JP2000006295A - 熱封緘性蓋材 - Google Patents

熱封緘性蓋材

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JP2000006295A JP17237098A JP17237098A JP2000006295A JP 2000006295 A JP2000006295 A JP 2000006295A JP 17237098 A JP17237098 A JP 17237098A JP 17237098 A JP17237098 A JP 17237098A JP 2000006295 A JP2000006295 A JP 2000006295A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミ箔等の金属材料を含まず、金属探知機
による製品検査、及び電子レンジによる内容物の加熱が
可能で、使用後の廃棄性に優れると共に、遮光性、イー
ジーピール性を備え、且つ枚葉の蓋材としてもカールが
ないという性能及び使用適性に優れた熱封緘性蓋材を提
供する。 【解決手段】 保水剤が供給された紙層1を基材とし、
少なくともその内面側に遮光性インキ層4を設け、更に
最内層にホットメルト層6を積層して熱封緘性蓋材20を
構成する。尚、紙層1の紙には坪量80〜110g/m
2 の両面塗工紙を用い、遮光性インキ層4とホットメル
ト層6との間にはポリオレフィン系樹脂よりなる接着層
5を設けることが好ましく、また、熱封緘性蓋材20に
は、図に示すようにホットメルト層6の内面側などその
表面に凹凸パターンを賦型することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品用カップ型容
器の熱封緘性蓋材に関し、更に詳しくは、蓋材の構成材
料からアルミニウム箔などの金属を除き、紙と樹脂を主
とする材料で構成し、金属探知機による検査適性や、電
子レンジによる加熱適性などを付与すると共に、カール
がなく、遮光性を備えて食品の保存性もよく、また、開
封時には、紙層や層間などで剥離することがなく、蓋材
全体をきれいに開封でき、更に、使用後の廃棄性もよい
という総合的に性能に優れた熱封緘性蓋材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品用カップ型容器の蓋材として
は、例えば、紙/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリ
エチレン/ホットメルト層の構成からなる熱封緘性蓋材
が、一般的に使用されている。この構成の蓋材のアルミ
ニウム箔層には、その剛性、塑性変形性の点から、15
μm以上の厚さのアルミニウム箔が用いられている。ま
た、アルミニウム箔を使用しない構成の蓋材では、例え
ば、紙/接着剤又はポリエチレン/2軸延伸プラスチッ
クフィルム/ポリエチレン/ホットメルト層のような構
成が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ア
ルミニウム箔を用いた構成の蓋材は、アルミニウム箔の
特性である剛性、塑性変形性により、カールの発生を少
なくでき、また、開封時の折り曲げによる蓋材の部分的
な開口性およびそれを戻した時の再閉鎖性がよく、更
に、遮光性に優れるなどの長所を有する反面、内容物充
填後の金属探知機による金属異物の混入検査や、使用時
の電子レンジによる内容物の加熱ができず、また、コス
トも割高となり、使用後の廃棄性についても、焼却では
燃えかすが残り、埋め立てでは分解しないなどの問題が
あった。
【0004】また、後者のアルミニウム箔を使用しない
構成の蓋材は、前記アルミニウム箔の使用による欠点は
解消されるものの、逆に、アルミニウム箔の使用による
長所が失われ、カールが発生しやすくなると共に、開封
時、蓋材の折り曲げによる開口性およびその戻しによる
再閉鎖性が低下し、また、蓋材の遮光性も低下して、内
容物の保存性を低下させる問題があった。
【0005】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、蓋材の構
成材料からアルミニウム箔などの金属を除き、紙と樹脂
を主とする材料で構成することにより、金属探知機によ
る検査、および、電子レンジによる加熱を可能とし、使
用後の廃棄性を改善すると共に、カールも少なく、開封
時、蓋材の折り曲げによる開口性、および、その戻しに
よる再閉鎖性もよく、また、遮光性も良好で、イージー
ピール性にも優れるという、総合的に優れた性能の熱封
