JP6226355B2 - リチウムイオン二次電池用バインダ、リチウムイオン二次電池用負極活物質層、及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用バインダ、リチウムイオン二次電池用負極活物質層、及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用バインダ、リチウムイオン二次電池用負極活物質層、及びリチウムイオン二次電池に関する。
例えば特許文献1に開示されるように、二次電池の一種として、リチウムイオン二次電池が知られている。リチウムイオン二次電池は、鉛電池やニッカド電池よりも高いエネルギー密度のエネルギーが得られるので、広く実用化されている。
ところで、リチウムイオン二次電池の負極活物質として、ケイ素系活物質またはスズ系活物質を使用することが提案されている。ケイ素系活物質またはスズ系活物質を負極活物質として使用することで、リチウムイオン二次電池の放電容量が向上することが期待されている。
特開2007−52940号公報
しかし、ケイ素系活物質及びスズ系活物質は、充放電の際の膨張収縮が激しいという問題があった。具体的には、ケイ素系活物質及びスズ系活物質は、充電時に膨張し、放電時に収縮する。したがって、ケイ素系活物質同士は収縮時に大きく離れるので、ケイ素系活物質同士の結着及び導電ネットワークが切断される。スズ系活物質も同様である。このため、ケイ素系活物質またはスズ系活物質を負極活物質として使用するリチウムイオン二次電池は、サイクル寿命が十分でないという問題があった。
この問題に関して、特許文献1は、水系バインダとしてポリアクリル酸のLi塩、Na塩、K塩、及びアンモニウム塩を開示する。しかし、負極活物質層のバインダとしてこれらのバインダを使用しても、サイクル寿命は改善しなかった。したがって、これらのバインダはケイ素系活物質及びスズ系活物質の膨張収縮を十分に抑えることができないと考えられる。
一方、リチウムイオン二次電池の水系バインダとしては、特許文献1に開示された水系バインダの他に、スチレンブタジエン共重合体(SBR)、水分散ポリビニリデンフロライド(PVdF)も知られている。しかし、負極活物質層のバインダとしてこれらのバインダを使用しても、サイクル寿命は改善しなかった。したがって、これらのバインダもケイ素系活物質及びスズ系活物質の膨張収縮を十分に抑えることができないと考えられる。
一方、リチウムイオン二次電池の有機溶媒系(溶剤系)バインダとして、ポリイミドが知られている。ポリイミドは、上述した水系バインダよりも固く、結着力も強いので、ケイ素系活物質及びスズ系活物質の膨張収縮を抑えることが期待される。しかし、ポリイミドを負極活物質層のバインダとするためには、負極合剤スラリーの溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を使用する必要がある。NMPは環境負荷が高いので、負極活物質層製造時に特別な配慮(例えば溶媒の回収等)が必要になる。さらに、ポリイミドの熱硬化温度は300℃以上であるため、負極合剤を高温で処理する必要もある。したがって、ポリイミドには、負極活物質層の製造に手間がかかるという別の問題があった。
このように、従来の水系バインダ及び溶剤系バインダでは、ケイ素系活物質及びスズ系活物質が有する問題をなんら解決することができなかった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ケイ素系活物質及びスズ系活物質の膨張収縮を抑えることができ、ひいては、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を向上することが可能な、新規かつ改良されたリチウムイオン二次電池用バインダ、リチウムイオン二次電池用負極活物質層、及びリチウムイオン二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、カルボキシル基含有ポリマーを含む有機酸と、環状構造を有する有機塩基と、を有することを特徴とする、リチウムイオン二次電池用バインダが提供される。
この観点によるリチウムイオン二次電池用バインダは、カルボキシル基含有ポリマーを含む有機酸と、環状構造を有する有機塩基と、を有する。これにより、リチウムイオン二次電池用バインダは、高いピール強度を実現することができる。したがって、リチウムイオン二次電池用バインダをリチウムイオン二次電池の負極活物質層に適用することで、負極活物質、すなわちケイ素系活物質及びスズ系活物質の膨張収縮を抑えることができる。これにより、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命が向上する。
ここで、有機塩基は、環状構造を有するアミンを含んでもよい。
この観点によれば、有機塩基は、環状構造を有するアミンを含むので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
また、環状構造を有するアミンは、芳香族アミン、脂環式アミン、及び環状アミンからなる群から選択されるいずれか1種以上であってもよい。
この観点によれば、環状構造を有するアミンは、芳香族アミン、脂環式アミン、及び環状アミンからなる群から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
また、芳香族アミンは、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、アニリン、3,5−ジアミノ安息香酸、メラミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上であってもよい。
