JP7114891B2 - エポキシ樹脂粉体塗料及び塗装物品 - Google Patents

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Description

本発明は、エポキシ樹脂粉体塗料、及びこれを用いて塗装された物品に関する。
エポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂をベースにした絶縁用粉体塗料であり、その塗膜は電気絶縁性及び機械強度に優れている。また、エポキシ樹脂粉体塗料は、揮発性溶剤(VOC)を含有せず、回収粉のリサイクル使用が可能である。さらに、エポキシ樹脂粉体塗料は、塗装対象物が複雑な形状であっても塗装可能であり、塗装方法等により容易に膜厚を調整することができる。
かかるエポキシ樹脂粉体塗料は、上記のような特長を有することから、OA機器、家電製品、建材、電車・自動車・航空機などの広い分野で、塗装対象物を被覆する絶縁材料として利用されている。
例えば、特許文献1には、エポキシ樹脂粉体塗料を電子部品の外装材に適用した例が開示されている。
特開平06-057101号公報
ところで、塗装物品の製造では、塗料を塗装対象物に塗装した後、被塗装対象物に対して折り曲げ加工、又は組み付け作業が行われる場合がある。その際、従来のエポキシ樹脂粉体塗料が塗装された被塗装対象物においては、折り曲げ加工や組み付け作業により、塗装対象物表面に形成された塗膜が応力で変形して、塗膜に割れが生じやすいという問題がある。さらに、このように、塗膜に割れが生じやすいと、塗装物品の表面にクラックや剥がれ等を発生するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、加工や組み付け時の変形によって割れが生じにくい塗膜を形成できるエポキシ樹脂粉体塗料、及び塗装物品を供することを課題とする。
上記課題を解決するために、以下の手段を提供する。
[1] 下記化学式(1)で表され、数平均分子量が3500以上、20000以下である樹脂(P1)と、硬化剤と、を含有する、エポキシ樹脂粉体塗料。
Figure 0007114891000001
[式中、Xは、ハロゲン原子を有していてもよい炭化水素基、又はスルホニル基である。R及びRは、それぞれ独立に置換基を表す。pは0~4の整数である。qは0~4の整数である。nは、構成単位の繰り返し数を表す。]
[2] 前記化学式(1)で表され、数平均分子量が7000以上、20000以下である樹脂(P1-1)と、前記化学式(1)で表され、数平均分子量が3500未満である樹脂(P2)と、硬化剤と、を含有する、前項[1]に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
[3] 前記樹脂(P2)は、数平均分子量が1000以上、2000以下の樹脂(P2-1)である、前項[2]に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
[4] さらに、エラストマーを含有する、前項[1]~[3]のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
[5] さらに、フィラーを含有する、前項[1]~[4]のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
[6] 前記フィラーが、シリカ粒子を含む、前項[5]に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
[7] バスバーの絶縁被覆用である、前項[1]~[6]のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
[8] 基材と、前項[1]~[7]のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料を用いて前記基材上に形成された塗膜と、を有する、塗装物品。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料によれば、加工や組み付け時の変形によって割れが生じにくい塗膜を形成することができる。
本発明の塗装物品においては、クラックや剥がれ等を発生しにくい。
(エポキシ樹脂粉体塗料)
本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂(P)と、硬化剤と、を含有するものである。
本発明において、「エポキシ樹脂」とは、1分子内にエポキシ基を2個以上含む高分子化合物、及びそのエポキシ基の開環反応によって生成する合成樹脂を意味し、分子量が大きいフェノキシ樹脂を包含する。
<エポキシ樹脂(P)>
本実施形態におけるエポキシ樹脂(P)(以下「(P)成分」ともいう。)は、後述の樹脂(P1)を少なくとも含み、この樹脂(P1)のみでもよいし、樹脂(P1)とこれ以外のエポキシ樹脂との組合せでもよい。
≪樹脂(P1)≫
樹脂(P1)は、下記化学式(1)で表され、数平均分子量が3500以上、20000以下である樹脂である。
Figure 0007114891000002
