JP2004358812A - 偏光パール装飾容器およびその製造方法 - Google Patents

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登志之 上田
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Abstract

【課題】パール色自体の色調を変化させ、深みのあるパール光沢をもたらし、装飾性を一層高めることができる偏光パール装飾容器を提供する。
【解決手段】基材である容器本体11と、その容器本体の胴部14の外周の表面に設けられる装飾層12とを有し、その装飾層が、微量の酸化スズを含有する偏光パール粉を含有する偏光パール層を備えているチューブ容器10。装飾層12は、基材上に設けられるベースコートと、その上に設けられるパールベースコートと、その上に設けられる偏光パール粉入りのインキ層とを備えている。偏光パール粉が、少なくともマイカ30wt%と、酸化チタン50wt%と、酸化スズ0.1wt%とを含有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は偏光パール装飾容器およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、アルミニウムなどの金属製のチューブあるいは缶などの容器の表面に形成される偏光パール装飾容器およびその製造方法に関する。なお、本明細書における「偏光」とは、「外部から入射した自然光の光の波の向きを変える、あるいは一方向の光の波のみを通す」という本来の偏光の意味のほか、自然光の反射が、青色や金色(黄色)、緑など、有彩色の色調を帯びる場合、あるいは見る方向によって色調が変化する場合を含む概念である。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特公昭53−41596号公報
特許文献1には、図7に示すような、不透明の合成樹脂製の内層101と、その内層の表面に積層された、パール装飾効果を出すための雲母系、チタン系などのパールエッセンスが混入された透明な合成樹脂からなる外層102とで形成されたパール装飾容器100が開示されている。前記内層101は、いわゆる押し出しチューブ容器の形態を呈しており、外層102は顔料が含まれていない透明な合成樹脂で、その外層内にパールエッセンスを混入点在させることにより、パール色の装飾効果を高めている。
【0003】
他方、図8aおよび図8bに示すような、アルミニウム製の容器基材104の表面に、雲母系、チタン系の通常のパール粉をインキまたは透明な合成樹脂塗料に混合したものを印刷して装飾層105を形成したチューブ容器106が用いられている。インキはアルキッド系樹脂に溶剤を添加混合したものであり、顔料を混合する場合もある。インキは通常は透明であるが、不透明な場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図7や図8aのパール装飾容器100、106に用いられているパールエッセンスないしパール粉は、雲母(マイカ)と酸化チタンとからなるものであり、容器基材の表面に、いわゆるパールホワイトあるいはパールグレイといった、真珠の光沢を帯びた白色ないし無彩色の装飾を与えることができる。しかし単なるホワイト系のパール色であるので、表現性に乏しい。また、たとえばブルー、オレンジ、ピンクなどの顔料をわずかに混合して着色することがあるが、その場合でも色彩に深みがなく、表現が単調となる。
【0005】
本発明はパール色自体の色調を変化させ、深みのあるパール光沢をもたらし、装飾性を一層高めることができる偏光パール装飾容器を提供することを技術課題としている。さらに本発明は、そのような偏光パール装飾容器の効率的な製造方法を提供することを技術課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の偏光パール装飾容器は、基材と、その基材の表面に設けられる装飾層とを有し、その装飾層が、微量の酸化スズを含有する偏光パール粉を含有する偏光パール層を備えていることを特徴としている。このような偏光パール装飾容器においては、偏光パール粉が、少なくともマイカ30wt%と、酸化チタン50wt%と、酸化スズ0.1wt%とを含有するものが好ましい。また、マイカの上限を50wt%とし、酸化チタンの上限を70wt%とし、酸化スズの上限を1wt%とするのが好ましい。
【0007】
