JPH06293867A - 艶消粉体塗料組成物、塗装方法および塗膜 - Google Patents
艶消粉体塗料組成物、塗装方法および塗膜Info
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- JPH06293867A JPH06293867A JP5082857A JP8285793A JPH06293867A JP H06293867 A JPH06293867 A JP H06293867A JP 5082857 A JP5082857 A JP 5082857A JP 8285793 A JP8285793 A JP 8285793A JP H06293867 A JPH06293867 A JP H06293867A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 樹脂の配合割合や焼付条件の変動によってあ
まり光沢値が変動しない艶消粉体塗料組成物を得る。 【構成】 3種類の熱硬化性ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)および硬化剤を含有する塗料組成物であ
って、樹脂(A)、(B)、(C)と硬化剤とをそれぞ
れ当量比で0.8〜1.25に組合わせた反応系a、
b、cの200℃、3分後の弾性率をそれぞれEa、
Eb、Ecとしたとき、弾性率の差Eb−Ea=Eb -aが20d
yn/cm2<Eb-a<103dyn/cm2、またEc−Ea=Ec-aが
1dyn/cm2<Ec-a<10dyn/cm2であり、樹脂(A)/樹
脂(B)の重量比が90/10〜70/30、樹脂
(A)/樹脂(C)の重量比が85/15〜60/40
である艶消粉体塗料組成物であり、これにより形成され
る塗膜2は、凸部3と凹部4からなる凹凸の中にさらに
小さな凹凸部5が作られ、光沢値が変動しにくい。
まり光沢値が変動しない艶消粉体塗料組成物を得る。 【構成】 3種類の熱硬化性ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)および硬化剤を含有する塗料組成物であ
って、樹脂(A)、(B)、(C)と硬化剤とをそれぞ
れ当量比で0.8〜1.25に組合わせた反応系a、
b、cの200℃、3分後の弾性率をそれぞれEa、
Eb、Ecとしたとき、弾性率の差Eb−Ea=Eb -aが20d
yn/cm2<Eb-a<103dyn/cm2、またEc−Ea=Ec-aが
1dyn/cm2<Ec-a<10dyn/cm2であり、樹脂(A)/樹
脂(B)の重量比が90/10〜70/30、樹脂
(A)/樹脂(C)の重量比が85/15〜60/40
である艶消粉体塗料組成物であり、これにより形成され
る塗膜2は、凸部3と凹部4からなる凹凸の中にさらに
小さな凹凸部5が作られ、光沢値が変動しにくい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は艶消粉体塗料組成物、こ
れを用いた塗装方法および塗膜に関するものである。
れを用いた塗装方法および塗膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光沢のない塗膜を形成するために、艶消
塗料が用いられている。ポリエステル樹脂系の艶消粉体
塗料として、従来シリカやタルク等の体質顔料を配合す
ることにより、光沢を減少させるようにしたものが知ら
れている。この塗料は体質顔料を添加して塗膜表面に微
細な凹凸を形成させることにより、光沢を減少させるも
のである。
塗料が用いられている。ポリエステル樹脂系の艶消粉体
塗料として、従来シリカやタルク等の体質顔料を配合す
ることにより、光沢を減少させるようにしたものが知ら
れている。この塗料は体質顔料を添加して塗膜表面に微
細な凹凸を形成させることにより、光沢を減少させるも
のである。
【0003】しかし、このような艶消粉体塗料において
は、30重量%以上の体質顔料を用いても光沢値は50
以下にはならず、しかも体質顔料を30重量%も用いる
と、塗膜は硬く、かつもろくなり、さらに外観も極めて
悪くなる。
は、30重量%以上の体質顔料を用いても光沢値は50
以下にはならず、しかも体質顔料を30重量%も用いる
と、塗膜は硬く、かつもろくなり、さらに外観も極めて
悪くなる。
【0004】このような点を解決したポリエステル樹脂
系の艶消粉体塗料として、反応速度の異なる2種類のポ
リエステル樹脂を混合することにより、光沢を減少させ
るようにしたものが知られている(特開昭63−154
771、同64−1770、特開平1−98671、同
3−109468)。この塗料は2種類の樹脂の反応速
度の差により、塗膜表面に微細なちぢみ模様を形成し、
光沢を減少させるものであり、光沢値10以下とするこ
とも可能である。
系の艶消粉体塗料として、反応速度の異なる2種類のポ
リエステル樹脂を混合することにより、光沢を減少させ
るようにしたものが知られている(特開昭63−154
771、同64−1770、特開平1−98671、同
3−109468)。この塗料は2種類の樹脂の反応速
度の差により、塗膜表面に微細なちぢみ模様を形成し、
光沢を減少させるものであり、光沢値10以下とするこ
とも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の艶消粉体塗料においては、わずかな混合率の
違い、または焼付条件の差などにより、光沢値が大きく
変化する。ところが商業ベースでこのような粉体塗料を
製造した場合、どうしても混合率の誤差を生じるため、
ロット間のバラツキが大きくなり、ユーザーが求める一
定の光沢値を確保することが困難である。その上焼付条
件が異なる場合には、同一組成の塗料でも光沢値が変化
し、同一の光沢値を有する塗膜形成が困難であるという
問題点がある。
うな従来の艶消粉体塗料においては、わずかな混合率の
違い、または焼付条件の差などにより、光沢値が大きく
変化する。ところが商業ベースでこのような粉体塗料を
製造した場合、どうしても混合率の誤差を生じるため、
ロット間のバラツキが大きくなり、ユーザーが求める一
定の光沢値を確保することが困難である。その上焼付条
件が異なる場合には、同一組成の塗料でも光沢値が変化
し、同一の光沢値を有する塗膜形成が困難であるという
問題点がある。
【0006】本発明の目的は、上記問題点を解決するた
め、ポリエステル樹脂の配合割合や焼付条件の変動によ
ってあまり光沢値が変動せず、目的とする一定の光沢値
が得られ、しかも広い範囲にわたって光沢値を任意に変
化させることができる艶消粉体塗料組成物を得ることで
ある。
め、ポリエステル樹脂の配合割合や焼付条件の変動によ
ってあまり光沢値が変動せず、目的とする一定の光沢値
