JP7027981B2 - 微細柄凹凸模様を有するラミネートチューブ容器 - Google Patents

微細柄凹凸模様を有するラミネートチューブ容器 Download PDF

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本発明は、積層体から作製される、筒状胴部と頭部とを有し、絵柄による加飾と、微細柄凹凸模様を有するラミネートチューブ容器に関するものである。
前記積層体は、少なくとも、表面樹脂層と、中間層、および、内面樹脂層とが積層された構成を有し、微細柄凹凸模様は表面樹脂層に、賦型シートからの転写によって形成されたものである。
ラミネートチューブ容器は、表面全体に微細柄凹凸模様を有することで、マット質感または回折光沢を呈することが可能であり、かつ、印刷インキの密着性に優れ、触感性を有すると共に、持ちやすく、更に、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、耐内容物性等に優れたものであり、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装に適する。
賦型シート賦型層の微細柄凹凸模様の態様は、プレス装置の加圧部品表面の微細柄凹凸模様の態様が転写されたものである。
従来、ラミネートチューブ容器においては、その胴部外周表面には、所望の絵柄模様と共に、品名、製造者、販売者、製造年月日、その他等の所定の事項を表示する絵柄層が形成されていることが通常である。
上記の場合、裏面に予めグラビア印刷方式等により形成された絵柄層を有するフィルム原反を表面樹脂層や中間層に用いて積層体を形成してラミネートチューブ容器を作製していることが一般的である。
あるいは、出来あがった積層体の表面樹脂層の表面に、絵柄層を追加形成している場合もある。
しかしながら、ラミネートチューブ容器の普及に伴って、類似した外観や形状のチューブ容器が増えて来た為に、消費者が日常生活において、ラミネートチューブ容器入り内容物を、誤って使用する問題が起きてきた。
上記問題を解決するために、例えば、合成樹脂積層シートを巻回して得られた重なり部を熱圧着することにより一体的に接合された筒状の胴部を有し、該熱圧着された部分に凹凸パターンが設けられていることを特徴とする表面加工付きチューブ容器が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、このようなラミネートチューブ容器を生産する際には、新たな凸部形成工程の追加が必要であり、更に、内容物充填工程ライン内で該凸部が引っ掛かることによる生産の一時停止頻度が高い為に、従来よりも生産性が低下してしまう。また、凸部の追加によってチューブ容器が嵩高くなるために容器の梱包サイズが大きくなるという欠点がある。
合成皮革や包装体等のシート表面における意匠性を向上させる目的で、シート表面に微細な凹凸を形成して、光の回折現象を利用した独特の光沢(例えば虹状の光沢)を付与することがあり、例えば、回折光沢が付与された合成皮革を作製する際に離型紙を用いることが提案されている(特許文献2、3)。
しかし、微細凹凸形状が、転写圧によって潰れたり、離型時に欠落したりする等の問題も発生し易く、微細凹凸形状の浅さや微細さには限界があった。
特開平8-72905号公報 特許3098799号公報 特開2010-253779号公報
本発明の目的は、消費者、特に高齢者にとって、視覚と触感による識別性を有し、滑りにくいラミネートチューブ容器を、特別な設備を用いずに低コストで提供することであり、更には、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、耐内容物性等に優れ、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装耐性にも優れる、ラミネートチューブ容器を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究し、特定の表面粗さを有する平滑な賦型シート原反から賦型シートを作製し、該賦型シートには微細柄凹凸模様の表面態様を転写形成し、そして、該賦型シートからラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層へ該微細柄凹凸模様を転写形成することで、上記目的を達成するラミネートチューブ容器を提供できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.絵柄による加飾と、容器表面に賦型された微細柄凹凸模様と、筒状胴部と、頭部とを有するラミネートチューブ容器であって、
前記ラミネートチューブ容器は、ラミネートチューブ用積層体から作製され
前記ラミネートチューブ用積層体は、少なくとも、片面の最表層である表面樹脂層と、絵柄層と、ラミネートチューブ用積層体基材層と、片面の最表層である内面樹脂層とを含み、
前記筒状胴部は、枚葉型の前記ラミネートチューブ用積層体を、前記表面樹脂層が最外層になるように丸めて、前記ラミネートチューブ用積層体の片端辺の前記表面樹脂層と、もう一方の片端辺の前記内面樹脂層両端辺とを対向するように重ねて、ヒートシールすることによって形成されたものであり、
前記頭部は、前記筒状胴部の一方の開口部に設けられたものであり、肩部と口部とを有するものであり、
前記微細柄凹凸模様は、賦型シートを用いて、下記の工程2を含む製造方法によって、前記表面樹脂層に形成されているものであり、
前記賦型シートは、
賦型シート基材層と、片面の最表層に、前記微細柄凹凸模様を賦型可能な表面態様を有する賦型シート賦型層とを有する積層体であり、
賦型シート原反から、下記の工程1を含む製造方法によって作製されたものであり、
前記賦型シート原反は、紫外線透過性樹脂フィルムからなる賦型シート原反基材層と、片面の最表層に、賦型シート原反賦型層とを有し、
前記賦型シート原反賦型層は、紫外線硬化性樹脂組成物からなる層であり、
前記賦型シート原反基材層は、前記賦型シート原反賦型層側の面の表面粗さSが、0μm以上、15μm未満であり、
前記賦型シート原反賦型層は、加熱によって流動性を有する状態になり得る表面粗さSが0.03μm以上、5μm未満の固体、またはドラム状賦型版の表面に巻き付けられる直前に塗布された流動性を有する状態のものである、
ラミネートチューブ容器。
工程1)前記微細柄凹凸模様を賦型可能な表面態様を有するドラム状賦型版の表面に、前記賦型シート原反を、流動性を有する状態の前記賦型シート原反賦型層が接するように巻き付けて、
前記ドラム状賦型版の表面態様を加圧により前記賦型シート原反賦型層に転写して、
次いで、前記賦型シート原反基材層側から紫外線を照射して前記賦型シート原反賦型層を硬化して、前記賦型シートを作製する工程、
工程2)加熱されたラミネートチューブ用積層体原反と、前記賦型シートとを、ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層と前記賦型シート賦型層とが対向するように重ねて、次いで、プレス装置2で挟んで熱圧することによって、前記賦型シート賦型層の表面態様を前記ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層に転写して、前記ラミネートチューブ用積層体を作製する工程。
2.前記ラミネートチューブ用積層体が、更に、バリア層を含む、上記1に記載の、ラミネートチューブ容器。
3.前記バリア層が、金属蒸着膜、金属酸化物蒸着膜、アルミニウム箔なる群から選ばれる1種または2種以上を含む、上記2に記載の、ラミネートチューブ容器。
4.前記ラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層が、押し出しラミネ-ト成形成膜、または、Tダイキャスト成形成膜からなる、上記1~3の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
5.前記ラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層が、低密度ポリエチレンを含む、上記1~4の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
6.前記ラミネートチューブ用積層体原反の基材層が、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含む、上記1~5の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
7.前記ラミネートチューブ用積層体原反の内面樹脂層が、直鎖状低密度ポリエチレンを含む、上記1~6の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
8.前記微細柄凹凸模様は、深さが0.08μm以上、10μm以下である、上記1~7の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
9.前記微細柄凹凸模様は、回折光沢を有し、深さが0.08μm以上、5μm以下である、上記1~8の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
10.前記微細柄凹凸模様が回折光沢を呈し、
前記賦型シート原反賦型層の表面の表面粗さは、
が0.03μm以上、0.5μm未満である、
上記1~9の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
11.前記微細柄凹凸模様は、マット質感を有し、深さが0.2μm以上、10μm以下である、上記1~8の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
12.前記微細柄凹凸模様がマット状質感を呈し、
前記賦型シート原反賦型層の表面の表面粗さは、
が0.03μm以上、5μm未満である、
上記1~8、11の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
13.前記賦型シート、前記賦型シート原反、前記賦型シート、前記ラミネートチューブ用積層体原反なる群から選ばれる1つまたは2つ以上が、連続シートである、
上記1~12の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
14.前記賦型シート、前記賦型シート原反、前記賦型シート、前記ラミネートチューブ用積層体原反なる群から選ばれる1つまたは2つ以上が、枚葉シートである、
上記1~13の何れかに記載の、ラミネートチューブ容器。
本発明のラミネートチューブ容器は、容器本体の表面に、微細柄凹凸模様を有し、マット状質感または回折光沢を呈させることが可能で、意匠性に優れ、外観および触感による識別性を有し、滑り難く持ち易いことから、特に高齢者等の消費者の誤使用やチューブ容器落下を防止できる。
更には、ラミネートチューブ用積層体がバリア層を含むことによって、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、印刷インキの密着性、耐内容物性等に優れ、例えば、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装用のラミネートチューブ容器に適することができる。
