JP6942944B2 - 凹凸転写フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、凹凸転写フィルムに関し、更に詳しくは、電子機器物品内で用いられるフィルム製品表面等に凹凸を転写してマット調の外観品位を与えるための凹凸転写フィルムに関する。
携帯電話やパーソナルコンピューターなどの電子機器内の回路基盤は、外部からの電磁波ノイズや機器内部の電子部品から発せられる電磁波ノイズによる誤作動を防止するため、電磁波シールド対策が広く行われている。
電磁波シールド対策として、一般に電磁波シールドフィルムが用いられており、このような電磁波シールドフィルムは保護層とシールド層を有している。前記構造を有する電磁波シールドフィルムの製造法の1つとしては、転写フィルムを用いるものがあり、転写フィルム上に保護層をコーティングして、保護層上にさらにシールド層、接着剤層が積層され、加熱プレスにて被転写体上に接着剤層、シールド層、保護層が転写される。前記製造法で用いられる転写フィルムは、転写される保護層の意匠性を目的として転写面をマット調にした凹凸転写フィルムが使用されている。
凹凸転写フィルムの凹凸層は、サンドブラスト処理、マットコーティング処理、ヘア―ライン加工、ケミカルエッチング処理やフィルム内部に粒子を添加した練り込みマット処理を施したフィルムが提案されている。(例えば特許文献1、特許文献2)
近年、保護層の意匠性をさらに高めるために保護層表面により高いマット感を求められている。しかし、特許文献1および2に開示されているサンドブラスト処理では、フィルム表面のさらなる粗面化が難しく、転写フィルムとしてサンドブラスト処理したフィルムを用いた場合は、保護層のマット性を向上させることは難しかった。また、その他の方法についてもマット性を向上させる方法は開示されていない。
一方、転写フィルムの表面に凹凸をつける方法として、基材フィルム内部に粒子を添加する練り込みマット(特許文献3、特許文献4)や、基材フィルムに粒子を含んだコーティングするコーティングマット(特許文献5)が提案されている。
特許文献3、4では、ポリエステルフィルム中に合成ゼオライト粒子を含んだ艶消し層を設けることでマット性を発現している。しかし、マット性を示す光沢度は、例示されたものの中で一番低いものでも11%程度と十分とはいえない。
特許文献5では、ポリエステルフィルムの表面にマット剤を含んだ酸変性ポリオレフィン樹脂の水分散体をコーティングすることでマット層を設けているが、特許文献2と同様に例示された中で一番低い光沢度は16%であり、十分なマット性があるとはいえない。
これまで光沢度を下げることで、高いマット調を発現できることは知られているが、粒子の脱落などを起こさずに光沢度を10%以下にすることは困難であり、そのため保護層の意匠性を高めることができなかった。
特開2004−231727号公報(実施例2) 特開2016−40852号公報 特開2013−129076号公報 特開2015−185659号公報 特開2012−40707号公報
本発明は、上記事情に鑑み、塗布層である凹凸層有し、粒子の脱落などがなく、凹凸層表面のグロスを低減させ、被転写面のマット性を向上させることができる凹凸転写フィルムの提供を課題とするものである。
即ち、本発明は、以下の構成よりなる。
1. フィルムの少なくとも片面に凹凸層を有し、凹凸層が樹脂および粒子を含む塗布層であり、前記凹凸層表面の表面自由エネルギーの極性成分(γsd)と水素結合成分(γsh)を合計した値が5mJ/m以下であり、かつ前記凹凸層表面の60°グロスが5%以下であることを特徴とする凹凸転写フィルム。
2. 前記凹凸層表面には実質的にSi成分を含んでいないことを特徴とする上記第1に記載の凹凸転写フィルム。
3. フィルムの片面が表面凹凸を有し、前記表面凹凸を有する面の60°グロスが5%以下であり、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の60°グロスの上昇率が、前記加圧プレスを施す前の60°グロスに対して25%以下であることを特徴とする上記第1または第2に記載の凹凸転写フィルム。
4. 凹凸層表面の表面粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下であるを特徴とする上記第1〜第3のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
5. 前記凹凸層に含有する粒子の合計量が、凹凸層のバインダー成分となる樹脂組成物全体に対して40質量%以上200質量%以下であることを特徴とする上記第1〜第4のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
6. 粒子の平均粒子径が、1μm以上10μm以下であることを特徴とする上記第1〜第5のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
7. 電子機器部品の保護層を形成するために用いられることを特徴とする上記第1〜第6のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
本発明の凹凸転写フィルムを用いれば、被転写面のマット性に優れた電磁波シールドフィルム等の電子機器用フィルムの提供が可能となる。
本発明の凹凸転写フィルムの断面模式図である。 本発明の凹凸転写フィルムを使用して転写する場合の積層状態を示す断面模式図である。
(凹凸転写フィルム)
本発明の凹凸転写フィルムは、少なくとも片面に表面凹凸を有するフィルムであって、例えば、図1に示されるように、基材フィルム11、凹凸層12を含んでなることが好ましい。凹凸層12が離型性を示すことが好適であるが、より離型性を向上させるために凹凸層12上にさらに離型層13を設けることも可能である。凹凸層12には、少なくともバインダー樹脂および粒子14を含むことが好ましい。凹凸層12に粒子14を含むことで適度な表面凹凸性をもった凹凸転写フィルムを提供することができる。