が得られ、しかも広い範囲にわたって光沢値を任意に変
化させることができる艶消粉体塗料組成物を得ることで
ある。
【0007】本発明の他の目的は、上記艶消粉体塗料組
成物を用いた艶消粉体塗装方法、およびこれにより得ら
れる艶消塗膜を得ることである。
成物を用いた艶消粉体塗装方法、およびこれにより得ら
れる艶消塗膜を得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は次の艶消粉体塗
料組成物、塗装方法および塗膜である。 (1)3種類の熱硬化性ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)および硬化剤(D)を含有する熱硬化性
ポリエステル樹脂系粉体塗料組成物であって、3種類の
ポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)と硬化剤
(D)とをそれぞれ当量比が0.8〜1.25になるよ
うに組合わせた反応系a、b、cの200℃、3分後の
弾性率をそれぞれEa、Eb、Ecとしたとき、弾性率の
差Eb−Ea=Eb-aとEc−Ea=Ec-aが 20dyn/cm2<Eb-a<103dyn/cm2 1dyn/cm2<Ec-a<10dyn/cm2 であり、かつポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹
脂(B)との重量比が90/10〜70/30、ポリエ
ステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(C)との重量比
が85/15〜60/40であることを特徴とする艶消
粉体塗料組成物。 (2)上記(1)において、ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)がそれぞれガラス転移温度Tg=35〜
100℃であり、かつ水酸基含有ポリエステル樹脂であ
ることを特徴とする艶消粉体塗料組成物。 (3)上記(1)または(2)において、硬化剤(D)
がブロックイソシアネート化合物であることを特徴とす
る艶消粉体塗料組成物。 (4)上記(1)または(2)において、硬化剤(D)
がアミノ化合物であることを特徴とする艶消粉体塗料組
成物。 (5)上記(1)ないし(4)のいずれかの艶消粉体塗
料組成物を基材に塗布し、硬化させることを特徴とする
艶消粉体塗装方法。 (6)上記(1)ないし(4)のいずれかの艶消粉体塗
料組成物を基材に塗布し、硬化させて得られた艶消塗
膜。
料組成物、塗装方法および塗膜である。 (1)3種類の熱硬化性ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)および硬化剤(D)を含有する熱硬化性
ポリエステル樹脂系粉体塗料組成物であって、3種類の
ポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)と硬化剤
(D)とをそれぞれ当量比が0.8〜1.25になるよ
うに組合わせた反応系a、b、cの200℃、3分後の
弾性率をそれぞれEa、Eb、Ecとしたとき、弾性率の
差Eb−Ea=Eb-aとEc−Ea=Ec-aが 20dyn/cm2<Eb-a<103dyn/cm2 1dyn/cm2<Ec-a<10dyn/cm2 であり、かつポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹
脂(B)との重量比が90/10〜70/30、ポリエ
ステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(C)との重量比
が85/15〜60/40であることを特徴とする艶消
粉体塗料組成物。 (2)上記(1)において、ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)がそれぞれガラス転移温度Tg=35〜
100℃であり、かつ水酸基含有ポリエステル樹脂であ
ることを特徴とする艶消粉体塗料組成物。 (3)上記(1)または(2)において、硬化剤(D)
がブロックイソシアネート化合物であることを特徴とす
る艶消粉体塗料組成物。 (4)上記(1)または(2)において、硬化剤(D)
がアミノ化合物であることを特徴とする艶消粉体塗料組
成物。 (5)上記(1)ないし(4)のいずれかの艶消粉体塗
料組成物を基材に塗布し、硬化させることを特徴とする
艶消粉体塗装方法。 (6)上記(1)ないし(4)のいずれかの艶消粉体塗
料組成物を基材に塗布し、硬化させて得られた艶消塗
膜。
【0009】ポリエステル樹脂は、反応性基の種類や
量、硬化剤の種類や量などにより、反応速度が相違し、
ゲル化時間が相違してくる。このような反応速度が異な
る複数の樹脂を混合した状態で硬化すると、反応速度の
差により、塗膜表面に微細な凹凸が生じ、艶消塗膜が形
成される。
量、硬化剤の種類や量などにより、反応速度が相違し、
ゲル化時間が相違してくる。このような反応速度が異な
る複数の樹脂を混合した状態で硬化すると、反応速度の
差により、塗膜表面に微細な凹凸が生じ、艶消塗膜が形
成される。
【0010】2種類のポリエステル樹脂を用いて光沢値
を低下させるためには、2種類のポリエステル樹脂の反
応速度差の大きいものを用いた方が光沢値を低下させる
ことができ、光沢値が10以下の塗膜の形成も可能であ
る。ところが図3に示すように、各ポリエステル樹脂を
特定の比率で配合したときに、最も低い光沢値が得られ
るが、配合割合が少しずれると、光沢値は大きく変化す
る。
を低下させるためには、2種類のポリエステル樹脂の反
応速度差の大きいものを用いた方が光沢値を低下させる
ことができ、光沢値が10以下の塗膜の形成も可能であ
る。ところが図3に示すように、各ポリエステル樹脂を
特定の比率で配合したときに、最も低い光沢値が得られ
るが、配合割合が少しずれると、光沢値は大きく変化す
る。
【0011】図3は反応速度の異なるポリエステル樹脂
(A)とポリエステル樹脂(B)の混合系において、各
樹脂の配合比と光沢値の関係を示すグラフであり、例え
ばポリエステル樹脂(A)75重量部に対して、ポリエ
ステル樹脂(B)が25重量部の時には光沢値5を示す
が、ポリエステル樹脂(B)が27重量部または23重
量部の時には光沢値は16〜17に変化する。
(A)とポリエステル樹脂(B)の混合系において、各
樹脂の配合比と光沢値の関係を示すグラフであり、例え
ばポリエステル樹脂(A)75重量部に対して、ポリエ
ステル樹脂(B)が25重量部の時には光沢値5を示す
が、ポリエステル樹脂(B)が27重量部または23重
量部の時には光沢値は16〜17に変化する。
【0012】ここで光沢値が10以上変化すると、肉眼
