JPH07259373A - エレベータ式立体駐車設備における車両のドア保護装置 - Google Patents

エレベータ式立体駐車設備における車両のドア保護装置

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JPH07259373A
JPH07259373A JP5430094A JP5430094A JPH07259373A JP H07259373 A JPH07259373 A JP H07259373A JP 5430094 A JP5430094 A JP 5430094A JP 5430094 A JP5430094 A JP 5430094A JP H07259373 A JPH07259373 A JP H07259373A
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JP
Japan
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door
vehicle
elevator
opening
frame
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JP5430094A
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Takeshi Iga
剛 伊賀
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shin Meiva Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 開扉阻止部材の数を減らして設備費用および
人件費を低減する。駐車棚に格納された車両の開動状態
のドアに昇降中の昇降フレームないし搭載車両が干渉す
るのを防止する。 【構成】 エレベータ11の昇降フレーム6の両側部に
左右一対の開扉阻止部材21を設ける。垂直面内で前後
方向に回動可能な前後一対のアーム23と、両アーム2
3の上端を両アーム23が平行リンクを形成するように
連結する連結部材24とで各開扉阻止部材21を構成す
る。プッシャシリンダ26を昇降フレーム6の両側部に
設け、入出庫時、各開扉阻止部材21のアーム23下端
をプッシャシリンダ26で前後方向に移動させ、各開扉
阻止部材21を昇降フレーム6に搭載された車両Cのド
アc1 の開動を阻止する起立位置とドアの開動を許容す
る倒伏位置とに起伏させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータ式立体駐車
設備における車両のドア保護装置に関し、特に設備コス
トの低減対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、エレベータ式立体駐車設備で
は、例えば特開昭63−161268号公報や実開平4
−92963号公報等に開示されているように、複数本
の索条で水平に吊り下げられた昇降フレームをエレベー
タ昇降路に沿って昇降させ、該エレベータ昇降路の側方
に上下多段に設けられた複数の駐車棚と上記昇降フレー
ムとの間で車両をパレットごと受け渡すことにより車両
を入出庫するようになされている。そして、上記公報例
にも掲載されているように、この種のエレベータ式立体
駐車設備では、ドア保護装置をパレットに設け、該ドア
保護装置により車両のドアが偶発的に開動しないように
ドアの開動を阻止するようにしている。
【0003】このようなドア保護装置の一例を図7およ
び図8に基づいて説明するに、ドア保護装置aは、パレ
ットbの両側部に設置された左右一対の開扉阻止部材
c,cを備えてなり、該各開扉阻止部材cは、垂直面内
で前後方向に回動可能な前後一対のアームd,dと、該
両アームd,dの上端を両アームd,dが平行リンクを
形成するように連結する連結部材eとを備え、上記前側
のアームdをガススプリングfのばね力によって付勢す
ることにより、常時は実線にて示すように起立姿勢を保
持するようになされている。また、車両乗入れ部hのデ