この観点によれば、芳香族アミンは、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、アニリン、3,5−ジアミノ安息香酸、メラミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
また、脂環式アミンは、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、ノルボルネンアミン、アダマンタンメチルアミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上であってもよい。
この観点によれば、脂環式アミンは、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、ノルボルネンアミン、アダマンタンメチルアミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
また、環状アミンは、ピリジン、ピペリジン、アゾール、及びこれらの誘導体から選択されるいずれか1種以上であってもよい。
この観点によれば、環状アミンは、ピリジン、ピペリジン、アゾール、及びこれらの誘導体から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
また、アゾールは、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、及びトリアゾールからなる群から選択されるいずれか1種以上であってもよい。
この観点によれば、アゾールは、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、及びトリアゾールからなる群から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
また、熱硬化温度が180℃以下であってもよい。
この観点によれば、熱硬化温度が180℃以下であるので、負極製造の手間が低減される。
本発明の他の観点によれば、上記のリチウムイオン二次電池用バインダと、ケイ素系活物質及びスズ系活物質のうち少なくとも一方を含む負極活物質と、を含むことを特徴とする、リチウムイオン二次電池用負極活物質層が提供される。
この観点によれば、リチウムイオン二次電池用バインダによって負極活物質、すなわちケイ素系活物質及びスズ系活物質の膨張収縮を抑えることができる。したがって、この観点による負極活物質層をリチウムイオン二次電池に適用することで、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命が向上する。
本発明の他の観点によれば、上記の負極活物質層を有することを特徴とする、リチウムイオン二次電池が提供される。
この観点によれば、リチウムイオン二次電池用バインダによって負極活物質、すなわちケイ素系活物質及びスズ系活物質の膨張収縮を抑えることができるので、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命が向上する。
以上説明したように本発明に係るリチウムイオン二次電池用バインダは、高いピール強度を実現することができる。したがって、リチウムイオン二次電池用バインダをリチウムイオン二次電池の負極活物質層に適用することで、負極活物質、すなわちケイ素系活物質及びスズ系活物質の膨張収縮を抑えることができる。これにより、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命が向上する。
本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の概略構成を示す断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(リチウムイオン二次電池の構成)
まず、図1に基づいて、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10の構成について説明する。
リチウムイオン二次電池10は、正極20と、負極30と、セパレータ層40とを備える。リチウムイオン二次電池10の充電到達電圧(酸化還元電位)は、例えば4.3V(vs.Li/Li)以上5.0V以下、特に4.5V以上5.0V以下となる。リチウムイオン二次電池10の形態は、特に限定されない。即ち、リチウムイオン二次電池10は、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等のいずれであってもよい。
正極20は、集電体21と、正極活物質層22とを備える。集電体21は、導電体であればどのようなものでも良く、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、及びニッケルメッキ鋼等で構成される。
正極活物質層22は、少なくとも正極活物質を含み、導電剤と、正極活物質用バインダとをさらに含んでいてもよい。正極活物質は、例えばリチウムを含む固溶体酸化物であるが、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵及び放出することができる物質であれば特に制限されない。固溶体酸化物は、例えば、LiMnCoNi(1.150≦a≦1.430、0.45≦x≦0.6、0.10≦y≦0.15、0.20≦z≦0.28)、LiMnCoNi(0.3≦x≦0.85、0.10≦y≦0.3、0.10≦z≦0.3)、LiMn1.5Ni0.5となる。正極活物質の含有比(含有量)は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用可能な含有比であればよい。
導電剤は、例えばケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛等であるが、正極の導電性を高めるためのものであれば特に制限されない。導電剤の含有比は特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用可能な含有比であればよい。