また、特定の表面粗さを有する平滑な賦型シート原反から作製された賦型シートを用いて、微細柄凹凸模様を転写形成することによって、より浅い模様や微細な模様を、特別な設備を必要とせずに低コストで、ラミネートチューブ用積層体に高精度に形成できる。
本発明のラミネートチューブ容器用の積層体の一例を示す断面図である。 本発明のラミネートチューブ容器用の別態様の積層体の一例を示す断面図である。 本発明における微細柄凹凸模様の一例を示す斜視図である。 本発明における微細柄凹凸模様の別態様の一例を示す斜視図である。 図4の微細柄凹凸模様を得る為の賦型シート賦型層の態様を示す斜視図である。 微細柄凹凸模様部分の拡大断面図の一例である。 微細柄凹凸模様の一例を示す、賦型層側から見た平面図である。 マット質感を得たい場合の略台形波形状の微細柄凹凸模様の一例を示す断面図である。 マット質感を得たい場合の略台形波形状の微細柄凹凸模様の一例を示す平面図である。 賦型シートからラミネートチューブ積層体原反の表面樹脂層に、微細柄凹凸模様を転写するシステムの一例を示す概略装置図である。 賦型シートからラミネートチューブ積層体原反の表面樹脂層に、微細柄凹凸模様を転写するシステムの一例を示す、別態様の概略装置図である。 本発明のラミネートチューブ容器の、構成の一例を示す概略的半断面図である。 本発明における賦型シート原反の一例を示す斜視図である。 賦型シートの一例を示す斜視図である。 賦型シート原反賦型層に、微細柄凹凸模様を転写するシステムの一例を示す概略装置図である。 賦型シート原反賦型層に、微細柄凹凸模様を転写する別態様のシステムの一例を示す概略装置図である。
以下、本発明について図面を用いながら説明する。但し、本発明はこれら具体的に例示された形態や各種具体的に記載された構造に限定されるものではない。
なお、各図においては、解り易くする為に、部材の大きさや比率を変更または誇張して記載することがある。また、見易さの為に説明上不要な部分や繰り返しとなる符号は省略することがある。
また、各図において、賦型部は、y軸方向(以下、「延在方向」或いは「長手方向」とも記載する。)に延びる線状凸部を成している。そして、複数の線状凸部が、x軸方向に配列されている。
更に、各図において、凹凸模様は明確な角を有するパターンとして例示されているが、角が丸まった形状でもよい。
以降、本発明においては、ラミネートチューブ容器を作製する為のラミネートチューブ用積層体は、賦型シートから転写によって微細柄凹凸模様を有する意匠が形成されたものであることから、意匠シートとも記載する。
微細柄凹凸模様が未転写のラミネートチューブ用積層体はラミネートチューブ用積層体原反、表面樹脂層が未積層のラミネートチューブ用積層体はラミネートチューブ用積層体中間体、と記載する。
各部材の各層の説明においては、特に指定が無ければ、例えば、原反という語はその部材の原反を指し、基材層、賦型層、賦型部、基部という語はその部材の基材層、賦型層、賦型部、基部を指すものとして記載する。
樹脂組成物とは、狭義には樹脂に他成分を配合した物を指すが、本発明においては、樹脂も樹脂組成物に包含されるものとして記載する。
<ラミネートチューブ容器>
本発明のラミネートチューブ容器は、絵柄による加飾と、容器表面に賦型された微細柄凹凸模様と、筒状胴部と、頭部とを有する。
本発明のラミネートチューブ容器は、ラミネートチューブ用積層体から作製されるものである。
<ラミネートチューブ積層材>
本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成するラミネートチューブ用積層体は、図1に示すように、少なくとも、片面の最表層である表面樹脂層と、ラミネートチューブ用積層体基材層と、絵柄層と、片面の最表層である内面樹脂層とが積層されており、表面樹脂層の表面には、微細柄凹凸模様が形成されている。
微細柄凹凸模様は、賦型シートから、加圧によって転写形成されたものであり、該転写は、上記積層の前に施しておくことも可能であり、上記積層の後に施すことも可能である。
本発明にかかるラミネートチューブ用積層体の別形態としては、図2に示すように、バリア層を含む構成が可能である。
更に、図示はしないが、各層の界面表面には、必要に応じて各種表面処理を施したり、アンカーコート剤層や接着剤層を設けたりすることによって接着性を向上することが可能であり、また更には、各層間には、用途や充填内容物等に応じて、更に、別の材料からなる層を設けることができ、また、その積層順序も任意に選択することが可能である。
尚、本発明は、上記に例示した構成からなる積層体を使用することに限定されるものではなく、種々の形態の積層体を使用することができる。
[表面樹脂層]
ラミネートチューブ容器がラミネートチューブ用積層体を丸めてその重合端部を溶着して筒状胴部を製造されることから、ラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層を構成する材料は、加熱により溶融して相互に融着することができるヒートシール性を有する樹脂を用いることが好ましい。更には、内面樹脂層と同じ材料であれば、ヒートシール性は更に向上する為、より好ましい。
そして、表面樹脂層を構成する材料は、賦型シートから加圧または熱圧によって、微細柄凹凸模様を賦型され得るものが好ましい。
また、表面樹脂層は、中間層に形成する絵柄印刷層を視認できるように透明であることが好ましい。
上記の性能を有する樹脂としては、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン-α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を不飽和カルボン酸によって酸変性して得られた酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂が挙げられる。
上記の中でも、低密度ポリエチレンが扱い易く、好ましい。
表面樹脂層を多層化して、最外層は大柄凹凸模様と微細柄凹凸模様との賦型性を優先するという構成が望ましい。
そして、上記の樹脂は、例えば、フィルムないしシート化して、大柄凹凸模様と微細柄凹凸模様とを賦型してから積層してもよいし、液化して、積層対象物に塗布してから大柄凹凸模様と微細柄凹凸模様とを賦型してもよいし、積層と賦型を同時に行ってもよい。
表面樹脂層の厚さは、大柄凹凸模様と微細柄凹凸模様の種類にもよるが、好ましくは10μm~600μmであり、更に好ましくは10μm~200μmであり、特に好ましくは、15μm~100μmである。
本発明において、表面樹脂層を多層積層して機能性樹脂層を形成する場合、その材料としては、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、および/または、充填包装する内容物中に含まれる香料成分等の吸着が少なく保香性等に富み、更に、変味、異臭等を生じない性質を有する樹脂を使用することができる。
具体的には、例えば、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリメタクリロニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂若しくはそのエチレン成分および/またはテレフタレート成分の一部を他のジまたはそれ以上の多価アルコール成分またはジカルボン酸成分で共重合ないし変性した樹脂あるいはポリエチレンナフタレート系樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
上記の樹脂の中でも、保香性を有すると共に酸素ガスあるいは水蒸気等に対するバリア性を有する樹脂を使用することが望ましく、具体的には、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアミド系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂等からなる保香性、バリア性等に富む樹脂を使用することが望ましいものである。上記の樹脂は、1種または2種以上を併用することも可能である。
表面樹脂層を形成する製造法としては、押し出しラミネート成形成膜法、Tダイキャスト成形成膜法等を採用することができる。具体的には、フィードブロック法、マルチマニホールド法等のTダイキャスト成形法、あるいは、押し出しラミネート成形成膜法等の成形方法が挙げられる。
更には、上記の各種の樹脂を単独でする方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し出しする方法、更には、2種以上の樹脂を使用し、する前に混合してする方法等により、本発明にかかる表面樹脂層を製造することができる。
[ラミネートチューブ用積層体基材層]
ラミネートチューブ用積層体基材層の材料としては、例えば、チューブ容器を構成する基本素材としての、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度、強靱性、耐熱性を有する、各種樹脂のフィルムないしシートや、紙基材を使用することができる。また、紙基材と樹脂のフィルムないしシートを併用して使用することもできる。
ラミネートチューブ用積層体基材層の厚さは、5μm~100μmが好ましく、10μm~50μmがより好ましい。
具体的な樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂が挙げられる。
上記の中でも、ポリエステル系樹脂、特にPET(ポリエチレンテレフタレート)系樹脂が好ましい。ここで、PET系樹脂とは、純粋なPET樹脂及び種々の変性PETを指すものである。
そして、上記の樹脂を、未延伸、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸してフィルムないしシート化して、使用することができる。
紙基材は、賦型性、耐屈曲性、剛性等を持たせるものであり、具体的な紙基材としては、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用することができる。
紙基材としては、坪量約80g/m~600g/m位のものが好ましく、坪量約100g/m~450g/m位のものがより好ましい。
[絵柄層]
絵柄層は、ラミネートチューブ容器における絵柄による加飾を担う層である。
絵柄層は、例えば、ラミネートチューブ用積層体基材層の片面若しくは両面に、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式等の印刷方法によって形成できる。
絵柄としては、特に制限は無く、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等が挙げられる。
絵柄層が最表面ではなく、表面樹脂層よりも下面に存在していることによって、外部からの衝撃で絵柄層の損傷を防止出来ているという利点を有する。
[内面樹脂層]
内面樹脂層を構成する材料としては、前述のように、積層体を丸めてその重合端部を溶着して筒状胴部を製造することから、加熱により溶融して融着することができるヒートシール性を有する樹脂を使用して、ヒートシール層を構成することが好ましく、更には、融着対象の表面樹脂層と同じ材料であることが、ヒートシール性を向上することができるのでより好ましい。
