JP5136946B2 - 非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物及びこれを用いた非水電解液系エネルギーデバイス用電極並びに非水電解液系エネルギーデバイス - Google Patents

非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物及びこれを用いた非水電解液系エネルギーデバイス用電極並びに非水電解液系エネルギーデバイス Download PDF

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本発明は、非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物及びこれを用いた非水電解液系エネルギーデバイス用電極並びに非水電解液系エネルギーデバイスに関する。
ノート型パソコンや携帯電話、PDAといった携帯情報端末の電源として、高いエネルギー密度を有する非水電解液系エネルギーデバイスであるリチウムイオン二次電池が広く使われている。
このリチウムイオン二次電池(以下、リチウム電池という)には、負極の活物質として、リチウムイオンの層間への挿入(リチウム層間化合物の形成)及び放出が可能な多層構造を有する炭素材料が用いられる。また、正極の活物質としては、リチウム含有金属複合酸化物が主に用いられる。
リチウム電池の電極は、これらの活物質とバインダ樹脂組成物及び溶剤(N−メチル−2−ピロリドン、水等)を混練してスラリーを調製し、次いで、これを転写ロール等で集電体である金属箔の片面又は両面に塗布し、溶剤を乾燥除去して合剤層を形成後、ロールプレス機等で圧縮成形して作製される。
上記バインダ樹脂組成物としては、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFという)が多用されている。
しかし、PVDFは、負極の集電体(銅箔)との接着性に乏しいため、PVDFを用いて負極を作製する場合、合剤層と集電体との界面の接着性を確保するには、負極活物質に対してPVDFを多量に配合しなければならず、リチウム電池の高容量化を妨げる要因となっている。
また、PVDFは、リチウム電池の電解液(充放電に伴う正・負極間でのリチウムイオンの授受を媒介する液体)に対する耐膨潤性が必ずしも十分ではないことから、電解液によって合剤層中のPVDFが膨潤すると、合剤層と集電体との界面や合剤層中の活物質同士の接触がルーズになる。このため、電極の導電ネットワークが次第に崩壊し、リチウム電池が充放電サイクルを繰り返すと、経時的に容量低下を起こす一因となっていた。
これらの問題の解決策として、特許文献1には、ガラス転移温度が0℃より高い(メタ)アクリロニトリル系重合体と、電極に柔軟性・可とう性を付与するゴム成分(ガラス転移温度が−80〜0℃で、N−メチル−2−ピロリドン溶解性の良好な非フッ化ビニリデン系重合体)をブレンドしたバインダ樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、上記ゴム成分は、活物質表面を覆いやすく、電池の充放電反応を阻害しやすい懸念がある。
一方、特許文献2には、(メタ)アクリロニトリル系重合体と、フッ化ビニリデン系重合体をブレンドしたバインダ樹脂組成物が提案されているが、上記(メタ)アクリロニトリル系重合体は、二トリル基の含有量が少ないので、電解液に対する充分な耐膨潤性が得られにくい。
また、特許文献1と同様、活物質表面を覆いやすく、電池の充放電反応を阻害しやすい問題があった。
特開2003−282061号公報 特開2003−317722号公報
本発明の目的は、電極の集電体との接着性及び電解液に対する耐膨潤性に優れ、なおかつ、電極の柔軟性・可とう性が良好な非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物(以下、バインダ樹脂組成物ということがある)を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、前記のバインダ樹脂組成物を用いることにより、高容量で、なおかつ、充放電サイクルにおける容量低下が小さい充放電特性に優れた非水電解液系エネルギーデバイス用電極並びに非水電解液系エネルギーデバイス、特にリチウム電池の電極及びリチウム電池を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ニトリル基の含有量が多いニトリル系重合体と、電極の柔軟性・可とう性を補うα−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸の共重合体のブレンド物を、非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物とすることにより、電解液に対する耐膨潤性及び電極の集電体との接着性に優れ、なおかつ、電極の柔軟性・可とう性が良好となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位を80質量%以上含むニトリル系重合体及びα−オレフィン由来の繰り返し単位とα,β−不飽和カルボン酸由来の繰り返し単位とを含むα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体を含有してなる非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記ニトリル基含有単量体が、アクリロニトリルである、非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記ニトリル系重合体が、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位と、カルボキシル基含有単量体由来の繰り返し単位及び/又は下記一般式(I)
Figure 0005136946
(式中、R1はH又はCH3、R2はH又は1価の炭化水素基、nは1〜50の整数である)
で表される単量体由来の繰り返し単位とを含むことを特徴とする非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記カルボキシル基含有単量体が、アクリル酸である非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記一般式(I)で表される単量体が、メトキシトリエチレングリコールアクリレートである、非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位1モルに対して、前記カルボキシル基含有単量体由来の繰り返し単位が0.01〜0.2モル及び/又は前記一般式(I)で表される単量体由来の繰り返し単位が0.001〜0.2モルである非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記α−オレフィンが、エチレンであり、前記α,β−不飽和カルボン酸が、アクリル酸である非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体が、メルトフローレート(ASTM D 1238)で5〜150g/10minに相当する分子量を有し、酸価が50〜250KOHmg/gである非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、含窒素系溶剤を含む有機溶剤と、該有機溶剤中に溶解した前記ニトリル系共重合体と、該有機溶剤中に分散した前記α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体とを含む、非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、集電体と、該集電体の少なくとも1面に設けられた合剤層とを有し、該合剤層が、活物質及び任意の導電性フィラを含む上記非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物からなる、非水電解液系エネルギーデバイス電極に関する。