正極活物質用バインダは、例えばポリフッ化ビニリデン、エチレンプロピレンジエン三元共重合体、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース等であるが、正極活物質及び導電剤を集電体20上に結着させることができるものであれば、特に制限されない。正極活物質用バインダの含有比も特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用可能な含有比であればよい。正極活物質層22の合剤密度も特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用可能な合剤密度であればよい。正極活物質層の合剤密度は、正極活物質層の圧延後の面密度を正極活物質層の圧延後の厚さで除算することで得られる。後述する負極活物質層についても同様である。
正極活物質層22は、例えば、正極活物質、導電剤、及び正極活物質用バインダを乾式混合することで正極合剤を形成し、この正極合剤を適当な有機溶媒に分散させることで正極合剤スラリーを形成し、この正極合剤スラリーを集電体21上に塗工し、乾燥、圧延することで形成される。
負極30は、集電体31と、負極活物質層32とを含む。集電体31は、導電体であればどのようなものでも良く、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、及びニッケルメッキ鋼等で構成される。
負極活物質層32は、負極活物質及び負極活物質用バインダ(リチウムイオン二次電池用バインダ)を含む。負極活物質は、ケイ素系活物質及びスズ系活物質のうち、少なくとも一方を含む。ケイ素系活物質は、ケイ素単体微粒子、ケイ素酸化物微粒子、これらと黒鉛活物質との混合物、及びケイ素を基本材料とした合金等である。ケイ素の酸化物は、SiO(xは1または2)で表される。ケイ素を基本材料とした合金としては、ケイ素が析出していてそのケイ素がリチウムを吸蔵放出するものであれば特に制限はなく、例えば、ケイ素とTi、Ni、Cu、Fe、Co等の遷移金属との合金が挙げられる。これらケイ素と組み合わせる遷移金属は1種、もしくは2種類以上用いても構わない。ケイ素と組み合わせる遷移金属の重量比は、ケイ素1質量部に対して、0.05質量部から10質量部の範囲であることが望ましい。また、ケイ素を基本材料とした合金としては、MgSiやFeSi等の金属間化合物も用いることができる。スズ系活物質は、スズ単体微粒子、スズ酸化物微粒子、これらと黒鉛活物質との混合物、及びスズを基本材料とした合金である。スズ酸化物としては、例えばSnО(1.4≦y≦2.0)が挙げられる。スズを基本材料とした合金としては、例えばCuSn、CuSn、MnSn、FeSn、NiSn、CoSn等が挙げられる。
ケイ素系活物質及びスズ系活物質は、充放電時に大きく膨張収縮することが知られている。したがって、本実施形態に係る負極活物質は、充放電時に大きく膨張収縮する。本発明者は、このような負極活物質に好適な負極活物質用バインダについて鋭意検討を重ね、本実施形態に係る負極活物質用バインダに想到した。
すなわち、従来の水系バインダでは、サイクル寿命は改善しなかった。したがって、従来の水系バインダでは、負極活物質の膨張収縮を抑えることができなかったと考えられる。本発明者は、従来の水系バインダは、柔らかく、かつ結着力が弱いために、負極活物質の膨張収縮を抑えることができないと考えた。
そこで、本発明者は、水系バインダのリジッド性及び結着力を表す指標としてピール強度を導入し、水系バインダのピール強度を大きくする技術について鋭意検討した。この結果、本発明者は、ポリアクリル酸を含む水系バインダに環状構造を有する有機塩基を添加することで、水系バインダのピール強度を飛躍的に向上させることができることを見出した。そして、本発明者は、このような知見に基づいて、本実施形態に係る負極活物質用バインダに想到した。本実施形態に係る負極活物質用バインダは、ピール強度が強いので、負極活物質同士を強固に結合し、かつ、負極活物質の膨張収縮を抑えることができると推測される。
本実施形態に係る負極活物質用バインダは、カルボキシル基含有ポリマーを含む有機酸と、環状構造を有する有機塩基と、を有する。すなわち、負極活物質用バインダは、有機酸が有機塩基によって中和された有機塩となっている。負極活物質用バインダは、このような構造を有することで、非常に大きなピール強度を実現している。なお、本発明者は、有機塩基の環状構造がピール強度の発現に寄与していると考えている。
また、負極活物質用バインダは水系バインダであるので、負極合剤スラリーの溶媒として水を使用することができる。したがって、溶媒の環境負荷がNMP等の有機溶媒に比べて極めて低いので、負極活物質層32の製造時に特別な配慮が不要となる。
負極活物質用バインダの有機塩基は、具体的には、環状構造を有するアミンを含む。ここで、環状構造を有するアミンは、例えば、芳香族アミン、脂環式アミン、及び環状アミンからなる群から選択されるいずれか1種以上である。
芳香族アミンは、アンモニアの水素原子が芳香族化合物で置換されることで形成されるアミンである。ここで、芳香族化合物を構成する芳香環は複素環であってもよい。芳香族アミンは、例えば、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、アニリン、3,5−ジアミノ安息香酸、メラミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上である。
脂環式アミンは、アンモニアの水素原子が脂環式化合物で置換されたアミンである。脂環式化合物は複素環を含んでいてもよい。脂環式アミンは、例えば、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、ノルボルネンアミン、アダマンタンメチルアミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上である。
