JPH0796698A - 凹凸模様を有する装飾硝子板及びその製造方法 - Google Patents

凹凸模様を有する装飾硝子板及びその製造方法

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JPH0796698A
JPH0796698A JP26563693A JP26563693A JPH0796698A JP H0796698 A JPH0796698 A JP H0796698A JP 26563693 A JP26563693 A JP 26563693A JP 26563693 A JP26563693 A JP 26563693A JP H0796698 A JPH0796698 A JP H0796698A
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JP
Japan
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glass plate
resin
layer
pattern
transparent resin
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Application number
JP26563693A
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English (en)
Inventor
Takeshi Tanaka
剛 田中
Toshikazu Nishio
俊和 西尾
Noboru Masubuchi
暢 増淵
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】2次加工に於ける切断が容易で、且つ表面の凹
凸模様が汚れたり、劣化したりせず、深みのある優れた
立体感を表現する優れた意匠性が付与された凹凸模様を
有する装飾硝子板、及び簡便で且つ効率の良い該装飾硝
子板の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】凹凸模様2aが付与された剥離基材1の凹凸模
様2a側に透明樹脂を塗工し、更に必要に応じて接着剤
を塗工して、剥離基材1/透明樹脂層3a/接着剤層3
bの順に各層を積層してなる転写シートAを形成し、次
いで、該転写シートAを、転写層3側から硝子板4に貼
り合わせた後、剥離基材1のみを剥離し、続いて、透明
樹脂樹脂バインダー中に光輝性顔料を分散させた塗料
を、凹凸模様2bの表面に、少なくとも該凹凸模様2b
の凹部に充填されるように塗工して光輝性層5を設ける
構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば壁材、硝子窓、
テーブルの天板、間仕切り等に用いられる装飾硝子板に
関するものであり、少なくとも表面に凹凸模様を有する
装飾硝子板、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硝子板等の硝子素材に装飾を施す
場合、その表面を切削したり、或いは腐食したりして各
種の模様を形成し、硝子素材に装飾性を付与していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、硝子素
材を直接加工して装飾を施す作業は、きわめて煩雑なも
のであり、多大な手間や時間を要し、コスト面において
も問題がある。即ち、硬く、且つ脆い硝子素材を切削し
て装飾を施す加工は難しく、微細な凹凸を形成するのが
困難であるという不具合があるため、成形可能な凹凸模
様の種類や、その凹凸形状が制限されてしまうという問
題があった。又、硝子素材を腐食によって加工するに
は、フッ化水素(フッ酸)等、廃液の処理を要し、且つ
取扱いを厳重に注意しなくてはならない有毒な薬品を使
用せねばならず、このような薬品を扱うためには大がか
りな設備が必要である。
【0004】一方、上記の如き問題を解消し、硝子素材
に装飾を施す作業を簡便に行うことができるようにする
ため、凹凸模様を形成した透明樹脂シートの凹凸面に、
金属薄膜を蒸着形成したシートを硝子板に貼着した装飾
硝子板が提案されている(実開昭56−171995号
公報)。
【0005】しかしながら、このような装飾硝子板は、
凹凸模様を形成し、その凹凸面に金属を蒸着させて金属
薄膜を形成するために、半硬質乃至硬質ポリ塩化ビニ
ル、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート等の強靱で且
つ柔軟な樹脂シートを用い、これを接着剤で硝子板に貼
着したものであるので、装飾硝子板に二次加工を施すと
き、該装飾硝子板を切断するための作業が煩雑なものと
なってしまうという問題がある。
【0006】なぜならば、通常硝子素材を切断するには
ダイヤモンドカッターを用いるが、上記のような装飾硝
子板を切断する際、勿論硝子板自身のダイヤモンドカッ
ターによる切断は可能であるものの、樹脂シートをダイ
ヤモンドカッターで良好に切断することは不可能であ
る。従って、上記装飾硝子板を切断するには、ダイヤモ
ンドカッターで硝子板を切断する工程と、刃先が鋭利な
普通のカッターナイフで樹脂シートを切断する工程との