[式中、Xは、ハロゲン原子を有していてもよい炭化水素基、又はスルホニル基である。R及びRは、それぞれ独立に置換基を表す。pは0~4の整数である。qは0~4の整数である。nは、構成単位の繰り返し数を表す。]
前記式(1)中、Xは、ハロゲン原子を有していてもよい炭化水素基、又はスルホニル基(-S(=O)-)である。
Xにおける炭化水素基は、炭素数1~20が好ましく、炭素数1~15がより好ましく、炭素数1~10がさらに好ましく、炭素数1~5が特に好ましい。
Xにおける炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又はこれらを組み合わせた炭化水素基が挙げられる。
Xにおける脂肪族炭化水素基は、飽和脂肪族炭化水素基でもよいし、不飽和脂肪族炭化水素基でもよく、脂環式基を含むものでもよい。
Xにおける芳香族炭化水素基は、芳香環を含む炭化水素基であり、芳香環として例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環などが挙げられる。
Xにおける脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とを組み合わせた炭化水素基は、例えば、置換基として芳香族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、アルキレン基の途中に芳香環を有する連結基などが挙げられる。
Xにおける炭化水素基が有していてもよいハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
Xとしては、塗膜の可撓性がより高められやすいことから、ハロゲン原子を有していてもよい炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基がより好ましく、ハロゲン原子を有していてもよい飽和脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。
以下に、Xについての具体例を挙げる。式中、「*」は、結合手であることを表す。
Figure 0007114891000003
前記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に置換基を表す。
及びRにおける置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭化水素基などが挙げられる。
及びRにおけるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられ、これらの中でも、塗膜への難燃性の付与の点から、臭素原子が好ましい。
及びRにおける炭化水素基は、脂肪族炭化水素基でもよいし、芳香族炭化水素基でもよく、また、炭素数1~10が好ましく、炭素数1~6がより好ましい。R及びRにおける炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、フェニル基などが挙げられる。
上述のRとRとは、同一でもよいし、相違していてもよい。
前記式(1)中、pは、0~4の整数であり、0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
qは、0~4の整数であり、0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
樹脂(P1)は、数平均分子量が3500以上、20000以下である。樹脂(P1)の数平均分子量が、前記の範囲内であれば、高い柔軟性及び靱性の両方を有する塗膜を形成できる。
樹脂(P1)の中でも、いわゆるフェノキシ樹脂が好ましく、具体的には、数平均分子量が7000以上、20000以下である樹脂(P1-1)が好ましい。かかる樹脂(P1-1)の中でも、数平均分子量が7000以上、15000以下である樹脂がより好ましい。樹脂(P1)の数平均分子量が、前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、塗膜は、可撓性が高められて、加工や組み付け時の変形によって割れがより生じにくくなる。一方、前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、塗膜の機械的強度が維持されつつ、塗料の流動性が良好に保たれやすくなる。
本発明において、樹脂の数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算の分子量として規定することができる。
また、樹脂(P1)は、エポキシ当量が2000~12000(g/eq)である樹脂が好ましく、2200~9000(g/eq)である樹脂がより好ましい。
本発明において、樹脂のエポキシ当量は、1グラム当量のエポキシ基を含む樹脂のグラム数(g/eq)をいう。
エポキシ樹脂粉体塗料において、樹脂(P1)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂粉体塗料中に含まれる、樹脂(P1)の含有量は、当該粉体塗料の総質量(100質量%)のうち、5~90質量%が好ましく、10~60質量%がより好ましい。