環状アミンは、アミンの窒素原子が複素環の一部を構成するアミンである。環状アミンは、例えば、ピリジン、ピペリジン、アゾール、及びこれらの誘導体から選択されるいずれか1種以上である。ここで、アゾールは、例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、及びトリアゾールからなる群から選択されるいずれか1種以上である。
有機塩基は、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、アニリン、3,5−ジアミノ安息香酸、メラミン、及びクロヘキシルアミンからなる群から選択されるいずれか1種以上であることが溶解性等の観点から好ましい。
有機酸は、少なくともカルボキシル基含有ポリマーを含む。有機酸は、ポリアスパラギン酸や天然高分子のアルギン酸、或いはアクリル酸のホモポリマーであっても良いし、アクリル酸及び他の単量体のコポリマーであってもよい。
アクリル酸に共重合される単量体(他の単量体)は、リチウムイオン二次電池の水系バインダとして使用されるものであれば特に制限されない。他の単量体は、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルのようなニトリル基含有単量体、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミドのようなアミド基含有単量体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ビニル安息香酸、カルボキシエチルアクリレートのようなカルボキシル基含有単量体、ビニルベンゼンスルホン酸のようなスルホ基含有単量体、アッシドホスホキシエチルメタクリレート(例えば、ユニケミカル(株)製、商品名:Phosmer M)、アッシドホスホキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート(例えば、ユニケミカル(株)製、商品名:Phosmer PE)、3−クロロ−2−アッシドホスホキシプロピルメタクリレート(例えば、ユニケミカル(株)製、商品名:Phosmer CL)、アッシドホスホキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート(例えば、ユニケミカル(株)製、商品名:Phosmer PP) のようなリン酸基含有単量体が挙げられる。
単量体の他の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート等の短鎖(メタ)アクリル酸エステル類、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、マレイン酸イミド、フェニルマレイミド、(メタ)アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アリルスルホン酸ナトリウム、(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、なども挙げられる。
単量体の他の例としては、エトキシジエチレングリコールアクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートEC−A)、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートMTG−A,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAM−30G)、メトキシポリ(n=9)エチレングリコールアクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレート130−A,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAM−90G)、メトキシポリ(n=13)エチレングリコールアクリレート(例えば、商品名:NKエステルAM−130G)、メトキシポリ(n=23)エチレングリコールアクリレート(例えば、新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAM−230G)、オクトキシポリ(n=18)エチレングリコールアクリレート(例えば、新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルA−OC−18E)、フェノキシジエチレングリコールアクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートP−200A,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAMP−20GY)、フェノキシポリ(n=6)エチレングリコールアクリレート(例えば、新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAMP−60G)、ノニルフェノールEO付加物(n=4)アクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートNP−4EA)、ノニルフェノールEO付加物(n=8)アクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートNP−8EA)、メトキシジエチレングリコールメタクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステルMC,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルM−20G)、