2つの作業工程を行わなければならないので、通常の切
断作業の倍の手間と作業労力とが必要となる。
【0007】更に、硝子板に直接凹凸模様を形成したも
のも、凹凸模様を形成した透明樹脂シートを硝子板に貼
着したものも、表面凹部にゴミや汚れがたまりやすく、
このような凹部にたまったゴミや汚れを取り除くのは非
常に困難であった。
【0008】本発明は上記従来技術の欠点を解消するも
のであり、2次加工に於ける切断が容易で、且つ表面の
凹凸模様が汚れたり、劣化したりしない、深みのある優
れた立体感を表現する優れた意匠性が付与された凹凸模
様を有する装飾硝子板、及び簡便で且つ効率が良い該装
飾硝子板の製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明凹凸模様を
有する装飾硝子板の製造方法は、下記(1)〜(4)の
工程を順次行うことを特徴とする。 (1)凹凸模様が付与された剥離基材の凹凸模様側に、
少なくとも透明樹脂層からなる転写層が積層された転写
シートを形成する第1工程。 (2)硝子板に上記転写シートを転写層側から貼り合わ
せ、しかる後剥離基材のみを剥離して硝子板に転写層を
転写することによって、硝子板上に剥離基材の凹凸模様
が賦形された透明樹脂層を設ける第2工程。 (3)上記透明樹脂層の凹凸面に、少なくとも該凹凸面
の凹部に充填される光輝性層を設ける第3工程。
【0010】又、本発明凹凸模様を有する装飾硝子板
は、少なくとも透明樹脂層からなる転写層が、凹凸模様
が付与された剥離基材の凹凸模様側に積層された転写シ
ートを転写層側から硝子板に貼り合わせた後、剥離基材
のみを剥離して硝子板に転写層を転写せしめて、硝子板
上に剥離基材の凹凸模様が賦形された透明樹脂層を設
け、次いで上記透明樹脂層の凹凸面に、少なくとも該凹
凸面の凹部に充填される光輝性層を設けるてなることを
特徴とする。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。尚、図1は本発明凹凸模様を有する装飾硝子
板の製造方法の一例を説明する断面図であり、図1
(a)〜(d)は本発明方法の第1工程から第3工程を
示している。
【0012】(1)第1工程 本発明発明方法を実施するにあたって、先ず凹凸模様2
aが付与された剥離基材1を準備する。
【0013】上記剥離基材1を得るには、例えば図2に
示すように、所望の凹凸模様2aに対応した凹部7が刻
設されたロール凹版6を用いて、中心軸の回りに回転す
る該ロール凹版6の凹部7にも充填されるように、電離
放射線硬化性樹脂液8aをロール凹版6の側面に塗工
し、塗工された電離放射線硬化性樹脂液8aに帯状の基
材1aをロール凹版6の周速度と同期させた走行速度で
供給しながら、該基材1aを押圧ロール13によって電
離放射線硬化性樹脂液8aを介してロール凹版6の側面
に接触せしめ、電離放射線硬化性樹脂液8aが基材1a
とロール凹版6との間に保持されている間(具体的に
は、図中の押圧ロール13と送りロール14との間に位
置している時期。)に、電離放射線照射装置11から電
離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂液8aを硬化
させた後、電離放射線硬化性樹脂硬化物8bと基材1a
とを密着させたまま両者をロール凹版6から離型する。
これによって、基材1a上の凹凸樹脂層1bの表面に、
ロール凹版6の凹凸形状が微細なものまで忠実に、且つ
良好に再現された凹凸模様2aが付与された剥離基材1
が得られる。
【0014】電離放射線硬化性樹脂液8aをロール凹版
6に塗工する手段としては、図2に示すようにインキパ
ン9aとアプリケータロール9bとからなる塗工装置9
を用いることができるが、これ以外にもロールコート
法、ナイフコート法等の適当な手段の塗工装置を用いて
も良い。また、電離放射線硬化性樹脂8a中への気泡混
入防止及び凹部7の形状の忠実な再現性の為には、上記
樹脂8aの塗工は上述したようにロール凹版6側にする
ことが望ましいが、基材1aの側に電離放射線硬化性樹
脂8aを塗工した後、ロール凹版6に該樹脂8aの塗工
面を押圧することによって凹凸形状を付与することもで
きる。
【0015】一方、ロール凹版6に電離放射線硬化性樹
脂液8aを塗工する際、該樹脂液8aの流動性をある程
度制御するために、溶剤希釈型の電離放射線硬化性樹脂
を使用することができる。この場合、温風や赤外線ヒー
ター等の乾燥装置10を用いて、電離放射線照射装置1
1から電離放射線を照射する前に、樹脂中の溶剤を乾燥
する必要がある。このような溶剤希釈型の樹脂を用いる
と、使用可能な樹脂の選択の幅が広がり、これに加えて
塗工性の調節も容易になる。尚、無溶剤型の電離放射線
硬化性樹脂を用いる場合は、乾燥装置10は不要であ
る。
【0016】又、電離放射線硬化性樹脂液8aに基材1
aを接触せしめる際、ロール凹版6と押圧ロール13と
の間の間隙や、ロール13の押圧力を調節して凹凸樹脂
層2bの厚さを調節することができる。又、特に図示し
ないが凹部7に充填された樹脂以外をドクターブレート
等で除去して、凸部のみの凹凸樹脂層2bを形成するこ
ともできる。尚、一度硬化してロール凹版6の凹部7よ
り脱離した電離放射線硬化性樹脂硬化物8b(即ち、凹
