JP6124569B2 - 機械式駐車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の乗り入れ、乗り出しを行うバース部の側方に、車両載置用のパレットを昇降路内で上下方向に搬送するリフト装置を備えた形式の機械式駐車装置に関するものである。
地下空間を効率的に利用する駐車装置としては、平面往復方式の機械式駐車装置があり、その1つの形式として、入庫用と出庫用の個別のバース部、又は、入出庫兼用のバース部を備え、且つ上記バース部の側方に、車両載置用のパレットを搭載して昇降路内で上下方向に搬送させるリフト装置を備えた形式の機械式駐車装置がある。
この種の機械式駐車装置のうち、たとえば、入庫用と出庫用の個別のバース部を備えたもので車両の入庫処理を行う場合は、先ず、車両を入庫用バース部で車両載置用のパレット上に乗り入れて載置する。次に、上記車両載置パレットは、上記入庫用バース部の側方に設置してある入庫用のリフト装置へ横送りして、リフトフレームに搭載させる。次いで、上記リフト装置は、上記リフトフレームを昇降路で昇降動作させて、上記車両載置パレットを、地下に単数又は複数層で設けてある車両格納層のうちの所望の車両格納層まで上下方向に搬送する。
その後、上記車両格納層では、上記リフトフレームで搬送した車両載置パレットを、直線状の台車走行路上を水平方向に往復走行可能な移動台車に移載させた後、該移動台車の走行により、上記台車走行路の片側又は両側に沿って設けてある格納棚のうちの目的の格納棚の側方位置まで搬送する。しかる後、上記車両載置パレットは、移動台車上より格納棚に横送りして格納させるようにしてある。
出庫処理の場合は、上記入庫処理とは逆の手順で、格納棚に格納されている車両載置パレットを、移動台車に移載した後、該移動台車の走行により、出庫用のリフト装置まで搬送して、該出庫用のリフト装置のリフトフレーム上に搭載させる。
その後、上記出庫用のリフト装置では、上記車両載置パレットを出庫用のバース部の側方位置まで上昇させる。しかる後、上記車両載置パレットは、上記出庫用のリフト装置より出庫用のバース部へ横送りする。これにより、上記出庫用のバース部まで送られた車両は、該出庫用のバース部より乗り出しを行うことができるようにしてある。
なお、入出庫兼用のバース部を備えた構成の機械式駐車装置では、上記車両の出庫処理を行う際に、車両載置パレットを、入庫用のリフト装置と同じリフト装置を用いて入庫処理時に使用したバース部と同じバース部まで移動させるようにすればよい。
上記のように入出庫用のバース部の側方にリフト装置が設けられている形式の従来の機械式駐車装置では、一般に、上記リフト装置の昇降駆動装置(リフト駆動装置)は、昇降路の上方を覆う建物の天井部に設けられている(たとえば、特許文献1参照)。
ところで、上記入庫用と出庫用又は入出庫兼用のバース部(以下、単に、入出庫用のバース部と云う)は、車両乗込み面よりも下側に掘下げたバース部ピットを備えて、該バース部ピット内に、車両の乗り入れ、乗り出し時に上記バース部の略中央部に配置させる上記車両載置用のパレットを車両乗込み階の床面と同じ高さ位置に支持すると共に、該パレットをバース部とリフト装置との間での横送りするためのパレット横送り装置を備えている。
更に、上記バース部には、該バース部の略中央部に配置させた上記パレットと、昇降路との間に、昇降床が配置されていると共に、上記バース部ピット内における該昇降床の下方位置には、該昇降床を昇降させるための昇降床駆動手段を備えている。これにより、上記昇降床は、上記バースの略中央部に配置させた状態の上記パレットに対する車両の乗り込み時及び乗り出し時には、上記昇降床駆動手段により車両乗込み面と面一に保持して乗員のためのプラットホームとして機能させるようにしてある。一方、上記パレット横送り装置により上記パレットをバース部とリフト装置との間で横送りするときには、上記昇降床は、上記昇降床駆動手段により、上記パレットの下面よりも低い位置まで下降させて、該パレットの移動経路より退避させるようにしてある。
特開平10−37510号公報
ところが、上記特許文献1に示されたもののように、リフト駆動装置が昇降路の上方を覆う建物の天井部に設けてある構成では、該リフト駆動装置のメンテナンスを行うためには、上記建物に、上記リフト駆動装置にメンテナンス作業者が接近して作業するための梯子や床等の作業者通路が必要になると共に、メンテナンス時に上記リフト駆動装置を照明するための照明器具が必要になる。