ッキi下面に2つの流体圧シリンダj,jを上記各開扉
阻止部材cの前側のアームd下端に対応するように設置
して構成されている。
【0004】そして、上記車両乗入れ部hに下降するエ
レベータkの昇降フレームm上のパレットbに車両nを
乗り入れたり、該パレットbから車両nを乗り出したり
する際には、上記流体圧シリンダjを伸張作動させてそ
のピストンロッドo先端の押上部材pで上記前側のアー
ムd下端を前方に押すことにより、開扉阻止部材cを図
8仮想線のように倒伏させて利用者が乗り降りできるよ
うに車両nのドアqの開動を許容する一方、それ以外
は、開扉阻止部材cをガススプリングfのばね力によっ
て図8実線のように起立させ、車両nのドアqの開動を
阻止するようになされている。なお、図7および図8
中、rはエレベータkの昇降フレームmが昇降するエレ
ベータ昇降路、s,s,…は該エレベータ昇降路rの両
側に上下多段に設けられた駐車棚、t,t,…は上記エ
レベータkを吊り下げる4本のワイヤロープである。ま
た、u,u,…は上記昇降フレームmおよび駐車棚sに
設けられた移載用の案内ローラである。なお、図8では
エレベータkを省略している。
【0005】一方、上述の如き開扉阻止部材cの起伏方
式によるドア保護装置a以外に、図9および図10に示
すように、昇降フレームmの両側部の4隅に上方に延び
る支柱v,v,…を立設し、左右両側の前後2本の支柱
v,vに光ビームwを前後方向に投光・受光する光電管
xを1つずつ取り付けることにより、一方の光電管xか
ら投光された光ビームwが他方の光電管xに受光された
か否かによって上記車両nのドアqが開いているか閉じ
ているかを検知するようにしたものが知られている。な
お、図9および図10において、図7および図8と同一
構成部分については同一の符号を付している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のドア
保護装置aでは、開扉阻止部材cを全てのパレットb,
b,…に取り付けなければならず、格納台数の多い大型
のエレベータ式立体駐車設備になればなるほど開扉阻止
部材cを多く必要として設備費用が嵩むとともに、取付
け作業に多くの労力を必要として人件費が嵩むことにな
る。
【0007】また、昇降フレームmに対するパレットb
の搭載状態にばらつきがある場合には、開扉阻止部材c
の前側のアームd下端と流体圧シリンダjのピストンロ
ッドo先端に設けられた押上部材pとの位置がずれ、過
剰な押し力がアームdに作用して開扉阻止部材cが損傷
したり、逆に押し力の不足によって開扉阻止部材cが十
分に倒れ込まない事態が生ずることから、上記両者の位
置ずれを見込んで流体圧シリンダjの設置箇所を設定し
なければならず、これには厳しい設置精度が要求される
ため設置作業が非常に困難である。
【0008】一方、光電管方式では、昇降フレームmに
搭載された車両nのドアqが開動状態にあることを昇降
フレームmの昇降動作中に検知したときには、検知後に
昇降フレームmを非常停止させても、昇降フレームmは
検知してから非常停止ボタンを押すまでの僅かな時間に
も昇降するので、図9に示すように、上記開動状態にあ
るドアqが駐車棚sに格納されているパレットbに干渉
して損傷するおそれがある。
【0009】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、開扉阻止部材をエレベ
ータの昇降フレーム側に設けることにより、開扉阻止部
材をパレットごとに一々設ける必要をなくして設備費用
および人件費を低減せんとすることにある。さらには、
開扉阻止部材を作動させる流体圧シリンダ等の起伏作動
手段を昇降フレーム側に設けることにより、起伏作動手
段の設置作業の簡素化を図らんとすることにある。ま
た、光電管を適正に配置することにより、駐車棚に格納
された車両のドアが開動していることを早期に検知して
昇降中の昇降フレームないし搭載車両が上記開動状態の
ドアに干渉するのを確実に防止せんとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、複数本の索条で水平に吊り下げられたエ
