−330423号公報(第8頁)
一方、胴部ブランクWを筒状に貼り合わせるために、胴部ブランクWの貼り合わせ部を熱風で予熱し、表面の樹脂を溶融させる。次に、胴部ブランクWを胴巻き型(マンドレル)に巻き付け、圧着し、筒状の胴部材Wに成型する。
しかる後、胴部材Wの中に底部ブランクFを嵌め込み、同時に、胴部材Wおよび底部ブランクFの接着部分のポリエチレン樹脂を熱風で予熱する。
そして、前記の胴部材Wの端部分を折り曲げて、底紙の曲げ部分(起立部)を組み込んだ状態にしてから、ローレットロールという金属ローラにて上部から加圧してシールされ、底締め加工を行う。
上記の底締め加工の際、胴部材Wが動かないようにガイドリングで抑える。上記の底締め加工が完了すると、胴部材Wの上端を外側にカールし、容器口元のトップカールLを成形し、紙カップが製造され、スタッカーへ運ばれる。
上記の紙カップの製造工程において、トップカール部では、金型内に嵌め込まれ、カール適性を向上されるために、潤滑油としてパラフィンワックス等がスプレー等により塗布され、カップ容器の胴部の上端が外側へカールされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載するように、紙カップの製造工程において、トップカールをする際、潤滑油を使用すると、紙カップの塗布部分が茶色に変色したり、印刷印字不良等を発生するという問題点がある。
また、カップ成形機に付着した潤滑油を洗浄するという負荷があった。
また、潤滑油を塗布後に、エージングが必要であるため、生産効率が低下するという問題点がある。
また、カップ成形機に付着した潤滑油を洗浄するという負荷があった。
また、潤滑油を塗布後に、エージングが必要であるため、生産効率が低下するという問題点がある。
本発明の目的は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、紙カップの製造する際、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、耐摩擦性、耐折曲性に優れ、品質的に安定して製造が可能であり、生産効率も向上する紙カップ容器を提供することにある。
そこで、上記課題を解決すべく、本発明の紙カップでは、胴紙を筒状にした胴部の下方に底紙を巻き締めるとともに上方開口縁に外向きカール部を形成してなる紙カップ容器であって、板紙を基材とし、少なくとも内層に熱可塑性樹脂層を積層した加工紙からなり、当該内層の表面粗さが、中心面平均値Ra、1μm〜10μm、最大高さRt、20μm〜50μm、十点平均値Rz、10μm〜40μmの範囲にあることを特徴とする。
また、上記の本発明に係る紙カップにおいて、前記の胴部を構成する内表面の静摩擦係数が、0.1〜0.3であり、動摩擦係数が、0.1〜0.3であることを特徴とする。
また、本発明の紙カップにおいて、前記の胴部を構成する内層が、密度0.91g/cm3〜0.92g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂、または、密度0.92g/cm3〜0.95g/cm3の中密度ポリエチレン樹脂からなることを特徴とする。
また、本発明の紙カップPにおいて、前記の胴部を構成する内層の熱可塑性樹脂層28を押し出すTダイ22と、当該Tダイ22から押し出された樹脂28を押圧、冷却するための冷却ロール26と、ニップロール24とから構成され、かつ、当該冷却ロール26の周面をサンドブラスト加工により#50〜#100の砂目でマット化された押し出しラミネーター20を用いて、当該冷却ロール26の周面に形成された多数の微小な凹凸を形成してなることを特徴とする。
本発明の紙カップ容器は、上記の構成を採ることにより、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、トップカール部にしわを発生することなく、カールすることが可能であり、耐摩擦性、耐折曲性に優れ、品質的に安定して紙カップの製造が可能であり、生産効率も向上するという利点を有する。
上記の本発明について以下に図面等を用いて更に詳しく説明する。
まず、本発明にかかる紙カップPを構成する積層材10等の構成についてその一二例を例示して図面を用いて説明すると、図2は、本発明にかかるカップ部材を構成する積層材であり、図3は、内層に熱可塑性樹脂層を形成するための押出しラミネーターの概略図であり、図4は、本発明にかかる紙カップを示す一部断面図である。
まず、本発明にかかる紙カップPを構成する積層材10等の構成についてその一二例を例示して図面を用いて説明すると、図2は、本発明にかかるカップ部材を構成する積層材であり、図3は、内層に熱可塑性樹脂層を形成するための押出しラミネーターの概略図であり、図4は、本発明にかかる紙カップを示す一部断面図である。
まず、本発明にかかる紙カップPは、カップ胴部材Wと、当該筒状のカップ胴部材の底部を密閉する底部材Fとから構成される。
そして本発明にかかるカップ部材を構成する積層材10としては、図2に示すように、少なくとも、紙基材4、熱可塑性樹脂からなる最内層6の順で積層した構成を基本構造とするものである。
そして本発明にかかるカップ部材を構成する積層材10としては、図2に示すように、少なくとも、紙基材4、熱可塑性樹脂からなる最内層6の順で積層した構成を基本構造とするものである。
まず、前記の底部材Fおよび胴部材Wの最内層は、前記の最外層と同様な素材を同様に使用して形成することができ、具体的には、熱によって溶融し相互に融着し得る各種のヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂を使用することができる。
本発明において、上記のヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
本発明において、最内層の膜厚としては、10μm〜300μm位が好ましく、20μm〜100μm位がより好ましい。
本発明において、上記のヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
本発明において、最内層の膜厚としては、10μm〜300μm位が好ましく、20μm〜100μm位がより好ましい。
前記の胴部材Wと底材Fのうち、少なくとも胴部材Wを構成する最内層の表面粗さは、中心面平均値Ra、1μm〜10μm、最大高さRt、20μm〜50μm、十点平均値Rz、10μm〜40μmの範囲にあることが必要である。
このことによって、紙カップの内表面が、滑り性に優れるため、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、紙カップのトップカール部にしわを発生することなく品質的に安定して紙カップを製造が可能である。
また、潤滑油を使用しないため、カップが変色することなく、カップ成形機に付着した潤滑油を洗浄するという負荷が軽減され、潤滑油を塗布後に、エージングが不要となるため、生産効率も向上するという利点を有する。
表面粗さRaが、1μm未満であると、滑り性に劣り、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布せずに、紙カップのトップカール部を成形する際、しわを発生する原因となるため好ましくない。一方、表面粗さRaが10μmを超えると、紙カップのトップカール部の口当たりが悪くなるので好ましくない。
また、内表面の静摩擦係数としては、具体的に0.1〜0.3であり、動摩擦係数が、0.1〜0.3であることにより、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、紙カップのトップカール部にしわを発生することなく品質的に安定して紙カップの製造が可能であるので好ましい。
静摩擦係数および静摩擦係数が、0.3を超えると、紙カップの上端部をカールする際、金型に対する滑り性の劣るため、しわを発生して成形不良となるため好ましくない。
なお、静および動摩擦係数については、材質がステンレス(SUS304)のガイドピンを用い、各サンプルの内面とステンレス間についてJIS P−8147に準拠して測定したものである。
また、上記のヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂としては、中でも、密度0.91g/cm3〜0.92g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂、または、密度0.92g/cm3〜0.95g/cm3の中密度ポリエチレン樹脂からなることが好ましい。
このことによって、ピンホール、シール抜け等による漏れが発生せず、通常の方法、例えば、押出法、Tダイキャスト法、インフレーション法等による安定した製膜が可能であり、もれのない密封性の安定した紙カップ容器の作成が可能であるため好ましい。
