JP6969224B2 - 固体撮像素子及び撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体撮像素子及び撮像装置に関する。
ファクシミリ、複写機、スキャナ、ビデオカメラ、デジタルカメラ等に用いられる固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが知られている。CMOSイメージセンサの画素は、フォトダイオード(PD:Photodiode)等の光電変換部、フローティングディフュージョン(FD:Floating Diffusion)、転送トランジスタ、リセットトランジスタ、増幅トランジスタ等を有する。
光電変換部に光が入射すると、光電変換により信号電荷が生成される。信号電荷はフローティングディフュージョンに転送される。転送された信号電荷はフローティングディフュージョンの電位として読み出される。フローティングディフュージョンの電位としては、光電変換部から信号電荷が転送された状態と、フローティングディフュージョンのリセット状態との差分に対応する電位が相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double Sampling)により算出される。
上記のフローティングディフュージョンのリセットとしては、ソフトリセットとハードリセットがある。ソフトリセットでは、リセットトランジスタがオン状態のとき、フローティングディフュージョンの電位はリセットトランジスタのドレイン電源電圧未満でリセットされる(特許文献1参照)。ハードリセットでは、リセットトランジスタがオン状態のとき、フローティングディフュージョンの電位はリセットトランジスタのドレイン電源電圧でリセットされる(特許文献2参照)。
また、特許文献3には、リセットトランジスタのゲート電圧を、信号読み出し時及びリセット時を除いて画素部電源電圧とグランド電圧間の中間電圧に設定する固体撮像素子が開示されている。
ところで、上記のようにハードリセット状態で動作するようにリセットトランジスタのドレイン電源電圧を増幅トランジスタの電源電圧より低下させると、固定パターンノイズが大きくなる。固定パターンノイズは、後述のように、転送トランジスタのチャネルでのシリコン界面の欠陥やリークの影響を受けると考えられる。
また、固体撮像素子の画素においては、ブルーミングが発生する場合がある。ブルーミングは、画素のフォトダイオードが電荷飽和状態になった場合、飽和したフォトダイオードから電荷が溢れて隣接する画素のフォトダイオード等に流出してしまうことである。
本発明の目的は、固定パターンノイズ及びブルーミングを抑制することで画質を向上した固体撮像素子を提供することである。
本発明の一態様に係る固体撮像素子は、光信号を電荷に変換する光電変換部と、前記電荷をフローティングディフュージョンへ電荷転送する転送トランジスタと、前記フローティングディフュージョンをリセットするリセットトランジスタと、前記フローティングディフュージョンとゲートが接続されて信号を増幅する増幅トランジスタとを有する画素が複数配列され、
信号読み出しの前記転送トランジスタのゲート電圧である第一の電圧が、前記リセットトランジスタのドレイン電源電圧である第二の電圧以下に維持され、
信号読み出し以外の前記転送トランジスタのゲート電圧である第三の電圧と、リセット以外の前記リセットトランジスタのゲート電圧である第四の電圧が、グランドより高く設定されている
ことを特徴とする。
開示の固体撮像装置によれば、固定パターンノイズ及びブルーミングを抑制して、画質を向上した固体撮像素子を提供することができる。
一実施形態に係る固体撮像素子の構成図 一実施形態に係る固体撮像素子の画素の等価回路図(A)と平面図(B) 一実施形態に係る固体撮像素子の各信号のタイミングチャート 一実施形態に係る固体撮像素子の画素のポテンシャルを示す図 参考例に係る固体撮像素子の画素のポテンシャルを示す図 比較例に係る固体撮像素子の電子分布を示す図 実施例に係る固体撮像素子の電子分布を示す図 一実施形態に係る固体撮像素子の制御回路部と画素の構成図 一実施形態に係るカメラシステムの構成図
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
CMOSイメージセンサは、一般的なCMOSプロセスを用いて製造することが可能である。アナログ回路及びデジタル回路を同一のチップ上に混在させることができるため、周辺回路のIC(Integrated Circuit)を減らすことができる大きな利点を有する。CMOSイメージセンサは、画素が複数並べられた画素部と、画素部周辺に設けられた周辺回路とを有する。画素は、フォトダイオード等の光電変換部、フローティングディフュージョン、転送トランジスタ、リセットトランジスタ、及び増幅トランジスタ等を有する。
光電変換部において、露光によって光電変換部に入射した光が光電変換されて、信号電荷が生成され、蓄積する。光電変換部に蓄積された信号電荷は、転送トランジスタをオンとすることでフローティングディフュージョンに転送される。フローティングディフュージョンに転送された信号電荷は、増幅トランジスタによりフローティングディフュージョンの電位に変換される。
フローティングディフュージョンの電位としては、CDS処理によって、光電変換部から信号電荷が転送された状態と、フローティングディフュージョンのリセット状態との差分に対応する電位が読みだされる。フローティングディフュージョンのリセット状態とは、リセットトランジスタをオンとすることでリセットトランジスタのドレイン電源へ接続してフローティングディフュージョンの蓄積電荷を排出した、暗レベル(黒レベル)の状態である。
