JP5833427B2 - 転写用積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
かかるインモールド用転写箔は、成形転写後に離型層面とハードコート層面との間で剥がされ、分離される。すなわち、成形転写後に印刷層は成形品の表面に接着して製品として取出され、ハードコート層はその製品の最表面となる。一方、離型層は転写箔のベースフィルムの上に設けられた状態で製品から取り除かれる。また、インモールド転写箔用に適したフィルムとして、離型層とベースフィルムとの接着力を高めるために両層間に接着層を設けることも検討されている。
近年、成形体表面に落ち着き感を持たせるため、成形体表面に低光沢性が求められるようになってきている。かかる成形体表面を得る方法として、例えばサンドマット処理した転写フィルムを利用する方法もあるが、フィルム製品の大面積化が困難であり、さらにその上に離型層を積層させるための易接着処理などの前処理を必要とするなどの問題がある。
一方、ポリエステルフィルム自体が低光沢の艶消し外観を有するフィルムの開発が行われており、ポリエステルフィルムの製膜中に多量の粒子を含有し、フィルム表面を粗化させる方法などが提案されているが(特許文献2)、転写箔に用いることは検討されていない。
このように、成形体表面に低光沢性を付与できるインモールド用転写箔であり、同時にパターン塗工をしなくても箔こぼれを生ずることなく転写後の剥離性を有するインモールド転写材用ポリエステルフィルムが求められているのが現状である。
[ポリエステル支持層]
本発明の転写用積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル支持層、艶消し層および離型層がこの順で積層された層構成を有する。
本発明においてポリエステル支持層を構成するポリエステルは、芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。かかるポリエステルの具体例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを例示することができる。
本発明における艶消し層は、平均粒子径d50が1μm以上9μm以下の粒子を艶消し層の重量を基準として1重量%以上15重量%以下の範囲で含有する。また本発明における艶消し層の厚みは該粒子の平均粒子径d50の0.2倍以上1.5倍以下であり、該艶消し層の中心線平均表面粗さRaは0.2μm以上0.7μm以下の範囲である。本発明において、艶消し層を構成する樹脂はポリエステルであることが好ましく、ポリエステル支持層に記載したポリエステルの中から適宜選択して用いることができ、ポリエステル支持層と同種のポリエステルを用いることがさらに好ましい。ここで同種とは主たる成分が同一であることをいい、共重合量は異なっていてもよい。
本発明の積層ポリエステルフィルムが、艶消し層においてかかる平均粒子径の粒子を一定量含有し、さらに該粒子の平均粒子径と艶消し外観の厚みを上記の関係にすることにより、艶消し層表面を十分に粗化させることができ、離型層を介して被転写物に対して転写させた際、低光沢性の艶消し外観を被転写物に形成することができる。
粒子の形状は特に規定するものではないが、不定形であると粒度分布が広くなり、凝集による粗大突起を引き起こしやすく、製膜時に破断の起点となる可能性がある。したがって粒子の形状は球状もしくは多面状であることが好ましい。これらの粒子の添加方法は特に制限されないが、例えばポリエステルの重縮合中のグリコール分散系に添加する方法、または押出中マスターバッチを介して艶消し層に添加する方法が挙げられる。
艶消し層に用いられる粒子の含有量は、艶消し層の重量を基準として1重量%以上15重量%以下の範囲であり、その下限は好ましくは3重量%、より好ましくは5重量%、さらに好ましくは7重量%である。また粒子含有量の上限は好ましくは12重量%、より好ましくは10重量%である。粒子の含有量が下限値に満たない場合は成形品表面に十分な艶消し外観を付与することができない。他方、粒子の含有量が上限値を超えると著しく製膜性が低下し破れが発生しやすくなり、フィルムの製膜自体が困難となる。
艶消し層の厚みは、粒子の平均粒子径d50の0.5倍以上であることが好ましく、0.7倍以上であることがさらに好ましい。また、艶消し層の厚みは粒子の平均粒子径d50の1.3倍以下であることが好ましく、1.1倍以下であることがさらに好ましい。
艶消し層の中心線平均表面粗さ(Ra)の値が上限を超えて大きすぎる場合は、艶消し層上に離型層やさらに他の層を塗布加工した際、塗布抜けと呼ばれる塗布されていない表面となり、加工適性に問題が生じる傾向にある。他方、艶消し層の中心線平均表面粗さ(Ra)が小さすぎる場合は、その上に離型層を塗布加工した際、転写箔として十分な表面粗さが得られず、被転写物の光沢度が高くなるなど、十分な艶消し外観を付与できない。このような観点から、艶消し層の中心線平均表面粗さ(Ra)の下限は、さらに好ましくは0.40μm、特に好ましくは0.45μmである。また、艶消し層の中心線平均表面粗さ(Ra)の上限は、さらに好ましくは0.60μm、特に好ましくは0.55μmである。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、艶消し層上にさらに離型層を積層した構成を有しており、該離型層はフッ化アクリル共重合体およびフッ素を含有しないアクリル樹脂を含有する。離型層がフッ化アクリル共重合体とフッ素を含有しないアクリル樹脂とをバインダー成分として含有することにより、ハードコート層との剥離性とスリット加工時の箔こぼれ抑制とを両立できる剥離力が発現する。