では異なる塗膜として識別される。ポリエステル樹脂
(B)25重量部を加えた同一の塗料でも、その焼付条
件を200℃、10分から180℃、20分に変化させ
ると、塗膜物性は同一であるにもかかわらず、やはり光
沢値は大きく変化する。
では異なる塗膜として識別される。ポリエステル樹脂
(B)25重量部を加えた同一の塗料でも、その焼付条
件を200℃、10分から180℃、20分に変化させ
ると、塗膜物性は同一であるにもかかわらず、やはり光
沢値は大きく変化する。
【0013】これに対して、ポリエステル樹脂(B)の
反応速度がポリエステル樹脂(A)の反応速度より大き
い場合の両樹脂の混合系において、ポリエステル樹脂
(A)よりも反応速度が少し速いポリエステル樹脂
(C)を加えると、ポリエステル樹脂(C)がポリエス
テル樹脂(B)の緩衝剤の役割を果たし、系全体の反応
速度をコントロールするため、ポリエステル樹脂(A)
に対するポリエステル樹脂(B)の重量が10重量%変
化しても、光沢値を5以内の変化にとどめることができ
る。
反応速度がポリエステル樹脂(A)の反応速度より大き
い場合の両樹脂の混合系において、ポリエステル樹脂
(A)よりも反応速度が少し速いポリエステル樹脂
(C)を加えると、ポリエステル樹脂(C)がポリエス
テル樹脂(B)の緩衝剤の役割を果たし、系全体の反応
速度をコントロールするため、ポリエステル樹脂(A)
に対するポリエステル樹脂(B)の重量が10重量%変
化しても、光沢値を5以内の変化にとどめることができ
る。
【0014】本発明ではこのような3種類のポリエステ
ル樹脂(A)、(B)、(C)として、前述のように、
3種類のポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)と硬
化剤(D)とをそれぞれ当量比が0.8〜1.25にな
るように組合わせた反応系a、b、cの200℃、3分
後の弾性率をそれぞれEa、Eb、Ecとしたとき、弾性
率の差Eb−Ea=Eb-aとEc−Ea=Ec-aが 20dyn/cm2<Eb-a<103dyn/cm2 1dyn/cm2<Ec-a<10dyn/cm2 となるようなポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)
を使用する。
ル樹脂(A)、(B)、(C)として、前述のように、
3種類のポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)と硬
化剤(D)とをそれぞれ当量比が0.8〜1.25にな
るように組合わせた反応系a、b、cの200℃、3分
後の弾性率をそれぞれEa、Eb、Ecとしたとき、弾性
率の差Eb−Ea=Eb-aとEc−Ea=Ec-aが 20dyn/cm2<Eb-a<103dyn/cm2 1dyn/cm2<Ec-a<10dyn/cm2 となるようなポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)
を使用する。
【0015】このようなポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)は、弾性率の差Eb-aおよびEc-aが上記
範囲にあればよく、弾性率Ea、Eb、Ecの絶対値は制
限されないが、Eb>>Ec>Eaの関係にある。図2は
後述の実施例1において、ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)が200℃で硬化したときの弾性率
Ea、Eb、Ecの例を示すグラフであり、このようなこ
とを示している。このように本発明では、EbとEaの差
すなわちEb-aが大きく、EcとEaの差すなわちEc-aが
小さいポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)を用い
る。
(B)、(C)は、弾性率の差Eb-aおよびEc-aが上記
範囲にあればよく、弾性率Ea、Eb、Ecの絶対値は制
限されないが、Eb>>Ec>Eaの関係にある。図2は
後述の実施例1において、ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)が200℃で硬化したときの弾性率
Ea、Eb、Ecの例を示すグラフであり、このようなこ
とを示している。このように本発明では、EbとEaの差
すなわちEb-aが大きく、EcとEaの差すなわちEc-aが
小さいポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)を用い
る。
【0016】樹脂の反応速度の指標としては反応速度定
数、ゲル化時間、弾性率の変化などがあるが、反応速度
定数の決定は、塗料用樹脂のように分子量分布をもつ高
分子樹脂への適用は困難であり、またゲル化時間は通常
ホットプレートを用い、終点(ゲル化時間)を目視によ
り見極めるため正確さに欠ける。これに対して弾性率の
変化は例えばラボプラストミル(東洋精機(株)製)や
ソリキッドメーター(レオロジー社製)などの装置を用
いて正確に測定することができる。
数、ゲル化時間、弾性率の変化などがあるが、反応速度
定数の決定は、塗料用樹脂のように分子量分布をもつ高
分子樹脂への適用は困難であり、またゲル化時間は通常
ホットプレートを用い、終点(ゲル化時間)を目視によ
り見極めるため正確さに欠ける。これに対して弾性率の
変化は例えばラボプラストミル(東洋精機(株)製)や
ソリキッドメーター(レオロジー社製)などの装置を用
いて正確に測定することができる。
【0017】本発明に用いるポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)は、カルボン酸成分としてのテレフタル
酸、イソフタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸
と、アルコール成分としてのトリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、3−メチルペンタン−1,3,
5−トリオール、グリセリン、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、2−プロパンジオール、ネオペン
チルグリコール、ペンタエリスリトール等の多価アルコ
ールとの縮合反応物として得られる。
(B)、(C)は、カルボン酸成分としてのテレフタル
酸、イソフタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸
と、アルコール成分としてのトリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、3−メチルペンタン−1,3,
