JP2001311045A - 意匠性粉体塗料組成物、意匠性塗膜の形成方法および意匠性を有する塗装物 - Google Patents

意匠性粉体塗料組成物、意匠性塗膜の形成方法および意匠性を有する塗装物

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Kazuo Sugaya
一雄 菅谷
Kazuhiro Uehara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本物の織布を使用したと同様のテクスチャー意
匠を形成することができ、しかも可撓性を必要とする被
塗物に対しても好適な、意匠性粉体塗料組成物、意匠性
塗膜の形成方法および意匠性を有する塗装物を提供する
こと。 【解決手段】平均粒径が0.05〜5μmの結晶性ポリ
テトラフルオロエチレンを、粉体塗料成分100質量部
に対して0.01〜5質量部含有することを特徴とする
意匠性粉体塗料組成物、およびこの塗料を使用し、被塗
物上にテクスチャー模様塗膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テクスチャー模様
を形成することのできる意匠性粉体塗料組成物、意匠性
塗膜の形成方法および意匠性を有する塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料によって、艶消しの布目調パタ
ーン模様であるテクスチャー模様の意匠性塗膜を形成す
る場合、従来は、粉体塗料に樹脂ビーズをドライブレン
ドして形成していた。このテクスチャー模様は、立体感
と落ち着きのある雰囲気を演出することができるため、
自動車、航空機、電車等の内装、建築物の内壁、天井、
家電製品、OA製品、家庭内やオフィス内の家具用等に
好んで使用されている。
【0003】上記樹脂ビーズをブレンドした意匠性粉体
塗料は、例えば特開平9−302272号公報で開示さ
れている。この発明は、熱硬化性粉体塗料成分、および
平均粒径10〜200μmの樹脂ビーズを含有する粉体
塗料により凹凸模様を形成するものである。この凹凸模
様は、均一かつ緻密で微細な丸みを帯びた突起状であ
り、意匠性の高いサテン調であると記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の発明
によって得られる意匠は、丸みを帯びた突起状の模様に
より、あたかもサテンのように見えるものであるが、突
起状模様によるテクスチャー模様と本物の布目模様とを
比較すると違いは歴然としていた。また、樹脂ビーズの
添加量が比較的多いため、被塗物の可撓性に問題があっ
た。
【0005】従って本発明の目的は、本物の織布を使用
したのと同様のテクスチャー意匠を形成することがで
き、しかも可撓性を必要とする被塗物に対しても好適
な、意匠性粉体塗料組成物、意匠性塗膜の形成方法およ
び意匠性を有する塗装物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の意匠性粉体塗料
組成物は、平均粒径0.05〜5μmの結晶性ポリテト
ラフルオロエチレンを、粉体塗料成分100質量部に対
して0.1〜5質量部含有するものである。
【0007】上記結晶性ポリテトラフルオロエチレンの
好ましい平均粒径は、0.1〜2μmである。
【0008】また、本発明の意匠性塗膜の形成方法は、
上記意匠性粉体塗料組成物を被塗物上に塗装し、テクス
チャー模様塗膜を形成するものである。さらに本発明の
意匠性を有する塗装物は、本発明の意匠性塗膜の形成方
法によって得られるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に述べ
る。本発明の意匠性粉体塗料組成物は、平均粒径0.0
5〜5μm、好ましくは0.1〜2μmの結晶性ポリテ
トラフルオロエチレンを粉体塗料成分100質量部に対
して0.01〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部
含有するものである。上記平均粒径が0.05μm未満
では、テクスチャー模様が不明瞭となって意匠性が発揮
