JP7061030B2 - 状態監視装置と状態監視方法 - Google Patents

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本発明は、車両を載せるパレット(搬器)が昇降する機械式駐車装置用の状態監視装置と状態監視方法に関する。
機械式駐車装置、例えば二多段式駐車装置は、地上のみに駐車スペースが設けられる地上式と、地上と地下に駐車スペースが設けられるピット式とに大別できる。地上式とピット式のいずれも、車両の入出庫は、入出庫高さ(以下、FL)に位置するパレット上に車両を直接入庫し、又は入出庫高さのパレット上から車両を出庫することで行われる。
そして、二多段式駐車装置は、パレットを駐車スペースに昇降または横行させることにより、同一の設置スペースに2段以上の駐車スペースを設け、車両を駐車している。
かかる二多段式駐車装置は、例えば特許文献1に開示されている。
上述した機械式駐車装置において、車両を載せるパレットを複数の紐状部材(例えば、ワイヤロープ、チェーン)で吊って昇降させる場合、紐状部材の同期誤差や伸び量の相違により、パレットの姿勢(例えば水平)が保持できずパレットが傾く可能性がある。パレットが傾くと、その上に載る車両(例えば乗用車)が傾き、そのまま昇降を継続すると、車両や装置を損傷させる可能性がある。
そこで、パレット(搬器)の傾きを検出する手段が提案されている(例えば特許文献2、3)。
特許文献2の「搬器の傾き度合い診断方法及び機械式駐車装置」では、搬器の傾き度合いの基準値設定時に、搬器を所定階に着床させて複数の索状体に作用する荷重が適切な値になったことをそれぞれのセンサが検出する時間差を基準値として設定する。次いで、搬器の傾き度合いの診断時に、搬器を所定階に着床させて複数の索状体に作用する荷重が適切な値になったことをそれぞれのセンサが検出する時間差を診断値として検出する。さらに、診断値と基準値とを比較して、その差から搬器の傾き度合いが許容値を超えていないか否かを診断する。
特許文献3の「機械式立体駐車装置」では、駐車装置が、車両が載置されるパレットと、パレットを昇降及び/又は横行移動させるパレット駆動モータと、昇降可能なパレットの傾きを検出する傾斜センサと、統括制御部と、送信機および受信機とを備える。統括制御部が、傾斜センサにより検出されたいずれかのパレットの傾きが所定値より大きい場合に、パレット駆動モータの動作を停止してパレットの移動を停止する。
特開2003-105997号公報 特許第6313680号公報 特開2007-126835号公報
上述した特許文献2の装置では、搬器が複数の索状体に吊下げられている場合、搬器毎に複数の荷重センサが必要となる。また、荷重センサを取り付けるには、複数の索状体の少なくとも一部を取り外す必要がある。
一方、特許文献3の装置では、パレット毎に傾斜センサと送信機が必要となる。また、パレットに傾斜センサと送信機を取り付けるには、複数のパレットの交換、又は改造が必要となる。
そのため、上述した従来の手段では、機械式駐車装置が複数のパレットを有する場合、荷重センサ、又は傾斜センサ及び送信機の必要数が多くなり、製造コストが過大となる。
また、既設の機械式駐車装置へ適用する場合、索状体やパレットの交換や改造が必要となり、改造期間が長期間となる。
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、パレット(搬器)の昇降機構を変更することなく既設の機械式駐車装置へ適用することができ、パレットの傾きを含む昇降機構の異常を検出することができる状態監視装置と状態監視方法を提供することにある。
本発明によれば、車両を載せるパレットの姿勢を保持したまま前記パレットを昇降する機械式駐車装置の状態監視装置であって、
前記パレットの昇降範囲の外側の静止箇所に固定され、姿勢が保持された前記パレットを同時に検出するように前記パレットの長さ方向又は幅方向に間隔を隔てて位置する第1光電センサ及び第2光電センサと、
前記パレットの昇降時に、前記第1光電センサと前記第2光電センサの検出信号の第1時間差を算出し、該第1時間差が第1閾値を超える場合に異常信号を出力する監視制御器と、を備える状態監視装置が提供される。
また本発明によれば、車両を載せるパレットの姿勢を保持したまま前記パレットを昇降する機械式駐車装置の状態監視方法であって、
前記パレットの昇降範囲の外側の静止箇所に、第1光電センサ及び第2光電センサを、姿勢が保持された前記パレットを同時に検出するように前記パレットの長さ方向又は幅方向に間隔を隔てて固定し、
