JP3328863B2 - 内部に凹凸模様を有する化粧板及びその製造方法 - Google Patents

内部に凹凸模様を有する化粧板及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体感と深みのある意
匠性に優れ、各種家具表面材や建材内装材に適する内部
に凹凸模様を有する化粧板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、立体感のある絵柄を有する化粧板
として、透明な表面層の下に凹凸模様(すなわちエンボ
ス)の見えるものがある。表面が平滑で有りながら、内
部の模様は平面的でないため、深みのある美観をともな
う高級な化粧板として使用されている。
【0003】このような化粧板としては、(i) 上面にエ
ンボスが施されたシートの上に透明なシートが熱圧積層
された化粧シートを基材の上に貼付けたもの、(ii)印刷
紙を貼付けた基材の表面にエンボス加工を行い、その上
から透明な紫外線硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を塗工、
硬化した化粧板等が知られている。
【0004】しかしながら、前者の方法では熱圧により
エンボスを崩さないようにするには、表面層となる透明
な上層シートとして、高硬度のものは使いにくく、むし
ろその下層のシートよりも軟らかいものを使用せざるを
得ないために、耐磨耗性、耐溶剤性、耐汚染性等の表面
物性として極めて弱いものであった。また後者の方法で
は、表面塗膜としては透明な紫外線硬化性樹脂又は熱硬
化性樹脂を用いている為に、表面物性としては優れたも
のであるが、エンボス加工工程、表面塗膜の塗装工程、
硬化工程等加工工程が多様なために製造コストが高いと
いう欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、表面の塗膜物性に優れた、内部に凹凸模様を
有する立体感と深みのある意匠性に優れた化粧板を効率
良く、安価に製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の内部に凹凸模様を有する化粧板の製造方
法は、化粧板用基材上に熱硬化性樹脂層を介して上面に
絵柄印刷層が施された化粧用シートを積層し、さらにそ
の上面に基材シートと表面に凹凸を有する電離放射線硬
化性樹脂層からなる転写シートを該凹凸面が前記化粧用
シートに接するように載置するとともに、加熱圧締し、
その後、前記転写シートの基材シートを剥離することを
特徴とするものである。
【0007】そして、化粧板用基材上に熱硬化性樹脂層
を介して上面に絵柄印刷層、および熱可塑性樹脂層が順
に施された化粧用シートを積層し、さらにその上面に基
材シートと表面に凹凸を有する電離放射線硬化性樹脂層
からなる転写シートを該凹凸面が前記化粧用シートに接
するように載置するとともに、加熱圧締し、その後、前
記転写シートの基材シートを剥離することを特徴とする
ことが好ましい方法である。
【0008】また、本発明の内部に凹凸模様を有する化
粧板は、化粧板用基材と熱硬化性樹脂層と化粧用シート
と絵柄印刷層と電離放射線硬化性樹脂層とが下から順に
積層構成されてなる化粧板において、該電離放射線硬化
性樹脂層は該絵柄印刷層と接する側に凹凸模様が施され
てなることを特徴とするものである。
【0009】そして、前記絵柄印刷層の前記電離放射線
硬化性樹脂層と接する側に熱可塑性樹脂層が設けられて
いることが好ましいものである。
【0010】
【作用】本発明においては、上記したように、化粧板の
製造工程における加熱圧締時に凹凸模様が賦形された電
離放射線硬化性樹脂層を有する転写シートを最上層に積
載し、加熱加圧転写する。それにより、最上層表面は平
滑で内面に凹凸模様を持つ立体感と深みのある意匠性を
有し、物理的、化学的物性に優れた化粧板を容易に得る
ことができる。
【0011】更に、電離放射線硬化性樹脂層と接する絵
柄印刷層の上面に熱可塑性樹脂層を設ける事によって、
電離放射線硬化性樹脂層と絵柄印刷層との密着性をより