緘性蓋材を生産性よく提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、保水剤が供給された紙層を含み、最内層
がホットメルト層である積層シートを用いてなる蓋材に
おいて、少なくとも紙層の内面側に遮光性インキ層が積
層され、該蓋材の200〜800nmの波長領域におけ
る光透過率が15%以下であることを特徴とする熱封緘
性蓋材からなる。
【0007】このような構成を採ることにより、熱封緘
性蓋材は、基材となる紙層に保水剤が供給されているの
でその水分率が経時的に安定したものとなる。そして、
蓋材の製造に際して、紙の外面側に保水剤を塗布、乾燥
して供給し、また、その上に文字、絵柄などのインキお
よびオーバープリントニスの印刷を行って乾燥した際、
外面側が収縮し、一時的に外面側に凹状のカールを生じ
るが、次いで、内面側に遮光性インキ層の印刷、および
接着層、最内層のホットメルト層などの積層を行うこと
により、内面側に収縮を生じるので、内面側に凹状にカ
ールする力が働き、蓋材の両面で収縮のバランスを採る
ことができ、カールの発生を防止することができる。
【0008】そして、蓋材は、少なくとも紙層の内面側
に、遮光性インキ層が積層され、蓋材の200〜800
nmの波長領域における光透過率が15%以下とされて
いるので、光の影響を受けやすい食品中の油分の変質を
防止することができ、食品の保存性を向上させることが
できる。更に、最内層にホットメルト層が積層されてい
るので、蓋材に熱封緘性とイージーピール性とを付与す
ることができる。また、蓋材の構成材料にアルミニウム
箔など金属を用いていないので、金属探知機による金属
異物の検査や、電子レンジによる加熱が可能であり、コ
ストも安く、使用後の廃棄性にも優れている。
【0009】請求項2に記載した発明は、前記紙層が、
坪量80〜110g/m2 の両面塗工紙であることを特
徴とする請求項1記載の熱封緘性蓋材からなる。
【0010】このような構成を採ることにより、紙層が
適度の厚さと剛性とを有するので、カール防止にも寄与
するほか、開封時に蓋材の一部を折り曲げて開口部を形
成し、また、その折り曲げを戻して、開口部を閉じるこ
とも容易に行えるようになる。更に、紙層は、両面塗工
紙であり、その両面に所謂クレーコートが施されている
ため、塗工層自体がある程度の遮光性を有し、また、紙
層の両面が、その表面平滑性、印刷適性に優れており、
外面側の絵柄等の印刷効果の向上、および、内面側の遮
光性インキ層の均一な皮膜形成が可能となり、遮光性の
向上が得られる。特に、内面側の遮光性インキ層は、紙
面に対する目止め効果も有しているため、最内層のホッ
トメルト層の積層に際して、接着層を介在させる際、こ
れを有効に使用することができ、少量の接着層で充分な
積層強度を得ることができる。
【0011】請求項3に記載した発明は、前記最内層の
ホットメルト層が、ポリオレフィン系樹脂よりなる接着
層を介して積層されていることを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の熱封緘性蓋材である。上記接着層は、前
述のように、ホットメルト層の蓋材への積層強度を強く
すると共に、蓋材のヒートシールの安全性を高めるため
に用いるものであり、このような接着層として従来は、
ポリエチレンが主に使用されてきた。しかし、本発明の
蓋材の構成では、ポリエチレンは必ずしも適していな
い。その理由の一つは、ポリエチレンは比較的硬く加工
時の収縮力が強いため、カールが強くなることであり、
もう一つは、蓋材を適用する容器として、近年、内面に
ポリエチレンがラミネートされた紙容器や、ポリエチレ
ン製容器などのように、蓋材がヒートシールされる面が
ポリエチレンで形成された容器が増えており、このよう
な場合、蓋材の前記接着層にポリエチレンが使用されて
いると、蓋材のヒートシールが過度の条件で行われる
と、ホットメルト層が押しのけられ、ポリエチレン同士
がヒートシールされ、シール強度が強くなりすぎてイー
ジーピール性が損なわれることである。
【0012】従って、接着層は、ポリエチレンよりも軟
質で加工時の収縮力が弱く、且つ、ポリエチレンとのヒ
ートシール強度を多少緩和できるものが好ましい。この
点から、接着層には、エチレンと酢酸ビニル、または、
エチレンとアクリル酸、メタアクリル酸、またはそのエ
ステルなどとの共重合体などのポリオレフィン系樹脂を
用いることが好ましい。また、これらの共重合体でカル
ボン酸基を有するものは、これを金属イオンで架橋した
アイオノマーも同様に好ましく使用することができる。
【0013】このような構成を採ることにより、ホット
