JP2002194297A - プレコート材用意匠性粉体塗料組成物、意匠性塗膜の形成方法および意匠性を有する塗装プレコート材 - Google Patents

プレコート材用意匠性粉体塗料組成物、意匠性塗膜の形成方法および意匠性を有する塗装プレコート材

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JP2002194297A
JP2002194297A JP2000389792A JP2000389792A JP2002194297A JP 2002194297 A JP2002194297 A JP 2002194297A JP 2000389792 A JP2000389792 A JP 2000389792A JP 2000389792 A JP2000389792 A JP 2000389792A JP 2002194297 A JP2002194297 A JP 2002194297A
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Kazuhiro Uehara
和博 植原
Kazuo Sugaya
一雄 菅谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本物の織布を使用したのと同様のテクスチャー
意匠を形成することができ、しかも加工性にも優れた、
プレコート材用意匠性粉体塗料組成物、意匠性塗膜の形
成方法および意匠性を有する塗装プレコート材を提供す
ること。 【解決手段】水酸基22〜100または酸価10〜10
0の樹脂成分と硬化剤と顔料とを含有する粉体塗料成分
中に、さらに、平均粒径が0.05〜5μmの結晶性ポ
リテトラフルオロエチレンが、前記粉体塗料成分100
質量部に対して0.01〜5質量部含有させた粉体塗料
組成物を使用し、プレコート材にテクスチャー模様塗膜
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テクスチャー模様
を形成することのできるプレコート材用意匠性粉体塗料
組成物、意匠性塗膜の形成方法および意匠性を有する塗
装プレコート材に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料によって、艶消しの布目調パタ
ーン模様であるテクスチャー模様の意匠性塗膜を形成す
る場合、従来は、粉体塗料に樹脂ビーズをドライブレン
ドして形成していた。このテクスチャー模様は、立体感
と落ち着きのある雰囲気を演出することができるため、
自動車、航空機、電車等の内装、建築物の内壁、天井、
家電製品、OA製品、家庭内やオフィス内の家具用等に
好んで使用されている。
【0003】上記樹脂ビーズをブレンドした意匠性粉体
塗料は、例えば特開平9−302272号公報で開示さ
れている。この発明は、熱硬化性粉体塗料成分、および
平均粒径10〜200μmの樹脂ビーズを含有する粉体
塗料により凹凸模様を形成するものである。この凹凸模
様は、均一かつ緻密で微細な丸みを帯びた突起状であ
り、意匠性の高いサテン調であると記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の発明
によって得られる意匠は、丸みを帯びた突起状の模様に
より、あたかもサテンのように見えるものであるが、突
起状模様によるテクスチャー模様と本物の布目模様とを
比較すると違いは歴然としていた。また、樹脂ビーズの
添加量が比較的多いため、特にプレコート鋼板のように
塗装後の加工を行う被塗物には適さなかった。
【0005】従って本発明の目的は、本物の織布を使用
したのと同様のテクスチャー意匠を形成することがで
き、しかも加工性にも優れた、プレコート材用意匠性粉
体塗料組成物、意匠性塗膜の形成方法および意匠性を有
する塗装プレコート材を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプレコート材用
意匠性粉体塗料組成物は、水酸基価22〜100または
酸価10〜100の熱硬化性樹脂成分と硬化剤と顔料と
を含有する粉体塗料成分中に、さらに、平均粒径が0.