レベータの昇降フレームをエレベータ昇降路に沿って昇
降させ、該エレベータ昇降路の側方に上下多段に設けら
れた複数の駐車棚と上記昇降フレームとの間で車両を受
け渡すことにより車両を入出庫するようにしたエレベー
タ式立体駐車設備における車両のドア保護装置を対象と
し、次のような解決手段を講じた。
【0011】すなわち、本発明の第1の解決手段は、上
記昇降フレームの両側部に左右一対の開扉阻止部材と、
入出庫時、該各開扉阻止部材のアーム下端を各開扉阻止
部材が起伏するよう前後方向に移動させる起伏作動手段
とを設ける。そして、この各開扉阻止部材として、垂直
面内で前後方向に回動可能な前後一対のアームと、該両
アームの上端を両アームが平行リンクを形成するように
連結する連結部材とを備えたものとし、上記各開扉阻止
部材を上記昇降フレームに搭載された車両のドアの開動
を阻止する起立位置と該ドアの開動を許容する倒伏位置
とに起伏させることを特徴とする。
【0012】本発明の第2の解決手段は、第1の解決手
段において、起伏作動手段を各開扉阻止部材のアーム下
端に連結したことを特徴とする。
【0013】本発明の第3の解決手段は、第1の解決手
段において、昇降フレームの両側部の前後2箇所に上方
に延びる支柱と下方に延びる支柱とをそれぞれ2本ずつ
設ける。そして、上記上方に延びる支柱の長さを少なく
とも搭載状態における車両の車高以上に設定する。さら
に、上記上方および下方の前後2本の支柱に光ビームを
前後方向に投光・受光する光電管を対向して取り付けた
ことを特徴とする。
【0014】本発明の第4の解決手段は、第1の解決手
段において、エレベータ昇降路の上昇端位置および下降
端位置の駐車棚寄りに光ビームを上下方向に投光・受光
する光電管を対向して取り付けたことを特徴とする。
【0015】本発明の第5の解決手段は、第1の解決手
段において、各索条を上下多段の駐車棚列をエンドレス
状に取り囲むようにかつ格納状態の車両のドア側方に対
応するように配置する。一方、昇降フレームの側方に門
形フレームを車両を出入れ可能なように立設する。そし
て、上記各索条の一端を上記門形フレームの水平フレー
ム部に上方から連結するとともに、各索条の他端を上記
昇降フレームの側部に下方から連結したことを特徴とす
る。
【0016】
【作用】上記の構成により、本発明の第1の解決手段で
は、エレベータの昇降フレームがエレベータ昇降路に沿
って昇降している間は、左右一対の開扉阻止部材のアー
ム下端が起伏作動手段の作動により例えば後方に移動せ
しめられ、上記各開扉阻止部材が起立して上記昇降フレ
ームに搭載された車両のドアの開動を阻止している。一
方、車両乗入れ部で上記昇降フレームに対し車両を乗入
れ・乗出しする際には、上記各開扉阻止部材のアーム下
端が起伏作動手段の作動により例えば前方に移動せしめ
られ、上記各開扉阻止部材が倒伏して車両のドアの開動
を許容し、利用者がドアを開いて乗降する。
【0017】この際、上記各開扉阻止部材は昇降フレー
ムの両側部に設けられていることから、エレベータ式立
体駐車設備の規模の大小に関わりなく全てのパレットに
対し共用され、よって各開扉阻止部材をパレットごとに
一々設ける必要がなくなり、設備費用が大幅に低減す
る。また、各開扉阻止部材を1台の昇降フレームに設け
るだけでよいことから、その取付け作業が楽に行われ、
人件費が低減する。
【0018】本発明の第2の解決手段では、起伏作動手
段は、各開扉阻止部材と共に昇降フレームの両側部に設
けられて、各開扉阻止部材のアーム下端に連結されてい
ることから、各開扉阻止部材のアーム下端に対する起伏
作動手段の位置は自ずと設定されて常に一定であり、昇
降フレームに対するパレットの搭載状態にばらつきがあ
る場合であっても両者の位置関係は変わらず、よって各
開扉阻止部材のアームには常に同じ押し力・引き力が作
用して各開扉阻止部材の損傷や起伏不足等といった不具
合がなくなり、起伏作動手段の設置作業の簡素化が図ら
れる。
【0019】本発明の第3の解決手段では、光電管が昇
降フレームの上下方向に支柱によって距離を隔てて取り
付けられ、特に昇降フレームの上方の光電管は、少なく
