JP7225655B2 - 含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、生産性に優れ、異物の除去が可能な含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法に関する。
含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂(以下該フッ素樹脂)は非晶性を示し、透明性に優れ、撥液性、耐久性、電気特性等に優れるため、光学・電子分野などの様々な用途に用いられている。
該フッ素樹脂として、例えば、特許文献1では、ペルフルオロ(4-ビニルオキシ-1-ブテン)の環化重合体、非特許文献1では、ポリ(パーフルオロ-2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)が報告されている。
該フッ素樹脂は一般に溶液の形態で提供されることが多いが、溶融成形加工する場合、成形加工機内部への樹脂の連続した供給が可能となるため、樹脂の形態は粒子状であることが求められる。また、その他の広範囲な用途においても、ハンドリング性、溶解性の観点から樹脂の形態は粒子状であることが求められる。
特許文献1において、該フッ素樹脂の粒子を得る方法として懸濁重合が例示されている。しかし、重合助剤として用いる分散剤や乳化剤が樹脂粒子の内部に残存し、異物となったり、または加熱した際の着色の原因となったりするため、該フッ素樹脂の透明性や電気特性等を損なう可能性があった。また、本発明者らによれば、懸濁重合は分散剤を用いないと粒子が得られないものであった。
また、光学・電子分野で求められる厳しいクリーン性を確保するためには、該フッ素樹脂の溶液をろ過して、異物を取り除いた後に造粒することが望ましい。そのためには、一旦、該フッ素樹脂を良溶媒に溶解して溶液の状態にする必要がある。しかしながら、、本発明者らによれば、一般に再沈殿法として知られている、良溶媒に溶解させたポリマー溶液を貧溶媒に滴下し粉末を得る方法では、該フッ素樹脂はストランド状や綿状等の形態となるために、粒子として取り出すことが困難であるという課題があった。
WO2014/156996号広報 Macromolecules、2005、38、4237-4245
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、生産性に優れ、異物の除去が可能な含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の特定の製造方法が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂(A)が、溶媒(B)に溶解しているフッ素樹脂(A)溶液に対して、溶液の温度を低下させてフッ素樹脂(A)の粒子を析出させる析出工程を含む、含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法。
含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂(以下「フッ素樹脂(A)」という。)の構造としては、含フッ素脂肪族環構造を含むものであれば限定はないが、例えば、下記一般式(1)で表される残基単位を含むもの、ペルフルオロ(4-ビニルオキシ-1-ブテン)の環化重合体及び共重合体、ペルフルオロ(2、2-ジメチル-1、3-ジオキソール)の重合体及び共重合体、ペルフルオロ(2、2-ジメチル-1、3-ジオキソール)とテトラフルオロエチレンとの共重合体、2、2、4-トリフルオロ-5-トリフルオロメトキシ-1、3-ジオキソールの重合体及び共重合体、2、2、4-トリフルオロ-5-トリフルオロメトキシ-1、3-ジオキソールとテトラフルオロエチレンとの共重合体からなる群の少なくとも1種が例示できる。
Figure 0007225655000001
(式(1)中、Rf、Rf、Rf、Rfはそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基からなる群の1種を示す。また、Rf、Rf、Rf、Rfは互いに連結して炭素数4以上8以下の環を形成してもよい。)
本発明における一般式(1)で表される残基単位中のRf、Rf、Rf、Rf基はそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基からなる群の1種を示す。また、Rf、Rf、Rf、Rfは互いに連結して炭素数4以上8以下の環を形成してもよい。炭素数1~7の直鎖状パーフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチル基、トリデカフルオロヘキシル基、ペンタデカフルオロヘプチル基等が挙げられ、炭素数3~7の分岐状パーフルオロアルキル基としては、例えば、ヘプタフルオロイソプロピル基、ノナフルオロイソブチル基、ノナフルオロsec-ブチル基、ノナフルオロtert-ブチル基等が挙げられ、炭素数3~7の環状パーフルオロアルキル基としては、例えば、ヘプタフルオロシクロプロピル基、ノナフルオロシクロブチル基、トリデカフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状パーフルオロアルキル基としては、例えば、-CFOCF基、-(CFOCF基、-(CFOCFCF基、炭素数3~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい環状パーフルオロアルキル基としては、例えば、2-(2,3,3,4,4,5,5,6,6-デカフルオロ)-ピリニル基、4-(2,3,3,4,4,5,5,6,6-デカフルオロ)-ピリニル基、2-(2,3,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロ)-フラニル基等が挙げられる。