又、上記建物の天井部に上記リフト駆動装置の設置スペースを確保するために、車両乗込み階では、床面から天井までの寸法を大きく設定する必要があり、よって、車両乗込み階の階高が高くなることに起因して建物寸法の自由度に制約が生じてしまう。
更に、上記リフト駆動装置の据付時には、重量物である該リフト駆動装置を、車両乗込み階の床面から天井部まで吊り上げる必要があり、しかも、重量物の吊り上げに際しては、様々な安全対策を講じなければならないために、据付作業に手間と時間を要する。
そこで、本発明は、車両の乗り入れ、乗り出しを行うバース部の側方に、車両載置用のパレットを昇降路内で上下方向に搬送するリフト装置を備えた形式の機械式駐車装置について、上記リフト装置のリフト駆動装置のメンテナンスを、特別な作業者通路や照明器具を要することなく容易に実施することができ、更に、車両乗込み階の階高の低減化を図って、建物寸法の自由度を高めることができると共に、上記リフト駆動装置の据付作業に要する手間と時間の削減化を図ることができる機械式駐車装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、車両の乗り入れ、乗り出しを行うバース部の側方の昇降路に、車両載置用のパレットを上下方向に搬送するリフト装置を備えた形式の機械式駐車装置において、バース部における車両乗込み面よりも下側にバース部ピットを設け、上記バース部ピットに、車両載置用のパレットを上記バース部と昇降路のリフト装置との間で横送りするためのパレット横送り装置と、上記バース部に車両の乗り入れや乗り出しを行わせるときに配置するパレットの配置個所と上記昇降路との間に設ける昇降床を上記パレットの横送り時に退避させるための昇降手段と、上記昇降路のリフト装置を駆動させるリフト駆動装置と、を備えてなり、上記リフト駆動装置は、昇降用駆動モータと該昇降用駆動モータに接続した第一の減速機とを備えて上記バース部ピットの床面に設置してあると共に、上記第一の減速機に動力伝達軸を介して接続した第二の減速機を備えて上記バース部ピットの床面に設置してあり、上記昇降路は、平面形状が矩形状であり、該平面形状の短辺に沿う位置に一対の昇降路フレームを設けてあると共に、上記バース部ピットの床面に対応する高さ位置に上記一対の昇降路フレームの各上端部が位置し、上記各昇降路フレームの上側には、二個一組のスプロケットが取り付けてあり、上記スプロケットのうち、上記バース部ピット寄りに位置するスプロケットは、それぞれ上記バース部ピット内に位駆動軸を介して上記第二の減速機に接続されている構成を有する機械式駐車装置とする。
又、請求項2に対応して、上記構成において、バース部に車両の乗り入れや乗り出しを行わせるときに配置するパレットの配置個所の直下位置となるバース部ピットの床面に、上記昇降用駆動モータを設置するようにした構成とする。
本発明の機械式駐車装置によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)リフト装置のリフト駆動装置は、バース部の下方のバース部ピット内に設けてあるため、メンテナンスを容易なものとすることができる。又、メンテナンスのための特別な作業者通路や照明器具を不要にできる。
(2)車両乗込み階の階高を低くすることが可能になる。このため、建物寸法の自由度を高めることができる。
(3)リフト駆動装置は、車両乗込み部からバース部ピットへ吊り降ろして据え付けることができる。このため、据え付け作業に要する手間と時間の削減化を図ることができる。
(4)請求項2の構成とすることにより、バース部よりパレットを一時的に移動させて、バース部ピットの上方を開放させることで、リフト駆動装置の昇降用駆動モータに容易に接近してメンテナンス作業を実施することができる。
本発明の機械式駐車装置の実施の一形態を示すもので、バース部ピットに対応する高さ位置での概略平面図である。 図1の機械式駐車装置における車両乗込み階での概略平面図である。 図1のA−A方向矢視図である。 図1のB−B方向矢視図である。 図4のC−C方向矢視図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は本発明の機械式駐車装置の実施の一形態を示すものである。