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステルMTG)、メトキシポリ(n=9)エチレングリコールメタクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステル130MA,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルM−90G)、メトキシポリ(n=23)エチレングリコールメタクリレート(例えば、新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルM−230G)、メトキシポリ(n=30)エチレングリコールメタクリレート(例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステル041MA)等のエチレングリコール系(メタ)アクリレート類が挙げられる。
単量体の他の例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の長鎖(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
単量体の他の例としては、フルオロアルキル基を有する、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルアクリレート、2,2,3,4,4,4−へキサフルオロブチルアクリレート、ノナフルオロイソブチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ノナデカフルオロデシルアクリレート等のアクリレート化合物、ノナフルオロ−t−ブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロオクチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニルメタクリレート等などが挙げられる。これらの他の単量体は、単独で又は二種類以上組み合わせて用いることができる。アクリル酸と他の単量体との混合比は特に制限されない。
単量体は、アクリル酸、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸ブチル、メトキシトリエチレングリコールメタアクリレート、及びアクリルアミドから選択されるいずれか1種以上であることが、合成のし易さの観点から好ましい。
また、負極活物質用バインダは、上記のような構成を有するので、熱硬化温度(乾燥温度、キュア温度)は180℃以下となる。このため、負極活物質層32の製造の手間が低減される。
有機酸と有機塩基との混合比(質量比)については特に制限されないが、有機酸1質量部に対して有機塩基0.3〜0.8質量部であることが好ましい。混合比がこの範囲内の値となる場合に、サイクル寿命が特に向上する。また、負極活物質及び負極活物質用バインダの含有比も特に制限されず、リチウムイオン二次電池の負極活物質層に適用可能な含有比であればよい。また、負極活物質層32の合剤密度も特に制限されず、リチウムイオン二次電池の負極活物質層に適用可能な合剤密度であればよい。
セパレータ層40は、セパレータと、電解液とを含む。セパレータは、特に制限されず、リチウムイオン二次電池のセパレータとして使用されるものであれば、どのようなものであってもよい。セパレータとしては、優れた高率放電性能を示す多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。非水電解質電池用セパレータを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。
電解液は、従来からリチウム二次電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。電解液は、非水溶媒に電解質塩を含有させた組成を有する。非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル類;テトラヒドロフランまたはその誘導体;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;エチレンスルフィド、スルホラン、スルトンまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、電解質塩としては、例えば、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF,LiSCN,LiBr,LiI,LiSO,Li10Cl10,NaClO,NaI,NaSCN,NaBr,KClO,KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCFSO,LiN(CFSO,LiN(CSO,LiN(CFSO)(CSO),LiC(CFSO,LiC(CSO,(CHNBF,(CHNBr,(CNClO,(CNI,(CNBr,(n−CNClO,(n−CNI,(CN−maleate,(CN−benzoate,(CN−phtalate、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム等の有機イオン塩等が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。なお、電解質塩の濃度は、従来のリチウム二次電池で使用される非水電解液と同様でよく、特に制限はない。本実施形態では、適当なリチウム化合物(電解質塩)を0.1〜5mol/L程度の濃度で含有させた電解液を使用することができる。
(リチウムイオン二次電池の製造方法)