さらに偏光パール層が、偏光パール粉を含有するインキないしコート材料を基材ないしベースコートの上に印刷したものであり、パール粉とインキないしコート材料との混合比が1:10〜1:20であるものが好ましい。さらにインキないしコート材料が、ポリエステル系樹脂と、溶剤とを含有するものが好ましい。
【0008】
基材が金属製である場合は、基材と装飾層との間にベースコートを介在させるのが好ましい。いずれの場合でも、装飾層の上に、偏光パール層の効果を損なわないオーバーコート層を印刷することができる。さらに偏光パール層は、基材の表面に所定の装飾模様で部分的に設けることもできる。前記いずれの場合も、基材として金属製の円筒状の容器とすることができ、その場合は容器の外周面に偏光パール層を設ける。
【0009】
本発明の偏光パール装飾容器の製造方法は、基材ないしベースコートの表面に、偏光パール粉とインキないしコート材料とを混合した偏光パール塗料を印刷して装飾層を形成することを特徴としている。このような製造方法は、偏光パール塗料を、所定の模様が突出している地刷りロールを用いて印刷することによって行うことができる。
【0010】
【作用および発明の効果】
本発明の偏光パール装飾容器は、装飾層の偏光パール層を構成する偏光パール粉に酸化スズが含まれているので、偏光パール層が種々の色に偏光し、深みのある色調のパール色が得られ、高級感を与えることができる。偏光パール粉が、少なくともマイカ30wt%と、酸化チタン50wt%と、酸化スズ0.1wt%とを含有する場合は、パールの色調が一層鮮やかになる。さらにマイカ、酸化チタン、酸化スズの配合割合に応じて、光の反射方向によって種々の色調が変化する、いわば玉虫色調ないしホログラム調のパール色が得られる。
【0011】
偏光パール層が、偏光パール粉を含有するインキないしコート材料を容器本体ないしベースコートの上に印刷したものであり、パール粉とインキないしコート材料との混合比が1:10〜1:20であるものは、従来のものと同様に製造することができ、製造が容易である。インキないしコート材料が、ポリエステル系樹脂と、溶剤とを含有する場合は、耐久性が高く、製造が容易である。
【0012】
容器本体が金属製で、容器本体と偏光パール層との間にベースコートが介在されている場合は、金属の表面が隠されるので、偏光パール色の鮮やかさが金属色によって損なわれない。さらに加工された金属表面は粗くなっているので、その表面をベースコートで平滑にすることができ、偏光パール層の成形が容易になり、かつ、耐久性が高くなる。偏光パール層の上に、偏光パール層の効果を損なわないオーバーコート層を印刷する場合は、偏光パール層を保護することができ、長期間に渡って偏光パール色の効果が持続する。偏光パール層を、容器本体の表面に所定の装飾模様で部分的に設ける場合は、図形や文字などを含む模様の視覚効果が向上する。
【0013】
本発明の偏光パール装飾容器の製造方法によれば、前述の偏光パール装飾容器を製造することができる。本発明の製造方法において、偏光パール塗料を、所定の模様が突出している地刷りロールを用いて印刷することによって行う場合は、偏光パール色の明瞭な模様を容易に形成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の偏光パール装飾容器およびその製造方法の実施の形態を説明する。図1は本発明の偏光パール装飾容器をチューブ容器に適用した場合の一実施形態を示す一部断面正面図、図2aは図1のA部拡大断面図、図2bは本発明の偏光パール装飾容器の他の実施形態を示す断面図、図3は図1のチューブ容器の製造方法を示す工程図、図4a、図4bは本発明の偏光パール装飾容器のさらに他の実施形態を示す側面図および正面図、図5は図4a、図4bの容器を製造するための印刷工程の一実施形態を示す側面図、図6は本発明の偏光パール装飾容器のさらに他の実施形態を示す正面図である。
【0015】
図1に示すチューブ容器10は、アルミニウムをインパクト成形した容器本体(基材)11と、その容器本体の胴部(基材)の外周面に形成した装飾層12とから構成されている。容器本体11は従来公知のものであり、円筒状の胴部14と、その上端に設けられる肩部15と、その肩部から上向きに突出する首部16とから構成されている。首部16の外周にはキャップ(図示されていない)をねじ込むための雄ネジ17が形成されている。胴部14の下端は容器本体11内に内容物18を充填した後に扁平にされ、折り曲げ加工で閉じられたシール部19とされている。なお容器本体11としては、アルミニウム以外の金属、あるいは単層または多層の合成樹脂チューブなども用いられる。前記胴部14の厚さはチューブ容器の10の大きさや内容物の種類によって異なるが、通常は0.08〜0.16mm程度である。雄ネジ17は首部16の表面をネジ加工してもよく、別個に形成した合成樹脂製などのネジ部品を結合させるようにしてもよい。