フローティングディフュージョンのリセットとしては、ソフトリセットとハードリセットがある。ソフトリセットでは、フローティングディフュージョンのリセット電位はリセットトランジスタのドレイン電源電圧に到達していないが、ハードリセットではリセット電位はリセットトランジスタのドレイン電源電圧と同電位となる。フローティングディフュージョンのリセットがソフトリセットの場合、リセットの度にリセット電位が変化し、上記のCDS処理をしても取り除けないノイズ成分が残る。ハードリセットの場合、フローティングディフュージョンのリセット電位がリセットトランジスタのドレイン電源電圧と同電位となり、ノイズ成分を抑制できる。
フローティングディフュージョンをハードリセットの状態でリセットするために、リセットトランジスタの閾値を増幅トランジスタなどその他の画素のトランジスタの閾値より低下させ、特に閾値を完全に負電圧にしたデプレッショントランジスタとする方法がある。これにより、リセットトランジスタのオン状態でゲート下のポテンシャルを十分に下げることができ、リセットトランジスタのオン時にフローティングディフュージョンの電位をリセットトランジスタのドレイン電源電圧とすることができ、ハードリセット状態となる。しかし、この方法では、閾値を作り分けるための専用工程の追加が必要であり、半導体プロセスの製造工程数が増加してコストアップの原因となる。そこで、リセットトランジスタのドレイン電源を増幅トランジスタ等の電源とは分けて、リセットトランジスタのドレイン電源電圧を増幅トランジスタの電源電圧より低下させることで、バックバイアス効果が低下し、ハードリセット状態で動作させる方法がある。
上記のハードリセット状態で動作するようにリセットトランジスタのドレイン電源電圧を増幅トランジスタの電源電圧より低下させると、固定パターンノイズが大きくなる。固定パターンノイズは、後述のように、転送トランジスタのチャネルでのシリコン界面の欠陥やリークの影響を受けると考えられる。固定パターンノイズは、画素が複数ある画素アレイなどにおいて、撮像の度に特定の画素で発生する出力のオフセットである。標準の平均レベルの画素の出力より"黒いレベル"または"白いレベル"になることで、画像としては点状また線状の欠陥として写る不良である。
また、画素の光電変換部では、入射した光量に比例して信号電荷が発生し、蓄積される。光電変換部が蓄積可能電荷量に達して飽和すると、信号電荷は光電変換部から溢れる。光電変換部の周囲の内、転送トランジスタのチャネル部分のポテンシャル障壁をイオン注入などで下げることにより、転送トランジスタのチャネル部分を介して、飽和した光電変換部から溢れた信号電荷をフローティングディフュージョンへ排出できる。フローティングディフュージョンへ排出された電荷はフローティングディフュージョンに蓄積されていく。フローティングディフュージョンが蓄積可能電荷量に達して飽和すると、信号電荷はフローティングディフュージョンから溢れる。溢れた信号電荷が、隣接画素の光電変換部やフローティングディフュージョンに流出する可能性があり、ブルーミング特性のさらなる改善が期待されている。
本実施形態に係る固体撮像素子は、以下に示されるように、固定パターンノイズ及びブルーミングを抑制して画質が向上している。
<第1実施形態>
〔固体撮像素子〕
図1は、本実施形態に係る固体撮像素子の構成図である。図2(A)は本実施形態に係る固体撮像素子の画素の等価回路図である。
図1に示されるように、本実施形態の固体撮像素子は、画素部10、制御回路部20、読み出し信号処理部30、及び出力部40を有する。 画素部10は、例えばマトリクス状に複数配列された画素11を有する。
図2(A)に示されるように、画素11は、フォトダイオード等の光電変換部PD、フローティングディフュージョンFD、転送トランジスタTX、リセットトランジスタRT、増幅トランジスタSFを有する。画素11は、さらに、電源線LVDD、転送トランジスタTXの制御線LTX、リセットトランジスタRTの制御線LRT及びリセット電源制御線LVDDRTを有し、垂直信号線VSLに接続されている。
光電変換部PDと出力ノードとしてのフローティングディフュージョンFDとの間に、転送トランジスタTXが設けられている。また、リセット電源制御線LVDDRTとフローティングディフュージョンFDとの間に、リセットトランジスタRTが設けられている。フローティングディフュージョンFDは、増幅トランジスタSFのゲートに接続されている。増幅トランジスタSFのソースドレインは垂直信号線VSLと電源線LVDDに接続されており、ソースフォロアとなっている。
図1に示されるように、リセットトランジスタRTの制御線LRT、転送トランジスタTXの制御線LTX、及びリセット電源制御線LVDDRTが一組となって、配列された画素11の各行に対して配線されている。リセットトランジスタRTの制御線LRT、転送トランジスタTXの制御線LTX、及びリセット電源制御線LVDDRTは、制御回路部20に接続されている。制御回路部20は、リセットトランジスタRTの制御線LRT、転送トランジスタTXの制御線LTX、及びリセット電源制御線LVDDRTを駆動し、電位の制御を行う。また、制御回路部20は読み出し信号処理部30に接続されている。
画素部10の垂直信号線VSLは、読み出し信号処理部30に接続されている。読み出し信号処理部30は、画素信号の読み出し回路としてのAD(アナログ−デジタル)変換部31またはアナログアンプと、データ転送部32を有する。
