JP2000118546A - 蓋 材 - Google Patents

蓋 材

Info

Publication number
JP2000118546A
JP2000118546A JP10295022A JP29502298A JP2000118546A JP 2000118546 A JP2000118546 A JP 2000118546A JP 10295022 A JP10295022 A JP 10295022A JP 29502298 A JP29502298 A JP 29502298A JP 2000118546 A JP2000118546 A JP 2000118546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
water
lid material
lid
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10295022A
Other languages
English (en)
Inventor
Takatoshi Yosomiya
隆俊 四十宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP10295022A priority Critical patent/JP2000118546A/ja
Publication of JP2000118546A publication Critical patent/JP2000118546A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Packages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装容器をヒートシールで密封するシート供
給の蓋材において、カールがなく、内容物の保存性をも
ち、金属箔を含まず、容器を開封するときホットメルト
層の凝集破壊で容易にはく離できる蓋材の提供を課題と
する。 【課題を解決するための手段】 少なくとも、紙基材1
の一方の側に保水層2を設け、他の側に無機酸化物の蒸
着膜41を施した二軸延伸プラスチックフィルム42、
接着調整層5及びホットメルト層6とから蓋材10を構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙を基材とする防
湿性及び白色度に優れた蓋材に関し、無機酸化物の蒸着
膜をもつ二軸延伸フィルムをバリア層とし、そして易剥
離性のヒートシーラント層(以下、HS層と記載す
る。)からなる蓋材に関し、充填機に供給する蓋材がカ
ーリングしたり、蓋材を容器に過剰の温度や圧力によっ
てヒートシールしたときも、蓋材のHS層間における凝
集破壊を起こすことによって開封容易な剥離性を備えた
容器の蓋材に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カップ型の一定の形状をもつ
容器は、固形あるいは液状の各種の食品、例えば、ヨー
グルト、プリン、ゼリーなどのデザート食品や果汁、コ
ーヒー、ココア、乳飲料などの液状物の飲料容器、ある
いは即席麺、スナック食品などの固形食品などの食器を
兼ねる包装容器として広く利用されていた。
【0003】カップ型容器により販売される商品は、内
容物を容器(カップ)に充填後、HS層を設けた蓋材で
容器をヒートシールによって密封して、流通・保管・販
売後、末端消費者が密封した蓋材を容器からヒートシー
ルの部分で開封し、飲食用などに供されている。そし
て、カップ容器と蓋材との組合せや構成は充填機適性
と、内容物が保存・流通時に要求する物理的、化学的特
性の他に末端で商品を消費する顧客が取扱い易いように
便利性を配慮したものとなっている。内容物の形状保持
にすぐれたカップ容器などの成形容器は、内容物の油の
酸化や、風味の低下などの化学変化を防いで保存期間を
長くするための、防湿、酸素、光、香味などの各種バリ
ア性を考慮した材料で作成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来より上記の各種バ
リア性得るためには、容器やその蓋材に金属アルミニウ
ム箔を構成することによって大部分の物性は満たされて
いた。そして、アルミニウム箔は、蓋材のカールを極力
阻止するために、15μm以上の厚みをもつことが必要
で、箔としては厚いものが使用されていた。例えば、容
器特に蓋材の基本的な構成は、紙基材と、アルミニウム
箔、及びHS層とからなる積層体であった。しかしなが
ら、金属アルミニウム箔を含む蓋材で密封された包装体