凸樹脂層2b。)に、電離放射線照射装置12から電離
放射線を更に照射して、より充分に硬化させることもで
きる。
【0017】電離放射線硬化性樹脂としては、例えば分
子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプ
レポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜混
合した、電離放射線により硬化可能な組成物が用いられ
る。尚、ここで電離放射線とは、電磁波または荷電粒子
線のうち分子を重合或いは架橋し得るエネルギー量子を
有するものを意味し、通常紫外線または電子線が用いら
れる。
【0018】上記プレポリマー、オリゴマーの例として
は不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不
飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポ
リエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレー
ト、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポ
リエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレ
タンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオ
ールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレ
ート等が挙げられる。
【0019】上記モノマーの例としては、スチレン、α
メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メ
チル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メ
トキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニ
ル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタ
クリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリ
ル酸エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジエチル
アミノ)エチル、メメタクリル酸−2−(N、N−ジメ
チルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベ
ンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジ
エチルアミノ)プロピル等の不飽和置酸の置換アミノア
ルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジ
アクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、
プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等
の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート等の多4能性化合物、及び/又は、分子中に2個
以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えば
トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメ
チロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリス
リトールテトラチオグリコール等が挙げられる。
【0020】通常、以上の化合物を必要に応じて1種も
しくは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性
樹脂に通常の塗工適性を付与するために、前記プレポリ
マーまたはポリチオールを5重量%以上、前記モノマー
及びまたはポリチオールを95重量%以下とするのが好
ましい。
【0021】モノマーの選定にさいしては、硬化物の可
撓性が要求される場合は塗工適性上支障のない範囲でモ
ノマーの量を少なめにしたり、1官能または2官能アク
リレートモノマーを用い、比較的低架橋密度の構造とす
る。また、硬化物の耐熱性、硬度、耐溶剤性等を要求さ
れる場合には塗工適性上支障のない範囲でモノマーの量
を多めにしたり、3官能以上のアクリレートモノマーを
用い高架橋密度の構造とするのが好ましい。尚、1、2
官能モノマーと3官能以上のモノマーを混合し塗工適性
と硬化物の物性とを調整することもできる。
【0022】以上のような1官能性アクリレートモノマ
ーとしては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシ
ルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が挙
げられる。又、2官能アクリレートとしてはエチレング
リコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート等が、また3官能以上のアクリレートとし
ては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(テトラ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0023】更に、電離放射線硬化性樹脂には、硬化物
の可撓性、表面硬度等の物性を調整するための電離放射
線非硬化性樹脂を添加することができる。尚、該電離放
射線非硬化性樹脂としてはウレタン系、繊維素系、ポリ
エステル系、アクリル系、ブチラール系、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂が用いられ、特に
繊維素系、ウレタン系、ブチラール系が可撓性の点から
好ましい。
【0024】又、以上の如き組成の電離放射線硬化性樹
脂を硬化させるために紫外線を照射する場合には、光重
合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン
類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミノキシ
ムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、
チオキサントン類、又、光重合促進剤(増感剤)として
n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチ
ルホスフィン等を、更に混合して用いることができる。
【0025】電離放射線硬化性樹脂を硬化させるために
用いられる電離放射線照射装置11、12としては、紫
外線を照射する場合、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧
水銀灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタ
ルハライドランプ等の光源を用いることができる。又、
電子線を照射する場合には、コックロフトワルトン型、
バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あ
るいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電
子線加速器等を用いる。尚、電子線を照射する場合、通
常100〜1000keV、好ましくは100〜300
keVのエネルギーを持つ電子を0.1〜30Mrad
程度の照射量で照射する。
【0026】又、前述のロール凹版6は、クロムメッキ
した銅、鉄等の金属、ガラス、石英等のセラミックス、
シリコン樹脂等の合成樹脂を用い、光腐食法、電鋳法、
ミル加工法等の公知の方法により凹部7を刻設すること
ができる。尚、電離放射線照射時の基材1a及び塗工樹
脂8aの熱損傷防止の為、あるいはまた塗工樹脂8aの
粘度調整の為にロール凹版6を中空または2重壁とし、
その内部に冷水または温水、冷気または熱気を供給する
ことによりロール凹版6の版面の温度を調節するのが好
ましい。
【0027】一般に、電離放射線の照射は図示したよう
に基材1a側から行なわれるが、ロール凹版6を石英、
ガラス等の電離放射線透過性材質により形成して、凹版
6の内部側より(具体的には、ロール中空内に設置した
照射装置により)照射することもできる。或いは、基材
1a側及び凹版6内部側の両側から照射してもよい。但
し、基材1a側から電離放射線を照射する場合には該基
材1aは電離放射線透過性であることが必要である。
【0028】凹凸樹脂層1bを設ける基材1aとして
は、厚さ5〜200μmのものを用い、その材質として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポロエチレンナフタレート−イソフタレート
共重合体等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹
脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共
重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重
合体、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系
樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸
エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル
等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂フィル
ム、又はシートの単層体又は積層体、或いは、上質紙、
薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙類等を用いることが
できる。
【0029】本発明方法において、凹凸模様2aが付与
された剥離基材1を得る方法としては、上記の如き方法
に限らず、平版プレス機、ロールエンボス機等公知の各