上記のヒートシール性を有する樹脂としては、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン-α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を不飽和カルボン酸を使用して酸変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、等が挙げられる。
上記の中でも、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましい。
そして、上記の樹脂は、例えば、フィルムないしシート化して積層してもよく、溶融して押出ラミネートしてもよく、溶剤に溶解またはエマルジョン化によって液化して塗布してもよい。
内面樹脂層の厚さは、10μm~200μmが好ましく、15μm~100μmがより好ましい。
内面樹脂層は、ヒートシール層以外にも他種の機能性樹脂層を積層して多層化することができる。
例えば、酸素ガスや水蒸気等に対するバリア性、および/または、充填包装する内容物中に含まれる香料成分等の吸着が少なく保香性等に富み、更に、変味や異臭等を生じない性質を有し、かつ、押し出し成形が可能である樹脂を用いて機能性樹脂層を形成することができる。
具体的な樹脂としては、例えば、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリメタクリロニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂若しくはそのエチレン成分および/またはテレフタレート成分の一部を他のジまたはそれ以上の多価アルコール成分またはジカルボン酸成分で共重合ないし変性した樹脂あるいはポリエチレンナフタレート系樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、等の樹脂が挙げられる。
上記の樹脂の中でも、保香性を有すると共に酸素ガスあるいは水蒸気等に対するバリア性を有する樹脂を使用することが望ましく、具体的には、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアミド系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂等を使用することが好ましい。
内面樹脂層を形成する方法としては、上記の1種または2種以上の樹脂を用いて、押し出しラミネート成型成膜法、多層共押し出し成型法、フィードブロック法やマルチマニホールド法等のTダイキャスト成型成膜法、等が挙げられる。あるいは、2種以上の樹脂をする前に予め混合しておいてから用いることも可能である。
[バリア層]
バリア層は、酸素ガスや水蒸気等に対するバリア性、遮光性、内容物の保香性等の機能を有する層である。
バリア層には、具体的には、例えば、金属箔や、金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層、金属酸化物の蒸着層を有する樹脂フィルムないしシートや、バリア性樹脂からなる樹脂フィルムないしシート、バリア性樹脂からなるコーティング膜、着色樹脂フィルムないしシート等を使用することができ、またこれらの2種以上を併用することもできる。特に、金属蒸着膜または金属酸化物の蒸着膜は、酸素ガス、水蒸気、遮光性、保香性等のバリア性に優れ、容器の廃棄面において環境にやさしいという利点を有するため好ましい。
(金属箔)
バリア性を有する金属箔としては、具体的には、アルミニウム箔が挙げられる。
(蒸着層及び蒸着層を有する樹脂フィルムないしシート)
蒸着層は、金属または金属酸化物(セラミックス)を樹脂フィルムないしシートに蒸着させて用いられる。
金属酸化物としては、シリカ、アルミナ、酸化インジウム錫(ITO)、又は、亜鉛、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、バリウム、クロム等の金属酸化物、窒化珪素、炭化珪素等が挙げられ、1種または2種以上を併用することができる。
蒸着膜を支持する樹脂フィルムないし樹脂シートとしては、上記の蒸着層を設ける工程条件に耐え得る為の、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に強度を有して強靭であり、かつ、耐熱性を有する、樹脂フィルムないし樹脂シートを使用することができる。
具体的な樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂フィルム、各種ナイロン等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリブデン樹脂フィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレイト樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アセタール系樹脂フィルム、フッ素系樹脂、等が挙げられ、特に、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、または、ポリアミド系樹脂が好ましい。
バリア層を構成する蒸着膜を形成する方法としては、上記のような金属または金属の酸化物を原料として、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法クラスターイオンビーム法等の物理気相成長法(PhysicalVaporDeposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(ChemicalVaporDeposition法、CVD法)等を利用して、樹脂フィルムないし樹脂シート上に蒸着薄膜を形成する方法が挙げられる。
更に、具体的には、上記のPVD法では、例えば、巻き取り式蒸着機を使用し、真空チャンバーの中で、巻き出しロールから出た樹脂フィルムを蒸着チャンバーの中に入れ、ここで、るつぼで熱せられた蒸着源を蒸発させ、更に、必要ならば、酸素吹き出し口より酸素等を噴出させながら、冷却したコーティングドラム上の樹脂のフィルムの上に、マスクを介して蒸着膜を成膜化し、次いで蒸着薄膜を形成した樹脂のフィルムを巻き取りロールに巻き取ることによって、本発明にかかる蒸着薄膜を有する樹脂のフィルムを製造することができる。
一方、上記のCVD法では、蒸着チャンバー内に配置された巻き出しロールから繰り出した樹脂のフィルム面に、蒸着チャンバー内の冷却、電極ドラム周面上において、蒸着原料揮発供給装置から供給される例えばモノマーガスとしての有機珪素化合物、酸素ガス、不活性ガスからなる混合ガスを導入し、プラズマによって酸化珪素の蒸着薄膜を形成した樹脂のフィルムを製造することができる。
蒸着薄膜の厚さは、十分なバリア性を得るために、通常、50Å~3000Åであることが好ましく、100Å~2000Åがより好ましく、100Å~1000Åが更に好ましい。
詳細には、上記のPVD法においては、酸化アルミニウムの蒸着薄膜の膜厚は、200Å~1000Åが好ましく、300Å~500Åがより好ましく、また、上記のCVD法においては、酸化珪素の蒸着薄膜の膜厚は、50Å~500Åが好ましく、100Å~300Åがより好ましい。
蒸着薄膜の厚さが、上記範囲よりも厚いと、金属酸化物、無機酸化物の蒸着薄膜にクラック等が入ってバリア性が低下し易くなり、また、材料コストが高くなるという問題点がある為好ましくない。上記範囲よりも薄いと、バリア効果が不十分になる傾向にあり、好ましくない。
(バリア性樹脂)
バリア性樹脂としては、具体的には、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルがおよそ79wt%~92wt%)を完全ケン化したエチレン含有率25モル%~50モル%のエチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、等のガスバリア性に富む樹脂が挙げられる。
(着色樹脂フィルムないしシート等)
遮光性素材としては、他に、例えば、樹脂に顔料等の着色剤及び所望の添加剤を加えて混練してフィルム化ないしシート化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂フィルムないしシート等が挙げられ、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
遮光性着色樹脂フィルムないしシートの厚みは、5μm~300μmが好ましく、10μm~100μmがより好ましい。
[別の材料からなる層]
ラミネートチューブ容器は、通常、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、かかる容器を構成する積層体には、厳しい包装適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホール性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求される。
このために、本発明においては、上記のような層の他に、上記のような諸条件を充足するその他の材料を任意に使用した層を含むことができる。
具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル-ブタジェン-スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース、セロハン等の公知の樹脂のフィルムないしシート、合成紙から任意に選択して使用した層を含むことができる。
本発明において、上記のフィルムないしシートは、押し出し成膜、インフレーション成膜、コーティング膜等のいずれの製法によって作製してもよく、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。また、その厚さは、任意であるが、数μm~300μm位の範囲から選択して使用することができる。
<微細柄凹凸模様>
本発明のラミネートチューブ用積層体は、表面樹脂層に、エンボス凹凸形状からなる微細柄凹凸模様を有する。
本発明において、柄の単位大きさとは、規則的繰り返しパターン模様の場合には繰り返し方向のピッチを、ランダムな独立模様の場合には、単位柄を長方形に収めた場合の長方形の長辺の長さを指し、賦型シートの幅または長さのように、非常に大きな場合もある。
本発明において、微細柄凹凸模様とは、狭義には、ラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層上の模様を指すものであるが、転写前の反転した凹凸構造の態様についても区別無く同様に、各々、微細柄凹凸模様とも表記する。また、転写によって鋭角部が丸くなることも想定されるが、転写前後は略同形状であると見做し、同様に、各々、微細柄凹凸模様とも表記する。
微細柄凹凸模様は、パターンや大きさや賦型位置を組み合わせることによって、様々な意匠効果を得ることも可能である。
例えば、微細柄凹凸模様の面積を増減して、微細柄効果を目立ちやすくすることが出来る。
以下に、微細柄凹凸模様について説明する。
本発明において、微細柄凹凸模様は、規則的な繰り返し模様であっても、単位柄種類や柄の単位大きさの異なるランダムな模様でもよい。
表面樹脂層に微細柄凹凸模様を有することによって、ラミネートチューブ容器がマット質感の外観や回折光沢および触感による識別性を有し、また、消費者、特に高齢者がラミネートチューブ容器を滑らずに持ちやすいという利点を発揮する。
微細柄凹凸模様の凸凹部の形状パターンとしては、点分散状、ストライプ状、四角錐の島の配列、皺やワニ革状の非幾何学的な模様等を用いることができる。