このことによって、紙カップの内表面が、滑り性に優れるため、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、紙カップのトップカール部にしわを発生することなく品質的に安定して紙カップを製造が可能である。
また、潤滑油を使用しないため、カップが変色することなく、カップ成形機に付着した潤滑油を洗浄するという負荷が軽減され、潤滑油を塗布後に、エージングが不要となるため、生産効率も向上するという利点を有する。
表面粗さRaが、1μm未満であると、滑り性に劣り、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布せずに、紙カップのトップカール部を成形する際、しわを発生する原因となるため好ましくない。一方、表面粗さRaが10μmを超えると、紙カップのトップカール部の口当たりが悪くなるので好ましくない。
また、内表面の静摩擦係数としては、具体的に0.1〜0.3であり、動摩擦係数が、0.1〜0.3であることにより、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、紙カップのトップカール部にしわを発生することなく品質的に安定して紙カップの製造が可能であるので好ましい。
静摩擦係数および静摩擦係数が、0.3を超えると、紙カップの上端部をカールする際、金型に対する滑り性の劣るため、しわを発生して成形不良となるため好ましくない。
なお、静および動摩擦係数については、材質がステンレス(SUS304)のガイドピンを用い、各サンプルの内面とステンレス間についてJIS P−8147に準拠して測定したものである。
また、上記のヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂としては、中でも、密度0.91g/cm3〜0.92g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂、または、密度0.92g/cm3〜0.95g/cm3の中密度ポリエチレン樹脂からなることが好ましい。
このことによって、ピンホール、シール抜け等による漏れが発生せず、通常の方法、例えば、押出法、Tダイキャスト法、インフレーション法等による安定した製膜が可能であり、もれのない密封性の安定した紙カップ容器の作成が可能であるため好ましい。
更に、本発明において、上記の胴部材と底材のうち、少なくとも胴部材の最内層のショア硬度(Dスケール)が、58以上、100以下であることが好ましい。
なお、表面硬度の測定方法は、JIS K 7215に準拠して測定したものである。
このことによって、紙カップの内表面が、耐折曲性に優れるため、紙カップの上端部をカールする際、トップカール部にしわを発生することなく、品質的に安定して紙カップを製造が可能である。
なお、表面硬度の測定方法は、JIS K 7215に準拠して測定したものである。
このことによって、紙カップの内表面が、耐折曲性に優れるため、紙カップの上端部をカールする際、トップカール部にしわを発生することなく、品質的に安定して紙カップを製造が可能である。
本発明においては、上記のような樹脂を使用し、これを押出機等を用いて溶融押出して、例えば、アンカ−コ−ト剤層等を介して、溶融押出樹脂層を溶融押出積層することにより、あるいは、上記のような樹脂を使用し、予め、これから樹脂のフィルムないしシ−トを製造し、その樹脂のフィルムないしシ−トを、ラミネ−ト用接着剤層等を介してドライラミネ−ト積層することにより、最内層を形成することができる。
なお、上記の樹脂には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤(脂肪酸アミド)、難燃化剤、無機および有機充填剤、染料、顔料などを適宜添加してもよい。
本発明に係る紙カップは、紙カップPを構成する胴部材Wと底材Fのうち、少なくとも胴部材Wの最内層6の滑り性を良くすることにより流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、紙カップのトップカール部の成形性を向上させるための多数の微小な凹凸が最内層の表面に形成されている。
この凹凸は紙層に熱可塑性樹脂層を押出し成形する際に同時に形成される。
図3は、内層に熱可塑性樹脂層を形成するための押出しラミネーターの概略図である。
図3に示すように、押出しラミネーター20は、溶融された熱可塑性樹脂層28を紙基材4に押し出すためのTダイ22と、Tダイ22から押し出された溶融された熱可塑性樹脂層28 を押圧、冷却するための冷却ロール26とニップロール24とを有している。
Tダイ22は特に制限はなく、合成樹脂シート成形用の通常のTダイを用いることができる。
上記の冷却ロール26の周面には、多数の微小な凹凸が形成されている。この凹凸はサンドブラスト加工により#50〜#100の砂目でマット化されることが好ましく、#60〜#90の砂目でマット化されることがより好ましい。更に、上記のサンドブラスト加工の上をクロムメッキして形成されることが必要である。砂目の番手が、#50未満であると、凹凸が小さすぎるため、滑り性向上の効果を奏しないので好ましくなく、#100を超えると、紙カップのトップカール部分の口触りがザラザラした感じになるので好ましくない。
上記の押出しラミネーター20において、Tダイ22から紙基材に押し出された熱可塑性樹脂層は、冷却ロール26及びニップロール24によって押出、冷却されて、冷却ロールの周面に形成された多数の微小な凹凸により、熱可塑性樹脂層28からなる最内層の表面に多数の凹凸が形成される。
そして、このよな凹凸の深さ(高さ)は20μm〜50μm程度である。
本発明において、熱可塑性樹脂層28の表面に多数の微小な凹凸が形成された胴部材Wを用いて、前記紙カップPの外向きカールLを成形する際、前記の微小な凹凸により最内層6は、従来と比べて、滑り性を向上させることが可能であり、その結果、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、外向きカールLの成形性が向上する。
この凹凸は紙層に熱可塑性樹脂層を押出し成形する際に同時に形成される。
図3は、内層に熱可塑性樹脂層を形成するための押出しラミネーターの概略図である。
図3に示すように、押出しラミネーター20は、溶融された熱可塑性樹脂層28を紙基材4に押し出すためのTダイ22と、Tダイ22から押し出された溶融された熱可塑性樹脂層28 を押圧、冷却するための冷却ロール26とニップロール24とを有している。
Tダイ22は特に制限はなく、合成樹脂シート成形用の通常のTダイを用いることができる。
上記の冷却ロール26の周面には、多数の微小な凹凸が形成されている。この凹凸はサンドブラスト加工により#50〜#100の砂目でマット化されることが好ましく、#60〜#90の砂目でマット化されることがより好ましい。更に、上記のサンドブラスト加工の上をクロムメッキして形成されることが必要である。砂目の番手が、#50未満であると、凹凸が小さすぎるため、滑り性向上の効果を奏しないので好ましくなく、#100を超えると、紙カップのトップカール部分の口触りがザラザラした感じになるので好ましくない。
上記の押出しラミネーター20において、Tダイ22から紙基材に押し出された熱可塑性樹脂層は、冷却ロール26及びニップロール24によって押出、冷却されて、冷却ロールの周面に形成された多数の微小な凹凸により、熱可塑性樹脂層28からなる最内層の表面に多数の凹凸が形成される。
そして、このよな凹凸の深さ(高さ)は20μm〜50μm程度である。
本発明において、熱可塑性樹脂層28の表面に多数の微小な凹凸が形成された胴部材Wを用いて、前記紙カップPの外向きカールLを成形する際、前記の微小な凹凸により最内層6は、従来と比べて、滑り性を向上させることが可能であり、その結果、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、外向きカールLの成形性が向上する。
例えば、本発明においては、図示しないが、上記のような図2に示す積層材の構成において、紙基材の表面に、例えば、ヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂層からなる最外層を設けることができるものである。
また、例えば、本発明においては、図示しないが、上記のような積層材の構成において、必要に応じて板紙の表面にインキ層、さらにその上にオーバーコートニス層を形成することができる。
また、例えば、本発明においては、図示しないが、上記のような積層材の構成において、アルミニウム箔等のバリア性層を紙基材層と最内層との層間に熱可塑性樹脂層を介して積層することが望ましいものである。
更に、他の基材を任意に積層して、種々の形態からなる積層材を設計して製造することができるものである。
更にまた、本発明において、最内層としては、密閉性等を向上させるために、その総厚を厚くすることが望ましく、そして、その手法としては、本発明において、図示しないが、最内層を単層ないし多層に構成することができ、更には、バリア性層と最内層との層間に、低密度ポリエチレン等のヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂層等を設けることができるものである。