できず、5μmを超えると塗膜面が荒れて使用に堪えな
い。また、結晶性ポリテトラフルオロエチレンの含有量
が0.01質量部未満ではテクスチャー模様が不明瞭と
なって意匠性が発揮できず、一方、5質量部を超えると
被塗物を折り曲げたときに塗膜が剥離することがある。
【0010】本発明の意匠性粉体塗料組成物は、後述す
るように粉体塗料に結晶性ポリテトラフルオロエチレン
を加えて調製されるものである。よって、上記意匠性粉
体塗料組成物は、粉体塗料成分と結晶性ポリテトラフル
オロエチレンとを含んでいる。上記粉体塗料成分は、熱
硬化性樹脂、硬化剤、顔料および必要に応じて添加剤か
らなる。この粉体塗料成分は、そのものだけで粉体塗料
を形成することができるものである。
【0011】上記熱硬化性樹脂としては、室温で固体で
あるものが使用でき、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂とポリエステル樹
脂とをブレンドしたポリエステル・エポキシ樹脂、エポ
キシ樹脂とアクリル樹脂とをブレンドしたアクリル・エ
ポキシ樹脂、およびフッ素樹脂が挙げられる。
【0012】上記エポキシ樹脂の例としては、グリシジ
ルエステル樹脂、ビスフェノールAまたはビスフェノー
ルFとエピクロロヒドリンとの縮合物であるグリシジル
エーテル樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹
脂、含臭素エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等、1分
子内に2個以上のオキシラン基を含有する化合物が挙げ
られる。
【0013】またアクリル樹脂の例としては、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸t
ert−ブチル、グリシジル(メタ)アクリレート、2
−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル系モノマーおよび、スチレン、その他のラジカ
ル重合性モノマーを共重合させたものが挙げられる。
【0014】ポリエステル樹脂の例としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール等の多価アルコールと、マレイン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタミン酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、β−オキシプロピオン酸等のカルボ
ン酸あるいは無水カルボン酸とをエステル重合させたも
のが挙げられる。
【0015】上記エポキシ樹脂、アクリル樹脂、および
ポリエステル樹脂は、適宜ブレンドしてポリエステル・
エポキシ樹脂、あるいはアクリル・エポキシ樹脂として
使用することができる。
【0016】また、フッ素樹脂の例としては、フッ化ビ
ニリデン、3フッ化エチレン、フッ化ビニル等のフッ素
系モノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等の水酸基含有アルキルモノマーと、さらに上記ア
クリル樹脂に用いられるモノマーとを共重合させたもの
が挙げられる。具体例としては、「ルブロンL−2」
(ダイキン工業社製)がある。
【0017】また上記硬化剤の例としては、ε−カプロ
ラクタムでブロックされた脂環族ポリイソシアネート等
のブロックポリイソシアネート化合物、ウレトジオン型
ポリイソシアネート化合物、セバチン酸等の脂肪族多価
カルボン酸類、アミノプラスト樹脂類、脂肪族酸無水物
類、アミン系化合物類、ポリアミド系樹脂類、イミダゾ
ール化合物類、イミダゾリン化合物類、フェノール樹脂
類、エポキシ樹脂、その他、トリグリシジルイソシアネ
ート、トリグリシジルイソシアヌレート、ジシアンジア
ミド、ヒドロキシアルキルアミド、グリコールウリルを
挙げることができ、これら硬化剤は使用する熱硬化性樹
脂の官能基に応じて適宜選定することができる。
【0018】上記熱硬化性樹脂と硬化剤との粉体塗料成