では、充填工程中に容器内に誤って混入された金属片を
探知するための金属検知器を使用することができないと
いう問題点があった。また、厚いアルミニウム箔は、蓋
材をごみとして焼却処理をしても灰分が比較的多いた
め、その廃棄処理が大変であるというばかりでなく、ア
ルミニウムの精錬に要する電力を含む資源の浪費という
問題があった。
【0005】また、紙を主体とするカップ容器の最内層
は、防湿性とヒートシール性とを備えたポリエチレンで
なされている。そして、その蓋材は、基材シートと、こ
の一方の面に少なくともHS層が設けられた積層体より
構成される。そして、蓋材のHS層には開封が容易なイ
ージピール性材料、例えば、凝集破壊で剥離するホット
メルト剤が使用されるのが一般的である。HS層は、容
器との密着を均一に安定して施すために紙基材とホット
メルトとの層間に、熱可塑性樹脂である柔らかいポリエ
チレン層やエチレン・酢酸ビニル共重合体を設けてヒー
トシールを完全にすることが行われていた。しかしなが
ら、充填工程に於ける蓋材の密封は、ヒートシールを完
全に行うために、熱・圧を強くする傾向がある。その熱
・圧で溶融したホットメルトが容器のフランジ端部に押
し出されて蓋材のポリエチレン又はエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体と、容器のヒートシール部を形成するフラン
ジのポリエチレンとが直接ヒートシールされて、強固な
ヒートシール部を形成することがある。このような場
合、蓋材を開封するときにホットメルト層の凝集破壊で
はなく、紙の層間剥離により紙の引き裂かれた層がフラ
ンジ部に残り開封ができなかったり、剥離ができず蓋材
を引裂いたりするという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ヒートシール部のフラ
ンジがポリエチレンで構成された包装容器をヒートシー
ルで密封するシート供給の蓋材において、カールがな
く、内容物保存性があり、充填工程中に容器内に誤って
混入された金属片を探知するための金属検知器を使用で
きるばかりでなく、容器を開封するときホットメルト層
の凝集破壊で易剥離できる蓋材の提供を課題とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、少なくとも、紙の一方の側に保水層を設
け、他の側に無機酸化物の蒸着膜を施した二軸延伸プラ
スチックフィルム、接着調整層及びホットメルト層とか
ら構成する蓋材である。上記の保水層が、水、又は水と
アルコールとからなる溶剤を含む樹脂から構成されるも
のである。そして、上記の樹脂がポリエチレンイミンか
らなる蓋材である。また、上記の接着調整層が、エチレ
ンとカルボキシル基を含むオレフィン系共重合体で構成
されるものである。そして、積層体の200〜800n
mの波長領域にわたる光線透過率が、15%以下に構成
された蓋材である。また、上記の積層体とヒートシール
するフランジがポリエチレンである容器の蓋材に用いら
れるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の蓋材は、図1に示すよう
に、少なくとも紙基材1の一方の側に保水層2を設け、
他の側に二軸延伸プラスチックフィルム42に無機酸化
物の蒸着膜41を施した蒸着フィルム4、接着調整層5
及びホットメルト層6とから構成する蓋材である。そし
て、紙基材1と蒸着フィルム4との積層は、硬化型の接
着剤層3を設けてドライラミネーションで積層するもの
である。
【0009】本発明に使用する紙基材は、蓋材に剛性を
与えるとともに印刷基材となるものである。セルロース
を主体とする紙基材は、吸・脱湿によって寸法変化が少
なく、且つ内容物を隠蔽する白色性をもつとともに表面
の印刷適性や逆面のラミネート適性(印刷インキの良好
な転移や、ドライラミネーション時における接着剤層の
均一な付着性)をもつことが必要である。そして、引裂
き強度、引っ張り強度などの機械適性や均一な厚みをも
ち、食品容器の材料に要求される、有害重金属、蛍光染
料、環境汚染源となる塩素化合物などを含まないもので
あれば特にその種類を限定するものではない。例えば、
片ツヤクラフト紙、サラシクラフト紙、模造紙、片面あ
るいは両面コート紙がある。そして、白色の隠蔽性を与
えるために、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛な
ど白色あるいは体質顔料を紙に抄き込んだり、これらを
含む塗工材を用いたコート紙を使用することができる。