優れた耐熱性となるため、Rf、Rf、Rf、Rfの少なくともいずれか一つが炭素数1~7の直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基であることが好ましい。
そして、具体的な一般式(1)で表される残基単位としては、例えば以下の残基単位が挙げられる。
Figure 0007225655000002
なかでも、耐熱性に優れたフッ素樹脂が得られることから、下記一般式(3)で表されるパーフルオロ(4-メチル-2-メチレン-1,3-ジオキソラン)残基単位を含むフッ素樹脂であることが好ましい。
本発明のフッ素樹脂(A)には他の単量体残基単位が含まれていても良く、他の単量体残基単位としては、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブチレン、パーフルオロアルキルエチレン、フルオロビニルエーテルなどが挙げられる。
Figure 0007225655000003
本発明における溶媒(B)は、析出工程において温度を低下させる前の温度において、フッ素樹脂(A)を溶解させ、析出工程において温度を低下させることによりフッ素樹脂(A)を析出させるものであればよい。
ここで、フッ素樹脂(A)が溶媒(B)に溶解しているとは、溶媒(B)に少なくとも一部のフッ素樹脂(A)が溶解していることを示し、例えば、目視により溶解しているかを確認する方法の他、フッ素樹脂(A)溶液をフッ素樹脂(A)溶液の4倍量以上の貧溶媒に添加した際に、固体の析出が起こるかどうかを確認し、固体の析出が起こった場合、貧溶媒に添加する前のフッ素樹脂(A)溶液において、少なくとも一部のフッ素樹脂(A)が溶解していると判断するなどの方法により確認することができる。溶液の状態は、攪拌可能な状態であればよく、均一な液体状、白濁した液体状、ゲル状が例示できる。
析出工程において、温度を低下させる前の温度におけるフッ素樹脂(A)の溶媒(B)への溶解度は、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることが更に好ましく、80重量%以上であることが特に好ましい。
粒子析出工程において温度を低下させた後の温度における、フッ素樹脂(A)の溶媒(B)への溶解度は、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、50重量%未満であることが好ましく、30重量%未満であることが好ましく、20重量%未満であることが特に好ましい。
本発明における溶媒(B)は、析出工程において温度を低下させる前の温度においてフッ素樹脂(A)を溶解させ、析出工程において温度を低下させることによりフッ素樹脂(A)を析出させるものであればよく、その成分は、単一溶媒であっても、複数の溶媒を含む組成物であっても良い。生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、溶媒(B)は、フッ素樹脂(A)に対する良溶媒(b-1)と、フッ素樹脂(A)に対する貧溶媒(b-2)を含む組成物であることが好ましい。
ここで、良溶媒(b-1)とは、析出工程において温度を低下させる前の温度において、フッ素樹脂(A)を溶解可能な有機溶媒であり、好ましくは50℃で当該樹脂を溶解可能な有機溶媒である。
例えば、粉状又は綿状のフッ素樹脂(A)を、析出工程に供する樹脂溶液の温度と同じ温度の有機溶媒に5時間以上浸漬し、当該樹脂が溶解するものを良溶媒として判断することができる。ここで、析出工程に供する樹脂溶液の温度とは、温度を低下させる前の温度を指す。
良溶媒(b-1)は、フッ素樹脂(A)に対する溶解度が80wt%以上であることが好ましく、90wt%以上が更に好ましい。
良溶媒(b-1)として、パーフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、ハイドロフルオロオレフィン又は芳香族フッ素化合物からなる群の少なくとも1種であることが好ましく、さらに好ましくはパーフルオロヘキサン、パーフルオロ-N-メチルモルホリン、パーフルオロ-N-プロピルモルホリン、パーフルオロトリエチルアミン、パーフルオロメチルジブチルアミン、パーフルオロトリブチルアミン、CFCFCHCl、CFCHFCHFCFCF、CFCFCFCFCFCFH、CF(CFCHCH、COCH、COC、CCF(OCH)C)、ヘキサフルオロベンゼンからなる群の少なくとも1種であることが好ましい。