次に、リチウムイオン二次電池10の製造方法について説明する。リチウムイオン二次電池10の製造方法は特に制限されず、任意の製造方法が適用可能である。例えば、正極20は、以下のように製造される。まず、正極活物質、導電剤、及び正極活物質用バインダを混合した正極合剤を、有機溶媒(例えばN−メチル−2−ピロリドン)に分散させることで正極合剤スラリーを形成する。次いで、正極合剤スラリーを集電体21上に形成(例えば塗工)し、乾燥させることで、正極活物質層22を形成する。なお、塗工の方法は、特に限定されない。塗工の方法としては、例えば、ナイフコーター法、グラビアコーター法等が考えられる。以下の各塗工工程も同様の方法により行われる。次いで、プレス機により正極活物質層22をプレスする。これにより、正極20が製造される。
負極30も、正極20と同様に製造される。まず、負極活物質及び負極活物質層バインダを混合することで負極合剤を作製し、負極合剤を溶媒(例えば水)に分散させることで負極合剤スラリーを形成する。次いで、負極合剤スラリーを集電体31上に形成(例えば塗工)し、乾燥させることで、負極活物質層32を形成する。次いで、プレス機により負極活物質層32をプレスする。これにより、負極30が製造される。
次いで、セパレータを正極20及び負極30で挟むことで、電極構造体を作製する。次いで、電極構造体を所望の形態(例えば、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等)に加工し、当該形態の容器に挿入する。次いで、当該容器内に上記組成の電解液を注入することで、セパレータ40内の各気孔に電解液を含浸させる。これにより、リチウムイオン二次電池10が製造される。
以下、実施例により本実施形態をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
(有機酸の合成例)
まず、有機酸の合成例1−1〜1−4について説明する。
(合成例1−1)
合成例1−1では、アクリル酸/アクリロニトリル/スチレン=70/20/10質量%の有機酸を合成した。
具体的には、攪拌機、温度計、冷却管、送液ポンプを装着した0.5リットルの4つ口フラスコ内に、水270gを加えた。ついで、アスピレーターで内圧を20mmHgに減圧し、窒素で内圧を常圧に戻す操作を3回繰り返した。ついで、フラスコ内を窒素雰囲気に保ち、水を攪拌しながらオイルバスで60℃に加熱した。その後、過硫酸アンモニウム0.12gを水5gに溶解することで過硫酸アンモニウム水溶液を作製し、過硫酸アンモニウム水溶液をフラスコに加えた。過硫酸アンモニウム水溶液をフラスコ内の水に加えた直後から、アクリル酸(和光純薬社製)21.0g、アクリロニトリル(和光純薬社製)6.0g、及びスチレン(和光純薬社製)3.0gの混合物を送液ポンプで2時間掛けて滴下した。
フラスコ内の水溶液を継続して4時間攪拌した後、フラスコ内の水溶液を80℃に昇温した。更に水溶液を継続して2時間攪拌した。これにより、アクリル酸/アクリロニトリル/スチレン=70/20/10質量%の有機酸を合成した。
フラスコ内の水溶液を室温まで冷却した後、水溶液をアルミパンに約1ml量り取り、160℃に加熱したホットプレート上で15分間乾燥させた。次いで、残渣物の質量を測定し、測定値にもとづいて、残渣物の質量%(すなわち、不揮発分の質量%)を算出した。この結果、不揮発分の質量%は9.98質量%であった。なお、不揮発分の質量%は、残渣物の質量を水溶液の質量で除算することで算出される。更に水溶液を100mlビーカーに約0.5ml量り取り、蒸留水45mlで希釈した。ついで、希釈された水溶液を0.05Mの水酸化カリウムエタノール溶液を用いて滴定した。この結果、有機酸の酸価は、542mgKOH/g(理論値545mgKOH/g)であった。また、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC,ポリエチレングリコール換算)を行い、この結果に基づいて有機酸の重量平均分子量を算出した。この結果、合成例1により作製された有機酸の重量平均分子量は520000であった。
(合成例1−2)
合成例1−2では、アクリル酸/アクリル酸ブチル/スチレン=70/20/10質量%の有機酸を合成した。
具体的には、単量体をアクリル酸(和光純薬社製)21.0g、アクリル酸ブチル(和光純薬社製)6.0g、スチレン(和光純薬社製)3.0gの混合物とした以外は、全て合成例1−1と同様の処理を行った。有機酸の不揮発分の質量%を合成例1−1と同様の方法で算出したところ9.96質量%であった。更に有機酸の酸価を合成例1−1と同様の方法で測定した結果、543mgKOH/g(理論値545mgKOH/g)であった。また、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC,ポリエチレングリコール換算)から算出された重量平均分子量は460000であった。
(有機酸の合成例1−3)
合成例1−3では、アクリル酸/メトキシトリエチレングリコールメタアクリレート/スチレン=70/20/10質量%の有機酸を合成した。
具体的には、単量体をアクリル酸(和光純薬社製)21.0g、メトキシトリエチレングリコールメタアクリレート(Aldrich社製)6.0g、スチレン(和光純薬社製)3.0gの混合物とした以外は、全て合成例1−1と同様の処理を行った。有機酸の不揮発分の質量%を合成例1−1と同様の方法で算出したところ、9.96質量%であった。更に有機酸の酸価を合成例1−1と同様の方法で測定した結果、541mgKOH/g(理論値545mgKOH/g)であった。また、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC,ポリエチレングリコール換算)から算出された重量平均分子量は400000であった。
(合成例1−4)
合成例1−4では、アクリル酸/アクリルアミド/スチレン=70/20/10質量%の有機酸を合成した。