高めることが出来るものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の内部に凹凸模様を有する化粧
板の1実施例を示す断面図、図2は本発明の内部に凹凸
模様を有する化粧板の製造方法の1実施例の工程を示す
説明図、図3は本発明の内部に凹凸模様を有する化粧板
の他の実施例を示す断面図であり、1は内部に凹凸模様
を有する化粧板、2は電離放射線硬化性樹脂層、3は絵
柄印刷層、4は化粧用シート、5は熱硬化性樹脂層、6
は化粧板用基材、7は基材シート、8は熱可塑性樹脂
層、9は賦形用型、10は転写シート、11は電離放射
線、12は熱盤、13は凹凸模様をそれぞれ表す。
【0013】図1に示すように、本発明の内部に凹凸模
様を有する化粧板1は、化粧板用基材6の上に、下から
順に熱硬化性樹脂層5、化粧用シート4、絵柄印刷層3
及び構成の主体である電離放射線硬化性樹脂層2より構
成されている。又図3に示すように絵柄印刷層3と電離
放射線硬化性樹脂層2との間に熱可塑性樹脂層8を設け
た構成とすることも出来る。
【0014】本発明の内部に凹凸模様を有する化粧板1
の特徴は、図1又は図3に示すように、最上層面の内面
に電離放射線硬化性樹脂層2よりなる凹凸の賦形模様1
3を有する点にあり、この凹凸の賦形模様13は、図2
(b)に示すような転写シート10によって形成される
ものである。
【0015】次に、上記構成の内部に凹凸模様を有する
化粧板の製造方法について説明する。先ず、本発明の製
造方法では、図2(a)に示すように、表面に凹凸形状
を有する賦形用凹凸型9に電離放射線硬化性樹脂2を塗
工し、その上に表面が電離放射線硬化性樹脂2に対し
て、剥離性を有する基材シート7を重ね、該基材シート
7側から電離放射線11を照射して、電離放射線硬化性
樹脂2を硬化させる。しかる後に、基材シート7を賦形
用型9より剥離する事により基材シート7の表面に電離
放射線硬化性樹脂2による凹凸模様13が形成された転
写シート10を得る〔図2(b)〕。
【0016】次いで、図2(c)に示すように、表面に
未硬化の熱硬化性樹脂5を塗布した化粧板用基材6の上
に、絵柄印刷層3を設けた化粧用シート4、及び基材シ
ート7の表面に電離放射線硬化性樹脂2による凹凸模様
13が形成された転写シート10を順次重ね合わせたも
のを一対の熱盤12、12の間に挿入し、挿入した後、
上下熱盤12にて加熱圧締して化粧板用基材6、化粧用
シート4、及び電離放射線硬化性樹脂2を積層密着させ
る。即ち熱硬化性樹脂5は、上下熱盤12にて加熱圧締
されることにより化粧用シート4に浸透、更に透過して
上部の電離放射線硬化性樹脂2と密着する。この加熱圧
締の熱盤温度、圧締圧力、及び加熱時間等の条件は、選
択した基材、熱硬化性樹脂の種類、塗布量、塗装粘度等
に応じて適宜決められる。120〜150℃、5〜15
kg/cm2で30秒〜5分程度の条件で加熱して製造する
が、電離放射線硬化性樹脂層2が破壊されない程度で、
化粧用シート4、及び熱硬化性樹脂層5に十分な凹凸を
賦形できる温度、圧力であれば良く、熱硬化性樹脂5の
塗布量としては10〜50μm(ウエット状態)が好ま
しい。
【0017】次に、図2(d)に示すように、転写シー
ト10の基材シート7を剥離して、図1に示すような、
表面は平滑で内面に凹凸模様を有する電離放射線硬化性
樹脂層を表面保護層とする化粧板1が得られる。更に、
図3に示すように絵柄印刷層3と電離放射線硬化性樹脂
層2との間に熱可塑性樹脂層8を設けた構成とすること
で、化粧板の層間接着強度を安定的に強めることが出来
る。
【0018】本発明に用いられる化粧板用基材6として
は、木、合板、パーティクルボード、ハードボード、イ
ンシュレーションボード等の木質系基材、石膏ボード、
石綿パーライト板、珪酸カルシウム板、グラスウール等
の無機質系基材、鉄板、亜鉛メッキ板、アルミ板、ステ
ンレス板等の金属基材、フェノール板、メラミン板、ポ
リエステル板、アクリル板、塩化ビニル板等の合成樹脂
基材等を、単独あるいはそれらを適宜組み合わせた複合
材料として用いることができる。
【0019】化粧用シート4としては、通常の化粧紙に