前記パレットの昇降時に、前記第1光電センサと前記第2光電センサの検出信号の第1時間差を算出し、該第1時間差が第1閾値を超える場合に異常信号を出力する、状態監視方法が提供される。
上記本発明によれば、第1光電センサ及び第2光電センサがパレットの昇降範囲の外側の静止箇所に固定され、監視制御器も機械式駐車装置の外部に設置できるので、パレットの昇降機構の変更が不要であり、既設の機械式駐車装置へも容易に適用することができる。
また、第1光電センサ及び第2光電センサが、姿勢が保持されたパレットを同時に検出するようにパレットの長さ方向又は幅方向に間隔を隔てて位置する。
この構成により、パレットが姿勢(例えば水平)を保持したまま昇降する場合には、第1光電センサと第2光電センサの検出信号の第1時間差は小さい(ほとんど生じない)が、パレットが傾斜して昇降すると検出信号の第1時間差が大きくなる。
従って、監視制御器により、パレットの昇降時に第1光電センサと第2光電センサの検出信号の第1時間差が閾値を超えた場合に、パレットの姿勢異常として異常信号を出力して、パレットの傾きを含む昇降機構の異常を検出することができる。
本発明による状態監視装置を備えた第1実施形態の機械式駐車装置の正面図である。 図1の右側面図である。 本発明による状態監視方法の全体フロー図である。 本発明による状態監視方法の説明図である。 本発明による状態監視装置を備えた第2実施形態の機械式駐車装置の模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明による状態監視装置20を備えた第1実施形態の機械式駐車装置100の正面図であり、図2は図1の右側面図である。
この例において、機械式駐車装置100は、地上3段昇降横行式の二多段式駐車装置10であり、同一の設置スペースに3段(1F,2F,3F)の駐車スペースが設けられている。以下、この二多段式駐車装置10を単に「装置10」と呼ぶ。
この例において、3段のうち1Fに位置する2つのパレット12aは、図で左右方向に水平に横行可能であり、2Fに位置する2つのパレット12bは、横行と昇降が可能であり、3Fに位置する3つのパレット12cは、昇降のみが可能になっている。
従って、この例において、車両1の収容台数は、パレット12の昇降に1台分のスペースが必要となるため、1Fに2台、2Fに2台、3Fに3台で計7台である。
以下、パレット12a~12cを特に区別しない場合には、単に「パレット12」と呼ぶ。
車両1が入出庫する入出庫高さFLには、この例で3つの入出庫部A,B,Cが設けられている。パレット12の全幅は同一であるのが好ましいが相違してもよい。また、各入出庫部A,B,Cは、3つのパレット12が必要な隙間(例えば40mm以下)を隔てて互いに隣接して位置するようになっている。
図2において、1Fの2つのパレット12aは、その長さ方向両端部に車輪13aを有し、1Fに設けられた2本の水平レール14aに沿って図示しない水平駆動装置により水平に横行し、入出庫部A,B,Cのいずれかにおいて、車両1を直接入出庫させる。以下、入出庫とは、入庫と出庫を意味する。
2Fに位置する2つのパレット12bは、横行枠15によって吊り上げられている。横行枠15は、長さ方向両端部に車輪13bを有し、2Fに設けられた2本の水平レール14bに沿って図示しない水平駆動装置により水平に横行する。そして、パレット12bを1Fの入出庫部A,B,Cのいずれかまで下降させて、入出庫部A,B,Cで車両1を入出庫させるようになっている。
3Fに位置する3つのパレット12cは、二多段式駐車装置10の本体フレーム2によって吊り上げられている。そして、パレット12cを1Fの入出庫部A,B,Cのいずれかまで下降させて、入出庫部A,B,Cで車両1を入出庫させるようになっている。
なお、本実施形態の3Fには、横行枠15が設置されていないが、横行枠15を設置し、横行可能に構成しても良い。
図2の二多段式駐車装置10は、さらに、昇降駆動装置16を備える。
昇降駆動装置16は、車両1と干渉しない位置で鉛直に延びる可撓性のある紐状体17と、紐状体17を巻き上げ又は巻き戻しして、その一端17a(この例で下端)を昇降させる吊り駆動装置18とを有する。
この例において、紐状体17はチェーン(又はワイヤ)であり、吊り駆動装置18はチェーン駆動装置(又はウインチ)である。
紐状体17の一端17aはパレット12に固定され、複数のスプロケット(又はプーリ)と噛合して回転する紐状無端リング19に他端17bが連結している。紐状無端リング21は、チェーン又はワイヤから構成される。吊り駆動装置18がチェーン駆動装置の場合、紐状体17の他端17bもしくは紐状無端リング19には図示しないカウンタバランスが設けられ、チェーン駆動装置によりチェーンと噛合するスプロケットを回転駆動する。