読み出し信号処理部30は、出力部40に接続されている。出力部40は、読み出し信号処理部30で処理された信号がアナログ信号の場合はアナログ出力用の出力アンプを、AD変換回路などによるデジタル化されたデジタル信号の場合はデジタルデータ用の差動増幅回路等を有する。
上記の固体撮像素子の画素11の光電変換部PDにおいて、露光によって光電変換部PDに入射した光信号が光電変換されて信号電荷が生成され、光電変換部PDに蓄積される。転送トランジスタTXの制御線LTXから転送トランジスタTXのゲートに駆動信号が与えられることで、光電変換部PDに蓄積された信号電荷が転送トランジスタTXによりフローティングディフュージョンFDに転送される。また、リセットトランジスタRTの制御線LRTからリセットトランジスタRTのゲートに駆動信号が与えられることで、フローティングディフュージョンFDの電位はリセット電源制御線LVDDRTの電位によってリセットされる。増幅トランジスタSFから、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた電圧(読み出し信号)が垂直信号線VSLに出力される。フローティングディフュージョンFDの電位としては、上記のように光電変換部PDから信号電荷が転送された状態と、フローティングディフュージョンFDのリセット状態の電位がそれぞれ読み出される。光電変換部PDから信号電荷が転送された状態と、フローティングディフュージョンFDのリセット状態の差分に対応する電位が読み出し信号処理部30において相関二重サンプリング(CDS)により算出され、出力部40から画素信号として出力される。上記において、画素11の電源電位等の供給及び各トランジスタの駆動は、制御回路部20によりなされ、また、読み出し信号処理部30の駆動も制御回路部20によってなされる。
図2(B)は本実施形態に係る固体撮像素子の画素の平面図である。固体撮像素子の画素は、図2(B)に示されるように、例えばシリコン半導体基板の画素領域がウェル及び分離領域で分離されており、光電変換部PDが形成されている。光電変換部PDの端部に転送トランジスタTXのゲートが設けられ、転送トランジスタTXのゲートの光電変換部PDとは反対側にフローティングディフュージョンFDが設けられている。フローティングディフュージョンFDの端部にリセットトランジスタRTのゲートが設けられている。リセットトランジスタRTのゲートのフローティングディフュージョンFDとは反対側にリセット電源制御線LVDDRTが接続されるリセット電源接続領域が設けられている。
また、上記半導体基板において上記の光電変換部PD及びフローティングディフュージョンFD等とは別の領域に、増幅トランジスタSFが形成されている。増幅トランジスタSFのゲートには上層配線等によって上記のフローティングディフュージョンFDが接続されている。増幅トランジスタSFのゲートの一方の側部における半導体基板に電源線LVDDに接続される電源接続領域が形成され、他方の側部における半導体基板に垂直信号線VSLに接続される垂直信号線接続領域が形成される。
〔固体撮像素子の制御と動作タイミング〕
次に、本実施形態の固体撮像素子の画素の動作タイミングについて説明する。図3は本実施形態に係る固体撮像素子の各信号のタイミングチャートである。図3では、動作タイミングは、画素のリセット、画素信号の読出しと画素の読出し動作を複数回行っており、また、露光期間中に光電変換部PD及びフローティングディフュージョンFDの蓄積電荷を飽和させる光量を照射している状態を示している。
A.電源系
電源線LVDDには電圧VDDHが、リセット電源制御線LVDDRTには電圧VDDRTHが、それぞれ一定の電圧として制御回路部20より供給される。リセット電源制御線LVDDRTの電圧VDDRTHは、リセットトランジスタRTのドレイン電源電圧として供給され、画素の最も高い電源電圧である電圧VDDHより低く設定される。これによって、後述のように、リセットトランジスタRTのオン状態時に、フローティングディフュージョンFDのリセット電位はリセット電源制御線LVDDRTの電圧VDDRTHと等しくなり、ハードリセット状態となる。
B.画素制御線
B−1.リセット時、画素信号読み出し時の期間
リセットトランジスタRTの制御線LRTと転送トランジスタTXの制御線LTXは、画素の信号を読み出すため、制御回路部20で生成されたパルス信号によって制御される。
まず、時刻t1においてフローティングディフュージョンFDのリセットを行う。リセット動作としては、リセットトランジスタRTの制御線LRTによりリセットトランジスタRTのゲートにパルスのオン電圧(電圧VRTH)を印加して、リセットトランジスタRTをオンとする。これにより、フローティングディフュージョンFDはリセット電源制御線LVDDRTに接続され、フローティングディフュージョンFD中に存在していた電荷はリセット電源制御線LVDDRTへ排出される。即ち、フローティングディフュージョンFDの電位はリセット電源制御線LVDDRTの電位にリセットされる。次に、リセットトランジスタRTの制御線LRTによりリセットトランジスタRTのゲートにオフ電圧(電圧VRTL)を印加して、リセットトランジスタRTをオフとする。これにより、フローティングディフュージョンFDとリセット電源制御線LVDDRTとの接続が切断され、フローティングディフュージョンFDのリセット電位が決まる。