紙基材の坪量は、30g/m2 〜100g/m2 、特殊
な用途によっては350g/m2 程度の厚いものでも使
用できる。
【0010】上記の紙基材は、1〜2層の延伸あるいは
無延伸のプラスチックフィルムと積層して、紙に強度を
与えたり、表面の光沢や、各種のバリア性を与えたりす
ることができる。これらのプラスチックには、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、6
ナイロン、6,6ナイロン、ポリプロピレンなどがあ
る。また、プラスチックフィルム積層は、上記の紙基材
に保水層を設けてから行うことが好ましく、これによっ
て、紙に印刷形成した絵柄層にプラスチックフィルムを
積層したり、プラスチックフィルムに印刷したりして、
光沢や印刷効果に優れるばかりでなく表面の耐久性に優
れた絵柄層を構成できる。
【0011】本発明の(積層した)蓋材は、紙基材に予
め保水層を設けることによって積層体のカールを防止す
ることができる。すなわち、カーリングを防止する保水
層2は、図1に示すように紙基材1の二軸延伸プラスチ
ックフィルムの反対側に水、又は水とアルコールとに溶
解した樹脂を塗工して設けるものである。保水層に使用
する水溶性の樹脂などは、デンプン、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリル酸又はポリメタアクリル酸のアンモ
ニウム塩、ポリエチレンイミン、メラミン、メチルセル
ロース、エチルセルロースやグリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステ
ル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、トリメチロ
ールプロパン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリ
セリン脂肪酸エステルなどがある。
【0012】保水層は、上記の樹脂などから1種あるい
は3種程度を水、又は水とアルコール(メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール)とに希釈した塗工
液を紙基材のHS層とは反対の面に塗工形成するもので
ある。そして、塗工の厚みは、紙基材1の厚みの1/1
0〜8/10になるように塗工液を含まない部分を形成
することが好ましい。このように塗工した紙基材を乾燥
すると、紙基材の塗工面が収縮して塗工面を凹としたカ
ールを生ずる。一方、紙基材の非保水層の側に二軸延伸
フィルムを積層し接着調整層や、ホットメルト層を塗工
・形成すると、接着調整層(オレフィン系樹脂)や、ホ
ットメルト層が冷却・固化するときに生ずる収縮によっ
てホットメルト層側を凹とするカールを発生する。以上
のように紙基材の保水層側を凹とするカールと、紙のホ
ットメルト層側を凹とするカールの力が相殺されるため
に、結果として積層体である蓋材がカールのない平らな
蓋材を構成するものである。
【0013】無機酸化物を施す二軸延伸プラスチックフ
ィルムは、無機酸化物の蒸着工程に必要な厚み精度、揮
発成分が容易に除去できるなどの特性の他、蓋材に機械
的強度を与え、蓋材を容器のフランジにヒートシール
後、開封のときに紙の層に破壊が及ぶことを阻止する作
用をもつものである。そして、食品容器の材料に要求さ
れる、有害重金属、蛍光染料、環境汚染源となる塩素化
合物などを含まないものである。好ましい材料は、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、6又は6,6ナイロン、ポリプロピレンなどから選
択できる。二軸延伸フィルムの厚みは、その材質、要求
される強度にもよるが、6〜50μmであり、好ましい
ものは12〜25μmのポリエチレンテレフタレートの
フィルムである。
【0014】無機酸化物の蒸着膜は、蓋材に防湿性をも
たせるために付与するものであり、SiOx 、Al
x 、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウムなど
から適宜選択して使用することができる。無機酸化物の
蒸着膜の形成は、イオンビーム法、電子ビーム法などの
真空蒸着法の他にスパッタリング法などから任意の方法
で形成する。
【0015】本発明に必要な無機酸化物の蒸着膜の厚み
は、200〜2000Åの厚みが好ましく、これにより
3g/m2 ・24hr以下の透湿度をもつことができ
る。無機酸化物の厚みが2000Å、特に3000Åを
超えると被蒸着フィルムの剛性と厚みによっては、無機