また、昇降駆動装置16の形態はこれに限らず、ウインチを吊り駆動装置18として使用し、紐状体17の他端17bをウインチのドラムに巻き付けて、ドラムを回転駆動してもよい。
2F用の吊り駆動装置18は、横行枠15に固定され、横行枠15と共に水平に横行する。
3F用の吊り駆動装置18は、本体フレーム2に固定され、本体フレーム2から3つのパレット12をそれぞれ独立に昇降させるようになっている。
また、この例において、4本の紐状体17(チェーン又はワイヤ)の一端17aは荷重バランスを考慮して、パレット12の前後の計4箇所に固定され、吊り駆動装置18により、パレット12を水平に保持したまま昇降するようになっている。また、パレット12の幅方向に対向するスプロケットを回転軸で連結することにより4つのスプロケットを同期して作動させるようになっている。
上述した構成により、二多段式駐車装置10は、車両1を載せるパレット12の姿勢を保持したまま、入出庫部A,B,Cと2F,3Fの駐車スペースとの間でパレット12を昇降することができる。
ここで「パレット12の姿勢」とは、この例では水平を意味するが、厳密な水平でなく、例えば水抜き用の勾配を有してもよい。
また、本発明の機械式駐車装置100は上述した二多段式駐車装置10に限定されず、それ以外の二多段式駐車装置10であってもよい。
例えば、駐車スペースの段数は、二段以上であれば何段であってもよい。また、同一段の収容台数も3台に限定されず、2台以上であれば何台でもよい。また、地上式の二多段式駐車装置10に限定されず、ピット式であってもよい。
図1と図2において、状態監視装置20は、第1光電センサ22A、第2光電センサ22B、及び監視制御器30を備える。
以下、第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bを区別しない場合、単に「光電センサ22」と呼ぶ。
図1において、2対の光電センサ22(第1光電センサ22A及び第2光電センサ22B)がそれぞれ、2F及び3Fのパレット12の昇降範囲の外側の静止箇所(例えば本体フレーム2の柱又は梁)に固定されている。なお光電センサ22は、この例では2対であるが、1対又は3対以上であってもよい。
この図において、各対の光電センサ22(第1光電センサ22A及び第2光電センサ22B)はそれぞれ、投光器24aと受光器24bとを有する。投光器24aと受光器24bは、パレット12の昇降範囲(この例で装置10の全幅)を水平に貫通する検出光23を投光し受光する。
また、この例で2対の第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bは、それぞれの検出光23が定位置のパレット12の下端に近接する位置に取付けられている。
「定位置」とは、パレット12が2F又は3Fの駐車スペースに位置する車両格納時のパレット12の停止位置である。また、「近接する位置」とは、定位置のパレット12がその下の検出光23を遮光しない限りで近い位置を意味する。
この構成により、定位置のパレット12は、その下の光電センサ22の検出光23を遮光しないので、パレット12が定位置において所定の姿勢(例えば水平)を保持していることを確認できる。
また、定位置からパレット12が下降すると下降開始直後に第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bの検出光23をそれぞれ遮光するので、パレット12の下降開始直後の姿勢を監視することができる。
なお、光電センサ22(第1光電センサ22A及び第2光電センサ22B)を定位置のパレット12の下端から下方の任意の位置に取付けてもよい。
この構成により、パレット12の下降中の任意の位置でパレット12の姿勢を監視することができる。例えば、パレット下降中、部分的にパレット12が固定部分(フレームや昇降ガイドなど)に近接するため、接触又は干渉によるパレット12の傾きを監視することがきる。
光電センサ22はそれぞれは、透過型のレーザーセンサであり、検出光23はレーザー光であることが好ましい。投光器24aは、例えば赤色LEDであるのがよい。この構成により、日射光や照明などの外乱による誤動作を大幅に低減することができる。
また、光電センサ22はそれぞれ、装置10の全幅より大きい検出距離(例えば30~70m)を有することが好ましい。この構成により、複数の入出庫部(この例ではA,B,C)で昇降する複数のパレット12の姿勢を各対の光電センサ22(第1光電センサ22A及び第2光電センサ22B)で監視することができる。