そして、本発明の凹凸転写フィルムは、例えば、図2に示されるように、例えば、電磁波シールドフィルムを製造するために、凹凸層12上に保護層23とシールド層22がこの順に積層され、例えば、フレキシブル基板用CCLのような被転写体21上に、保護層23とシールド層22が転写されるものであることが好ましい。シールド層22と被転写体21の間には更に接着層が設けられている場合もある。凹凸転写フィルムの凹凸層12の表面が細かな凹凸を有していることにより、凹凸層12と接している保護層23の表面には、細かな凹凸が転写され、マット調の外観品位を持つことになる。結果として、被転写体21上に、シールド層22及び保護層23が転写された電磁波シールドフィルムの保護層側の表面は細かな凹凸を有し、マット調の外観品位を有するものとなる。上述するように前記凹凸層12と保護層23の間には、さらに離型性を向上させるため、離型層13を設けることもできる。
以下、本発明の凹凸転写フィルムにおいて基材フィルム上に凹凸層を有する層構造を例に挙げて説明する。
(基材フィルム)
本発明における基材として用いるフィルムを構成する樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、および共重合成分として、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分などを共重合したポリエステル樹脂などを用いることができる。なかでも、機械的強度、耐薬品性、耐熱性の点からポリエステル樹脂が好ましい。
本発明で基材フィルムとして特に好適に用いられるポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートであり、これらを混用使用しても構わない。これらのポリエステル樹脂の中でも、物性とコストのバランスからポリエチレンテレフタレートが最も好ましい。また、これらのポリエステルフィルムは二軸延伸することで耐薬品性、耐熱性、機械的強度などを向上させることができる。
また、前記ポリエステルフィルムは、単層であっても複層であってもかまわない。また、本発明の効果を奏する範囲内であれば、これらの各層には、必要に応じて、ポリエステル樹脂中に各種添加剤を含有させることができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐光剤、ゲル化剤、有機湿潤剤、紫外線吸収剤、界面活性剤などが挙げられる。
本発明で用いる基材フィルムは、透明であってもよいし、着色していてもよい。着色する方法としては、特に限定されないが顔料や染料を用いて着色することができる。例えば、酸化チタンなどの白色顔料を混合することで白色フィルムとすることも視認性を向上させることができるため好適である。
本発明で用いる基材フィルムの厚さは、特に制限しないが、12〜500μmの範囲で使用する規格に応じて任意に決めることができる。基材フィルムの厚みの上限は、350μmが好ましく、350μm以下であれば、生産性やハンドリング性の低下がなく好ましい。一方、フィルム厚みの下限は、25μmが好ましく、25μm以上であれば、基材フィルムの機械的な強度不足が起こらず、剥離時に転写フィルムが破断するおそれもない。
本発明で用いる基材フィルムには、アンカー層を設けることもできる。アンカー層を設けることで、後述の凹凸層形成時に基材フィルムとの接着性が向上し凹凸層の粒子の脱落なども起きにくくなり好ましい。アンカー層は、基材フィルムを製膜中にインラインでコーティングしても構わないし、基材フィルム製膜後にオフラインでコーティングしても構わない。コストの観点からインラインで行うことが好ましい。
アンカー層に用いる樹脂は、特に限定されず既知のものを使用することができる。例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が使用でき、1種類で用いてもよいし、2種類以上の複数種を用いても構わない。
アンカー層には、上記樹脂に架橋剤を併用することも可能であり。架橋剤は特に限定されないが、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系、エポキシ系などを使用することができる。1種類でも2種類以上でも限定することなく使用することができる。
アンカー層には、前述の樹脂および架橋剤以外にも必要に応じて添加剤を使用することができる。使用できる添加剤の例としては、粒子、触媒、界面活性剤、紫外線吸収剤、開始剤、帯電防止剤などがある。
(凹凸層)
本発明の凹凸転写フィルムの凹凸層は、基材フィルムに少なくとも樹脂および粒子が含む塗布層であることが好ましい。樹脂と粒子を添加し、後述する表面自由エネルギーおよび60°グロスの範囲を満足するように樹脂および粒子を選択することで、マット性が高く転写性がよい凹凸転写フィルムを提供することができる。
本発明における凹凸層は、表面自由エネルギーの極性成分(γsp)と水素結合成分(γsh)を合計した値が5mJ/m以下であることが好ましい。さらに好ましくは、表面自由エネルギーの極性成分(γsp)と水素結合成分(γsh)を合計した値が3mJ/m以下であることが好ましい。さらに好ましくは1mJ/m以下である。表面自由エネルギーの極性成分(γsp)と水素結合成分(γsh)を合計した値が5mJ/m以下であると、加熱工程後の剥離時の離型性が損なわれることがなく好ましい。凹凸層の表面自由エネルギーの極性成分と水素結合成分を合計した値が5mJ/m以下であれば、凹凸層のバインダー成分としてはいかなる公知のバインダー樹脂や粒子、添加剤を混合して用いてもよい。
また本発明の凹凸転写フィルムは、表面凹凸を有する面の60°グロスが、5%以下であることが好ましく、4%以下がさらに好ましく、2%以下がより好ましい。5%以下であれば保護層の被転写面に意図した意匠性を付与し易く好ましい。5%を超えると、保護層の被転写面に意図した意匠性が十分ではなくなり好ましくない。
