JPH06238751A - 凹凸模様を有する化粧材の製造方法 - Google Patents

凹凸模様を有する化粧材の製造方法

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JPH06238751A
JPH06238751A JP4996793A JP4996793A JPH06238751A JP H06238751 A JPH06238751 A JP H06238751A JP 4996793 A JP4996793 A JP 4996793A JP 4996793 A JP4996793 A JP 4996793A JP H06238751 A JPH06238751 A JP H06238751A
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film
shaping
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thermoplastic resin
shaping film
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Yoshiyuki Yamashita
▲禎▼之 山下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】意匠特性に極めて優れた作用を奏する化粧材
を、容易かつ的確に、しかも効率良く得ることのできる
方法を提供する。 【構成】硬化型インキによる盛り上げ印刷層32を有す
る賦形用フィルム34と、同じく硬化型インキによる盛
り上げ印刷層35を有する賦形用フィルム37とを、熱
可塑性樹脂基材31の上に順次重ね、これを加熱プレス
加工し、熱可塑性樹脂基材31の表面に凹凸模様を形成
する化粧材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて高度の意匠特性
を有する凹凸模様を有する化粧材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】凹凸模様を有する化粧材の製造方法に
は、凹凸模様を有する賦形用フィルムの凹凸模様面を化
粧材の表面に接当し、これを加熱プレスした後、賦形用
フィルムを剥離し、賦形用フィルムの凹凸模様と逆対応
する凹凸模様を付す方法や、凹凸模様を有するプレス金
型を利用して化粧材をプレス成形加工する等の方法があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の凹凸模様を有す
る賦形用フィルムや凹凸模様を有するプレス金型を利用
する従来の方法によって得られる化粧材は、得られる凹
凸模様が単調であり、意匠特性に優れたものを製造する
ことができない。
【0004】これに対して本発明方法は、意匠特性に極
めて優れた作用を奏する化粧材を、容易かつ的確に、し
かも効率良く得ることのできる方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の凹凸模
様を有する化粧材の製造方法は、硬化型インキによる盛
り上げ印刷層を有する賦形用フィルムを、熱可塑性樹脂
基材の上に、前記賦形用フィルムの盛り上げ印刷層面と
熱可塑性樹脂基材の表面とが対向するようにして重ねた
後、これを加熱プレス加工し、続いて、賦形用フィルム
を剥離することにより、賦形用フィルムの盛り上げ印刷
層と逆対応する凹凸模様を熱可塑性樹脂基材の表面に形
成する化粧材の製造方法からなり、前記賦形用フィルム
として、2枚以上の賦形用フィルムを重ねて使用するこ
とにより、凹凸模様を有する化粧材を得るものである。
【0006】請求項2の発明の凹凸模様を有する化粧材
の製造方法は、請求項1の発明の構成において、賦形用
フィルム側の金型として、賦形用フィルムと対向する金
型面に凹凸模様が付されている金型を使用する凹凸模様
