JP6138423B2 - ラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート及びラミネートチューブ容器 - Google Patents

ラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート及びラミネートチューブ容器 Download PDF

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本発明は、ラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート及びラミネートチューブ容器に関し、更に詳しくは、筒状のラミネートチューブ容器胴部を形成する多層積層シートの中間層に印刷インキ層を設け、意匠性を向上させ、例えば、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品等の内容物の充填包装に適するラミネートチューブ容器に関するものである。
従来からラミネートチューブ容器は種々の方法で製造されており、例えば、積層シートを製造し、その両端部の最外層と最内層とをヒートシールして筒状胴部を製造し、その後に、その筒状胴部の一方の開口部に口部、肩部等からなる頭部を形成し、その口部にキャップを螺合させてなるラミネートチューブ容器がある。上記で製造されたラミネートチューブ容器は、その筒状胴部の開放端から、例えば、練り歯磨きなどの半流動性の内容物を充填し、その開放端を密閉シールして底部シール部を形成して、チューブ状の包装製品とすることができる。
例えば、特許文献1には、ラミネートチューブ容器を構成する表面樹脂層を形成する樹脂フィルム等の原反フィルムとして、白色顔料を添加した樹脂組成物からなる層を含む乳白ポリエチレン系樹脂層を含む多層樹脂層により形成され、しかる後、これと、中間層、および、内面樹脂層等を構成する材料とを積層して積層シートを製造し、次いで、この積層シートを使用して製造されたラミネートチューブ容器が示されている。
また、特許文献2には、表面樹脂層が、乳白ポリエチレン系樹脂層を含む多層樹脂層からなり、また、中間層が、アルミニウム箔またはアルミニウム蒸着膜からなるバリア層からなり、更に、内面樹脂層が、ポリエチレン系樹脂層からなることを特徴とするラミネートチューブ容器が示されている。
しかしながら、上記のようなラミネートチューブ容器自体は、用途の拡大と共に、そのデザイン面で意匠性、高級感などの向上に対する要望が強くなってきている。また、需要の多様化に伴いラミネートチューブ容器の小ロット生産対応が必要になってきている。
ラミネートチューブ容器のデザイン面で意匠性の向上に対応するため、ラミネートチューブ容器を構成する表面樹脂層を形成する樹脂フィルム等の原反フィルムに、着色顔料を混練した樹脂フィルム層と乳白ポリエチレン系樹脂層を含む多層樹脂層とを組み合わせて積層する積層シートを採用することが必要になっている。
しかし、上記の着色顔料を混練した樹脂フィルムの成形から透明な樹脂に切り替える際、成形機内壁に樹脂が残留するため、長時間の生産停止を伴う分解掃除、共洗い等による洗浄作業が必要であり、生産効率が悪かった。このため、着色顔料を混練した樹脂フィルムの原反フィルムを用いて、ラミネートチューブ容器の胴部形成用積層シートに採用するには、小ロットに対応しておらず、コストが高くなるという問題があった。
特開2001−301071号公報 特開2001−301777号公報
したがって、上記の問題を解決するために本発明の目的は、ラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート及びラミネートチューブ容器に関して、胴部の多層積層シートに印刷インキ層と乳白フィルム層を組み合わせて、その意匠性、高級感を格段に向上させると共に、小ロットに対応し、コストアップも少なくしたラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート及びラミネートチューブ容器を提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートは、積層フィルムの最内層がラミネートチューブ容器の胴部内周面層となるようにして筒状体に成形されるラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートにおいて、前記積層フィルムは、最内層から順にヒートシール性フィルム(I)と、バリア性層と、乳白ポリエチレン系樹脂フィルムと、片面に顔料を含む有色インキにより印刷された有色印刷インキ層を形成した透明基材フィルムと、透明ヒートシール性フィルム(II)とが、接着層を介して積層されることを特徴とする。
また、本発明のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートは、上記において、前記有色印刷インキ層に用いられる着色剤が、パール顔料または偏光パール顔料であることを特徴とする。
また、本発明のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートは、上記において、前記透明ヒートシール性フィルム(II)の外側に、熱融着性樹脂の溶融押出し層が積層されていることを特徴とする。
また、本発明のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートは、上記において、前記透明基材フィルムが、2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムであることを特徴とする。