とも搭載状態における車両の車高以上の位置に取り付け
られていることにより、駐車棚に格納された車両のドア
が開動している場合に、このことが昇降中の昇降フレー
ムないし搭載車両が干渉する前に上記光電管の前後方向
に投光・受光される光ビームによって逸早く検知され、
干渉による事故が確実に防止される。
【0020】本発明の第4の解決手段では、エレベータ
昇降路の上昇端位置および下降端位置の駐車棚寄りに取
り付けられた光電管から上下方向に投光・受光される光
ビームにより、上記の場合と同様に駐車棚に格納された
車両のドアが開動している場合に、このことが昇降中の
昇降フレームないし搭載車両が干渉する前に上記光電管
によって逸早く検知され、干渉による事故が確実に防止
される。
【0021】本発明の第5の解決手段では、上下多段の
各駐車棚の前を上下方向に横切る各索条により、各駐車
棚に格納された車両のドアが開動しようとするのが上記
各索条によって阻止され、干渉による事故が確実に防止
される。また、上記各索条にドア開動阻止機能が付与さ
れ、専用の検知手段の設置がなくなって設備費用が低減
する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0023】(第1実施例)図1は本発明の第1実施例
に係るエレベータ式立体駐車設備を示す。同図におい
て、1は駐車塔、2は該駐車塔1内部の中程に設けられ
た上下方向に延びるエレベータ昇降路であって、該エレ
ベータ昇降路2の両側には、車両CをパレットPごと格
納する複数の駐車棚3,3,…が上下多段に列設され、
この駐車棚3列の下方つまり駐車塔1の最下部が車両C
を入庫するために乗り入れる車両乗入れ部4に形成され
ている。また、駐車棚3列の上方つまり駐車塔1の最上
部が機械室5に形成されている。
【0024】上記エレベータ昇降路2には矩形に枠組ま
れた昇降フレーム6が配置され、該昇降フレーム6の四
隅には4本の索条としてのワイヤロープ7,7,…の一
端が連結され、該各ワイヤロープ7は上記機械室5に設
置された巻上げ機8にプーリ9,9を経て巻き掛けら
れ、その下端はバランスウエイト10に連結されて上記
昇降フレーム6を水平に吊り下げるとともに、バランス
ウエイト10で釣り合いをとっている。そして、上記昇
降フレーム6をエレベータ昇降路2に沿って昇降させ、
上記各駐車棚3と昇降フレーム6との間で車両Cをパレ
ットPごと受け渡すことにより、車両Cを入出庫するよ
うにしている。したがって、上記昇降フレーム6、ワイ
ヤロープ7、巻上げ機8、プーリ9およびバランスウエ
イト10等によってエレベータ11が構成されている。
【0025】上記車両乗入れ部4の一方の駐車棚3列の
下方には、入出庫時に車両Cが通過する入出庫口12が
形成され、該入出庫口12の奥部である車両乗入れ部4
中央には、ピット13が凹設され、該ピット13には旋
回台14を有する旋回装置15が設置されている。そし
て、入庫時、旋回台14に支持されたパレットPに前進
運転で乗り入れた車両Cを旋回装置15の作動によって
水平面内で90°方向変換させるようにしている。この
際、上記昇降フレーム6は車両乗入れ部4下方のピット
13内に下降しており、上記車両Cの方向変換後、上昇
して車載パレットPを持ち上げ、所定の駐車棚3のとこ
ろまで上昇して車両CをパレットPごと格納するように
なされている。
【0026】図2および図3に示すように、上記エレベ
ータ11の昇降フレーム6上面の前後2箇所には、パレ
ットPを支持するパレット支持部材18,18が取り付
けられ、該各パレット支持部材18にはパレットPを横
移動させる複数個の移載ローラ19,19,…が取り付
けられ、一方、上記各駐車棚3も同様の移載ローラ2
0,20,…が取り付けられ、これら移載ローラ19,
20でもって車載パレットPを各駐車棚3と昇降フレー
ム6との間で受け渡すようにしている。
【0027】また、本発明の特徴として、上記昇降フレ
ーム6の両側部には左右一対の開扉阻止部材21が設け
られ、該各開扉阻止部材21は、上記昇降フレーム6側
部に下端が回動軸22によって垂直面内で前後方向に回