5−トリオール、グリセリン、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、2−プロパンジオール、ネオペン
チルグリコール、ペンタエリスリトール等の多価アルコ
ールとの縮合反応物として得られる。
【0018】本発明で用いるポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)は、前記Eb-aおよびEc-aとなるよう
に、同一の硬化剤に対する反応速度に差があるが、この
ような反応速度の差は、樹脂に含まれる水酸基、カルボ
キシル基等の官能基の量、あるいはこれらの官能基と硬
化剤との反応を促進する基の量などにより得られる。
(B)、(C)は、前記Eb-aおよびEc-aとなるよう
に、同一の硬化剤に対する反応速度に差があるが、この
ような反応速度の差は、樹脂に含まれる水酸基、カルボ
キシル基等の官能基の量、あるいはこれらの官能基と硬
化剤との反応を促進する基の量などにより得られる。
【0019】反応速度の差を水酸基の量によって生じさ
せる場合、ポリエステル樹脂(A)としては水酸基価2
0〜38mgKOH/gのものが好ましい。このような
樹脂の市販品としては、日本エステル(株)製のエステ
ルレジン、ER−6610、ER−6650、ER−6
800(いずれも商品名)、日本ユピカ(株)製のユピ
カコートGV−150、GV−160、GV165、G
V730(いずれも商品名)、大日本インキ化学工業
(株)製のファインディックM−8020(商品名)、
およびそれら相当品が使用できる。
せる場合、ポリエステル樹脂(A)としては水酸基価2
0〜38mgKOH/gのものが好ましい。このような
樹脂の市販品としては、日本エステル(株)製のエステ
ルレジン、ER−6610、ER−6650、ER−6
800(いずれも商品名)、日本ユピカ(株)製のユピ
カコートGV−150、GV−160、GV165、G
V730(いずれも商品名)、大日本インキ化学工業
(株)製のファインディックM−8020(商品名)、
およびそれら相当品が使用できる。
【0020】またポリエステル樹脂(B)としては、水
酸基価100mgKOH/g以上のものが好ましく、市
販品としては、カーギル社製の30−3011、30−
3002(いずれも商品名)、日本エステル(株)製の
XI−7009(商品名)、およびそれら相当品が使用
できる。
酸基価100mgKOH/g以上のものが好ましく、市
販品としては、カーギル社製の30−3011、30−
3002(いずれも商品名)、日本エステル(株)製の
XI−7009(商品名)、およびそれら相当品が使用
できる。
【0021】ポリエステル樹脂(C)としては、水酸基
価40〜80mgKOH/gのものが好ましく、市販品
としては、日本ユピカ(株)製のユピカコートGV−7
40、GV−741、GV710(いずれも商品名)、
日本エステル(株)製のエステルレジンER−6570
(商品名)、およびそれら相当品が使用できる。
価40〜80mgKOH/gのものが好ましく、市販品
としては、日本ユピカ(株)製のユピカコートGV−7
40、GV−741、GV710(いずれも商品名)、
日本エステル(株)製のエステルレジンER−6570
(商品名)、およびそれら相当品が使用できる。
【0022】反応速度の差をカルボキシル基の量によっ
て生じさせる場合は、ポリエステル樹脂(A)として
は、酸価20〜45mgKOH/gのものが好ましく、
市販品としては日本エステル(株)製のエステルレジン
ER−8105、ER−8107(いずれも商品名)、
大日本インキ化学工業(株)製のファインディックA−
229−M(商品名)、DSM社製のウララックP−2
400、P−3500(いずれも商品名)、UCB社製
のクリルコート320、およびそれら相当品が使用でき
る。
て生じさせる場合は、ポリエステル樹脂(A)として
は、酸価20〜45mgKOH/gのものが好ましく、
市販品としては日本エステル(株)製のエステルレジン
ER−8105、ER−8107(いずれも商品名)、
大日本インキ化学工業(株)製のファインディックA−
229−M(商品名)、DSM社製のウララックP−2
400、P−3500(いずれも商品名)、UCB社製
のクリルコート320、およびそれら相当品が使用でき
る。
【0023】またポリエステル樹脂(B)としては、酸
価100mgKOH/g以上のものが好ましく、市販品
としては日本エステル(株)製のエステルレジンXE−
3009、XE−93001(いずれも商品名)、日本
ユピカ(株)製のユピカコートPX3064(商品
名)、大日本インキ化学工業(株)製のファインディッ
クM−8540(商品名)、およびそれら相当品が使用
できる。
価100mgKOH/g以上のものが好ましく、市販品
としては日本エステル(株)製のエステルレジンXE−
3009、XE−93001(いずれも商品名)、日本
ユピカ(株)製のユピカコートPX3064(商品
名)、大日本インキ化学工業(株)製のファインディッ
クM−8540(商品名)、およびそれら相当品が使用
できる。
【0024】ポリエステル樹脂(C)としては、酸価5
3〜90mgKOH/gのものが好ましく、市販品とし
ては日本エステル(株)製のエステルレジンER−81
00、ER−8101(いずれも商品名)、日本ユピカ
(株)製のユピカコートGV−230(商品名)、大日
本インキ化学工業(株)製のファインディックM−85
00、M−8830(いずれも商品名)、DSM社製の
ウララックP−2065、UCB社製のクリルコート3
40、およびそれら相当品が使用できる。
3〜90mgKOH/gのものが好ましく、市販品とし
ては日本エステル(株)製のエステルレジンER−81
00、ER−8101(いずれも商品名)、日本ユピカ
(株)製のユピカコートGV−230(商品名)、大日
本インキ化学工業(株)製のファインディックM−85
00、M−8830(いずれも商品名)、DSM社製の
ウララックP−2065、UCB社製のクリルコート3
40、およびそれら相当品が使用できる。
【0025】上記各樹脂の水酸基価および酸価は樹脂を
選択するときの指標として重要であるが、これに限定さ
れるものではなく、反応速度差としての前記弾性率の差
が得られる限り、上記水酸基価、酸価の範囲から外れた
ものも使用することができる。
選択するときの指標として重要であるが、これに限定さ
れるものではなく、反応速度差としての前記弾性率の差
が得られる限り、上記水酸基価、酸価の範囲から外れた
ものも使用することができる。
【0026】上記3種類の樹脂の混合比率は、ポリエス
テル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)とが重量比で