メルト層の遮光性インキ層面への接着強度が向上し、容
器にヒートシールされた蓋材を開封する際、ヒートシー
ル部のホットメルト層全体が、蓋材から剥離して容器側
に移行するようなことがなくなり、容器側の剥離面をき
れいな状態で開封することができる。また、ヒートシー
ル部がポリエチレンで形成される容器に対して、過度の
条件でヒートシールが行われた場合でも、ヒートシール
強度が強くなりすぎることがなく、イージーピール性を
保つことができる。
【0014】そして、請求項4に記載した発明は、前記
熱封緘性蓋材に凹凸パターンが賦型され、且つ、該熱封
緘性蓋材が、所定の形状に打ち抜かれた枚葉形態である
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱
封緘性蓋材である。
【0015】本発明の熱封緘性蓋材は、巻き取り状の蓋
材として、巻き取り状の蓋材を使用する充填シール機な
どでも、勿論使用することができるが、上記のような構
成を採ることにより、枚葉に打ち抜かれた熱封緘性蓋材
を積み重ねても、蓋材同士の接触面積が減少するため、
ブロッキングするようなことがなく、また、蓋材の表裏
間の滑り性も改善されるため、枚葉形態の蓋材を使用す
る充填シール機で使用しても、蓋材の繰り出し適性がよ
く、二枚差しなどのトラブルがなく良好に使用すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の熱封緘性蓋材の構
成、および製造方法などその実施の形態について図面を
用いて説明する。図1、図2は、それぞれ本発明の熱封
緘性蓋材の一実施例の構成を示す模式断面図である。但
し、本発明は、これらの図面に限定されるものではな
い。
【0017】図1に示した熱封緘性蓋材10は、保水剤
が供給された紙層1を基材とし、その外面側に、文字、
絵柄等のインキ層2を印刷し、その上に透明なオーバー
プリント層3を印刷し、紙層1の内面側には、遮光性イ
ンキ層4を印刷などにより積層し、その上にポリオレフ
ィン系樹脂からなる接着層5を積層し、更にその上に、
最内層としてホットメルト層6を積層した構成である。
【0018】上記構成において、紙層1は、熱封緘性蓋
材10の基材となるものであり、剛性を有し、引っ張り
強度、引き裂き強度などの機械的強度や層間強度に優れ
ると共に、その両面に印刷などによるインキ層が設けら
れることから、印刷適性にも優れていることが好まし
い。従って、特に限定はされないが、例えば、坪量が8
0〜110g/m2 程度で、両面に所謂クレーコートが
施された両面塗工紙などが好適に使用できる。坪量が8
0g/m2 未満の場合は、剛性や機械的強度がやや不足
し、110g/m2 を超える場合は、剛性は既に充分で
あり、それ以上の必要性がなく、むしろヒートシールに
時間を要し、また、紙の層間強度なども低下傾向となる
ため好ましくない。
【0019】また、紙層1に供給する保水剤としては、
水、アルコール類、ポリエチレンイミンなどを主成分と
する保水剤を用いることができ、アルコール類として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ブタノールなどを使用することができる。保水剤の
具体例として、水85重量%、エタノール14重量%、
ポリエチレンイミン1重量%のような組成の保水剤が挙
げられる。このような保水剤を、紙層1に供給する方法
は、例えばグラビア印刷などにより、紙層1の外面側に
文字、絵柄などを印刷する際、多色グラビア印刷機を用
いて第1ユニットでベタ版を用いて保水剤を印刷し、過
剰の水、アルコールを乾燥し、続いて文字、絵柄などの
印刷とオーバープリントニスの印刷を行うことにより、
外面側の印刷とインラインで保水剤を紙層1に供給する
ことができる。
【0020】次に、紙層1の内面側に積層する遮光性イ
ンキ層4は、200〜800nmの波長領域の光を吸収
または反射して遮光し、蓋材のこの波長領域の光透過率
を15%以下とするものである。このような遮光性イン
キ層4に用いる顔料としては、例えばカーボンブラック
のような黒色顔料であれば単独でも略遮光することがで
きる。しかし、例え蓋材の内面であっても、黒色顔料単
独では、食品用容器の蓋材として意匠性、イメージの点
で必ずしも好ましいものとは言えない。
【0021】従って、黒色顔料と白色顔料とを組み合わ
せて用いることが、蓋材の遮光性と意匠性とを両立でき
る点で好ましい。この場合、遮光性インキ層4を設ける
方法は、例えば、黒色顔料と白色顔料とを混合して作製
したインキを印刷して遮光性インキ層4を設けてもよ