利用される原紙、例えば、薄葉紙、上質紙、和紙、不織
布、クラフト紙等が用いられるが、上下熱盤12による
加熱圧締により化粧板用基材6の上に塗布された熱硬化
性樹脂5が化粧用シート4に浸透、更に透過して上部の
電離放射線硬化性樹脂2と良く密着し、化粧板1の層間
接着強度を向上させるには、秤量100g/m2以下の無サ
イズ紙、ないしは、低サイズ紙が良く、望ましくは秤量
20〜65g/m2の無サイズ紙が最適である。
【0020】本発明の化粧板に用いられる熱硬化性樹脂
5としては、例えば、アミノ樹脂、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂等の単独または2種以上の混合物が
使用されるが、特に2液硬化型尿素樹脂による接着層
が、化粧用シート4への浸透性が良く、熱圧によってよ
り優れた層間接着強度を発揮するものである。なお、熱
硬化性樹脂5の塗布量は、通常10〜50μm(ウエッ
ト状態)の範囲で選ばれるのが好ましい。熱硬化性樹脂
5の塗布量が10μm未満では、化粧シート4への浸透
量が少なく、絵柄印刷層3を透過して電離放射線硬化性
樹脂2との密着性が不足し、50μmを超えると化粧板
用基材6に塗工時に基材表面から溢れ、コンベアーを汚
し生産性の低下、及びコストの増大になる。
【0021】熱可塑性樹脂層8は、電離放射線硬化性樹
脂層2と化粧用シート4の上面の絵柄印刷層3との密着
性をより高め、安定させるために設けるもので、通常の
熱可塑性樹脂、アイオノマー等の加熱によって接着性が
発現するものであり、樹脂としては、例えば、エチルセ
ルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、エチルヒ
ドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートプロ
ピオネート、等のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポ
リα−メチルスチレン等のスチレン樹脂又はスチレン共
重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エ
チル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等
のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩
化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアル
コール共重合体、ポリビニルブチラール等のビニル重合
体、ポリウレタン樹脂、ポリイソプレンゴム、ポリイソ
ブチルゴム、スチレンブタジェンゴム、ブタジェンアク
リロニトリルゴム等のゴム系樹脂、各種アイオノマー等
が用いることができ、特にポリウレタン樹脂が好まし
い。設ける方法としては、グラビア印刷法で絵柄印刷層
3の形成時に同時に行う。
【0022】本発明に用いられる基材シート7として
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピ
レン、ポリメタアクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、
ポリ塩化ビニル、フッ素系樹脂、セロファン等によるプ
ラスチックフイルム、さらには紙等による単体、あるい
はこれらのものの複合体による10〜100μm程度、
好ましくは25〜50μm程度のものを利用し得る。な
お、必要に応じて離型層を設けてもよい、ただし、基材
シート7と電離放射線硬化性樹脂2の密着力は、電離放
射線硬化性樹脂2と賦形用型9との密着力より大きく、
かつ電離放射線硬化性樹脂2と被転写基材の熱硬化性樹
脂5もしくは熱可塑性樹脂層8との密着性より小さくな
ければならない。また、その表面の平滑度は任意であ
る、即ち、光沢度の高いフイルムを使用すれば高光沢面
が電離放射線硬化性樹脂2に転写され、マット調に仕上
げるには、マット賦形用フイルムを用いれば良い。
【0023】電離放射線硬化性樹脂2には、紫外線や電
子線等の電離放射線によつて硬化する従来公知の樹脂が