【0016】
前記装飾層12は、図2aの場合は、アルミニウムの胴部(基材)14上に設けられるベースコート21と、その上に設けられる偏光パール粉入りのインキ層22とからなる。ベースコート21としては、一般的にポリエステル系樹脂に酸化チタンを含有させたコート材料(インキ)を印刷したホワイトコートが用いられる。ホワイトコートはその上に設けられる文字や図形などの印刷が明瞭になるように不透明である。また、加工度が高い金属表面に対しては、加工による生じた表面の粗さを平滑にするため、ポリエステル系樹脂を主剤とするサイズコートが設けられる。サイズコート系は、アルミニウムの地肌を生かすため、透明である。
【0017】
ベースコート21として、前記ホワイトコートやサイズコートのほか、透明な熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を印刷する場合もある。熱硬化性樹脂としては、ポリエステルアミノ樹脂、エポキシフェノール樹脂、エポキシアクリル樹脂等が適する。熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラストマーなどが適する。また、紫外線硬化性樹脂であってもよい。ベースコート21の厚さは、通常は4〜10μm程度、より好ましくは6〜8μm程度である。ベースコート21が厚すぎると塗料クラックが生じやすくなり、薄すぎると隠蔽性が低下するからである。ベースコート21の印刷方法および基材の処理方法は、従来のものと実質的に同じである。たとえばあらかじめ金属容器の表面を洗浄、焼鈍処理しておき、ローラタイプの地刷り機で容器胴部の外周全体に、容器を回転させながらベースコート用のインキを印刷する。
【0018】
前記偏光パール粉入りのインキ層22は、アルキッド樹脂などの主剤に、基調色を与える無機顔料および偏光色を与える偏光パール粉を添加し、溶剤で希釈して印刷したものであり、通常は透明である。印刷後、熱によって溶剤が蒸発して硬化膜が形成され、透明な被膜の内部で偏光パール分が輝くインキ層22が得られる。
【0019】
ここで用いられる偏光パール粉は、従来パール粉に用いられている雲母(マイカ)、酸化チタンに加えて、酸化スズを微量添加して構成したものである。それにより、たとえば青色、赤色、金色、緑色等、各種の偏光色が得られる。パール粉入りのインキは、ベースコートの上に全面に印刷することもでき、文字や模様などを表示するように印刷することもできる。偏光パール粉入りのインキの印刷方法は、従来の雲母と酸化チタンとを含有するパール調インキの印刷方法と同じである。たとえば容器を回転させながら、パール粉入りのインキを地刷りロールで転写することにより、所望の形状に印刷することができる(図5参照)。
【0020】
前記溶剤としては、高沸点系石油溶剤にセルロース(セルドース)系ゲル化剤を混合したもの、または高沸点系石油溶剤に、アルキッド樹脂を混合したものが用いられる。偏光パール粉入りのインキ層の乾燥成分は、主剤78〜99wt%、無機顔料0〜2.0wt%、偏光パール粉末1〜20wt%である。印刷するインキは、これらの乾燥成分80〜100wt%と溶剤0〜20wt%とを混合したものである。偏光パール成分としては、たとえば雲母37〜47wt%、酸化チタン52〜62wt%、酸化スズ1wt%以下のものが用いられる。
【0021】
上記のように構成されるチューブ容器10は、外層部にパール粉入りのインキ層を設けているので、見る角度によって微妙に色合いが変わる偏光パール色を呈し、しかも全体として深みのある高級感にあふれる容器が得られる。また、混入する微量成分の種類により、金色、緑色、青色などの色調を帯びた偏光パール色が得られる。そして印刷設備や印刷工程も従来の方法に比してとくに大きな変更がなく、容易に実施することができる。
【0022】
図2bに示す装飾層(層構造)は、図2aの装飾層12におけるベースコート21と偏光パール粉入りのインキ層22の間に、パールベースコート25を介在させた点が特徴である。パールベースコート25は、前述のベースコート21の材料に偏光パール粉を含有させたコート材料を印刷して乾燥させたものである。なお、酸化スズなどの微量成分を含有しない雲母と酸化チタンだけの従来の通常のパール粉を用いることもできる。ただし偏光パール粉を用いる方が、深みがあるパール光沢が得られるので、好ましい。
【0023】