動可能に支持された前後一対のアーム23,23を備え
てなり、該両アーム23,23の上端にはアーム23,
23が平行リンクを形成するように連結部材24によっ
て連結され、上記一方(前方)のアーム23の下端は下
方に延設されてレバー25を構成している。
【0028】また、上記昇降フレーム6の両側部には、
前方に延びるピストンロッド26aを有する起伏作動手
段としてのプッシャシリンダ26が設置され、該プッシ
ャシリンダ26のピストンロッド26a先端は上記レバ
ー25の下端に連結されている。そして、入出庫時、こ
のプッシャシリンダ26の伸縮作動により上記レバー2
5を前後方向に移動させ、上記開扉阻止部材21を車両
Cのドアc1 の開動を阻止する起立位置(図3の実線状
態)と該ドアc1 の開動を許容する倒伏位置(図3の仮
想線状態)とに起伏するようになされている。つまり、
この開扉阻止部材21は、昇降フレーム6が車両Cを搭
載して昇降している際には起立状態にあって車両Cのド
アc1 が偶発的に開動することを防止している一方、利
用者が乗降りする際には倒伏状態にあって利用者の通行
の邪魔にならないようにしている。したがって、上記開
扉阻止部材21およびプッシャシリンダ26によって、
車両Cのドアc1 の偶発的に開動を防止するドア保護装
置28が構成されている。
【0029】さらに、上記昇降フレーム6の両側部の前
後2箇所には、上方に延びる支柱29と下方に延びる支
柱30とがそれぞれ2本ずつ合計8本設けられ、上記上
方に延びる支柱29,29の長さLは、少なくとも搭載
状態における車両Cの車高以上に設定されている。ま
た、上記上方および下方の前後2本の支柱29,29、
30,30には、光ビームBを前後方向に投光・受光す
る光電管31が1つずつ対向して取り付けられ、上記プ
ッシャシリンダ26の昇降中において上記一方(前方)
の光電管31から投光された光ビームBが他方(後方)
の光電管31に受光されないときには、該光電管31の
側方の駐車棚3に格納されている車両Cのドアc1 が開
動していて該ドアc1 が上記光ビームBを遮断している
ものとみなすようにしている。
【0030】このように構成された第1実施例では、車
両Cの入庫にあたっては、まず、昇降フレーム6を上昇
させて駐車棚3の空パレットPを該昇降フレーム6に移
載し、これを車両乗入れ部4に下降させる。その際、上
記昇降フレーム6を旋回台14よりも低位置に下げるこ
とによって上記空パレットPを昇降フレーム6から旋回
台14に移載する。
【0031】次いで、プッシャシリンダ26を伸張作動
させてレバー25を押動することにより開扉阻止部材2
1を倒伏させた後、旋回台14を作動させて上記空パレ
ットPを車両乗入れ方向に90°方向変換する。
【0032】その後、車両Cを入出庫口12から上記空
パレットPに乗り入れた後、車両Cの利用者が降車して
ドアc1 を閉じると、上記旋回装置15の作動により車
載パレットPを90°旋回させ、上記プッシャシリンダ
26を収縮作動させて上記開扉阻止部材21を起立させ
る。
【0033】しかる後、上記昇降フレーム6を上昇させ
て車載パレットPを旋回台14から持ち上げ、さらに格
納しようとする駐車棚3側方まで上昇させる。
【0034】その後、格納しようとする駐車棚3側の開
扉阻止部材21をプッシャシリンダ26の伸張作動によ
り倒伏させ、車載パレットPを昇降フレーム6から駐車
棚3に移載する。
【0035】このような旋回装置15による方向転換お
よび昇降フレーム6による上昇時においては、開扉阻止
部材21が起立していることから、車両Cのドアc1 の
施錠が不完全であった場合でも該ドアc1 の開動は上記
開扉阻止部材21によって阻止され、車両Cの転落等の
事故あるいは駐車装置の損傷が防止される。
【0036】上記車両Cを出庫させる場合は、出庫しよ
うとする駐車棚3の側方に上昇した昇降フレーム6の開
扉阻止部材21をプッシャシリンダ26の伸張作動によ
り倒伏させ、車載パレットPを駐車棚3から昇降フレー
ム6に移載した後、上記倒伏状態の開扉阻止部材21を
プッシャシリンダ26の収縮作動により起立させ、この
状態で上記昇降フレーム6を車両乗入れ部4に下降させ