く、また、黒色顔料を用いた黒色インキと白色顔料を用
いた白色インキとに分割して、先に黒色インキを印刷
し、その上に白色インキを重ね刷りし、黒色インキ層を
隠蔽するようにして設けてもよい。
【0022】このような遮光性インキ層4に用いる白色
顔料としては、二酸化チタン、亜鉛華、炭酸カルシウ
ム、クレー(カオリン)、硫酸バリウムなどを使用する
ことができ、これらの白色顔料は、主に390nm以下
の紫外域の光を有効に遮光することができる。また、前
記黒色顔料には、カーボンブラックのほかに、下記のよ
うな有機または無機の顔料を適宜組み合わせて用いるこ
とができ、具体的には、有機顔料では、フタロシアニン
顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、アントラキノ
ン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、ジケト
ピロロピロール顔料、アントラピリジン顔料、アンサン
スロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔
料、ペリノン顔料、ペリレン顔料、イソインドリノン顔
料、チオインジゴ顔料などが挙げられ、無機顔料では、
酸化鉄、群青、紺青、酸化コバルト、ストロンチウムク
ロメート、チタンイエロー、ジンククロメート、鉄黒、
モリブデンレッド、エメラルドグリーン、カドミウムイ
エロー、カドミウムレッド、コバルトブルーなどが挙げ
られる。
【0023】このような遮光性インキ層4は、必要に応
じて紙層1の外面側の文字、絵柄などのインキ層2の下
にも追加して設けることができる。只、その場合、外面
側の絵柄などの意匠性を損なわない程度に色調に配慮す
ることが必要である。また、このような遮光性インキ層
4は、印刷方式のほか、コーティング方式で設けてもよ
く、その塗布量は、固形分で4〜10g/m2 が好まし
い。
【0024】次に、前記遮光性インキ層4と最内層のホ
ットメルト層6との間に設けるポリオレフィン系樹脂よ
りなる接着層5は、先に説明した通り、ポリオレフィン
系樹脂の中でも特に、エチレンと酢酸ビニル、または、
エチレンとアクリル酸、メタアクリル酸、またはそのエ
ステルなどとの共重合体、或いは、アイオノマーを用い
ることが好ましい。このような接着層5は、厚さ2〜1
5μm程度に設けることが適当であり、その積層方法
は、上記のようなポリオレフィン系樹脂のエマルジョン
もしくはディスパージョン、または溶液をコーティング
方式で塗布し、加熱乾燥して積層してもよく、また、押
し出しコート法で積層してもよい。
【0025】次に、前記接着層5の上に設ける最内層の
ホットメルト層6は、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレンなど材質の異なる種々の容器に対して、共
通してイージーピール性を有するシーラントとして適用
できることが好ましく、例えば、酢酸ビニル含有率が1
0〜40重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が30
〜50重量%、ワックス類(マイクロクリスタリンワッ
クス単独、またはこれとその他のワックスとの混合物)
が30〜40重量%、粘着付与剤が15〜30重量%、
更に必要に応じてその他の添加剤が10重量%の範囲で
適宜溶融混合されたような組成のホットメルト材を使用
することができる。
【0026】上記の粘着付与剤としては、水添ロジン、
ロジン系樹脂、石油樹脂、テルペン系樹脂、クマロン・
インデン・スチレン系樹脂、イソプレン系樹脂などが使
用でき、これらの中から適宜選択して使用することがで
きる。また、その他の添加剤は、滑剤、ブロッキング防
止剤、熱安定剤などであり、滑剤・ブロッキング防止剤
としては、脂肪酸エステル、アマイド、アミン類、そし
て無機化合物の微粉末などで、また、熱安定剤として
は、ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール類、n
−オクタデシル−β(4′−ヒドロキシ3′,5−ジ−
t−ブチルフェニル)プロピオネートなどが挙げられ、
これらの公知のものから適宜選択して使用することがで
きる。尚、このようなホットメルト材は、これを使用し
た蓋材が例えば電子レンジで内容物を加熱するような容
器に用いられる場合は、それに耐える程度の耐熱性を有
することが必要であり、その軟化点が100〜120℃
程度であることが好ましい。
【0027】このようなホットメルト層6は、加熱溶融
させたホットメルト材を加熱グラビアシリンダーで塗布