また、本発明のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートは、上記のいずれかに記載のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートの両端部の最外層と最内層とを重ね合わせ、その対向面をヒートシールして筒状胴部を構成し、更に、前記の筒状胴部の一方の開口部に肩部及び口部からなる頭部を設けたものであることを特徴とする。
本発明によれば、胴部の多層積層フィルムの中間層が、乳白ポリエチレン系樹脂フィルムと、印刷インキ層を形成した基材フィルムを含む構成としているので、外側から印刷インキ層を明瞭に見ることができ、ラミネートチューブ容器の意匠性、高級感を一層効果的に向上させることができる。
また、着色顔料を混練した樹脂フィルムと比べ、基材フィルムに印刷によりインキ層を形成しているので、小ロットにも対応でき、材料費の節減が達成され、生産効率が良く、製造コストの低減に大きく寄与する効果を奏する。
本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成する胴部形成用積層シート100の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成する胴部形成用積層シート100の層構成の一例を示す概略断面図である。 図1または図2に示す胴部形成用積層シート100を使用して製造した本発明にかかるラミネートチューブ容器200の構成を示す概略半断面図である。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1にかかるラミネートチューブ容器を形成する胴部形成用積層シート100の層構成を示す。
図1に示すように、胴部形成用積層シート100の層構成は、最内層から順にヒートシール性フィルム(I)19、接着層29、バリア性層17、接着層27、乳白ポリエチレン系樹脂フィルム15、接着層25、有色印刷インキ層30、透明基材フィルム13、接着層23および透明ヒートシール性フィルム(II)11が積層されている。
図2にかかるラミネートチューブ容器を形成する胴部形成用積層シート100の層構成を示す。
図2に示すように、図1の胴部形成用積層シートの透明ヒートシール性フィルム(II)11の上に更に、熱融着性樹脂の溶融押出層21が積層された胴部形成用積層シート100の層構成の一例を示す概略断面図である。
ヒートシール性フィルム(I)19と、透明ヒートシール性フィルム(II)11は、同一材料であってもよく異なる材料でもよい。また、接着層23、25、27、29も同一材料でも異なる材料でもよい。
更に、熱融着性樹脂の溶融押出層21には絵柄、文字等の印刷絵柄層33が形成されていてもよい。
熱融着性樹脂の溶融押出層21を形成することによって、表印刷のインキの密着性が向上する点で好ましい。
熱融着性樹脂の溶融押出層21、接着層23および透明ヒートシール性フィルム(II)11が透明なので、最外層から有色印刷インキ層30及び乳白ポリエチレン系樹脂フィルム15の組み合わせによる高級感のある意匠が表出され、かつ印刷絵柄層33によって表面に内容物等の表示などを行うことができる。
図3に図1または図2に示す積層材を使用して製造した本発明にかかるラミネートチューブ容器の概略半断面図を示す。
図3に示すように、まず、上記で製造した上記の図1に示すラミネートチューブ容器を構成する胴部形成用積層シート100の表面に、例えば、フレキソインキ組成物を使用し、フレキソ印刷方式により、文字、図形、記号、絵柄、その他のフレキソ印刷による印刷絵柄層(図示せず)を形成した後、積層シート100を丸めて、積層シート100の両端部の最外層と最内層とを重ね合わせ、その重合端部を溶着して胴部シール部51を形成して筒状胴部を製造し、ラミネートチューブ容器を構成する胴部50とするものである。
次いで、本発明においては、上記の筒状胴部50の一方の開口部の上部に、チューブ容器を構成する肩部60、口部70等からなる頭部を熱可塑性樹脂の射出成形によって成形したものであってもよく、高いガスバリア性を確保するため、熱可塑性樹脂部材とガスバリア性部材とを一体成形するコンプレッション成形法や射出成形法で形成したものであってもよい。
しかる後、更に、上記で形成した頭部の口部70に密閉するキャップ80を取り付けて、本発明にかかるラミネートチューブ容器200を製造するものである。
なお、上記で製造したラミネートチューブ容器200は、筒状胴部50の他方の開口部より、例えば、練り歯磨き等の内容物を適量分だけ充填包装し、しかる後、該開口部を溶着して底部シール部52を形成して、内容物を充填包装したラミネートチューブ容器200からなる包装製品を製造することができる。
上記に挙げた例は、本発明のラミネートチューブ容器の一例を例示したに過ぎないものであり、これによって本発明は限定されるものではない。
次に、本発明において、上記のような胴部形成用積層シート100、ラミネートチューブ容器200等を構成する材料、製造法等について説明する。
(熱融着性樹脂の溶融押出層)
まず、本発明において、最外層を構成する熱融着性樹脂の溶融押出層21の材料としては、前述のように、胴部形成用積層シート100を丸めてその重合端部を溶着して筒状胴部を製造することから、加熱により溶融して相互に融着することができ、更に、押し出し成形が可能であるヒートシール性を有する樹脂を使用して構成することが好ましい。中でも、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式等により、印刷絵柄層を形成し得るヒートシール性を有する樹脂を使用することが望ましいものである。