すなわち、本発明の機械式駐車装置は、車両cの入出庫用のバース部1の側方に併設されている昇降路7に、リフト装置2を備え、且つ上記バース部1の下方に設けたバース部ピット3に、従来と同様の車両載置用のパレット4をバース部1とリフト装置2のリフトフレーム5との間で横送りするためのパレット横送り装置6、及び、上記バース部1の略中央部のパレット4の配置個所と上記リフト装置2の昇降路7との間に設ける昇降床8の昇降手段9に加えて、上記リフト装置2のリフト駆動装置10を設けてなる構成とする。
上記バース部1には、図2及び図3に示すように、略中央部における車両乗込み部に、上記パレット4が上記パレット横送り装置6により支持された状態で配置されるようにしてある。更に、上記バース部1には、略中央部の上記パレット4の配置個所の周囲(四方)のうち、上記リフト装置2に臨む側に、上記昇降床8が設けてあり、残る三方には、プラットホーム11が設けてあり、該プラットホーム11と上記パレット4の各上面は同一レベルとなるようにしてある。上記プラットホーム11は、上記バース部ピット3の床面にて、後述する上記リフト駆動装置10の構成部材と干渉しない位置に立設した支柱部材12により支持されている。なお、図2では図示する便宜上、車両cの記載は省略してある。
上記バース部ピット3内に設けるパレット横送り装置6は、図1及び図3に示すように、上記バース部1の略中央部に配置される上記パレット4の長手方向両端縁部、すなわち、各短辺部分の下方となる位置に、該パレット4の短辺方向に沿って延びる長方形状の水平材14と、該水平材14を或る高さ位置に支える複数本の支柱15とからなる支持フレーム13を、それぞれ備える。該各支持フレーム13の水平材14の上側には、その長手方向に或る間隔の複数個所に、上記パレット4の短辺部分を下面側から支持するための複数のローラ16が配列して取り付けてある。
又、上記各支持フレーム13と上記昇降路7との間には、上記各支持フレーム13上の各ローラ16と同様の高さ位置に或る間隔で配列させたローラ16aが、上下方向に延びる独立の支持部材17を介して設置してある。
更に、上記各ローラ16,16aには、上記パレット4の短辺方向に沿う双方向に回転させるための図示しない回転駆動機構が接続してある。
以上の構成としてある上記パレット横送り装置6は、上記支持フレーム13上の各ローラ16の上側にパレット4を搭載した状態とすることにより、該パレット4を、上記バース部1内の略中央部の車両乗込み部に配置させることができるようにしてある。更に、上記パレット横送り装置6は、上記各ローラ16,16aを上記図示しない回転駆動機構で回転させることにより、上記パレット4を、上記バース部1の略中央部と、上記昇降路7に配置されるリフト装置2のリフトフレーム5との間で、水平に横送りできるようにしてある。
又、図1に示すように、上記バース部ピット3の床面における上記パレット横送り装置6よりも上記昇降路7寄りで、且つ上記昇降床8(図2、図3参照)の直下となる個所には、該昇降床8の昇降手段9が設けられている。
上記昇降手段9は、たとえば、バース部ピット3の床面と、上記昇降床8の下面との間に介装して該昇降床8の上下方向の移動をガイドするためのガイド機構9aと、該昇降床8を上下方向に移動させるための昇降駆動機構9bとからなる構成としてある。上記昇降駆動機構9bは、たとえば、上記バース部ピット3の床面と上記昇降床8の下面との間に介装したトグル機構と、該トグル機構のヒンジ部を押し引きすることで、上記バース部ピット3内で上記昇降床8を上下方向へ移動させるようにするシリンダとからなる構成とすればよい。
なお、上記昇降手段9は、上記昇降床8を上昇させた状態では、該昇降床8の上面を、上記バース部1に設けてあるプラットホーム11の上面と同じ高さ位置に配置できるようにしてあるものとし、上記昇降床8を下降させた状態では、図3に二点鎖線で示すように、該昇降床8を、上記パレット横送り装置6により横送りされるパレット4と干渉する虞のない下方位置に退避させることができるようにしてあるものとする。