上記の例示は、本発明にかかる紙カップを構成する積層材についてその一二例を例示したものであり、これによって本発明は限定されるものではない。
また、例えば、本発明においては、図示しないが、上記のような積層材の構成において、必要に応じて板紙の表面にインキ層、さらにその上にオーバーコートニス層を形成することができる。
また、例えば、本発明においては、図示しないが、上記のような積層材の構成において、アルミニウム箔等のバリア性層を紙基材層と最内層との層間に熱可塑性樹脂層を介して積層することが望ましいものである。
更に、他の基材を任意に積層して、種々の形態からなる積層材を設計して製造することができるものである。
更にまた、本発明において、最内層としては、密閉性等を向上させるために、その総厚を厚くすることが望ましく、そして、その手法としては、本発明において、図示しないが、最内層を単層ないし多層に構成することができ、更には、バリア性層と最内層との層間に、低密度ポリエチレン等のヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂層等を設けることができるものである。
上記の例示は、本発明にかかる紙カップを構成する積層材についてその一二例を例示したものであり、これによって本発明は限定されるものではない。
次に、本発明において、本発明にかかる紙カップの構成についてその一例を例示して説明すると、上記の図2に示す紙カップの胴部材Wおよび底部材Fを構成する積層材を使用した場合で説明すると、まず、上記の図2に示す積層材を使用し、これを紙カップの胴部を作るに必要な所定の形状、例えば、円錐台形等に合わせて、打ち抜き加工して、胴部材を形成した。
次いで、例えば、回転中心から放射状に複数のマンドレルを備え、これらを間欠移動させて各ステージで所定の加工を行うようにした紙カップ加工機を使用することができる。
上記の紙カップ加工機を使用して、当該胴部材を筒状に巻いてその両側端部を部分的に重ね合わせ、その重合部分にフレ−ム処理、あるいは、ホットエア−処理等の加熱処理を行い、上記の重合部分に存在する最内層、あるいは、最外層と最内層とを構成する樹脂層を加熱溶融する。
なお、図示しないが、通常、内容物の浸透、液漏れ等を防止するために、筒状のカップ胴部を構成する胴シ−ル部の内側端面には、例えば、スカイブ・ヘミング処理等を施して端面処理が行われている。
他方、図2に示す積層材10を使用し、これを円形状に打ち抜き加工して、底部を構成する円板を製造し、次いで、当該円板の外周部を筒状に起立成形して、起立成形部を有する底部材を製造する。
次いで、例えば、回転中心から放射状に複数のマンドレルを備え、これらを間欠移動させて各ステージで所定の加工を行うようにした紙カップ加工機を使用することができる。
上記の紙カップ加工機を使用して、当該胴部材を筒状に巻いてその両側端部を部分的に重ね合わせ、その重合部分にフレ−ム処理、あるいは、ホットエア−処理等の加熱処理を行い、上記の重合部分に存在する最内層、あるいは、最外層と最内層とを構成する樹脂層を加熱溶融する。
なお、図示しないが、通常、内容物の浸透、液漏れ等を防止するために、筒状のカップ胴部を構成する胴シ−ル部の内側端面には、例えば、スカイブ・ヘミング処理等を施して端面処理が行われている。
他方、図2に示す積層材10を使用し、これを円形状に打ち抜き加工して、底部を構成する円板を製造し、次いで、当該円板の外周部を筒状に起立成形して、起立成形部を有する底部材を製造する。
次に、本発明において、本発明にかかる紙カップP等を構成する材料、製造法等について更に詳しく説明すると、まず、本発明にかかる紙カップを構成する紙基材としては、これが紙カップを構成する基本素材となることから、賦型性、耐屈曲性、剛性、腰、強度等を有するものを使用することができ、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは、純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙、その他等の各種の紙基材を使用することができる。
また、本発明において、上記の紙基材としては、坪量約80〜600g/m2位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2 位の紙基材等を使用することができる。
なお、本発明において、上記の紙基材には、例えば、文字、図形、絵柄、記号、その他等の所望の印刷絵柄を通常の印刷方式にて任意に形成することができるものである。
また、本発明において、上記の紙基材としては、坪量約80〜600g/m2位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2 位の紙基材等を使用することができる。
なお、本発明において、上記の紙基材には、例えば、文字、図形、絵柄、記号、その他等の所望の印刷絵柄を通常の印刷方式にて任意に形成することができるものである。
次に、本発明において、本発明にかかる紙カップを構成するバリア性層について説明すると、ガスバリア性、水蒸気の遮断性の機能を有するものであればよく、例えば、アルミ箔が一般的に用いられるが、アルミ箔以外にも各種蒸着(シリカ、アルミ、アルミナ等)加工等を施されたフィルムを用いることも可能である。
上記の蒸着膜を設けるフィルムとしては、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ、耐熱性を有する樹脂のフィルムを使用する。
具体的には、本発明において、基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂のフィルム等を使用することができる。
上記の基材フィルムの膜厚としては、6〜100μm位が好ましく、9〜50μm位がより好ましい。
また、酸素、水蒸気等に対するバリア−性を有するポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体、MXDポリアミド系樹脂、ポリナフタレンテレフタレ−ト系樹脂等の樹脂のフィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等も使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μm〜300μm位が好ましく、10μm〜100μm位がより好ましい。
上記の蒸着膜を設けるフィルムとしては、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ、耐熱性を有する樹脂のフィルムを使用する。
具体的には、本発明において、基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂のフィルム等を使用することができる。
上記の基材フィルムの膜厚としては、6〜100μm位が好ましく、9〜50μm位がより好ましい。
また、酸素、水蒸気等に対するバリア−性を有するポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体、MXDポリアミド系樹脂、ポリナフタレンテレフタレ−ト系樹脂等の樹脂のフィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等も使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μm〜300μm位が好ましく、10μm〜100μm位がより好ましい。
次に、本発明において、本発明にかかる紙カップPを構成する最外層2としては、例えば、熱によって溶融し相互に融着し得る各種のヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂、その他等を使用することができる。
具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ-ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
そして、本発明においては、上記のような樹脂の1種ないし2種以上を使用し、これを押出機等を用いて溶融押出して、例えば、紙基材の一方の面に、アンカ−コ−ト剤層等を介して、溶融押出樹脂層を溶融押出積層することにより、あるいは、上記のような樹脂の1種ないし2種以上を使用し、予め、これから樹脂のフィルムないしシ−トを製造し、その樹脂のフィルムないしシ−トを、紙基材の一方の面にラミネ−ト用接着剤層等を介してドライラミネ−ト積層することにより、最外層を形成することができる。
なお、本発明において、最外層の厚さとしては、5〜200μm位が好ましく、10
〜100μm位がより好ましいものである。