さらに、光電センサ22による最小検出物体の大きさがパレット12の全高よりも小さい(例えば直径15~30mm)ことが好ましい。この構成により、最小検出物体の大きさ以下の誤差範囲で、パレット12の昇降位置を検出することができる。
図2において、第1光電センサ22Aは装置10の正面側(図で左側)に位置し、第2光電センサ22Bは、装置10の背面側(図で右側)に位置する。
また、第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bは、姿勢が保持されたパレット12を同時に検出するようにパレット12の長さ方向に間隔を隔てて位置する。
図2において、光電センサ22はそれぞれ、パレット12に載る車両1の長さ方向外側であり、かつパレット12により検出光23が遮光される位置に取付けられている。
すなわち、第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bのパレット12の長さ方向の間隔は、パレット12に載る車両1の全長よりも大きく設定されており、パレット12の昇降時に車両自体が検出光23を遮光しないようになっている。
上述した構成により、パレット12の昇降時に車両1の有無にかかわらず、車両1の影響を受けずにパレット12の一部で光電センサ22の検出光23を遮光することができる。
また、検出光23を遮光する部分のパレット12の全高さは、第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bとで等しく設定されていることが好ましい。
この構成により、パレット12の上昇時と下降時で、後述する検出信号25の第1時間差Δt1の誤差発生を防止することができる。
なおこの構成は必須ではなく、検出光23を遮光する部分のパレット12の全高さは、第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bとで相違してもよい。
なおパレット12の姿勢とは、この例では水平を意味する。しかしパレット12は、厳密な水平でなく緩やかな勾配(例えば水抜き用の0.5~2度の勾配)を有してもよい。
すなわち、パレット12が、長さ方向に勾配を有している場合、第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bは、パレット12の勾配に相当する高低差(例えば20~40mm)を有するのがよい。
この構成により、パレット12が水平でなく緩やかな勾配を有している場合でも、第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bにより姿勢が保持されたパレット12を同時に検出することができる。
図1において、監視制御器30は、例えばコンピュータ(PC)であり、装置10の外部に設置されている。監視制御器30は、単独でも、装置10の統括制御装置(図示せず)と一体であってもよい。
監視制御器30は、パレット12の昇降時に、各対の光電センサ22の検出信号25の第1時間差Δt1を検出し、第1時間差Δt1が第1閾値K1を超える場合に異常信号(例えば姿勢異常信号)を出力する。第1閾値K1は、パレット12の姿勢(例えば水平)が実質的に保持され、装置10の作動に支障が生じない長さ、例えば1~2秒間、好ましくは1.5秒間に設定するのがよい。
監視制御器30は、さらに、パレット12の昇降時に、昇降開始からの経過時間ta,tbを第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bに関しそれぞれ監視する。
監視制御器30は、第1光電センサ22A又は第2光電センサ22Bの一方の検出信号25のみを検出する場合、検出された検出信号25の検出時間(例えばta2)と検出されない他方の経過時間(例えばtb)との時間差を第1時間差Δt1として算出する。
さらに、監視制御器30は、第1光電センサ22A又は第2光電センサ22Bによる予定検出時間Ea,Ebと経過時間ta,tbとの第2時間差Δt2をそれぞれ算出し、第2時間差Δt2の一方又は両方が第2閾値K2を超える場合に速度異常信号を出力する。第2閾値K2は、パレット12の昇降に支障が生じない長さ、例えば3~5秒間、好ましくは4秒間に設定するのがよい。
「予定検出時間Ea,Eb」とは、パレット12の昇降開始から第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bによる検出信号25の検出までの予定時間を意味する。
パレット12の昇降速度は予め既知であり、パレット12がそれぞれの光電センサ22の位置を通過するまでの予定検出時間Ea,Ebも予め既知である。