本発明の凹凸層には、Si元素を含む化合物を実質的に含まないことが好ましい。Si元素を含むものとしては、シリコーン樹脂や二酸化ケイ素などのシリカ粒子、シランカップリング剤など有機化合物や無機化合物が挙げられる。Siを含むものを電子部品などの転写フィルムとして用いた場合に電子部品に移行し不具合が生じることがあるため含まないことが好ましい。実質的に含まないとは、意図的に添加していないことはもとより、凹凸層表面をESCA(X線光電子分光法)などによって分析したときにSiに由来するピークがほぼ検出されないことをいう。ほぼ検出されないとは、検出される他の元素に対して0.1%以下であることを意味する。凹凸層が有機化合物であれば、C元素に対してSi元素が0.1%以下であることとする。
以下、凹凸層を形成するための各成分等について説明する。
(樹脂)
本発明の凹凸層に使用する樹脂は、特に限定されるわけではないが、主としてアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、オレフィン系樹脂、フッ素系樹脂などで構成することができる。1種類を用いてもよいし2種類以上の樹脂を混合してもよい。ただ、電子機器などの成型に用いる場合は、シリコーンなどのSi成分を含む樹脂は使用しない方が好ましい。
凹凸層に用いるオレフィン系樹脂の例としては、共重合ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリメチルペンテンなどが挙げられるが、耐熱性の観点から、環状ポリオレフィン、ポリメチルペンテンなどを用いることが好ましい。前記樹脂を凹凸層に用いることで、高温処理をした後でも離型性を保つことができるため好適である。
共重合ポリエチレンは、ポリエチレンに、プロピレン、n−ブテン、n−ペンテン、n−ヘキセンなどのα―オレフィンなどを共重合することができる。これらの樹脂には、ヒドロキシル基やカルボキシル基などの官能基を導入し、架橋剤と架橋させることで、ポリエステルフィルムとの密着性を向上することができる。
環状ポリオレフィンは、重合成分として環状オレフィンを含む樹脂のことである。環状オレフィンは、環内にエチレン性二重結合を有する重合性の環状オレフィンであり、単環式オレフィン、二環式オレフィン、三環以上の多環式オレフィンなどに分類することができる。単環式オレフィンの例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの環状C4−12シクロオレフィン類などが挙げられる。二環式オレフィンの例としては、2−ノルボルネン;5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネンなどのアルキル基(C1―4アルキル基)を有するノルボルネン類;5−エチリデン−2−ノルボルネンなどのアルケニル基を有するノルボルネン類;5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネンなどのアルコキシカルボニル基を有するノルボルネン類;5−シアノ−2−ノルボルネンなどのシアノ基を有するノルボルネン類;5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネンなどのアリール基を有するノルボルネン類;オクタリン;6−エチル−オクタヒドロナフタレンなどのアルキル基を有するオクタリンなどが例示できる。
多環式オレフィンの例としては、ジシクロペンタジエン;2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン、メタノオクタヒドロフルオレン、ジメタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノシクロペンタジエノナフタレン、メタノオクタヒドロシクロペンタジエノナフタレンなどの誘導体;6−エチル−オクタヒドロナフタレンなどの置換基を有する誘導体;シクロペンタジエンとテトラヒドロインデン等との付加物、シクロペンタジエンの3〜4量体などが挙げられる。
これらの環状オレフィンは、単独もしくは二種以上を組み合わせて使用できる。これらの環状オレフィンのなかでも二環式オレフィンを用いることが、柔軟性と離型性を両立できるため好ましい。環状オレフィン全体に占める二環式オレフィン(特にノルボルネン類)の割合は10モル%以上であってもよく、例えば、30モル%以上、好ましくは50モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上であり、二環式オレフィン単独(100モル%)であってもよい。特に、三環以上の多環式オレフィンの割合が大きくなると、ロール・ツー・ロール方式での製造に用いることが困難となるため好ましくない。
二環式オレフィンの具体例としては、ノルボルネン(2−ノルボルネン、置換基を有していてもよい)、オクタリン(オクタヒドロナフタレン、置換基を有していてもよい)などが例示できる。前記置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、シアノ基、アミド基、ハロゲン原子などが例示できる。これらの置換基は、単独で又は二種以上組み合わせてもよい。これらの二環式オレフィンのうち、ノルボルネンやアルキル基(メチル基、エチル基などのC1−4アルキル基)を有するノルボルネンなどのノルボルネン類が特に好ましい。
環状ポリオレフィンは、さらに鎖状オレフィンを重合成分として含む環状オレフィン−鎖状オレフィン共重合体であるのが好ましい。前記共重合体を用いることで柔軟性を付与することができ、加工しやすくなる。
鎖状オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの鎖状C2−10オレフィン類などが挙げられる。これらの鎖状オレフィンは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの鎖状オレフィンのうち、好ましくはα−鎖状C2−8オレフィン類であり、さらに好ましくはα−鎖状C2−4オレフィン類(特に、エチレン)である。
環状オレフィンと鎖状オレフィンとの割合(モル比)は、例えば、環状オレフィン/鎖状オレフィン=100/0〜1/99、好ましくは90/10〜10/90、さらに好ましくは70/30〜20/80程度である。環状オレフィンの割合が少なすぎると、耐熱性が低下し、剥離性も低下するため好ましくない。