酸化物の蒸着膜にクラックを発生して透湿度を悪化する
危険性があるとともに材料コストが高くなり省資源的見
地という点からも好ましくない。無機酸化物の厚みが2
00Å以下、更には100μm以下になると、所望の防
湿効果を安定して奏することが困難になり好ましくな
い。また、無機酸化物の蒸着膜と、二軸延伸プラスチッ
クフィルムとの接着はできるかぎり強固にすることによ
り、安定した防湿効果を奏することができる。そのため
に、被蒸着フィルムに、コロナ放電処理を施したり、プ
ライマー層の処理を設けたり、あるいは両方の処理を行
う事が好ましい。
【0016】紙基材と蒸着フィルムとの積層は、原則と
して、二軸延伸フィルムに施した蒸着膜と紙基材とを相
対して行う。このようにすることにより、比較的脆い蒸
着膜が接調整層を設ける後工程で外部と直接接触するこ
とがないため、蒸着膜が損傷されることがなく初期の防
湿性を維持することができる。積層は、従来より公知の
ウエットラミネーション、硬化型接着剤によるドライラ
ミネーション(接着剤の成分を溶剤に溶解して塗工する
ラッカーラミネーション、揮発成分を含まない接着剤を
塗工するノンソルラミ)、非硬化型接着剤層であるホッ
トメルトを接着剤層とするワックスラミネーション、粘
着剤を接着剤層とする一種のドライラミネーション、そ
して、溶融押出ししたポリエチレンなどの熱可塑性樹脂
を接着性樹脂層とするサンドイッチラミネーションがあ
る。
【0017】接着調整層は、容器に蓋材を圧着するとき
にクッション効果によって両者の密着を均一にする効果
を奏するものである。また、蓋材のHS層であるホット
メルト層が、過加熱によって溶出して容器フランジのヒ
ートシール部であるポリエチレンと上記の接着調整層と
が直接に接触して形成されたヒートシール部が強固にな
ることを防ぐ作用をもつものである。また、接着調整層
とホットメルト層との接着強度は、ホットメルト層の凝
集破壊強度より強く、上記容器のポリエチレンと接着調
整層とのヒートシール強度を上回ることが好ましい。こ
のような作用を奏するポリエチレンとのヒートシール強
度を調整する材料としては、70〜95モル%エチレン
と、30〜5モル%のカルボキシル基を含むオレフィン
系共重合体が好ましく使用することができる。例えば、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸
共重合体、エチレン・メタアクリル酸共重合体、エチレ
ン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタアク
リル酸エステル共重合体、アイオノマーなどがある。
【0018】上記のオレフィン系共重合体は、図1に示
すとおりの蓋材の二軸延伸フィルム42に溶融押出しコ
ーテイングすることにより形成できる。そして、接着調
整層と二軸延伸フィルムとの接着をより強固に安定させ
るためには、二軸延伸フィルムがコロナ放電処理を施し
た面であることが好ましい。コロナ放電処理は、二軸延
伸フィルム単独で別工程で行っても、接着調整層の樹脂
を溶融押出しコーテイングする直前に行ってもよい。ま
た、接着調整層を設ける側の二軸延伸フィルムに、イソ
シアネート系化合物を主とするプライマー処理を施した
り、溶融状態の接着調整層の塗工面をオゾンガスによる
接着強化処理を施したりすることが好ましい。そして、
そのコーテイング厚みは10〜50μmが好ましく、1
0μm以下の場合は、接着調整層としての膜を安定して
形成できず、50μm以上では高価格資源の浪費とな
る。
【0019】本発明のHS層は、凝集破壊で易剥離性を
もつホットメルトで構成する。ホットメルトは、通常の
酢酸ビニルが10〜40重量%含むエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体を30〜50重量%と、ワックス又はマイク
ロクリスタリンワックスが30〜40重量%と、粘着付
与剤を15〜30重量%とを主成分とし、その他必要に
応じて滑剤、ブロッキング防止剤、可塑剤、充填剤、酸
化防止剤などを適宜加えて構成するものである。粘着付
与剤は、水素添加ロジン又はそのグリセリン、ペンタエ
リスリトール、トリメチロールプロパンとのエステル
(エステルガム)や、クマロン・インデン・スチレン系
樹脂などのなかから選定する。好ましくは熱的に安定化
した水素添加ロジン又はそのグリセリン、ペンタエリス
リトールとのエステルである。ホットメルト層は加熱溶
融した材料を、押出しコーテイングしたり、ロールコー
テイングや、グラビアコーテイングで塗工形成する。押
出しコーテイングによる方法は、高粘度の材料には適す