この予定検出時間Ea,Ebは、各パレット12の上昇時と下降時に関し、各段の各光電センサ毎に予め設定され、監視制御器30の記憶装置に記憶されていることが好ましい。
図1と図2の3段目パレットの昇降時の予定検出時間Ea,Ebの例を表1に示す。この場合、予定検出時間Ea,Ebは第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bとで同一であるが、相違してもよい。
Figure 0007061030000001
図3は、本発明による状態監視方法の全体フロー図である。この図において、本発明の状態監視方法は、S1~S10の各ステップ(工程)からなる。
図4は、本発明による状態監視方法の説明図である。この図において、(A)は図2に相当する模式図、(B)は、第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bの検出信号25の説明図である。
以下、図3と図4に基づき、本発明の状態監視方法を説明する。
図3において、装置10の統括制御装置が、「昇降開始指令」を出力すると、昇降駆動装置16により該当するパレット12が昇降を開始し(ステップS1)、同時に経過時間ta,tbのタイマカウントを開始する(ステップS2)。
図4において、監視制御器30は、「昇降開始指令」と同時に時間の経過をカウントし、2対の光電センサ22(第1光電センサ22Aと第2光電センサ22B)の検出信号25をそれぞれ検出する。以下、経過時間taは第1光電センサ22Aに関する経過時間、経過時間tbは第2光電センサ22Bによる経過時間とする。
図4(A)は、3F(3段目)のパレット12が下降する状態を示している。この図において、X1,X2,X3は、3Fのパレット12の定位置、中間位置、入出庫位置をそれぞれ示す。またY2は、中間位置でパレット12が傾斜している状態を示している。
昇降開始後、昇降開始からの経過時間ta,tbを第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bに関しそれぞれ監視する。またステップS3において、第1光電センサ22A又は第2光電センサ22Bによる検出の予定検出時間Ea,Eb(表1参照)と経過時間ta,tbとの第2時間差Δt2をそれぞれ算出する。
次いで、第2時間差Δt2を第2閾値K2と常時比較する(ステップS4)。ステップS4において、第2時間差Δt2の両方が第2閾値K2を超えないとき(YES)は、ステップS5において第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bの一方又は両方がパレット12を検出する(YES)まで、ステップS3~S5を繰り返し継続する。
図4(B)は、2対の第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bの検出信号25を模式的に示している。この図において、検出信号25は検出光23がパレット12で遮光されたときにONし、遮光されていないときにOFFする。なおONとOFFは逆でもよい。
表1の例で、3F(3段目)のパレット12が姿勢を保持したまま下降する場合、3Fの第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bが下降開始直後(約2秒後)にそれぞれ検出信号25を出力する(ステップS5)。次いで約28秒後に、2Fの第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bがそれぞれ検出信号25を出力する。
この場合、ステップS6において、第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bのそれぞれ検出信号25の第1時間差Δt1を算出する。図4(B)において、第1時間差Δt1は、3Fの第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bの検出時間ta1,tb1の時間差と、2Fの第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bの検出時間ta2,tb2の時間差である。
なお、この例で、第1時間差Δt1は、検出信号25の立上り時点(OFFからONに変化する時点)を用いているが、立下り時点(ONからOFFに変化する時点)を用いてもよい。
次いで、ステップS7において、第1時間差Δt1と第1閾値K1を比較し、Δt1<K1が満たされる場合(YES)、昇降の出力指令を継続し(ステップS8)、昇降が完了する。