具体的には、上記のヒートシール性を有する樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状(直鎖状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を不飽和カルボン酸を使用して酸変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、その他の樹脂を使用することができる。
(ヒートシール性フィルム)
胴部用積層シートにおいて、ヒートシール性フィルム(I)、透明ヒートシール性フィルム(II)を構成する材料は、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、中密度ポリエチレンフィルム(MDPE)、高密度ポリエチレンフィルム(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、その他の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ酢酸ビニル系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル、飽和ポリエステル、ポリビニルアルコール等その他の樹脂の1種ないしそれ以上からなるフィルムを使用することができる。
本発明において、上記のヒートシール性フィルム(I)、透明ヒートシール性フィルム(II)としては、例えば、上記の樹脂の1種ないし2種以上を主成分とし、これに、所望の添加剤を任意に添加して樹脂組成物を調製し、次いで、上記で調製した樹脂組成物を使用し、例えば、Tダイ法、インフレーション法、その他の成形法を用いてフィルムないしシートを成形することができる。
なお、本発明においてヒートシール性フィルム(I)、透明ヒートシール性フィルム(II)の膜厚としては、30μm〜150μmが好ましい。
なお、本発明においては、上記したヒートシール性フィルム(I)、透明ヒートシール性フィルム(II)には、例えば、アンチブロッキング剤、滑剤(脂肪酸アミド等)、難燃化剤、無機ないし有機充填剤等を任意に添加して使用することができる。
(有色印刷インキ層)
本発明において、有色印刷インキ層に用いられる着色剤として、例えば、赤色系、茶 色系、黄色系、藍色系、草色系、白色系、黒色系等の各種の顔料、メタリック顔料、パ ール顔料、偏光パール顔料及び蛍光顔料等を使用することができる。
中でも、パール顔料としては、金色、銀色等の単色パール、マイカ(雲母)、シリカ等を使用することができる。
偏光パール顔料は、2色性をもつため、従来のホワイトパールとは異なり、深みを増した印刷をすることができる。
このように顔料を含む有色インキにより印刷されたフィルムを用いることにより、下層の乳白ポリエチレン系樹脂フィルムと組合せて、深みのある色合いや、見る角度により、色合いが異なり、更に深みを増した光沢のある外観を得ることができ、ラミネートチューブ容器の意匠性、高級感を向上させることができる。
(印刷絵柄層)
絵柄等の印刷層は、ラミネートチューブの外側から見える位置であれば特に限定はなく、透明ヒートシール性フィルム(II)の外側に形成される熱融着性樹脂の溶融押出し層21に表印刷によって形成することが好ましい。表印刷によって内容物を表示できるため、記載内容の変更などを容易に行うことができる。
印刷層としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整して得たインキ組成物を使用することができる。このようなインキビヒクルとしては、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノール系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ゴム、環化ゴム、その他などの1種または2種以上を併用することができる。
印刷方法は、グラビア印刷のほか、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他の印刷方式であってもよい。
(乳白ポリエチレン系樹脂フィルム)
本発明において、乳白ポリエチレン系樹脂フィルム15としては、例えば、ヒートシール性樹脂を主成分とし、これに、乳白顔料、その他の添加剤を任意に添加して白色樹脂組成物を調製し、他方、上記と同様に、上記のヒートシール性樹脂を主成分とし、これに白色顔料等を添加しない透明な樹脂組成物を調製し、次いで、上記で調製した白色樹脂組成物と透明な樹脂組成物とを使用し、例えば、Tダイ法、インフレーション法、その他の成形法を用いて製造することができる。具体的には、上記で調製した白色樹脂組成物と透明な樹脂組成物とを使用し、例えば、フィードブロック法、マルチマニホールド法等の多層Tダイキャスト成形法、あるいは、多層インフレーション成形法、更には、その他の成形方法を使用して、乳白ポリエチレン系樹脂フィルムを形成することができる。
上記の乳白顔料は、樹脂成分を着色し、遮光性等を付与するために添加するものであり、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の白色顔料ないし体質顔料等を使用することができる。
(透明基材フィルム)
次に、本発明において、透明基材フィルムを構成する材料としては、例えば、ラミネートチューブ容器を構成する基本素材としての、機械的、物理的、化学的、その他において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他の強靱な樹脂のフィルムないしシート、その他を使用することができる。