を有する化粧材の製造方法からなる。
【0007】請求項3の発明の凹凸模様を有する化粧材
の製造方法は、請求項1または請求項2の発明によって
得られた凹凸模様を有する化粧材の凹凸模様面の全面に
亙って着色インキを塗布した後、凸部に付着している着
色インキを掻き取ることにより、表面の凹部内に着色イ
ンキ層を充填する凹凸模様を有する化粧材の製造方法か
らなる。
【0008】前記工程からなる本発明の凹凸模様を有す
る化粧材の製造方法に利用する好ましい賦形用フィルム
の製造工程例を[図1]に基づいて説明する。
【0009】先ず、塗布装置13を利用して、ロール凹
版10の少なくとも凹部11に未硬化状態の電離放射線
硬化性樹脂塗液12を充填した後、フィルム基材14と
ロール凹版10の凹部11に充填させた樹脂とが接当す
るように、押圧ロール15を利用してフィルム基材14
をロール凹版10に接触させる。
【0010】ロール凹版10の凹部11に電離放射線硬
化性樹脂12を充填させる方法としては、[図1]に示
されるようなTダイ状のノズル塗布装置13を利用する
方法や、ロールコート法、ナイフコート法等の塗布方法
を利用し得る。[図1]に示されるTダイ状のノズルに
よる塗布装置は、ノズルがロール凹版10に一定の幅で
該ロール凹版10の回転方向と直交する方向(幅方向)
にカーテン状に設けられており、電離放射線硬化性樹脂
塗液を加圧して吐出させ得る装置である。また、電離放
射線硬化性樹脂の吐出量の斑を防止したり、経時変化を
緩和させたりするために、ノズルの途中に空洞16が形
成されている。
【0011】次いで、フィルム基材14がロール凹版1
0に接当している間、より具体的には[図1]におい
て、押圧ロール15と送りロール17との間に位置して
いる間に、電離放射線照射装置18による電離放射線を
照射し、ロール凹版10の凹部11内に充填されている
電離放射線硬化性樹脂19をフィルム基材14に密着さ
せる。すなわち、先の電離放射線硬化性樹脂塗液12が
基材フィルム14とロール凹版10の凹部11との間の
保持されている状態のときに、該電離放射線硬化性樹脂
塗液12を電離放射線によって硬化させる。このときの
電離放射線硬化性樹脂塗液12の硬化の程度は、該電離
放射線硬化性樹脂塗液12が少なくとも流動性を失い、
しかも、フィルム基材14との密着性を生ずる程度であ
れば良い。
【0012】続いて、電離放射線照射装置18による照
射を終えた後に、フィルム基材14を凹版10から剥離
させ、電離放射線によって硬化した硬化樹脂層20がフ
ィルム基材14と一体となっている賦形用フィルム21
を得る。
【0013】前記工程において、ロール凹版10には、
耐刷性、すなわち、ロール凹版における凹凸模様が樹脂
液の硬化,離型の繰り返しによっても摩耗,破損等を起
こし難い性質と、電離放射線硬化性樹脂に対する離型加
工適性との点から、銅,鉄,クロム等の金属製によるも
のが好ましい。
【0014】ロール凹版10における凹凸模様には、例
えば、各種の木目板の表面の木肌(微細な繊維束構造等
の微細凹凸),導管溝,年輪(秋材と春材との交互の積
層体)の断面模様、特に浮造調のもの(狭義の木目)等
を初め、御影石,トラバーチン等の石板の表面、織布,
編布,レザー等の表面等による天然物の表面の凹凸形状
を模写した形状や、万線状凹凸、金属板の表面の部分腐
食模様,ヘアライン加工,スピン加工等の人工の微細凹
凸形状、さらには、幾何学的デザイン等が利用される。
【0015】凹版ロールの表面の凹部は、例えば、電
鋳,腐食,機械切削等を利用して形成される。木目板等
の原稿の表面形状を凹版ロールの表面の凹部として忠実
に再現させる最適な方法は、原稿となる物体の表面にシ
リコーン等の液状の樹脂を流し込み、硬化させた後にこ
れを剥離して母型を作成し、この母型を元にして金属メ
ッキを行なう電鋳法が最も好適である。なお、ロール凹
版10の表面には、必要に応じてクロムメッキが施され
る。