従って、3F(3段目)のパレット12が姿勢を保持したまま下降する場合、3Fと2Fにおける第1時間差Δt1は、それぞれ第1閾値K1(例えば1~2秒間)以下であり、異常信号は出力されない。
一方、3Fのパレット12が姿勢を下降開始後にY2のように傾斜して下降する場合、ステップS7において、3Fの第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bの検出時間ta1,tb1の第1時間差Δt1が第1閾値K1を超える場合(NO)がある。
本発明による状態監視方法では、この場合にステップS9で昇降の出力指令を停止し、ステップS10で異常信号を発報(出力)する。すなわち、例えば、装置10の作動を停止し、「姿勢異常信号」を出力する。また、この姿勢異常信号によりアラームを発することが好ましい。
3Fの光電センサ22を通過し、2Fの第1光電センサ22Aと第2光電センサ22Bの検出時間ta2,tb2の第1時間差Δt1が第1閾値K1を超える場合も同様である。
ステップS6において、第1光電センサ22A又は第2光電センサ22Bの一方の検出信号25のみを検出する場合、検出された検出信号25の検出時間(例えばta1)と検出されない他方の経過時間(例えばtb)との時間差を第1時間差Δt1として算出する。この場合のその他のステップS7~S10は同じである。
この場合、検出されないセンサに対応するパレット12の前側又は後側の昇降速度が正常より遅くなっている可能性がある。
上述したステップS4において、第2時間差Δt2を第2閾値K2と常時比較し、第2時間差Δt2の一方又は両方が第2閾値K2を超える(NO)ときは、ステップS9で昇降の出力指令を停止し、ステップS10で異常信号を発報(出力)する。すなわち、例えば、装置10の作動を停止し、「速度異常信号」を出力する。また、この速度異常信号によりアラームを発することが好ましい。
なお、本発明の方法は、3Fのパレット12の下降時に限定されず、上昇時であってもよい。また、この例で2Fのパレット12の昇降時であってもよい。
さらに、本発明の機械式駐車装置100は、二多段式駐車装置に限定されず、車両1を載せる搬器(例えばパレット12)が姿勢(例えば水平)を保持したまま昇降する機械式駐車装置100であればよい。例えば、機械式駐車装置100は、エレベータパーキング、タワーパーキング、その他であってもよい。
図5は、本発明による状態監視装置20を備えた第2実施形態の機械式駐車装置100の模式図である。
この例において、機械式駐車装置100は、エレベータパーキング(エレベータ式駐車装置)である。
この図において、機械式駐車装置100は、ケージ6、昇降駆動装置7、及び、昇降制御装置8を備える。
ケージ6は、複数の吊ロープ5に吊下げられ昇降路9を昇降する。吊ロープ5は、ワイヤロープ又はチェーンである。また昇降路9は上述した昇降範囲に相当する。
昇降駆動装置7は、吊ロープ5を昇降駆動する。昇降制御装置8は、昇降駆動装置7を制御する。昇降駆動装置7は上述した昇降駆動装置16に相当する。
図5において、第1光電センサ22A及び第2光電センサ22Bは、パレット12の長さ方向及び幅方向に間隔を隔てて位置する。なお、この例では、パレット12の代りにケージ6の下端を光電センサ22で検出するのがよい。
この構成により、パレット12(又はケージ6)の長さ方向の傾きと、幅方向の傾きの両方を検出することができる。なお、長さ方向と幅方向の両方の検出は必須ではなく、一方のみでもよい。
上述したように、本発明の実施形態によれば、光電センサ22がパレット12の昇降範囲の外側の静止箇所に固定され、監視制御器30も機械式駐車装置100の外部に設置できる。従って、パレット12(搬器)の昇降機構の変更が不要であり、既設の機械式駐車装置100へも容易に適用することができる。
また、複数の入出庫部A,B,Cで昇降するパレット12の姿勢を1対又は複数対の光電センサ22で監視することができるので、複数のパレット12を有する場合でも、光電センサ22の必要数を少なくでき、製造コストを下げることができる。
また、各対の光電センサ22が、姿勢が保持されたパレット12を同時に検出するようにパレット12の長さ方向又は幅方向に間隔を隔てて位置する。
この構成により、パレット12が姿勢(例えば水平)を保持したまま昇降する場合には、各対の光電センサ22の検出信号25の第1時間差Δt1は小さい(ほとんど生じない)。一方、パレット12が傾斜して昇降すると、各対の光電センサ22の検出信号25の第1時間差Δt1が大きくなる。
従って、監視制御器30により、パレット12の昇降時に対の光電センサ22の検出信号25の第1時間差Δt1が閾値を超えた場合に、パレット12の姿勢異常として異常信号を出力して、パレット12の傾きを含む昇降機構の異常を検出することができる。