具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ-ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
そして、本発明においては、上記のような樹脂の1種ないし2種以上を使用し、これを押出機等を用いて溶融押出して、例えば、紙基材の一方の面に、アンカ−コ−ト剤層等を介して、溶融押出樹脂層を溶融押出積層することにより、あるいは、上記のような樹脂の1種ないし2種以上を使用し、予め、これから樹脂のフィルムないしシ−トを製造し、その樹脂のフィルムないしシ−トを、紙基材の一方の面にラミネ−ト用接着剤層等を介してドライラミネ−ト積層することにより、最外層を形成することができる。
なお、本発明において、最外層の厚さとしては、5〜200μm位が好ましく、10
〜100μm位がより好ましいものである。
次に、本発明においては、本発明にかかる紙カップPを構成する積層材10を形成するいずれかの層間に所望の印刷模様層を形成することができるものである。
上記の印刷模様層としては、通常のグラビアインキ組成物、オフセットインキ組成物、凸版インキ組成物、スクリーンインキ組成物、その他のインキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷方式、シルクスクリーン印刷方式、その他の印刷方式を使用し、例えば、文字、図形、絵柄、記号、その他からなる所望の印刷絵柄を形成することにより構成することができる。
上記インキ組成物について、インキ組成物を構成するビヒクルとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン系樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体、フッ化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アルキッド系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、熱硬化型ポリ(メタ)アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルオキシエチルセルロースなどの繊維素系樹脂、塩化ゴム、環化ゴムなどのゴム系樹脂、石油系樹脂、ロジン、カゼインなどの天然樹脂、アマニ油、大豆油などの油脂類、その他の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。
本発明において、上記のようなビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、染料・顔料などの着色剤の1種ないし2種以上を加え、さらに必要ならば、充填剤、安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの光安定剤、分散剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤、帯電防止剤、架橋剤、その他の添加剤を任意に添加し、溶剤、希釈剤などで充分に混練してなる各種の形態からなるインキ組成物を使用することができる。
更に、本発明においては、上記の印刷絵柄層を保護するために表面保護層を設けることが好ましく、例えば、樹脂のフィルムないしシートをラミネートすることにより、あるいは樹脂をビヒクルの主成分とする組成物をコーティングしてコーティング膜等を形成することによって、表面保護層を設けることができる。
上記の樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、その他等を使用することができる。
上記の印刷模様層としては、通常のグラビアインキ組成物、オフセットインキ組成物、凸版インキ組成物、スクリーンインキ組成物、その他のインキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷方式、シルクスクリーン印刷方式、その他の印刷方式を使用し、例えば、文字、図形、絵柄、記号、その他からなる所望の印刷絵柄を形成することにより構成することができる。
上記インキ組成物について、インキ組成物を構成するビヒクルとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン系樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体、フッ化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アルキッド系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、熱硬化型ポリ(メタ)アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルオキシエチルセルロースなどの繊維素系樹脂、塩化ゴム、環化ゴムなどのゴム系樹脂、石油系樹脂、ロジン、カゼインなどの天然樹脂、アマニ油、大豆油などの油脂類、その他の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。
本発明において、上記のようなビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、染料・顔料などの着色剤の1種ないし2種以上を加え、さらに必要ならば、充填剤、安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの光安定剤、分散剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤、帯電防止剤、架橋剤、その他の添加剤を任意に添加し、溶剤、希釈剤などで充分に混練してなる各種の形態からなるインキ組成物を使用することができる。
更に、本発明においては、上記の印刷絵柄層を保護するために表面保護層を設けることが好ましく、例えば、樹脂のフィルムないしシートをラミネートすることにより、あるいは樹脂をビヒクルの主成分とする組成物をコーティングしてコーティング膜等を形成することによって、表面保護層を設けることができる。
上記の樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、その他等を使用することができる。
本発明において、上記のような材料を使用して積層材10を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料をラミネ−トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション法、共押し出しインフレ−ション法、その他等で行うことができる。
そして、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、その他等の前処理を任意に施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ト剤、あるいは、ポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ-ト用接着剤等のアンカ−コ−ト剤、ラミネ−ト用接着剤等を任意に使用することができる。
そして、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、その他等の前処理を任意に施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ト剤、あるいは、ポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ-ト用接着剤等のアンカ−コ−ト剤、ラミネ−ト用接着剤等を任意に使用することができる。
本発明において、本発明にかかる積層材10を製造する方法について、具体的に述べると、例えば、ラミネート用接着剤によるラミネート用接着剤層を介して積層するドライラミネーション法、あるいは、溶融押し出し接着性樹脂による溶融押し出し樹脂層を介して積層する押し出しラミネーション法などで行うことができる。
上記において、ラミネート用接着剤としては、例えば、1液、あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などのラミネート用接着剤を使用することができる。
上記ラミネート用接着剤のコーティング法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。
そのコーティング量としては、好ましくは0.1g/m2〜10g/m2 (乾燥状態)位、より好ましくは1g/m2〜5g/m2 (乾燥状態)位である。なお、上記ラミネート用接着剤には、例えば、シランカップリング剤などの接着促進剤を任意に添加することができる。
上記において、ラミネート用接着剤としては、例えば、1液、あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などのラミネート用接着剤を使用することができる。