他の共重合性単量体としては、例えば、ビニルエステル系単量体(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど);ジエン系単量体(例えば、ブタジエン、イソプレンなど);(メタ)アクリル系単量体[例えば、(メタ)アクリル酸、又はこれらの誘導体((メタ)アクリル酸エステルなど)など]などが例示できる。これらの他の共重合性単量体は単独で又は二種以上組み合わせてもよい。これらの他の共重合性単量体の含有量は、環状ポリオレフィン全体に対して、例えば、5モル%以下、好ましくは1モル%以下である。
環状ポリオレフィンは、付加重合により得られた樹脂であってもよく、開環重合(開環メタセシス重合など)により得られた樹脂であってもよい。また、開環メタセシス重合により得られた重合体は、水素添加された水添樹脂であってもよい。環状ポリオレフィンの重合方法は、慣用の方法、例えば、メタセシス重合触媒を用いた開環メタセシス重合、チーグラー型触媒を用いた付加重合、メタロセン系触媒を用いた付加重合(通常、メタセシス重合触媒を用いた開環メタセシス重合)などを利用できる。
本発明で用いる環状ポリオレフィンのガラス転移温度(Tg)は10〜250℃程度の範囲から選択できるが、耐熱性の点から、例えば、60〜250℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは150〜250℃程度である。ガラス転移温度が低すぎると、耐熱性が低下し、高すぎると、ロール・ツー・ロール方式での生産が困難となる。
環状ポリオレフィンの数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)において、ポリスチレン換算で、例えば、1000〜150000、好ましくは5000〜120000、さらに好ましくは10000〜100000(特に20000〜90000)程度である。
環状ポリオレフィンの市販品としては、ARTON(登録商標)(JSR社製)やZEONOR(登録商標)(日本ゼオン社製)、アペル(三井化学社製)、TOPAS(登録商標)(ポリプラスチックス社製)があり好適に使用することができる。
本発明における凹凸層に用いるポリメチルペンテン樹脂としては、少なくとも構成単位Aと構成単位Bを含む共重合物である。構成単位Aは、4−メチル−1−ペンテンまたは/および3−メチル−1−ペンテンに由来する樹脂を合計50モル%以上含むことが好ましく、より好ましくは70モル%以上含み、85モル%以上含むとさらに好ましい。それぞれ単独で用いてもよいし併用してもよい。
構成単位Bは、エチレンおよび炭素原子数が3〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のオレフィン由来の樹脂からなり5モル%以上含むことが好ましい。構成単位Bを含有する上限は、50モル%以下が好ましく、より好ましくは30モル%以下であり、15モル%以下がより好ましい。
構成単位Bに用いられる炭素原子数3〜4のα−オレフィンの例としては、1−ブテン、プロピレンが好適なものとして用いられるが、プロピレンを用いる方が物性などの観点から望ましい。炭素原子数3〜4のα−オレフィンやエチレンなどは、単独で用いてもよいし複数を組み合わせて用いることもできる。
前記ポリメチルペンテン樹脂には、構成単位Aおよび構成単位B以外にも、その他重合性化合物をの構成単位を有してもよい。例えば、スチレン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンなどの環状構造を有するビニル化合物;酢酸ビニルなどのビニルエステル類;メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸などの不飽和有機酸またはその誘導体;ブタジエン、イソプレン、ペンタジエンなどの共役ジエン類;1,4−ヘキサジエン、オクタジエン、シジクロペンタジエン、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの非共役ポリエン類などが挙げられる。
前記のその他重合性化合物は、構成単位Aと構成単位Bの合計100モル%に対し10モル%以下の比率で含有することができる。より好ましくは、5モル%以下である。
本発明に用いられるポリメチルペンテン樹脂は、変性されていてもよく、酸無水物基、水酸基、カルボキシル基などの活性水素含有基、エポキシ基などの1種類以上の官能基を有することも好ましい形態の一つである。これら官能基を有することで、架橋剤との併用により、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル樹脂への密着性が向上させることができる。これら官能基の導入方法は既知の方法で行うことができる。導入する官能基量は、ポリメチルペンテン樹脂に対し10当量以下であることが好ましい。
本発明で用いるポリメチルペンテン樹脂の重合方法は、既知の方法を用いることができ、例えばメタロセン触媒などのオレフィン重合用の触媒下で重合することで得ることができる。
本発明の凹凸層に用いるポリエステル系樹脂としては、特に限定されずに既知のものを使用することができる。例えば、共重合ポリエステル樹脂やアルキッド樹脂などが好適に使用できる。
本発明で好ましく用いられるフッ素系樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、などやこれら樹脂を用いた共重合体や、PFA(四フッ化エチレン(C2F4)とパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共同合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン(-C2F4-)とエチレン(-C2H4-)の共重合体)などである。また、アクリレート変性したフッ素系の樹脂を多官能アクリレートなどへ添加し使用することもできる。
本発明の凹凸層に用いるアクリル系樹脂としては、特に限定されず既知のものを使用すうことができる。例えば、活性線硬化型のアクリル系樹脂を使用することができ、活性線硬化型のアクリル系樹脂は、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含んでいてもよい。
アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどであり、また、メラミンやイソシアヌール酸などの剛直な骨格にアクリル基を結合したものなども用いられ得る。
また、反応性希釈剤とは、塗布剤の媒体として塗布工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものである。
上記樹脂には、その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
光重合開始剤の具体的な例としては、アセトフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、p-ジメチルアセトフェノン、p-ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、4,4’-ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、メチルベンゾイルフォルメート、p-イソプロピル-α-ヒドロキシイソブチルフェノン、α-ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチルチオキサントンなどの硫黄化合物などを用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で使用してもよいし、2種以上組み合せて用いてもよい。
光重合開始剤の使用量は、樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜10質量部が適当である。電子線またはガンマ線を硬化手段とする場合には、必ずしも重合開始剤を添加する必要はない。
その他用いられる樹脂の例としては、ステアリル変性、ラウリル変性などをしたアルキド樹脂やアクリル樹脂、またはメチル化メラミンの反応などで得られるアルキド系樹脂、アクリル系樹脂なども好適である。
上記、メチル化メラミンの反応などで得られるアミノアルキド樹脂としては、日立化成社製のテスファイン303、テスファイン305、テスファイン314などが挙げられる。メチル化メラミンの反応などで得られるアミノアクリル樹脂としては、日立化成社製のテスファイン322などが挙げられる。
樹脂(A)として前述した熱硬化性樹脂を用いる場合には、1種を用いてもよいし2種類以上の樹脂を混合してもよい。より硬度と加圧に対する耐久性を向上させるためには、架橋剤を使用することも好ましい。
上記で使用する架橋剤としては、イソシアネート、カルボジイミド、オキサゾリン、シランカップリング剤、メラミンなどが挙げられる。
(粒子)
本発明の凹凸層に含有する粒子の平均粒子径は0.3μm以上10μm以下のものが好ましい。平均粒子径が0.3μm以上であると、凹凸層の表面凹凸効果が得られ好ましい。より好ましくは2μm以上である。10μm以下であると、粒子が脱落するおそれがなく好ましい。より好ましくは8μm以下である。
粒子の平均粒子径の測定方法は、加工後のフィルムの断面の粒子を走査型電子顕微鏡で観察を行い、粒子100個を観察し、その平均値をもって平均粒子径とする方法で行った。
本発明の目的を満たすものであれば、粒子の形状は特に限定されるものでなく、球状粒子、不定形の球状でない粒子を使用できる。不定形の粒子の粒子径は円相当径として計算することができる。円相当径は、観察された粒子の面積をπで除し、平方根を算出し2倍した値である。
前記粒子の具体例としては、例えば有機粒子では架橋ポリメチルメタアクリレート粒子、架橋メチルメタアクリレート−スチレン共重合体粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋メチルメタアクリレート−メチルアクリレート共重合粒子、架橋アルキルアクリレート−スチレン共重合粒子、架橋アルキルメタアクリレート−スチレン共重合粒子、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子、ポリアクリロニトリル粒子等の樹脂粒子が挙げられる。特に架橋したものが耐熱性や圧力に対する耐久性の点で好ましい。無機粒子も使用することができ、シリカ粒子、アルミナ粒子、炭酸カルシウム粒子、酸化チタン粒子などを用いることができる。電子部品などでは、無機物やSi成分による性能低下などの懸念があるため、有機粒子を用いる方が好ましい。
凹凸層に含有する粒子は1種類であっても2種類以上を混合しても構わない。凹凸層表面のグロスを効果的に下げるためには粒径の異なる2種類以上の粒子を用いることが好ましい。このとき粒子は有機粒子であっても無機粒子であっても構わない。また同じ種類でも異なった種類でも構わない。例えば、PMMAの有機粒子(例えば、エポスター(商標登録)日本触媒社製)と変性有機ポリマー粒子(例えば、CERAFLOUR(登録商標)1000、ビックケミー・ジャパン社製)を併用して用いることも好ましい形態である。(なお、CERAFLOUR(登録商標)1000、ビックケミー・ジャパン社製)は、メーカーが正確な化学組成を発表していないようであり、メーカーが発表している変性有機ポリマー粒子という記載に留める。)
前記粒子の含有量は、凹凸層のバインダー成分となる樹脂組成物全体に対して、20質量%であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上であり、更に好ましくは70質量%を超えることである。20質量%以上であれば凹凸層の表面に十分なマット性が形成でき好ましい。一方、凹凸層に含有される粒子の含有量は200質量%以下であることが好ましい。さらに好ましくは160質量%以下である。200質量%以下であると、粒子の脱落が発生することがなく凹凸層の機械的強度の低下がなく好ましい。また、粒子を複数種類含有する場合は、複数種類の粒子の合計量を粒子の含有量とする。なお、本願でいう「凹凸層のバインダー成分となる樹脂組成物全体」とは、凹凸層が含有する粒子が有機粒子である場合には、当該有機粒子を含まない(もちろん、無機粒子も含まない)趣旨である。従って、例えば、主として凹凸層のバインダー成分となる樹脂成分以外に、他のバインダー樹脂が存在する場合は、当該他のバインダー樹脂を含む凹凸層の樹脂成分をその樹脂組成物全体とするものである。