【0016】フィルム基材14としては、2軸延伸ポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル,ポリアリレ
ート,ポリエーテル−エーテルケトン,ポリイミド等に
よるフィルム強度の高いかつ耐熱性のある厚さ12〜2
50μ程度、特に10〜50μ程度のものが好適であ
る。また、フィルム基材14としては、後述する賦形が
施される熱可塑性樹脂基材の軟化点より10℃以上高い
軟化点を有するものを選択するのが好ましい。
【0017】電離放射線硬化性樹脂塗液12には、紫外
線や電子線等の電離放射線によって硬化する従来公知の
樹脂が利用され、例えば、分子中に重合性不飽和結合又
はエポキシ基を有するプレポリマー,オリゴマー及び/
又は単量体を適度混合した組成物を利用し得る。
【0018】樹脂層20は、耐熱性と高硬度との両者を
満足することが好ましく、例えば、ポリエステルアクリ
レート,エポキシアクリレート,シリコーンアクリレー
ト,シロキサン等の多官能単量体を主体とする高架橋密
度型の樹脂によるものが好適である。
【0019】また、微細かつ複雑な凹部11を有するロ
ール凹版10に対して、該凹部11の形状に対応する忠
実な凸部形状を有し、かつ、内部に気泡の混入等のない
完全な硬化樹脂層20が得られるようにするためには、
電離放射線硬化性樹脂12が凹部11に塗布される時点
で比較的低粘度(具体的には5000cps以下)のも
のを利用することが好ましく、単量体を主体とする組成
物とすることにより低粘度の塗布用樹脂にすることがで
きる。しかしながら、電離放射線硬化性樹脂12が凹部
11へ塗布される時点での粘度や得られる硬化樹脂層2
0の硬度等には、それぞれの適性範囲が存するため、単
量体とプレポリマー(又はオリゴマー)との比率や、単
量体やプレポリマー(又はオリゴマー)の官能基の数等
は、賦形用フィルムの用途に応じて選択しなければなら
ない。
【0020】電離放射線硬化性樹脂12には、該電離放
射線硬化性樹脂12の流動性を制御する目的で、あるい
は、樹脂の選択幅を広くする目的で、さらには、塗布性
の調節を行なう等の目的で、溶剤希釈タイプの電離放射
線硬化性樹脂を利用することができるが、この場合には
符号22で表示される乾燥装置を利用することにより、
電離放射線が照射される前の電離放射線硬化性樹脂12
中の溶剤を乾燥するのが好ましく、乾燥装置12として
は、温風や赤外線ヒーター等を利用することができる。
なお、無溶剤タイプの電離放射線硬化性樹脂を利用する
場合には乾燥装置22は勿論不要である。
【0021】また特に、電離放射線硬化性樹脂12に
は、賦形用フィルム21の離型性を向上させる目的で、
例えば、蝋,ポリエチレンワックス等のワックス類,シ
リコーン,弗素樹脂等による離型剤を1〜5重量%程度
混入させることが好ましい。
【0022】電離放射線硬化型樹脂を紫外線の照射によ
って硬化させる場合には、例えば、アセトフェノン類,
ベンゾフェノン類,ミヒラーベンゾイルベンゾエート,
α・アミロキシムエステル,テトラメチルメウラムモノ
サルファイド,チオキサントン類等による光重合開始剤
と、必要に応じて添加される光増感剤、例えば、n−ブ
チルアミン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチルホス
フィン等による光増感剤とが添加されることは勿論であ
る。
【0023】さらに、ロール凹版10から剥離させた後
の硬化樹脂層20を有するフィルム基材14に対して、
電離放射線照射装置23を利用して再度電離放射線を照
射することにより、電離放射線硬化性樹脂をより一層硬
化させることもできる。
【0024】電離放射線照射装置18や23としては、
例えば、超高圧水銀灯,高圧水銀灯,カーボンアーク,
ブラックライトランプ,メタルハライドランプ等の光源
から照射される紫外線や、コックロフトワルトン型,バ
ンデグラフ型,共振変圧器型,絶縁コア変圧器型,直線
型,ダイナミトロン型,高周波型等の各種の電子線加速