微細柄凹凸模様の断面形状は、様々な形状が可能であり、例えば、図3のような略三角波形状、略矩形波形状、略台形波形状、略正弦波形状又は略鋸歯状波形状等が挙げられる。
例えば、図4のように、三角形の線状凸部と平らな線状凹部を形成していてもよい。この図4に示された微細柄凹凸模様は、図5に示された表面態様を有する賦型シートを用いることで作製される。
図6に微細柄凹凸模様部分の拡大断面図の1例を示した。Pは微細柄凹凸模様のピッチを、Dは微細柄凹凸模様の深さを示していて、賦型部は、y軸方向(以下、「延在方向」或いは「長手方向」とも記載する。)に延びる線状凸部を成している。そして、複数の線状凸部が、x軸方向に配列されている。
微細柄凹凸模様の深さDは、0.08μm以上、10μm以下であることが好ましい。
本発明においては、賦型シートを用いて意匠シートの表面樹脂層に微細柄凹凸模様を転写して形成するという製造方式上の理由から、意匠シート表面の微細柄凹凸模様の態様は、凸部、凹部、頂部、及び谷部が図8に示されたような明確な態様ではなく、角部が丸くなった態様や、断面形状が略台形になることもある。しかし、明確な態様とはならなくとも、十分に、マット質感や回折光沢が、明るく且つ広い視野で観察され得る。
図7(a)、(b)は、意匠シートの表面樹脂層の微細柄凹凸模様部分を上から見た平面図であり、微細柄凹凸模様の線状凸部及び線状凹部が延びる態様が表れている。
図7(a)は、線状凸部及び線状凹部が帯状の賦型シートの長手方向(同図に於けるy軸方向)に対して平行に延びる例、図7(b)は、線状凸部及び線状凹部が帯状の賦型シートの長手方向(同図に於けるy軸方向)に対して角度α傾いて延びる例である。
微細柄凹凸模様の形状パターンによっても異なるが、図7(a)、(b)の模様の場合には、αの範囲は0°以上、1°以下であることが好ましい。図7(a)はαが0°の場合を示している。αを上記範囲にすることにより、賦型シート生産時の離型性、及び該賦型シートを用いたラミネートチューブ用積層体への賦型時の離型性を向上させることができ、ラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層の線状凹凸部に欠け等の不具合が生じ難くなる。
微細柄凹凸模様は、表面樹脂層の表面の平滑な略平坦面に位置していることが好ましい。これは、賦型シートから微細柄凹凸模様が転写される際に、平滑な略平坦面に位置している微細柄凹凸模様は転写性(賦型性)に優れているからである。
平滑な略平坦面の具体例としては、他の模様の無い部分が挙げられ、場合によっては、ラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層表面の平滑な略平坦面にのみ微細柄凹凸模様を賦型して、高精度に仕上げることも好ましい。
(回折光沢の場合の微細柄凹凸模様)
ラミネートチューブ用積層体表面に回折光沢を得たい場合の微細柄凹凸模様は、一例として図3に示したように、微細柄凹凸模様の線状凸部が三角柱を横に倒した線状であり、底辺を前記基部に、頂点を前記基部とは反対側に有する二等辺三角形断面を具備し、該二等辺三角形断面を維持して一方向に延びた形状であり、広範囲の断面形状は略三角波形状であることが好ましい。
微細柄凹凸模様の深さDは、0.08μm以上、5μm以下が好ましく、ピッチPは、1μm以上、10μm以下が好ましい。
(マット質感の場合の微細柄凹凸模様)
ラミネートチューブ用積層体表面にマット質感を得たい場合の微細柄凹凸模様は、一例として、広範囲の断面形状が図8aに示したように略台形波形状、略矩形波形状で、凸部底面が略菱形の略四角柱形状で、あることが好ましい。
微細柄凹凸模様の深さDは、0.2μm以上、10μm以下が好ましく、5μm以上、10μm以下がより好ましく、ピッチPは、15μm以上、200μm以下が好ましい。また、上から見た場合の平面図が図8bのようなマット質感を与える微細柄凹凸模様の場合は、凸部の幅Wは、100μm以上、1000μm以下であることが、触感性に優れるので好ましい。
<ラミネートチューブ用積層体の作製>
本発明におけるラミネートチューブ用積層体は、上記の表面樹脂層、ラミネートチューブ用積層体基材層、絵柄層、内面樹脂層、更にはバリア層がラミネートされたものである。
ラミネートの方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用するラミネートする方法、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネーション法、インフレーション法、その他等の任意の方法で行うことができる。
特に、表面樹脂層のラミネートについては、押し出しラミネ-ト成形成膜、または、Tダイキャスト成形成膜が好ましい。
上記のラミネートを行う際に、必要に応じて、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができる。また、例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、等のラミネート用接着剤やアンカーコート剤を任意に使用することもできる。
Tダイ共押し出し成形法や共押し出しラミネーション法でラミネートする際の接着剤層を構成する接着剤となる押し出し用樹脂には、例えば、ポリエチレン、エチレン-α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン-メタクリル酸共重合体、あるいはエチレン-アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそれらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体等を使用することができる。
ドライラミネートする際の接着剤層を構成する接着剤としては、具体的には、ドライラミネート等において使用される2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エボキシ系接着剤、ゴム系接着剤、等を使用することができる。
表面樹脂層のラミネートに関しては、後述のように、微細柄凹凸模様を賦型する前にラミネートしておいても、微細柄凹凸模様を賦型した表面樹脂層フィルムまたはシートを作製しておいてからラミネートしても、微細柄凹凸模様の賦型と表面樹脂層のラミネートとを同時に行っても良い。
<表面樹脂層への微細柄凹凸模様の転写>
表面樹脂層上の微細柄凹凸模様は、下記の工程2を含む方法によって、賦型シートから転写形成される。
工程2)加熱されたラミネートチューブ用積層体原反と、前記賦型シートとを、ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層と前記賦型シート賦型層とが対向するように重ねて、次いで、プレス装置2で挟んで熱圧することによって、前記賦型シート賦型層の表面態様を前記ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層に転写して、前記ラミネートチューブ用積層体を作製する工程。
以下、詳細に説明する。
先ず、工程2に先だって、後述の方法によって、賦型シートを作製しておく。
そして、賦型シートとラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層とを重ねて、プレス装置2で加圧することで、賦型シート賦型層の凹凸態様がラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層へと転写されて、微細柄凹凸模様が形成される。
加圧する際には、必要に応じて、ラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層を前以て加熱していてもよく、ラミネートチューブ用積層体を加熱しながら加圧してもよく、ラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層を冷却しながら加圧してもよい。
加圧後に賦型シートとラミネートチューブ用積層体とを離型する際には、ラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層を冷却してもよい。
ここで、表面樹脂層への転写工程においては、ラミネートチューブ用積層体中間体に溶融した表面樹脂層用樹脂を供給して、賦型しながら表面樹脂層を積層してもよく、表面樹脂層用のフィルムまたはシートを積層してラミネートチューブ用積層体原反を作製しておいてから、表面樹脂層に微細柄凹凸模様を形成してもよく、表面樹脂層用のフィルムまたはシートに予め微細柄凹凸模様を形成しておいてから、ラミネートチューブ用積層体中間体に積層して、ラミネートチューブ用積層体を作製してもよい。
(プレス装置2)
本発明において、賦型シート賦型層の表面態様をラミネートチューブ用積層体表面樹脂層に転写する際には、2つのロール、1つのロールと1つの平板、及び2つの平板、なる群から選択される1種の、対になった加圧部品を有するプレス装置2を用いて、賦型シートと、ラミネートチューブ用積層体原反とを、賦型シート賦型層とラミネートチューブ用積層体表面樹脂層とが対向するように挟んで熱圧することができる。
2つのロールで挟む場合、該2つのロールのそれぞれの表面の硬さや平滑性については、必要に応じて様々な組み合わせを選ぶことが出来る。両方のロールに表面が平滑で硬いものを選ぶこともできるし、賦型シートが接する側のロール(エンボスロール)の表面は平滑で硬いが、ラミネートチューブ用積層体側のロール(バックアップロール)については、表面が柔らかい構成のものから硬い構成のものまで、多種多様のものを目的に応じて選ぶことが出来る。
高精度の賦型を要求する場合には、2つのロールは、平滑で硬くて圧着により表面形状が変化しない構成を備えたものが好ましい。
1つのロールと1つの平板を用いる場合や、2つの平板を用いる場合も同様であり、賦型シートが接する側とラミネートチューブ用積層体原反が接する側の両方に表面が平滑で硬いものを選ぶこともできるし、賦型シートが接する側の表面は平滑で硬いが、ラミネートチューブ用積層体原反側については、同様に、多種多様のものを目的に応じて選ぶことも出来る。
(表面樹脂層への転写システム例1:熱エンボス機2a)
図9に示したように、表面樹脂層が既に積層されているラミネートチューブ用積層体原反が、賦型シートとともに、ラミネートチューブ用積層体の表面樹脂層と賦型シート賦型層とが対向するように重ねられて、ラミネートチューブ用積層体原反側から熱風が当てられて加熱され、矢印で示す方向に送られ、表面が平滑な2つのロールの間に送られて、挟まれて、加圧又は熱圧されて、適度に柔らかくなったラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層に、賦型シート賦型層の表面形状が転写されて微細柄凹凸模様が形成され、そして、当該形成された状態で、加圧解放直後の位置で、冷風をラミネートチューブ用積層体原反に当てて冷却して、微細柄凹凸模様が固定され、冷却されたラミネートチューブ用積層体原反は、連続的に離型し、取り出され、微細柄凹凸模様を表面樹脂層に有するラミネートチューブ用積層体が得られる。
(表面樹脂層への転写システム例2:熱エンボス機2b)
また別の方法として、ラミネートチューブ用積層体中間体に溶融した表面樹脂層用樹脂を供給して、賦型しながら表面樹脂層を積層する場合のシステムの1例を図10に示した。