上記ラミネート用接着剤のコーティング法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。
そのコーティング量としては、好ましくは0.1g/m2〜10g/m2 (乾燥状態)位、より好ましくは1g/m2〜5g/m2 (乾燥状態)位である。なお、上記ラミネート用接着剤には、例えば、シランカップリング剤などの接着促進剤を任意に添加することができる。
また、上記において、溶融押し出し接着性樹脂としては、前述のヒートシール性樹脂層を形成するヒートシール性樹脂を同様に使用することができ、低密度ポリエチレン、特に、線状低密度ポリエチレン、酸変性ポリエチレンを使用することが好ましい。
上記の溶融押し出し接着性樹脂による溶融押し出し樹脂層の膜厚は、好ましくは5μm〜100μm位、さらに好ましくは、10μm〜50μm位である。
上記において、膜厚が、10μm未満であると、その機能が喪失する傾向にあることから好ましくなく、また、膜厚が、100μmを越えると、底部およびトップ部の成形性が悪くため好ましくないものである。
上記の溶融押し出し接着性樹脂による溶融押し出し樹脂層の膜厚は、好ましくは5μm〜100μm位、さらに好ましくは、10μm〜50μm位である。
上記において、膜厚が、10μm未満であると、その機能が喪失する傾向にあることから好ましくなく、また、膜厚が、100μmを越えると、底部およびトップ部の成形性が悪くため好ましくないものである。
なお、本発明において、上記の積層を行う際に、より強固な接着強度を得る必要がある場合には、アンカーコート剤などの接着改良剤などをコートすることもできる。
上記アンカーコート剤としては、例えば、アルキルチタネートなどの有機チタン系アンカーコート剤、イソシアネート系アンカーコート剤、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤、ポリブタジエン系アンカーコート剤、その他の水性または油性の各種のアンカーコート剤を使用することができる。本発明においては、上記アンカーコート剤を、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、スプレイコート、その他のコーティング法でコーティングし、溶剤、希釈剤などを乾燥して、アンカーコート剤層を形成することができる。上記アンカーコート剤の塗布量としては、0.1g/m2〜5g/m2(乾燥状態)位が好ましい。
上記アンカーコート剤としては、例えば、アルキルチタネートなどの有機チタン系アンカーコート剤、イソシアネート系アンカーコート剤、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤、ポリブタジエン系アンカーコート剤、その他の水性または油性の各種のアンカーコート剤を使用することができる。本発明においては、上記アンカーコート剤を、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、スプレイコート、その他のコーティング法でコーティングし、溶剤、希釈剤などを乾燥して、アンカーコート剤層を形成することができる。上記アンカーコート剤の塗布量としては、0.1g/m2〜5g/m2(乾燥状態)位が好ましい。
図4は、本発明にかかる紙カップPを示す一部断面図である。
図4に示すように、紙カップ容器Pの底紙Fはコの字状に成形して起立部Sを形成し、胴紙Wの底部を内側に折り込んで前記底紙の起立部Sを挟み、ローレットシール部Nにおいて熱接着される。
この際、胴シール部Mが前記底紙の起立部と接する部分で、この部分において完全密封されることが必要である。胴シール部Mと底紙のローレットシール部Nにおいて、胴紙の厚みの段差による空隙部が形成される。前記ローレットシールにより、胴紙Wおよび底紙Fの内面又は両面に積層された熱可塑性合成樹脂28を溶融加圧して、前記空隙部を埋めて密封を完全にする。
図4に示すように、紙カップ容器Pの底紙Fはコの字状に成形して起立部Sを形成し、胴紙Wの底部を内側に折り込んで前記底紙の起立部Sを挟み、ローレットシール部Nにおいて熱接着される。
この際、胴シール部Mが前記底紙の起立部と接する部分で、この部分において完全密封されることが必要である。胴シール部Mと底紙のローレットシール部Nにおいて、胴紙の厚みの段差による空隙部が形成される。前記ローレットシールにより、胴紙Wおよび底紙Fの内面又は両面に積層された熱可塑性合成樹脂28を溶融加圧して、前記空隙部を埋めて密封を完全にする。
また、図4に示すように、紙カップ容器Pには、外向きカール(又はリップカール)Lがあるが、これはカップ開口部の形状を保持し、内容物を直接飲む時の口あたりをよくするだけでなく、前述のように、流通容器として紙カップを用いる場合の蓋をシールしたり、オーバーキャップを嵌合する際のフランジとして利用できる。
前記の流通容器として用いる際に、外向きカール部Lは、蓋材とのシール性を良くするために、プレスし、平坦化することがある。
前記の流通容器として用いる際に、外向きカール部Lは、蓋材とのシール性を良くするために、プレスし、平坦化することがある。
以上、紙カップとしては丸型形状カップPを例として説明したが、本発明は胴紙Wと底紙Fとにより成形する紙カップ容器として例えば、楕円型のカップ、角形カップ、丸筒容器、各種の筒形容器等のような丸型とは異なった形の紙カップ容器においても適用できる技術であり、丸型紙カップに限定されるものではない。
相当する部材としてカップ原紙の替わりに、例えば、ポリスチレン樹脂からなるプラスチックシートとシーラントを接着層を介して積層して、真空成形により、コの字状に成形して用いる場合にも適用できる。従って、胴部が紙主体の積層体で構成されたノンテーパー角筒容器形状であり、天部、底部がアルミ箔主体の積層体により成形された容器等にも、同様に適用し得るものである。
相当する部材としてカップ原紙の替わりに、例えば、ポリスチレン樹脂からなるプラスチックシートとシーラントを接着層を介して積層して、真空成形により、コの字状に成形して用いる場合にも適用できる。従って、胴部が紙主体の積層体で構成されたノンテーパー角筒容器形状であり、天部、底部がアルミ箔主体の積層体により成形された容器等にも、同様に適用し得るものである。
次にまた、本発明において、本発明にかかる紙カップPとしては、例えば、その形状としては、三角形、四角形、五角形、六角形、その他等の角形形状、あるいは、丸形等の円筒形状の紙缶等のいずれのものでも製造することができる。
更に、本発明において、本発明にかかる紙カップ容器Pは、例えば、各種の飲食品、接着剤、粘着剤等の化学品、化粧品、医薬品等の雑貨品、その他等の種々の物品を充填包装すると、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、トップカール部にしわを発生することなく、カールすることが可能であり、耐摩擦性、耐折曲性に優れ、ピンホール、シール抜けによる漏れがなく、品質的に安定して紙カップを製造が可能であり、生産効率も向上するものである。
そして、本発明において、本発明にかかる紙カップPには、特に、例えば、酒、果汁飲料等のジュ−ス、ミネラルウオ−タ−、醤油、ソ−ス、ス−プ等の液体調味料、あるいは、カレ−、シチュ−、ス−プ、その他等の種々の液体飲食物を充填包装する包装用容器として有用なものである。
更に、本発明において、本発明にかかる紙カップ容器Pは、例えば、各種の飲食品、接着剤、粘着剤等の化学品、化粧品、医薬品等の雑貨品、その他等の種々の物品を充填包装すると、流動性パラフィン等の潤滑油を塗布しなくても、トップカール部にしわを発生することなく、カールすることが可能であり、耐摩擦性、耐折曲性に優れ、ピンホール、シール抜けによる漏れがなく、品質的に安定して紙カップを製造が可能であり、生産効率も向上するものである。
そして、本発明において、本発明にかかる紙カップPには、特に、例えば、酒、果汁飲料等のジュ−ス、ミネラルウオ−タ−、醤油、ソ−ス、ス−プ等の液体調味料、あるいは、カレ−、シチュ−、ス−プ、その他等の種々の液体飲食物を充填包装する包装用容器として有用なものである。
(胴材W、底材Fの作製)
紙カップ容器の胴材Wおよび底材Fとして、まず、紙基材層4として耐酸紙(王子特殊製紙株式会社製、商品名:耐酸BYO−500、坪量300g/m2 )を用い、その非コート面にコロナ処理を施してから、最外層2として、低密度ポリエチレン樹脂(三井化学会社製、商品名:MR16P、密度:0.923g/cm3 、メルトインデックス:3.7g/10分、融点:111℃、表面硬度〔ショアD〕55)を20μmの厚さで押出しコーティングして低密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