90/10〜70/30、好ましくは85/15〜74
/26、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂
(C)とが重量比で85/15〜60/40、好ましく
は82/18〜62/38である。この範囲外では、目
的とする光沢値を出すことが困難であり、また、光沢値
の安定性にも欠ける。
テル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)とが重量比で
90/10〜70/30、好ましくは85/15〜74
/26、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂
(C)とが重量比で85/15〜60/40、好ましく
は82/18〜62/38である。この範囲外では、目
的とする光沢値を出すことが困難であり、また、光沢値
の安定性にも欠ける。
【0027】ここで目的とする光沢値は、反応系a、b
の弾性率の差Eb-aを前記範囲内で適当に選ぶことによ
り、任意の値に調整することができる。例えばEb-aが
大きいほど光沢値は小さくなり、Eb-aが小さいほど光
沢値は大きくなる。これにより得られる塗膜の光沢値を
3〜60の任意の値に設定することができる。
の弾性率の差Eb-aを前記範囲内で適当に選ぶことによ
り、任意の値に調整することができる。例えばEb-aが
大きいほど光沢値は小さくなり、Eb-aが小さいほど光
沢値は大きくなる。これにより得られる塗膜の光沢値を
3〜60の任意の値に設定することができる。
【0028】本発明ではポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)のガラス転移温度Tgが35〜100℃
であることが好ましい。Tgが35℃未満の場合は、粉
体化した塗料が凝集して固化し易く、ブロッキングを生
じる傾向がある。またTgが100℃を超える場合は、
平滑性が劣る傾向があり、好ましくない。
(B)、(C)のガラス転移温度Tgが35〜100℃
であることが好ましい。Tgが35℃未満の場合は、粉
体化した塗料が凝集して固化し易く、ブロッキングを生
じる傾向がある。またTgが100℃を超える場合は、
平滑性が劣る傾向があり、好ましくない。
【0029】なお、本発明ではポリエステル樹脂
(A)、(B)、(C)の3種類を必須成分としている
が、さらに多くの種類のポリエステル樹脂を用い、段階
的な反応速度差を与えるようにしてもよい。
(A)、(B)、(C)の3種類を必須成分としている
が、さらに多くの種類のポリエステル樹脂を用い、段階
的な反応速度差を与えるようにしてもよい。
【0030】本発明に用いる硬化剤(D)としては、本
発明に用いる樹脂と硬化反応を起こすものであればよ
く、例えばポリエステル樹脂の官能基が水酸基である場
合には、硬化剤としては、ブロックイソシアネート化合
物またはアミノ化合物を使用することができる。ブロッ
クイソシアネート化合物としてはHuels社製のアダ
クトB−1530、アダクトB−1065、アダクトB
F−1540(いずれも商品名)、カーギル社製の24
−2400(商品名)等が、またアミノ化合物として
は、アメリカン サイアナミッド社製のPowderl
ink1174(商品名)等があげられる。
発明に用いる樹脂と硬化反応を起こすものであればよ
く、例えばポリエステル樹脂の官能基が水酸基である場
合には、硬化剤としては、ブロックイソシアネート化合
物またはアミノ化合物を使用することができる。ブロッ
クイソシアネート化合物としてはHuels社製のアダ
クトB−1530、アダクトB−1065、アダクトB
F−1540(いずれも商品名)、カーギル社製の24
−2400(商品名)等が、またアミノ化合物として
は、アメリカン サイアナミッド社製のPowderl
ink1174(商品名)等があげられる。
【0031】またポリエステル樹脂の官能基がカルボキ
シ基である場合には、硬化剤としてはグリシジル化合物
またはアミド化合物を使用することができる。グリシジ
ル化合物としては、テレフタル酸ジグリシジルエステ
ル、パラオキシ安息香酸ジグリシジルエステル、トリグ
リシジルイソシアヌレート、ヒダントイン化合物、脂環
式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹
脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂等が、またアミ
ド化合物としてはロームアンドハース社製のPrimi
d XL−552(商品名)等があげられる。
シ基である場合には、硬化剤としてはグリシジル化合物
またはアミド化合物を使用することができる。グリシジ
ル化合物としては、テレフタル酸ジグリシジルエステ
ル、パラオキシ安息香酸ジグリシジルエステル、トリグ
リシジルイソシアヌレート、ヒダントイン化合物、脂環
式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹
脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂等が、またアミ
ド化合物としてはロームアンドハース社製のPrimi
d XL−552(商品名)等があげられる。
【0032】ポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)
と硬化剤(D)の比率は、当量比で0.8〜1.25、
好ましくは0.84〜1.25とする。当量比が0.8
未満の場合は架橋が不十分となり、また1.25を超え
る場合は未硬化の硬化剤が残存するため、塗膜物性が低
下する。
と硬化剤(D)の比率は、当量比で0.8〜1.25、
好ましくは0.84〜1.25とする。当量比が0.8
未満の場合は架橋が不十分となり、また1.25を超え
る場合は未硬化の硬化剤が残存するため、塗膜物性が低
下する。
【0033】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
樹脂と硬化剤量100重量部に対して、70部まで顔料
を加えることができる。顔料としては、二酸化チタン、
カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、タルク、沈降
性硫酸バリウム、シリカ等の体質顔料、シアニンブル
ー、アゾ顔料等の有機顔料などを使用することができ
る。またレベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤等の改質剤および他の添加剤は、塗膜物性を阻害し
ない範囲で加えることができる。
樹脂と硬化剤量100重量部に対して、70部まで顔料