また、本発明は、非水電解液系エネルギーデバイス電極を含む、非水電解液系エネルギーデバイスに関する。
さらに、本発明は、非水電解液系エネルギーデバイスがリチウム電池である、非水電解液系エネルギーデバイスに関する。
本発明のバインダ樹脂組成物は、集電体に対する接着性及び電解液に対する耐膨潤性に優れたニトリル基の含有量が多いニトリル系重合体と、電極の柔軟性・可とう性を補うα−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸の共重合体とを含むブレンド物からなっているので、電極の集電体との接着性及び電解液に対する耐膨潤性に優れ、なおかつ、電極の柔軟性・可とう性が良好である。このため、本発明のバインダ樹脂組成物を用いて作製される非水電解液系エネルギーデバイス電極を使用した非水電解液系エネルギーデバイスであるリチウム電池は、高容量で、なおかつ、充放電サイクルにおける容量低下が小さい。
(1)非水電解液系エネルギーデバイス用バインダ樹脂組成物
本発明の非水電解液系エネルギーデバイス用バインダ樹脂組成物は、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位を80質量%以上含むニトリル系重合体と、α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体とを含むことを特徴とする。
(1−1)ニトリル系重合体
本発明におけるニトリル系重合体としては、電解液に対する耐膨潤性等の点から、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位を、ニトリル系重合体に含まれる全繰り返し単位100質量%に対して、80質量%以上含むものであれば、特に制限はなく、ニトリル基含有単量体の単独重合体をはじめ、20質量%未満の割合で他の単量体由来の繰り返し単位を含む共重合体が挙げられる。例えば、ニトリル系重合体に含まれる全繰り返し単位の質量を100とする場合、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位/他の単量体由来の繰り返し単位の質量比は、80/20〜100/0、好ましくは、85/15〜99/1、より好ましくは、90/10〜95/5であることが適当である。
(1−1−1)ニトリル基含有単量体
本発明におけるニトリル基含有単量体としては、特に制限はないが、例えば、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルのようなアクリル系ニトリル基含有単量体、α−シアノアクリレート及びジシアノビニリデンのようなシアン系ニトリル基含有単量体、フマロニトリルのようなフマル系ニトリル基含有単量体などが挙げられる。これらの中では、重合のし易さ、コストパフォーマンス、電極の柔軟性・可とう性等の点で、アクリロニトリルが好ましい。
これらのニトリル基含有単量体は、単独で又は二種類以上組み合わせて用いられる。本発明のニトリル基含有単量体としてアクリロニトリルとメタクリロニトリルとを使用する場合、ニトリル基含有単量体の全量に対して、アクリロニトリルを、例えば、5〜95質量%、好ましくは、50〜95質量%含むことが適当である。
(1−1−2)他の単量体
本発明における他の単量体としては、ニトリル基を含まない単量体であれば特に制限はないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート等の短鎖(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5)の(メタ)アクリル酸エステル類、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、マレイン酸イミド、フェニルマレイミド、(メタ)アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アリルスルホン酸ナトリウム、(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩などの単量体が挙げられる。
特に、本発明における他の単量体としては、ニトリル基を含まないカルボキシル基含有単量体及び下記一般式(I)で表される単量体などが好ましく用いられる。
Figure 0005136946
(式中、R1はH又はCH3、R2は、H又は1価の炭化水素基、nは1〜50の整数である)
これらの中では、電極の集電体との接着性の向上等の点でカルボキシル基含有単量体が好ましく、電極の柔軟性・可とう性の向上等の点から前記一般式(I)で表される単量体が好ましい。これらの他の単量体は、単独又は二種類以上組み合わせて用いることができる。他の単量体として上記カルボキシル基含有単量体及び式(I)で表される単量体を組み合わせて使用するときは、例えば、他の単量体由来の繰り返し単位全体の質量を100とする場合、カルボキシル基含有単量体由来の繰り返し単位/式(I)で表される単量体由来の繰り返し単位の質量比は、99/1〜1/99、好ましくは、80/20〜20/80、より好ましくは、50/50であることが適当である。
本発明におけるカルボキシル基含有単量体としては、ニトリル基を含まないものであれば特に制限はないが、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸のようなアクリル系カルボキシル基含有単量体、クロトン酸のようなクロトン系カルボキシル基含有単量体、マレイン酸及びその無水物のようなマレイン系カルボキシル基含有単量体、イタコン酸及びその無水物のようなイタコン系カルボキシル基含有単量体、シトラコン酸及びその無水物のようなシトラコン系カルボキシル基含有単量体などが挙げられる。
これらの中では、重合のし易さ、コストパフォーマンス、電極の柔軟性・可とう性等の点で、アクリル酸が好ましい。これらのカルボキシル基含有単量体は、単独で又は二種類以上組み合わせて用いることができる。本発明のカルボキシル基含有単量体としてアクリル酸とメタクリル酸とを使用する場合、カルボキシル基含有単量体の全量に対して、アクリル酸を、例えば、5〜95質量%、好ましくは、50〜95質量%含むことが適当である。
本発明における前記一般式(I)で表される単量体としては、ニトリル基及びカルボキシル基を含まないものであれば、特に限定はない。