種プレス、エンボス機を用いて、基材1a自体に直接、
熱、圧力等によりエンボス版の凹凸形状を賦形する方法
によっても良い。尚、エンボス版の凹凸形状を基材1a
に賦形する際、加熱加圧条件は基材1aに用いた材質の
熱圧的挙動により異なるが、該基材1aが通常の熱可塑
性樹脂からなる場合は、軟化点、又は熱変形温度と融点
若しくは溶融温度との間の適当な温度に加熱し、エンボ
ス版を押圧して賦形し、冷却して形状を固定する。又、
加熱方法としては、赤外線照射、温風吹き付け、加圧ロ
ーラーからの伝導熱、誘電加熱等公知の方法を用いる。
【0030】更に、本発明において、凹凸模様2aとし
ては前述したものの他、ポリオレフィン等の熱可塑性樹
脂、ポリウレタン、エポキシ、メラミン等の熱硬化性樹
脂で形成しても良い。
【0031】次に、図1(a)に示すように、得られた
剥離基材1の凹凸模様2a側に透明樹脂を塗工し、更に
その上に重ねて接着剤を塗工して、剥離基材1/透明樹
脂層3a/接着剤層3bの順に各層を積層してなる転写
シートAを形成する。尚、図3に示すように本発明で
は、剥離基材1/透明樹脂層3aの界面、及び/又は、
透明樹脂層3a/接着剤層3bの界面に、必要に応じて
絵柄層15を設けることもできる。
【0032】上記透明樹脂層3aを形成する樹脂の材質
は、一般に用いられている熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、又は電離放射線硬化性樹脂を用いることができる
が、剥離基材1に対して剥離性を有する樹脂組成を選定
する。更に、透明樹脂層3aは、以下に説明するように
硝子板4に転移、接着されるものであるので、本発明方
法によって得られる装飾硝子板Bの2次加工性を良好な
らしめるために、その厚みはダイヤモンドカッターによ
って硝子板ごと切断可能なものとする必要がある。具体
的には、用いられる樹脂によって異なるが、硝子板に転
写された後に現れる凹凸面に塗工される光輝性層5の厚
みとの合計が50μm程度以下となるようにする。
【0033】上記熱可塑性樹脂としては、例えばエチル
セルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、エチル
ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートプ
ロピオネート等のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポ
リα−メチルスチレン等のスチレン樹脂、又はスチレン
共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル
等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラー
ル等のビニル重合体、ロジン、ロジン変成マレイン酸樹
脂、ロジン変成フェノール樹脂、重合ロジン等のロジン
エステル樹脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ポ
リアミド樹脂等の天然又は合成樹脂が挙げられる。
【0034】又、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹
脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹
脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、
メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン
樹脂等が挙げられ、必要に応じて、これらに架橋剤、重
合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤、
体質顔料等を添加したものを用いる。上記硬化剤として
は、イソシアネートが不飽和ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂に対して、アミンがエポキシ樹脂に対し
て、メチルエチル毛トンパーオキサイド等の過酸化物、
アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤が不飽
和ポリエステル樹脂に対して、通常良く使用される。
又、イソシアネートとしては、2価以上の脂肪族又は芳
香族イソシアネートを使用できるが、熱変色防止、耐候
性の点から脂肪族イソシアネートが好ましい。具体例と
しては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシ
アネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート等が挙げられる。又、熱硬化性樹脂の硬化反応
を促進するために、必要に応じて塗工後加熱しても良
い。例えば、イソシアネート硬化ウレタン硬化型不飽和
ポリエステル系樹脂、又はポリウレタン樹脂の場合は、
通常40〜60℃で1〜5日程度、又ポリシロキサン樹
脂の場合は、通常80〜150℃で1〜300分程度で
ある。尚、電離放射線硬化性樹脂としては、前記の通り
である。
【0035】一方、上記接着剤層3bは、以下に説明す