次に、時刻t2において光電変換部PDに生成及び蓄積された信号電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。転送動作としては、転送トランジスタTXの制御線LTXにより転送トランジスタTXのゲートにパルスのオン電圧(電圧VTXH)を印加して、転送トランジスタTXをオンとする。これにより、露光期間E0中に光電変換部PDに蓄積した信号電荷は、転送トランジスタTXを介してフローティングディフュージョンFDへと完全電荷転送する。次に、時刻t3において転送トランジスタTXの制御線LTXにより転送トランジスタTXのゲートにオフ電圧(電圧VTXL)を印加して、転送トランジスタTXをオフとする。これにより、フローティングディフュージョンFDと光電変換部PDとの接続が切断され、フローティングディフュージョンFDの信号レベルの電位が決まる。上記の時刻t3において、時刻t3までの露光期間E0が終了し、時刻t3から次の露光期間E1が開始する。
上記において、転送トランジスタTXのオン時にゲートに印加する電圧VTXH(第一の電圧)は、後述するように、固定パターンノイズの抑制のために、リセットトランジスタRTのドレイン電源電圧(電圧VDDRTH(第二の電圧))以下に設定される。
B−2.リセット時以外、及び、読み出し時以外の期間
上記のリセット時、画素信号読み出し時の期間以外の期間においては、リセットトランジスタRTの制御線LRTによるリセットトランジスタRTのゲートへのオフ電圧(電圧VRTL)の印加が継続されて、リセットトランジスタRTはオフとされている。また、転送トランジスタRTの制御線LTXによる転送トランジスタTXのゲートへのオフ電圧(電圧VTXL)の印加が継続されて、転送トランジスタTXはオフとされている。
上記において、上記の転送トランジスタTXのオフ時にゲートに印加される電圧VTXL(第三の電圧)と、リセットトランジスタRTのオフ時にゲートに印加される電圧VRTL(第四の電圧)は、それぞれグランドGNDより高い電圧に設定される。これは、後述するように、ブルーミングの抑制のためである。
C.フローティングディフュージョンFDと光電変換部PDの状態
時刻t2に転送トランジスタTXをオンとして信号電荷がフローティングディフュージョンFDに転送されると、光電変換部PDは電荷がない電位PD_Darkの状態となる。信号電荷の転送が完了して時刻t3において転送トランジスタTXをオフとすると、新たな露光期間E1が開始して、光電変換部PDにおいて新たに生成された信号電荷が蓄積されていき、光電変換部PDの電位は徐々に低下していく。やがて例えば時刻t4において光電変換部PDは飽和状態となり、次に信号電荷の転送が行われる時刻t7まで電位PD_Satu.で一定となる。光電変換部PDが信号電荷で飽和した後は、光電変換部PDで新たに生成された信号電荷は光電変換部PDから溢れていく。本実施形態においては、転送トランジスタTXのゲートに印加されるオフ電圧(電圧VTXL)をグランドGNDより高い電圧に設定している。これにより、後述のように、光電変換部PDの飽和により溢れた信号電荷は、隣接する他の画素に流出せずに、フローティングディフュージョンFDへ流出する。
フローティングディフュージョンFDは、時刻t1においてリセットによりリセット電位FD_Darkとなる。時刻t3において光電変換部PDからの信号電荷の転送が完了した時点で信号レベル電位となる。やがて例えば時刻t4において光電変換部PDが飽和状態となって溢れた信号電荷がフローティングディフュージョンFDへ流出してくると、フローティングディフュージョンFDの電位は徐々に低下する。例えば時刻t5において飽和状態となり、次にリセットが行われる時刻t6まで電位FD_Satu.で一定となる。フローティングディフュージョンFDが信号電荷で飽和した後は、フローティングディフュージョンFDに流入してくる信号電荷はフローティングディフュージョンFDから溢れていく。本実施形態においては、リセットトランジスタRTのゲートに印加されるオフ電圧(電圧VRTL)をグランドGNDより高い電圧に設定している。さらにリセットトランジスタRTのオフ時におけるゲート下のチャネル領域におけるポテンシャルが、転送トランジスタTXのオフ時におけるゲート下のチャネル領域におけるポテンシャルより低い、即ち高電位としている。これにより、後述のように、フローティングディフュージョンFDの飽和により溢れた信号電荷は、隣接する他の画素に流出せずに、リセットトランジスタRTのリセット電源制御線LVDDRTへ排出される。
図3において、電位FD_Lminは、リセットトランジスタRTのオフ電圧VRTLとしてグランドGNDを印加した場合のフローティングディフュージョンFDの飽和時の電位を表す。フローティングディフュージョンFDからリセットトランジスタRTのリセット電源制御線LVDDRTへ電荷の排出ができない状態である場合に、信号電荷が最大量蓄積してフローティングディフュージョンFDが電位FD_Lminに到達する。この状態でフローティングディフュージョンFDから溢れた信号電荷は、リセットトランジスタRTのリセット電源制御線LVDDRTへ排出されずに、隣接する他の画素の光電変換部PDやフローティングディフュージョンFDへ流出する。本実施形態では、フローティングディフュージョンFDの電位は電位FD_Lminに達することはなく、フローティングディフュージョンFDから溢れた信号電荷は、リセットトランジスタRTのリセット電源制御線LVDDRTへ排出される。
D.リセット動作及び転送動作の繰り返し