ベースコートの材料とパール粉との混合割合は、ベースコート材料80〜99wt%に対し、パール粉1〜20wt%程度である。このパールベースコート25の主剤と、ベースコート21の主剤は、通常は同一とする。それによりベースコート21とパールベースコート25が一体化しやすい。しかしたとえばベースコート21の主剤をサイズコート用の主剤とし、パールベースコート25の主剤をホワイトコート用の主剤としたり、透明な熱硬化性樹脂ないし熱可塑性樹脂とするなど、互いに異なるものを用いることもできる。
【0024】
パールベースコート25の厚さは、ベースコート21の厚さと同じ程度、たとえば1〜6μm程度、さらに2〜3μm程度が好ましい。厚すぎる場合はクラックが生じやすくなり、薄すぎる場合は隠蔽性が不足するからである。図2bのように装飾層にパールベースコート25を介在させたチューブ容器では、偏光パール色に一層深みが出る。それにより一層高級感を演出することができる。
【0025】
図3は図1に示すチューブ容器10の製造方法を示している。このチューブ容器10は、はじめにインパクト成形用のスラグ26を作成し(スラグ作成工程S1)、ついでインパクト成形を行ってチューブ本体11とする(インパクト成形工程S2)。首部16の外周の雄ネジ17は転造ロールによって成形する。ついで胴部14を焼鈍炉で焼鈍処理し、裾部14aを除く胴部外周面にベースコートおよび偏光パール粉入りのインキ層を順に印刷して装飾層12を形成する(印刷工程S3)。これにより内容物充填前のチューブ容器10が完成する。
【0026】
得られたチューブ容器10は、上端開口部27から内容物18が充填され(充填工程S4)、さらに裾部がシーマーによる折り曲げ加工で閉じられてシール部19とされる(裾部シーマー工程S5)。これにより内容物が充填されたチューブ容器10が完成する。上記のようにチューブ容器10の成形、印刷、充填、シーミングはいずれも従来の製造方法と実質的に同じであり、同じ設備を用いて製造することができる。
【0027】
前述のパールベースコート(図2bの符号25)は、チューブ容器の胴部のほぼ全体に設けることもできるが、一部に設けることもできる。図4aに示すチューブ容器10aは、胴部14の外周面全体にパールベースコート25を横縞状(外周面を囲む環状の縞状)に設け、さらに胴部14の範囲全体に偏光パール粉入りのインキ層を設けたものである。チューブ容器10aは内容物を充填する前は図3のインパクト成形工程S2で示すように、胴部14が円筒状であるので、地刷りロール(印刷ロール)によって容易に印刷することができる。なお、パールベースコート25に偏光パール粉が入っている場合は、パールベースコート自体を偏光パール粉入りインキと見なせるので、その上に偏光パール粉入りのインキ層を重ねる必要はない。、また、図2aのようにパールベースコートを設けずベースコートの上に偏光パール粉入りのインキ層(図2aの符号22)を横縞状に形成することもできる。
【0028】
図4bはエアゾール装置などに用いる金属缶に本発明の装飾容器を適用した場合を示している。この金属缶28は、インパクト成形、深絞り成形、絞り・しごき成形などにより製造した有底筒状の金属缶を基材とし、胴部29の外周に装飾層30を形成し、さらに開口部31近辺に肩絞り成形を施して肩部32を形成し、カーリング加工により開口部周縁にビード部33を形成したものである。このような金属缶28はエアゾール装置の容器として用いられる。装飾層30は、図4aのチューブ容器と同様に、胴部のほぼ全体にべースコート(図2bの符号21)を設け、横縞状にパールベースコート(図2bの符号25)を印刷し、その上に偏光パール粉入りのインキ層(図2bの符号22)を設けている。このものも胴部29が円筒状であるので、地刷りロールによって容易に印刷することができる。また、このものもパールベースコートに偏光パール粉を入れておき、偏光パール粉入りインキ層を省略することもできる。なお、図2aのようにパールベースコートを設けず、偏光パール粉入りのインキ層(図2aの符号22)を横縞状に形成してもよい。
【0029】
図5は図4a、図4bのパールベースコート25を設けるための地刷り機(印刷機)34の一実施形態を示している。この地刷り機34は、第1フレーム35に設けられた容器36を保持するためのマンドレル37と、第2フレーム38に回転自在に設けられた地刷りロール39と、その地刷りロール39を回転駆動する駆動装置とを備えている。地刷りロール39には多数の環状溝40が形成されており、環状溝40の間の突条41の表面にはパールベース材料を塗布している。そして印刷時には、マンドレル37に保持された容器36の表面に地刷りロール39が当接され、環状突条41の表面のパールベース材料が容器36の表面に転写される。