そして、上記の樹脂のフィルムないしシートとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。中でも、本発明において、2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムが、印刷適正、加工適正の面で優れるので好ましい。
そのフィルムの厚さとしては、5μm〜50μm位、好ましくは、9μm〜25μm位が望ましい。
(バリア性層)
本発明において、バリア性層を構成する材料としては、例えば、酸素ガス、水蒸気等に対するガスバリア性素材、太陽光等に対する遮光性素材、あるいは、内容物に対する保香性等を有する素材等を使用することができる。
具体的には、上記のバリア性素材としては、例えば、アルミニウム箔、スズ、鉛、銅、鉄、ニッケル、またはこれらの合金等あるいは、アルミニウム等の蒸着薄膜を有する樹脂のフィルムないしシート等からなるバリア層を使用することができる。
上記のアルミニウム箔としては、厚さ5μm〜30μm位のアルミニウム箔を使用することができ、また、アルミニウム等の蒸着薄膜を有する樹脂のフィルムないしシートとしては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法クラスターイオンビーム法等の物理気相成長法(PhysicalVapor Deposition法、PVD法)等を利用して、樹脂のフィルムの上に、アルミニウム等の金属の蒸着薄膜を形成した樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
更に、具体的に説明すると、例えば、巻き取り式蒸着機を使用し、真空チャンバ−の中で、巻き出しロールから出た樹脂のフィルムを蒸着チャンバーの中に入れ、ここで、るつぼで熱せられた蒸着源を蒸発させ、更に、必要ならば、酸素吹き出し口より酸素等を噴出させながら、冷却したコーティングドラム上の樹脂のフィルムの上に、マスクを介してアルミニウム等の金属の蒸着膜を成膜化し、次いで蒸着薄膜を形成した樹脂のフィルムを巻き取りロールに巻き取ることによって、アルミニウム等の金属の蒸着薄膜を有する樹脂のフィルムを製造することができる。
そして、本発明においては、上記のようなアルミニウム等の金属の蒸着薄膜を有する樹脂のフィルムにおいて、酸素ガス、あるいは、水蒸気等が透過することを阻止し、これらに対するバリア性基材としての機能を奏するものである。
上記において、アルミニウムの蒸着薄膜の厚さとしては、十分なバリア−性を得るために、通常、50Å〜3000Å位であることが好ましく、特に、本発明においては、100Å〜2000Å位が望ましい。
また、上記のアルミニウムの蒸着薄膜を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、その他を使用することができる。
上記の樹脂のフィルムの表面は、予め、蒸着膜の密着性を高めるために、例えば、蒸着プライマー等をコーティングすることができ、その他、所要の前処理を任意に施すことは可能である。
また、本発明において、バリア性素材、あるいは、保香性等を有する素材等としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、MXDポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルがおよそ79〜92wt%)を完全ケン化したエチレン含有率25〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、その他のガスバリア性に富む樹脂のフィルムないしシート、あるいは、コーティング膜を使用することができる。
次にまた、本発明においては、中間層を構成する材料としては、例えば、太陽光等の光を遮光する性質を有する遮光性素材、あるいは、水蒸気、水等を透過しない性質等を有する耐水性素材を使用することができ、これは、単体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてなる複合基材等であってもよい。
具体的には、例えば、水蒸気、水等のバリア性を有する耐水性素材としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシート等を使用することができ、また、遮光性素材としては、例えば、樹脂に顔料等の着色剤、更に、その他の所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μm〜300μm位、更には、10μm〜100μm位が望ましい。
次に、上記の本発明において、上記のような材料を使用して、本発明にかかるラミネートチューブ容器を形成する積層シートを製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用するラミネート法、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネーション法、インフレーション法、その他の任意の方法で行うことができる。
そして、本発明においては、上記のラミネートを行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができる。
(接着層)
本発明では、ヒートシール性フィルム(I)、透明基材フィルム13、乳白ポリエチレン系樹脂フィルム15、バリア性層17、透明ヒートシール性フィルム(II)を接着層を介して積層する。