上記の露光期間E1において、時刻t6にリセットトランジスタRTをオンとしてフローティングディフュージョンFDをリセットすると、フローティングディフュージョンFDはリセット電位となる。露光期間E1において光電変換部PDで蓄積された信号電荷が時刻t7にフローティングディフュージョンFDに転送される。時刻t8において転送が完了して転送トランジスタTXをオフとすると同時に露光期間E1が終了し、新たな露光期間E2が開始する。信号電荷の転送により、フローティングディフュージョンFDは信号レベル電位となる。その後、時刻t9において光電変換部PDが飽和し、時刻t10においてフローティングディフュージョンFDが飽和する。光電変換部PDから溢れた信号電荷はフローティングディフュージョンFDへ流出し、フローティングディフュージョンFDから溢れた信号電荷はリセット電源制御線LVDDRTへ排出される。
以降は、露光期間E2における時刻t11のフローティングディフュージョンFDのリセット、時刻t12の露光期間E2に係る信号電荷の転送、時刻t13の転送完了(露光期間E2の終了と新たな露光期間E3の開始)、を繰り返す。さらに、露光期間E3における時刻t14の光電変換部の飽和と時刻t15のフローティングディフュージョンFDの飽和も同様である。
〔画素の断面ポテンシャル〕
図4は本実施形態の固体撮像素子の画素のポテンシャル図である。図2(B)の画素のレイアウト図の点線Ya−Ybにおける断面におけるポテンシャルに相当する。点Yaから点Ybに向かって順に、電源線LVDDの接続領域、リセット電源制御線LVDDRTの接続領域が並んでいる状態を示す。さらに、リセットトランジスタRTのゲート下チャネル領域、フローティングディフュージョンFD、転送トランジスタTXのゲート下チャネル領域、光電変換部PDが並んでいる状態を示す。
電源に関して、図2にも示したように、電源線LVDDの接続領域には画素の最も高い電源電圧である電圧VDDHが、リセット電源制御線LVDDRTの接続領域には電圧VDDHより低い電圧VDDRTHが、それぞれ一定の電圧として供給される。電源線LVDDの接続領域に電圧VDDHを印加した時の電源線LVDDの接続領域のポテンシャルをΦVDDHと表記する。また、リセット電源制御線LVDDRTの接続領域に電圧VDDRTHを印加した時のリセット電源制御線LVDDRTの接続領域のポテンシャルをΦVDDRTHと表記する。従ってポテンシャルとしては、ΦVDDHがΦVDDRTHより低い、即ち高電位の関係となる。リセット時、リセットトランジスタRTのゲートにオン電圧VRTHが印加される。リセットトランジスタRTのゲートに電圧VRTHを印加した時のリセットトランジスタRTのゲート下チャネル領域のポテンシャルをΦVRTHと表記する。本実施形態においては、リセットトランジスタRTのオン時のリセットトランジスタRTのゲート下チャネル領域のポテンシャルΦVRTHが、ΦVDDHとΦVDDRTHの間の電位となるように、リセットトランジスタRTのオン電圧VRTHが設定されている。例えば、電圧VRTHとしては、電圧VDDHとすることができる。あるいは、後述のように電圧VDDHから所定の電圧を降下した電圧を用いることができる。リセット電源制御線LVDDRTの電圧VDDRTHを電源線LVDDの電圧VDDHより低く調整しているので、上記のようにΦVRTHがΦVDDHとΦVDDRTHの間の電位となるように調整することが可能となっている。これにより、リセット時のフローティングディフュージョンFDのポテンシャルはΦVDDRTHとなり、ハードリセット状態になる。
画素信号の読み出し時の転送トランジスタTXのゲート電圧VTXHについて説明する。転送時、転送トランジスタTXのゲートにオン電圧VTXHが印加される。転送トランジスタTXのゲートに電圧VTXHを印加した時の転送トランジスタTXのゲート下チャネル領域のポテンシャルをΦVTXHと表記する。本実施形態においては、ΦVDDRTHがΦVTXHより低いまたは同じ、即ちΦVDDRTHがΦVTXHより高電位または同電位の関係(ΦVDDRTH≧ΦVTXHと表記する)の関係を保つように、転送トランジスタTXのオン電圧VTXHが設定されている。例えば、電圧VTXHとしては、後述のように電圧VDDHから所定の電圧を降下した電圧を用いることができる。
上記のように、本実施形態の固体撮像素子によれば、フローティングディフュージョンFDをリセットトランジスタRTによりリセットする際、ハードリセット状態でリセットが可能である。その上で、光電変換部PDからフローティングディフュージョンFDに転送した電荷は、上記のΦVDDRTH≧ΦVTXHの関係にあるポテンシャルのために、光電変換部PD及び転送トランジスタTXのゲート下のチャネル領域に戻ることが制限される。従って、転送トランジスタTXのゲート下のチャネル領域における電子濃度が低減され、シリコン界面の欠陥、リークの影響が抑制され、これにより固定パターンノイズを抑制することが可能となる。ΦVDDRTH<ΦVTXHの関係にある場合、転送トランジスタTXのゲート下のチャネル領域における電子濃度が高くなり、シリコン界面の欠陥等の影響で固定パターンノイズが大きくなってしまう。
次に、リセット時及び画素信号の読み出し時以外の動作について説明する。リセットトランジスタRTのゲートにオフ電圧VRTLを印加した時のリセットトランジスタRTのゲート下のチャネル領域のポテンシャルをΦVRTLと表記する。また、転送トランジスタTXのゲートにオフ電圧VTXLを印加した時の転送トランジスタTXのゲート下のチャネル領域のポテンシャルをΦVTXLと表記する。ΦVRTLとΦVTXLが、グランドGNDのポテンシャルΦGNDより低い、即ちΦVRTLとΦVTXLがΦGNDより高電位の関係(ΦVRTL>ΦGND、ΦVTXL>ΦGNDと表記する)となるように、電圧VRTLと電圧VTXLが設定される。例えば、電圧VRTL及び電圧VTXLがグランドGNDより高い電圧に設定される。
更に、ΦVRTLがΦVTXLより低い、即ちΦVRTLがΦVTXLより高電位の関係(ΦVRTL>ΦVTXL)となるように、電圧VRTLと電圧VTXLは調整されている。