て上記車載パレットPの方向変換を行わせることになる
が、まず、プッシャシリンダ26を伸張作動させて開扉
阻止部材21を倒伏させ、その後、車載パレットPの方
向変換を行う。これにより、車両Cの利用者はドアc1
を開けることができることになり、車両CのパレットP
からの乗出しが可能になる。
【0037】このように、第1実施例では、開扉阻止部
材21を昇降フレーム6に設け、入出庫に際して昇降す
る昇降フレーム6に搭載された車両Cのドアc1 側方に
上記開扉阻止部材21を立ちはだからせるようにしてい
ることから、開扉阻止部材21を1台の昇降フレーム6
に設けるだけで各パレットPごとに設けずに済み、設備
費用を大幅に低減することができるとともに、その取付
け作業を楽に行い得て人件費を低減することができる。
【0038】さらに、第1実施例では、プッシャシリン
ダ26を昇降フレーム6に設けるとともに、そのピスト
ンロッド26a先端を開扉阻止部材21のアーム23下
端(レバー25)に連結していることから、両者の位置
関係は一度設定した後は、昇降フレーム6に対するパレ
ットPの搭載状態のばらつきに関わらず常に一定であ
り、開扉阻止部材21のアーム23に過剰な押し力・引
き力が作用することによる損傷、押し力の不足による倒
れ込み不足や引き力の不足による立上がり不足等といっ
た不具合をなくすことができ、プッシャシリンダ26の
設置作業を簡素化することができる。
【0039】また、第1実施例では、光電管31を支柱
29,30によって昇降フレーム6の上下方向に距離を
隔てて取り付け、特に昇降フレーム6の上方の光電管3
1の高さLを少なくとも搭載状態における車両Cの車高
以上の位置に設定していることから、駐車棚3に格納さ
れた車両Cのドアc1 の開動状態を昇降中の昇降フレー
ム6ないし搭載車両Cが干渉する前に上記光電管31に
よって逸早く検知でき、干渉による事故を確実に防止す
ることができる。
【0040】なお、第1実施例では、ドア保護装置28
を90°旋回タイプのエレベータ式立体駐車設備に適用
した場合を示したが、180°旋回タイプのエレベータ
式立体駐車設備にも適用できるものである。以下の実施
例においても同様である。
【0041】(第2実施例)図4は第2実施例を示し、
この第2実施例では、エレベータ昇降路2の上昇端位置
である機械室5を構成する天井部32および下降端位置
である車両乗入れ部4の床面の駐車棚3側には、光ビー
ムBを上下方向に投光・受光する光電管31,31が対
向して取り付けられている。33はワイヤロープ7,
7,…を巻き上げる巻上駆動装置である。その他は第1
実施例と同様に構成されているので、同一の構成部分に
ついては同一の符号を付してその詳細な説明を省略す
る。
【0042】したがって、この第2実施例では、エレベ
ータ昇降路2上方の天井部32およびその下方の車両乗
入れ部4の床面に光電管31,31を上下に配置してい
ることから、第1実施例の場合と同様に駐車棚3に格納
された車両Cのドアc1 が開動していることを昇降中の
昇降フレーム6ないし搭載車両Cが干渉する前に上記光
電管31,31によって逸早く検知することができ、干
渉による事故を確実に防止することができる。その他の
作用効果は第1実施例と同様である。
【0043】(第3実施例)図5および図6は第3実施
例を示し、この第3実施例では、第1実施例の如き光電
管31を採用せず、昇降フレーム6を吊り下げる4本の
ワイヤロープ7,7,…で車両Cのドアc1 の開動状態
を検知するようにしている。
【0044】つまり、上記各ワイヤロープ7をその側方
の駐車棚3列をエンドレス状に取り囲むようにかつ格納
状態の車両Cのドアc1 側方に対応するように4個のプ
ーリ34,34,…に掛け渡して配置している。また、
上記昇降フレーム6の側方に門形フレーム35,35を
車両Cを出入れ可能なように立設している。さらに、上
記各ワイヤロープ7の一端を上記各門形フレーム35の
水平フレーム部35aに上方から連結するとともに、各
ワイヤロープ7の他端を上記昇降フレーム6の側部に下
方から連結している。そして、入出庫に際しては、昇降