を加えることができる。顔料としては、二酸化チタン、
カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、タルク、沈降
性硫酸バリウム、シリカ等の体質顔料、シアニンブル
ー、アゾ顔料等の有機顔料などを使用することができ
る。またレベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤等の改質剤および他の添加剤は、塗膜物性を阻害し
ない範囲で加えることができる。
【0034】本発明の艶消粉体塗料組成物は、上記各成
分を混合し、好ましくは硬化温度未満の温度、例えば8
0〜100℃で溶融混練し、粉砕することにより製造さ
れる。平均粒径は用途によって異なるが、一般的には2
0〜150μm、好ましくは30〜100μmが適当で
ある。
分を混合し、好ましくは硬化温度未満の温度、例えば8
0〜100℃で溶融混練し、粉砕することにより製造さ
れる。平均粒径は用途によって異なるが、一般的には2
0〜150μm、好ましくは30〜100μmが適当で
ある。
【0035】こうして得られる本発明の艶消粉体塗料組
成物は、静電吹付塗装、その他の粉体塗装法により基材
に塗装し、ポリエステル樹脂の硬化温度に加熱して焼付
けることにより、艶消塗膜を形成する。本発明の艶消粉
体塗料組成物を塗装する基材としては、後述の焼付条件
に耐えるものであればどのようなものでも使用できる
が、0.2〜2mm厚程度の鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ア
ルミニウム板、ステンレス板などの金属板が好ましい。
成物は、静電吹付塗装、その他の粉体塗装法により基材
に塗装し、ポリエステル樹脂の硬化温度に加熱して焼付
けることにより、艶消塗膜を形成する。本発明の艶消粉
体塗料組成物を塗装する基材としては、後述の焼付条件
に耐えるものであればどのようなものでも使用できる
が、0.2〜2mm厚程度の鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ア
ルミニウム板、ステンレス板などの金属板が好ましい。
【0036】本発明の艶消粉体塗料組成物を塗装するに
は、上記のような基材上に市販の静電塗装機(荷電圧−
50〜−90kV)や粉体塗装法などによって均一に塗
装した後、熱風焼付炉、赤外炉、誘導加熱炉などで15
0〜300℃、好ましくは160〜250℃で20秒〜
60分間、好ましくは30秒〜30分間焼付けて、20
〜200μm、好ましくは30〜100μmの塗膜厚と
する。このようにして塗装することにより、任意の光沢
度の艶消塗膜が形成される。
は、上記のような基材上に市販の静電塗装機(荷電圧−
50〜−90kV)や粉体塗装法などによって均一に塗
装した後、熱風焼付炉、赤外炉、誘導加熱炉などで15
0〜300℃、好ましくは160〜250℃で20秒〜
60分間、好ましくは30秒〜30分間焼付けて、20
〜200μm、好ましくは30〜100μmの塗膜厚と
する。このようにして塗装することにより、任意の光沢
度の艶消塗膜が形成される。
【0037】艶消塗膜は、最終的に生じる塗膜表面の小
さな凹凸による光の乱反射によってもたらされるが、従
来の2種類のポリエステル樹脂系塗料の場合には、急激
な反応速度差によるため、比較的単調な凹凸ができやす
い。
さな凹凸による光の乱反射によってもたらされるが、従
来の2種類のポリエステル樹脂系塗料の場合には、急激
な反応速度差によるため、比較的単調な凹凸ができやす
い。
【0038】図4は従来の艶消塗膜を模式的に示す断面
図であり、1は基材、2は艶消塗膜である。艶消塗膜2
は2種類の樹脂の反応速度差により、単純な形状の凸部
3と凹部4による微細な凹凸模様が形成され、艶消状の
外観を呈する。ここでは凸部3の間隔がもっとも短かい
時、すなわち凹凸の量が最も多い時に最も低い光沢値を
示すが、2種類のポリエステル樹脂の比率が異なると、
凸部3との間隔が広がるため光沢値は上昇しやすくな
る。
図であり、1は基材、2は艶消塗膜である。艶消塗膜2
は2種類の樹脂の反応速度差により、単純な形状の凸部
3と凹部4による微細な凹凸模様が形成され、艶消状の
外観を呈する。ここでは凸部3の間隔がもっとも短かい
時、すなわち凹凸の量が最も多い時に最も低い光沢値を
示すが、2種類のポリエステル樹脂の比率が異なると、
凸部3との間隔が広がるため光沢値は上昇しやすくな
る。
【0039】これに対して図1は本発明の艶消塗膜を模
式的に示す断面図であり、少なくとも3種類のポリエス
テル樹脂を用いることにより、段階的な反応差を利用す
るため、凸部3と凹部4からなる凹凸の中に、さらに小
さな凹凸部5を作るため、樹脂比率が若干変動して凸部
3の間隔が広くなっても、一定の光沢値をとりやすくな
る。ここでは凸部3と凹部4はポリエステル樹脂
(A)、(B)の反応速度差により形成され、凹凸部5
はポリエステル樹脂(A)、(C)の反応速度差により
形成されるものと推測される。
式的に示す断面図であり、少なくとも3種類のポリエス
テル樹脂を用いることにより、段階的な反応差を利用す
るため、凸部3と凹部4からなる凹凸の中に、さらに小
さな凹凸部5を作るため、樹脂比率が若干変動して凸部
3の間隔が広くなっても、一定の光沢値をとりやすくな
る。ここでは凸部3と凹部4はポリエステル樹脂
(A)、(B)の反応速度差により形成され、凹凸部5
はポリエステル樹脂(A)、(C)の反応速度差により
形成されるものと推測される。
【0040】これにより本発明では、ポリエステル樹脂
(A)、(B)の配合量が10重量%程度変動しても、
目的とする50以下の一定の光沢値を得ることができ
る。焼付条件が変動する場合も、同様に小さな凹凸部5
が形成され、光沢値が一定に保たれる。
(A)、(B)の配合量が10重量%程度変動しても、
目的とする50以下の一定の光沢値を得ることができ
る。焼付条件が変動する場合も、同様に小さな凹凸部5
が形成され、光沢値が一定に保たれる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、特定の反応速度差を有
する少なくとも3種類のポリエステル樹脂を用いたの
で、ポリエステル樹脂の配合割合や焼付条件が変動して
も塗膜の光沢値があまり変動せず、これにより目的とす
る一定の光沢値が得られ、しかも塗膜の機械的強度も優
れ、広い範囲にわたって光沢値を任意に変化させること
ができる艶消粉体塗料組成物および艶消塗膜が得られ
る。
する少なくとも3種類のポリエステル樹脂を用いたの
で、ポリエステル樹脂の配合割合や焼付条件が変動して
も塗膜の光沢値があまり変動せず、これにより目的とす
る一定の光沢値が得られ、しかも塗膜の機械的強度も優
