JP2006348261A - ポリテトラフルオロエチレン水性分散液 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 標準比重(SSG)が2.170以下で平均粒径が0.4μm以下であるポリテトラフルオロエチレンを含む含フッ素重合体水性分散液。
含フッ素重合体水性分散液がさらに多分散度(重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで割った値)が1.15以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤を含む水性分散液は、含フッ素重合体水性分散液の好ましい態様である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、金属との接着性にすぐれた含フッ素重合体水性分散液を提供する。
本発明はまた、金属との接着性にすぐれ、環境に優しい含フッ素重合体水性分散液を提供する。
本発明はさらに、上記の金属との接着性にすぐれた含フッ素重合体水性分散液から得られる結着剤を提供する。
本発明はさらに、前記した結着剤を含む電極を提供する。
本発明の含フッ素重合体水性分散液は、金属との接着性にすぐれる上に、界面活性剤の分解がし易いというすぐれた性能を有する水性分散液であって、各種繊維の被覆剤、フイルム原料、塗料原料など広い範囲に適用可能な水性分散液である。
本発明によれば、本発明の含フッ素重合体水性分散液から得られる金属との接着性にすぐれた結着剤が提供される。
本発明において各物性の測定は、下記の方法によって行った。
含フッ素重合体微粒子の平均粒径は、マイクロトラックUPA150 Model No.9340(日機装社製)を用いて測定された値を示した。
ASTM D−4894により測定した。
乳化重合により得られるPTFE水性分散体を、純水を用いて15重量%濃度に調整する。その後ポリエチレン容器(1000ml容量)に約750ml入れ手で激しく振蕩して重合体を凝集させる。水から分離した重合体のパウダーを150℃で16時間乾燥する。乾燥した樹脂粉末12.0gを直径2.85cmの円筒形型中に入れてならし、30秒後に最終圧力が350kg/cm2となるよう圧力を次第に増加し、350kg/cm2の最終圧力で2分間保持する。
この標準比重は平均分子量の目安となり、一般に標準比重が低い程分子量は大きい。
(a)試験片の作成
厚さ約20μmのアルミ箔(300×100mm)に、カーボンペーストを約5g塗布し、もう1枚の同じサイズのアルミ箔をその上に重ねて、カーボンペーストをサンドイッチした形のものを作る。これを2本のローラーを有する電動圧延ローラーにかけて、厚みが約100〜150μmになるようプレスする。これを幅16mm× 長さ最大100mmの短冊状にカッターで切り取る。この短冊状のものを室温で12時間乾燥した後、電気オーブン(タバイエスペック(株)製 スーパーテンプオーブン 2TPH−201)にて130℃で30分乾燥する。その後、200℃で10分間熱処理して試験片とする。
(b)アルミ箔の剥離強度測定
各試験片の二枚のアルミ箔を剥離する強度を引張試験機((株)オリエンテック製 テンシロンUTM−1T)で測定する。
多分散度は、8020システム(東ソー(株)製:検出器:R18021)によって測定を行った。測定条件は以下の通りである。
カラム:TSK G1000HXL+TSK G2500HXL
移動相:THF 0.5ml/min
温度 :40℃
濃度 :1重量%
試料(界面活性剤)をPTFE製の容器に採取し、超高純度硝酸を添加し、容器を密閉した後にMW(マイクロ波)分解を行う。分解終了後、放冷し超純水で100倍に希釈してICP−MS法(高周波プラズマ質量分析)により金属成分の定量を行った。尚、内部標準元素としてInを分解液に予め添加した。
ICP−MS装置:横河アナリティカルシステムズ製 HP4500
MW分解装置:CEM社製 MDS2000
熱重量分析装置(TGA2050:TA Instruments社製)を使い、界面活性剤(約10mg)を窒素雰囲気中で室温から320℃まで毎分20℃で昇温し、320℃に保持して5時間の重量変化を測定した。
界面活性剤が熱により分解されると重量の減少が生じるが、分解が終了すると重量の変化が止まる。この重量変化が止まるまでの時間(分解が終了する時間)が短い程、熱分解し易いことがわかる。
本発明実施例および比較例で用いた界面活性剤は下記のとおりである。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤
レオコールTDN−90−80(商品名 ライオン(株)製)。Mw/Mnは1.12であり、アルカリ金属含有量は0.98ppmである。
2.160の標準比重(SSG)を持つPTFE水性分散体(濃度35%、平均粒径0.28μm)にポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤(レオコールTDN−90−80(ライオン(株)製)をPTFE100重量部に対して6重量%添加し、アンモニア水でpHを9.5〜10.0に調整して高分子量PTFE水性分散液を調製した。得られたPTFE水性分散液について、アルミとの接着性を測定した。結果を表1に示した。
2.210のSSGを持つPTFE水性分散体(濃度50%、平均粒径0.24μm)にポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤(商品名 レオコールTDN−90−80、ライオン(株)製)をPTFE100重量部に対して6重量%添加し、アンモニア水でpHを9.5〜10.0に調整して高分子量PTFE水性分散液を調製した。得られたPTFE水性分散液について、アルミとの接着性を測定した。結果を表1に示した。
本発明のPTFE水性分散液は、金属との接着性にすぐれるほか、環境にやさしいというすぐれた性能を有する水性分散液であって、各種繊維の被覆剤、フイルム原料、塗料原料など広い範囲に適用可能な水性分散液である。
本発明によれば、本発明のPTFE水性分散液から得られる金属との接着性にすぐれた結着剤が提供される。
Claims (5)
- 標準比重が2.170以下で平均粒径が0.4μm以下であるポリテトラフルオロエチレンを含む含フッ素重合体水性分散液。
- 前記ポリテトラフルオロエチレンと、多分散度(重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで割った値)が1.15以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤とを含む、請求項1に記載の含フッ素重合体水性分散液。
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤が、炭素数8〜18の脂肪族アルコールにエチレンオキサイドが5〜20個の割合で付加したものである請求項1または2に記載の含フッ素重合体水性分散液。
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤のアルカリ金属含有量が30ppm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素重合体水性分散液。
- ポリテトラフルオロエチレン100重量部当り、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤を2〜15重量部の割合で含有する請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素重合体水性分散液。
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