具体的には、単量体をアクリル酸(和光純薬社製)21.0g、アクリルアミド(和光純薬社製)6.0g、スチレン(和光純薬社製)3.0gの混合物とした以外は、全て合成例1−1と同様の処理を行った。有機酸の不揮発分の質量%を合成例1−1と同様の方法で算出したところ9.98質量%であった。更に有機酸の酸価を合成例1−1と同様の方法で測定した結果、543mgKOH/g(理論値545mgKOH/g)であった。また、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC, ポリエチレングリコール換算)から算出された重量平均分子量は680000であった。合成例1〜4の結果をまとめて表1に示す。
Figure 0006226355
(負極活物質用バインダの合成例)
つぎに、負極活物質用バインダの合成例2−1〜2−19を説明する。
(合成例2−1)
まず、200mlの密閉可能なプラスチック容器にポリアクリル酸(Aldrich社製,重量平均分子量450000)の10質量%水分散液50gを計り取った。この水分散液では、分散液総質量中の10質量%がポリアクリル酸となる。ついで、有機塩基(中和剤)であるパラフェニレンジアミン(東京化成社製)1.90g(ポリマー1質量部に対して0.38質量部)をポリアクリル酸の水分散液に加え、混合液を遊星撹拌脱泡装置(Thinky社製,自転800rpm,公転2000rpm)で5分間攪拌した。これにより、負極活物質用バインダの水溶液を得た。得られた水溶液をアルミパンに約1ml量り取り、160℃に加熱したホットプレート上で15分間乾燥させた。ついで、残渣物(不揮発分)の質量を測定し、測定値に基づいて、不揮発分の質量%を算出したところ13.3質量%であった。
(合成例2−2〜2−19)
有機酸及び有機塩基の組成を表2に示したものに変えたこと以外は全て負極活物質用バインダの合成例2−1と同様の処理を行うことで、合成例2−2〜2−19に係る負極活物質用バインダを作製した。なお、合成例2−19に係る負極活物質用バインダは、比較例に相当するものである。
Figure 0006226355
(※なお、合成例2−17では、1w/v%、20℃での粘度が0.5〜0.6Pa・sのアルギン酸を有機酸として用いた。)
(負極活物質用バインダの評価)
次に、以下の各処理を行うことで、負極活物質用バインダを評価した。
(負極(電極)の作製)
(負極作製例1)
まず、以下の処理によりケイ素系活物質(ケイ素系合金)を作製した。ここでケイ素合金の作製は、特許公開2001−297757記載の手法を参考に、ガスアトマイズ法を用いて行った。具体的には、Si粉末60質量%、Ti粉末20質量%、及びNi粉末20質量%をアルゴン雰囲気中で高周波溶解することで溶湯を形成した。ついで、この溶湯をタンディッシュに注湯し、タンディッシュの底部に設けた細孔を通して溶湯細流を形成した。そして、この溶湯細流に高圧のアルゴンガスを噴霧することで、溶湯を粉末化した。この粉末がケイ素系合金となる。冷却速度は、同じ条件で凝固させたアルミニウム−4質量%銅合金のデンドライトの二次アーム間の距離の測定により、10〜10℃/secであった。すなわち、100℃/secより十分に速い冷却速度であった。なお、熱処理は行わなかった。ついで、ケイ素系活物質80質量%、人造黒鉛10質量%、ケッチェンブラック2質量%、合成例2−1の負極活物質用バインダ8質量%を混合し、更に粘度調整のために水を加えて負極合剤スラリーを作製した。なお、負極合剤スラリー中の不揮発分は40質量%であった。測定方法は上述した方法とした。
次いで、乾燥後の合剤塗布量(面密度)が4.5mg/cmになるようにバーコータのギャプを調整し、このバーコータにより負極合剤スラリーを銅箔(集電体,10μm)へ均一に塗布した。次いで、負極合剤スラリーを80℃に設定した送風型乾燥機で15分乾燥した。ついで、乾燥後の負極合剤をロールプレス機により合剤密度が1.4g/ccとなるようにプレスした。ついで、負極合剤を150℃で6時間真空乾燥する(すなわち、負極活物質用バインダを熱硬化させる)ことで、負極集電体と負極活物質層とからなるシート状の負極を作製した。
(負極作製例2〜19)
合成例2−2〜2−19で得られた負極活物質用バインダを使用した以外は、全て負極作製例1と同様の処理を行うことで、負極作製例2〜19に係る負極を作製した。作製例19は比較例に相当する。なお、いずれの負極活物質用バインダも150℃で熱硬化した。すなわち、いずれの負極活物質用バインダも180℃以下の熱硬化温度を有することが確認された。
(ピール強度(密着性)評価)
各負極作製例1〜19で作製した負極を幅25mm、長さ100mmの短冊状に切り出した。ついで、両面テープを用いてガラス板に活物質面を被着面として張り合わせ、ピール強度試験用サンプルとした。剥離試験機((株)島津製作所社製SHIMAZU EZ−S)にピール強度試験用サンプルを装着し、180度ピールに於けるピール強度を測定した。結果をまとめて表3に示す。
Figure 0006226355
表3から明らかなように、負極作製例1〜18(実施例)に係る負極は、負極作製例19(比較例)と比べてピール強度が高いことが分かった。したがって、本実施形態に係る負極活物質用バインダを用いれば、密着性に優れる負極を作製できることが分かる。
(電池特性の評価)
次に、各負極を用いてリチウムイオン二次電池を作製し、各リチウムイオン二次電池の特性、具体的にはサイクル寿命を評価した。具体的には以下の処理を行った。
(リチウムイオン二次電池の作製)
まず、以下の処理により実施例1〜18、及び比較例に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例1)
