JP7020825B2 - エポキシ樹脂粉体塗料組成物 - Google Patents

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Description

本発明はエポキシ樹脂粉体塗料組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた電子部品に関し、詳しくは、液垂れが生じにくいエポキシ樹脂粉体塗料組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた電子部品に関する。
モータや発電機等の絶縁塗膜をはじめ、多くの樹脂系塗膜が自動車用途等に用いられている。これらの塗膜の製法としては、液状ワニスを用いる方法と粉体塗料を用いる方法が挙げられるが、生産効率、作業環境、塗料の再利用等の観点からは粉体塗料を用いた粉体塗装が有利とされている。
粉体塗料には、塗装後の加熱によって塗料の液垂れが生じるという課題がある。この課題を解決するために、エポキシ当量400g/eq以上1200g/eq未満のエポキシ樹脂100重量部に対し、エポキシ当量1200g/eq以上2400g/eq未満のエポキシ樹脂を20~200重量部、エポキシ樹脂硬化剤を2~50重量部、顔料を80~300重量部からなる粉体塗料組成物(特許文献1)等が提案された。しかしながら、この場合、特定の樹脂成分を用いなければならない上に、十分な可とう性が得られないため、適用可能な電子部品に制限があった。
また、塗料用垂れ止め防止剤として、脂肪酸アマイドワックス等が知られている(特許文献2など)。しかしながら、従来の垂れ止め防止剤では十分な垂れ止め性が得られなかった。
特開2000-204289号公報 特開平6-336569号公報
そこで、本発明の目的は、液垂れが生じにくいエポキシ樹脂粉体塗料組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた電子部品を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンを配合することで、上記課題を解消することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンと、を含有するエポキシ樹脂粉体塗料組成物であって、前記(B)硬化剤が、エポキシ基に対して付加重合する硬化剤であって、充填剤の配合量が、前記エポキシ樹脂粉体塗料組成物全量に対して0~20%の範囲であることを特徴とするものである。
また、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、前記(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンのフィブリル化前の標準比重が0.95~2.25であることが好ましい。
さらにまた、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、前記(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンの配合量が前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.01~2質量部であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物の製造方法は、フィブリル化されていないポリテトラフルオロエチレンを、前記(A)成分の一部または全部と、もしくは、前記(A)および(B)成分と混練して、フィブリル化することを特徴とするものである。
本発明の電子部品は、前記エポキシ樹脂粉体塗料組成物を塗装後、硬化させ絶縁層を形成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、液垂れが生じにくいエポキシ樹脂粉体塗料組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた電子部品を提供することができる。
以下、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物について、詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンと、を含有するものである。
<(A)エポキシ樹脂>
本発明に用いられるエポキシ樹脂は、特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン/フェノールエポキシ樹脂、脂肪族アミンエポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂およびこれらにCTBN変性やハロゲン化等各種変性を行ったエポキシ樹脂等を用いることができる。なかでも電子部品との密着性の観点からビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いることのできるビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールF型エポキシ樹脂は、常温で液体状であっても固体状であってもよい。
常温で液体状のビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、jER(登録商標)827、jER828、jER828EL、jER828XA、jER834(以上、三菱化学社製)、エポトート(登録商標)YD-115、エポトートYD-115G、エポトートYD-115CA、エポトートYD-118T、エポトートYD-127、エポトートYD-128、エポトートYD-128G、エポトートYD-128S(以上、新日鉄住金化学社製)、EPICLON(登録商標)840、EPICLON840-S、EPICLON850、EPICLON850-S(以上、DIC社製)等が挙げられる。