るが、安定した塗工量でHS層を形成できるのはグラビ
アコーテイングによる方法である。塗工量は、10〜4
0g/m2 、好ましくは25〜30g/m2 である。
【0020】紙基材と蒸着フィルムとの積層は、図1に
示すとおりの、非吸収フィルムである蒸着フィルム4の
蒸着膜41に接着剤層3を設けて紙基材1とドライラミ
ネーションしたり、図示はしないが非吸収フィルムにプ
ライマー層を設けて熱可塑性樹脂を接着性樹脂層として
サンドイッチラミネーションしたりして行う。
【0021】ドライラミネーションの接着剤層は通常の
ポリエステル・ポリイソシアネート、ポリエーテル・ポ
リイソシアネートやポリエステル、エポキシ系接着剤な
どを溶剤に溶解したラッカー型の接着剤や、溶剤を含ま
ないいわゆるノンソル型接着剤を2〜10g/m2 (乾
燥したときの塗工量、以下同様に記載する。)を蒸着フ
ィルムに塗工して積層する。ドライラミネーション法
は、サンドイッチラミネーションと比較して、蒸着フィ
ルムの附加される温度も低く、溶融押出しコーテイング
で形成される接着性樹脂層の収縮により促進されるカー
ルが少なく好ましい方法である。
【0022】サンドイッチラミネーションに使用する基
材シートのプライマー層は、ポリエチレンイミン、ポリ
ブタジエン、有機チタン化合物、イソシアネート、ポリ
ウレタンなどの溶液を0.1〜2g/m2 の塗工量で設
けてプライマー処理を行う。また、積層に使用するフィ
ルムをコロナ放電処理、オゾン処理をして接着性樹脂を
押出しコートする基材シート及び中間層との接着を強固
なものにできる。
【0023】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細
に説明する。 (実施例 1)図1に示すとおり、両面コート紙(坪量
60g/m2 :紙基材1)の一方の側に、ポリエチレン
イミンが1重量%、イソプロピルアルコール14重量
%、水85重量%よりなる保水層塗工液を版深20μm
のグラビア版を用いて全面に塗工し保水層2を形成し
た。一方、厚み12μmポリエステルフィルム42に形
成した蒸着フィルム4のアルミニウムの蒸着膜41にウ
レタン系樹脂よりなる接着剤層3を施して、紙基材1と
をドライラミネーションで積層した。そして、上記の積
層フィルムのポリエステルフィルム42のコロナ放電処
理面にイソシアネート系樹脂からなるプライマー層を設
けて、メタアクリル酸を10モル%含む30μmの厚み
のエチレン・メタアクリル酸共重合体からなる接着調整
層5を溶融押出しコートで形成した。次いで、マイクロ
クリスタリンワックス、水素添加ロジンのエステルガ
ム、及び酢酸ビニルを32重量%含むエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体とを主成分とする混合物からなるホットル
ト系コンパウンドをグラビアホットメルトコート法によ
って塗工量が20g/m2 になるようにホットメルト層
6を形成し、実施例1の蓋材10を作成した。
【0024】(実施例 2)実施例1の紙基材1を、片
面コート紙(坪量 52g/m2 )とし、そのコート面
側に、実施例1と同様の保水層2を形成した。そして、
接着調整層5を厚み20μmの酢酸ビニルを6重量%含
むエチレン・酢酸ビニル共重合体を形成した以外は実施
例1と同様に加工して、実施例2の蓋材を作成した。
【0025】(比較例 1)実施例1の蒸着フィルム
を、非蒸着のポリエステルフィルムとし、接着調整層と
して低密度ポリエチレンを溶融押出しコートで形成した
以外は実施例1と同様にして比較例1の蓋材を作成し
た。
【0026】(評価結果)実施例1、2及び比較例1の
各蓋材の物性について評価した結果を表1に示す。 ・カール:目視で評価した結果を○(良好)、×(不
良)で示す。 ・透湿度:JIS K7129−1992に規定したプ
ラスチックフィルム及びシートの水蒸気透過度試験法B
法(赤外センサー法)に準拠する。 測定単位: g/m2・24時間 ・全光線透過率:JIS K7105ー1961に規定
した光線透過率に準じて200〜800nmの光線透過
率を測定する。 ・ヒートシール性:(開封性及び剥離状況) フランジ部がポリエチレン(PE)の紙カップ及びポリ
スチレン(PS)からなるフランジ部をもつ成形容器に
リングシーラーを用いて、ヒートシール温度を160℃
及び190℃、シール圧力を1kg/cm2 、時間を
0.6秒の条件でヒートシールした。そして、その開封
性の難易、及び剥離部の外観を評価した。
【0027】
【表1】 蓋材の物性 *1 ホットメルト側に凹部となるカールを発生。
【0028】