(添加剤)
本発明の凹凸転写フィルムの凹凸層には、他の機能性を付与するために、凹凸層の凹凸を損なわない程度の範囲で、各種の添加剤を含有させても構わない。前記添加剤としては、例えば、蛍光染料、蛍光増白剤、可塑剤、紫外線吸収剤、顔料分散剤、抑泡剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、帯電防止剤等が挙げられる。Si成分を含有する添加剤は、電子部品分野では性能低下の懸念があるため、使用しない方が好ましい。
(視認性向上添加剤)
本発明の凹凸転写フィルムの凹凸層には視認性向上のため、染料および/または顔料を添加することも好ましい。さらに基材フィルムと凹凸層の間にアンカー層を設けて、アンカー層に染料および/または顔料を添加することも好ましい形態の一つである。また、基材フィルムの凹凸層を設けた面とは反対側の面に塗布層を設け、該塗布層に着色する形態についても好ましい。
凹凸層の膜厚は以下の式(1)を満足するのが好ましい。
(1/4)×D≦d≦(3/2)×D ・・・(1)
ここで、dは凹凸層の膜厚、Dは粒子(B)の平均粒子径を示す。
dがDの3/2より大きいと塗膜内に粒子が埋没しやすく十分な表面凹凸効果が得られにくくなり、あまり好ましくない。dがDの1/4より小さいと加圧耐久性が低下してしまうおそれがあり、あまり好ましくない。本発明において凹凸層の膜厚とは、基材フィルムに垂直方向に粒子が存在せず凹凸層の樹脂成分のみが存在している部分の膜厚を表す。粒子を2種類以上含有する場合は含有するそれぞれの粒子に対して凹凸層の膜厚がこの式を満足することが好ましい。
表面凹凸を有する片面の表面粗さRaは、0.2μm以上2.5μm以下であることが好ましい。より好ましくは0.4μm以上2.0μm以下である。さらに好ましくは0.5μm以上1.5μm以下である。Raが0.2μm未満であると、60°グロスが高くなってしまい、保護層の被転写面のマット性が不十分になり易く、あまり好ましくない。一方、Raが2.5μmを超えることは、結果として凹凸層の膜厚が厚いことを伴うことであり、生産性が乏しくなり易く、あまり好ましくない。
本発明の凹凸転写フィルムの表面凹凸を有する片面は、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の60°グロスの上昇率が加圧プレスを施す前の25%以下であることが好ましい。加圧プレス後の60°グロスの上昇率が加圧前の25%を超えると、ハンドリング時に圧痕が残り保護層の被転写面に圧痕が転写され外観が損なわれるおそれがある他、転写時の加圧プレス工程において凹凸が低減し被転写面の意匠性が失われてしまうため好ましくない。
(転写フィルムの製造)
本発明の転写フィルムの製造方法については特に限定されないが、凹凸転写フィルムは、凹凸層を形成する粒子を含有するコーティング組成物を基材フィルムに対して塗布し、硬化させて凹凸層12を形成することにより製造することが好ましい。
この塗布液は以下の塗布方法により基材フィルムに塗布することができるが、この方法に制限されない。リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ダイコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーコート法、パイプドクター法、含浸コート法、カーテンコート法等の公知の方法が挙げられる。これらの方法を単独で、あるいは組み合わせて塗工することができる。
コーティング組成物の樹脂が活性エネルギー線硬化性の場合、乾燥後の塗膜に対して紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射することによって行う。乾燥時の温度は40〜100℃であることが好ましい。また前記乾燥炉を通過する時間は、1秒以上60秒未満であることが好ましい。紫外線照射は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ等によって行うことができ、紫外線の照射量は、照度50〜1000mW/cm、光量50〜1000mJ/cm程度が好ましい。一方、電子線照射は、電子線加速器等によって行うことができ、電子線の照射量は、10〜1000krad程度が好ましい。
コーティング組成物の樹脂が熱可塑性または熱硬化性の場合、乾燥時の温度は90〜180℃であることが好ましく、より好ましくは100〜160℃である。また前記乾燥炉を通過する時間は、1秒以上60秒未満であることが好ましい。上記範囲とすることで基材フィルムの熱変形を抑制しシワなく外観に優れたフィルムを得ることができるため好ましい。
(溶媒)
本発明で用いられる凹凸層形成組成物には、塗工時の作業性の向上、塗工膜厚のコントロール、基材フィルムとの混在層形成を目的として、有機溶剤を配合しても良い。有機溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類。メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン類。テトラヒドロフランなどのエーテル類。酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類。トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素。またはこれらの混合物を使用しても良い。
本発明の凹凸転写フィルムを使用して、例えば電磁波シールドフィルムを作成することで、電磁波シールドフィルムの保護層表面の60°グロスを例えば5%以下に制御することができ、意匠性を付与することができる。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本発明に用いた評価方法は以下の通りである。
(1)凹凸層の膜厚の測定
得られた凹凸転写フィルムのフィルムに対して垂直な方向にミクロトーム(大和光機製、LR-85)を用いて断面を切削した。光学顕微鏡にて切断面を観察し、樹脂(A)の膜厚を測定した。