エポキシ樹脂粉体塗料中に含まれる、樹脂(P1-1)の含有量は、当該粉体塗料の総質量(100質量%)のうち、5~30質量%が好ましく、5~20質量%がより好ましい。
樹脂(P1)の含有量が、前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、塗膜の可撓性が高められやすくなる。一方、前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、表面外観が平滑な塗膜を得られやすくなる。
≪樹脂(P2)≫
本実施形態における(P)成分には、樹脂(P1)と共に、これ以外のエポキシ樹脂を併用してもよい。
樹脂(P1)以外のエポキシ樹脂としては、例えば、上記の化学式(1)で表され、数平均分子量が3500未満である樹脂(P2)が好適に挙げられる。樹脂(P2)の数平均分子量が、前記の範囲内であれば、樹脂(P1)を含む塗料の流動性をより高められる。
樹脂(P2)は、数平均分子量が3500未満であり、この中でも、数平均分子量が1000以上、2000以下である樹脂(P2-1)が好ましい。樹脂(P2)の数平均分子量が、前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、塗膜の可撓性低下がより抑えられる。一方、前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、樹脂(P1)を含む塗料の流動性をより高められる。
また、樹脂(P2)は、エポキシ当量が500~2000(g/eq)である樹脂が好ましく、600~900(g/eq)である樹脂がより好ましい。
エポキシ樹脂粉体塗料において、樹脂(P2)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂粉体塗料中に含まれる、樹脂(P2)の含有量は、当該粉体塗料の総質量(100質量%)のうち、15~90質量%が好ましく、25~60質量%がより好ましい。
エポキシ樹脂粉体塗料中に含まれる、樹脂(P2-1)の含有量は、当該粉体塗料の総質量(100質量%)のうち、20~50質量%が好ましく、25~40質量%がより好ましい。
樹脂(P2)の含有量が、前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、溶融時の流動性が向上し、平滑な塗膜が得られやすくなる。一方、前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、樹脂(P1)との配合バランスをとりやすく、塗膜の可撓性が高められやすくなる。
本実施形態における(P)成分として、樹脂(P1)と樹脂(P2)とを組み合わせて用いる場合、塗膜の可撓性が特に高められやすいことから、樹脂(P1-1)と樹脂(P2)との組合せが好ましく、樹脂(P1-1)と樹脂(P2-1)との組合せがより好ましい。
また、両者の比率(質量比)は、樹脂(P2)/樹脂(P1)=0.5~5が好ましく、1~4.5がより好ましく、2~4がさらに好ましく、3~4が特に好ましい。
かかる両者の比率(質量比)が、前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、流動性の低下が抑制されて、平滑な塗膜が得られやすくなる。一方、前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、塗膜の機械的強度が高く保たれ、また、塗膜の可撓性が高められて、加工や組み付け時の変形による割れがより生じにくくなる。
<硬化剤>
本実施形態における硬化剤としては、エポキシ樹脂用として公知のものが挙げられ、例えば、酸ジヒドラジド、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、アミン系硬化剤、芳香族系酸無水物等が挙げられる。
エポキシ樹脂(P)として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いる場合、硬化剤の中でも、塗膜の硬化性、塗膜の耐熱性、塗膜と塗装対象物との密着性等が優れることから、ジシアンジアミド、芳香族系酸無水物を用いることが好ましい。
エポキシ樹脂粉体塗料において、硬化剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂粉体塗料中に含まれる、硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂(P)の種類等を考慮して適宜決定され、当該粉体塗料の総質量(100質量%)のうち、例えば0.5~5質量%程度が好ましい。
<その他成分>
本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂(P)及び硬化剤の他、必要に応じてその他成分を含有してもよい。
本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料においては、エポキシ樹脂(P)及び硬化剤に加えて、さらに、エラストマーを含有することが好ましい。エラストマーを併有することで、塗膜の可撓性がより高められ、また、塗膜の強度向上、低弾性化が図られる。