器等の照射源から照射される電子線等を利用し得る。な
お、電離放射線の照射は、フィルム基材14が電離放射
線透過性である場合には、通常、図示例に示されるよう
にフィルム基材14側から行なわれるが、ロール凹版1
0を石英やガラス等の電離放射線透過性材料で形成する
ことにより、ロール凹版10の内部側からも照射するこ
とができ、さらには、フィルム基材14側とロール凹版
10の内部側との両方から照射することもできる。
【0025】以上の工程によって得られた賦形用フィル
ムは、化粧材表面への凹凸の賦形のための加熱プレス工
程において、盛り上げ印刷層の形状が安定しており、特
に微細な凹凸形状の再現性が良く、忠実な凹凸模様を形
成することができる。
【0026】本発明方法においては、賦形用フィルムを
2枚以上重ねて利用し、各賦形用フィルムの凹凸と対応
する逆凹凸を熱可塑性樹脂基材の表面に形成する関係
上、熱可塑性樹脂基材に遠い方の賦形用フィルムの凹凸
は、熱可塑性樹脂基材に近い方の賦形用フィルムを介在
して賦形されるものである。
【0027】このため、熱可塑性樹脂基材に遠い方の賦
形用フィルムによる賦形は、賦形用フィルムの盛り上げ
印刷層の凸部の高さよりもより深く、また、曲率がより
大きな凹部に形成される。この特性を利用して、例え
ば、木目板の浮造り調の年輪模様、大きめの導管溝、タ
イルの目地溝、皮絞の皺等の賦形に用いられる。
【0028】熱可塑性樹脂基材に近い方の賦形用フィル
ムによる賦形は、賦形用フィルムの盛り上げ印刷層の凸
部により忠実な凹部に形成される。この特性を利用し
て、例えば、木目板の小さめの導管溝、表面の木肌、繊
維状の微凹凸、タイルの表面の艶消し微凹凸、皮絞の毛
穴等の微細凹凸の賦形に用いられる。
【0029】また、賦形用フィルムの2枚以上を重ねた
状態で利用し、各賦形用フィルムの凹凸と対応する逆凹
凸を熱可塑性樹脂基材の表面に形成する関係上、熱可塑
性樹脂基材に遠い方の賦形用フィルムの凹凸は熱可塑性
樹脂基材に近い方の賦形用フィルムを介在して賦形する
ものであることから、熱可塑性樹脂基材に遠い方の賦形
用フィルムとしては、凹凸の深さが熱可塑性樹脂基材に
近い方の賦形用フィルムのフィルム基材の厚さよりも大
きく形成されているもの、好ましくは2倍以上の深さと
なるようにされているものを利用するのが良い。
【0030】賦形用フィルムによって賦形される熱可塑
性樹脂基材は、熱可塑性樹脂のシートまたは板であり、
例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン系樹脂、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポ
リビニルアルコール,エチレン・酢酸ビニル共重合体,
エチレン・ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹
脂、ポリメタアクリル酸メチル,ポリアクリル酸メチ
ル,ポリメタアクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリ
スチレン,アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共
重合体,三酢酸セルロース,セロファン,ポリカーボネ
ート等によるものが利用される。
【0031】熱可塑性樹脂基材の表面には所望により絵
柄印刷層、例えば、塩化ビニル樹脂,塩・酢ビ樹脂,ア
クリル樹脂,ニトロセルロース,アルキッド樹脂,酢酸
セルロース等をビヒクルとする絵柄印刷層が付される。
【0032】賦形用フィルムによる熱可塑性樹脂基材の
表面への賦形は、公知の平板または輪転の熱プレスを利
用し、熱可塑性樹脂基材を該基材の軟化温度〜溶融温度
に加熱した状態で、賦形用フィルムを熱可塑性樹脂基材
の表面に押圧して行なわれる。
【0033】このときに、賦形用フィルムの盛り上げ印
刷層面と熱可塑性樹脂基材の表面とが対向するようにし