一方、常温で固体状のビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、jER1001、jER1002、jER1003、jER1003F、jER1004、jER1004FS、jER1004F、jER1004AF、jER1055、jER1005F、jER1006FS、jER1007、jER1007FS、jER1008、jER1009(以上、三菱化学社製)、エポトートYD-011、エポトートYD-012、エポトートYD-013、エポトートYD-014、エポトートYD-017、エポトートYD-019(以上、新日鉄住金化学製)、EPICLON1050、EPICLON3050、EPICLON4050、EPICLON7050(以上、DIC社製)、DER-661、DER-663U、DER-664、DER-667、DER-668、DER-669(以上、ダウケミカル社製)等が挙げられる。
常温で液体状のビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、jER806、jER806H、jER807(以上、三菱化学社製)等が挙げられる。
一方、常温で固体状のビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、エポトートYDF-2001、エポトートYDF-2004、エポトートYDF-2005RD(以上、新日鉄住金社製)、jER4004P、jER4005P、jER4007P(以上、三菱化学社製)等が挙げられる。
<(B)硬化剤>
本発明に用いることのできる硬化剤は、従来から知られているエポキシ樹脂用硬化剤であればよく、その使用目的に応じて適宜使用することができる。
具体的な硬化剤としては、ジシアンジアミド;4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、m-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン等の活性水素を有する芳香族アミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、ポリエチレンイミンのダイマー酸エステル等の活性水素を有する脂肪族アミン;これらの活性水素を有するアミンにエポキシ化合物、アクリロニトリル、フェノールとホルムアルデヒド、チオ尿素等の化合物を反応させて得られる変性アミン;ジメチルアニリン、トリエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の活性水素を持たない第三アミン;2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾールなどのイミダゾール類;ポリアミド樹脂;ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物等のカルボン酸無水物;アジピン酸ヒドラジドやナフタレンジカルボン酸ヒドラジド等のポリカルボン酸ヒドラジド;ノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトール樹脂等のポリフェノールのようなフェノール性水酸基を有するフェノール系化合物;チオグリコール酸とポリオールのエステル等のポリメルカプタン;及び、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体等のルイス酸錯体等を用いることができる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の硬化剤は、硬化剤がエポキシ基に対して付加重合するものであるならば、エポキシ樹脂中のエポキシ基1個に対し、エポキシ基と反応性を有する官能基を0.6~1.2個の割合で配合されることが好ましい。
<(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレン>
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物が含有するフィブリル化されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、フィブリル化性を有するPTFEをフィブリル化したものであればよい。前記フィブリル化性を有するPTFEは、ホモポリテトラフルオロエチレン、変性ポリテトラフルオロエチレン、これらの混合物のいずれでもよい。ここで、フィブリル化とは、機械的応力で小線維化する現象を言う。
前記ホモポリテトラフルオロエチレン(ホモPTFE)は、フィブリル化性を有するものであれば特に限定されず、市販されているものとしては、例えば、CERAFLOUR965(ビックケミー・ジャパン社製)等を用いることができる。フィブリル化性を有するホモPTFEは、1種を単独で、または、2種を組み合わせて用いてもよい。
前記変性ポリテトラフルオロエチレン(変性PTFE)は、テトラフルオロエチレンと、これと共重合可能なモノマー単位とを含んだものである。テトラフルオロエチレンと共重合可能なモノマーとしては、例えば、エチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、パーフルオロビニルエーテル、パーフルオロアルキルエチレン等が挙げられる。
かかる変性PTFEの具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン変性ポリエチレンワックス(PTFE変性PEワックス)が挙げられ、例えば、CERAFLOUR968やCERAFLOUR969(いずれもビックケミー・ジャパン社製)のような市販品を用いることもできる。これらは1種を単独で、または、2種を組み合わせて用いてもよい。