上記のように、ΦVRTL>ΦVTXL>ΦGNDとなっている。ここで、光電変換部PDは、転送トランジスタに接する部分を除いて、素子分離絶縁膜あるいはウェルで他の画素から分離されている。ΦVTXL>ΦGNDとなっているので、光電変換部PDが信号電荷で飽和して光電変換部PDから信号電荷が溢れても、溢れた信号電荷は隣接する他の画素に流出せずに、フローティングディフュージョンFDに排出することができる。さらに、ΦVRTL>ΦVTXLとなっている。信号電荷によりフローティングディフュージョンFDが飽和して信号電荷が溢れても、溢れた信号電荷は隣接する他の画素に流出せずに、リセットトランジスタRTのリセット電源制御線LVDDRTに排出することができる。光電変換部PD及びフローティングディフュージョンFDから溢れた信号電荷が隣接する画素の光電変換部PD及びフローティングディフュージョンFDに流出することが低減され、ブルーミングが抑制される。
図5は参考例に係る固体撮像素子の画素のポテンシャルを示す図である。図5に示されるように、参考例では電圧VRTL=電圧VTXL=GNDである。この場合、図5に示されるように、ポテンシャルはΦVRTL<ΦVTXL<ΦGNDとなっている。光電変換部PDで飽和した信号電荷は、転送トランジスタTXを介してフローティングディフュージョンFDへ排出されにくく、隣接する画素に流出しやすくなっている。また、信号電荷がフローティングディフュージョンFDへ排出できたとしても、フローティングディフュージョンFDの信号電荷が飽和したとき、飽和した信号電荷はリセットトランジスタRTを介してリセット電源制御線LVDDRTに排出されにくい。このため、溢れた信号電荷が隣接する画素に流出しやすくなっている。この結果、参考例では飽和した信号電荷が隣接する画素へ流出しやすくなっており、ブルーミング特性が劣化する。
〔固体撮像素子の製造方法〕
上記の本実施形態の固体撮像素子の製造方法としては、例えばリセットトランジスタRTと増幅トランジスタSFを同一半導体プロセスで形成することが可能であり、これにより半導体プロセスの工程数を増加させず形成することが可能である。その他の工程については、上記のように転送トランジスタTXのゲート電圧、リセットトランジスタRTのゲート電圧、リセット電源制御線LVDDRTの電圧を上記のように設定する点を除いて、通常のCMOSプロセスによって製造可能である。
本実施形態の固体撮像素子によれば、固定パターンノイズ及びブルーミングを抑制して、画質を向上した固体撮像素子を提供することができる。
<実施例>
本実施例は、デバイスシミュレーションにより、転送トランジスタTXのゲートがオン時の画素断面における電子分布を、実施例と比較例に係る固体撮像素子について算出したものである。図6は比較例に係る固体撮像素子の転送トランジスタTXがオン状態での電子分布を示す図であり、図7は実施例に係る固体撮像素子の転送トランジスタTXがオン状態での電子分布を示す図である。
デバイスシミュレーションは、図6に係る比較例の固体撮像素子のシミュレーションと、図7に係る実施例の固体撮像素子のシミュレーションについて、デバイス構造を同一のプロファイルとして行った。半導体基板50にウェル及び分離領域を設け、光電変換部PD、フローティングディフュージョンFD及び転送トランジスタTXのゲート絶縁膜51及びゲート電極52を設けたデバイス構造とした。また、デバイスシミュレーションは、過渡的な状態を見るため、転送トランジスタTXのゲート電圧がグランドGNDであるオフ状態から始め、ゲート電圧が電圧VTXHであるオン状態となるまで、転送トランジスタTXのゲート電圧を変化させて行った。
図6の比較例に係る固体撮像素子の転送トランジスタTXをオン状態とするゲート電圧は電圧VTXH=3.3Vであり、電圧VDDRTH=2.7Vより高い場合である。また、図7の実施例に係る固体撮像素子の転送トランジスタTXをオン状態とするゲート電圧は電圧VTXH=2.5Vであり、電圧VDDRTH=2.7Vより低い場合である。図6と図7において、電子濃度1×1013/cm−3から1×1018/cm−3までのオーダーごとの濃度分布を図中に示す線種で示している。
図6及び図7に示されるように、転送トランジスタTXのゲート電極52下のチャネル領域を含め、フローティングディフュージョンFDを中心に電子が分布していることが分かる。
ここで、転送トランジスタTXのゲート電極52下のチャネル領域に注目すると、図6の比較例では、半導体基板50のゲート絶縁膜51との界面側に電子濃度1×1018cm−3で電子が残っている。電子は、チャネル領域の光電変換部PD側近傍まで分布しているのが分かる。
それに対して図7の実施例では、ゲート電極52下のチャネル領域には1×1013cm−3程度以下の濃度の電子しか残っておらず、ゲート電極52下のチャネル領域の電子濃度は非常に希薄な状態であり、分布領域も比較例に比べて縮小している。
上記のデバイスシミュレーションの結果から以下のように考察される。比較例の条件の電圧VTXH=3.3Vで電圧VDDRTH=2.7Vより高い場合では、転送トランジスタTXをオン状態にしたときに転送トランジスタTXのゲート電極52下のチャネル領域の電位がフローティングディフュージョンFDの電位より上昇した。これは、フローティングディフュージョンFDのハードリセットを行うために電圧VDDRTHを低下させたことに伴って生じやすくなっていると考えられる。このため、電荷がフローティングディフュージョンFDから転送トランジスタTXのゲート下のチャネル領域に流出し、その流出範囲がチャネル領域の光電変換部PD側の端部まで広がっていた。このため、転送トランジスタTXのゲート絶縁膜とチャネル領域との界面における欠陥及びリークの影響を強く受け、固定パターンノイズは悪化した。