て重ねることは勿論である。
【0034】前記賦形用フィルムの盛り上げ印刷層面と
熱可塑性樹脂基材の表面とが対向するようにして重ねた
後、これを加熱プレス加工する際に、2枚以上の硬化型
インキによる盛り上げ印刷層を有する賦形用フィルムを
重ねて使用する本発明の凹凸模様を有する化粧材の製造
方法においては、熱可塑性樹脂基材に近い方の賦形用フ
ィルムとして、木目板導管溝を模写した賦形用フィルム
や浮造木目板の年輪を模写した賦形用フィルムを利用
し、熱可塑性樹脂基材に遠い方の賦形用フィルムとし
て、木肌表面の繊維束を模写した賦形用フィルムを利用
するのが好適である。
【0035】
【作用】本発明の凹凸模様を有する化粧材の製造方法に
おいては、2枚以上の賦形用フィルムにおける各硬化型
インキによる盛り上げ印刷層である凸部に対応する凹部
が同一工程によって形成されるので、組み合わせによる
凹凸模様によって極めて意匠性に優れた化粧材を、容
易、かつ、的確に効率良く製造し得る。
【0036】また、請求項2の発明の凹凸模様を有する
化粧材の製造方法によれば、2枚以上の賦形用フィルム
の硬化型インキによる盛り上げ印刷層である凸部に対応
する凹部と加熱プレス加工工程での金型の凸部に対応す
る凹部とが同一工程によって形成されるので、より複雑
な凹凸模様を有する化粧材を、容易、かつ、的確に効率
良く製造し得る。
【0037】さらに、請求項3の発明の凹凸模様を有す
る化粧材の製造方法によれば、表面に形成した凹部内に
着色インキ層を充填した化粧材が得られるため、凹凸模
様の形状が視覚的に強調されたり、あるいは、原稿の凹
凸により忠実な凹凸模様の化粧材が得られる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の凹凸模様を有する化粧材の製
造方法の具体的な構成を説明する。
【0039】実施例1 「第1の賦形用フィルムの製造」先の[図1]におい
て、ロール凹版10として、銅メッキで型取りした後に
表面にクロムメッキを施すことによって得られた版深5
0〜150μのロール凹版を利用した。なお、このロー
ル凹版10における凹部11は、電鋳法によって木目板
の表面から型取りして作成した木目導管溝によるもので
ある。
【0040】また、フィルム基材として、片面に易接着
処理を施した厚さ25μのポリエチレンテレフタレート
フィルムを、電離放射線硬化性樹脂として、ウレタンア
クリレート系樹脂「C2−107・3:大日本インキ化
学工業 (株) 」を、電離放射線照射装置18として、オ
ゾンを含有する高圧水銀灯(160W/cm2 :2灯)
からなる紫外線照射用ランプをそれぞれ利用することに
より、木目導管溝に相当する凹部の形状が硬化樹脂層と
して形成されている第1の賦形用フィルムを、ラインス
ピード20m/min.で得た。
【0041】「第2の賦形用フィルムの製造」第1の賦
形用フィルムの製造工程において、ロール凹版10とし
て、版深20〜50μ、凸部と凹部の幅が各々30μの
抽象柄による万線状溝を作成したロール凹版を利用し、
その他の条件は全て第1の賦形用フィルムの製造の対応
する条件と同一条件にて、第2の賦形用フィルムを得
た。
【0042】「熱可塑性樹脂基材」厚さ100μの塩化
ビニル樹脂シート「W−500:理研 (株) 」の表面に
絵柄印刷層を付したものを熱可塑性樹脂基材として利用
した。
【0043】「賦形工程」[図2]において、熱可塑性
樹脂基材31の絵柄印刷層の形成面に、先に得られたウ
レタンアクリレート系樹脂による盛り上げ印刷層32と
厚さ25μのポリエチレンテレフタレートフィルム33
とによる第2の賦形用フィルム34と、ウレタンアクリ
レート系樹脂による盛り上げ印刷層35と厚さ25μの
ポリエチレンテレフタレートフィルム36とによる第1
の賦形用フィルム37とを、熱可塑性樹脂基材31の表
面と各賦形用フィルムの盛り上げ印刷層とが対向するよ
うにして、順次重ね合わせた後、これを加熱プレス機に