【表2】蓋材とポリエチレンフランジとのヒートシール
状況 *2 容器のポリエチレンが切れて紙ムケとなる。
【0029】
【表3】 蓋材とポリスチレンのフランジとのヒートシ
ール状況 *3 剥離部にホットメルトが残る外観不良 *4 接着調整層とHS層との界面剥離。
【0030】
【発明の効果】紙基材に保水層を設け、バリア層に蒸着
フィルム、更にホットメルトからなるヒートシーラント
層とバリア層との間にポリオレフイン系樹脂からなる接
着調整層を設けた蓋材は、各層間の接着は強固に安定す
る効果を奏する。そして、容器のフランジとのヒートシ
ール強度が安定したホットメルトからなるHS層を設け
た蓋材は、ホットメルトの層間で凝集破壊を起こして容
易に剥離する効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋材の断面を表す概念図である。
【符号の説明】
1 紙基材 2 保水層 3 接着剤層 4 蒸着フィルム 5 接着調整層 6 ホットメルト層 10 蓋材 41 蒸着膜 42 二軸延伸フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E084 AA02 AA12 AA25 AA34 AA37 AB01 AB10 BA07 BA08 BA09 CC03 CC04 CC07 CC08 FD13 GB08 LA01 4F100 AB10 AK01D AK04G AK25G AK41 AK68 AK70G AK80B AL01G AT00D BA05 CB03E DG10A EH46 EH66C EJ38D GB18 JB05B JD01C JD04 JL10 JL12 JN02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、紙の一方の側に保水層を設
    け、他の側に無機酸化物の蒸着膜を施した二軸延伸プラ
    スチックフィルム、接着調整層及びホットメルト層とか
    らなる積層体であることを特徴とする蓋材。
  2. 【請求項2】 上記の保水層が、水、又は水とアルコー
    ルとからなる溶剤に溶解した樹脂を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の蓋材。
  3. 【請求項3】 上記の樹脂が、ポリエチレンイミンであ
    ることを特徴とする請求項1乃至2に記載の蓋材。
  4. 【請求項4】 上記の接着調整層が、エチレンとカルボ
    キシル基を含むオレフィン系共重合体であることを特徴
    とする請求項1乃至3に記載の蓋材。
  5. 【請求項5】 上記の積層体の200〜800nmにわ
    たる波長領域の光線透過率が、15%以下であることを
    特徴とする請求項1乃至4に記載の蓋材。
  6. 【請求項6】 上記の積層体とヒートシールするフラン
    ジがポリエチレンである容器の蓋材に用いられることを
    特徴とする請求項1乃至5に記載の蓋材。
JP10295022A 1998-10-16 1998-10-16 蓋 材 Pending JP2000118546A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10295022A JP2000118546A (ja) 1998-10-16 1998-10-16 蓋 材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10295022A JP2000118546A (ja) 1998-10-16 1998-10-16 蓋 材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000118546A true JP2000118546A (ja) 2000-04-25

Family

ID=17815325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10295022A Pending JP2000118546A (ja) 1998-10-16 1998-10-16 蓋 材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000118546A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002104484A (ja) * 2000-09-25 2002-04-10 Toppan Printing Co Ltd 蓋 材