分における質量比率は、硬化性の観点から、60:40
〜96:4の範囲が好ましい。また、上記熱硬化性樹脂
および硬化剤は、それぞれ2種以上のものを混合して使
用することも好ましい。さらに、塗膜の隠蔽性や塗膜物
性の観点から、粉体塗料成分100質量部中で熱硬化性
樹脂と硬化剤との合計量は40〜95質量部であること
が好ましい。なお、熱硬化性樹脂と硬化剤とに加えて熱
可塑性樹脂を用いることもできる。
【0019】一方、本発明の意匠性粉体塗料組成物中の
顔料は、粉体塗料成分100質量部中、5〜60質量部
を占めることが好ましい。顔料が5質量部未満では塗膜
の隠蔽性が劣り、60質量部を超えると塗膜の折り曲げ
加工性や塗膜の平滑性が低下することがある。顔料の例
として、アルミニウムフレーク、干渉マイカ、着色マイ
カ等の各種光輝性顔料、二酸化チタン、弁柄、黄色酸化
鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン、キナクリドン系顔料、アゾ系顔料な
どの着色顔料、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、沈降
性硫酸バリウムなどの体質顔料、その他防錆顔料を挙げ
ることができる。
【0020】さらに上記各種添加剤としては、例えばジ
メチルシリコーンやメチルシリコーンなどのシリコーン
類およびアクリルオリゴマーなどの表面調整剤、ベンゾ
インやベンゾイン誘導体等の発泡防止剤、ワキ防止剤、
硬化触媒、硬化促進剤、可塑剤、帯電防止剤、微粒子状
酸化アルミニウム等の帯電制御剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、酸化防止剤、顔料分散剤、難燃剤、流動性付与剤
を挙げることができる。
【0021】本発明の意匠性粉体塗料組成物を製造する
には、上記の結晶性ポリテトラフルオロエチレンおよび
粉体塗料成分を粉体塗料成分100質量部に対して0.
01〜5質量部の割合でドライブレンドを行う。
【0022】上記のドライブレンド後、押出し機を使用
して塗料原料混合物を加熱溶融しながら混練を行い、押
出し後冷却して粗粉砕する。こうして得られた粗粉砕粒
子をさらに微粉砕した後、分級機を用いて微小粒子と粗
大粒子を取り除き、所定の粒度分布の粉体塗料組成物を
製造することができる。
【0023】上記製造法によって製造された本発明の意
匠性粉体塗料組成物は、体積平均粒子径が3〜50μm
であることが好ましく、さらには10〜30μmである
ことが好ましい。なお、上記体積平均粒子径は一般的に
粉体塗料の分野で用いられているレーザー光散乱法によ
る粒子径測定装置によって決定することができる。上記
体積平均粒子径が3μm未満の場合は、塗料製造工程が
複雑化する場合があり、また、被塗装物に対する粉体塗
料の塗着効率が低下する場合がある。一方、体積平均粒
子径が50μmを超える場合は、膜厚が薄い場合に塗り
ムラが目立ち、塗膜の隠蔽性および塗膜の平滑性が低下
することがある。
【0024】本発明の意匠塗膜の形成方法は、粉体塗装
ガンを用いた静電粉体塗装法を採用することが好まし
い。静電粉体塗装法は、導電性被塗物を接地した後、コ
ロナ帯電型塗装ガン、摩擦帯電型塗装ガン、例えばメサ
ック社製の静電電界クラウド流動浸漬塗装装置等の粉体
塗装ガンを用いて、粉体塗料を被塗物にスプレーするこ
とにより行われる。
【0025】コロナ帯電型塗装ガンを使用する場合、コ
ロナ放電処理により粉体塗料組成物に加える荷電圧は、
好ましくは−50〜−100KV、さらに好ましくは塗
着効率と外観の観点から−60〜−80KVに設定す
る。
【0026】一方、摩擦帯電型塗装ガンを使用する場
合、粉体塗料組成物の内部発生電流値は、塗着効率と外
観の観点から、1.0〜8.0μAとなるよう摩擦帯電
処理することが好ましい。
【0027】また、上記各塗装ガンの好ましい吐出量
は、50〜400g/分、吐出圧は、4.9×104
4.9×105Paである。さらに、塗装ガン先端から
被塗物までの距離は、10〜50cmが好ましく、これ
らの範囲で塗装することにより、粉体塗料中の粒子を塗
着効率良く、導電性被塗物に静電的に付着させて未硬化