これら溶媒として、例えば、フロリナートFC-5052、FC-72、FC-770、FC-3283、FC-40、FC-43(いずれも3Mジャパン社製)等のパーフルオロカーボン;アサヒクリンAK-225(旭硝子社製)等のハイドロクロロフルオロカーボン;バートレルXF(三井・ケマーズ社製)、アサヒクリンAC-2000、AC-6000(いずれも旭硝子社製)等のハイドロフルオロカーボン;Novec7100、Novec7200、Novec7300(3Mジャパン社製)等のハイドロフルオロエーテル;オプテオンSF10(三井・ケマーズ社製)等のハイドロフルオロオレフィン;ヘキサフルオロベンゼン等の芳香族含フッ素溶媒;等が挙げられる。生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、良溶媒(b-1)は含フッ素溶媒であることが好ましく、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロオレフィン等の分子内に水素原子を有する脂肪族含フッ素溶媒;又は芳香族含フッ素溶媒であることが更に好ましく、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、芳香族含フッ素溶媒からなる群の少なくとも1種であることがまた更に好ましく、ハイドロフルオロエーテルであることが特に好ましい。ここで水素原子を有する脂肪族含フッ素溶媒は飽和であっても不飽和であっても良く、直鎖状であっても、環状であっても良い。
ここで、貧溶媒(b-2)とは、析出工程において温度を低下させた後の温度においてフッ素樹脂(A)を析出させる有機溶媒であり、好ましくは25℃において、フッ素樹脂(A)を析出させる有機溶媒である。フッ素樹脂(A)溶解させた良溶媒(b-1)を、有機溶媒に滴下した際にフッ素樹脂(A)が析出する有機溶媒を貧溶媒として判断することができる。
貧溶媒(b-2)は、フッ素樹脂(A)に対する溶解度が20wt%未満であることが好ましく、10wt%未満が更に好ましい。
貧溶媒(b-2)としては、例えば、1,1,2,2-テトラフルオロエチル-2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、2,2,2-トリフルオロエタノール、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロパノール、1,2,2,3,3,4,4-ヘプタフルオロシクロペンタン等の分子内に水素原子を有する含フッ素溶媒;トリフルオロエタノール等の含フッ素アルコール;ヘキサン、トルエン、アセトン、メタノール、酢酸エチル、クロロホルム等のフッ素不含の有機溶媒がからなる群の少なくとも1種が挙げられる。生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、前記有機溶媒は含フッ素溶媒であることが好ましく、分子内に水素原子を有する含フッ素溶媒であることが更に好ましく、1,1,2,2-テトラフルオロエチル-2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、2,2,2-トリフルオロエタノール、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロパノール、1,2,2,3,3,4,4-ヘプタフルオロシクロペンタンからなる群の少なくとも1種が更に好ましい。
析出工程に供する溶媒(B)において、良溶媒(b-1)と貧溶媒(b-2)の比率は、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、良溶媒:貧溶媒の重量比が、10:90~99:1が好ましく、20:80~95:5が更に好ましく、30:70~95:5がまた更に好ましく、30:70~90:10が更に好ましく、30:70~80:20が更に好ましい。
析出工程において、フッ素樹脂(A)用溶液の濃度としては、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、1~30wt%が好ましく、2~20wt%が好ましく、5~15wt%が特に好ましい。
析出工程において、析出工程に供するフッ素樹脂(A)溶液の温度、すなわち、温度を低下させる前の溶液温度(以下「T」という)は、30℃以上が好ましく、40℃以上が更に好ましい。一方、析出工程において、温度を低下させた後の溶液温度(以下「T」という)は、30℃以下が好ましく、25℃以下が更に好ましい。これにより、フッ素樹脂(A)の析出が十分に行われる。
また、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、T-Tは5℃以上であることが好ましく、10℃以上であることが更に好ましい。
析出工程において、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、1~600分間で温度を低下させることが好ましく、5~300分間で温度を低下させることが更に好ましい。
析出工程において、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、毎分0.05~20℃の速度で温度を低下させることが好ましく、毎分0.1~5℃の速度で温度を低下させることが特に好ましい。
析出工程において、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、撹拌を行うことが好ましく、例えば、撹拌翼による撹拌、振動による撹拌などが挙げられる。