まず、作製例1で作製された負極を直径1.3cmの円形に切断した。ついで、直径2.0cmのステンレス製コイン外装容器内で、直径1.5cmの円形に切断した金属リチウム、直径1.5cmの円形に切断した厚さ25μmのポリエチレン微多孔膜からなるセパレータ、直径1.3cmの円形に切断した負極、さらにスペーサーとして直径1.5cmの円形に切断した厚さ200μmの銅箔をこの順番に重ね合わせた。ついで、容器に電解液(1.4MのLiPF エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/フルオロエチレンカーボネート=10/70/20混合溶液(体積比))を溢れない程度に数滴垂らした。ついで、ポリプロピレン製のパッキンを介して、ステンレス製のキャップを容器に被せ、コイン電池作製用のかしめ器で容器を密封した。これにより、実施例1に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例2〜18、比較例)
作製例2〜19に係る負極を使用した以外は全て実施例1と同様の処理を行うことで、実施例2〜18、比較例に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
(負極膨張率の評価)
各実施例及び比較例に係るリチウムイオン二次電池を25℃で0.1Cの定電流−定電圧で充電したのち、グローブボックス中で電池を解体した。充電状態の負極を取り出し、ジエチルカーボネートで洗浄後、乾燥させ、マイクロゲージで負極の厚みを測定した。集電体の厚みを差し引いた負極活物質層の厚さを、充電前の負極活物質層の厚みで除することで、充電時の負極膨張率を求めた。結果をまとめて表4に示す。
(サイクル寿命の評価)
各実施例及び比較例に係るリチウムイオン二次電池を25℃で0.2Cの容量の定電流−定電圧で充電したのち、0.7Cの定電流で0.01Cまで放電する充放電サイクルを50回繰り返した。一方、1サイクル後の放電容量と50サイクル後の放電容量を測定した。
ついで、50サイクル後の放電容量を1サイクル後の放電容量で除することで、放電容量維持率(百分率)を算出した。容量維持率が大きいほどサイクル寿命が良いことを示す。評価結果をまとめて表4に示す。
Figure 0006226355
表4に示されるように、本実施形態の負極活物質用バインダを用いて作製されたリチウムイオン二次電池(実施例1〜18)は、電極の膨張率が小さく、放電容量維持率が高いことが分かる。この理由としては、実施例1〜18に係る負極活物質用バインダが高いピール強度によって負極活物質の膨張収縮を抑えたことが考えられる。
以上により、本実施形態によるリチウムイオン二次電池用バインダ、すなわち負極活物質用バインダは、ポリアクリル酸を含む有機酸と、環状構造を有する有機塩基と、を有する。これにより、負極活物質用バインダは、高いピール強度を実現することができるので、負極活物質の膨張収縮を抑えることができる。そして、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、サイクル寿命が向上する。
さらに、有機塩基は、環状構造を有するアミンを含むので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
さらに、環状構造を有するアミンは、芳香族アミン、脂環式アミン、及び環状アミンからなる群から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
さらに、芳香族アミンは、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、アニリン、3,5−ジアミノ安息香酸、メラミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
さらに、脂環式アミンは、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、ノルボルネンアミン、アダマンタンアミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
さらに、環状アミンは、ピリジン、ピペリジン、アゾール、及びこれらの誘導体から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
さらに、アゾールは、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、及びトリアゾールからなる群から選択されるいずれか1種以上であるので、負極活物質用バインダのピール強度が更に向上する。
さらに、熱硬化温度が180℃以下であるので、負極製造の手間が低減される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10 リチウムイオン二次電池
20 正極
21 集電体
22 正極活物質層
30 負極
31 集電体
32 負極活物質層
40 セパレータ層

Claims (4)

  1. カルボキシル基含有ポリマーを含む有機酸と、
    環状構造を有する有機塩基と、を有し、
    前記有機塩基は、脂環式アミンを含み、
    前記脂環式アミンは、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、ノルボルネンアミン、アダマンタンメチルアミン、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池用バインダ。
  2. 熱硬化温度が180℃以下であることを特徴とする、請求項に記載のリチウムイオン二次電池用バインダ。
  3. 請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用バインダと、
    ケイ素系活物質及びスズ系活物質のうち少なくとも一方を含む負極活物質と、を含むことを特徴とする、リチウムイオン二次電池用負極活物質層。
  4. 請求項記載の負極活物質層を有することを特徴とする、リチウムイオン二次電池。
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