の粉体塗膜層を形成させることができる。そして、この
粉体塗膜層を150〜260℃の温度で所定の時間焼き
付けることにより、本発明のテクスチャー模様の意匠性
塗膜が完成する。焼付後の塗膜厚(設定膜厚)は、10
〜150μm、さらには20〜60μmが好ましい。
【0028】本発明の意匠性塗膜の形成方法、および意
匠性を有する塗装物に適用する上記導電性被塗物の例と
して、冷延鋼板、各種めっき鋼板、ステンレス板、アル
ミニウム板、マグネシウム合金等の各種金属板または加
工品、これらの金属を脱脂や化成処理等により表面処理
した各種金属板または加工品、導電プライマー等を塗布
して導電処理したプラスチック板または加工品等が挙げ
られる。
【0029】上記方法によって形成された本発明の塗装
物は、導電性基材上に結晶性ポリテトラフルオロエチレ
ンを含有する粉体塗料が塗装されており、塗膜面は、艶
消し布目調パターン模様であるテクスチャー調の意匠を
有する。なお、結晶性ポリテトラフルオロエチレンは、
粉体塗料成分100質量部に対して僅か0.01〜5質
量部程度の添加量であるため、塗膜を脆弱化することは
ない。
【0030】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに具体的に説明する。なお、配合量は特に断りの
ない限り質量部を表す。
【0031】実施例1 粉体塗料組成物の調製 熱硬化性ポリエステル樹脂60部(「ファインディック
M−8020」、大日本インキ化学工業社製)、硬化剤
12部(「クレランUI」、住友バイエルウレタン社製
ブロックポリイソシアネート)、二酸化チタン30部、
カーボンブラック0.3部、ベンゾイン0.5部、およ
びシリコーン系表面調整剤0.1部(「YF−391
9」、東芝シリコーン社製)に、さらに本発明の結晶性
ポリテトラフルオロエチレン1部(「パウダーテックス
61」、平均粒径0.3〜0.5μm、Shamroc
k Technologies Inc.社製)を0.5
部含有させて、混合機(「スーパーミキサー」、日本ス
ピンドル社製)によって約3分間混合して混合物を得
た。次に、上記混合物を、約100℃で溶融混練りし
た。その後、得られた溶融混練物を室温まで冷却して粉
砕機(「アトマイザー」、不二パウダル社製)によって
粗粉砕し、さらに微粉砕機ジェットミル(「IDS−2
型」、日本ニューマチック工業社製)を用いて微粉砕し
た。
【0032】こうして得られた粉体を気流分級機(「D
S−2型」、日本ニューマチック工業社製)によって分
級し、微小粒子と粗大粒子を除去した。得られたポリエ
ステル樹脂系の意匠性粉体塗料組成物は、体積平均粒子
径が25μmの濃色グレー系粉体塗料組成物であった。
なお、体積平均粒径および粒度分布は、粒度分析計
(「マイクロトラックHRAX−100」、日機装社
製)を用いて測定し、測定試料はサンプルビンにポリオ
キシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル0.1
質量%水溶液50gと測定対象である粉体塗料組成物
0.5gとを加え、このサンプル瓶を超音波洗浄機
(「SILENTSONICUT−105」、シャープ
社製)により超音波振動させた水中に3分間浸漬させた
粉体塗料分散水を用いた。
【0033】塗装方法 上記によって得られたポリエステル樹脂系粉体塗料組成
物を、600mm×300mmで厚さが0.8mmのリ
ン酸亜鉛処理鋼板に、以下のような手順で塗装した。先
ず鋼板の平面が塗装方向に対して垂直になるように、ア
ースが取られた導電性水平ベルトコンベアに設置し、次
に、コロナ帯電塗装ガン(「PG−1」、GEMA社
製)のガンヘッド先端部から鋼板までの距離が15cm
となるように塗装ガンをセットし、塗装ガン印加電圧−
80KV、設定膜厚25〜35μmで塗装した。得られ
た塗着鋼板を、実施例8は160℃で20分間、実施例
8以外では180℃で15分間、熱風式焼き付け乾燥炉
内で焼き付けて硬化させ、テクスチャー模様の意匠性を
有する塗装鋼板を得た。この鋼板の意匠性および折り曲
げ加工性を下記によって評価し、結果を表1に示した。