析出工程において、生産性に優れ、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、単位撹拌容量あたりの撹拌機モータ動力の値であるPv値が0.2~50kW/mとなるよう撹拌しながら温度を下げることにより、粒子状の固体を析出させることが好ましく、Pv値が0.2~30kW/mが更に好ましく、0.5~30kW/mがまた更に好ましく、0.5~10kW/mが特に好ましい。ここでPv値(kW/m)は以下の式(5)により算出することができる。
Figure 0007225655000004
(ここで、Np:動力数、ρ:溶液の密度(kg/m)、n:撹拌翼の回転数(rpm)、d:撹拌翼の直径(mm)、V:溶液量(L)を表す。)
式(5)におけるNpは動力数と呼ばれる無次元数で、撹拌翼の形状により変化する。このNpは例えば、「化学装置1995年8月号71-79頁」や「神鋼ファウドラー技報vol.28、No.8(1984年10月)、13-16頁」などの公知の文献により得ることができる。この際、翼幅bと撹拌翼の直径dの比b/dが文献に記載の撹拌翼と異なる場合には、以下の式(6)により算出することができる。
実際のNp=文献に記載のNp×(実際のb/d)/(文献に記載のb/d) (6)
(ここで、Np:動力数、b:撹拌翼の翼幅(mm)、d:撹拌翼の直径(mm)を表す。)
析出工程で得られた、粒子が析出しているフッ素樹脂(A)溶液において、得られる粒子の互着が防止され、取扱い性に優れた粒子が得られることから、貧溶媒(b-2)を添加する貧溶媒添加工程を行うことが好ましい。貧溶媒添加工程における貧溶媒(b-2)の添加量は、生産性に優れ、粒子の互着が防止され、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、析出工程で得られたフッ素樹脂(A)溶液の重量に対して、0.1倍以上の貧溶媒を添加することが好ましく、好ましくは0.5倍以上1倍以上の貧溶媒を添加することが更に好ましい。
生産性に優れ、粒子の互着が防止され、粉体としての取扱い性に優れた粒子が得られることから、貧溶媒添加工程において貧溶媒(b-2)を添加した後の良溶媒:貧溶媒の重量比は、10:90~90:10が好ましく、20:80~80:20が更に好ましく、30:70~70:30がまた更に好ましく、30:70~60:40が特に好ましい。
本発明においては、他にいかなる工程を追加しても良いが、光学・電子分野で求められる厳しいクリーン性を確保するために、析出工程の前にフッ素樹脂(A)溶液をろ過することにより異物を除去するろ過工程を有することが好ましい。ろ過方法には特に限定はないが、例えば、加圧ろ過、減圧ろ過、遠心ろ過等が挙げられる。用いるフィルターのサイズには限定は無いが、例えば、補足粒子径が1μm以下のフィルター等が挙げられる。用いるフィルターの材質には限定は無いが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、PTFE、PES等が挙げられる。
本発明においては、他にいかなる工程を追加しても良いが、析出工程または貧溶媒添加工程後に、固液分離により粒子状の固体を取り出す分離工程を含んでいても良い。固液分離方法には特に限定はないが、例えば、加圧ろ過、減圧ろ過、遠心分離、遠心ろ過等が挙げられる。用いるフィルターのサイズには限定は無いが、例えば、補足粒子径が10μm以下のフィルター等が挙げられる。用いるフィルターの材質には限定は無いが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、PTFE、PES等が挙げられる。
本発明においては、他にいかなる工程を追加しても良いが、フッ素樹脂(A)の粒子を乾燥させる乾燥工程を含んでいても良い。乾燥方法には特に限定はないが、例えば、真空乾燥、減圧乾燥、常圧乾燥、送風乾燥、振盪乾燥、温風乾燥、加熱乾燥などが挙げられる。
フッ素樹脂(A)の重量平均分子量Mwは如何なる値でも良いが、例えば、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される重量平均分子量Mwが10,000~1,000,000であるものが挙げられる。
本発明におけるフッ素樹脂(A)は如何なる方法で製造したものであってもよいが、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下、下記一般式(4)の単量体を重合することにより得ることができる。
Figure 0007225655000005
(式(4)中、Rf、Rf、Rf、Rfはそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基からなる群の1種を示す。また、Rf、Rf、Rf、Rfは互いに連結して炭素数4以上8以下の環を形成してもよい。)