(2)60°グロスの評価
得られた凹凸転写フィルムを黒色インキで裏面に反射防止処理を施した後に、表面の角度60°グロス値を光沢計(日本電色工業製、VG−2000)を用いて測定して求めた。
(3)凹凸層の表面粗さの評価
得られた凹凸転写フィルムの凹凸層表面の算術平均表面粗さ(Ra;単位μm)を、JIS B0601−2001に準拠して、レーザー顕微鏡(キーエンス社製,VK−X110)を用いて測定した。測定条件および解析条件は以下のようにして求めた。
(測定条件)
以下条件でレーザー光を用いて凹凸層表面を測定し、高さデータを取得した。
対物レンズ:50倍
測定モード:形状測定の「表面形状」
測定サイズ:標準(1024×768)
測定品質:高精度(ピッチ0.02μm)

(解析条件)
VK−Analyzer(キーエンス社製)を用いて、得られた高さデータを面傾き補正(自動)後に、JIS B0601−2001に準拠して線粗さを測定した。任意の10点を測定しその平均値をRaとした。
(4)凹凸安定性の評価
得られた凹凸転写フィルムをステンレス板に挟み、プレス機(理研精機製、10Tonフ゜レス)を用いて40MPaの圧力で30秒間加圧プレスを行った。加圧プレス後のサンプルは凹凸層の60°グロスと表面粗さを測定し、加圧前に対する変化量を算出し凹凸安定性の指標とした。また、目視にて加圧プレス部の圧痕の有無を確認(○:圧痕なし、×:圧痕あり)した。

(加圧後の60°グロスの上昇率)(%)
=100×{(加圧後の60°グロス)−(加圧前の60°グロス)}/(加圧前の60°グロス)
(5)表面自由エネルギー
表面張力が既知の水(1.8μL)、ジヨードメタン(0.9μL)、ブロモナフタレン(0.9μL)の接触角を25℃、50%RHの条件下で接触角計(協和界面科学株式会社製: 全自動接触角計 DM−701)を用いて測定した。計算に用いた接触角は、各液を滴下後10秒後の接触角を採用した。
得られた接触角データを「北崎―畑」理論より計算し凹凸転写フィルムの表面自由エネルギーの分散成分γsd、極性成分γsp、水素結合成分γshを求め、各成分を合計したものを表面自由エネルギーγsとした。本計算には、本接触角計ソフトウェア(FAMAS)内の計算ソフトを用いて行った。
(6)保護層の転写性
凹凸転写フィルム上に下記保護層形成用組成物をワイヤーバー#10で塗布し、160℃で30秒間乾燥した。保護層硬化後、該積層体を170℃で30分加熱処理した。その後保護層上にシアノアクリレート系接着剤(東亜合成社製,アロンアルファ(登録商標))を塗工し易接着層付きポリエステルフィルム(東洋紡社製,コスモシャイン(登録商標)A4100,厚さ:125μm)の易接着面をラミネートし貼り合せたのち、幅25mm、長さ150mmの矩形に切り出し、凹凸転写フィルムを剥離角度180度で剥離したときの剥離性を評価した。評価基準は以下の通りとした。
○ :離型層上の保護層が全て剥離した。
△ :離型層上に一部保護層が残った。
× :離型層上にほぼ保護層が残った。

(保護層形成用組成物)
・トルエン: 16.7質量%
・メチルエチルケトン:56.7質量%
・アクリル樹脂(UC-3000/東亜合成社製(固形分100質量%)):10.0質量%
・メチル化メラミン樹脂(ニカラック MS-001/三和ケミカル社製(固形分60質量%)) :16.7質量%
(7)転写面の意匠性
保護層の被転写面の意匠性について以下の基準にて評価を行った。転写できないものは、―と表記した。
○:保護層の被転写面の60°グロスが5%以下の場合
△:保護層の被転写面の60°グロスが5%よりも大きく、10%以下の場合
×:保護層の被転写面の60°グロスが10%よりも大きい場合
樹脂については以下のように調整した。
(オレフィン樹脂1)
窒素下にした1.5L攪拌機付きオートクレーブに、4−メチル−1−ペンテンを750mL、トリイソブチルアルミニウムの1.0mmol/mlトルエン溶液を0.75mL投入し攪拌した。次に60℃まで加熱しゲージ圧0.12MPaになるようにプロピレンで加圧した。次にあらかじめ調整しておいたメチルアミノキサンをAl換算で1mmol,ジフェニルメチレン(1−エチル−3−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.005mmolを含むトルエン溶液0.34mlを窒素下でオートクレーブに圧入し、重合反応を開始した。重合反応中、オートクレーブ内温が60℃になるように温度調整を行った。重合開始1時間に、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入し重合を停止し、オートクレーブを大気圧に戻した。その後、反応溶液にアセトンを攪拌しながら投入し、得られた溶媒を含むパウダー状の重合体を130℃、減圧下で12時間乾燥した。得られたポリマーは34.7gで、ポリマー中の4−メチル−1−ペンテン含量は94mol%、プロピレン含量は6mol%であった。ポリマーの融点(Tm)は200℃であった。
得られたポリメチルペンテンポリマーをメチルシクロヘキサンに固形分15質量%になるように溶解した。
(実施例1)
基材フィルムとしての易接着層付きポリエステルフィルム(東洋紡社製,コスモシャイン(登録商標)A4300,厚さ:50μm)の易接着層側の面に、凹凸層形成用組成物をワイヤーバー#14で塗布し、160℃で30秒間乾燥させ,凹凸層を形成し凹凸転写フィルムを得た。
凹凸層形成用組成物は、下記塗布液1を使用した。

(塗布液1)
・トルエン: 65.0質量%
・テトラヒドロフラン:20.0質量%
・環状オレフィン樹脂(ARTON(登録商標)G7810/JSR社製(固形分100質量%)): 10.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1002,平均粒子径2.5μm/日本触媒社製): 5.0質量%
得られた離型フィルムについて、表面自由エネルギー、耐熱剥離性、60°グロスの評価、凹凸安定性評価を行った。また得られた保護層の被転写面の60°グロスの評価も行った。
(実施例2)