フレーム6を目的の駐車棚3側方に上昇させ、該駐車棚
3と昇降フレーム6との間で車載パレットPを門形フレ
ーム35を通過させて移載するようになされている。
【0045】したがって、この第3実施例では、入出庫
しようとする駐車棚3の上下の駐車棚3,3,…の前を
2本のワイヤロープ7,7が上下方向に横切っているこ
とから、各駐車棚3に格納された車両Cのドアc1 が開
動しようとするのを上記各ワイヤロープ7によって阻止
することができ、干渉による事故を確実に防止すること
ができる。また、上記昇降フレーム6を吊り下げるワイ
ヤロープ7にドア開動阻止機能をも持たせていることか
ら、第1および第2実施例の如き光電管31を設けずに
済み、その分だけ部品点数が減って設備費用を低減する
ことができる。その他の作用効果は第1実施例と同様で
ある。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る本
発明によれば、昇降フレームに設けた開扉阻止部材を同
じく昇降フレームに設けた起伏作動手段によって起伏作
動させるので、開扉阻止部材を1台の昇降フレームの両
側部に設けるだけでよく、部品点数の低減によって設備
費用を大幅に低減することができるとともに、その取付
け作業を簡単に行って人件費を低減することができる。
【0047】請求項2に係る本発明によれば、開扉阻止
部材のアーム下端に連結された起伏作動手段によって、
両者の位置関係が自ずと決まって変動することがなく、
起伏作動手段の設置にそれ程気を使うことなく上記開扉
阻止部材を常に適正な押し力や引き力によって作動させ
ることができる。
【0048】請求項3に係る本発明によれば、昇降フレ
ームの両側部の前後の上方において少なくとも搭載状態
における車両の車高以上の高さに取り付けられた光電
管、及びその下方に取り付けられた光電管の前後方向に
投光・受光する光ビームにより、駐車棚に格納された車
両のドアが開動していることを逸早く検知し、昇降中の
昇降フレームないし搭載車両の干渉による事故を確実に
防止することができる。
【0049】請求項4に係る本発明によれば、エレベー
タ昇降路の上昇端位置および下降端位置の駐車棚寄りに
設置された光電管の上下方向に投光・受光する光ビーム
により、上記の場合と同様に駐車棚に格納された車両の
ドアが開動していることを逸早く検知して干渉による事
故を確実に防止することができる。
【0050】請求項5に係る本発明によれば、昇降フレ
ームを吊り下げる索条を上下多段の駐車棚列をエンドレ
ス状に取り囲むようにかつ格納状態の車両のドア側方に
対応するように配置したので、各駐車棚に格納された車
両のドア開動を上記索条によって阻止し、干渉による事
故を確実に防止することができる。また、上記各索条が
ドア開動阻止機能を兼用するので、その分だけ設備費用
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例おけるエレベータ式立体駐車設備の
全体概略構成図である。
【図2】第1実施例おいてエレベータに搭載された車載
パレットに対し開扉阻止部材を起立させた状態を示す正
面図である。
【図3】第1実施例おいてエレベータに搭載された車載
パレットに対し開扉阻止部材を起立させた状態を示す側
面図である。
【図4】光電管を格納部の天井と床面との上下に配置し
た第2実施例におけるエレベータ式立体駐車設備の全体
概略構成図である。
【図5】第3実施例の図2相当図である。
【図6】第3実施例の図3相当図である。
【図7】従来例において車両乗入れ部でエレベータに搭
載されたパレットに対し開扉阻止部材を起立させた状態
を示す正面図である。
【図8】従来例において車両乗入れ部でエレベータに搭
載されたパレットに対し開扉阻止部材を起立させた状態
を示す側面図である。
【図9】エレベータに設けた光電管よって車両のドア開
状態を検知するようにした別の従来例を示す図2相当図
である。
【図10】エレベータに設けた光電管よって車両のドア
開状態を検知するようにした別の従来例を示す図3相当
図である。