る第2工程において、転写層3(透明樹脂層3a、接着
剤層3b、及び必要に応じて設けた絵柄層15)を被転
写体(硝子板4)に転移、接着させるためのものであっ
て、感熱接着剤、感圧接着剤、溶剤活性型接着剤、電離
放射線硬化性接着剤等の中から選定することができる。
【0036】上記感熱接着剤は加熱によって接着性が発
現するものであり、通常熱可塑性樹脂、アイオノマー等
が用いられる。樹脂としては、例えば、エチルセルロー
ス、硝酸セルロース、酢酸セルロース、エチルヒドロキ
シエチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネ
ート等のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メ
チルスチレン等のスチレン樹脂、又はスチレン共重合
体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等の
アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等
のビニル重合体、ロジン、ロジン変成マレイン酸樹脂、
ロジン変成フェノール樹脂、重合ロジン等のロジンエス
テル樹脂、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチルゴム、
スチレンブタジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリル
ゴム等のゴム系樹脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹
脂、ポリアミド樹脂等の天然又は合成樹脂、各種アイオ
ノマー等、の1種、又は2種以上の混合物が用いられ
る。
【0037】尚、接着剤層3b以外の転写層3自身(透
明樹脂層3a、及び必要に応じて設けた絵柄層15)が
硝子板4に対して充分な接着性を有するときは、このよ
うな接着剤層3bを設けなくても良い。
【0038】又、必要に応じて設けられる絵柄5は、ベ
ヒクルに必要に応じて、公知の顔料、染料等の着色剤、
体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適
宜混合した印刷用インキにて印刷形成することができ
る。上記ベヒクルとしては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、電離放射線硬化性樹脂等の中から必要な物性、印刷
適性等に応じて適宜選択したものを使用する。また、顔
料としては、通常使用される有機系または無機系の顔料
が使用できる。希釈溶剤としてはベヒクルの樹脂、顔料
等の着色剤、その他添加物の溶解、分散能力があり、ま
た適度な乾燥性を有する液体溶剤が使用される。一般に
は溶解度パラメータがベヒクルと近似する液体溶剤を選
定するのが溶解性の点から好ましい。尚、絵柄5は、一
部にパターン状(例えば木目、布目、図形、文字等の絵
柄模様)に設けても、該基材4の全面に設けても良い。
部分的に設けるのは絵柄の一部(例えば木目柄の照り部
分)を特に強調させた場合等であり、全面的に設けるの
はベタ状の絵柄模様において全体的にパール感や干渉的
外観を現出させる場合等である。
【0039】更に、本発明では剥離基材1と透明樹脂層
3aとの剥離性を促進するために、剥離基材1の凹凸模
様2a側に、必要に応じて離型層を設けることもでき
る。該離型層としては、フッ素系樹脂、各種ワックス、
シリコーン等の離型剤を公知のビヒクル、例えばアクリ
ル系樹脂、繊維素系樹脂、ビニル系樹脂等に添加した塗
料の塗膜を形成したり、離型性の樹脂、例えばフッ素系
樹脂、シリコーン、メラミン系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂、電離放射線架橋型の多官能アクリレート、ポリエ
ステル、エポキシ等の樹脂を塗工、エクストルージョン
コート等で製膜したものを設ける。
【0040】(b)第2工程 次いで、上記第1工程にて得られた転写シートAを、転
写層3側から硝子板4に貼り合わせる。
【0041】上記硝子板4としては、ソーダ硝子、カリ
硝子、鉛硝子等、通常窓硝子、装飾硝子等に用いられる
公知の透明な1〜10mm程度の厚みを有する硝子が用
いられる。又、転写層が硝子板4に良好に転写されるよ
うに、イソシアネート化合物、イソシアネート化合物と
ポリオール化合物からなるポリウレタン、シランカップ
リング剤、エポキシ樹脂、アイオノマー、或いはこれら
の混合物を易接着プライマーとして硝子板4表面に塗工
形成するのが好ましい。
【0042】このとき、転写シートAに感圧型の接着剤
を用いた接着剤層を設けた場合には、ゴムローラ、平板
等で加圧して(勿論、硝子板4を損傷しない程度の圧力
で加圧する。)、その接着力を発現させる。又、感熱型
の接着剤を用いた場合には、加圧に加えてゴムローラ、
平板自体の加熱、或いは赤外線照射等によって転写シー
トAを加熱して、接着剤の接着力を発現させる。
【0043】しかる後、剥離基材1のみを剥離すると、
剥離基材1に付与された凹凸模様2aの凹部が凸部に、
凸部が凹部にそれぞれ対応する凹凸模様2bが賦形され
た透明樹脂層3bが硝子板4上に転写形成される。