前記フィブリル化性を有するPTFEは、フィブリル化性の観点から、フィブリル化前の標準比重(SS)が0.95~2.25の範囲内であればよく、ホモポリテトラフルオロエチレンの場合は2.10~2.24の範囲内であることが好ましい。標準比重はASTM D 4895に準じて測定したものである。
また、フィブリル化性を有するPTFEは、塗装外観の観点からフィブリル化前の平均粒径が0.1~50μmの範囲内であることが好ましい。
本発明に用いることのできるフィブリル化されたPTFEは、粉体でもエポキシ樹脂とのマスターバッチの形状でもよい。マスターバッチの形状で用いる場合は、マスターバッチ作製時の樹脂成分との混練工程においてエクストルーダー等を用いて機械的応力をかけて、PTFEをフィブリル化してもよい。
本発明のフィブリル化されたPTFEは少量でも液垂れ防止効果に優れ、その配合量は例えば、(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、0.01~2質量部の範囲でよく、0.01~0.06質量部の範囲が好ましい。しかしながら、配合量が0.01質量部よりも少ないと垂れを引き起こすおそれがある。一方、配合量が2質量部を超えると、外観不良を引き起こすおそれがある。
<添加剤>
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物には、発明の効果が損なわれない範囲で、必要に応じて各種添加剤を添加することができる。かかる添加剤としては、充填剤、レベリング剤、着色剤、硬化促進剤、消泡剤、密着向上剤、衝撃緩和剤等が挙げられる。添加剤は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記充填剤としては、例えばシリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、セルロース等を用いることができる。これらの充填剤を添加することにより、粉体塗料の流れを好適に制御することができるとともに、硬化時の分離を防止することができる。ただし、充填剤を多く配合しすぎると、前記(C)成分のフィブリル化を阻害するおそれがあるため、配合量は樹脂組成物全量に対して0~20%の範囲であることが好ましい。
次に、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物の製造方法について、詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物の製造方法は、フィブリル化されていないポリテトラフルオロエチレンを、前記(A)成分の一部または全部と、もしくは、前記(A)および(B)成分と混練して、フィブリル化することが肝要であって、それ以外は特に限定されない。
混練方法は特に限定されず、慣用の粉体塗料の混練方法でエクストルーダー等を用いて行うことができる。ポリテトラフルオロエチレンのフィブリル化は、この慣用の混練方法によって機械的応力がかけられるため達成される。あるいは、エポキシ樹脂とポリテトラフルオロエチレンのマスターバッチを作製する際の混練工程においてエクストルーダー等を用いて機械的応力をかけることによっても、ポリテトラフルオロエチレンがフィブリル化される。この混練工程後は、慣用の粉体塗料の製造方法に従い、混練物を冷却固化した後、微細粉、分級を経て、所望の平均粒子径に調製すればよい。
従って、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤と、ポリテトラフルオロエチレンおよび所望により添加剤とをエクストルーダー等を用いて、ポリテトラフルオロエチレンがフィブリル化するまで混練して、エポキシ樹脂粉体塗料組成物を製造してもよい。あるいは、(A)エポキシ樹脂の一部とポリテトラフルオロエチレンおよび所望により添加剤を混練し、粉砕または造粒してマスターバッチを作製し、このようにして得た(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンを含有するマスターバッチと(A)エポキシ樹脂の残部と(B)硬化剤と所望により添加剤とをエクストルーダー等を用いて混練することによっても、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物を製造することができる。混練に用いることのできるエクストルーダーは1軸タイプ、2軸タイプのいずれでもよく、エクストルーダーのスクリュー回転数は特に限定されないが、100rpm以上が好ましく、150~250rpmが特に好ましい。また、混練時の温度は特に限定されないが、100~130℃が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、水平流れ率が1~25%の範囲であることが好ましい。一般に水平流れ率が大きな粉体塗料は、溶融時に低粘度で塗料が流れやすく、一方、水平流れ率が小さな粉体塗料は、溶融時に高粘度で塗料が流れにくい。粉体塗料の水平流れ率を上記範囲にすることにより、液垂れが生じにくく、目的とする膜厚の良質な塗膜が得られやすい。
次に、本発明の電子部品について、詳細に説明する。