【符号の説明】 2 エレベータ昇降路 3 駐車棚 6 昇降フレーム 7 ワイヤロープ(索条) 11 エレベータ 21 開扉阻止部材 23 アーム 24 連結部材 26 プッシャシリンダ(起伏作動手段) 28 ドア保護装置 29 上方に延びる支柱 30 下方に延びる支柱 31 光電管 35 門形フレーム 35a 水平フレーム部 B 光ビーム C 車両 c1 ドア L 上方に延びる支柱の長さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の索条で水平に吊り下げられたエ
    レベータの昇降フレームをエレベータ昇降路に沿って昇
    降させ、該エレベータ昇降路の側方に上下多段に設けら
    れた複数の駐車棚と上記昇降フレームとの間で車両を受
    け渡すことにより車両を入出庫するようにしたエレベー
    タ式立体駐車設備における車両のドア保護装置であっ
    て、 上記昇降フレームの両側部には、垂直面内で前後方向に
    回動可能な前後一対のアームと、該両アームの上端を両
    アームが平行リンクを形成するように連結する連結部材
    とを備え、上記昇降フレームに搭載された車両のドアの
    開動を阻止する起立位置と該ドアの開動を許容する倒伏
    位置とに起伏する左右一対の開扉阻止部材と、 入出庫時、上記各開扉阻止部材のアーム下端を各開扉阻
    止部材が起伏するよう前後方向に移動させる起伏作動手
    段とが設けられていることを特徴とするエレベータ式立
    体駐車設備における車両のドア保護装置。
  2. 【請求項2】 起伏作動手段は、各開扉阻止部材のアー
    ム下端に連結されていることを特徴とする請求項1記載
    のエレベータ式立体駐車設備の車両のドア保護装置。
  3. 【請求項3】 昇降フレームの両側部の前後2箇所に
    は、上方に延びる支柱と下方に延びる支柱とがそれぞれ
    2本ずつ設けられ、 上記上方に延びる支柱の長さは、少なくとも搭載状態に
    おける車両の車高以上に設定され、 上記上方および下方の前後2本の支柱には、光ビームを
    前後方向に投光・受光する光電管が対向して取り付けら
    れていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ式
    立体駐車設備の車両のドア保護装置。
  4. 【請求項4】 エレベータ昇降路の上昇端位置および下
    降端位置の駐車棚寄りには、光ビームを上下方向に投光
    ・受光する光電管が対向して取り付けられていることを
    特徴とする請求項1記載のエレベータ式立体駐車設備の
    車両のドア保護装置。
  5. 【請求項5】 各索条は、上下多段の駐車棚列をエンド
    レス状に取り囲むようにかつ格納状態の車両のドア側方
    に対応するように配置され、 一方、昇降フレームの側方には、門形フレームが車両を
    出入れ可能なように立設され、 上記各索条の一端は、上記門形フレームの水平フレーム
    部に上方から連結されているとともに、各索条の他端
    は、上記昇降フレームの側部に下方から連結されている
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ式立体駐車
    設備の車両のドア保護装置。
JP5430094A 1994-03-25 1994-03-25 エレベータ式立体駐車設備における車両のドア保護装置 Withdrawn JPH07259373A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016176258A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 Ihi運搬機械株式会社 駐車装置
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CN109252725A (zh) * 2018-10-22 2019-01-22 无锡城市职业技术学院 具有锁紧装置的开口取车器

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