一方、実施例の条件の電圧VTXH=2.5Vで電圧VDDRTH=2.7Vより低い場合では、転送トランジスタTXをオン状態とする電圧VTXHを低下させた。フローティングディフュージョンFDのポテンシャルは電圧VDDRTHを低下させたことに伴って低下した。しかし、転送トランジスタTXをオン状態にしたときに、転送トランジスタTXのゲート電極52下のチャネル領域のポテンシャルΦVTXHが、フローティングディフュージョンFDのポテンシャル(リセット直後でΦVDDRTH)より低くならないようにできた。即ち、ΦVTXHがΦVDDRTHより高電位とならないようにすることができた。このため、フローティングディフュージョンFDから転送トランジスタTXのゲート下のチャネル領域への電荷流出が抑制されていた。これにより、転送トランジスタのゲート絶縁膜とチャネル領域との界面における欠陥及びリークの影響が低減され、固定パターンノイズが低減されてこれによって画質が改善された。
<第2実施形態>
図8は、本実施形態に係る固体撮像素子の制御回路部と画素の構成図である。本実施形態は、図1に示される第1実施形態の全体回路構成の制御回路部20において、電圧調整用回路を有する実施形態である。
図8に示されるように、制御回路部20から、画素11に、電源線LVDD、リセットトランジスタRTの制御線LRT、リセット電源制御線LVDDRT、転送トランジスタTXの制御線LTXがそれぞれ接続されている。上記の電源線LVDDには、画素の最も高い電源電圧である電圧VDDHが供給される。
電圧VDDHとグランドGNDの間に梯子状に直列に接続された複数の抵抗(抵抗ラダー)21を有する。トランジスタからなるスイッチSW1〜SW5で接続位置を切り替えて、電圧VDDHから所定の抵抗の分降下した電圧を取り出す。取り出した電圧を、リセットトランジスタRTのオン電圧(電圧VRTH)及びオフ電圧(電圧VRTL(第四の電圧))として、リセットトランジスタRTの制御線LRTに供給する。例えば、スイッチSW1が接続された時、抵抗1つ分降下した電圧が供給され、スイッチSW2が接続された時、抵抗2つ分降下した電圧が供給される。例えば、電圧VRTH及び電圧VRTLをパルス制御論理回路25に入力し、リセットトランジスタRTの制御線LRTに出力することで、電圧VRTH及び電圧VRTLのいずれかの電圧をリセットトランジスタRTの制御線LRTに供給する。例えば、電圧VRTHとしては、抵抗ラダーで降圧していない電圧VDDHをそのまま用いることも可能である。
また、電圧VDDHとグランドGNDの間に梯子状に直列に接続された複数の抵抗(抵抗ラダー)22を有する。トランジスタからなるスイッチSW11〜SW15で接続位置を切り替えて、電圧VDDHから所定の抵抗の分降下した電圧を取り出して、電圧VDDRTH(第二の電圧)がリセット電源制御線LVDDRTに接続される。上記と同様に、例えば、スイッチSW11が接続された時、抵抗1つ分降下した電圧が供給され、スイッチSW12が接続された時、抵抗2つ分降下した電圧が供給される。
また、電圧VDDHとグランドGNDの間に梯子状に直列に接続された複数の抵抗(抵抗ラダー)23を有する。トランジスタからなるスイッチSWT1〜SWT5で接続位置を切り替えて、電圧VDDHから所定の抵抗の分降下した電圧を取り出す。取り出した電圧を、転送トランジスタTXのオン電圧(電圧VTXH(第一の電圧))及びオフ電圧(電圧VTXL(第三の電圧))として、転送トランジスタTXの制御線LTXに供給する。例えば、スイッチSWT1が接続された時、抵抗1つ分降下した電圧が供給され、スイッチSWT2が接続された時、抵抗2つ分降下した電圧が供給される。例えば、電圧VTXH及び電圧VTXLをパルス制御論理回路24に入力し、転送トランジスタTXの制御線LTXに出力することで、電圧VTXH及び電圧VTXLのいずれかの電圧を転送トランジスタTXの制御線LTXに供給する。
電源電圧調整を固体撮像素子の内部で行うことが可能である。スイッチの数は図面上それぞれ5個を示しているが、電源−GND間の直列の抵抗の分割数を増やすことで電圧調整を細かくすることが可能となる。
転送トランジスタTXのオン電圧(電圧VTXH)とオフ電圧(電圧VTXL)は、電圧VTXHのパルスを生成することから電圧VTXH>電圧VTXLの関係にあり、同一の抵抗ラダーで構成しても良い。
上記を除いては、第1実施形態の固体撮像素子と同様である。本実施形態では、電圧VTXH、電圧VDDRTH、電圧VTXL、電圧VRTLをそれぞれ所定の電圧に調整して用いることができる。
本実施形態の固体撮像素子によれば、固定パターンノイズ及びブルーミングを抑制して、画質を向上した固体撮像素子を提供することができる。
<第3実施形態>
本実施形態は、上記の第1実施形態あるいは第2実施形態に係る固体撮像素子を有する撮像装置である。図9は、上記の第1本実施形態あるいは第2実施形態に係る固体撮像素子が適用されるカメラシステムの構成の一例を示す図である。
本カメラシステムは、図9に示すように、上記の第1本実施形態あるいは第2実施形態に係る固体撮像素子100を有する。カメラシステムは、固体撮像素子の光電変換部に入射光を導く光学系として、固体撮像素子100の撮像面に入射光を結像させるレンズ103を有する。
さらに、カメラシステムは、固体撮像素子100を駆動する駆動部101と、固体撮像素子100の出力信号を処理する信号処理部102を有する。