また本発明による状態監視方法では、パレット12の昇降時に、昇降開始から検出信号25の検出までの経過時間ta,tbをそれぞれ監視する。
これにより、第1光電センサ22A又は第2光電センサ22Bの一方の検出信号25のみを検出する場合に、パレット12の前側又は後側の昇降速度が正常より遅くなっている速度異常を検出することができる。
さらに本発明による状態監視方法では、予定検出時間Ea,Ebと経過時間ta,tbとの第2時間差Δt2を算出する。これにより、第2時間差Δt2の一方又は両方が第2閾値K2を超える場合に異常信号を出力することができる。
なお本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
A,B,C 入出庫部、Ea,Eb 予定検出時間、FL 入出庫高さ、
K1 第1閾値、K2 第2閾値、ta,tb 経過時間、
ta1,tb1,ta2,tb2 検出時間、
Δt1 第1時間差、Δt2 第2時間差、1 車両、2 本体フレーム、
5 吊ロープ、6 ケージ、7 昇降駆動装置、8 昇降制御装置、9 昇降路、
10 二多段式駐車装置(装置)、12,12a,12b,12c パレット、
13a,13b 車輪、14a,14b 水平レール、15 横行枠、
16 昇降駆動装置、17 紐状体(チェーン又はワイヤ)、17a 一端(下端)、
17b 他端、18 吊り駆動装置(チェーン駆動装置又はウインチ)、
19 紐状無端リング(チェーン又はワイヤ)、20 状態監視装置、
22 光電センサ、22A 第1光電センサ、22B 第2光電センサ、
23 検出光、24a 投光器、24b 受光器、25 検出信号、
30 監視制御器、100 機械式駐車装置

Claims (8)

  1. 車両を載せるパレットの姿勢を保持したまま前記パレットを昇降する機械式駐車装置の状態監視装置であって、
    前記パレットの昇降範囲の外側の静止箇所に固定され、姿勢が保持された前記パレットを同時に検出するように前記パレットの長さ方向又は幅方向に間隔を隔てて位置する第1光電センサ及び第2光電センサと、
    前記パレットの昇降時に、前記第1光電センサと前記第2光電センサの検出信号の第1時間差を算出し、該第1時間差が第1閾値を超える場合に異常信号を出力する監視制御器と、を備える状態監視装置。
  2. 前記第1光電センサ及び前記第2光電センサはそれぞれ、前記昇降範囲を水平に貫通する検出光を投光し受光する投光器と受光器とを有する、請求項1に記載の状態監視装置。
  3. 前記第1光電センサ及び前記第2光電センサはそれぞれ、前記パレットに載る前記車両の長さ方向外側であり、かつ前記パレットにより検出光が遮光される位置に取付けられている、請求項1に記載の状態監視装置。
  4. 前記第1光電センサ及び前記第2光電センサはそれぞれ、検出光が定位置の前記パレットの下端に近接する位置、あるいは前記下端から下方の位置に取付けられている、請求項1に記載の状態監視装置。
  5. 前記パレットは、前記長さ方向に水抜き用の勾配を有しており、
    前記第1光電センサと前記第2光電センサは、前記勾配に相当する高低差を有する、請求項1に記載の状態監視装置。
  6. 車両を載せるパレットの姿勢を保持したまま前記パレットを昇降する機械式駐車装置の状態監視方法であって、
    前記パレットの昇降範囲の外側の静止箇所に、第1光電センサ及び第2光電センサを、姿勢が保持された前記パレットを同時に検出するように前記パレットの長さ方向又は幅方向に間隔を隔てて固定し、
    前記パレットの昇降時に、前記第1光電センサと前記第2光電センサの検出信号の第1時間差を算出し、該第1時間差が第1閾値を超える場合に異常信号を出力する、状態監視方法。
  7. 前記パレットの前記昇降時に、昇降開始からの経過時間を前記第1光電センサ及び前記第2光電センサに関しそれぞれ監視し、
    前記第1光電センサ又は前記第2光電センサの一方の検出信号のみを検出する場合、前記検出信号と他方の経過時間との時間差を前記第1時間差として算出する、請求項6に記載の状態監視方法。
  8. 前記パレットの前記昇降時に、昇降開始からの経過時間を前記第1光電センサ及び前記第2光電センサに関しそれぞれ監視し、
    前記第1光電センサ又は前記第2光電センサによる前記検出の予定検出時間と前記経過時間との第2時間差をそれぞれ算出し、前記第2時間差の一方又は両方が第2閾値を超える場合に前記異常信号を出力する、請求項6に記載の状態監視方法。
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