05〜5μmの結晶性ポリテトラフルオロエチレンが、
前記粉体塗料成分100質量部に対して0.01〜5質
量部含有されているものである。上記結晶性ポリテトラ
フルオロエチレンの平均粒径は、好ましくは0.1〜2
μmである。
【0007】本発明の意匠塗膜の形成方法は、上記粉体
塗料組成物をプレコート材に塗装し、テクスチャー模様
塗膜を形成するものであり、こうして本発明の意匠性を
有する塗装プレコート材を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に述べ
る。本発明のプレコート材用意匠性粉体塗料組成物は、
平均粒径0.05〜5μm、好ましくは0.1〜2μm
の結晶性ポリテトラフルオロエチレンを粉体塗料成分1
00質量部に対して0.01〜5質量部、好ましくは
0.03〜3質量部含有するものである。上記平均粒径
が0.05μm未満では、テクスチャー模様が不明瞭と
なって意匠性が発揮できず、5μmを超えると塗膜面が
荒れて使用に堪えない。また、結晶性ポリテトラフルオ
ロエチレンの含有量が0.01質量部未満ではテクスチ
ャー模様が不明瞭となって意匠性が発揮できず、一方、
5質量部を超えると被塗物を折り曲げたときに塗膜が剥
離することがある。
【0009】本発明のプレコート材用意匠性粉体塗料組
成物は、後述するように粉体塗料に結晶性ポリテトラフ
ルオロエチレンを加えて調製されるものである。よっ
て、上記本発明の粉体塗料組成物は、粉体塗料成分と結
晶性ポリテトラフルオロエチレンとを含んでいる。上記
粉体塗料成分は、熱硬化性樹脂、硬化剤、顔料および必
要に応じて添加剤からなる。この粉体塗料成分は、その
ものだけで粉体塗料を形成することができるものであ
る。
【0010】上記熱硬化性樹脂としては室温で固体のも
のが使用できる。また水酸基/またはカルボキシル基を
有する樹脂を含有することが必要であり、その量は硬化
性樹脂全体として水酸基価が22〜100または酸価が
10〜100となるように調整する。水酸基価が22未
満または酸価が10未満では加工性不良となり、一方水
酸基価が100を超えるかまたは酸価が100を超える
場合は塗膜外観不良となってプレコート材用に適さな
い。また上記水酸基価の好ましい範囲は30〜60であ
り、酸価の好ましい範囲は30〜60である。
【0011】本発明で使用できる熱硬化性樹脂の例とし
てはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂とポリエステル樹脂とをブレンドしたポリ
エステル・エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂とアクリル
樹脂とをブレンドしたアクリル・ポリエステル樹脂、お
よびフッ素樹脂が挙げられる。
【0012】上記エポキシ樹脂の例としては、グリシジ
ルエステル樹脂、ビスフェノールAまたはビスフェノー
ルFとエピクロロヒドリンとの縮合物であるグリシジル
エーテル樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹
脂、含臭素エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等、1分
子内に2個以上のオキシラン基を含有する化合物が挙げ
られる。
【0013】またアクリル樹脂の例としては、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸t
ert−ブチル、グリシジル(メタ)アクリレート、2
−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル系モノマーおよび、スチレン、その他のラジカ
ル重合性モノマーを共重合させたものが挙げられる。
【0014】ポリエステル樹脂の例としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール等の多価アルコールと、マレイン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタミン酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、β−オキシプロピオン酸等のカルボ
ン酸あるいは無水カルボン酸とをエステル重合させたも
のが挙げられる。
【0015】上記エポキシ樹脂、アクリル樹脂、および
ポリエステル樹脂は、適宜ブレンドしてポリエステル・
エポキシ樹脂、あるいはアクリル・エポキシ樹脂として
使用することができる。
【0016】また、フッ素樹脂の例としては、フッ化ビ
ニリデン、3フッ化エチレン、フッ化ビニル等のフッ素
系モノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等の水酸基含有アルキルモノマーと、さらに上記ア
クリル樹脂に用いられるモノマーとを共重合させたもの
が挙げられる。具体例としては、「ルブロンL−2」
(ダイキン工業社製)がある。
【0017】また上記硬化剤の例としては、ε−カプロ
ラクタムでブロックされた脂環族ポリイソシアネート等
のブロックポリイソシアネート化合物、ウレトジオン型
ポリイソシアネート化合物、セバチン酸等の脂肪族多価
カルボン酸類、アミノプラスト樹脂類、脂肪族酸無水物
類、アミン系化合物類、ポリアミド系樹脂類、イミダゾ
ール化合物類、イミダゾリン化合物類、フェノール樹脂
類、エポキシ樹脂、その他、トリグリシジルイソシアネ
ート、トリグリシジルイソシアヌレート、ジシアンジア