【0030】
図6に示す金属缶42は、ベースコートの上に、「t」と「p」とを組みあわせた文字ないし模様43となるようにパールベースコートを設け、その上に全体的に偏光パール粉入りのインキを印刷している。基材となる金属缶は図4bの金属缶と同様であり、エアゾール缶として用いられる。このものも文字ないし模様43が深みのある偏光パール色を呈する。なお、この金属缶42についても、パールベースコートに偏光パール粉を入れておく場合は、偏光パール粉入りのインキ層を省略することができる。さらに図2aのようにパールベースコートを設けず、偏光パール粉入りのインキ層(図2aの符号22)で文字ないし模様43を形成することができる。
【0031】
前記実施形態では金属製の容器に偏光パール粉入りのインキ層を設けているが、合成樹脂製の容器、あるいは合成樹脂フィルムと金属箔とのラミネート製の容器に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏光パール装飾容器をチューブ容器に適用した場合の一実施形態を示す一部断面正面図である。
【図2】図2aは図1のA部拡大断面図、図2bは本発明の偏光パール装飾容器の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】図3は図1のチューブ容器の製造方法を示す工程図である。
【図4】図4a、図4bは本発明の偏光パール装飾容器のさらに他の実施形態を示す側面図および正面図である。
【図5】図4a、図4bの容器を製造するための印刷工程の一実施形態を示す側面図である。
【図6】本発明の偏光パール装飾容器のさらに他の実施形態を示す正面図である。
【図7】従来のチューブ容器の一例を示す一部切り欠き正面図である。
【図8】図8aは従来のチューブ容器の他の例を示す一部切り欠き正面図、図8bは図8aのB部拡大断面図である。
【符号の説明】
10 チューブ容器
11 容器本体(基材)
12 装飾層
14 胴部
15 肩部
16 首部
17 雄ネジ
18 内容物
19 シール部
21 ベースコート
22 偏光パール粉入りのインキ層
25 パールベースコート
26 スラグ
S1 スラグ作成工程
S2 インパクト成形工程
14a 裾部
S3 印刷工程
S4 充填工程
S5 裾部シーマー工程
10a チューブ容器
28 金属缶
29 胴部
30 装飾層
31 開口部
32 肩部
33 ビード部
34 地刷り機
35 第1フレーム
36 容器
37 マンドレル
38 第2フレーム
39 地刷りロール
40 環状溝
41 環状突条
42 金属缶
43 模様

Claims (10)

  1. 基材と、その基材の表面に設けられる装飾層とを有し、その装飾層が、微量の酸化スズを含有する偏光パール粉を含有する偏光パール層を備えている偏光パール装飾容器。
  2. 前記偏光パール粉が、少なくともマイカ30wt%と、酸化チタン50wt%と、酸化スズ0.1wt%とを含有する請求項1記載の偏光パール装飾容器。
  3. 前記偏光パール層が、偏光パール粉を含有するインキないしコート材料を基材ないしベースコートの上に印刷したものであり、パール粉とインキないしコート材料との混合比が1:10〜1:20である請求項1記載の偏光パール装飾容器。
  4. 前記インキないしコート材料が、ポリエステル系樹脂と、溶剤とを含有する請求項3記載の偏光パール装飾容器。
  5. 前記基材が金属製であり、基材と偏光パール層との間にベースコートが介在されている請求項1記載の偏光パール装飾容器。
  6. 前記偏光パール層の上に、偏光パール層の効果を損なわないオーバーコート層が印刷されている請求項1記載の偏光パール装飾容器。
  7. 前記偏光パール層が、基材の表面に所定の装飾模様で部分的に設けられている請求項1記載の偏光パール装飾容器。
  8. 前記基材が金属製の円筒状の容器であり、前記偏光パール層がその容器の外周面に設けられている請求項1、2、3、4、5、6または7記載の偏光パール容器。
  9. 基材ないしベースコートの表面に、偏光パール粉とインキないしコート材料とを混合した偏光パール塗料を印刷して装飾層を形成する、偏光パール装飾容器の製造方法。
  10. 前記偏光パール塗料を、所定の模様が突出している地刷りロールを用いて印刷する請求項9記載の偏光パール装飾容器の製造方法。
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