図10においては、表面樹脂層を有する前のラミネートチューブ用積層体中間体が原反巻から矢印で示す方向に送られ、表面樹脂層用樹脂の溶融物がTダイスからラミネートチューブ用積層体中間体の表面へと供給され、同時に賦型シート賦型層が該溶融樹脂へと当てられ、2つのニップロールで挟まれて熱圧されて、賦型シート賦型層の微細柄凹凸模様がラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層に転写されつつ積層されて、次いで冷風機で冷却され、次いで、賦型シートが離型されて、取り出され、微細柄凹凸模様を表面樹脂層に有するラミネートチューブ用積層体が得られる、という方法も可能である。
(その他)
加熱手段と冷却手段には、公知の種々の方法を適用することが可能である。
具体的な加熱方法としては、例えば、表面が平滑な2つのロールの片方または両方を内部からスチーム等で加熱する方法、表面が平滑な2つのロールで挟む前に熱風をラミネートチューブ用積層体原反に当てる方法、表面が平滑な2つのロール手前の送りロールを加熱する方法、等が挙げられる。送りロールを加熱する場合は、誘電加熱等を用いてもよく、送りロールと表面が平滑な2つのロールの1つとでラミネートチューブ用積層体原反と賦型シートとを挟んでもよい。熱風は必須では無く、上記加熱手段の2種以上を組み合わせて適用することも可能である。
加熱の温度は、ラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層が形状を維持しつつも加圧によって変形する程度に適度に柔らかくなる程度の温度がよく、該表面樹脂層の組成によって異なるが、ラミネートチューブ用積層体原反が80~130℃になるように調製することが好ましい。温度が高すぎると、該表面樹脂層が柔らかくなり過ぎて、溶融樹脂がラミネートチューブ用積層体原反から落下したり、賦型シート賦型層の樹脂が軟化して変形したり、賦型シートの離型性が低下して形状的な欠陥が発生したり、離型直後に形状が崩れたりして、凹凸形状の維持が困難になる。
ラミネートチューブ用積層体原反が前記温度範囲になるための各加熱媒体の温度は、各加熱手段によって異なる。
冷却の温度は、ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層が形状を維持可能な程度に適度に硬くなる程度の温度がよく、積層体原反表面樹脂層の組成によって異なるが、積層体原反が20~50℃になるように調製することが好ましい。
具体的な冷却方法としては、例えば、表面が平滑な1つまたは2つのロールを冷却する方法、表面が平滑な2つのロールで挟んだ後に冷風を当てる方法、表面が平滑な2つのロールで挟んだ後に冷却された離型ロールで冷却する方法、自然放冷等が挙げられる。離型ロールで冷却する場合は、離型ロールと表面が平滑な2つのロールの1つとで回折光沢シート原反を挟んでもよい。冷風は必須では無く、上記冷却手段の2種以上を組み合わせて適用することも可能である。
ラミネートチューブ用積層体原反が前記温度範囲になるための各冷却媒体の温度は、冷却手段によって異なる。
表面が平滑な2つのロールで挟む際の圧力は、線圧5~380kgf/cmが好ましく、5~265kgf/cmがより好ましく、10~100kgf/cmが更に好ましい。
このような方法によって、微細柄凹凸模様を有する、本発明のラミネートチューブ容器用の積層体を、高い精度で効率よく作製することができる。
<ラミネートチューブ容器の作製>
次に、ラミネートチューブ用積層体を用いて、本発明にかかるラミネートチューブ容器を製造する一例を挙げる。
図11に示すように、まず、ラミネートチューブ用積層体を丸めて、ラミネートチューブ用積層体の両端部の最外層である表面樹脂層面と最内層である内面樹脂層面とを重ね合わせ、その重合端部を溶着して溶着部を形成してヒートシールし、筒状胴部とする。
ヒートシールする方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール、火炎シール等の方法で行うことができる。
次いで、上記の筒状胴部の一方の開口部の上部に、常法に従って、例えば、高密度ポリエチレン等を射出成形法、圧縮成形法、その他の成形法で成形溶着して、ラミネートチューブ容器を構成する肩部、口部等からなる頭部を形成する。
肩部、口部等からなる頭部を構成する材料としては、高密度ポリエチレンの他に、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン-α・オレフィン共重合体等を使用することもできる。
そして、図11に示すように、上記で形成した頭部の口部に密閉する為のキャップを取り付けて、本発明にかかるラミネートチューブ容器が得られる。
なお、上記で製造したラミネートチューブ容器は、筒状胴部の他方の開口部より、例えば、練り歯磨き等の内容物を適量分だけ充填包装し、しかる後、該開口部を溶着して底溶着部を形成して、内容物を充填包装したラミネートチューブ包装体を製造することができる。
また、上記で製造したラミネートチューブ容器の下端部の開口部から充填包装する内容物を充填し、次いでその開口部をヒートシールして底溶着部を形成して、ラミネートチューブ包装体を製造することもできる。
充填包装する内容物としては、例えば、練り歯磨き、化粧品、糊、練りがらし、練りわさび、クリーム、絵の具、軟膏、医薬品、その他等を挙げることができる。
上記に挙げた例は、本発明のラミネートチューブ容器の一例を例示したに過ぎず、これによって本発明は限定されるものではない。
<賦型シート原反>
図12には、本発明における賦型シート原反の1例を表す斜視図を示した。図12からわかるように、賦型シート原反は賦型層と基材層とを有する積層体である。
賦型シート原反は、枚葉シート状でもよく、ロールに巻かれた連続シート状であってもよい。
[層構成]
基材層は、基材層の賦型層側表面を平滑化するために、平滑化樹脂層等の平滑化層を有することもできる。
また、基材層と賦型層との密着性を向上させる目的で、基材層は、表面がコロナ放電処理、オゾン処理等の易接着性処理が施されていてもよく、プライマーやアンカーコート剤等から成るアンカーコート層を、賦型層側に有することもできる。
(賦型層)
本発明において、賦型シート原反の賦型層は、基材層の一方の面に積層された紫外線硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂組成物からなる層であり、ラミネートチューブ用積層体原反表面に、目的とする微細柄凹凸模様を転写し得る表面態様を、転写によって形成し得る構造の表面態様、即ち、目的とする微細柄凹凸模様と反転した略同型状の微細柄凹凸模様構造の表面態様を有し得るものである。
本発明において、前記紫外線硬化性樹脂組成物は、無溶剤型であっても、溶剤型であっても良く、更に必要に応じて、分散剤、粘度調節剤、着色剤、帯電防止剤、無機や有機の微粒子等が含まれていてもよい。紫外線硬化性樹脂組成物を用いることによって、高い微細柄凹凸模様の形成精度が達成され易い。
紫外線硬化性樹脂組成物に含有される具体的な紫外線硬化性樹脂としては、賦型シート原反賦型層として機能することができれば特に限定されることはないが、(メタ)アクリル系樹脂、アクリル酸エステル共重合体等を含むことが好ましい。これらの樹脂は、一種を単独で用いてもよいし二種以上を組み合わせて用いてよい。
更に、硬化性や強靭性や剛性を調整する為に、紫外線硬化性を阻害しない範囲内で、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂、等を併用することも可能である。
賦型層の厚さは、目的とする微細柄凹凸模様にもよるが、20μm以上、200μm以下が好ましく、30μm以上、150μm以下が更に好ましい。
賦型層は、加熱によって流動性を有する状態になり得る固体であってもよく、またはドラム状賦型版の表面に巻き付けられる直前に塗布された流動性を有する状態のものであってもよい。
固体の場合の賦型シート原反賦型層の表面粗さのSは、0.03μm以上、5μm未満が好ましく、賦型シート原反賦型層表面をミラーチルロール等を用いてミラー光沢仕様にする場合や後工程で回折光沢を呈する微細柄凹凸模様を賦型する場合には、0.03μm以上、0.5μm未満が好ましく、賦型シート原反賦型層表面をマットチルロール等を用いて艶消しのマット質感仕様にする場合や後工程でマット質感を呈する微細柄凹凸模様を賦型する場合には、0.03μm以上、5μm未満が好ましく、特に粗いマット質感を得たい場合には、0.5μm以上、5μm未満がより好ましい。
(基材層)
本発明において、賦型シート原反の基材層は、賦型層を紫外線硬化させる為に、紫外線を透過するものが好ましく、耐熱性、平滑性、耐屈曲性、剛性等を有するものが更に好ましく、具体的には、樹脂フィルムまたはシート、樹脂塗布膜等が好ましく用いられる。
具体的な樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリブテン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレイト樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、アセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の樹脂が挙げられる。
本発明においては、特に、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、または、ポリアミド系樹脂のフィルムまたはシートを使用することが好ましく、耐熱性及び平滑性の観点からは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂のフィルムまたはシートを使用することがより好ましく、PETフィルムまたはシートを用いることが特に好ましい。
また、必要に応じて、2種以上の樹脂のフィルムまたはシ-ト等を併用して使用することもできる。
賦型層の表面を平滑にするためには、基材層の表面を平滑にすることが効果的で有り、賦型シート原反基材層の賦型層側の表面粗さのSは、0μm以上、15μm未満が好ましい。
但し、表面粗さのSにおける0μmとは、測定限界以下のS値であることを意味する。
更に、原反賦型層表面をミラー光沢仕様にする場合や後工程で回折光沢を呈する微細柄凹凸模様を賦型する場合には、0μm以上、5μm未満がより好ましく、原反賦型層表面を艶消しのマット質感仕様にする場合や後工程でマット質感を呈する微細柄凹凸模様を賦型する場合には、1.5μm以上、15μm未満が好ましく、特に粗いマット質感を得たい場合には、5μm以上、15μm未満がより好ましい。
また、賦型シート原反基材層の賦型層側の表面粗さのSは、3μm以上、250μm未満が好ましく、5μm以上、150μm未満がより好ましい。
更に、原反賦型層表面をミラー光沢仕様にする場合や後工程で回折光沢を呈する微細柄凹凸模様を賦型する場合には、3μm以上、20μm未満がより好ましく、5μm以上、20μm未満が更に好ましく、原反賦型層表面を艶消しのマット質感仕様にする場合や後工程でマット質感を呈する微細柄凹凸模様を賦型する場合には、3μm以上、250μm以下がより好ましく、5μm以上、150μm未満が更に好ましく、特に粗いマット質感を得たい場合には、20μm以上、250μm未満がより更に好ましく、20μm以上、150μm未満が特に好ましい。