れ、広い範囲にわたって光沢値を任意に変化させること
ができる艶消粉体塗料組成物および艶消塗膜が得られ
る。
【0042】
【実施例】次に本発明の実施例および比較例をあげてさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
制限されるものではない。なお、実施例および比較例に
おける各成分の配合部数は重量部を示す。
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
制限されるものではない。なお、実施例および比較例に
おける各成分の配合部数は重量部を示す。
【0043】実施例1〜13、比較例1〜19 表1〜7に示した実施例1〜13、比較例1〜19の組
成物全成分をドライブレンダー(三井三池化工機株式会
社製、商品名ヘンシェルミキサー)により約1分間均一
に混合し、次に80〜100℃の温度条件で押出混練機
(ブス社製、商品名ブスコニーダーPR−46)を用い
て溶融混練し、冷却後ハンマー式衝撃粉砕機で微粉砕し
たのち、150メッシュ(105μm)の金網でろ過
し、粉体塗料を得た。
成物全成分をドライブレンダー(三井三池化工機株式会
社製、商品名ヘンシェルミキサー)により約1分間均一
に混合し、次に80〜100℃の温度条件で押出混練機
(ブス社製、商品名ブスコニーダーPR−46)を用い
て溶融混練し、冷却後ハンマー式衝撃粉砕機で微粉砕し
たのち、150メッシュ(105μm)の金網でろ過
し、粉体塗料を得た。
【0044】得られた粉体塗料を0.5mm厚のリン酸
亜鉛処理鉄板上に膜厚が50〜60μmになるように静
電塗装し、180℃で20分間、または200℃で10
分間焼付けを行った。180℃で20分間焼付けて得ら
れた塗膜について、光沢値、エリクセン値および耐衝撃
性の測定を行った。また200℃で10分間焼付けて得
られた塗膜について、光沢値を測定した。結果を表1〜
表7に示す。また弾性率の測定においては、粘弾性測定
装置(レオロジ社製、商品名、MR−300ソリッドメ
ータ)を用い、あらかじめ190℃で1分間溶融させた
後、2分後に200℃になるように昇温させ、30分間
保持して測定した。200℃硬化時の動的弾性率の実施
例1の例を図2に示す。
亜鉛処理鉄板上に膜厚が50〜60μmになるように静
電塗装し、180℃で20分間、または200℃で10
分間焼付けを行った。180℃で20分間焼付けて得ら
れた塗膜について、光沢値、エリクセン値および耐衝撃
性の測定を行った。また200℃で10分間焼付けて得
られた塗膜について、光沢値を測定した。結果を表1〜
表7に示す。また弾性率の測定においては、粘弾性測定
装置(レオロジ社製、商品名、MR−300ソリッドメ
ータ)を用い、あらかじめ190℃で1分間溶融させた
後、2分後に200℃になるように昇温させ、30分間
保持して測定した。200℃硬化時の動的弾性率の実施
例1の例を図2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】表1〜表7の注 1)日本エステル(株)製、商品名、水酸基含有ポリエ
ステル樹脂、水酸基価31mgKOH/g、Tg 66
℃ 2)日本ユピカ(株)製、商品名、水酸基含有ポリエス
テル樹脂、水酸基価34mgKOH/g、Tg 59℃ 3)大日本インキ化学工業(株)製、商品名、水酸基含
有ポリエステル樹脂、水酸基価30mgKOH/g、T
g 53℃ 4)日本エステル(株)製、商品名、水酸基含有ポリエ
ステル樹脂、水酸基価31mgKOH/g、Tg 61
℃ 5)カーギル社製、商品名、水酸基含有ポリエステル樹
脂、水酸基価295mgKOH/g、Tg 44℃ 6)日本エステル(株)製、商品名、水酸基含有ポリエ
ステル樹脂、水酸基価234mgKOH/g、Tg 4
8℃ 7)カーギル社製、商品名、水酸基含有ポリエステル樹
脂、水酸基価136mgKOH/g、Tg 49℃ 8)日本ユピカ(株)製、商品名、水酸基含有ポリエス
テル樹脂、水酸基価51mgKOH/g、Tg 57℃ 9)日本エステル(株)製、商品名、水酸基含有ポリエ
ステル樹脂、水酸基価40mgKOH/g、Tg 65
℃ 10)ヒュルス社製、商品名、ε−カプロラクタムブロッ
クイソホロンジイソシアネート化合物(ブロックイソシ
アネート)、当量280g/eq、Tg 50℃ 11)カーギル社製、商品名、ε−カプロラクタムブロッ
クイソホロンジイソシアネート化合物(ブロックイソシ
アネート)、当量240g/eq、Tg 52℃ 12)アメリカンサイアナミッド社製、商品名、テトラメ
トキシメチルグリコルリル、当量107g/eq、融点
100℃ 13)モンサント社製、商品名、レベリング剤 14)ヘキスト合成(株)製、商品名、体質顔料、平均粒
子径 30μm 15)エリクセン値:JIS K5400(1990)
8.2.2 破断距離法による 16)耐衝撃性:JIS K5400(1990)8.
3.2 デュポン式による
ステル樹脂、水酸基価31mgKOH/g、Tg 66
℃ 2)日本ユピカ(株)製、商品名、水酸基含有ポリエス
テル樹脂、水酸基価34mgKOH/g、Tg 59℃ 3)大日本インキ化学工業(株)製、商品名、水酸基含
有ポリエステル樹脂、水酸基価30mgKOH/g、T
g 53℃ 4)日本エステル(株)製、商品名、水酸基含有ポリエ
ステル樹脂、水酸基価31mgKOH/g、Tg 61
℃ 5)カーギル社製、商品名、水酸基含有ポリエステル樹
脂、水酸基価295mgKOH/g、Tg 44℃ 6)日本エステル(株)製、商品名、水酸基含有ポリエ
ステル樹脂、水酸基価234mgKOH/g、Tg 4
8℃ 7)カーギル社製、商品名、水酸基含有ポリエステル樹
脂、水酸基価136mgKOH/g、Tg 49℃ 8)日本ユピカ(株)製、商品名、水酸基含有ポリエス
テル樹脂、水酸基価51mgKOH/g、Tg 57℃ 9)日本エステル(株)製、商品名、水酸基含有ポリエ
ステル樹脂、水酸基価40mgKOH/g、Tg 65
℃ 10)ヒュルス社製、商品名、ε−カプロラクタムブロッ
クイソホロンジイソシアネート化合物(ブロックイソシ
アネート)、当量280g/eq、Tg 50℃ 11)カーギル社製、商品名、ε−カプロラクタムブロッ
クイソホロンジイソシアネート化合物(ブロックイソシ
アネート)、当量240g/eq、Tg 52℃ 12)アメリカンサイアナミッド社製、商品名、テトラメ
トキシメチルグリコルリル、当量107g/eq、融点
100℃ 13)モンサント社製、商品名、レベリング剤 14)ヘキスト合成(株)製、商品名、体質顔料、平均粒
子径 30μm 15)エリクセン値:JIS K5400(1990)
8.2.2 破断距離法による 16)耐衝撃性:JIS K5400(1990)8.