ミド、ヒドロキシアルキルアミド、グリコールウリルを
挙げることができ、これら硬化剤は使用する熱硬化性樹
脂の官能基に応じて適宜選定することができる。
【0018】上記熱硬化性樹脂と硬化剤との粉体塗料成
分における質量比率は、硬化性の観点から、60:40
〜96:4の範囲が好ましい。また、上記熱硬化性樹脂
および硬化剤は、それぞれ2種以上のものを混合して使
用することも好ましい。さらに、塗膜の隠蔽性や塗膜物
性の観点から、粉体塗料成分100質量部中で熱硬化性
樹脂と硬化剤との合計量は40〜95質量部であること
が好ましい。なお、熱硬化性樹脂と硬化剤とに加えて熱
可塑性樹脂を用いることもできる。
【0019】一方、本発明の意匠性粉体塗料組成物中の
顔料は、粉体塗料成分100質量部中、5〜60質量部
を占めることが好ましい。顔料が5質量部未満では塗膜
の隠蔽性が劣り、60質量部を超えると塗膜の折り曲げ
加工性や塗膜の平滑性が低下することがある。顔料の例
として、アルミニウムフレーク、干渉マイカ、着色マイ
カ等の各種光輝性顔料、二酸化チタン、弁柄、黄色酸化
鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン、キナクリドン系顔料、アゾ系顔料な
どの着色顔料、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、沈降
性硫酸バリウムなどの体質顔料、その他防錆顔料を挙げ
ることができる。
【0020】さらに上記各種添加剤としては、例えばジ
メチルシリコーンやメチルシリコーンなどのシリコーン
類およびアクリルオリゴマーなどの表面調整剤、ベンゾ
インやベンゾイン誘導体等の発泡防止剤、ワキ防止剤、
硬化触媒、硬化促進剤、可塑剤、帯電防止剤、微粒子状
酸化アルミニウム等の帯電制御剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、酸化防止剤、顔料分散剤、難燃剤、流動性付与剤
を挙げることができる。
【0021】本発明のプレコート材用意匠性粉体塗料組
成物を製造するには、上記の結晶性ポリテトラフルオロ
エチレンおよび粉体塗料成分を粉体塗料成分100質量
部に対して0.01〜5質量部の割合でドライブレンド
を行う。
【0022】上記のドライブレンド後、押出し機を使用
して塗料原料混合物を加熱溶融しながら混練を行い、押
出し後冷却して粗粉砕する。こうして得られた粗粉砕粒
子をさらに微粉砕した後、分級機を用いて微小粒子と粗
大粒子を取り除き、所定の粒度分布の粉体塗料組成物を
製造することができる。
【0023】上記製造法によって製造された本発明の意
匠性粉体塗料組成物は、体積平均粒子径が3〜50μm
であることが好ましく、さらには10〜30μmである
ことが好ましい。なお、上記体積平均粒子径は一般的に
粉体塗料の分野で用いられているレーザー光散乱法によ
る粒子径測定装置によって決定することができる。上記
体積平均粒子径が3μm未満の場合は、塗料製造工程が
複雑化する場合があり、また、被塗装物に対する粉体塗
料の塗着効率が低下する場合がある。一方、体積平均粒
子径が50μmを超える場合は、膜厚が薄い場合に塗り
ムラが目立ち、塗膜の隠蔽性および塗膜の平滑性が低下
することがある。
【0024】本発明の意匠塗膜の形成方法には、粉体塗
装ガンを用いた静電粉体塗装法を採用することが好まし
い。静電粉体塗装法は、導電性被塗物を接地した後、コ
ロナ帯電型塗装ガン、摩擦帯電型塗装ガン、例えばメサ
ック社製の静電電界クラウド流動浸漬塗装装置等の粉体
塗装ガンを用いて、粉体塗料をプレコート材にスプレー
することにより行われる。
【0025】コロナ帯電型塗装ガンを使用する場合、コ
ロナ放電処理により粉体塗料組成物に加える荷電圧は、
好ましくは−50〜−100KV、さらに好ましくは塗
着効率と外観の観点から−60〜−90KVに設定す
る。
【0026】一方、摩擦帯電型塗装ガンを使用する場
合、粉体塗料組成物の内部発生電流値は、塗着効率と外
観の観点から、1.0〜8.0μAとなるよう摩擦帯電
処理することが好ましい。
【0027】また、上記各塗装ガンの好ましい吐出量
は、50〜400g/分、吐出圧は、4.9×104
4.9×105Paである。さらに、塗装ガン先端から
被塗物までの距離は、10〜50cmが好ましく、これ
らの範囲で塗装することにより、粉体塗料中の粒子を塗
着効率良く、導電性のプレコート材に静電的に付着させ
て未硬化の粉体塗膜層を形成させることができる。そし
て、この粉体塗膜層を150〜260℃の温度で所定の
時間焼き付けることにより、本発明のテクスチャー模様
の意匠性塗膜が完成する。焼付後の塗膜厚(設定膜厚)
は、10〜150μm、さらには20〜60μmが好ま
しい。
【0028】本発明の意匠性塗膜の形成方法、および意
匠性を有する塗装プレコート材に適用する上記導電性プ
レコート材の例として、冷延鋼板、各種めっき鋼板、ス
テンレス板、アルミニウム板、マグネシウム合金等の各
種プレコート用金属板または加工品、これらの金属を脱
脂や化成処理等により表面処理した各種プレコート用金
属板または加工品、導電プライマー等を塗布して導電処
理したプレコート用プラスチック板または加工品等が挙
げられる。
【0029】上記方法によって形成された本発明の塗装
プレコート材は、導電性基材上に結晶性ポリテトラフル
オロエチレンを含有する粉体塗料が塗装されており、塗
膜面は、艶消し布目調パターン模様であるテクスチャー
調の意匠を有する。なお、結晶性ポリテトラフルオロエ
チレンは、粉体塗料成分100質量部に対して僅か0.