本発明の電子部品は、本発明で得たエポキシ樹脂粉体塗料組成物を塗装後、硬化させ絶縁層を形成して得たものである。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物の塗装方法は、特に限定されず、公知の塗装方法をその使用目的に応じて適宜使用することができる。具体的には、流動浸漬法、静電流動床法、コロナ荷電法および摩擦荷電法などを挙げることができる。なかでも、十分な膜厚の絶縁層を得る場合には流動浸漬法であることが好ましい。硬化温度および硬化時間は、特に限定されないが、150℃~250℃で、10分~2時間硬化するのが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物から得られる絶縁層の膜厚は特に限定されないが、50~500μmが好ましい。
本発明の被塗装体の形状・材質は、特に限定されないが、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、特に非平面部を有する立体構造物に好適に使用され、本発明の効果が有効に発揮される。即ち、本発明の絶縁塗料が凹凸を有する形状に対しての追従性が良好であることから、例えば、箱状物、波板状物、袋状物、筒状物、棒状物、穴あき状物等にも好適に使用される。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるものではない。なお、本実施例では、特に記さない限り、各成分の配合割合、%等は質量基準である。
<実施例1~5および比較例1~4>
表1、2に記載の全ての材料をドライブレンドした後、エクストルーダーで約10秒混練することによって、PTFEがフィブリル化した混練物を得た。得られた混練物を冷却固化した後、機械粉砕することにより、PTFEがフィブリル化したエポキシ樹脂粉体塗料組成物を得た。
<実施例6>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂とPTFEをPTFE濃度1%となるようにエクストルーダーで約10秒混練し、これを機械粉砕することによって、PTFEがフィブリル化したマスターバッチを得た。その後、実施例6の配合となるように、全ての材料をドライブレンドし、エクストルーダーで約10秒混練した。得られた混練物を冷却固化した後、機械粉砕することにより、PTFEがフィブリル化したエポキシ樹脂粉体塗料組成物を得た。
<試験例1(ゲル化時間)>
実施例および比較例で得たエポキシ樹脂粉体塗料組成物のゲル化時間を、JIS C 2161に準拠して、200℃の熱板で測定した。
<試験例2(水平溶融流れ率)>
実施例および比較例で得たエポキシ樹脂粉体塗料組成物1gを内径16mmφの錠剤成形用金型に入れ、荷重115MPaで60秒加圧して錠剤を作製し、得られた錠剤の直径(a)をノギスで測定した。このようにして得た錠剤をスライドガラスに載せ、熱風乾燥機中にて140℃で10分間加熱後、同様に錠剤の直径(b)を測定した。加熱による直径の増加値(b-a)を加熱前の直径(a)で除した値に100をかけて水平流れ率(%)を求めた。
Figure 0007020825000001
*1)jER1004(三菱化学社製、エポキシ当量:925g/eq)
*2)jERキュア170(三菱化学社製、活性水酸基当量:333g/eq)
*3)キュアゾール2MZ-H(四国化成社製)
*4)CERAFLOUR965(ビックケミー・ジャパン社製、標準比重:2.2)
*5)CERAFLOUR968(ビックケミー・ジャパン社製、標準比重:1.0)
*6)CERAFLOUR965 1%+jER1004 99%
Figure 0007020825000002
*7)ディスパロン6500(楠本化成社製)
*8)ディスパロン6650(楠本化成社製)
*9)ディスパロン6700(楠本化成社製)
表1および表2から、フィブリル化したPTFEを配合することで、従来の塗料用垂れ止め防止剤とし用いられている脂肪酸アマイドワックスを配合した比較例に比べ、ゲル化時間が変わらず、水平溶融流れ率が著しく向上していることが分かる。

Claims (5)

  1. (A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンと、を含有するエポキシ樹脂粉体塗料組成物であって、
    前記(B)硬化剤が、エポキシ基に対して付加重合する硬化剤であって、
    充填剤の配合量が、前記エポキシ樹脂粉体塗料組成物全量に対して0~20%の範囲であることを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料組成物。
  2. 前記(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンのフィブリル化前の標準比重が0.95~2.25である請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物。
  3. 前記(C)フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンの配合量が前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.01~2質量部である請求項1または2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物の製造方法であって、
    フィブリル化されていないポリテトラフルオロエチレンを、前記(A)成分の一部または全部と、もしくは、前記(A)および(B)成分と混練して、フィブリル化することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料組成物の製造方法。
  5. 請求項1~3のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物を塗装後、硬化させ絶縁層を形成したことを特徴とする電子部品。
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