ラジカル重合を行う際のラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジ-tetr-ブチルパーオキサイド、tetr-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tetr-ブチルパーオキシアセテート、パーフルオロ(ジ-tetr-ブチルパーオキサイド)、ビス(2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゾイル)パーオキサイド、tetr-ブチルパーオキシベンゾエート、tetr-ブチルパーピバレート等の有機過酸化物;2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-ブチロニトリル)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル-2,2’-アゾビスイソブチレート、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)等のアゾ系開始剤等が挙げられる。
フッ素樹脂(A)は如何なる方法で製造したものであっても良いが、例えば、塊状重合、溶液重合などの方法が挙げられる。
フッ素樹脂溶液(A)は、いかなる方法で作製したものであっても良いが、生産性に優れたものとなることから、フッ素樹脂(A)の固体を溶媒に溶解させる方法又は、フッ素樹脂(A)の重合反応を行い得られたた溶液をそのまま用いる方法のいずれかを含む方法でフッ素樹脂溶液(A)を得る溶液調製工程で作製することが好ましい。
フッ素樹脂(A)樹脂を溶媒に溶解させる方法では、フッ素樹脂(A)の固体を良溶媒(b-1)と貧溶媒(b-2)の組成物に溶解させる方法、フッ素樹脂(A)の固体を良溶媒(b-1)に溶解させる方法が好ましく、フッ素樹脂(A)を良溶媒(b-1)と貧溶媒(b-2)の組成物に溶解させる方法が特に好ましい。このとき、得られた溶液をそのまま用いても、良溶媒(b-1)と貧溶媒(b-2)の組成物又は、貧溶媒(b-2)を添加して濃度を調整しても良い。
フッ素樹脂(A)の重合反応を行った溶液を用いる方法では、良溶媒(b-1)と貧溶媒(b-2)の組成物を重合溶媒としてフッ素樹脂(A)の重合反応を行った溶液を用いる方法、良溶媒(b-1)を重合溶媒としてフッ素樹脂(A)の重合反応を行った溶液をそのまま用いる方法が好ましい。このとき、得られた溶液をそのまま用いてもよく、又は良溶媒(b-1)と貧溶媒(b-2)の組成物若しくは、貧溶媒(b-2)を添加してフッ素樹脂(A)濃度を調整しても良い。
本発明の含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の粒径には特に限定は無いが、成形加工時の取扱い性に優れたものとなることから、体積平均粒径は1~10000μmであることが好ましく、1~1000μmであることが好ましく、10~1000μmが更に好ましい。
本発明によれば、生産性に優れ、異物の除去が可能な含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例によってより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[重量平均分子量Mwの測定]
東ソー(株)製のカラムTSKgel SuperAWM-H、RI検出器を備えたゲルパーミッションクロマトグラフィーを用いて測定を行った。標準試料としてAgilent製の標準ポリメタクリル酸メチルを用い、試料と標準試料の溶出時間からポリメタクリル酸メチル換算の重量平均分子量Mwを算出した。
[体積平均粒子径の測定]
マイクロトラック社製MT3000を用い、分散媒としてメタノ-ルを使用して体積平均粒子径(単位:μm)を測定した。
[Pv値の算出]
単位撹拌容量あたりの撹拌機モータ動力の値であるPv値は以下の式より算出した。4枚ナナメパドル撹拌翼(翼径40mm、翼幅8mm、斜め45°)を用いた時のNpは1.25を用いた。
Figure 0007225655000006
(ここで、Np:動力数、ρ:溶液の密度(kg/m)、n:撹拌翼の回転数(rpm)、d:撹拌翼の直径(mm)、V:溶液量(L)を表す。)
[合成例1]
容量75mLのガラスアンプルにラジカル重合開始剤としてビス(2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゾイル)パーオキサイド0.017g、単量体としてパーフルオロ(4-メチル-2-メチレン-1,3-ジオキソラン)5g、重合溶媒としてFC-72(スリーエムジャパン社製)20gを入れ、凍結脱気による窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを55℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル溶液重合を行った。室温まで冷却後アンプルを開封し、粘度調整のため樹脂溶液を25gのFC-72で希釈して樹脂希釈溶液を作製した。撹拌子を備えたビーカー中にヘキサンを加え、攪拌下、前記の樹脂希釈溶液を前記ヘキサン中に加えることで樹脂を析出させ、吸引ろ過行い、加熱下で真空乾燥することで含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂(A)(ポリ(パーフルオロ(4-メチル-2-メチレン-1,3-ジオキソラン))を得た。得られたフッ素樹脂(A)は長さ5cm以上の繊維がまとまった綿状であり、樹脂希釈溶液をヘキサン中に加えた際の撹拌子への巻き付きが大きいものであった。重量平均分子量Mwは47万であった。
[参考例1]