ここで、SとSはJIS B0601 2001で定められた算術平均粗さであり、形状解析レーザ顕微鏡(株式会社キーエンス製VK-8710)等を用いて測定できる。
やSが上記範囲よりも大きいと、ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層への微細柄凹凸模様の賦型にムラが生じ易くなり、特に、回折光沢の発現を阻害する虞がある。SやSが上記範囲よりも小さいと、作製するための費用が高くなる一方で効果は限定的である。コストと性能の両立の観点から、SやSは上記の範囲であることが好ましい。
本発明においては、上記範囲のSやSの、平滑な樹脂フィルムまたはシートを選択的に用いることによって、広く浅い微細柄凹凸模様を高精度に賦型し得るものである。
基材層の厚さは賦型層を支持できる厚みで有れば特に限定されることはないが、8μm以上、300μm以下であることが好ましく、10μm以上、200μm以下であることが更に好ましい。
上記範囲よりも厚いと、賦型層を積層及び加工する際に支持性の効果向上は限定的である一方で、剛性が強くなり過ぎる虞がありコストも増大する。また上記範囲よりも薄いと、賦型層を積層及び加工する際の支持性が不足する虞がある。
(平滑化層)
平滑化層は、基材層表面を更に平滑化して賦型層の賦型転写性を向上させるものであり、必要に応じて、基材層の賦型層側の面に設けられる。但し、賦型層の賦型形状耐久性は、若干低下し易い傾向になる。
平滑化層は、ポリオレフィン系樹脂等からなる樹脂層を、塗布や押出コーティングにより形成してもよく、超鏡面チルロール等で表面粗さを調整しても良い。
平滑化層の厚さは、特に限定されないが、10μm~60μmが好ましい。
(アンカーコート層)
アンカーコート層は、基材層表面と賦型層との密着性を向上させる目的で、必要に応じて設けられる層である。本発明においては、プライマーコート、アンカーコート等の塗布処理等の総称として用い、コロナ放電処理、オゾン処理等の易接着性処理と併用することもできる。また、基材樹脂フィルムまたはシートと平滑化層との密着性を向上させるために設けることもできる。
アンカーコート層は、例えば、水溶性、または、水分散型のエマルジョンもしくはディスパージョンのアンカーコート剤を塗布することにより形成できる。
このアンカーコート剤としては、ポリプロピレン系、変性ポリオレフィン系、エチレン-酢酸ビニル共重合体系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、ポリウレタン系、ポリエステル系樹脂のエマルジョンもしくはディスパージョンのほか、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ウレタンアクリル樹脂エマルジョン、シリコンアクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニルアクリル樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、そして、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート-ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス、ポリブタジエンラテックスなどのゴム系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、或いはこれらのラテックスのカルボキシル変性物、また、水溶性アンカーコート剤としては、ポリビニルアルコール、水溶性エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキサイド、水溶性アクリル樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性セルロース誘導体、水溶性ポリエステル、水溶性イソシアネート、水溶性リグニン誘導体などの水溶液を使用することができる。
これらの中でもポリプロピレン系または変性ポリオレフィン系樹脂のエマルジョンもしくはディスパージョンは、紙に対するポリプロピレン系樹脂層の積層強度を一層強くでき、かつ、耐熱性にも優れる点で好ましい。
上記アンカーコート剤の塗布方法としては、例えば、グラビアコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、キスコート法などで塗布することができ、その塗布量としては、乾燥時の塗布量で0.1g/m2~5g/m2が好ましい。
[賦型シート原反の作製]
賦型シート原反は、例えば、基材フィルムに紫外線硬化性樹脂組成物からなる賦型層を形成して、作成することができる。
賦型層の形成方法は特に限定されることはなく、例えば、ダイコート法やグラビアコート法が挙げられ、他には、基材フィルムをロールに巻き付かせた状態で流動性を有する紫外線硬化性樹脂組成物に浸して、基材フィルムの片面にだけ紫外線硬化性樹脂組成物を積層して、一定厚みでしごいて形成する方法も挙げられる。
紫外線硬化性樹脂組成物に流動性を有せしめる方法としては、溶剤を加えて流動性を有せしめても、流動性を有する樹脂原料を用いて流動性を有せしめても、加熱によって流動性を有せしめてもよい。
上記方法で作製された賦型シート原反は、必要に応じて賦型層を乾燥してもよい。
また、賦型シートを作製しつつ、連続して直後に賦型して賦型シートを作製してもよい。
賦型層表面をミラー光沢仕様や回折光沢仕様にする場合は、ミラーチルロール等を用いることができ、賦型層表面を艶消しのマット仕様やマット質感仕様にする場合は、マットチルロール等を用いることができる。
<賦型シート>
本発明に係る賦型シートは、賦型シート原反賦型層に、ドラム状賦型版から微細柄凹凸模様の表面態様を転写することによって作製されたものである。
賦型シートの基本的な層構成は賦型シート原反と同一であるが、賦型層には微細柄凹凸模様が形成されている。
賦型シートは、ロールに巻かれた連続シート状であってもよく、枚葉シート状でもよい。枚葉シート状の賦型シートは、枚葉シート状の賦型シート原反から作製されたものであっても、ロールに巻かれた連続シート状の賦型シートを切断して得たものであってもよい。
[層構成]
(賦型層)
図13からわかるように、賦型シートの賦型層は、基部と賦型部とが一体となって構成されている。
賦型シートの賦型層は、ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層に、目的とする微細柄凹凸を転写して形成し得る表面態様の構造部位を転写によって形成し得る表面態様、すなわち、目的とする表面樹脂層の微細柄凹凸模様と反転した略同型状の微細柄凹凸模様の表面態様を有する。
賦型層基部の厚さは特に限定されることはないが、10μm以上、150μm以下が好ましく、15μm以上、100μm以下が更に好ましい。上記範囲より薄いと賦型シートが破れやすくなり、上記範囲より厚いと柔軟性に欠け、使い勝手が悪くなる傾向にある。
賦型層の厚さや基部の厚さは、特に限定されることは無く、微細柄凹凸模様の構造との関係で適宜決定されることが好ましい。
(基材層)
賦型シートの基材層は、賦型シート原反と基本的には同構成であるが、賦型層に賦型された微細柄凹凸模様が反映された凹凸構造を有していてもよい。
[賦型シートの作製]
賦型シートは、下記の工程1を含む方法によって作製することができる。
工程1)前記微細柄凹凸模様を賦型可能な表面態様を有するドラム状賦型版の表面に、前記賦型シート原反を、流動性を有する状態の前記賦型シート原反賦型層が接するように巻き付けて、前記ドラム状賦型版の表面態様を加圧により前記賦型シート原反賦型層に転写して、次いで、前記賦型シート原反基材層側から紫外線を照射して前記賦型シート原反賦型層を硬化して、前記賦型シートを作製する工程。
上記工程1には、例えば、図14に示した製造装置を用いることができる。
賦型シート原反の賦型層は、加熱や溶剤含有等によって流動性を有している状態であり、賦型シート原反がドラム状賦型版に巻き付けられている状態で、基材層側から紫外線を照射して賦型シート原反の賦型層が硬化することによって、転写形成された微細柄凹凸模様が固定される。そして、次いで、更に冷却することによって、賦型層の表面凹凸形状を更に固定して、ドラム状賦型版から容易に離型することができる。
尚、上記の加熱と冷却の手段には、公知の種々の方法を適用することが可能である。
具体的な加熱手段としては、例えば、賦型シート原反がドラム状賦型版に巻き付けられる前に熱風を当てる方法、ドラム状賦型版手前の送りロールやドラム状賦型版を内部からスチームや誘電加熱等で加熱する方法、等が挙げられる。
各種加熱手段は、単独でも、2種以上を組み合わせて適用することも可能である。また、送りロールとドラム状賦型版とで賦型シート原反を挟んで加熱してもよい。
具体的な冷却手段としては、例えば、ドラム状賦型版を内部から冷媒等で冷却する方法、紫外線照射後に冷風を当てる方法、ドラム状賦型版後の取り出しロールを冷却する方法、等が挙げられる。
各種冷却手段は、単独でも、2種以上を組み合わせて適用することも可能である。冷却された取り出しロールとドラム状賦型版とで賦型シート原反を挟んでもよい。
加熱温度は、紫外線硬化性樹脂組成物の組成によって異なり、紫外線硬化性樹脂組成物が室温で固形の場合には、紫外線硬化性樹脂組成物が十分にドラム状賦型版の表面形状を賦型され得て且つ基材層から落下しないくらいの流動性を有した状態になる程度の温度が必要であり、溶剤含有等によって紫外線硬化性樹脂組成物が室温で流動性を有している場合には、加熱は不要にすることもできる。賦型層が30~130℃になるように調製することが好ましい。
冷却温度は、紫外線硬化性樹脂組成物の硬化物の物性に応じた、賦型層が形状を損なうことなく離型可能な程度に適度に硬くなる程度の低温がよく、賦型層が20~50℃になるように調製することが好ましい。
あるいは、図15に示した製造装置を用いて、賦型シート原反の作製と連続して賦型して、賦型シートを作製してもよい。
図15において、基材フィルムをロールに巻き付かせた状態で流動性を有する紫外線硬化性樹脂組成物に浸して、基材フィルムの片面にだけ紫外線硬化性樹脂組成物を積層して、一定厚みでしごいて賦型層を形成し、そのまま連続して、微細柄凹凸模様を賦型可能な表面態様を有するドラム状賦型版の表面に、賦型層が接するように巻き付けられて、図14の場合と同様に、賦型層が紫外線硬化され、離型されて、賦型シートが作製される。
下記のように、異なる、賦型シート、微細柄凹凸模様、プレス装置、賦型方法によって、異なるラミネートチューブ用積層体及びラミネートチューブ容器を作製し、評価した。
<各種プレス装置の準備>
下記表1の各種プレス装置を準備した。
Figure 0007027981000001
<ドラム状賦型板の準備>
賦型シート作製用のプレス装置1のエンボス側の加圧部品として、下記のように、微細柄凹凸模様を有するドラム状賦型版1~4を作製した。
[ドラム状賦型板1の準備]
表面を銅めっきしたシリンダーを準備し、170mm幅内に、微細柄凹凸模様としては、図3と図6に示されたような回折光沢用に、断面形状が2等辺3角形の線条パターンで、ピッチPが1.4μm、深さDが0.08μmになるようにシリンダー表面に切削して、回折光沢用ドラム状賦型版1を作製した。
[ドラム状賦型板2の準備]
断面形状が2等辺3角形の線条パターンで、ピッチPが9.0μm、深さDが5μmになるように、ドラム状賦型板1と同様に操作して、ドラム状賦型版2を作製した。