3.2 デュポン式による
【0053】表1〜表3に示されているように、実施例
1、3は実施例2のポリエステル樹脂(B)の配合重量
が10%の誤差でふれた時の例で、光沢値の上昇は5か
ら9に増加したにすぎず、目視による識別は不可能であ
った。また焼付条件を変化させても、目視による識別が
不可能な範囲におさまっていた。実施例4、6は実施例
5の、実施例7、9は実施例8の、実施例10、12は
実施例11の、ポリエステル樹脂(B)の配合重量がそ
れぞれ10%範囲でふれた場合の例であるが、いずれも
目視による識別は不可能であった。また実施例13は、
硬化剤にアミノ化合物を用いた例である。
1、3は実施例2のポリエステル樹脂(B)の配合重量
が10%の誤差でふれた時の例で、光沢値の上昇は5か
ら9に増加したにすぎず、目視による識別は不可能であ
った。また焼付条件を変化させても、目視による識別が
不可能な範囲におさまっていた。実施例4、6は実施例
5の、実施例7、9は実施例8の、実施例10、12は
実施例11の、ポリエステル樹脂(B)の配合重量がそ
れぞれ10%範囲でふれた場合の例であるが、いずれも
目視による識別は不可能であった。また実施例13は、
硬化剤にアミノ化合物を用いた例である。
【0054】これに対して表4〜表6に示した比較例1
〜12は、ポリエステル樹脂が2成分系の場合であり、
比較例1、3は比較例2の、比較例4、6は比較例5
の、比較例7、9は比較例8の、比較例10、12は比
較例11の、ポリエステル樹脂(B)の配合重量が10
%以内の誤差でふれた時の例であるが、いずれも目視に
よる識別が可能な程、光沢値は変化した。また焼付条件
が異なると、やはり光沢値は変化した。また比較例13
は体質顔料によって艶を消した例であるが、光沢値が5
0以上を示し、しかも塗膜物性としての耐衝撃性、エリ
クセン値が著しく劣っていた。
〜12は、ポリエステル樹脂が2成分系の場合であり、
比較例1、3は比較例2の、比較例4、6は比較例5
の、比較例7、9は比較例8の、比較例10、12は比
較例11の、ポリエステル樹脂(B)の配合重量が10
%以内の誤差でふれた時の例であるが、いずれも目視に
よる識別が可能な程、光沢値は変化した。また焼付条件
が異なると、やはり光沢値は変化した。また比較例13
は体質顔料によって艶を消した例であるが、光沢値が5
0以上を示し、しかも塗膜物性としての耐衝撃性、エリ
クセン値が著しく劣っていた。
【0055】さらに表6〜表7に示した比較例14、1
5はポリエステル樹脂と硬化剤の当量比を本発明の範囲
外にはずした例であるが、共に塗膜物性としての耐衝撃
性、エリクセン値が劣っていた。比較例16〜19はポ
リエステル樹脂の配合重量比を本発明の範囲外にはずし
た例であり、比較例16、17はポリエステル樹脂
(A)とポリエステル樹脂(B)の、比較例18、19
はポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(C)の
重量比の範囲をはずした例である。これらはいずれも光
沢値が60以上で、本発明にそぐわない。
5はポリエステル樹脂と硬化剤の当量比を本発明の範囲
外にはずした例であるが、共に塗膜物性としての耐衝撃
性、エリクセン値が劣っていた。比較例16〜19はポ
リエステル樹脂の配合重量比を本発明の範囲外にはずし
た例であり、比較例16、17はポリエステル樹脂
(A)とポリエステル樹脂(B)の、比較例18、19
はポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(C)の
重量比の範囲をはずした例である。これらはいずれも光
沢値が60以上で、本発明にそぐわない。
【図1】本発明の艶消塗膜を模式的に示す断面図であ
る。
る。
【図2】実施例1において、ポリエステル樹脂(A)、
(B)、(C)が200℃で硬化したときの弾性率
Ea、Eb、Ecの例を示すグラフである。
(B)、(C)が200℃で硬化したときの弾性率
Ea、Eb、Ecの例を示すグラフである。
【図3】反応速度の異なるポリエステル樹脂(A)とポ
リエステル樹脂(B)の混合系において、各樹脂の配合
比と光沢値との関係を示すグラフである。
リエステル樹脂(B)の混合系において、各樹脂の配合
比と光沢値との関係を示すグラフである。
【図4】従来の艶消塗膜を模式的に示す断面図である。
1 基材 2 艶消塗膜 3 凸部 4 凹部 5 凹凸部
Claims (6)
- 【請求項1】 3種類の熱硬化性ポリエステル樹脂
(A)、(B)、(C)および硬化剤(D)を含有する
熱硬化性ポリエステル樹脂系粉体塗料組成物であって、
3種類のポリエステル樹脂(A)、(B)、(C)と硬
化剤(D)とをそれぞれ当量比が0.8〜1.25にな
るように組合わせた反応系a、b、cの200℃、3分
後の弾性率をそれぞれEa、Eb、Ecとしたとき、弾性
率の差Eb−Ea=Eb-aとEc−Ea=Ec-aが 20dyn/cm2<Eb-a<103dyn/cm2 1dyn/cm2<Ec-a<10dyn/cm2 であり、かつポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹
脂(B)との重量比が90/10〜70/30、ポリエ
ステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(C)との重量比
が85/15〜60/40であることを特徴とする艶消
粉体塗料組成物。 - 【請求項2】 請求項1において、ポリエステル樹脂
(A)、(B)、(C)がそれぞれガラス転移温度Tg
=35〜100℃であり、かつ水酸基含有ポリエステル
樹脂であることを特徴とする艶消粉体塗料組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2において、硬化剤
(D)がブロックイソシアネート化合物であることを特
徴とする艶消粉体塗料組成物。 - 【請求項4】 請求項1または2において、硬化剤
(D)がアミノ化合物であることを特徴とする艶消粉体
塗料組成物。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかの艶消粉体
塗料組成物を基材に塗布し、硬化させることを特徴とす
る艶消粉体塗装方法。 - 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかの艶消粉体
塗料組成物を基材に塗布し、硬化させて得られた艶消塗
膜。
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