フッ素樹脂(A)を50℃の各種有機溶媒に5時間以上浸漬し、溶解するかを目視で確認したところ、以下の通りの結果となった。
溶解する:FC-72、FC-770、Novec7200、Novec7300、ヘキサフルオロベンゼン
これらの溶媒に溶解した溶液を25℃まで冷却したところ、いずれも溶解した状態を維持していた。いずれも、溶け残りは殆ど無く、溶解度90wt%以上のものであった。
溶解しない:ゼオローラH、AE-3000、トリフルオロエタノール、酢酸エチル、クロロホルム、アセトン、ヘキサン
[参考例2]
フッ素樹脂(A)を溶解させたFC-72の溶液を25℃で以下の有機溶媒に滴下した際、固体は析出しなかった。
FC-72、FC-770、Novec7200、Novec7300、ヘキサフルオロベンゼン
[比較例1]
フッ素樹脂(A)を溶解させたFC-72の溶液を25℃で以下の有機溶媒に滴下した際、固体が析出した。得られたフッ素樹脂(A)は長さ5cm以上の繊維がまとまった綿状であった。
ゼオローラH、AE-3000、トリフルオロエタノール、酢酸エチル、クロロホルム、アセトン、ヘキサン
いずれも、ろ過、乾燥後のフッ素樹脂(A)の回収率は80%を超え、溶解度は20wt%以下のものであった。
[実施例1]
撹拌子を備えた50mLサンプル管にフッ素樹脂(A)を5.0g、良溶媒(b-1)としてNovec7200(スリーエムジャパン社製)21.31g、貧溶媒(b-2)としてゼオローラH(日本ゼオン社製)14.21gをとり、密栓し、50℃で撹拌することでフッ素樹脂(A)を溶解し、溶液を調製した。4枚ナナメパドル撹拌翼(翼径40mm、翼幅8mm、斜め45°)、スリーワンモーター、ウォーターバスを備えた容量50mLのセパラブルフラスコに室温まで戻した前記溶液を投入後、150rpmで撹拌しながらゼオローラH7.10gを投入したところ、塊状の固体が析出した。150rpmで撹拌しながら50℃に加温し10分保持することにより、フッ素樹脂(A)溶液が得られた(ゼオローラH/Novec7200=50/50(wt/wt))(ここまでの工程を「溶液調製工程」とする)。
フッ素樹脂(A)溶液を、500rpm(Pv値:4.4kW/m)で撹拌しながら、ウォーターバスを外し、空気中で放冷し、約10~20分で30℃まで冷却することにより粒子状の固体が得られた(この工程を「析出工程」とする)。この時、約40℃で粒子状の固体の析出が始まった。
その後、500rpmで撹拌しながら、更に、ゼオローラH18.27gを加えた(ゼオローラH/Novec7200=65/35(wt/wt))(この工程を「貧溶媒添加工程」とする)。
得られた溶液に対して吸引ろ過を行い、加熱下で真空乾燥することで含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂A(ポリ(パーフルオロ(4-メチル-2-メチレン-1,3-ジオキソラン))粒子を得た(この工程を「分離工程」とする)。
得られた粒子は体積平均粒径130μmの微粒子であり、粗粒の殆ど無いものであった。
[実施例2]
析出工程において、フッ素樹脂A溶液に対して攪拌を250rpm(Pv値:0.54kW/m)で行ったこと以外は実施例1と同様の操作を行い、フッ素樹脂Aの粒子を得た。得られた粒子は体積平均粒径270μmの微粒子であり、粗粒の殆ど無いものであった。
[実施例3]
実施例1において、撹拌子を備えた50mLサンプル管にフッ素樹脂(A)を5.0g、良溶媒(b-1)としてNovec7200(スリーエムジャパン社製)21.32g、貧溶媒(b-2)としてゼオローラH(日本ゼオン社製)14.21gをとり、密栓し、50℃で撹拌することでフッ素樹脂(A)を溶解し、溶液を調製した後に、1μmのPTFEメンブレンフィルターを用いて加圧ろ過し、異物を除去するろ過工程を行ったこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた粒子は体積平均粒径150μmの微粒子であり、粗粒の殆ど無いものであった。
[実施例4]
貧溶媒(b-2)としてゼオローラHの代わりにAE-3000(旭硝子社製)を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた粒子は体積平均粒径170μmの微粒子であり、粗粒の殆ど無いものであった。
[実施例5]
良溶媒(b-1)としてNovec7200の代わりにNovec7300(スリーエムジャパン社製)を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた粒子は体積平均粒径40μmの微粒子であり、粗粒の殆ど無いものであった。
[実施例6]
撹拌子を備えた50mLサンプル管にフッ素樹脂(A)を5.0g、良溶媒(b-1)としてヘキサフルオロベンゼン(東京化成社製)21.31gをとり、密栓し、50℃で撹拌することでフッ素樹脂(A)を溶解し、溶液を調製した。4枚ナナメパドル撹拌翼(翼径40mm、翼幅8mm、斜め45°)、スリーワンモーター、ウォーターバスを備えた容量50mLのセパラブルフラスコに室温まで戻した前記溶液を投入後、150rpmで撹拌しながら貧溶媒(b-2)としてゼオローラH11.48gを投入したところ、塊状の固体が析出した。150rpmで撹拌しながら50℃に加温し10分保持することにより、大部分のフッ素樹脂(A)が有機溶媒に溶解し、白濁した溶液が得られた(ゼオローラH/ヘキサフルオロベンゼン=35/65(wt/wt))。