【0044】本発明では、上記凹凸模様2bとして各種
形状、艶のものが適用可能であり、例えば木目、石目、
布目、砂目等の天然物の凹凸形状を模したもの、文字記
号、万線模様、各種抽象模様、各種艶消し表面、鏡面光
沢等の凹凸模様を適用することができる。尚、ここでい
う万線模様とは、万線状、即ち平行な直線群又は曲線群
状の溝を形成する凹部及び凸部の集合体よりなるもので
ある。
【0045】凹凸模様2bの具体例としては、図4に示
すような閉曲線17で区劃された領域18の中に万線状
の溝を有し、且つ任意の辺を介して隣接する2区劃の万
線どうしが走行方向を常に異なるように複数連結させた
ものが挙げられる。この模様は、各区劃が異なった艶の
模様に見え、又視差によって各区劃の光沢が変化する意
匠を有する。又、このような模様の1つの態様として、
隣接する領域18の境界部分を万線状溝を形成していな
い帯状領域(土手)とすることもできる。この態様の場
合、隣接する区劃領域18の境界が明瞭となり、また製
版時の単位領域の繋ぎや修正も容易となる。
【0046】特に、平行な直線群又は曲線群を光沢の変
化の模様として認識するためには、凸部の幅d1 、凹部
の幅d2 、及び凹部の深さd3 が0.1〜100μmで
あり、隣接する区劃内の万線の走行方向が5°以上の場
合が好ましい。又、任意の辺を介して隣接する2区劃の
万線どうしが走行方向を常に異なるようにするために
は、位相幾何学の4色問題の定理から、走行方向の種類
は4種類が必要十分である。
【0047】又、木目の照りを表現するのに最適な態様
としては、万線状溝として正弦波の如き波状曲線を多数
平行に並べた曲線群よりなるものを用いたものを選択す
る。特に、該波状曲線の走行方向(例えば、Y=sin
Xの場合のX軸方向)と木目の走行方向とを略直交させ
ると視線方向をずらした時の光沢の移動が天然木(特
に、柾目木)のそれと極めて類似する。ここで波状曲線
としては、正弦波の他、楕円関数、ベッセル関数、サイ
クロイド等の関数曲線、オシロスコープで測定した音声
信号波形等の測定データ曲線等が使用される。又、各曲
線間の間隔は、全部同一間隔でも不揃いの間隔であって
も良い。又、杢(即ち、瘤状、斑点状、節穴状、又は渦
状の木目)の照りを表現するためには、閉曲線17で区
画された領域18内に波状万線溝を有する形状が最適で
ある。
【0048】波状万線状溝を用いて木目板材の外観を再
現するためには、波状万線状溝に加えて公知の印刷法を
用いて木目模様の絵柄層15を形成する。該波状万線状
溝によって木目特有の照り、即ち光沢及び光沢の光源入
射方向や観察視線方向による変化を忠実に再現できる。
又波状曲線状万線の有する光沢をより強調するために
は、該波状万線状の凹凸に、真珠光沢顔料、金属粉顔料
等よりなる光輝性インキ層、又は金属蒸着層を形成し、
これらの層の発する光沢を利用すると良い。
【0049】(c)第3工程 続いて、透明樹脂バインダー中に光輝性顔料を分散させ
た塗料を、凹凸模様2bの表面に、少なくとも該凹凸模
様2bの凹部に充填されるように塗工して、光輝性層5
を設ける。
【0050】バインダー樹脂としては、アクリル系、セ
ルロース系等の熱可塑性樹脂でもよいが、上記光輝性層
5は装飾硝子板Bの表面保護層としての機能も有するた
め、耐薬品性、耐摩耗性等の点から、前述の如き熱硬化
性樹脂や電離放射線硬化性樹脂等の硬化性の樹脂が好ま
しい。
【0051】又、光輝性顔料としては、アルミニウム
粉、銅粉、真鍮粉等の金属粉や金属薄片や金属蒸着合成
樹脂フィルムの細断片等の金属光沢を有する顔料、二酸
化チタン被覆雲母、魚鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光
沢や干渉光沢を有する顔料、例えば、ポリエステル樹脂
層とアクリル樹脂層のように屈折率の異なる2種以上の
樹脂層を数μm以下程度の厚みで多数積層して、光の干
渉による虹彩色を生じさせたフィルムを細断した箔粉か
らなる顔料等が挙げられる。尚、必要に応じて光輝性樹
脂層5上に、更に透明樹脂層を表面保護層として設けた
り、或いは隠蔽性顔料を含んだ隠蔽性樹脂層を形成した
りしても良い。
【0052】次に、本発明の装飾硝子板Bについて説明
する。
【0053】本発明装飾硝子板Bは、凹凸模様2aが付
与された剥離基材1の凹凸模様2a側に透明樹脂を塗工
し、更に必要に応じて接着剤を塗工して、剥離基材1/
透明樹脂層3a/接着剤層3bの順に各層を積層してな
る転写シートAを形成し、次いで、該転写シートAを、
転写層3側から硝子板4に貼り合わせた後、剥離基材1
のみを剥離し、続いて、透明樹脂樹脂バインダー中に光
輝性顔料を分散させた塗料を、凹凸模様2bの表面に、
少なくとも該凹凸模様2bの凹部に充填されるように塗
工して光輝性層5を設けることによって得られるもので
あって、内部界面に凹凸模様2bが形成され、且つ表面
が平滑な装飾層を有するものである。
【0054】本発明装飾硝子板Bは、透明樹脂層3bと
光輝性層5との界面に凹凸模様2bが形成された装飾層
を硝子板4に設けられたものであるから、装飾硝子板B
の表面側からであっても、裏面側からであっても、凹凸
模様2bを観察することができる。又、装飾硝子板に入
射した光を乱反射する光輝性層5によって、装飾硝子板