【0034】<意匠性の評価>形成された塗装鋼板上
に、コントロール用布地(サテン)を部分的に重ね、目
視でテクスチャー模様の類似性を判定する。 ◎……類似性が非常に高い。 ○……かなり似ている。 △……それほど似ていない。 ×……まったく異なる。
【0035】<折り曲げ加工性>塗装された鋼板を、4
mmφの鉄心に沿って180度折り曲げた際に、その屈
曲部位に発生する塗膜の割れを目視とルーペによって評
価した。 ◎……ルーペでも割れが観察されない。 ○……目視では割れが観察されないが、ルーペでは、微
小な割れが観察される。 △……目視で割れが観察される。曲げ部からの塗膜剥離
は起こしていない。 ×……目視で割れが観察できる。
【0036】実施例2〜9、比較例1 実施例1の樹脂種類、樹脂配合量、硬化剤種類、硬化剤
配合量、結晶性ポリテトラフルオロエチレンの種類と配
合量を変化させた以外は実施例1と同様にして粉体塗料
組成物を調製し、それぞれを、実施例1と同様の方法で
鋼板に塗装後焼き付けて塗装鋼板を形成した。これらの
組成および結果を表1に示した。
【0037】実施例10 実施例3の顔料を結晶性シリカ顔料10部に代えた以外
は実施例3と同様に混合、溶融混合、粉砕、分級を行っ
た後、アルミニウムフレーク顔料5部を十分にドライブ
レンドし粉体塗料組成物を調製し、実施例1と同様の方
法で鋼板に塗装後焼き付けて塗装鋼板を形成した。これ
らの組成および結果を表1に示した。
【0038】比較例2 実施例1の結晶性ポリテトラフルオロエチレンに代え
て、平均粒径40μmのナイロン樹脂ビーズを5部添加
した以外は実施例1と同様にして意匠性を有する塗装鋼
板を形成した。これらの組成および評価を表1に示し
た。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果から明らかなように、実施例に
よって形成した塗膜は、いずれも実際の布目と非常に似
通ったテクスチャー模様を再現できており、また、折り
曲げ加工性も十分な、従来にない優秀なものであること
が明確である。
【0041】
【発明の効果】本発明の、意匠性粉体塗料組成物は、平
均粒径が0.05〜5μmの結晶性ポリテトラフルオロ
エチレンを含有し、従来の樹脂ビーズのように多量に添
加することなく、極小量のこの結晶性ポリテトラフルオ
ロエチレンを配合させるだけで、本当の布目に近い綺麗
なテクスチャー模様を形成することができる。また、結
晶性ポリテトラフルオロエチレンの添加量は少量なた
め、塗膜が脆くなる等の影響がなく、被塗物の折り曲げ
にも十分対応することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC021 CD091 CD122 CG031 CG141 CH031 CH171 DB061 DB071 DB091 DB131 DB221 DB261 DB291 DD061 DD081 DD111 KA08 KA20 MA14 NA01 NA12 PA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径が0.05〜5μmの結晶性ポリ
    テトラフルオロエチレンを、粉体塗料成分100質量部
    に対して0.01〜5質量部含有することを特徴とする
    意匠性粉体塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記結晶性ポリテトラフルオロエチレンの
    平均粒径が、0.1〜2μmである請求項1記載の意匠
    性粉体塗料組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2項記載の意匠性粉体塗料
    組成物を被塗物上に塗装し、テクスチャー模様塗膜を形
    成することを特徴とする意匠性塗膜の形成方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の形成方法によって得られ
    る、意匠性を有する塗装物。
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