駆動部101は、固体撮像素子100内の回路を駆動するタイミングジェネレータ(駆動タイミング信号の生成)を有し、所定のタイミング信号で固体撮像素子100を駆動する。
また、信号処理部102は、固体撮像素子100の出力信号に対して所定の信号処理を施す。信号処理部102で処理された画像信号は、アナログ出力であれば、AFE(Analog Front End)等を含むアナログ・デジタル変換回路を通し、記録媒体に記録される。あるいは、デジタル出力であればDFE(Digital Front End)等を含むデジタル信号処理を通し、記録媒体に記録される。記録媒体としては、例えばメモリカード等の半導体記憶装置を用いることができるが、特に限定はない。記録媒体に記録された画像情報は、プリンタなどによってハードコピーされる。また、信号処理部102で処理された画像信号は液晶ディスプレイなどのモニターに動画として映し出される。
上述したように、撮像装置において、撮像デバイスとして、上記の第1実施形態あるいは第2実施形態に係る固体撮像素子を搭載することで、高精度なカメラが実現できる。
また、第1実施形態あるいは第2実施形態に係る固体撮像素子を有する撮像装置としては、カメラ以外のエリアセンサ、ラインセンサに適用可能である。
本実施形態の撮像装置によれば、固定パターンノイズ及びブルーミングを抑制して、画質を向上することができる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 画素部
11 画素
20 制御回路部
21,22,23 抵抗(抵抗ラダー)
24,25 パルス制御論理回路
30 読み出し信号処理部
31 AD変換部
32 データ転送部
40 出力部
50 半導体基板
51 ゲート絶縁膜
52 ゲート電極
100 固体撮像素子
101 駆動部
102 信号処理部
103 レンズ
PD 光電変換部
TX 転送トランジスタ
FD フローティングディフュージョン
RT リセットトランジスタ
SF 増幅トランジスタ
LTX 転送トランジスタの制御線
LRT リセットトランジスタの制御線
LVDD 電源線
LVDDRT リセット電源制御線
VSL 垂直信号線
特開2004‐128296号公報 国際公開第2010/116629号パンフレット 特開2007‐110630号公報

Claims (7)

  1. 光信号を電荷に変換する光電変換部と、前記電荷をフローティングディフュージョンへ電荷転送する転送トランジスタと、前記フローティングディフュージョンをリセットするリセットトランジスタと、前記フローティングディフュージョンとゲートが接続されて信号を増幅する増幅トランジスタとを有する画素が複数配列され、
    信号読み出しの前記転送トランジスタのゲート電圧である第一の電圧が、前記リセットトランジスタのドレイン電源電圧である第二の電圧以下に維持され、
    信号読み出し以外の前記転送トランジスタのゲート電圧である第三の電圧と、リセット以外の前記リセットトランジスタのゲート電圧である第四の電圧が、グランドより高く設定されている
    ことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記第二の電圧が、前記画素の最も高い電源電圧より低く設定されることを特徴とする
    請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記第二の電圧が、前記増幅トランジスタの電源電圧より低く設定されることを特徴とする
    請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記第四の電圧が前記第三の電圧より高く設定されていることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の固体撮像素子。
  5. 前記固体撮像素子は制御回路部を備え、
    前記制御回路部が、前記第一の電圧、前記第二の電圧、前記第三の電圧及び前記第四の電圧を生成する
    請求項1〜4のいずれかに記載の固体撮像素子。
  6. 前記制御回路部は、前記画素の電源電圧と前記グランドの間に梯子状に直列に接続された複数の抵抗を有し、スイッチで接続位置を切り替えて前記電源電圧から所定の前記抵抗の分降下した電圧を取り出して、前記第一の電圧、前記第二の電圧、前記第三の電圧又は前記第四の電圧とする
    請求項5に記載の固体撮像素子。
  7. 固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の光電変換部に入射光を導く光学系と、
    前記固体撮像素子の出力信号を処理する信号処理部と、
    前記固体撮像素子の動作を処理する駆動部と、を備え、
    前記固体撮像素子は、
    光信号を電荷に変換する光電変換部と、前記電荷をフローティングディフュージョンへ電荷転送する転送トランジスタと、前記フローティングディフュージョンをリセットするリセットトランジスタと、前記フローティングディフュージョンとゲートが接続されて信号を増幅する増幅トランジスタとを有する画素が複数配列され、
    信号読み出しの前記転送トランジスタのゲート電圧である第一の電圧が、前記リセットトランジスタのドレイン電源電圧である第二の電圧以下に維持され、
    信号読み出し以外の前記転送トランジスタのゲート電圧である第三の電圧と、リセット以外の前記リセットトランジスタのゲート電圧である第四の電圧が、グランドより高く設定されている
    ことを特徴とする
    撮像装置。
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