JP2002145254A (ja) * 2000-11-13 2002-05-22 Dainippon Printing Co Ltd 液体紙容器
JP2002154532A (ja) * 2000-11-15 2002-05-28 Dainippon Printing Co Ltd 液体紙容器
JP2002154533A (ja) * 2000-11-15 2002-05-28 Dainippon Printing Co Ltd 液体紙容器
JP2013209127A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toppan Printing Co Ltd 蒸気抜き蓋材およびそれを用いた密封容器
WO2023149365A1 (ja) * 2022-02-07 2023-08-10 共同印刷株式会社 巻回シート付きチューブ容器

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002104484A (ja) * 2000-09-25 2002-04-10 Toppan Printing Co Ltd 蓋 材
JP2002145254A (ja) * 2000-11-13 2002-05-22 Dainippon Printing Co Ltd 液体紙容器
JP2002154532A (ja) * 2000-11-15 2002-05-28 Dainippon Printing Co Ltd 液体紙容器
JP2002154533A (ja) * 2000-11-15 2002-05-28 Dainippon Printing Co Ltd 液体紙容器
JP2013209127A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toppan Printing Co Ltd 蒸気抜き蓋材およびそれを用いた密封容器
WO2023149365A1 (ja) * 2022-02-07 2023-08-10 共同印刷株式会社 巻回シート付きチューブ容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060151415A1 (en) Pull-tab sealing member with improved heat distribution for a container
JP2004017984A (ja) レトルト処理用紙容器の積層体およびレトルト処理用紙容器
JP2007210640A (ja) プルタブ、該プルタブを有する紙容器および紙容器入り飲料
JP2000167972A (ja) 透明バリアフィルム、それを使用した積層材および包装用容器
JPH0948468A (ja) 蓋 材
JP2000263727A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP2000118546A (ja) 蓋 材
JPH11263378A (ja) 液体小袋包装体
JP2004050605A (ja) 積層体
JP4372920B2 (ja) 蓋材
JP4225008B2 (ja) 容器の蓋材用フィルムの製造方法、容器の蓋材および再封性包装容器
JP4489204B2 (ja) 蓋材
JP2003237816A (ja) 蓋 材
JP2003145699A (ja) 深絞り包装用共押出複合フィルム及び深絞り包装体
JP2000006295A (ja) 熱封緘性蓋材
JPH10156998A (ja) 透明バリアフィルム、それを使用した積層材および包装用容器
JP2000263726A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP4529251B2 (ja) 蓋材
JP2000233479A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP3688060B2 (ja) 熱封緘性蓋材
JPH111270A (ja) 熱封緘用蓋材
JP3765845B2 (ja) 耐油性及び耐ボイル性に優れる包装袋
JP3883624B2 (ja) 紙容器形成用積層材、およびそれを使用した包装用紙容器
JP6041123B2 (ja) ガラス容器用易貫通性蓋材
JP2001055262A (ja) 蓋材及びそれを用いた包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081001

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090210