大部分のフッ素樹脂(A)が有機溶媒に溶解し、白濁した前記溶液を、500rpm(Pv値:4.4kW/m)で撹拌しながら、ウォーターバスを外し、空気中で放冷し、約10~20分で30℃まで冷却することにより粒子状の固体が得られた。その後、500rpmで撹拌しながら、更に、ゼオローラH9.84gを加えた(ゼオローラH/ヘキサフルオロベンゼン=50/50(wt/wt)。吸引ろ過を行い、加熱下で真空乾燥することでフッ素樹脂(A)の粒子を得た。得られた粒子は体積平均粒径410μmの微粒子であり、粗粒の殆ど無いものであった。
[実施例7]
撹拌子を備えた50mLサンプル管にフッ素樹脂(A)を5.0g、良溶媒(b-1)としてFC-72(スリーエムジャパン社製)21.31g、貧溶媒(b-2)としてゼオローラH(日本ゼオン社製)14.21gをとり、密栓し、50℃で撹拌することでフッ素樹脂(A)を溶解し、溶液を調製した(ゼオローラH/FC-72=40/60(wt/wt))。4枚ナナメパドル撹拌翼(翼径40mm、翼幅8mm、斜め45°)、スリーワンモーター、ウォーターバスを備えた容量50mLのセパラブルフラスコに室温まで戻した前記溶液を投入後、150rpmで撹拌しながらゼオローラH 21.31gを投入したところ、塊状の固体が析出した。150rpmで撹拌しながら50℃に加温し10分保持することにより、フッ素樹脂(A)が有機溶媒にゲル状で分離した溶液が得られた(ゼオローラH/FC-72=62.5/37.5(wt/wt))。
前記のフッ素樹脂(A)が有機溶媒にゲル状で分離した溶液を、500rpm(Pv値:4.4kW/m)で撹拌しながら、ウォーターバスを外し、空気中で放冷し、約10~20分で30℃まで冷却することにより粒子状の固体が得られた。その後、500rpmで撹拌しながら、更に、ゼオローラH14.21gを加えた(ゼオローラH/FC-72=70/30(wt/wt))。吸引ろ過を行い、加熱下で真空乾燥することでフッ素樹脂(A)の粒子を得た。得られた粒子は定規により計測した平均的な粒径が約1.5mm程度で、直径5~10mm程度の粗粒も含まれる粒子であった。
[実施例8]
撹拌子を備えた50mLサンプル管にフッ素樹脂(A)を5.0g、良溶媒(b-1)としてNovec7200(スリーエムジャパン社製)21.31gをとり、密栓し、50℃で撹拌することでフッ素樹脂(A)を溶解し、溶液を調製した。4枚ナナメパドル撹拌翼(翼径40mm、翼幅8mm、斜め45°)、スリーワンモーター、ウォーターバスを備えた容量50mLのセパラブルフラスコに室温まで戻した前記溶液を投入後、150rpmで撹拌しながら貧溶媒(b-2)として酢酸エチル2.37gを投入したところ、塊状の固体が析出した。150rpmで撹拌しながら50℃に加温し10分保持することにより、フッ素樹脂(A)が有機溶媒(B)に溶解した溶液が得られた(酢酸エチル/Novec7200=10/90(wt/wt)。更に、酢酸エチル1.39gを追加し、70℃に加温したところ、フッ素樹脂Aがゲル状で分離した溶液が得られた(酢酸エチル/Novec7200=15/85(wt/wt))。
前記のフッ素樹脂(A)がゲル状で分離した溶液を、500rpm(Pv値:4.4kW/m)で撹拌しながら、ウォーターバスを外し、空気中で放冷し、約10~20分で30℃まで冷却することにより粒子状の固体が得られた。その後、500rpmで撹拌しながら、更に、酢酸エチル3.34gを加えた(酢酸エチル/Novec7200=25/75(wt/wt))。吸引ろ過を行い、加熱下で真空乾燥することでフッ素樹脂(A)の粒子を得た。得られた粒子は定規により計測した平均的な粒径が約2mm程度で、直径5~10mm程度の粗粒も含まれる粒子であった。
[実施例9]
容量75mLのガラスアンプルにラジカル重合開始剤としてビス(2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゾイル)パーオキサイド0.017g、単量体としてパーフルオロ(4-メチル-2-メチレン-1,3-ジオキソラン)5g、重合溶媒としてNovec7200 20gを入れ、凍結脱気による窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを55℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル溶液重合を行ったところ、フッ素樹脂(A)が均一に溶解した溶液が得られた。室温まで冷却後アンプルを開封し、AE-3000 20gを加え、磁気撹拌子で撹拌しながら、50℃まで加温したところ、フッ素樹脂が均一に溶解した溶液が得られた(AE-3000/Novec7200=50/50(wt/wt))。
この溶液を50℃まで加温して、50℃に加温した4枚ナナメパドル撹拌翼(翼径40mm、翼幅8mm、斜め45°)、スリーワンモーター、ウォーターバスを備えた容量50mLのセパラブルフラスコに移し、150rpmで撹拌しながら50℃に加温し10分保持した後、500rpm(Pv値:4.4kW/m)で撹拌しながら、ウォーターバスを外し、空気中で放冷し、約10~20分で30℃まで冷却することにより粒子状の固体が得られた。その後、500rpmで撹拌しながら、更に、AE-3000 17.143gを加えた(AE-3000 /Novec7200=65/35(wt/wt))。吸引ろ過を行い、加熱下で真空乾燥することでフッ素樹脂(A)の粒子を得た。得られた粒子は体積平均粒径200μmの微粒子であり、粗粒の殆ど無いものであった。