次に、最内層6として、低密度ポリエチレン樹脂(三井化学会社製、商品名:MR16P、密度:0.923g/cm3 、メルトインデックス:3.7g/10分、融点:111℃、表面硬度〔ショアD〕55)を40μmの厚さで押出しコーティングして多数の微細な凹凸を有する低密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
上記の最内層6を押出しコーティングする際、冷却ロールには、押し出しラミネーター20の冷却ロール26には、周面をサンドブラスト加工によりマット化(#60の砂目、品名:skr60−4、硬化クロ−ム工業株式会社製)したものを使用した。
その結果、層構成、低密度ポリエチレン樹脂層20μm/耐酸紙層(坪量300g/m2)/低密度ポリエチレン樹脂層40μmの積層体を作製した。
なお、上記の表面硬度の測定方法は、JIS K 7215に準拠して測定したものである。
紙カップ容器の胴材Wおよび底材Fとして、まず、紙基材層4として耐酸紙(王子特殊製紙株式会社製、商品名:耐酸BYO−500、坪量300g/m2 )を用い、その非コート面にコロナ処理を施してから、最外層2として、低密度ポリエチレン樹脂(三井化学会社製、商品名:MR16P、密度:0.923g/cm3 、メルトインデックス:3.7g/10分、融点:111℃、表面硬度〔ショアD〕55)を20μmの厚さで押出しコーティングして低密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
次に、最内層6として、低密度ポリエチレン樹脂(三井化学会社製、商品名:MR16P、密度:0.923g/cm3 、メルトインデックス:3.7g/10分、融点:111℃、表面硬度〔ショアD〕55)を40μmの厚さで押出しコーティングして多数の微細な凹凸を有する低密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
上記の最内層6を押出しコーティングする際、冷却ロールには、押し出しラミネーター20の冷却ロール26には、周面をサンドブラスト加工によりマット化(#60の砂目、品名:skr60−4、硬化クロ−ム工業株式会社製)したものを使用した。
その結果、層構成、低密度ポリエチレン樹脂層20μm/耐酸紙層(坪量300g/m2)/低密度ポリエチレン樹脂層40μmの積層体を作製した。
なお、上記の表面硬度の測定方法は、JIS K 7215に準拠して測定したものである。
(紙カップPの作製)
次いで、上記で製造した積層材10を使用し、当該積層材から紙カップの胴部を作る円錐台形のブランク板を打ち抜き加工し、更に、スカイブ・ヘミング等の端面処理を行った。
次に、上記のブランク板を筒状に巻いてその両側端部を部分的に重ね合わせ、その重合部分にフレ−ム処理、あるいは、ホットエア−処理等の加熱処理を行い、上記の重合部分に存在する最外層と最内層とを構成する樹脂層を加熱溶融し、次いで、熱板等によって押圧して胴貼りを行って胴シ−ル部Mを形成して、紙カップを構成する筒状のカップ胴部を製造した。
他方、上記と同様に、上記で製造した積層材10を使用し、これを円形状に打ち抜き加工して、底部を構成する円板Fを製造し、次いで、当該円板の外周部を筒状に起立成形して、起立成形部を有する底部を製造した。
次いで、上記で製造した筒状のカップ胴部に、同じく上記で製造した底部を挿入し、しかる後、その筒状のカップ胴部Wと底部Fとを、その接合部分に熱風等を吹きつけてその接合部分に存在する最外層2と最内層6を構成する樹脂層を加熱溶融し、次いで、カ−ル用型により筒状のカップ胴部の先端部を内方に折り曲げて、上記の底部を構成する起立成形部にかぶせて、上記の筒状のカップ胴部の先端部と底部の起立成形部との重合部分を内径側からロ−レットによりロ−レットがけすることにより、上記の筒状のカップ胴部Wと底部Fとを密接着させて接合部を形成して、上記の筒状のカップ胴部と底部とからなる紙カップ底部を形成した。
しかる後、上記の筒状のカップ胴部の底部を密接着させて接合部を形成した側と反対側の先端端部を、上記と同様にカ−ル用型により外方に折り曲げながらカ−ルさせて、上端フランジ部を形成して、本発明にかかる満杯容量353ccの紙カップPを製造した。
その結果、上記で製造した紙カップPは、潤滑油を塗布しなくても耐摩擦性、耐折曲性に優れるので、トップカール部にしわを発生することなく、カールすることが可能であった。
また、潤滑油を塗布していないため、表面の変色も発生せず、成形機の洗浄をすることなく成形可能であり、従来のエージレス時間が不要となったため、品質的に安定した紙カップを効率的に生産することができた。
次いで、上記で製造した積層材10を使用し、当該積層材から紙カップの胴部を作る円錐台形のブランク板を打ち抜き加工し、更に、スカイブ・ヘミング等の端面処理を行った。
次に、上記のブランク板を筒状に巻いてその両側端部を部分的に重ね合わせ、その重合部分にフレ−ム処理、あるいは、ホットエア−処理等の加熱処理を行い、上記の重合部分に存在する最外層と最内層とを構成する樹脂層を加熱溶融し、次いで、熱板等によって押圧して胴貼りを行って胴シ−ル部Mを形成して、紙カップを構成する筒状のカップ胴部を製造した。
他方、上記と同様に、上記で製造した積層材10を使用し、これを円形状に打ち抜き加工して、底部を構成する円板Fを製造し、次いで、当該円板の外周部を筒状に起立成形して、起立成形部を有する底部を製造した。
次いで、上記で製造した筒状のカップ胴部に、同じく上記で製造した底部を挿入し、しかる後、その筒状のカップ胴部Wと底部Fとを、その接合部分に熱風等を吹きつけてその接合部分に存在する最外層2と最内層6を構成する樹脂層を加熱溶融し、次いで、カ−ル用型により筒状のカップ胴部の先端部を内方に折り曲げて、上記の底部を構成する起立成形部にかぶせて、上記の筒状のカップ胴部の先端部と底部の起立成形部との重合部分を内径側からロ−レットによりロ−レットがけすることにより、上記の筒状のカップ胴部Wと底部Fとを密接着させて接合部を形成して、上記の筒状のカップ胴部と底部とからなる紙カップ底部を形成した。
しかる後、上記の筒状のカップ胴部の底部を密接着させて接合部を形成した側と反対側の先端端部を、上記と同様にカ−ル用型により外方に折り曲げながらカ−ルさせて、上端フランジ部を形成して、本発明にかかる満杯容量353ccの紙カップPを製造した。
その結果、上記で製造した紙カップPは、潤滑油を塗布しなくても耐摩擦性、耐折曲性に優れるので、トップカール部にしわを発生することなく、カールすることが可能であった。
また、潤滑油を塗布していないため、表面の変色も発生せず、成形機の洗浄をすることなく成形可能であり、従来のエージレス時間が不要となったため、品質的に安定した紙カップを効率的に生産することができた。
〔比較例1〕
(胴材W、底材Fの作製)
紙カップ容器Pの胴材Wとして、実施例1と同様の耐酸紙、実施例1と同様の低密度ポリエチレン樹脂を用いて最内層、および最外層を押出しコーティングして低密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
上記の最内層6を押出しコーティングする際、押し出しラミネーター20の冷却ロール26には、周面をサンドブラスト加工によりマット化(#120の砂目、品名:krh120−4、硬化クロ−ム工業株式会社製)したものを使用して、層構成、低密度ポリエチレン樹脂層20μm/耐酸紙(坪量300g/m2)/低密度ポリエチレン樹脂層40μmの積層体10を作製した。
(胴材W、底材Fの作製)
紙カップ容器Pの胴材Wとして、実施例1と同様の耐酸紙、実施例1と同様の低密度ポリエチレン樹脂を用いて最内層、および最外層を押出しコーティングして低密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
上記の最内層6を押出しコーティングする際、押し出しラミネーター20の冷却ロール26には、周面をサンドブラスト加工によりマット化(#120の砂目、品名:krh120−4、硬化クロ−ム工業株式会社製)したものを使用して、層構成、低密度ポリエチレン樹脂層20μm/耐酸紙(坪量300g/m2)/低密度ポリエチレン樹脂層40μmの積層体10を作製した。
(紙カップPの作製)
次いで、上記で製造した積層材10を使用し、実施例1と同様の成形方法にて、比較例にかかる満杯容量353ccの紙カップを製造した。
その結果、上記で製造した紙カップPは、容器口部のカール加工の際に、潤滑油を塗布せずにカールすると、耐摩擦性、耐折曲性に劣るため、トップカール部の下方の上胴部に座屈による皺が発生し、実施例1と比較してカップ容器の保形性に劣るものであった。
次いで、上記で製造した積層材10を使用し、実施例1と同様の成形方法にて、比較例にかかる満杯容量353ccの紙カップを製造した。
その結果、上記で製造した紙カップPは、容器口部のカール加工の際に、潤滑油を塗布せずにカールすると、耐摩擦性、耐折曲性に劣るため、トップカール部の下方の上胴部に座屈による皺が発生し、実施例1と比較してカップ容器の保形性に劣るものであった。
(胴材W、底材Fの作製)