接着層を構成する樹脂は、接着するフィルムを構成する樹脂によって適宜選択することができる。
例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他のアンカーコート剤、ラミネート用接着剤等を任意に使用することができる。
熱融着性の接着樹脂層としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−ビニルアルコール、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂等を好適に使用することができる。
熱融着性樹脂の接着樹脂層の厚さは、15μm〜50μmであれば接着性に優れる。
前記胴部用積層フィルムでは、ヒートシール性フィルム(I)、透明ヒートシール性フィルム(II)、基材フィルム13、乳白ポリエチレン系樹脂フィルム15、ガスバリア性層17を接着層を介して接着するが、熱融着性樹脂の接着樹脂層は一層に限定されるものでなく、熱融着性樹脂の接着樹脂層が2層以上積層されてもよい。これにより、優れた接着性を確保することができる。例えば、ガスバリア性層17がアルミニウム箔の場合、この積層に際しては、アルミニウム箔にエチレン−メタクリル酸共重合体やエチレン−アクリル酸共重合体等の酸変性ポリオレフィン樹脂を積層し、次いで、ポリエチレン樹脂の接着樹脂層を介して乳白ポリエチレン系樹脂フィルムを接着することができる。前記の酸変性ポリオレフィン樹脂の積層によって接着を安定化させることができる。
(頭部)
前記頭部は、肩部と密封注出口部とを有すれば、その構成に特に限定はない。ただし、高いガスバリア性を確保するために、頭部の内側に截頭円錐状部と前記截頭円錐状部の中央に配設される有頂円筒状部とからなるロンデル成形体が装着され、その外周を外側成形樹脂で一体成形されたものを好適に使用することができる。
(ロンデル成形体)
本発明で使用するロンデル成形体は、所定のロンデル成形体用積層体を、截頭円錐状部と前記截頭円錐状部の中央に配設される有頂円筒状部とに深絞り成形して製造することができる。具体的には、所定のロンデル成形体用積層体から、打ち抜きにより所定の寸法の円形で偏平な積層体を作製し、次いで、前記円形の積層体を、第1の雌雄の成形型を用いて常温でプレス成形により、外縁部を傾斜を付けた截頭円錐状に成形すると同時に、中心部を筒部と頂部からなる有頂円筒状部に成形した第1の成形体を作製する。次いで、前記第1の成形体を、第2の雌雄の成形型を用いて常温でプレス成形により、筒部の径を小さくしながら截頭円錐状の面積を増大させるように成形し、第2の成形体を作製する。次いで、前記第2の成形体を、第3の雌雄の成形型を用いて常温でプレス成形により、更に筒部の径を小さくしながら截頭円錐状の面積を増大させるように成形して第3の成形体を作製する。次いで、前記第3の成形体を、第4の雌雄の成形型を用いて常温でプレス成形により、更に筒部の径を小さくして所定の径に成形すると同時に、筒部の長さを増大させて所定の長さに成形し、且つ截頭円錐状の面積を更に増大させるように成形して、截頭円錐状部と前記截頭円錐状部の中央に配設される有頂円筒状部とからなる第4の成形体を作製する。次いで、前記成形体を、所定の外周寸法になるように外周をトリミングして、ロンデル成形体とする。頭部の内側に前記ロンデル成形体を配置することで、外気と内容物を完全に遮断して高い気密性を発揮できる。
(外側成形樹脂)
外側成形樹脂としては、コンプレッション成形や射出成形の成形性と共に、筒状胴部を構成するヒートシール性フィルム(I)、透明ヒートシール性フィルム(II)や、ロンデル成形体の原材料であるロンデル成形体用積層体を構成する未延伸熱可塑性樹脂層との熱溶着性を有し、更に、ラミネートチューブの肩部とそれに連設される密封注出口部に適度の硬さを付与できるものを好適に使用することができ、前記筒状胴部を構成するヒートシール性フィルム(I)、透明ヒートシール性フィルム(II)や、ロンデル成形体に用いた未延伸熱可塑性樹脂層と同様の樹脂を使用することができる。
なお、本発明において、前記外側成形樹脂としては、溶融温度の高いポリオレフィン系樹脂を使用することが好ましく、例えば、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを使用することが好ましい。
(ロンデル成形体用積層体)
ロンデル成形体は、ガスバリア性を有し、深絞り成形を行うことができ、内容物の組成に係わらず層間剥離が回避でき、かつ頭部との一体成形性に優れるなどの諸特性を有する必要がある。
本発明において、ロンデル成形体用積層体としては、例えば、外側となる側から順に、未延伸熱可塑性樹脂層/金属箔保護層/金属箔層/接着樹脂層/熱可塑性樹脂層で構成される積層体が使用できる。
(未延伸熱可塑性樹脂層)
未延伸熱可塑性樹脂層としては、筒状胴部にロンデル成形体を装着し、ロンデル成形体の外周に外側成形樹脂によって筒状胴部と頭部とを一体化成形する際に、外側成形樹脂とロンデル成形体との間を強固に熱溶着させることができる樹脂が使用され、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、ブロック状ポリプロピレン、ランダムポリプロピレンなど)等のポリオレフィン樹脂、あるいはオレフィンとビニル系モノマー、アクリル系モノマー、不飽和カルボン酸などの共重合性モノマーとの共重合体あるいはそれらのブレンド組成物など、ポリオレフィン系樹脂が主として使用される。未延伸熱可塑性樹脂層の厚みとしては、30μm〜200μm位、好ましくは、40μm〜150μm位が望ましい。
(金属箔保護層)