前記一般式(I)におけるnは1〜50、好ましくは、2〜30、より好ましくは2〜10の整数である。R2は、H又はニトリル基及びカルボキシル基を含まない1価の炭化水素基であり、例えば、炭素数1〜50、好ましくは炭素数1〜25、より好ましくは炭素数1〜12である1価の炭化水素基であることが適当である。炭素数が50以下であれば、電解液に対する十分な耐膨潤性を得ることができる。
ここで、炭化水素基としては、例えば、アルキル基、フェニル基が適当である。R2は、特に、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基であることが適当である。このアルキル基は、直鎖あるいは分岐鎖であってもよい。またこのアルキル基やフェニル基は、一部フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンや、窒素、リン、芳香環、炭素数3〜10のシクロアルカン等で置換されていてもよい。
具体的には、例えば市販の、エトキシジエチレングリコールアクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートEC−A)、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートMTG−A,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAM−30G)、メトキシポリ(n=9)エチレングリコールアクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレート130−A,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAM−90G)、メトキシポリ(n=13)エチレングリコールアクリレート(商品名:NKエステルAM−130G)、メトキシポリ(n=23)エチレングリコールアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAM−230G)、オクトキシポリ(n=18)エチレングリコールアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルA−OC−18E)、フェノキシジエチレングリコールアクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートP−200A,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAMP−20GY)、フェノキシポリ(n=6)エチレングリコールアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAMP−60G)、ノニルフェノールEO付加物(n=4)アクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートNP−4EA)、ノニルフェノールEO付加物(n=8)アクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートNP−8EA)、メトキシジエチレングリコールメタクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステルMC,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルM−20G)、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステルMTG)、メトキシポリ(n=9)エチレングリコールメタクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステル130MA,新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルM−90G)、メトキシポリ(n=23)エチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルM−230G)、メトキシポリ(n=30)エチレングリコールメタクリレート(共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステル041MA)等が挙げられる。
これらの中では、アクリロニトリルと共重合させる場合の反応性等の点から、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(前記一般式(I)のR1がH、R2がCH3、nが3)がより好ましい。これらの前記一般式(I)で表される単量体は、単独又は二種類以上組み合わせて用いることができる。
(1−1−3)各単量体繰り返し単位の含有量
ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位と、カルボキシル基含有単量体由来の繰り返し単位と、前記一般式(I)で表される単量体由来の繰り返し単位とのモル比は、例えば、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位1モルに対して、カルボキシル基含有単量体由来の繰り返し単位が存在するときは、この単位が0.01〜0.2モル、好ましくは0.02〜0.1、より好ましくは、0.03〜0.06モルであり、前記一般式(I)で表される単量体由来の繰り返し単位が存在するときは、この単位が0.001〜0.2モル、好ましくは0.003〜0.05モル、より好ましくは0.005〜0.02モルである。
カルボキシル基含有単量体由来の繰り返し単位が0.01〜0.2モル、式(I)で表される単量体由来の繰り返し単位が0.001〜0.2モルであれば、電解液に対する耐膨潤性を維持した状態で、集電体との接着性の向上、並びに電極の柔軟性・可とう性の向上を図ることができる。
(1−2)α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体
本発明におけるα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体は、α−オレフィン由来の繰り返し単位とα,β−不飽和カルボン酸由来の繰り返し単位とを含む共重合体であって、前記ニトリル系重合体と異なるものであれば特に制限はない。α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン等の炭素数2〜20、好ましくは、2〜10のα−オレフィンが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸等が挙げられる。本発明におけるα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体の中では、バインダ樹脂中又は合剤スラリー中への均一配合性や配合した後の経時安定性といった取扱い性、電解液に対する耐性(以下、耐電解液性という)に優れ、リチウム二次電池の長寿命化に寄与する等の点で、α−オレフィンがエチレンであり、α,β−不飽和カルボン酸がアクリル酸であるエチレン−アクリル酸共重合体が好ましい。これらのα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体は、単独又は二種類以上組み合わせて用いられる。