紙カップ容器Pの胴材Wおよび底材Fとして、まず、実施例1と同様の耐酸紙を使用し、最外層2として、低密度ポリエチレン樹脂(三井化学会社製、商品名:MR16P、密度:0.923g/cm3 、メルトインデックス:3.7g/10分、融点:111℃、表面硬度〔ショアD〕55)を20μmの厚さで押出しコーティングして低密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
次に、上記と同様の要領にて、最内層6として、中密度ポリエチレン樹脂(三井化学会社製、商品名:MR16P、密度:0.940g/cm3 、メルトインデックス:15g/10分、融点:111℃、表面硬度〔ショアD〕60)を40μmの厚さで押出しコーティングして中密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
上記の最内層6を押出しコーティングする際、押し出しラミネーター20の冷却ロール26には、周面をサンドブラスト加工によりマット化(#60の砂目、品名:skr60−4、硬化クロ−ム工業株式会社製)したものを使用した。
その結果、層構成、低密度ポリエチレン樹脂層20μm/耐酸紙(坪量300g/m2)/中密度ポリエチレン樹脂層40μmの積層材10を作製した。
紙カップ容器Pの胴材Wおよび底材Fとして、まず、実施例1と同様の耐酸紙を使用し、最外層2として、低密度ポリエチレン樹脂(三井化学会社製、商品名:MR16P、密度:0.923g/cm3 、メルトインデックス:3.7g/10分、融点:111℃、表面硬度〔ショアD〕55)を20μmの厚さで押出しコーティングして低密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
次に、上記と同様の要領にて、最内層6として、中密度ポリエチレン樹脂(三井化学会社製、商品名:MR16P、密度:0.940g/cm3 、メルトインデックス:15g/10分、融点:111℃、表面硬度〔ショアD〕60)を40μmの厚さで押出しコーティングして中密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
上記の最内層6を押出しコーティングする際、押し出しラミネーター20の冷却ロール26には、周面をサンドブラスト加工によりマット化(#60の砂目、品名:skr60−4、硬化クロ−ム工業株式会社製)したものを使用した。
その結果、層構成、低密度ポリエチレン樹脂層20μm/耐酸紙(坪量300g/m2)/中密度ポリエチレン樹脂層40μmの積層材10を作製した。
(紙カップPの作製)
次いで、上記で製造した積層材10を使用し、実施例1と同様にして、当該積層材10から紙カップの胴部を作る円錐台形のブランク板Wを打ち抜き加工し、更に、スカイブ・ヘミング等の端面処理を行い、上記のブランク板を筒状に巻いてその両側端部を部分的に重ね合わせ、その重合部分にフレ−ム処理、あるいは、ホットエア−処理等の加熱処理を行い、上記の重合部分に存在する最外層2と最内層6とを構成する樹脂層を加熱溶融し、次いで、熱板等によって押圧して胴貼りを行って胴シ−ル部Mを形成して、紙カップを構成する筒状のカップ胴部を製造した。
他方、実施例1と同様にして、上記で製造した積層材10を使用し、これを円形状に打ち抜き加工して、底部を構成する円板Fを製造し、次いで、当該円板の外周部を筒状に起立成形して、起立成形部を有する底部を製造した。
次いで、実施例1と同様にして、上記で製造した筒状のカップ胴部に、同じく上記で製造した底部を挿入し、しかる後、その筒状のカップ胴部材Wと底部材Fとを、その接合部分に熱風等を吹きつけてその接合部分に存在する最外層2と最内層6を構成する樹脂層を加熱溶融し、次いで、カ−ル用型により筒状のカップ胴部の先端部を内方に折り曲げて、上記の底部を構成する起立成形部にかぶせて、上記の筒状のカップ胴部の先端部と底部の起立成形部との重合部分を内径側からロ−レットによりロ−レットがけすることにより、上記の筒状のカップ胴部と底部とを密接着させて接合部を形成して、上記の筒状のカップ胴部と底部とからなる紙カップ底部を形成した。
しかる後、実施例1と同様にして、上記の筒状のカップ胴部の底部を密接着させて接合部を形成した側と反対側の先端端部を、上記と同様にカ−ル用型により外方に折り曲げながらカ−ルさせて、上端の外向きカール部Lを形成して、本発明にかかる満杯容量353ccの紙カップを製造した。
その結果、上記で製造した紙カップは、潤滑油を塗布しなくても耐摩擦性、耐折曲性に優れるので、トップカール部にしわを発生することなく、カールすることが可能であった。
また、潤滑油を塗布していないため、表面の変色も発生せず、成形機の洗浄をすることなく成形可能であり、従来のエージレス時間が不要となったため、品質的に安定した紙カップを効率的に生産することができた。
次いで、上記で製造した積層材10を使用し、実施例1と同様にして、当該積層材10から紙カップの胴部を作る円錐台形のブランク板Wを打ち抜き加工し、更に、スカイブ・ヘミング等の端面処理を行い、上記のブランク板を筒状に巻いてその両側端部を部分的に重ね合わせ、その重合部分にフレ−ム処理、あるいは、ホットエア−処理等の加熱処理を行い、上記の重合部分に存在する最外層2と最内層6とを構成する樹脂層を加熱溶融し、次いで、熱板等によって押圧して胴貼りを行って胴シ−ル部Mを形成して、紙カップを構成する筒状のカップ胴部を製造した。
他方、実施例1と同様にして、上記で製造した積層材10を使用し、これを円形状に打ち抜き加工して、底部を構成する円板Fを製造し、次いで、当該円板の外周部を筒状に起立成形して、起立成形部を有する底部を製造した。
次いで、実施例1と同様にして、上記で製造した筒状のカップ胴部に、同じく上記で製造した底部を挿入し、しかる後、その筒状のカップ胴部材Wと底部材Fとを、その接合部分に熱風等を吹きつけてその接合部分に存在する最外層2と最内層6を構成する樹脂層を加熱溶融し、次いで、カ−ル用型により筒状のカップ胴部の先端部を内方に折り曲げて、上記の底部を構成する起立成形部にかぶせて、上記の筒状のカップ胴部の先端部と底部の起立成形部との重合部分を内径側からロ−レットによりロ−レットがけすることにより、上記の筒状のカップ胴部と底部とを密接着させて接合部を形成して、上記の筒状のカップ胴部と底部とからなる紙カップ底部を形成した。
しかる後、実施例1と同様にして、上記の筒状のカップ胴部の底部を密接着させて接合部を形成した側と反対側の先端端部を、上記と同様にカ−ル用型により外方に折り曲げながらカ−ルさせて、上端の外向きカール部Lを形成して、本発明にかかる満杯容量353ccの紙カップを製造した。
その結果、上記で製造した紙カップは、潤滑油を塗布しなくても耐摩擦性、耐折曲性に優れるので、トップカール部にしわを発生することなく、カールすることが可能であった。
また、潤滑油を塗布していないため、表面の変色も発生せず、成形機の洗浄をすることなく成形可能であり、従来のエージレス時間が不要となったため、品質的に安定した紙カップを効率的に生産することができた。
〔比較例2〕
(胴材W、底材Fの作製)
紙カップ容器の胴材Wおよび底材Fとして、まず、実施例2と同様の耐酸紙を使用し、更に、実施例2と同様の低密度ポリエチレン樹脂を用いて最外層を押し出しコーティングし、最内層6として、実施例2と同様の中密度ポリエチレン樹脂を40μmの厚さで押出しコーティングして中密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
この際、押し出しラミネーター20の冷却ロール26には、周面をサンドブラスト加工によりマット化(#120の砂目、品名:krh120−4、硬化クロ−ム工業株式会社製)したものを使用して、層構成、低密度ポリエチレン樹脂層20μm/耐酸紙(坪量300g/m2)/中密度ポリエチレン樹脂層40μmの積層体10を作製した。
(胴材W、底材Fの作製)
紙カップ容器の胴材Wおよび底材Fとして、まず、実施例2と同様の耐酸紙を使用し、更に、実施例2と同様の低密度ポリエチレン樹脂を用いて最外層を押し出しコーティングし、最内層6として、実施例2と同様の中密度ポリエチレン樹脂を40μmの厚さで押出しコーティングして中密度ポリエチレン樹脂層を形成した。
この際、押し出しラミネーター20の冷却ロール26には、周面をサンドブラスト加工によりマット化(#120の砂目、品名:krh120−4、硬化クロ−ム工業株式会社製)したものを使用して、層構成、低密度ポリエチレン樹脂層20μm/耐酸紙(坪量300g/m2)/中密度ポリエチレン樹脂層40μmの積層体10を作製した。
(紙カップの作製)
次いで、上記で製造した積層体10を使用し、実施例1と同様の成形方法にて、比較例にかかる満杯容量353ccの紙カップを製造した。
その結果、上記で製造した紙カップは、容器口部のカール加工の際に、潤滑油を塗布せずにカールすると、耐摩擦性、耐折曲性に劣るため、トップカール部の下方の上胴部に座屈による皺が発生してい、カップ容器の保形性に劣るものであった。