[ドラム状賦型板3の準備]
微細柄凹凸模様としては、図8aと図8bに示されたようなマット質感用に、菱形凸部の繰り返しパターンで、ピッチPが300μm、凸部幅Wが200μm、深さDが5μmになるように、ドラム状賦型板1と同様に操作して、ドラム状賦型版3を作製した。
[ドラム状賦型板4の準備]
微細柄凹凸模様としては、図8aと図8bに示されたようなマット質感用に、菱形凸部の繰り返しパターンで、ピッチPが500μm、凸部幅Wが350μm、深さDが10μmになるように、ドラム状賦型板1と同様に操作して、ドラム状賦型版4を作製した。
Figure 0007027981000002
<賦型シートの作製>
下記のように、ドラム状賦型板1~4と紫外線硬化性樹脂組成物1とを用いて、賦型シート1~7を作製した。各賦型シートの特徴を表3にまとめた。
[紫外線硬化性樹脂組成物1の調製]
下記原料を混合して均一化し、紫外線硬化性樹脂組成物1を調整した。
紫外線硬化性樹脂 40質量部
溶剤(メチルエチルケトン) 60質量部
[賦型シート1の作製]
用いた原材料は下記の通り。
・PETフィルムA:厚さ100μmの基材層用PETフィルム。塗布対象面のSaは0μm。
UVエンボス機1を用いて、図15に示された概略装置図のように、PETフィルムAを賦型シート基材巻に取付け、PETフィルムAをロールに巻き付かせた状態で、流動性を有する紫外線硬化性樹脂組成物1に浸して、PETフィルムAの片面の塗布対象面にだけ紫外線硬化性樹脂組成物を塗布して、一定厚みでしごいて賦型層を形成し、そのまま連続して、微細柄凹凸模様を賦型可能な表面態様を有するドラム状賦型版1の表面に、該賦型層が接するように巻き付けた。
更に、ドラム状賦型版1上の該賦型層に対して、基材層側から紫外線を照射して、紫外線硬化性樹脂組成物1を硬化した。
次いで冷風で冷却して、ドラム状賦型版1から離型し、微細柄凹凸模様を有する賦型シート1を得た。
工程条件は下記の通り。
シート送り速度:5m/分
冷風温度:20℃
[賦型シート2~4の作製]
ドラム状賦型版1をドラム状賦型版2~4に変えて、賦型シート1の場合と同様に操作して、賦型シート2~4を作製した。
[賦型シート5の作製]
(賦型シート原反5の作製)
用いた原材料は下記の通り。
・PETフィルムA:厚さ100μmの基材層用PETフィルム。塗布対象面のSaは0μm。
基材層としてのPETフィルムAの上に、賦型層として紫外線硬化性樹脂組成物1を塗布、乾燥して積層した。
次いで、賦型層が超鏡面のチルロールに接するように、超鏡面のチルロールと押圧ロールとの間に通して賦型層表面を平滑化して、連続シートの帯状積層体(幅1500mm、長さ1500m)である、賦型シート原反5(回折光沢仕様表面)を作成した。賦型層表面のSは0.08μmだった。
賦型シート原反1の作製の層構成は下記の通り。
賦型層(10μm)/基材層(100μm)
(賦型)
微細柄凹凸模様を賦型可能な表面態様を有するドラム状賦型版1の表面に、上記で得た賦型シート原反5の賦型層が接するように巻き付けた。
更に、ドラム状賦型版1上の該賦型層に対して、基材層側から紫外線を照射して、紫外線硬化性樹脂組成物1を硬化した。
次いで冷風で冷却して、ドラム状賦型版1から離型し、微細柄凹凸模様を有する賦型シート5を得た。
工程条件には、賦型シート1の場合と同じ条件を適用した。
[賦型シート6の作製]
超鏡面のチルロールの代わりに、鏡面のチルロールを用いた以外は、賦型シート5と同様に操作して、賦型シート原反6(回折光沢仕様表面)を得て、更には、賦型シート6を得た。
賦型シート原反6の賦型層表面のSは0.5μmだった。
[賦型シート7の作製]
超鏡面のチルロールの代わりに、梨地面のチルロールを用いて、ドラム状賦型版1の代わりにドラム状賦型版4を用いた以外は、賦型シート5と同様に操作して、賦型シート原反7(マット質感仕様表面)を得て、更には、賦型シート7を得た。
賦型シート原反7の賦型層表面のSは8μmだった。
Figure 0007027981000003
<ラミネートチューブ用積層体原反及び原反中間体の作製>
用いた原材料は下記の通り。
・PETフィルム1:片面コロナ処理、厚さ12μmのPETフィルム。
・PETフィルム2:片面アルミニウム蒸着膜付き。厚さ12μmのPETフィルム。
・PETフィルム3:片面酸化アルミニウム蒸着膜付き。厚さ12μmのPETフィルム。
・ドライラミネート接着剤1:ポリエステルポリオール/脂肪族系ポリイソシアネート/有機溶剤系の接着剤。
・アルミニウム箔1:IN30。厚さ20μm。
・LLDPEフィルム1:厚さ130μmのシーラント用無延伸LLDPEフィルム。
・アンカーコート剤1:2液混合イソシアネート硬化型ウレタン系アンカーコート剤。
・LDPE1:表面層用低密度ポリエチレン。
[ラミネートチューブ用積層体原反1の作製]
基材層としてのPETフィルム1の非コロナ処理面の上に、ポリウレタン系グラビアインキを用いた印刷による絵柄層を形成し、PETフィルム1のコロナ処理面の上に、接着剤層としてドライラミネート接着剤1を塗布、乾燥して、その上に内面樹脂層としてLLDPEフィルム1を積層した。
次いで、絵柄層表面に、ロールコート法にてアンカーコート剤1を塗布し、プライマー層を形成した後に、表面樹脂層としてLDPE1からなる溶融樹脂を押出しTダイスから供給して積層して、ラミネートチューブ容器用の積層体原反1を得た。
積層体中間体原反1の層構成は下記の通り。
表面樹脂層(110μm)/プライマー層(4g/m)/絵柄印刷層(5μm)/基材層(12μm)/接着剤層(4μm)/内面樹脂層(130μm)
[ラミネートチューブ用積層体原反2の作製]
基材層としてのPETフィルム1の非コロナ処理面の上に、ポリウレタン系グラビアインキを用いた印刷による絵柄層を形成し、PETフィルム1のコロナ処理面の上に、接着剤層としてドライラミネート接着剤1を塗布、乾燥して、その上にバリア層としてアルミニウム箔1を積層した。更にアルミニウム箔1の上に接着剤層としてドライラミネート接着剤1を塗布、乾燥して、その上に内面樹脂層としてLLDPEフィルム1を積層した。
次いで、絵柄層表面に、ロールコート法にてアンカーコート剤1を塗布し、プライマー層を形成した後に、表面樹脂層としてLDPE1からなる溶融樹脂を押出しTダイスから供給して積層して、ラミネートチューブ容器用の積層体原反2を得た。
積層体中間体原反1の層構成は下記の通り。
表面樹脂層(110μm)/プライマー層(4g/m)/絵柄印刷層(5μm)/基材層(12μm)/接着剤層(4μm)/バリア層(20μm)/接着剤層(4μm)/内面樹脂層(130μm)
[ラミネートチューブ用積層体原反3、4の作製]
基材層としてのPETフィルム2またはPETフィルム3を用いて、バリア層の無い側の面上に絵柄層を形成した以外は、ラミネートチューブ用積層体原反1の場合と同様に操作して、ラミネートチューブ容器用の積層体原反3、4を得た。
積層体中間体原反1の層構成は下記の通り。
表面樹脂層(110μm)/プライマー層(4g/m)/絵柄印刷層(5μm)/基材層(12μm)/バリア層(40nm)/接着剤層(4μm)/内面樹脂層(130μm)
[ラミネートチューブ用積層体原反中間体1の作製]
表面樹脂層を形成しなかったこと以外は、ラミネートチューブ用積層体原反1の場合と同様に操作して、ラミネートチューブ容器用の積層体原反中間体1を得た。
Figure 0007027981000004
[実施例1]
(ラミネートチューブ用積層体1の作製)
熱エンボス機2aを用いて、図9のように、上記で作製した賦型シート1と、連続シート状のラミネートチューブ用積層体原反1とを、賦型シート1に基材層側から熱風を当てて加熱してから、賦型シート1賦型層とラミネートチューブ用積層体原反1の表面樹脂層とが対向するように重ねて、賦型シート1が熱エンボス機2aのエンボス側ロールに当たるように、連続して熱エンボス機2aで挟んで熱圧して、ラミネートチューブ用積層体1を作製した。
この際、ラミネートチューブ用積層体原反1が接する側のロールは加熱し、賦型シート1が接する側のロールは冷却した。
次いで、ラミネートチューブ用積層体原反1の内面樹脂層側から冷風を当てて冷却し、熱圧されて接着されている賦型シート1とラミネートチューブ容器用の積層体原反1とを、一対の剥離ロールを通して剥離して、微細柄凹凸模様が表面樹脂層に形成された、ラミネートチューブ用積層体1を得た。
工程条件は、下記の通り。
熱風の温度:110℃
賦型シート1が接する側のロールの表面温度:30℃
ラミネートチューブ用積層体原反1が接する側のロールの表面温度:120℃
ロール圧力:線圧270kgf/cm
冷風の温度:10℃
シート送り速度:5m/分
(ラミネートチューブ容器の作製)
得られたラミネートチューブ容器用の積層体1を用いて、マンドレルを利用して一方の側辺部と他方の側辺部とを重ね合わせて筒状に成形し、重ね合わせ部におけるラミネートチューブ容器用積層体の裏面層と表面層とを熱溶着法により溶着することによって筒状成形体を作製し、更に、該筒状成形体の胴部に肩部と首部とを成形して接合することにより、ラミネートチューブ容器1を得た。
得られたラミネートチューブ容器について、各種評価を実施した。結果を表5に示した。
[実施例2~9、11~14、比較例1]
賦型シート、ラミネートチューブ用積層体原反、ラミネートチューブ用積層体作製用プレス装置(プレス装置2)の組み合わせを、表5の記載に従って変更した以外は、実施例1と同様に操作して、ラミネートチューブ用積層体を得て、更には、ラミネートチューブ容器を得て、同様に評価した。結果を表5に示した。
但し、実施例12と13においては、賦型シートとラミネートチューブ用積層体原反を裁断して、枚葉処理して用いた。
[実施例10]
(ラミネートチューブ用積層体10の作製)
熱エンボス機2aを用いて、図10に示されたように、賦型シート1とラミネートチューブ用積層体中間体1とを、それぞれ賦型シート巻(使用前)とラミネートチューブ用積層体中間体巻に取付け、それぞれを矢印で示す方向に送り、ラミネートチューブ用積層体表面樹脂層用樹脂のLDPE1溶融物をTダイスからラミネートチューブ用積層体中間体1表面へと供給し、同時に賦型シート賦型層を該LDPE1溶融物へと当てて、2つのニップロールで挟んで熱圧し、賦型シート賦型層の凹凸柄模様を該LDPE1溶融物からなるラミネートチューブ用積層体表面樹脂層に転写しつつ積層して、次いで冷風機で冷却し、次いで、賦型シート1を離型して、ラミネートチューブ用積層体10を得た。
そして、実施例1と同様に操作して、ラミネートチューブ容器10を得て、同様に評価した。結果を表5に示した。
[結果まとめ]
本発明の実施例1~14のラミネートチューブ容器は、各評価で良好な結果を示したが、賦型シートの賦型層の表面粗さSが大きすぎた比較例1は、マット質感が不十分な結果を示した。
<評価方法>
[視認性]
(絵柄層)
ラミネートチューブ容器を机の上に置き、500mm上方位置から、照度400ルクス(明るいオフィス相当)の試験環境下で、被験者10名(20代から60代まで)中の、6名以上が絵柄層を良好に視認できた場合を合格とした。
(回折光沢の虹強さ)
回折光沢の虹強さの評価は、変角分光測定により行った。変角分光測定器(S-OGM、デジタルファッション株式会社)を用い、ラミネートチューブ容器の表面樹脂層に対して、入射角度0度(回折光沢シートの法線方向)から白色(キセノン光源)を照射し、出射角度ごとのXYZ表色系を求めた。明度に対応するYの値を、白色(キセノン光源)のY値で規格化したゲインを求めた。正反射光を除いた規格化したゲインの最大値によって、虹の強さを決定した。