利用され、例えば、分子中に重合性不飽和結合又はエポ
キシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又は
単量体を適度混合した組成物を利用し得る。また、微細
かつ複雑な凹部を有する凹凸型に対して、該凹部の形状
に対応する忠実な凸部形状を有し、かつ、内部に気泡の
混入等のない完全な硬化樹脂層が得られるようにするた
めには、電離放射線硬化性樹脂が凹部に塗布される時点
で比較的低粘度のものを利用することが好ましく、単量
体を主体とする組成物とすることにより低粘度の塗布用
樹脂にすることができる。しかしながら、電離放射線硬
化性樹脂が凹部へ塗布される時点での粘度や得られる硬
化樹脂の硬度等には、それぞれの適正範囲が存するた
め、単量体とプレポリマー(又はオリゴマー)との比率
や、単量体やプレポリマー(又はオリゴマー)の官能基
の数等は、化粧板の用途によって選択しなければならな
い。
【0024】電離放射線硬化性樹脂2の厚みは、凹凸型
の凹凸の深さにもよるが、10〜150μmでこれより
厚いと樹脂硬化時の割れが発生しやすい。又この電離放
射線硬化性樹脂2は、転写により化粧板の表面保護層と
なる為、耐擦傷性、耐薬品性、耐汚染性を有する物であ
ることが好ましく、例えば、ポリエステルアクリレー
ト、エポキシアクリレート、シリコーンアクリレート、
シロキサン等の多官能単量体を主体とする高架橋密度型
の樹脂を利用することが好都合である。
【0025】賦形用型9における凹凸模様には、例え
ば、各種の木目板の表面の木肌(微細な繊維束構造等の
微細凹凸)、導管溝、年輪(秋材と春材との交互の積層
体)の断面模様等を初め、御影石、トラバーチン等の石
板の表面、織布、編布、レザー等の表面等による天然物
の表面の凹凸形状を模写した形状や、万線状凹凸、金属
板の表面の部分腐食模様、ヘアライン加工、スピン加工
等の人工の微細凹凸形状等が利用される。
【0026】賦形用型9の表面の凹部は、例えば、電
鋳、腐食、機械切削等を利用して形成される。なお、木
目板等の原稿の表面形状を凹凸型の表面の凹部として忠
実に再現させる最適な方法は、原稿となる物体の表面に
シリコーン等の液状樹脂を流し込み、硬化させた後にこ
れを剥離して母型を作成し、この母型を元にして金属メ
ッキを行う電鋳法がもっとも好適である。なお、凹凸型
の表面には、必要に応じてクロムメッキが施される。
【0027】実施例1 凹凸賦型用エンボスシリンダーに紫外線硬化性樹脂を塗
工し、厚さ38μmのポリエステルフイルムを重ね、紫
外線ランプ80w/cm4灯により紫外線硬化性樹脂を硬化
させ、凹凸賦型された転写フイルムを連続シート状に作
製した。別途、厚さ10mmのパーチクルボードに2液硬
化型尿素樹脂をウエットの状態で20μm厚みに塗工
し、その塗布面に30g/m2の薄葉紙にグラビア印刷によ
り絵柄を施した化粧用シートを非印刷面が樹脂塗布面に
接するように重ね被転写基材を用意した。次いで130
℃に加熱した上下熱盤の間に被転写基材を置き、その化
粧用シート側に絵柄印刷面と紫外線硬化性樹脂の凹凸模
様面とが接するように転写シートを重ね、5kg/cm2の圧
力で30秒間プレスを行い、加圧一体化せしめた。室温
まで冷却後ポリエステルフイルムを剥離して、内部に凹
凸模様を有する化粧板を得た。
【0028】実施例2 前記30g/m2の薄葉紙にグラビア印刷を施した化粧用シ
ートが、グラビア印刷によって絵柄を印刷した後、その
上にベタ版によりポリウレタン系の熱可塑性樹脂層を設
けたシートを用いた以外は実施例1と同様に行って内部
に凹凸模様を有する化粧板を得た。
【0029】
【発明の効果】本発明の内部に凹凸模様を有する化粧板
の製造方法においては、加熱圧締時に凹凸模様が賦形さ
れた電離放射線硬化性樹脂層を有する転写シートを最上
層に積載し、加熱圧締して、電離放射線硬化性樹脂を転
写積層するために、生産工程が簡略化され、短時間で効
率よく生産できるため製造コストの低減が図れた。
【0030】また、上記したように、化粧板の製造工程
における加熱圧締時に凹凸賦形された電離放射線硬化性