01〜5質量部程度の添加量であるため、塗膜を脆弱化
することはない。したがって折り曲げ等の加工にも強く
塗膜割れや塗膜剥離を起こさない。
【0030】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに具体的に説明する。なお、配合量は特に断りの
ない限り質量部を表す。
【0031】実施例1 〔プレコート材用粉体塗料組成物の調製〕熱硬化性ポリ
エステル樹脂60部(「ファインディックM−807
6」、大日本インキ化学工業社製。水酸基価43)、硬
化剤16部(「クレランUI」、住友バイエルウレタン
社製ブロックポリイソシアネート)、二酸化チタン30
部、カーボンブラック0.3部、ベンゾイン0.5部、
およびシリコーン系表面調整剤0.1部(「YF−39
19」、東芝シリコーン社製)を混合して粉体塗料成分
を調整した。
【0032】次に、この粉体塗料成分100質量部に対
して結晶性ポリテトラフルオロエチレン(「パウダーテ
ックス61」、平均粒径0.3〜0.5μm、Sham
rock Technologies Inc.社製)
を0.05部含有させて、混合機(「スーパーミキサ
ー」、日本スピンドル社製)によって約3分間混合して
混合物を得た。次に、上記混合物を、約100℃で溶融
混練し、それを室温まで冷却して粉砕機(「アトマイザ
ー」、不二パウダル社製)によって粗粉砕し、さらに微
粉砕機ジェットミル(「IDS−2型」、日本ニューマ
チック工業社製)を用いて微粉砕した。
【0033】こうして得られた粉体を気流分級機(「D
S−2型」、日本ニューマチック工業社製)によって分
級し、微小粒子と粗大粒子を除去した。得られたポリエ
ステル樹脂系の粉体塗料組成物は、体積平均粒子径が2
5μmの濃色グレー系粉体塗料組成物であった。なお、
体積平均粒径および粒度分布は、粒度分析計(「マイク
ロトラックHRAX−100」、日機装社製)を用いて
測定し、測定試料はサンプルビンにポリオキシエチレン
(10)オクチルフェニルエーテル0.1質量%水溶液
50gと測定対象である粉体塗料組成物0.5gとを加
え、このサンプル瓶を超音波洗浄機(「SILENTS
ONIC UT−105」、シャープ社製)により超音
波振動させた水中に3分間浸漬させた粉体塗料分散水を
用いた。
【0034】〔塗装方法〕上記によって得られた粉体塗
料組成物を、600mm×300mmで厚さが0.5m
mのリン酸亜鉛処理プレコート鋼板に、以下のような手
順で塗装した。先ず鋼板の平面が塗装方向に対して垂直
になるように、アースが取られた導電性水平ベルトコン
ベアに設置し、次に、コロナ帯電塗装ガン(「PG−
1」、GEMA社製)のガンヘッド先端部から鋼板まで
の距離が15cmとなるように塗装ガンをセットし、塗
装ガン印加電圧−80KV、設定膜厚25〜35μmで
塗装した。得られた塗着プレコート鋼板を板温度230
℃で5分間(後述の実施例8および9では板温度180
℃で20分間)、熱風式焼き付け乾燥炉内で焼き付けて
硬化させ、テクスチャー模様の意匠性を有する塗装プレ
コート鋼板を得た。この鋼板の意匠性および折り曲げ加
工性を下記によって評価し、結果を表1に示した。
【0035】<意匠性の評価>形成された塗装鋼板上
に、コントロール用布地(サテン)を部分的に重ね、目
視でテクスチャー模様の類似性を判定する。 ◎…類似性が非常に高い ○…かなり似ている △…それほど似ていない ×…まったく異なる
【0036】<折り曲げ加工性>塗装されたプレコート
鋼板(0.5mm厚さ)に、0.5mm厚さの金属板2
枚を重ねたものを挟んで折り曲げ(2T屈曲)した際
に、その屈曲部位に発生する塗膜の割れを目視とルーペ
(10倍拡大)によって評価した。 ◎…ルーペでも割れが観察されない ○…目視では割れが観察されないが、ルーペでは、微小
な割れが観察される △…目視で割れが観察される。曲げ部からの塗膜剥離は
起こしていない ×…目視で割れが観察できる