エラストマーとしては、例えば、スチレン-ブタジエン共重合体、シリコンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、ポリサルファイドゴム、天然ゴム、ビニルゴム等が挙げられる。
エポキシ樹脂粉体塗料において、エラストマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂粉体塗料中に含まれる、エラストマーの含有量は、当該粉体塗料の総質量(100質量%)のうち、0.5~10質量%が好ましく、1~5質量%がより好ましい。
本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料においては、エポキシ樹脂(P)及び硬化剤に加えて、さらに、フィラーを含有することが好ましい。フィラーを併有することで、塗料の流動性、塗膜の強度がより高められる。
フィラーの体積平均粒子径は、0.1~30μmが好ましく、1~25μmがより好ましく、1~20μmがさらに好ましい。
本発明において、粉体の体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定機により測定することができる。
フィラーとしては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
これらの中でも、塗膜の硬度、靱性及び低熱膨張の点から、シリカが好ましく、この中でも、粉体塗料の溶融時の低粘度化の点も併せて考慮すると、球状シリカがより好ましい。
エポキシ樹脂粉体塗料において、フィラーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂粉体塗料中に含まれる、フィラーの含有量は、当該粉体塗料の総質量(100質量%)のうち、10~60質量%が好ましく、20~50質量%がより好ましい。
本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料が含有してもよいその他成分としては、難燃剤、硬化触媒、着色顔料(酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等)、レベリング剤等が挙げられる。
エポキシ樹脂粉体塗料の製造方法:
本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂(P)と、硬化剤と、その他成分と、を溶融混練して混練物を調製し、次いで当該混練物を粉砕することにより製造できる。前記の溶融混練、粉砕の各操作は、公知の方法により行うことができる。
前記溶融混練の際の温度条件は、エポキシ樹脂(P)や硬化剤の種類に応じて適宜決定されるが、硬化剤の反応温度の点から、例えば90℃以下が好ましい。
エポキシ樹脂(P)として、樹脂(P1)とこれ以外のエポキシ樹脂との組合せを用いる場合、樹脂(P1)と、これ以外のエポキシ樹脂と、を予め混練して樹脂混練物を調製することが好ましい。
特に、エポキシ樹脂(P)として、樹脂(P1)と樹脂(P2)との組合せを用いる場合、塗膜への高い柔軟性及び靱性の付与、及びハンドリング等の製造性の点から、下記の工程(i)、工程(ii)及び工程(iii)を有する製造方法によってエポキシ樹脂粉体塗料を製造することが好ましい。
工程(i):樹脂(P1)と樹脂(P2)とを溶融混練して、予め樹脂混練物を調製する工程
工程(ii):前記工程(i)で調製された樹脂混練物と、硬化剤と、その他成分と、を溶融混練して、全原料混練物を調製する工程
工程(iii):前記工程(ii)で調製された全原料混練物を粉砕する工程
本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料の体積平均粒子径については、用途等に応じて適宜設定すればよく、例えば10~100μmが好ましく、30~80μmがより好ましい。
粉体塗料の体積平均粒子径が、前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、塗装時の凝集が抑制されて、粉体流動性をより高めることができる。一方、前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、塗膜の平滑性を高められやすくなり、塗装外観をより向上できる。
以上説明した本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂として、数平均分子量が3500以上、20000以下である特定の樹脂(P1)を含有する。このため、当該粉体塗料により形成する塗膜は、高い柔軟性及び靱性が付与されて、充分な可撓性を有する。これにより、本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料によれば、加工や組み付け時の変形によって割れが生じにくい塗膜を形成することができる。
(塗装物品)
本実施形態の塗装物品は、基材と、上述したエポキシ樹脂粉体塗料を用いて前記基材上に形成された塗膜と、を有するものである。
本実施形態の塗装物品における塗装対象物(基材)としては、例えば、操作盤もしくは配電盤等におけるバスバー;バリスタ、フィルムコンデンサ等の電子部品;モーター等の電装部品などが挙げられる。