金属箔保護層としては、深絞り成形加工に対する追随性が良好となるようなフィルム伸び率の高いフィルムを用いることが好ましく、例えば、ナイロン、非晶質ポリエチレンテレフタレートシート等が使用される。金属箔保護層は、前記フィルムを用いて1層からなるものでもよく、または、1種もしくは複数種のフィルムを用いて少なくとも2層以上の複数層からなるものであってもよい。金属箔保護層の厚みとしては、10μm〜50μmが好ましく、10μm以下だと深絞り成形加工時に金属箔層が破れやすく、成形が困難であり、50μm以上であると積層体の伸びが悪くなり、成形が困難となる他、密封注出口の突き刺し開封性が悪くなる。
(金属箔層)
金属箔層としては、アルミニウム箔などの金属箔を使用できる。金属箔層の厚みとしては、30μm〜100μmが好ましく、30μm以下だと深絞り成形時にピンホールが発生し、100μm以上であると金属箔層の腰が強くなりすぎてしまうために、成形時の伸びが悪く、破れやピンホールが生じ、成形加工適性が悪化するようになる。ロンデル成形体用積層体に、ガスバリア性を有する金属箔層を設けることにより、ガス及び水分に対するバリア作用を具備させることができる。
(接着樹脂層)
接着樹脂層は、例えばエチレンメタクリル酸、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、アイオノマー、酸変性ポリプロピレンなどの接着樹脂を用いることができ、例えば、三井デュポンポリケミカル(株)ニュクレルとして市販されるものが例示される。
接着樹脂層の厚みは20μm〜50μmが好ましく、層間剥離が起こることなく、金属箔層との接着性に優れると共に熱可塑性樹脂層との接着性にも優れるものとできる。また、押出チューブ容器として、アルコールや精油等の芳香成分を含有する歯磨き材、食品、薬剤等を収納しても、接着樹脂層がこれらの成分に対する耐性に優れるため、金属箔層と熱可塑性樹脂層との層間剥離を生じることがなく、内容物の保存性に優れるチューブ用容器とすることができる。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層は、例えば、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー、アクリロ
ニトリル系ポリマー、ポリエステル、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、不飽和カルボン酸とオレフィンとの共重合体からなる酸コポリマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体等による単独樹脂あるいはこれらの2種以上の混合樹脂等が利用される。
中でも、前記接着樹脂層と接着性が高い低密度ポリエチレンを用いることが好ましく、筒状胴部の密封注出口の開封の際に優れた突き刺し開封性を有するロンデル成形体用積層体を作製できる。厚みとしては、30μm〜100μm位、好ましくは、40μm〜60μm位が望ましい。
ロンデル成形体用積層体の貼り合わせ方法としては、ドライラミネート法、熱ラミネート法、サンドイッチラミネート法等を積層してもよいし、また、未延伸熱可塑性樹脂層に金属箔保護層を押出しラミネートしてもよい。
接着剤としては、たとえば変性ポリオレフィン系樹脂、2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤、その他を使用することができる。
(ラミネートチューブ)
本発明のラミネートチューブは、胴部用積層フィルムの両側辺部を接合して筒状に成形し、胴部用積層フィルムの重ね部を熱融着により接合して筒状胴部を成形する。
筒状胴部を形成する際の熱融着方法としては、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の既知の方法で行うことができる。
次いで、この筒状胴部に肩部と密封注出口部とからなる頭部を連接し、ラミネートチューブを製造することができる。筒状胴部の開放端に、予め所定形状に成形したロンデル成形体を接合し、そのロンデル成形体の外周を覆うように外側成形樹脂をコンプレッション成形法または射出成形法で形成すると、頭部と筒状胴部とが一体化成形され、同時に筒状胴部の開放端と前記頭部とが高いガスバリア性を確保して連接される。
なお、前記頭部を構成する外側成形樹脂に覆われていない有頂円筒状部によって密封注出口が形成される。
次いで、密封注出口部にキャップを取り付けて、筒状胴部の開放端から練り歯磨きなどを所定量充填し、前記開放端を熱溶着してエンドシール部を形成すれば、内容物を充填したラミネートチューブを得ることができる。
頭部にロンデル成形体を配設したラミネートチューブは、酸素ガスや水蒸気ガスなどのガスバリア性に優れており、かつ密封注出口部によって外気と内容物を完全に遮断できるため、ラミネートチューブ内の内容物を安定して保存でき、特に空気(酸素)の存在により変質する内容物等に好適に用いることができる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
(実施例1)
以下に従って、胴部用積層フィルムを製造した。
透明基材フィルム13として、両面がコロナ放電処理された厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製、商品名「E5200」)を使用し、コロナ放電処理面の下側に、有色印刷インキ層30として、パールインキ(東洋インキ株式会社製、商品名「NEWLPスーパー」)を乾燥時の厚さが3μmとなるようにグラビア印刷により塗布した。