α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体に含まれるα−オレフィン由来の繰り返し単位とα,β−不飽和カルボン酸由来の繰り返し単位との質量比は、90/10〜10/90、好ましくは、80/20〜20/80、より好ましくは、50/50であることが適当である。α−オレフィン由来の繰り返し単位とα,β−不飽和カルボン酸由来の繰り返し単位との合計量は、α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体に含まれる全繰り返し単位100質量%に対し、80質量%以上、より好ましくは90質量%以上であることが好ましい。α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体は、α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体に含まれる全繰り返し単位100質量%に対し、例えば、20質量%以下、好ましくは、10質量%以下の割合でフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フルオロアルキルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエステル、不飽和二塩基酸モノエステル、ビニレンカーボネート等の、α−オレフィン及びα,β−不飽和カルボン酸以外の単量体由来の繰り返し単位を含んでもよい。これらの共重合体を構成する繰り返し単位成分は、二種類以上を組み合わせて用いることができる。例えば、α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体に含まれる全繰り返し単位の質量を100とする場合、[α−オレフィン由来の繰り返し単位とα,β−不飽和カルボン酸由来の繰り返し単位]/[α−オレフィン由来の繰り返し単位とα,β−不飽和カルボン酸由来の繰り返し単位以外の単量体由来の繰り返し単位]の質量比は、80/20〜100/0、好ましくは、85/15〜99/1、より好ましくは、90/10〜95/5であることが適当である。
本発明のα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体は、メルトフローレート(ASTM D 1238)で5〜150g/10min、好ましくは、5〜100g/10min、より好ましくは、10〜30g/10minに相当する分子量を有することが適当である。
ASTM D 1238は、125℃、荷重21.2N(2.16kgf)で10分間、試料を押し出したときに得られる量(g)を意味する試料のメルトフローレートの測定基準である。
また、本発明のα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体は、酸価が50〜250KOHmg/g、好ましくは、100〜200KOHmg/g、より好ましくは、120〜170KOHmg/gであることが適当である。
(1−3)ニトリル系重合体とα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体とのブレンド比
本発明の非水電解液系エネルギーデバイス用バインダ樹脂組成物におけるニトリル系重合体とα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体とのブレンド比は、特に制約はないが、例えば、質量比でニトリル系重合体/α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体が5/95〜95/5、好ましくは20/80〜90/10、より好ましくは40/60〜80/20であることが適当である。
(2)非水電解液系エネルギーデバイス用バインダ樹脂組成物の調製法
(2−1)バインダ樹脂組成物の形態
本発明のバインダ樹脂組成物は、通常、ニトリル系重合体とα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体を個別に又は両方一緒に、含窒素系溶剤を含む有機溶剤に溶解又は分散したワニスの形態で使用される。
含窒素系溶剤を含む有機溶剤としては、特に制限はない。含窒素系溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、N,N−ジメチルエチレンウレア、N,N−ジメチルプロピレンウレア、テトラメチル尿素等の尿素系溶剤などが挙げられる。これらのうちではα−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸の共重合体の分散安定性向上等の点でアミド系溶剤が好ましく、中でもN−メチル−2−ピロリドンがより好ましい。これらの含窒素系溶剤は、単独又は二種類以上組合せて用いられる。
一方、含窒素系溶剤と併用できる他の有機溶剤としては、γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン等のラクトン系溶剤、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート等のエステル系溶剤、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系溶剤、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶剤、スルホラン等のスルホン系溶剤などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独又は二種類以上組合せて用いることができる。
有機溶剤中の含窒素系溶剤の配合割合は、有機溶剤の総量に対して、例えば、20〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%であることがより好ましく、80〜100質量%であることが特に好ましい。有機溶剤中の含窒素系溶剤の配合割合が20質量%以上であれば、α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体の分散安定性が保持できるので好ましい。
上記溶剤の使用量は、常温でバインダ樹脂組成物を構成する重合体が分散状態を保てる必要最低限の量以上であれば、特に制限はないが、後の非水電解液系エネルギーデバイスの電極作製におけるスラリー調製工程で、通常、溶剤を加えながら粘度調節を行うため、必要以上に希釈し過ぎない任意の量とすることが好ましい。
(2−2)その他の添加剤
本発明のバインダ樹脂組成物には、必要に応じて他の材料、例えば、電解液に対する耐膨潤性を補完するための架橋成分、電極の柔軟性・可とう性を補完するためのゴム成分、スラリーの電極塗工性を向上させるための増粘剤、沈降防止剤、消泡剤、レベリング剤といった各種添加剤などを配合することもできる。
(3)本発明のバインダ樹脂組成物の用途
本発明のバインダ樹脂組成物は、エネルギーデバイス、特に非水電解液系のエネルギーデバイスに好適に利用される。