基材にエポキシ樹脂粉体塗料を塗装する方法としては、例えば、流動槽の中でエポキシ樹脂粉体塗料を流動させ、静電気によって基材へ付着を行う静電流動浸漬法や、エポキシ樹脂粉体塗料を投入したタンクからノズルによってスプレーガンへエポキシ樹脂粉体塗料を搬送し、静電気によって基材へ付着を行う静電スプレー法などが挙げられる。
塗膜の厚さは、所望の特性又は用途等に応じて適宜設定すればよい。
以上説明した本実施形態の塗装物品は、基材を被覆している塗膜に上述したエポキシ樹脂粉体塗料が用いられているため、塗装後の被塗装対象物に変形が加えられた場合でもクラックや剥がれ等を発生しにくいものである。
加えて、本実施形態の塗装物品においては、基材と塗膜との密着性が高い。
本実施形態のエポキシ樹脂粉体塗料は、銅、真鍮、アルミ等の導体を被覆する被覆絶縁材料として好適に利用できる。
かかるエポキシ樹脂粉体塗料は、複雑な形状の基材への塗装性が良好である。また、その塗膜は、折り曲げ加工もしくは組み付け時の基材の変形に対する追従性に優れる点から、バスバーの絶縁被覆用として特に好適なものである。
以下、本発明の効果を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例1,7については参考例とする。
<使用した原料>
本実施例で使用した原料は以下の通りである。
・樹脂(P1)
樹脂(P1-11):フェノキシ樹脂、品名「1256」、三菱ケミカル株式会社製;数平均分子量10000、式(1)中のX=-C(CH-及び-CH-、p=0、q=0、エポキシ当量7500~8500g/eq
樹脂(P1-2):エポキシ樹脂、品名「JER1009」、三菱ケミカル株式会社製;数平均分子量3800、式(1)中のX=-C(CH-、p=0、q=0、エポキシ当量2400~3300g/eq
・樹脂(P2)
樹脂(P2-11):エポキシ樹脂、品名「JER1055」、三菱ケミカル株式会社製;数平均分子量1600、式(1)中のX=-C(CH-、p=0、q=0、エポキシ当量800~900g/eq
樹脂(P2-12):エポキシ樹脂、品名「JER1002」、三菱ケミカル株式会社製;数平均分子量1200、式(1)中のX=-C(CH-、p=0、q=0、エポキシ当量600~700g/eq
樹脂(P2-2):エポキシ樹脂、品名「JER1007」、三菱ケミカル株式会社製;数平均分子量2900、式(1)中のX=-C(CH-、p=0、q=0、エポキシ当量1750~2200g/eq
樹脂(P2-3):臭素型エポキシ樹脂、品名「EPICRON165」、DIC株式会社製;数平均分子量760、式(1)中のX=-C(CH-、R=Br、R=Br、p=4、q=4、エポキシ当量600~650g/eq
・硬化剤
アジピン酸ジヒドラジド、品名「ADH」、日本化成株式会社製
・任意成分
エラストマー:スチレン-ブタジエン共重合体、品名「タフテックH1041」、旭化成株式会社製
フィラー(1):炭酸カルシウム、品名「N-35」、丸尾カルシウム株式会社製;体積平均粒子径20μm
フィラー(2):溶融破砕シリカ、品名「F-205」、フミテック株式会社製;体積平均粒子径6μm
フィラー(3):球状シリカ、品名「DF-5」、デンカ株式会社製;体積平均粒子径5μm
難燃剤:三酸化アンチモン、品名「PATOX-M、日本精鉱株式会社製
硬化触媒:2-メチルイミダゾール、品名「キュアゾール2MZ」、四国化成株式会社製
<エポキシ樹脂粉体塗料の製造>
表1に示す組成(原料、配合量/質量%)に従い、以下のようにして各原料を混練、粉砕して、各例のエポキシ樹脂粉体塗料をそれぞれ製造した。但し、硬化触媒については、エポキシ樹脂粉体塗料100質量部に対して0.10質量部を配合した。
表中、組成において空欄がある場合、その原料は配合されていない。
エポキシ樹脂粉体塗料の体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定機により測定した。
(実施例2-製造方法A)
表1に示す組成に従い、樹脂(P1)、樹脂(P2)、硬化剤及び任意成分の全部を90℃以下で加熱しつつ溶融混練して、全原料混練物を得た。
次いで、得られた全原料混練物を、衝撃式微粉砕機により粉砕して、エポキシ樹脂粉体塗料を得た。
(実施例1、3~7)
表1に示す各例の組成に従い、実施例2-製造方法Aと同様にして、各例のエポキシ樹脂粉体塗料をそれぞれ得た。
(実施例2-製造方法B)
工程(i):
表1に示す組成に従い、樹脂(P1)と樹脂(P2)とを120℃以上で加熱しつつ溶融混練して、予め樹脂混練物を得た。
工程(ii):
次いで、得られた樹脂混練物、硬化剤及び任意成分の全部を90℃以下で加熱しつつ溶融混練して、全原料混練物を得た。
工程(iii):
次いで、工程(ii)で得られた全原料混練物を、衝撃式微粉砕機により粉砕して、エポキシ樹脂粉体塗料を得た。
(比較例1)
表1に示す組成に従い、実施例2-製造方法Aと同様にして、樹脂(P2)、硬化剤及び任意成分の全部を90℃以下で加熱しつつ溶融混練して、全原料混練物を得た。
次いで、得られた全原料混練物を、衝撃式微粉砕機により粉砕して、エポキシ樹脂粉体塗料を得た。
(比較例2~3)