し、冷却する加熱グラビアコート法のほか、溶融押し出
しコーティング法などで積層することができる。ホット
メルト層6の塗布量は、10g/m2 〜40g/m2
範囲が適当であり、通常は20〜35g/m2 が好まし
い。
【0028】図2に示した熱封緘性蓋材20は、前記図
1に示した熱封緘性蓋材10の構成において、紙層1の
外面側にも遮光性インキ層4′を追加して設けると共
に、ホットメルト層6に、図に示したように凹凸パター
ンを賦型して構成したものである。上記凹凸パターン
は、蓋材20の耐ブロッキング性、および、枚葉形態の
場合の蓋材20の充填シール機における繰り出し適性を
向上させるために設けるものであり、その形状は、布目
状、線状、その他細かな抽象柄など、任意のパターンで
設けてよく、凹凸部の高さの差は5〜30μmの範囲が
適当である。このような凹凸パターンは、公知のエンボ
ス法で設けることができ、図2に示したように、ホット
メルト層の内面側のみに設けてもよく、また、蓋材20
の全層にわたるように設けてもよい。
【0029】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的
に説明する。 (実施例1)図1に示した構成の熱封緘性蓋材10を作
製することとし、基材の紙として、坪量90g/m2
両面コート紙を用い、その外面側に多色グラビア印刷機
を用いて、第1ユニットで水85重量%、エタノール1
4重量%、ポリエチレンイミン1重量%からなる保水剤
を版深25μmのベタ版で印刷、乾燥して供給し、第2
以降のユニットで、文字、絵柄等のインキ層2とオーバ
ープリント層3の印刷を行った。この工程で、前記保水
剤は、紙層1の外面側からその一部が乾燥する。
【0030】次いで、紙層1の内面側に多色グラビア印
刷機を用いて、カーボンブラックと酸化チタンの混合系
の顔料を添加して作製したグレー色のインキを版深35
μmのベタ版を用いて、2ユニットで重ね刷りし、塗布
量6g/m2 (固形分)の遮光性インキ層4を設けた。
次に、前記遮光性インキ層4の上に、リバースロールコ
ーターを用いて、エチレン−メタクリル酸共重合体のデ
ィスパージョンを乾燥時の塗布量が2g/m2となるよ
うに塗布し、加熱乾燥して接着層5を設け、更にその上
に最内層のホットメルト層6として、酢酸ビニル含有率
20重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が30重量
%、ワックス類として、マイクロクリスタリンワックス
が30重量%、ポリエチレンワックスが4重量%、粘着
付与剤として、水添ロジンエステルが15重量%、石油
樹脂が15重量%、その他の添加剤として、脂肪酸エス
テルが3重量%、ブチルヒドロキシルトルエンが3重量
%の配合よりなるホットメルト材を、加熱グラビアコー
ト法で塗布量が30g/m2 となるように塗布して積層
し、実施例1の熱封緘性蓋材10を作製した。
【0031】(実施例2)図2に示した構成の熱封緘性
蓋材20を作製することとし、基材の紙には実施例1と
同じ坪量90g/m2 の両面コート紙を用い、その外面
側に多色グラビア印刷機を用いて、第1ユニットで実施
例1と同様に保水剤を供給し、第2ユニットで追加の遮
光性インキ層4′を、白色顔料と赤色系顔料および黄色
系顔料の混合系の顔料を用いて作製した赤色系インキを
版深40μmのベタ版で印刷して塗布量3g/m2 (固
形分)に形成し、第3以降のユニットで、文字、絵柄等
のインキ層2とオーバープリント層3の印刷を行った。
【0032】次いで、紙層1の内面側には、実施例1と
同様にして、遮光性インキ層4と接着層5とを設けた
後、その上にホットメルト層6を、その塗布量のみが3
3g/m2 となるように変更して、加熱グラビアコート
法で同じホットメルト材を塗布して積層し、更にその面
にエンボス法により、凹部が格子状のパターンで、凸部
の高さが18μmとなる凹凸パターンを賦型して実施例
2の熱封緘性蓋材20を作製した。
【0033】以上のようにして作製した実施例1および
2の各熱封緘性蓋材を、直径100mmの円形で外周の
一部につまみ片の付いた形状に打ち抜いて、枚葉形態の
蓋材を作製し、それぞれの遮光性、カールの状況、ヒー
トシール後のイージーピール性について、下記により調
べた。
【0034】(1)遮光性 自記分光光度計UV−2200(島津製作所 製)を用
いて、200〜800nmの波長領域の光透過率を測定
した結果、実施例1および2の各試料共、光透過率10
%以下で良好であった。
【0035】(2)カールの測定 各蓋材毎にランダムに各20枚をサンプリングし、水平