次いで、上記で製造した積層体10を使用し、実施例1と同様の成形方法にて、比較例にかかる満杯容量353ccの紙カップを製造した。
その結果、上記で製造した紙カップは、容器口部のカール加工の際に、潤滑油を塗布せずにカールすると、耐摩擦性、耐折曲性に劣るため、トップカール部の下方の上胴部に座屈による皺が発生してい、カップ容器の保形性に劣るものであった。
実施例1〜2、比較例1〜2で得られた紙カップ容器について、表面粗さ、滑り性、トップカール部の容器加工性について次の様にして評価した。評価結果は表1に纏めて示す。
〔表面粗さ〕
表面粗さ測定は、JIS B0601に準拠して行った。
測定器:(株)東京精密、サーフコム 570A−3DFを用いて、胴部材、底部材のブランク(300枚)について、その内面側の表面の中心線平均粗さ(Ra)最大高さ(Rt)、十点平均値(Rz)をそれぞれ測定した。
〔表面粗さ〕
表面粗さ測定は、JIS B0601に準拠して行った。
測定器:(株)東京精密、サーフコム 570A−3DFを用いて、胴部材、底部材のブランク(300枚)について、その内面側の表面の中心線平均粗さ(Ra)最大高さ(Rt)、十点平均値(Rz)をそれぞれ測定した。
〔滑り性〕
胴部材Wおよび底部材Fのブランク(300枚)をサンプルとして使用した。
静および動摩擦係数については、材質がステンレス(SUS304)のガイドピンを用い、各サンプルの内面とステンレス間についてJIS P−8147に基づいて試験を行った。
上記の静および動摩擦係数は、東洋精機製作所株式会社製、滑り試験機(型式TR−2)により、測定条件、速度:1000mm/min、MeanLength:70mm、ロードセル:9.7N、スレッド:10Nでの静摩擦係数、動摩擦係数を測定した値である。
胴部材、底部材の内面とステンレス間の静および動摩擦係数が、各々0.3μs未満、0.3μd未満であれば、潤滑油を使用しなくても、紙カップの上端をカールする際、しわを生じることなくトップカールの成形性に優れると評価することができる。
胴部材Wおよび底部材Fのブランク(300枚)をサンプルとして使用した。
静および動摩擦係数については、材質がステンレス(SUS304)のガイドピンを用い、各サンプルの内面とステンレス間についてJIS P−8147に基づいて試験を行った。
上記の静および動摩擦係数は、東洋精機製作所株式会社製、滑り試験機(型式TR−2)により、測定条件、速度:1000mm/min、MeanLength:70mm、ロードセル:9.7N、スレッド:10Nでの静摩擦係数、動摩擦係数を測定した値である。
胴部材、底部材の内面とステンレス間の静および動摩擦係数が、各々0.3μs未満、0.3μd未満であれば、潤滑油を使用しなくても、紙カップの上端をカールする際、しわを生じることなくトップカールの成形性に優れると評価することができる。
〔トップカール部の容器加工性〕
実施例1〜2、比較例1〜2で得られた紙カップ容器(300個)をサンプルとして使用した。
トップカール部の容器加工性については、
(1)胴部の上縁をカール加工する際に十分なカール状態が得られなかった場合、
(2)胴部の上縁をカール加工する際にトップカール部の下方の上胴部が座屈して上胴部に座屈による皺が発生した場合、
(3)胴部の上縁をカール加工する際に胴部が座屈して底部に皺が発生した場合
の3項目について、3段階で不合格として評価した。評価結果は表1に示す。
実施例1〜2、比較例1〜2で得られた紙カップ容器(300個)をサンプルとして使用した。
トップカール部の容器加工性については、
(1)胴部の上縁をカール加工する際に十分なカール状態が得られなかった場合、
(2)胴部の上縁をカール加工する際にトップカール部の下方の上胴部が座屈して上胴部に座屈による皺が発生した場合、
(3)胴部の上縁をカール加工する際に胴部が座屈して底部に皺が発生した場合
の3項目について、3段階で不合格として評価した。評価結果は表1に示す。
表1に示すように、得られた実施例1、2に係る胴部材W、底部材Fのブランクについて、表面粗さ測定の結果、従来の平滑な冷却ロール26を有する押し出しラミネーター20により押し出された熱可塑性樹脂層からなる内層の表面と比較して、内層の表面の表面粗さが、中心面平均値Ra、1μm〜10μm、最大高さRt、20μm〜50μm、十点平均値Rz、10μm〜40μmの範囲にあった。これに対し、比較例1、2の胴部材、底部材のブランクは、内層の表面の最大高さRtが、20μm未満であり、十点平均値Rzが、10μm未満であり、実施例のブランクの表面より平滑であった。
そして、実施例1、2の各部材の内面とステンレス間における静および動摩擦係数の測定の結果、潤滑油を塗布しなくても、各々0.1〜0.3未満であり、比較例1、2と夫々比較して滑り性に優れるものであった。
一方、比較例1、2の胴部材、底部材のブランク300枚について各部材の内面とステンレス間における静および動摩擦係数の測定の結果、夫々実施例1、2と比較して滑り性に劣るものであった。更に、比較例1、2の胴部材、底部材のブランクについて各部材の内面とステンレス間における静および動摩擦係数が、0.3を超えるものであり、特に滑り性に劣るものであった。
また、外向きカール部の容器加工性の測定結果については、実施例1〜2は、十分なカールが得られ、カップ容器の胴部および底部に皺の発生が確認されず、容器加工適性に優れるものであった。
一方、比較例1〜2にかかる紙カップの外向きカール部の容器加工性については、全体の28%について、胴部または底部の一部に皺の発生がみられた。
そして、実施例1、2の各部材の内面とステンレス間における静および動摩擦係数の測定の結果、潤滑油を塗布しなくても、各々0.1〜0.3未満であり、比較例1、2と夫々比較して滑り性に優れるものであった。
一方、比較例1、2の胴部材、底部材のブランク300枚について各部材の内面とステンレス間における静および動摩擦係数の測定の結果、夫々実施例1、2と比較して滑り性に劣るものであった。更に、比較例1、2の胴部材、底部材のブランクについて各部材の内面とステンレス間における静および動摩擦係数が、0.3を超えるものであり、特に滑り性に劣るものであった。
また、外向きカール部の容器加工性の測定結果については、実施例1〜2は、十分なカールが得られ、カップ容器の胴部および底部に皺の発生が確認されず、容器加工適性に優れるものであった。
一方、比較例1〜2にかかる紙カップの外向きカール部の容器加工性については、全体の28%について、胴部または底部の一部に皺の発生がみられた。
2 最外層
4 紙基材層
6 最内層
10 積層材
A 底部材を構成する積層材
B 底部材を構成する積層材
P 紙カップ
W 胴紙
F 底紙
L 外向きカール部
M 胴シール部
N ローレットシール部
X 胴シール部Mとローレットシール部Nの交差する部分
20 押出しラミネーター
22 Tダイ
24 ニップロール
26 冷却ロール
28 熱可塑性樹脂層
4 紙基材層
6 最内層
10 積層材
A 底部材を構成する積層材
B 底部材を構成する積層材
P 紙カップ
W 胴紙
F 底紙
L 外向きカール部
M 胴シール部
N ローレットシール部
X 胴シール部Mとローレットシール部Nの交差する部分
20 押出しラミネーター
22 Tダイ
24 ニップロール
26 冷却ロール
28 熱可塑性樹脂層
Claims (4)
- 胴紙を筒状にした胴部の下方に底紙を巻き締めるとともに上方開口縁に外向きカール部を形成してなる紙カップ容器であって、
板紙を基材とし、少なくとも内層に熱可塑性樹脂層を積層した加工紙からなり、
当該胴部を構成する内層の表面粗さが、中心面平均値Ra、1μm〜10μm、最大高さRt、20μm〜50μm、十点平均値Rz、10μm〜40μmの範囲にあることを特徴とする紙カップ。 - 前記の内表面の静摩擦係数が、0.1〜0.3であり、動摩擦係数が、0.1〜0.3であることを特徴とする請求項1記載の紙カップ。
- 前記の胴部を構成する内層が、密度0.91g/cm3〜0.92g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂、または、密度0.92g/cm3〜0.95g/cm3の中密度ポリエチレン樹脂からなることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の紙カップ。
- 前記の胴部を構成する内層の熱可塑性樹脂層を押し出すTダイと、当該Tダイから押し出された樹脂を押圧、冷却するための冷却ロールと、ニップロールとから構成され、かつ、当該冷却ロールの周面をサンドブラスト加工により#50〜#100の砂目でマット化された押し出しラミネーターを用いて、当該冷却ロールの周面に形成された多数の微小な凹凸を形成してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紙カップ。
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