樹脂層を有する転写シートを用いて、凹凸賦形面を内面
として最上層に積層し転写する。それにより、化粧板に
対して最上層に転写された電離放射線硬化性樹脂の持つ
物理的、化学的物性を有効に付与することができ、耐摩
擦性、耐溶剤性等の優れた特性を持つ化粧板が得られ
る。
【0031】また、電離放射線硬化性樹脂層と接する絵
柄印刷層の上面に熱可塑性樹脂層を設けることによっ
て、電離放射線硬化性樹脂層と絵柄印刷層との密着性を
高めることが出来た。
【0032】更に、凹凸賦形面が電離放射線硬化性樹脂
より形成されているため、加熱圧締によって下層の化粧
用シート層まで凹凸模様を賦形できるようになり、極め
て立体感、奥行感のある化粧板が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内部に凹凸模様を有する化粧板の1実
施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の内部に凹凸模様を有する化粧板の製造
方法の1実施例の工程を示す説明図である。
【図3】本発明の内部に凹凸模様を有する化粧板のその
他の実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 内部に凹凸模様を有する化粧板 2 電離放射線硬化性樹脂層 3 絵柄印刷層 4 化粧用シート 5 熱硬化性樹脂層 6 化粧板用基材 7 基材シート 8 熱可塑性樹脂層 9 賦形用型 10 転写シート 11 電離放射線 12 熱盤 13 凹凸模様
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−162276(JP,A) 特開 平5−31871(JP,A) 特開 平6−199030(JP,A) 特開 平1−15177(JP,A) 特開 平5−238198(JP,A) 特開 昭62−101437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 43/18 - 43/20 B32B 33/00 B32B 31/00 - 31/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧板用基材上に熱硬化性樹脂層を介し
    て上面に絵柄印刷層が施された化粧用シートを積層し、
    さらにその上面に基材シートと表面に凹凸を有する電離
    放射線硬化性樹脂層からなる転写シートを該凹凸面が前
    記化粧用シートに接するように載置するとともに、加熱
    圧締し、その後、前記転写シートの基材シートを剥離す
    ることを特徴とする内部に凹凸模様を有する化粧板の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 化粧板用基材上に熱硬化性樹脂層を介し
    て上面に絵柄印刷層、および熱可塑性樹脂層が順に施さ
    れた化粧用シートを積層し、さらにその上面に基材シー
    トと表面に凹凸を有する電離放射線硬化性樹脂層からな
    る転写シートを該凹凸面が前記化粧用シートに接するよ
    うに載置するとともに、加熱圧締し、その後、前記転写
    シートの基材シートを剥離することを特徴とする内部に
    凹凸模様を有する化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 化粧板用基材と熱硬化性樹脂層と化粧用
    シートと絵柄印刷層と電離放射線硬化性樹脂層とが下か
    ら順に積層構成されてなる化粧板において、該電離放射
    線硬化性樹脂層は該絵柄印刷層と接する側に凹凸模様が
    施されてなることを特徴とする内部に凹凸模様を有する
    化粧板。
  4. 【請求項4】 前記絵柄印刷層の前記電離放射線硬化性
    樹脂層と接する側に熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴
    とする請求項3記載の内部に凹凸模様を有する化粧板。
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