なガラス板上に蓋材の外面を上にして一枚ずつ静置し、
その最も高い部分の高さ(mm)を測定し、その平均値
をカールの値とした。上記測定の結果、実施例1および
2の各試料共、カールの値は3mmと小さく良好であっ
た。尚、従来実績として、上記カールの値が5mm以下
の場合は、自動充填シール機における機械適性は良好で
ある。特に、実施例2の蓋材は、最内層のホットメルト
層に凹凸パターンが賦型されているため、カールが小さ
いことに加えて、耐ブロッキング性および適度の滑り性
も有しており、枚葉の蓋材を使用する自動充填シール機
で良好に使用することができた。
【0036】(3)イージーピール性 実施例1および2の各蓋材を、内面にポリエチレンがラ
ミネートされた紙カップ容器のフランジ部(接合面はポ
リエチレン)に、リングシーラーで140℃、圧力6k
g/cm2 、圧着時間0.8秒の条件でヒートシール
し、1日経過後、蓋材を剥がして、剥離部の状況、およ
びイージーピール性を調べた。その結果、両者共、剥離
部は、蓋材のホットメルト層の凝集破壊、またはホット
メルト層と容器のフランジ部との間であり、蓋材の遮光
性インキ層などが容器側に移行することもなくきれいな
状態であった。また、イージーピール性についても適度
の強さで剥離することができ良好であった。
【0037】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、遮光性を備えて食品など内容物の保存性がよ
く、1個ずつに打ち抜いた枚葉の蓋材としてもカールが
なく、自動充填シール機に対する良好な機械適性を有
し、且つ、良好なヒートシール性とイージーピール性を
有し、また、内容物充填シール後の金属探知機による金
属異物の混入検査や、電子レンジによる内容物の加熱も
可能であり、更に、使用後の廃棄性にも優れるという、
性能および使用適性に優れた熱封緘性蓋材を生産性よく
提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱封緘性蓋材の一実施例の構成を示す
模式断面図である。
【図2】本発明の熱封緘性蓋材の別の一実施例の構成を
示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 保水剤の供給された紙層 2 文字、絵柄等のインキ層 3 オーバープリント層 4、4′ 遮光性インキ層 5 接着層 6 ホットメルト層 10、20 熱封緘性蓋材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AB01 BA07A BB01A BB15A BB16A BB25A BB26A BC07A CA11 CA12 CA24 CA30 EA34 EA35 EA37 EB27 EE02 EE07 EE32 EE35 GD08 3E086 AD06 AD24 BA04 BA14 BA15 BA24 BB21 BB41 BB51 BB62 BB90 CA01 DA01 DA08 4F100 AA01H AH02H AH03H AK03G AK68 AR00B AR00C CA30A CB00 CB03 DA03 DD01 DG10A EJ30 GB18 GB23 HB21 HB31B JA13A JL04 JL12C JL14 JN02B YY00A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保水剤が供給された紙層を含み、最内層が
    ホットメルト層である積層シートを用いてなる蓋材にお
    いて、少なくとも紙層の内面側に遮光性インキ層が積層
    され、該蓋材の200〜800nmの波長領域における
    光透過率が15%以下であることを特徴とする熱封緘性
    蓋材。
  2. 【請求項2】前記紙層が、坪量80〜110g/m2
    両面塗工紙であることを特徴とする請求項1記載の熱封
    緘性蓋材。
  3. 【請求項3】前記最内層のホットメルト層が、ポリオレ
    フィン系樹脂よりなる接着層を介して積層されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の熱封緘性蓋
    材。
  4. 【請求項4】前記熱封緘性蓋材に凹凸パターンが賦型さ
    れ、且つ、該熱封緘性蓋材が、所定の形状に打ち抜かれ
    た枚葉形態であることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の熱封緘性蓋材。
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