線状凸部が延びる方向を縦方向として、縦方向と横方向の両方について評価した。
ゲインが0.2以上の場合を合格とした。
(回折光沢の視野の広さ)
回折光沢の視野の広さについて、以下の手順で目視検査を行い、判定した。
ラミネートチューブ容器を机の上に置き、500mm上方位置から虹の視野の広さを判定した。照度400ルクス(明るいオフィス相当)の試験環境下で、被験者10名(20代から60代まで)中の、視野が広いと感じる人数をカウントした。
線状凸部が延びる方向を縦方向として、縦方向と横方向の両方について評価した。
6名以上が視野が広いと感じた場合を合格とした。
(マット質感)
マット質感を呈する微細柄凹凸模様のマット質感について、以下の目視検査を行い、判定した。
照度400ルクス(明るいオフィス相当)の試験環境下で、ラミネートチューブ容器を机の上に置き、被験者10名(20代から60代まで)が500mm上方位置から目視して、広くマット質感を感じる人数が6名以上の場合に合格とした。
[触感識別性]
ラミネートチューブ容器の表面を素手で触って、微細柄凹凸模様の存在が確認されれば合格とした。
[持ち易さ(滑り難さ)]
作製されたラミネートチューブ容器を素手で持ち上げて、滑らずに持ち上げられれば合格とした。
[ガスバリア性]
ラミネートチューブ用積層体を用いて、酸素透過度と水蒸気透過度を、各々下記の条件で測定した。
酸素透過度:ラミネートチューブ容器用積層体をA4サイズに裁断し、米国MOCON社製OXTRAN2/20を使用し、23℃、90%RHの条件下での酸素透過度(cc/m/day/atm)を測定した。1.0cc/m/day/atm以下の場合を合格とした。
水蒸気透過度:ラミネートチューブ容器用積層体をA4サイズに裁断し、米国MOCON社製PERMATRAN3/31を使用し、40℃、90%RHの条件下での水蒸気透過度(g/m/day/atm)を測定した。1.0g/m/day/atm以下の場合を合格とした。
Figure 0007027981000005
1 ラミネートチューブ用積層体
2 表面樹脂層
3 ラミネートチューブ用積層体基材層
4 絵柄層
5 内面樹脂層
6 バリア層
11 微細柄凹凸模様の線状凹部
12 微細柄凹凸模様の線状凸部
20 ラミネートチューブ用積層体表面樹脂層賦型システム
21 賦型シート巻(使用前)
22 賦型シート(使用前)
23 ラミネートチューブ用積層体原反巻
24 ラミネートチューブ用積層体原反
25 熱風装置
26 エンボスロール(平滑表面)
27 バックアップロール
28 冷風装置
29 離型ロール
30 賦型シート(使用後)
31 賦型シート巻(使用後)
32 柄凹凸模様転写済みラミネートチューブ用積層体
33 柄凹凸模様転写済みラミネートチューブ用積層体巻
40 ラミネートチューブ用積層体表面樹脂層賦型及び積層システム
41 ラミネートチューブ用積層体中間体巻
42 ラミネートチューブ用積層体中間体
43 Tダイス
44 ラミネートチューブ用積層体表面樹脂層用樹脂溶融物
45 賦型シート巻(使用前)
46 賦型シート(使用前)
47 ニップロール1
48 ニップロール2
49 冷風機
50 離型ロール
51 賦型シート(使用後)
52 賦型シート巻(使用後)
53 ラミネートチューブ用積層体
54 ラミネートチューブ用積層体巻
70 ラミネートチューブ容器
71 ラミネートチューブ容器用積層体
72 溶着部
73 筒状胴部
74 肩部
75 口部
76 頭部
77 キャップ
78 底溶着部
79 内容物
80 ラミネートチューブ包装体
91 賦型シート原反
92 賦型シート原反賦型層
93 賦型シート原反基材層
101 賦型シート
102 賦型シート賦型層
103 賦型シート基材層
104 賦型シート賦型層賦型部
105 賦型シート賦型層基部
106 賦型シート微細柄凹凸模様の線状凹部
107 賦型シート微細柄凹凸模様の線状凸部
111 賦型シート賦型層賦型システム
112 賦型シート原反巻
113 送りロール
114 熱風装置
115 ドラム状賦型版
116 バックアップロール
117 紫外線照射装置
118 冷風装置
119 賦型シート
120 賦型シート巻
121 賦型シート賦型層賦型及び積層システム
122 賦型シート基材巻
123 賦型シート基材
124 紫外線硬化性樹脂組成物

Claims (14)

  1. 絵柄による加飾と、容器表面に賦型された微細柄凹凸模様と、筒状胴部と、頭部とを有するラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法であって、
    前記ラミネートチューブ容器は、ラミネートチューブ用積層体から作製され
    前記ラミネートチューブ用積層体は、少なくとも、片面の最表層である表面樹脂層と、絵柄層と、ラミネートチューブ用積層体基材層と、片面の最表層である内面樹脂層とを含み、
    前記筒状胴部は、枚葉型の前記ラミネートチューブ用積層体を、前記表面樹脂層が最外層になるように丸めて、前記ラミネートチューブ用積層体の片端辺の前記表面樹脂層と、もう一方の片端辺の前記内面樹脂層両端辺とを対向するように重ねて、ヒートシールすることによって形成されたものであり、
    前記頭部は、前記筒状胴部の一方の開口部に設けられたものであり、肩部と口部とを有するものであり、
    前記微細柄凹凸模様は、賦型シートを用いて、下記の工程2を含む製造方法によって、前記表面樹脂層に形成されているものであり、
    前記賦型シートは、
    賦型シート基材層と、片面の最表層に、前記微細柄凹凸模様を賦型可能な表面態様を有する賦型シート賦型層とを有する積層体であり、
    賦型シート原反から、下記の工程1を含む製造方法によって作製されたものであり、
    前記賦型シート原反は、紫外線透過性樹脂フィルムからなる賦型シート原反基材層と、片面の最表層に、賦型シート原反賦型層とを有し、
    前記賦型シート原反賦型層は、紫外線硬化性樹脂組成物からなる層であり、
    前記賦型シート原反基材層は、前記賦型シート原反賦型層側の面の表面粗さSaが、0μm以上、15μm未満であり、
    前記賦型シート原反賦型層は、加熱によって流動性を有する状態になり得る表面粗さSaが0.03μm以上、5μm未満の固体、またはドラム状賦型版の表面に巻き付けられる直前に塗布された流動性を有する状態のものである、
    ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
    工程1)前記微細柄凹凸模様を賦型可能な表面態様を有するドラム状賦型版の表面に、前記賦型シート原反を、流動性を有する状態の前記賦型シート原反賦型層が接するように巻き付けて、
    前記ドラム状賦型版の表面態様を加圧により前記賦型シート原反賦型層に転写して、
    次いで、前記賦型シート原反基材層側から紫外線を照射して前記賦型シート原反賦型層を硬化して、前記賦型シートを作製する工程、
    工程2)加熱されたラミネートチューブ用積層体原反と、前記賦型シートとを、ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層と前記賦型シート賦型層とが対向するように重ねて、
    次いで、プレス装置2で挟んで熱圧することによって、前記賦型シート賦型層の表面態様を前記ラミネートチューブ用積層体原反表面樹脂層に転写して、前記ラミネートチューブ用積層体を作製する工程。
  2. 前記ラミネートチューブ用積層体が、更に、バリア層を含む、請求項1に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  3. 前記バリア層が、金属蒸着膜、金属酸化物蒸着膜、アルミニウム箔なる群から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項2に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  4. 前記ラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層が、押し出しラミネト成形成膜、または、Tダイキャスト成形成膜からなる、請求項1~3の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  5. 前記ラミネートチューブ用積層体原反の表面樹脂層が、低密度ポリエチレンを含む、請求項1~4の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  6. 前記ラミネートチューブ用積層体原反の基材層が、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含む、請求項1~5の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  7. 前記ラミネートチューブ用積層体原反の内面樹脂層が、直鎖状低密度ポリエチレンを含む、請求項1~6の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  8. 前記微細柄凹凸模様は、深さが0.08μm以上、10μm以下である、請求項1~7の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  9. 前記微細柄凹凸模様は、回折光沢を有し、深さが0.08μm以上、5μm以下である、請求項1~8の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  10. 前記微細柄凹凸模様が回折光沢を呈し、
    前記賦型シート原反賦型層の表面の表面粗さは、
    Saが0.03μm以上、0.5μm未満である、
    請求項1~9の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  11. 前記微細柄凹凸模様は、マット質感を有し、深さが0.2μm以上、10μm以下である、請求項1~8の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  12. 前記微細柄凹凸模様がマット状質感を呈し、
    前記賦型シート原反賦型層の表面の表面粗さは、
    Saが0.03μm以上、5μm未満である、
    請求項1~8、11の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  13. 前記賦型シート、前記賦型シート原反、前記賦型シート、前記ラミネートチューブ用積層体原反なる群から選ばれる1つまたは2つ以上が、連続シートである、
    請求項1~12の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
  14. 前記賦型シート、前記賦型シート原反、前記賦型シート、前記ラミネートチューブ用積層体原反なる群から選ばれる1つまたは2つ以上が、枚葉シートである、
    請求項1~13の何れか1項に記載の、ラミネートチューブ容器の、賦型シートを用いた製造方法
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