次いで、印刷面に接着層25として、厚さ20μmの低密度ポリエチレン樹脂を介して、乳白ポリエチレン系樹脂フィルム15として、厚さ100μmの乳白ポリエチレン樹脂フィルム(株式会社DNPテクノパック製、商品名「SR−WNニュウハク」)を積層した。
更に、乳白ポリエチレン系樹脂フィルム15の非ラミネート面側に、ポリエチレンイミン系樹脂製のアンカーコート剤を塗布し、次いで、接着層27として、厚さ20μmのエチレンメタクリレート樹脂(三井デュポンポリケミカル株式会社製、商品名「ニュクレル」)を押出し、バリア性層17として厚さ10μmのアルミニウム箔を積層し、更にそのアルミニウム箔の裏面に、接着層29として厚さ30μmのエチレンメタクリレート樹脂(三井デュポンポリケミカル株式会社製:商品名「ニュクレル」)を押出し、ヒートシール性フィルム(I)19として厚さ100μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム((株)DNPテクノパック社製、商品名「SR-XN」)のフィルムを積層した。
次いで、前記ラミネート積層体の表面側の透明2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に厚さ20μmの低密度ポリエチレンの接着層23を積層し、更に、厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム11((株)DNPテクノパック社製、商品名「SR-WN」)を積層し、更に、厚み30μmの低密度ポリエチレンの押出し樹脂層21を積層し胴部形成用積層シート100を得た。
なお、熱融着性樹脂の溶融押出層21を形成しなくとも、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム11の表面に絵柄印刷を形成することができるが、熱融着性樹脂の溶融押出層21を形成することによって、表印刷のインキの密着性が向上する点で好ましい。
この胴部形成用積層シート100の層構成は、最外層から最内層に向けて、低密度ポリエチレン押出樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム60μm/低密度ポリエチレン押出樹脂層30μm/2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム12μm/有色印刷層/低密度ポリエチレン押出樹脂層20μm/乳白ポリエチレン系樹脂フィルム100μm/エチレンメタクリレート樹脂層20μm/アルミニウム箔10μm/エチレンメタクリレート樹脂30μm/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム100μmである。
次に、上記で製造した胴部形成用積層シート100を使用し、まず、胴部形成用積層シート100を打ち抜き加工して120mmの巾のブランク板を製造し、その両側の背貼り部を、1.8mm幅で重ね合わせ、250℃の熱溶着条件で、内面が内面側になるように、ヒートシールして、直径38mm、高さ150mmのチューブ容器の胴部となる円筒体を製造した。
次いで、上記で製造した円筒体をラミネートチューブ容器成形用のマンドレルに装着し、次に該円筒体の一方の端部に、常法により円錐台形状の肩部とそれに連続する細首の口部からなる頭部を、高密度ポリエチレン樹脂組成物を使用し、樹脂温度250℃において圧縮成形法で成形して、本発明にかかるラミネートチューブ容器を製造した。
次に、上記の頭部を有する円筒体の口部に、キャップを螺旋し、次いで、円筒体の他方の開口部から、市販の歯磨き150gを充填し、次いで、該円筒体の開口部をヒートシールして、本発明に係るラミネートチューブ容器からなる包装製品を製造した。
得られたラミネートチューブ容器は、胴部を構成する積層シートの中間層が全面に有色印刷層で形成されているため意匠性に優れ、小ロット対応が可能で生産性にも優れるものであった。
(比較例1)
前記実施例1のラミネートチューブ容器の構成において、胴部形成用積層シート100の構成から、光沢のある印刷インキ層30を形成した基材フィルムの替わりに、着色顔料をポリエチレン樹脂に混練してインフレーション成形したフィルム(株式会社DNPテクノパック社製、商品名「SR-WN」)を用いた構成で胴部の積層シートを作製し、これを用いて比較例1のラミネートチューブ容器を作製した。
具体的には、厚さ100μmの乳白ポリエチレン樹脂フィルム(株式会社DNPテクノパック社製、商品名「SR-WN」)のコロナ処理面側に、ポリエチレンイミン系樹脂製のアンカーコート剤を塗布し、次いで、厚さ20μmのエチレンメタクリレート樹脂(三井デュポンポリケミカル株式会社製、商品名「ニュクレル」)を押出し、厚さ10μmのアルミニウム箔を積層し、更にそのアルミニウム箔の裏面に、厚さ30μmのエチレンメタクリレート樹脂(三井デュポンポリケミカル株式会社製:商品名「ニュクレル」)を押出し、厚さ100μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(株式会社DNPテクノパック社製、商品名「SR-XN」)のフィルムを積層した。
次いで、前記ラミネート積層体の乳白ポリエチレン樹脂フィルムの表面側に厚さ20μmの低密度ポリエチレンの押出し樹脂層を積層し、更に、厚さ100μmの着色顔料をポリエチレン樹脂に混練してインフレーション成形したフィルム(株式会社DNPテクノパック社製、商品名「SR-WN」)を積層し、更に、厚み30μmの低密度ポリエチレンの押出し樹脂層を積層し、比較例に係る胴部形成用積層シートを得た。