[実施例10]
実施例1において、フッ素樹脂(A)溶液を、500rpm(Pv値:4.4kW/m)で撹拌しながら、ウォーターバスを外し、空気中で放冷し、約10~20分で30℃まで冷却することにより粒子状の固体が得る代わりに、フッ素樹脂(A)溶液を、500rpm(Pv値:4.4kW/m)で撹拌しながら、ウォーターバスのスイッチを切り、ウォーターバスごと放冷し、約150分で30℃まで冷却することにより粒子状の固体が得た以外は実施例1と同様に行った。得られた粒子は体積平均粒径250μmの微粒子であり、粗粒の殆ど無いものであった。
[比較例2]
合成例1のフッ素樹脂AをFC-72に、ポリマー濃度10wt%になるように溶解し樹脂溶液を作製した。撹拌子を備えたビーカー中にヘキサンを加え、攪拌下、前記の樹脂希釈溶液を前記ヘキサン中に加えることで樹脂を析出させ、吸引ろ過を行うことで固体を得た。得られた固体は、長さ5cm以上の繊維がまとまった綿状であり、樹脂溶液をヘキサン中に加えた際の撹拌子への巻き付きが大きいものであった。
本発明によれば、生産性に優れ、異物の除去が可能な含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法を提供することができる。本発明の含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法で得られた樹脂粒子は光学・電子分野などの様々な用途応用可能である。

Claims (9)

  1. 含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂(A)が、溶媒(B)に溶解しているフッ素樹脂(A)溶液に対して、溶液の温度を低下させてフッ素樹脂(A)の粒子を析出させる析出工程を含み、前記フッ素樹脂が下記一般式(1)で表される残基単位を含む、含フッ素脂肪族環構造を含むフッ素樹脂粒子の製造方法。
    Figure 0007225655000007
    (式(1)中、Rf 1 、Rf 2 、Rf 3 、Rf 4 はそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基からなる群の1種を示す。また、Rf 1 、Rf 2 、Rf 3 、Rf 4 は互いに連結して炭素数4以上8以下の環を形成してもよい。)
  2. 溶媒(B)が、フッ素樹脂(A)に対する良溶媒(b-1)と、フッ素樹脂(A)に対する貧溶媒(b-2)を含む組成物であることを特徴とする請求項1に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
  3. 良溶媒(b-1)が分子内に水素原子を有する脂肪族含フッ素溶媒又は芳香族含フッ素溶媒であることを特徴とする請求項2に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
  4. 貧溶媒(b-2)が分子内に水素原子を有する含フッ素溶媒であることを特徴とする請求項2乃至3いずれか一項に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
  5. 析出工程で得られたフッ素樹脂(A)溶液に対して、貧溶媒(b-2)を添加する貧溶媒添加工程、貧溶媒添加工程の後にフッ素樹脂(A)の粒子を固液分離する分離工程とを有することを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
  6. 析出工程において、温度を低下させる前の溶液温度T1が30℃以上であり、かつ、温度を低下させた後の溶液温度をT2とした場合に、T1-T2が5℃以上であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
  7. 析出工程において、単位撹拌容量あたりの撹拌機モータ動力の値であるPv値が0.2~50kw/m3となるよう撹拌しながら温度を低下させることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一項に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
  8. フッ素樹脂(A)を溶媒に溶解させる方法又は、フッ素樹脂(A)の重合反応を行った溶液を用いる方法のいずれかを含む方法でフッ素樹脂溶液(A)を得る溶液調製工程を含むことを特徴とする1乃至7いずれか一項に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
  9. フッ素樹脂(A)が溶媒に溶解した溶液をろ過することにより異物を除去するろ過工程を有することを特徴とする請求項1乃至8いずれか一項に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
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