塗布液2に変更した以外は、実施例1と同様にして凹凸転写フィルムを作成し評価を行った。

(塗布液2)
・トルエン: 60.0質量%
・テトラヒドロフラン:20.0質量%
・環状オレフィン樹脂(ARTON(登録商標)G7810/JSR社製(固形分100質量%)): 10.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1002,平均粒子径2.5μm/日本触媒社製): 5.0質量%
・変性有機ポリマー粒子(CERAFLOUR(登録商標)1000,平均粒子径5.0μm/ビックケミー・ジャパン社製):5.0質量%
(実施例3)
塗布液3に変更した以外は、実施例1と同様にして凹凸転写フィルムを作成し評価を行った。

(塗布液3)
・トルエン: 22.33質量%
・オレフィン樹脂1 (固形分15質量%)): 66.67質量%
・イソシアネート架橋剤(タケネートD120N/三井化学社製):1.00質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1002,平均粒子径2.5μm/日本触媒社製): 5.0質量%
・変性有機ポリマー粒子(CERAFLOUR(登録商標)1000,平均粒子径5.0μm/ビックケミー・ジャパン社製):5.0質量%
(実施例4)
塗布液4に変更した以外は、実施例1と同様にして凹凸転写フィルムを作成し評価を行った。

(塗布液4)
・トルエン: 32.43量%
・メチルエチルケトン:32.42質量%
・アミノアルキッド樹脂 (テスファイン322、固形分40質量%、日立化成社製): 25.00質量%
・硬化触媒(ドライヤー900/日立化成社製):0.15質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1002,平均粒子径2.5μm/日本触媒社製): 5.0質量%
・変性有機ポリマー粒子(CERAFLOUR(登録商標)1000,平均粒子径5.0μm/ビックケミー・ジャパン社製):5.0質量%
(比較例1)
ポリエステルフィルムにサンドブラスト処理したサンドマットフィルム(開成工業製 タイフ゜D)を凹凸転写フィルムとした。60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、加圧によって表面凹凸が減少し圧痕が目視にて確認でき、60°グロスの上昇および表面粗さRaの減少も著しい結果であった。
(比較例
塗布液15に変更した以外は、実施例1と同様にして凹凸転写フィルムを作成し評価を行った。
(塗布液15)
・トルエン: 36.6質量%
・メチルエチルケトン: 36.6質量%
・メチル化メラミン樹脂(ニカラックMS-001/三和ケミカル社製(固形分60質量%)) :16.8質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1002,平均粒子径2.5μm/日本触媒社製): 5.
0質量%
・変性有機ポリマー粒子(CERAFLOUR(登録商標)1000,平均粒子径5.0μm/ビックケミー・ジャパン社製):5.0質量%
(比較例
塗布液16に変更した以外は、実施例1と同様にして凹凸転写フィルムを作成し評価を行った。
(塗布液16)
・トルエン: 25.0質量%
・メチルエチルケトン: 25.0質量%
・ポリアミドイミド樹脂(バイロマックス(登録商標)HR-15ET/東洋紡社製(固形分25質量%)) :40.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1002,平均粒子径2.5μm/日本触媒社製): 5.0質量%
・変性有機ポリマー粒子(CERAFLOUR(登録商標)1000,平均粒子径5.0μm/ビックケミー・ジャパン社製):5.0質量%
Figure 0006942944
本発明の凹凸転写フィルムを使用すれば、例えば、保護層の被転写面のマット調外観に優れた電磁波シールドフィルムを効率的に提供することが可能となる。
1 :凹凸転写フィルム
2 :被転写層
11:基材フィルム
12:凹凸層
13:離型層
14:粒子
21:被転写体を構成する基材フィルム
22:シールド層
23:保護層

Claims (6)

  1. フィルムの少なくとも片面に凹凸層を有し、凹凸層が樹脂および粒子を含む塗布層であり、前記凹凸層表面の表面自由エネルギーの極性成分(γsp)と水素結合成分(γsh)を合計した値が5mJ/m以下であり、かつ前記凹凸層表面の60°グロスが5%以下であり、
    前記凹凸層表面には実質的にSi成分を含まず、
    前記凹凸層に含まれる樹脂が環状ポリオレフィン、ポリメチルペンテンおよびアミノアルキド樹脂からなる群から選択される少なくも1種を含み、
    前記粒子の平均粒子径が、1μm以上10μm以下である、
    ことを特徴とする凹凸転写フィルム。
  2. フィルムの片面が表面凹凸を有し、前記表面凹凸を有する面の60°グロスが5%以下であり、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の60°グロスの上昇率が、前記加圧プレスを施す前の60°グロスに対して25%以下であることを特徴とする請求項1に記載の凹凸転写フィルム。
  3. 凹凸層表面の表面粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の凹凸転写フィルム。
  4. 前記凹凸層に含有する粒子の合計量が、凹凸層のバインダー成分となる樹脂組成物全体に対して40質量%以上200質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
  5. 前記凹凸層が更に、前記粒子とは粒子径の異なる第2の粒子を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
  6. 電子機器部品の保護層を形成するために用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
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