Aの内部に形成された凹凸模様2bの凹凸形状が鮮明に
きわ立ち、厚み方向に変化に富んだ深みのある凹凸感が
発現し、立体感のある極めて意匠性に優れたものとな
る。
【0055】更に、本発明装飾硝子板Bは、凹凸模様2
bは装飾層の内部に形成されているため、該凹凸模様2
bが摩耗したり、その凹部に汚れが溜まったりするなど
して凹凸模様2bが劣化してしまうことがなく耐久性に
も優れたものである。
【0056】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発
明を更に詳細に説明する。
【0057】〔実施例1〕金属製ロール凹版の凹部に充
填されるように、該ロール凹版に紫外線硬化性アクリル
ウレタン樹脂を塗工し、塗工された樹脂に厚さ25μm
の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルムを接触させ、ラインスピード10m/min.のも
とで高圧水銀灯ランプ(160W/m2灯)より紫外線
を照射して上記樹脂を硬化させてフィルム上に凹凸模様
が付与された凹凸樹脂層を形成した剥離基材を得た。次
いで、凹凸樹脂層の凹凸面に塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体とアクリル樹脂とを混合したものをグラビアコー
ト法により塗工して、厚さ15μmの透明樹脂層を設け
た、更にアクリル−スチレン共重合体感熱型接着剤をグ
ラビアコート法で厚さ5μmで塗工して転写シートを形
成した。次に、シランガップリング剤及びイソシアネー
トを用いてプライマー処理を施した厚さ5mmの硝子板
に、上記転写シートを接着剤層側から貼り合わせ、2k
g/cm2 の押圧力で180℃に加熱したシリコンゴム
ローラによって加圧した後、剥離基材のみを剥離して、
透明樹脂層に賦形された凹凸模様の上に酸化チタン被覆
雲母パール顔料を添加した2液硬化ポリウレタンを厚さ
30μmで塗工し、凹凸模様がその内部に形成された装
飾硝子板を製造した。
【0058】上記装飾硝子板は、ダイヤモンドカッター
をもちいて通常の硝子いたのように切断でき、2次加工
性に優れたものであった。又、表面側からであっても、
裏面側からであっても凹凸模様を観察することができ、
しかも該凹凸模様は厚み方向に変化に富んだ深みのある
凹凸感が発現された、立体感のあるものであった。更
に、該凹凸模様2bは耐久性にも優れたものであった。
【0059】
【発明の効果】本発明の凹凸模様を有する装飾硝子板の
製造方法は上記の如き構成を有するので、従来硝子素材
を直接加工して装飾を施す作業に比べ非常に簡便であ
り、必要以上の手間や時間を要さず、極めて効率の良い
ものである。しかも、得られた装飾硝子板を2次加工性
に優れたものとすることができる。
【0060】又、本発明凹凸模様を有する装飾硝子板
は、厚み方向に変化に富んだ深みのある凹凸感が発現す
る立体感のある凹凸模様を、その表面側からであって
も、裏面側からであっても観察することができるもので
ある。更に、本発明装飾硝子板は、上記凹凸模様が劣化
してしまう恐れがない耐久性にも優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凹凸模様を有する装飾硝子板の製造方
法の一例を説明する断面図である。
【図2】剥離基材の製造方法の一例を示す概略図であ
る。
【図3】本発明の凹凸模様を有する装飾硝子板の他の一
例を示す断面図である。
【図4】本発明の凹凸模様を有する装飾硝子板の凹凸模
様の一例を示す要部平面図である。
【図5】本発明の凹凸模様を有する装飾硝子板の凹凸模
様の凹凸形状を説明する要部断面図である。
【符号の説明】
A 転写シート B 装飾硝子板 1 剥離基材 2a 凹凸模様 2b 凹凸模様 3a 透明樹脂層 4 硝子板 5 光輝性層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(1)〜(3)の各工程を順次行うこ
    とを特徴とする凹凸模様を有する装飾硝子板の製造方
    法。 (1)凹凸模様が付与された剥離基材の凹凸模様側に、
    少なくとも透明樹脂層からなる転写層が積層された転写
    シートを形成する第1工程。 (2)硝子板に上記転写シートを転写層側から貼り合わ
    せ、しかる後剥離基材のみを剥離して硝子板に転写層を
    転写することによって、硝子板上に剥離基材の凹凸模様
    が賦形された透明樹脂層を設ける第2工程。 (3)上記透明樹脂層の凹凸面に、少なくとも該凹凸面
    の凹部に充填される光輝性層を設ける第3工程。
  2. 【請求項2】少なくとも透明樹脂層からなる転写層が、
    凹凸模様が付与された剥離基材の凹凸模様側に積層され
    た転写シートを転写層側から硝子板に貼り合わせた後、
    剥離基材のみを剥離して硝子板に転写層を転写せしめ
    て、硝子板上に剥離基材の凹凸模様が賦形された透明樹
    脂層を設け、次いで上記透明樹脂層の凹凸面に、少なく
    とも該凹凸面の凹部に充填される光輝性層を設けるてな
    ることを特徴とする凹凸模様を有する装飾硝子板。
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