又、上記昇降床8には、図2、図3に示すように、上記昇降手段9の昇降駆動機構9bにより昇降させられるときに、上記パレット横送り装置6における独立の支持部材17に支持されている各ローラ16aと干渉する部分に、上面側にのみ開くようにしてある扉付きの開口部18を備えた構成としてあるものとする。これにより、上記昇降手段9により、昇降床8を、図3に二点鎖線で示したように、横送りされるパレット4と干渉しない下方位置まで退避させる場合には、上記パレット横送り装置6の上記独立の支持部材17に支持されている各ローラ16aが、該昇降床8のそれぞれ対応する個所の扉付き開口部18の扉を下方より押し開いて該昇降床8の上方に突き出て露出されるようにしてある。したがって、この状態では、上記各ローラ16aは、上記横送りされるパレット4を支持できるようにしてある。
上記リフト駆動装置10は、昇降用駆動モータ19と、該昇降用駆動モータ19の出力側に接続した第一の減速機20を備え、図1に示すように、上記バース部ピット3の中央部の床面に設置される。
又、図1及び図4に示すように、上記バース部ピット3における上記パレット横送り装置6の各支持フレーム13の両外側となる位置の床面には、入力側と出力側の作用軸方向を変更する機能を備えた第二の減速機21がそれぞれ設置してあり、該各第二の減速機21の入力側に、上記第一の減速機20の出力側が、個別の動力伝達軸22を介して接続してある。
上記昇降路7は、平面形状が矩形状となるようにしてあると共に、該平面形状の長辺方向の両端部(短辺に沿う位置)には、一対の骨組構造の昇降路フレーム23が、上下方向に設けてあり、各上端部は、図4に示すように、上記バース部ピット3の床面に対応する高さ位置に合わせてある。上記一対の昇降路フレーム23同士は、上下方向の複数個所同士が、桁材やブレース等の連結部材24で相互に連結されている。
更に、上記各昇降路フレーム23の上側には、平面形状が矩形状としてある上記リフトフレーム5の四隅部のうち、短辺方向に沿う二つのコーナ部に対応するように或る間隔を隔てた二個一組のスプロケット25が、それぞれブラケット26を介して回転自在に取り付けてある。
上記各昇降路フレーム23の上に取り付けてある二個一組のスプロケット25同士は、上記パレット4の横送り方向と平行に延びる連結軸27を介して一体に回転できするように連結されている。更に、上記連結軸27を介して連結されている二個一組のスプロケット25のうち、バース部ピット3寄りに位置するスプロケット25には、上記各第二の減速機21の出力側が、それぞれ駆動軸28を介して接続させてある。
これにより、上記昇降用駆動モータ19を駆動すると、上記第一の減速機20と、各動力伝達軸22と、各第二の減速機21と、各駆動軸28を介して伝達される回転駆動力は、上記各昇降路フレーム23上の各組のスプロケット25に伝達され、該各組のスプロケット25を、内向き(スプロケット25の上端部が昇降路7の内側寄りに向けて移動する方向)と、外向き(スプロケット25の上端部が昇降路7の外側寄りに向けて移動する方向)に同期して回転駆動できるようにしてある。
上記各スプロケット25には、上記リフトフレーム5の対応するコーナ部に接続したチェーン29が、昇降路7の内側から外側へ向くように上側から掛け回してあり、該各チェーン29の昇降路7の外側寄りの他端部には、釣合錘30が取り付けてある。
これにより、上記リフト駆動装置10では、上記昇降用駆動モータ19により上記各昇降路フレーム23上の各スプロケット25を同期して内向きに回転駆動させることにより、リフトフレーム5を昇降路7で下降させることができるようにしてある。一方、上記とは逆に、上記昇降用駆動モータ19により上記各昇降路フレーム23上の各スプロケット25を同期して外向きに回転駆動させる場合は、上記リフトフレーム5を昇降路7で上昇させることができるようにしてある。
上記リフトフレーム5は、上端部に、車両cを載置したパレット4の短辺部分を横送り用のローラ32を介して支持するようにした第一のパレット搭載部31を備えると共に、該第一のパレット搭載部31の下側に、空のパレット4を、上記と同様に、パレット4の短辺部分を横送り用のローラ34を介して支持するようにした第二のパレット搭載部33を備えた構成としてある。
更に、上記リフトフレーム5は、四隅部の上記各チェーン29を接続した吊り点位置が、上記第二のパレット搭載部33よりも十分低い位置に配置されるようにしてある。これにより、上記リフトフレーム5は、上記リフト駆動装置10による昇降駆動範囲の上端側に位置させるときには、上記第二のパレット搭載部33を、上記バース部ピット3に設けてあるパレット横送り装置6と対応する高さ位置に配置することができるようにしてある。