表1に示す各例の組成に従い、実施例2-製造方法Aと同様にして、各例のエポキシ樹脂粉体塗料をそれぞれ得た。
<評価>
各例のエポキシ樹脂粉体塗料について、以下に示す方法により、耐カッピング性、曲げ試験、引張試験、粘度特性の評価をそれぞれ行った。これらの評価結果を表1に併記した。
[耐カッピング性]
塗装板(試験板)の作製:
各例のエポキシ樹脂粉体塗料を、所定の鋼板に塗装して、塗装板(試験板)を作製した。具体的には、加熱した鋼板を、流動浸漬塗装機中に流動させた各例のエポキシ樹脂粉体塗料にそれぞれ浸漬することにより試験板を作製した。
JIS K 5600-5-2の耐カッピング性試験方法に従い、温度23℃及び湿度50%の雰囲気下で、試験板の塗膜に割れが生じるまで、試験機を押し込み(試験板に下方から金属球(直径20mm)を押し当て続け)、塗膜に割れが生じた時点の押込み深さ(mm)を測定した。
この押込み深さ(mm)の値が大きいほど、塗膜の可撓性が高く、割れが生じにくい塗膜であることを意味する。
[曲げ試験]
各例のエポキシ樹脂粉体塗料を用いて形成される塗膜の曲げ強度(MPa)、曲げ弾性率(MPa)及び変位(mm)を、JIS K 6911に準拠した方法により測定した。
具体的には、幅10mm、長さ100mm、厚さ2mmの試験片をプレス機にて作製し、オートグラフによって曲げ試験を行い、曲げ強度、曲げ弾性率及び変位をそれぞれ測定した。
[引張試験]
各例のエポキシ樹脂粉体塗料を用いて形成される塗膜の引張強度(MPa)、弾性率(MPa)及び呼び歪(%)を、JIS K 7161に準拠した方法により測定した。
具体的には、幅10mm、長さ100mm、厚さ2mmの試験片をプレス機にて作製し、オートグラフによって引張試験を行い、引張強度、弾性率(MPa)及び呼び歪をそれぞれ測定した。
[粘度特性]
各例のエポキシ樹脂粉体塗料0.5gを、直径10mm(加熱前の錠剤径)の金型に入れて加圧成形した。この後、150℃の乾燥機中で30分間加熱し、下式より、加熱前後の錠剤径の変化量を「流れ率(%)」として算出した。
流れ率(%)=(加熱後の錠剤径-加熱前の錠剤径)/加熱前の錠剤径×100
この流れ率(%)が高いほど、加熱時の塗料粘度が低く、流動性が高いことを意味する。
Figure 0007114891000004
表1に示す結果における、実施例1と比較例2との対比、実施例2と比較例3との対比、実施例6と比較例1との対比、実施例7と比較例1との対比のそれぞれより、実施例のエポキシ樹脂粉体塗料を用いた場合の方が、本発明の範囲外である比較例のエポキシ樹脂粉体塗料を用いた場合に比べて、押込み深さ(mm)の値が大きいことが確認できる。
すなわち、本発明を適用した実施例のエポキシ樹脂粉体塗料によれば、加工や組み付け時の変形によって割れが生じにくい塗膜を形成できると言える。
また、表1に示す結果から、実施例2について、製造方法Bにより製造されたエポキシ樹脂粉体塗料の方が、製造方法Aにより製造されたエポキシ樹脂粉体塗料に比べて、より高い柔軟性及び靱性の塗膜を形成できることが確認できる。

Claims (7)

  1. 下記化学式(1)で表され、数平均分子量が7000以上、20000以下である樹脂(P1-1)と、
    前記化学式(1)で表され、数平均分子量が3500未満である樹脂(P2)と、
    硬化剤と、を含有し、
    前記硬化剤は、酸ジヒドラジド、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、アミン系硬化剤、芳香族系酸無水物からなる群から選ばれる1又は2以上の化合物である、エポキシ樹脂粉体塗料。
    Figure 0007114891000005
    [式中、Xは、ハロゲン原子を有していてもよい炭化水素基、又はスルホニル基である。
    及びRは、それぞれ独立に置換基を表す。pは0~4の整数である。qは0~4の整数である。nは、構成単位の繰り返し数を表す。]
  2. 前記樹脂(P2)は、数平均分子量が1000以上、2000以下の樹脂(P2-1)である、請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
  3. さらに、エラストマーを含有する、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
  4. さらに、フィラーを含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
  5. 前記フィラーが、シリカ粒子を含む、請求項4に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
  6. バスバーの絶縁被覆用である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
  7. 基材と、
    請求項1~6のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料を用いて前記基材上に形成された塗膜と、
    を有する、塗装物品。
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