この胴部形成用積層シート100の層構成は、最外層から最内層に向けて、低密度ポリエチレン押出樹脂層30μm/着色顔料を混練したポリエチレン樹脂フィルム100μm/低密度ポリエチレン押出樹脂層20μm/乳白ポリエチレン系樹脂フィルム60μm/エチレンメタクリレート樹脂層20μm/アルミニウム箔10μm/エチレンメタクリレート樹脂30μm/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム100μmである。
次に、上記で製造した胴部形成用積層シート100を使用し、まず、胴部形成用積層シート100を打ち抜き加工して120mmの巾のブランク板を製造し、その両側の背貼り部を、1.8mm幅で重ね合わせ、250℃の熱溶着条件で、内面が内面側になるように、ヒートシールして、直径38mm、高さ150mmのチューブ容器の胴部となる円筒体を製造した。
次いで、上記で製造した円筒体をラミネートチューブ容器成形用のマンドレルに装着し、次に該円筒体の一方の端部に、常法により円錐台形状の肩部とそれに連続する細首の口部からなる頭部を、高密度ポリエチレン組成物を使用し、樹脂温度250℃において圧縮成形法で成形して、本発明にかかるラミネートチューブ容器を製造した。
次に、上記の頭部を有する円筒体の口部に、キャップを螺旋し、次いで、円筒体の他方の開口部から、市販の歯磨き150gを充填し、次いで、該円筒体の開口部をヒートシールして、比較例1に係るラミネートチューブ容器からなる包装製品を製造した。
以上のように作製した実施例1および比較例1のラミネートチューブ容器包装体について、40℃の恒温槽に1ヶ月保存後、(1)ラミネートチューブ容器の密封性、(2)胴部の多層積層フィルムの耐デラミネーション性、(3)ラミネートチューブ容器の意匠性を評価した。
(ラミネートチューブ容器の密封性)
実施例1および比較例1の各ラミネートチューブ容器とも、胴部および底部のヒートシール部がいずれも直鎖状低密度ポリエチレンフィルム同士の熱接着で形成されているので強固に熱接着されており、また、胴部と肩部の接合部に関しても、肩部および口頸部の成形樹脂に高密度ポリエチレンを用いているので、胴部の開口部に肩部および口頸部が強固に熱融着されており、容器の密封性は優れていた。
(胴部の多層積層フィルムの耐デラミネーション性)
各ラミネートチューブ容器に充填された内容物の押し出しを300回に分割して繰り返し行なった後、胴部の多層積層フィルムを15mm間隔に切断して、層間剥離の発生の有無を調べた結果、実施例1および比較例1の各ラミネートチューブ容器とも層間剥離の発生はなく、耐デラミネーション性に関しても良好であった。
(ラミネートチューブ容器の意匠性)
実施例1のラミネートチューブ容器は、その胴部の積層シートに、光沢のあるパール色の有色印刷インキ層と乳白フィルムを組み合わせて積層されているので、意匠性、高級感に優れると共に、小ロット対応が可能で従来より生産性にも優れるものであった。比較例1のラミネートチューブ容器は、その胴部の積層シートに、パール着色顔料を混練したフィルムと乳白フィルムを組み合わせて積層しているため、意匠性、高級感に優れていた。
11 透明ヒートシール性フィルム(II)
13 透明基材フィルム
15 乳白ポリエチレン系樹脂フィルム
17 バリア性層
19 ヒートシール性フィルム(I)
21 熱融着性樹脂の溶融押出層
23、25、27、29 接着層
30 有色印刷インキ層
33 絵柄印刷層
50 胴部
51 胴部シール部
52 底部シール部
60 肩部
70 口部
80 キャップ
100 ラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート
200 ラミネートチューブ容器

Claims (5)

  1. 積層フィルムの最内層がラミネートチューブ容器の胴部内周面層となるようにして筒状体に成形されるラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートにおいて、
    前記積層フィルムは、最内層から順にヒートシール性フィルム(I)と、バリア性層と、乳白ポリエチレン系樹脂フィルムと、片面に顔料を含む有色インキにより印刷された有色印刷インキ層を全面に形成された透明基材フィルムと、透明ヒートシール性フィルム(II)とが、接着層を介して積層されることを特徴とするラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート。
  2. 前記有色印刷インキ層に用いられる着色剤が、パール顔料または偏光パール顔料であることを特徴とする請求項1記載のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート。
  3. 前記透明ヒートシール性フィルム(II)の外側に、熱融着性樹脂の溶融押出し層が積層されていることを特徴とする請求項1又は2記載のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート。
  4. 前記透明基材フィルムが、2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シート。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のラミネートチューブ容器胴部形成用積層シートの両端部の最外層と最内層とを重ね合わせ、その対向面をヒートシールして筒状胴部を構成し、更に、前記筒状胴部の一方の開口部に肩部及び口部からなる頭部を設けたラミネートチューブ容器。
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