これにより、本発明の機械式駐車装置では、バース部1より車両cを載置したパレット4を入庫させるときに、図3、図4に示すように、上記リフト装置2は、リフト駆動装置10により上記リフトフレーム5の上記第一のパレット搭載部31を、予め上記バース部ピット3に設けてあるパレット横送り装置6と対応する高さ位置に配置しておくようにすれば、この状態で、上記バース部1で車両cを載置したパレット4を、上記パレット横送り装置6で横送りして、上記リフトフレーム5の第一のパレット搭載部31に搭載させることができることになる。
次に、上記リフトフレーム5を上昇させて、予め空のパレット4を搭載した状態の上記第二のパレット搭載部33を、上記パレット横送り装置6と対応する高さ位置に配置し、この状態で、上記空のパレット4を、上記バース部1へ送ることができるようにしてある。したがって、上記バース部1には、下方のバース部ピット3にパレット横送り装置6があり、バース部1に送られた空のパレット4を、パレット横送り装置6のローラ16上に載置させて車両乗込み部に配置させることができるようにしてある。
図1、図2及び図5における符号35は、昇降路フレーム23の上端部に設けた各スプロケット25よりチェーン29を介して吊られる釣合錘30の吊下げ位置を調整するために、上記各スプロケット25の外側近傍位置に設けた従動スプロケットである。
図3及び図4における符号36は、上記バース部1と上記昇降路7とを仕切るための開閉扉であり、バース部1への車両cの乗り入れ時や乗り出し時等のバース部1とリフト装置2との間でパレット4の横送りを行わないときには、該開閉扉36を閉じることで、昇降路7側への人の立ち入りを防止できるようにしてあり、符号37は、昇降路7及びバース部1の上側を覆う建物である。又、図2における符号38は、上記建物37における上記バース部1への車両cの出入口である。この出入口38にも、図示しない開閉扉を備えて、上記パレット横送り装置6の動作時には、バース部1に人が立ち入れないようにしてある。
なお、図示してないが、上記昇降路7の下部は、従来と同様の車両格納層が所望の段数で積層した状態で設けた構成としてあり、上記リフト装置2のリフトフレーム5に搭載して所望の車両格納層まで搬送したパレットは、該車両格納層の移動台車に移載させてから、目的の格納棚に格納できるようにしてあるものとする。
以上の構成としてある本発明の機械式駐車装置では、バース部1に配置したパレット4上に乗り入れて載置させた車両cの入庫処理を行う場合は、上記車両cを載置したパレット4を、パレット横送り装置6でリフト装置2まで横送りして、リフトフレーム5に搭載させ、その後、該リフトフレーム5の昇降動作により昇降路7を通して図示しない所望の車両格納層まで搬送して、該車両格納層の格納棚に格納させるようにする。
一方、或る車両格納層の格納棚に格納されている車両cの出庫処理を行う場合は、上記入庫処理の手順とは逆の手順で、車両cを載置したパレット4を、上記バース部1まで搬送させるようにすればよい。
このように、本発明の機械式駐車装置によれば、上記バース部1に乗り入れる車両cの入庫と出庫を、従来の機械式駐車装置と同様に実施することができる。
更に、上記リフト装置2のリフト駆動装置10のメンテナンスを行う場合は、該リフト駆動装置10の昇降用駆動モータ19、第一の減速機20、及び、各第二の減速機21、該各減速機20と21の間の各動力伝達軸22は、バース部ピット3内に配置されているため、バース部1の略中心部より一時的にパレット4を移動させて、該バース部ピット3の上方を開放させることで、メンテナンスの作業者は、バース部ピット3の床に降りることで、上記リフト駆動装置10の各構成部材19,20,21,22に容易に接近してメンテナンス作業を実施することができる。
又、車両cに対して乗員が乗り降りするバース部1には、通常、該バース部1内を照明するための照明器具が装備されるため、上記のようにバース部ピット3の上方を開放させた状態では、上記バース部1用の照明器具により、バース部ピット3内も照明することができるようになる。
したがって、本発明の機械式駐車装置では、上記リフト装置2のリフト駆動装置10のメンテナンスのための特別な作業者通路や照明器具を不要にできる。