非水電解液系エネルギーデバイスとは、水以外の電解液を用いる蓄電又は発電デバイス(装置)をいう。非水電解液系エネルギーデバイスとしては、例えば、リチウム電池、電気二重層キャパシタ、太陽電池等があげられる。
本発明のバインダ樹脂組成物は、水以外の有機溶剤のような非水電解液に対する耐膨潤性が高い。従って、特にリチウム電池の電極において好ましく使用される。なお、本発明のバインダ樹脂組成物は、非水電解液系エネルギーデバイスのみならず、塗料、接着剤、硬化剤、印刷インキ、ソルダレジスト、研磨剤、電子部品の封止剤、半導体の表面保護膜や層間絶縁膜、電気絶縁用ワニス、バイオマテリアル等の各種コーティングレジンや成形材料、繊維等に幅広く利用できる。
以下、非水電解液系エネルギーデバイス用電極及びこの電極を用いたリチウム電池を例にとって説明する。
(a)非水電解液系エネルギーデバイス用電極
本発明の非水電解液系エネルギーデバイス用電極は、集電体と、該集電体の少なくとも1面に設けられた合剤層を有するものである。
本発明のバインダ樹脂組成物は、この合剤層を構成する材料として使用され得る。
(a−1)集電体
本発明における集電体は、導電性を有する物質であればよく、例えば、金属が使用できる。具体的な金属としては、アルミニウム、銅及びニッケル等が使用できる。
さらに、集電体の形状は、特に限定はないが、非水電解液系エネルギーデバイスであるリチウム電池の高エネルギー密度化という点から、薄膜状が好ましい。集電体の厚みは、例えば、5〜30μm、好ましくは、8〜25μmである。
(a−2)合剤層
本発明における合剤層は、活物質及び任意の導電性フィラ等を含む上記バインダ樹脂組成物からなる。
合剤層は、例えば、本発明のバインダ樹脂組成物と、溶剤及び活物質及び任意の導電性フィラとを溶剤に溶解してスラリーを調製し、このスラリーを前記集電体に塗布し、溶剤を乾燥除去することによって得られる。
(a−2−1)活物質
本発明で使用される活物質は、例えば、非水電解液系エネルギーデバイスであるリチウム電池の充放電により可逆的にリチウムイオンを挿入・放出できるものであれば特に制限はない。
しかしながら、正極は、充電時にリチウムイオンを放出し、放電時にリチウムイオンを受け取るという機能を有する一方、負極は、充電時にリチウムイオンを受け取り、放電時にリチウムイオンを放出するという正極とは逆の機能を有するので、正極及び負極で使用される活物質は、通常、それぞれの有する機能にあわせて、異なる材料が使用される。
負極活物質としては、例えば、黒鉛、非晶質炭素、炭素繊維、コークス、活性炭等の炭素材料が好ましく、このような炭素材料とシリコン、すず、銀等の金属又はこれらの酸化物との複合物なども使用できる。
一方、正極活物質としては、例えば、リチウム及び鉄、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種類以上の金属を少なくとも含有するリチウム含有金属複合酸化物が好ましい。リチウム含有金属複合酸化物としては、例えば、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム等が挙げられる。これらの活物質は単独で又は二種以上組み合わせて用いられる。
(a−2−2)導電性フィラ
導電性フィラは、電極の合剤層における電子の伝導性を向上するために任意に使用される。本発明で使用される導電性フィラとしては、特に制限はないが、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック等が挙げられ、通常、正極側において、導電助剤として使用される。これらの導電性フィラは、単独で又は二種類以上組み合わせて使用してもよい。
(a−2−3)溶剤
合剤層の形成に用いられる溶剤としては、特に制限はなく、バインダ樹脂組成物を均一に溶解または分散できる溶剤であればよい。このような溶剤としては、バインダ樹脂組成物を溶解または分散してワニスを調製する際に用いられる溶剤がそのまま使用される。これらのうちでは、アミド類、ウレア類又はラクトン類又はそれを含む混合溶剤が好ましく、これらの中でもN−メチル−2−ピロリドン又はそれを含む混合溶剤がより好ましい。
これらの溶剤は、単独又は二種類以上組み合わせて用いてもよい。
(a−3)電極の製法
本発明の非水電解液系エネルギーデバイス用電極の製造方法に、特に制限はなく公知の電極の製造方法を利用して製造することができる。例えば、上記バインダ樹脂組成物、溶剤及び活物質及び任意の導電性フィラなどを含むスラリーを集電体の少なくとも1面に塗布し、次いで溶剤を乾燥除去し、必要に応じて圧延して集電体表面に合剤層を形成することにより製造することができる。
ここで、塗布は、例えば、マイクロアプリケーター、コンマコーターなどを用いて行うことができる。塗布は、対向する電極において、単位面積あたりの負極/正極理論容量比が1以上、好ましくは、1〜1.1、より好ましくは、1〜1.05になるように行うことが適当である。ここで、「単位面積あたりの負極/正極理論容量比」は、下記式:
[(負極理論容量mA/g)×(負極塗布量g/cm2)]÷[(正極理論容量mA/g)×(正極塗布量g/cm2)]
から求めることができる。単位面積あたりの負極/正極理論容量比が1以上であれば、最初の充電で負極に取り込まれたまま放電で放出されないLiイオンを補うことができる。
スラリーの塗布量は、例えば、合剤層の乾燥質量が、例えば、2〜30mg/cm2、好ましくは8〜15mg/cm2となる量である。
溶剤の除去は、例えば50〜150℃、好ましくは80〜120℃で、1〜20分間、より好ましくは、3〜10分間乾燥することによって行われる。
圧延は、例えばロールプレス機を用いて行われ、合剤層のかさ密度が、負極の合剤層の場合、例えば、1〜2g/cm3、好ましくは、1.2〜1.8g/cm3となるように、正極の合剤層の場合、例えば、2〜5g/cm3、好ましくは、3〜4g/cm3となるようにプレスされる。さらに、電極内の残留溶剤、吸着水の除去等のため、例えば、100〜150℃で1〜20時間真空乾燥してもよい。
(b)リチウム電池
本発明の非水電解液系エネルギーデバイス用電極は、さらに電解液と組み合わせることにより、非水電解液系エネルギーデバイスであるリチウム電池を製造することができる。
(b−1)電解液
本発明で使用する電解液としては、例えば、非水電解液系エネルギーデバイスであるリチウム電池としての機能を発揮させるものであれば特に制限はない。電解液としては、水以外の電解液、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン類、アセトニトリル、ニトロメタン、N−メチル−2−ピロリドン等の含窒素類、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル等のエステル類、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム類、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、スルホラン等のスルホン類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類、1,3−プロパンスルトン、4−ブタンスルトン、ナフタスルトン等のスルトン類などの有機溶剤に、LiClO4、LiBF、LiI、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、LiCl、LiBr、LiB(C254、LiCH3SO3、LiC49SO3、Li(CF3SO22N、Li[(CO222B等の電解質を溶解した溶液などが挙げられる。