【0037】実施例2〜10、比較例1 実施例1の熱硬化性樹脂種類、樹脂配合量、硬化剤種
類、硬化剤配合量、結晶性ポリテトラフルオロエチレン
の種類と配合量を変化させた以外は実施例1と同様にし
て粉体塗料組成物を調製し、それぞれを、実施例1と同
様の方法でプレコート鋼板に塗装後焼き付けて塗装プレ
コート鋼板を形成した。これらの組成および結果を表1
に示した。
【0038】比較例2 実施例1の結晶性ポリテトラフルオロエチレンに代え
て、平均粒径40μmのナイロン樹脂ビーズを6部添加
した以外は実施例1と同様にして意匠性を有する塗装鋼
板を形成した。これらの組成および評価を表1に示し
た。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果から明らかなように、実施例に
よって形成した塗装プレコート鋼板は、いずれも実際の
布目と非常に似通ったテクスチャー模様を再現できてお
り、また、折り曲げ加工性も十分な、従来にない優秀な
ものであることが明確である。
【0041】
【発明の効果】本発明の、プレコート材用意匠性粉体塗
料組成物は、意匠形成用添加剤として平均粒径0.05
〜5μmの結晶性ポリテトラフルオロエチレンを含有す
る。この結晶性ポリテトラフルオロエチレンは、従来の
意匠形成用添加剤である樹脂ビーズに比較して、添加量
が少量であっても本物の布目に近い綺麗なテクスチャー
模様を形成することができる。また、結晶性ポリテトラ
フルオロエチレンの添加量が上記の通り少量で済むた
め、塗膜が脆くなる等の影響がなく、本発明の塗装プレ
コート材は加工性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 127/18 127/18 Fターム(参考) 4D075 CB02 CB25 DC02 DC38 EA02 EA19 EB18 EB55 EC07 EC24 EC53 EC54 4F100 AA21A AA37A AB03B AK01A AK18A AK41A AT00B BA02 CA02A CA13A CC00A DD01 DE01A EH46 GB08 GB31 GB33 GB48 GB81 HB21 JA11A JB13A JL01 JN26 4J038 CD091 CD122 CG001 CG002 DA032 DA112 DB001 DB002 DD001 DD002 DG111 DG161 DG191 DG301 DH002 GA03 GA06 JA35 JA39 JB12 JB18 JB32 KA03 MA02 MA14 NA01 PA02 PB05 PB07 PB09 PC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基価22〜100または酸価10〜1
    00の熱硬化性樹脂成分と硬化剤と顔料とを含有する粉
    体塗料成分中に、さらに、平均粒径が0.05〜5μm
    の結晶性ポリテトラフルオロエチレンが、前記粉体塗料
    成分100質量部に対して0.01〜5質量部含有され
    ていることを特徴とするプレコート材用意匠性粉体塗料
    組成物。
  2. 【請求項2】前記結晶性ポリテトラフルオロエチレンの
    平均粒径が、0.1〜2μmである請求項1記載のプレ
    コート材用意匠性粉体塗料組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2項記載の粉体塗料組成物
    をプレコート材に塗装し、テクスチャー模様塗膜を形成
    することを特徴とする意匠性塗膜の形成方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の形成方法によって得られ
    る、意匠性を有する塗装プレコート材。
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