又、上記昇降路7の上方を覆う建物37は、天井部にリフト駆動装置の設置スペースを設ける必要がないため、バース部1に車両cの乗り入れを行う車両乗込み階の階高を低減化させることが可能になる。よって、建物寸法の自由度を高めることができる。
更に、上記リフト駆動装置10の据付時には、該リフト駆動装置10の各構成部材を、車両乗込み部の床面から、バース部ピット3の床面へ吊り降ろして据え付け作業を行うようにすればよい。よって、重量物を上記昇降路7の上方を覆う建物37の天井部まで吊り上げる必要をなくすことができ、上記リフト駆動装置10の据付作業に要する手間と時間の削減化を図ることができる。
しかも、上記リフト駆動装置10の昇降用駆動モータ19より回転駆動力を昇降路7内のリフト装置2のスプロケット25へ伝えるための、第一の減速機20と、各動力伝達軸22と、各第二の減速機21と、各駆動軸28を経る動力伝達経路は、バース部ピット3内で、パレット横送り装置6の各ローラ16,16aよりも外側を通して配置させるようにしてあるため、昇降床8の昇降手段9との干渉を防止した状態で、該動力伝達経路を容易に設定することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、リフト駆動装置10は、昇降用駆動モータ19と、該昇降用駆動モータ19の回転駆動力を、リフト装置2のスプロケット25へ伝達するための減速機20,21や、動力伝達軸22を、バース部ピット3内に、パレット横送り装置6や昇降床8の昇降手段9と干渉しないように配置できるようにしてあれば、上記昇降用駆動モータ19と減速機20,21と動力伝達軸22の配置を変更したり、動力伝達経路を変更したりする等、図示した以外の構成のリフト駆動装置10を採用してもよい。
車両cの乗り入れ、乗り出しを行うバース部1の側方に、車両c載置用のパレット4を昇降路7内で上下方向に搬送するリフト装置2を備えた形式の機械式駐車装置であれば、いかなる形式の平面往復方式の機械式駐車装置に適用してもよく、更には、平面往復方式以外の機械式駐車装置に適用してもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 バース部
2 リフト装置
3 バース部ピット
4 パレット
6 パレット横送り装置
7 昇降路
8 昇降床
9 昇降手段
10 リフト駆動装置
16,16a ローラ
19 昇降用駆動モータ
20 第一の減速機
21 第二の減速機
22 動力伝達軸
28 駆動軸
c 車両

Claims (2)

  1. 車両の乗り入れ、乗り出しを行うバース部の側方の昇降路に、車両載置用のパレットを上下方向に搬送するリフト装置を備えた形式の機械式駐車装置において、
    バース部における車両乗込み面よりも下側にバース部ピットを設け、
    上記バース部ピットに、車両載置用のパレットを上記バース部と昇降路のリフト装置との間で横送りするためのパレット横送り装置と、
    上記バース部に車両の乗り入れや乗り出しを行わせるときに配置するパレットの配置個所と上記昇降路との間に設ける昇降床を上記パレットの横送り時に退避させるための昇降手段と、
    上記昇降路のリフト装置を駆動させるリフト駆動装置と、を備えてなり、
    上記リフト駆動装置は、昇降用駆動モータと該昇降用駆動モータに接続した第一の減速機とを備えて上記バース部ピットの床面に設置してあると共に、上記第一の減速機に動力伝達軸を介して接続した第二の減速機を備えて上記バース部ピットの床面に設置してあり、
    上記昇降路は、平面形状が矩形状であり、該平面形状の短辺に沿う位置に一対の昇降路フレームを設けてあると共に、上記バース部ピットの床面に対応する高さ位置に上記一対の昇降路フレームの各上端部が位置し、
    上記各昇降路フレームの上側には、二個一組のスプロケットが取り付けてあり、上記スプロケットのうち、上記バース部ピット寄りに位置するスプロケットは、それぞれ上記バース部ピット内に位置する駆動軸を介して上記第二の減速機に接続されている構成を有すること
    を特徴とする機械式駐車装置。
  2. バース部に車両の乗り入れや乗り出しを行わせるときに配置するパレットの配置個所の直下位置となるバース部ピットの床面に、上記昇降用駆動モータを設置するようにした
    請求項1記載の機械式駐車装置。
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