これらの中では、カーボネート類にLiPF6を溶解した溶液が好ましい。電解液は、例えば上記有機溶剤と電解質を、それぞれ単独で又は二種類以上組み合わせて調製し、用いられる。
(b−2) リチウム電池の製法
本発明の非水電解液系エネルギーデバイスであるリチウム電池の製造方法については特に制約はないが、いずれも公知の方法を利用できる。例えば、ステンレス製コイン外装容器に正極と負極の2つの電極を、ポリエチレン微多孔膜からなるセパレータを介して重ね合わせ、ポリプロピレン製のパッキンを介して、ステンレス製のキャップを被せ、コイン電池作製用のかしめ器で密閉してコイン型電池を得る。このとき、各電極は、合剤層側が電解液と接するように配置する。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限するものではない。
<バインダ樹脂組成物の調製>
合成例1
[ニトリル系重合体1]
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した3リットルのセパラブルフラスコに、精製水1804gを仕込み、窒素ガス通気量200ml/分の条件下、撹拌しながら、74℃まで昇温した後、窒素ガスの通気を止めた。
次いで、重合開始剤の過硫酸アンモニウム0.968gを精製水76gに溶かした水溶液を添加し、直ちに、ニトリル基含有単量体のアクリロニトリル188.0g、カルボキシル基含有単量体のアクリル酸12.0g(アクリロニトリル1モルに対して0.047モルの割合)の混合液を、系の温度を74±2℃に保ちながら、2時間かけて滴下した。同温度で1時間反応を進めた後、懸濁した反応系に、過硫酸アンモニウム1.935gを精製水13gに溶かした水溶液を追加添加し、同温度で更に1時間反応を進めた。
次いで、90℃まで昇温し、系の温度を90±2℃に保ちながら、1時間反応を進めた後、過硫酸アンモニウム0.968gを精製水8gに溶かした水溶液を追加添加し、同温度で更に1時間反応を進めた。その後、1時間かけて40℃まで冷却した後、攪拌を止めて一晩室温で放冷し、本発明におけるニトリル系重合体が沈殿した反応液を得た。
この反応液を吸引ろ過し、回収した湿潤状態の沈殿を精製水1800gで3回洗浄した後、80℃で10時間真空乾燥して、単離・精製し、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位を80質量%以上含むニトリル系重合体1(ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位:94質量%)の精製粉末を得た。
合成例2
[ニトリル系重合体2]
ニトリル基含有単量体のアクリロニトリルを183.8g、カルボキシル基含有単量体のアクリル酸を9.7g(アクリロニトリル1モルに対して0.039モルの割合)及び前記一般式(I)で表される単量体のメトキシトリエチレングリコールアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルAM−30G)を6.5g(アクリロニトリル1モルに対して0.0085モルの割合)使用する以外は、合成例1と同様にして、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位を80質量%以上含むニトリル系重合体2(ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位:92質量%)の精製粉末を得た。
合成例3
[ニトリル系重合体3]
ニトリル基含有単量体のアクリロニトリルを150.0g、カルボキシル基含有単量体のアクリル酸を25.0g(アクリロニトリル1モルに対して0.123モルの割合)及び前記一般式(I)で表される単量体のメトキシトリエチレングリコールアクリレートを25.0g(アクリロニトリル1モルに対して0.041モルの割合)使用する以外は、合成例1と同様にして、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位の含有量が80質量%未満のニトリル系重合体3(ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位:75質量%)の精製粉末を得た。
実施例1
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した3リットルのセパラブルフラスコに合成例1で得られたニトリル系重合体1の精製粉末70g、α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体としてエチレン−アクリル酸共重合体(ダウ・ケミカル社製、商品名:PRIMACOR5980I、メルトフローレート(ASTM D 1238):15g/10min、酸価:156KOHmg/g)のペレット30g、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという)1567gを仕込み、極微量(5ml/分以下)の窒素ガス通気下(窒素雰囲気下)、攪拌しながら140℃に昇温した。
同温度で2時間保持して、ニトリル系重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体をNMPに溶解させた後、常温まで冷却し、ニトリル系重合体/α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体=70/30(質量比)のワニス(樹脂分6質量%)を調製した。常温まで冷却したところ、樹脂が微粒子となって析出し分散状態になっていた。
実施例2
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した3リットルのセパラブルフラスコに合成例2で得られたニトリル系重合体2の精製粉末80g、α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体としてエチレン−アクリル酸共重合体(ダウ・ケミカル社製、商品名:PRIMACOR5980I、メルトフローレート(ASTM D 1238):15g/10min、酸価:156KOHmg/g)のペレット20g、NMP1567gを仕込み、極微量(5ml/分以下)の窒素ガス通気下(窒素雰囲気下)、攪拌しながら140℃に昇温した。
同温度で2時間保持して、ニトリル系重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体をNMPに溶解させた後、常温まで冷却し、ニトリル系重合体/α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体=80/20(質量比)のワニス(樹脂分6質量%)を調製した。常温まで冷却したところ、樹脂が微粒子となって析出し分散状態になっていた。
比較例1