より、上版を20℃から70℃に加熱すると共に、下版
を20℃から140℃に加熱してプレスし、[図3]に
表示される状態にして3分間放置した後に20℃に冷却
した。
【0044】続いて、第1の賦形用フィルム37と第2
の賦形用フィルム34とを剥離することにより、[図
4]にて符号38で示される化粧材、すなわち、表面に
抽象柄による万線状溝エンボス模様mと木目導管溝に相
当する凹部Mとによる凹凸模様を有するを化粧材38を
得た。
【0045】実施例2 実施例1に説明した熱可塑性樹脂基材と第1の賦形用フ
ィルムと第2の賦形用フィルムとを使用し、熱可塑性樹
脂基材の絵柄印刷層の形成面に第2の賦形用フィルムと
第1の賦形用フィルムとを順次重ね合わせた後、下面に
凸状部を有する金型を第1の賦形用フィルムの上金型と
して利用し、加熱プレス機により、実施例1と同様の条
件で加熱プレスすることにより、表面に、抽象柄による
精密エンボス模様と木目導管溝に相当する凹部と金型の
凸部に対応する凹部とによる凹凸模様を有する化粧材を
得た。
【0046】実施例3 実施例1で得られた化粧材の表面に、黒褐色の2液型ウ
レタンインキ「ワイピングインキ・昭和インク (株) :
W−141」をナイフコート法によって塗布し、続い
て、該ワイピングインキの塗布面をドクターブレードで
掻き取ることにより、表面の凹部内に着色インキ層を充
填した化粧材を得た。
【0047】
【発明の効果】本発明の化粧材の製造方法によれば、意
匠特性において極めて優れた化粧材を、効率良く、しか
も容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で利用する賦形用フィルムの製造工
程例を説明する模式図である。
【図2】本発明方法の途中工程である賦形用フィルムと
熱可塑性樹脂基材との重ね合わせ状態を示す模型断面図
である。
【図3】本発明方法の途中工程であるプレス工程を示す
模型断面図である。
【図4】本発明方法によって得られた化粧材の1例を示
す模型切断端面図である。
【符号の説明】
10 ロール凹版 11 ロール凹版10に形成されている凹部 12 未硬化状態の電離放射線硬化性樹脂 14 フィルム基材 18 電離放射線照射装置 20,32,35 賦形用フィルムにおける硬化樹脂
層 21,34,37 賦形用フィルム 31 熱可塑性樹脂基材 38 化粧材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化型インキによる盛り上げ印刷層
    を有する賦形用フィルムを、熱可塑性樹脂基材の上に、
    前記賦形用フィルムの盛り上げ印刷層面と熱可塑性樹脂
    基材の表面とが対向するようにして重ねた後、これを加
    熱プレス加工し、続いて、賦形用フィルムを剥離するこ
    とにより、賦形用フィルムの盛り上げ印刷層と逆対応す
    る凹凸模様を熱可塑性樹脂基材の表面に形成する化粧材
    の製造方法において、硬化型インキによる盛り上げ印刷
    層を有する賦形用フィルムの2枚以上を重ねて使用する
    ことを特徴とする凹凸模様を有する化粧材の製造方法。
  2. 【請求項2】 加熱プレス加工での賦形用フィルム
    側の金型として、賦形用フィルムと対向する金型面に凹
    凸模様が付されている金型を使用する請求項1記載の凹
    凸模様を有する化粧材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の凹凸
    模様を有する化粧材の製造方法によって得られた化粧材
    の凹凸模様面の全面に亙って着色インキを塗布した後、
    凸部に付着している着色インキを掻き取ることにより、
    表面の凹部内に着色インキ層を充填することを特徴とす
    る凹凸模様を有する化粧材の製造方法。
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