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した3リットルのセパラブルフラスコに合成例2で得られたニトリル系重合体2の精製粉末100g、NMP1567gを仕込み、極微量(5ml/分以下)の窒素ガス通気下(窒素雰囲気下)、攪拌しながら70℃に昇温した。
同温度で6時間保持して、ニトリル系重合体をNMPに溶解させた後、常温まで冷却し、ニトリル系重合体2のワニス(樹脂分6質量%)を調製した。常温まで冷却しても樹脂の析出はなく、溶液状態のままであった。
比較例2
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した3リットルのセパラブルフラスコに合成例3で得られたニトリル系重合体3の精製粉末80g、α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体としてエチレン−アクリル酸共重合体(ダウ・ケミカル社製、商品名:PRIMACOR5980I、メルトフローレート(ASTM D 1238):15g/10min、酸価:156KOHmg/g)のペレット20g、NMP1567gを仕込み、極微量(5ml/分以下)の窒素ガス通気下(窒素雰囲気下)、攪拌しながら140℃に昇温した。
同温度で2時間保持して、ニトリル系重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体をNMPに溶解させた後、常温まで冷却し、ニトリル系重合体/α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体=80/20(質量比)のワニス(樹脂分6質量%)を調製した。常温まで冷却したところ、樹脂が微粒子となって析出し分散状態になっていた。
比較例3
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した3リットルのセパラブルフラスコにα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体としてエチレン−アクリル酸共重合体(ダウ・ケミカル社製、商品名:PRIMACOR5980I、メルトフローレート:15g/10分間、酸価:156KOHmg/g)のペレット70g、NMP1680gを仕込み、極微量(5ml/分以下)の窒素ガス通気下(窒素雰囲気下)、攪拌しながら140℃に昇温した。
同温度で2時間保持して、エチレン−アクリル酸共重合体をNMPに溶解させた後、常温まで冷却し、α,β−不飽和カルボン酸の共重合体のワニス(樹脂分4質量%)を調製した。常温まで冷却したところ、樹脂が微粒子となって析出し分散状態になっていた。
比較例4
NMP溶剤系のバインダとして拡く使われているポリフッ化ビニリデン(PVDF)のワニス(呉羽化学工業(株)製、商品名:KF9130、NMP溶液、樹脂分13質量%)を用意した。
実施例1〜2及び比較例1〜4で得られた重合体の組成は以下の通りである。
Figure 0005136946
<バインダ樹脂組成物の評価>
(1)電解液に対する耐膨潤性
実施例1〜2、比較例1〜4の各ワニスを、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)シートにキャストし、100℃のホットプレート上で5時間乾燥した。その後、乾燥した残部をPETシートから剥がして、120℃の真空乾燥機で5時間真空熱処理し、樹脂フィルムを得た。
次いで、得られたフィルムを1.5cm角で4枚切り出し、アルゴンガス充填雰囲気下のグローブボックス中に移して乾燥質量を測定した後、電解液(キシダ化学(株)製、1Mの濃度でLiPF6を溶解したエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネートの等体積混合溶液、以下同様)に2つの条件下(23℃で24時間、50℃で24時間)で浸漬した。
その後、フィルムを電解液から引き上げ、乾燥タオルペーパーで表面に付着した電解液を拭きとり、直ちに質量を測定した。電解液に対する耐膨潤性は、次式から算出した膨潤度で評価した。なお、次式において、膨潤度が小さい程、電解液に対する耐膨潤性に優れると判断できる。
膨潤度(質量%)=[(浸漬後の質量−浸漬前の乾燥質量)/浸漬前の乾燥質量]×100
(2)負極集電体との接着性、電極の柔軟性・可とう性
実施例1〜2、比較例1〜4の各ワニスと、負極活物質(日立化成工業(株)製、商品名:MAG、塊状人造黒鉛、平均粒径20μm)を、ワニス中の固形分(樹脂成分)が3質量部、負極活物質が97質量部となるように配合した後、NMPを全固形分が45質量%となるように加えて混練し、スラリーを調製した。
次いで、得られた各スラリーを合剤層の乾燥質量がそれぞれ7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11mg/cm2となるように負極集電体(日立電線(株)製、圧延銅箔、厚み10μm、寸法200×100mm)の片側表面にマイクロアプリケーターで均一に塗布した。
続いて、塗工物を、90℃の熱風乾燥機で1時間乾燥して合剤層を形成した後、長さ10cm×幅2cmの寸法で短冊状に切り出した。負極集電体との接着性は、上記短冊状の試験片(合剤層の乾燥質量7mg/cm2)について、両端を合剤層形成面を外側にして合わせ、かつ、試験片の中心から両端に向かって各1cm離れた部分を、集電体の面が接するように挟持した際、合剤層が負極集電体から剥がれない場合を良好、剥がれる場合を不良と評価した。
一方、電極の柔軟性・可とう性は、上記短冊状の試験片(合剤層の乾燥質量がそれぞれ7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11mg/cm2)について、合剤層の乾燥質量が少ない試験片から順に、試験片の両端を合剤層形成面を外側にして合わせ、かつ、試験片の中心から両端に向かって各1cm離れた部分を、集電体の面が接するように挟持した際、合剤層にひび割れ等の外観不良が発生するときの試験片の合剤層乾燥質量で評価した。試験片の合剤層乾燥質量が大きい程、電極の柔軟性・可とう性に優れると判断できる。
<電池の評価>
(1)負極評価用コイン電池の作製
上記の実施例1〜2及び比較例1〜4で得たバインダ樹脂組成物のワニスを用いて調製したスラリーを(「(2)負極集電体との接着性、電極の柔軟性・可とう性」参照)、それぞれ、合剤層の乾燥質量がそれぞれ12.5mg/cm2となるように負極集電体(日立電線(株)製、圧延銅箔、厚み14μm、200×100mm)の片側表面にマイクロアプリケーターで均一に塗布した。
次いで、塗工物を、90℃の熱風乾燥機で1時間乾燥して合剤層を形成した後、ロールプレス機で合剤層のかさ密度が1.5g/cm3となるように圧縮成形し、直径0.9cmの円形に切断した。
続いて、これを120℃の真空乾燥機で5時間真空熱処理し、作用極を準備した。
これとは別に、表面を軽く磨いた厚さ1mmの金属リチウム(三井金属工業(株)製)を直径1.5cmの円形に切断して対極として準備した。
また、作用極と対極とを分離するための絶縁体として、セパレータ(東燃タピルス(株)製、ポリエチレン微多孔膜、厚み25μm、以下同様)を直径1.8cmの円形に切り出して準備した。
アルゴンガス充填雰囲気下のグローブボックス中で、直径2.0cmのステンレス製コイン外装容器に、上記作用極と対極を、作用極−セパレータ−対極の順に積層した。このときセパレータを積層する前後で電解液を数滴垂らした。
さらに、スペーサーとして直径1.5cmの円形に切断した銅箔を用いてスペーサー部分の合計が240μmになるように重ね合わせ、ポリプロピレン製のパッキンを介して、ステンレス製のキャップを被せ、コイン電池作製用のかしめ器で密封して負極評価用電池を作製した。このとき、作用極は、合剤層側が電解液と接するように配置した。
(2)コイン電池の初回充放電特性
上記で作製したコイン電池について、充放電装置(東洋システム(株)製、TOSCAT3100)を用い、25℃の恒温槽中、充電電流0.2mA(0.08C)で0Vまで定電流充電を行った。なお、この定電流充電は、対極がリチウム金属であるので、電位の関係上、作用極が正極になるため、正確には放電である。しかし、ここでは、作用極の黒鉛へのリチウムイオンの挿入反応を“充電”と定義する。
電圧が0Vに達した時点で定電圧充電に切り替え、さらに電流値が0.02mAに減衰するまで充電を続けた後、放電電流0.2mA(0.08C)で放電終止電圧1.5Vに達するまで定電流放電を行った。この時の黒鉛1g当りの充電容量と放電容量を測定し、さらに不可逆容量及び充放電効率を算出し、負極評価用コイン電池の初回充放電特性を評価した。
初回充放電時の不可逆容量は、[初回充電容量−初回放電容量]から求められ、不可逆容量は小さいほど良い。
また、初回充放電時の充放電効率(%)は、
[充放電効率(%)=(初回放電容量/初回充電容量)×100]
から求められ、初回充放電時の充放電効率は大きいほど良い。
放電容量が、345mAh/g以上、好ましくは、350mAh/g以上であり、不可逆容量が、35mAh/g以下、好ましくは、30mAh/g以下であり、充放電効率が、90%以上、好ましくは、92%以上であれば、単極セルの初回充放電特性は良好と評価される。
(3)コイン電池の放電レート特性の評価
初回充放電特性と同様の条件で、充放電を1サイクル行った後、定電流放電時の終止電圧を1Vに変えること以外は初回充放電と同様の条件で更に3サイクル行った(放電0.08C)。
その後、定電流放電時の放電電流を0.7mA(0.27C)に上げた以外は先の3サイクルと同様の条件で1サイクル行った。次に放電電流を1.3mA(0.5C)、2.6mA(1.0C)、3.9mA(1.5C)、5.2mA(2.0C)と上げていき、各1サイクルずつ充放電を繰り返した。4サイクル目の0.08Cでの放電容量に対する8サイクル目の2.0Cでの放電容量の割合を百分率で表し、放電レート特性を評価した。値が大きいほど放電レート特性が良いことを示す。
上記、実施例及び比較例の結果を表1、表2に示す。
Figure 0005136946







Figure 0005136946
表1及び表2に示されるように、本発明のバインダ樹脂組成物(実施例1及び2)は、比較例1に比べ電極の柔軟性・可とう性に優れ、比較例2に比べ電解液に対する耐膨潤性に優れ、比較例2、3に比べコイン電池の初回充放電特性が良好(放電容量及び充放電効率が大きく、不可逆容量が小さい)でありレート特性も優れ、比較例4に比べ接着性に優れていることが明らかである。以上のことから本発明のバインダ樹脂組成物(実施例1及び2)は比較例1〜4に比べ特性バランスに優れているといえる。

Claims (10)

  1. ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位を80質量%以上含むニトリル系重合体及びα−オレフィン由来の繰り返し単位とα,β−不飽和カルボン酸由来の繰り返し単位とを含むα−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体を含有してなる非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物であって、前記ニトリル系重合体が、ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位と、カルボキシル基含有単量体由来の繰り返し単位及び/又は下記一般式(I)
    Figure 0005136946
    (式中、R 1 はH又はCH 3 、R 2 はH又は1価の炭化水素基、nは1〜50の整数である)
    で表される単量体由来の繰り返し単位とを含む、非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物
  2. 前記カルボキシル基含有単量体が、アクリル酸である、請求項記載の非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物。
  3. 前記一般式(I)で表される単量体が、メトキシトリエチレングリコールアクリレートである、請求項記載の非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物。
  4. 前記ニトリル基含有単量体由来の繰り返し単位1モルに対して、前記カルボキシル基含有単量体由来の繰り返し単位が0.01〜0.2モル及び/又は前記一般式(I)で表される単量体由来の繰り返し単位が0.001〜0.2モルである請求項のいずれかに記載の非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物。
  5. 前記α−オレフィンが、エチレンであり、前記α,β−不飽和カルボン酸が、アクリル酸である請求項1〜のいずれかに記載の非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物。
  6. 前記α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体が、メルトフローレート(ASTM D 1238)で5〜150g/10minに相当する分子量を有し、酸価が50〜250KOHmg/gである請求項記載の非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物。
  7. 含窒素系溶剤を含む有機溶剤と、該有機溶剤中に溶解した前記ニトリル系共重合体と、該有機溶剤中に分散した前記α−オレフィン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体とを含む、請求項1〜のいずれかに記載の非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物。
  8. 集電体と、該集電体の少なくとも1面に設けられた合剤層とを有し、該合剤層が、活物質を含む請求項1〜のいずれかに記載の非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物からなる、非水電解液系エネルギーデバイス電極。
  9. 請求項記載の非水電解液系エネルギーデバイス電極を含む、非水電解液系エネルギーデバイス。
  10. 非水電解液系エネルギーデバイスがリチウム電池である、請求項記載の非水電解液系エネルギーデバイス。
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