本発明において、該離型層は艶消し層上に直接設けられてなることが好ましい。また、塗布層は積層ポリエステルフィルムの製膜工程内で塗布することにより形成されることが好ましい。
本発明の離型層を構成するフッ化アクリル共重合体として、下記一般式(I)で表されるフルオロアルキルアクリレート成分、下記一般式(II)で表されるフッ素を含まないアクリレート成分および下記一般式(III)で表されるアクリル酸成分を構成成分とする共重合体であることが好ましい。
また、フッ化アクリル共重合体が一定量のアクリル酸成分を含むことで、架橋点を有し、さらに適量の架橋剤を用いて離型層の架橋度を高めることで、高い離型性とハードコート剤塗布液に対する溶剤耐性が得られ、箔こぼれと転写物のクラック抑制という、相反する両機能をさらに両立させることができる。
フッ化アクリル共重合体がフルオロアルキル基を含有し、そのフッ素原子数が3以上であることにより離型性能が発現しやすい。また、フルオロアルキル基のフッ素原子数が7以下であれば水への分散性が向上するためエマルジョン化しやすく、また離型力が高くなりすぎるのを抑制しやすい。かかるフルオロアルキル基のフッ素原子数は好ましくは3〜5である。
アルキル基の炭素原子数が1〜10であるアルキルアクリレートとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、などを挙げることができる。これらのうち、アルキル基の炭素原子数が4〜10のアルキルアクリレートが好ましく、特にアクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。これらのモノマー成分は、単独または2種以上を混合して使用してもよい。
さらにフッ化アクリル共重合体を構成するアクリル酸成分は、アクリル酸、メタクリル酸などのモノマー成分を用いて得られ、安全性や取り扱いやすさからメタクリル酸が好ましい。
また、フッ素を含まないアクリレート成分は、フッ化アクリル共重合体の全モル数を基準として10モル%以上94モル%以下であることが好ましく、さらに好ましくは20モル%以上70モル%以下である。さらにアクリル酸成分はフッ化アクリル共重合体の全モル数を基準として1モル%以上20モル%以下であることが好ましく、さらに好ましくは3モル%以上15モル%以下である。
また、本発明のフッ化アクリル共重合体は、該共重合体100gに対し、カルボキシル基濃度が30mmol以上200mmol以下であることが好ましい。上記カルボキシル基濃度は、はじめに酸価(フッ化アクリル共重合体100gに含まれるカルボキシル基を中和させるために必要な水酸化カリウムのmg数)を求め、水酸化カリウムの分子量(g/mol)で割った値で表わされる。ここで、フッ化アクリル共重合体のカルボキシル基濃度は、塗布層を形成する前のフッ化アクリル共重合体のカルボキシル基濃度を表わしている。
フッ化アクリル共重合体のガラス転移温度はかかる範囲内でより低い方が好ましいが、ポリマーの性質上、その下限は−20℃に制限され、さらには10℃以上である。フッ化アクリル共重合体のガラス転移温度の調整は、アクリルモノマー種の選択や配合量を制御して行うことができる。
かかる範囲内のフッ化アクリル共重合体を用い、後述する架橋剤によりアクリル酸のカルボキシル基をはじめとする架橋点で架橋化されることにより、ポリエステルフィルムとの接着性が向上し、また塗膜凝集性の向上により、ハードコート塗布溶剤に対する耐溶剤性が向上する。
本発明のフッ化アクリル共重合体は、乳化重合により製造することができる。重合開始剤として公知のレドックス系開始剤を用いることができ、例えば過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、t−ブチルハイドロパーオキシドなどを挙げることができる。
これらのフッ化アクリル共重合体はエマルジョンの形態であってもよい。あるいは粉末形態であってもよい。フッ化アクリル共重合体を粉末形態にする方法としては、例えば上記方法などにより調製されたフッ化アクリル共重合体を乾燥させる方法などが挙げられる。一方、塗布層を簡便かつ大面積に作製できる点からエマルジョン形態が好ましい。
本発明のフッ化アクリル共重合体は、塗液中で球状の分散相を形成していることが好ましく、かかる分散相の平均粒径は好ましくは0.02〜1.0μm、より好ましくは0.03〜0.5μm、最も好ましくは0.04〜0.2μmである。かかる範囲であれば剥離性、加工性、造膜性、耐久性、防汚性および基材への密着性を得ることができる。
本発明において、離型層の構成成分としてフッ素を含有しないアクリル樹脂をフッ化アクリル共重合体とともに用いることにより、ハードコート層との剥離力を調整することができる。
本発明の離型層を構成するフッ素を含有しないアクリル樹脂は、マクロモノマーを乳化重合したエマルジョンであることが好ましく、重合後に高分子量の側鎖を有するグラフトポリマーを形成することができる。マクロモノマーの重合体成分を構成する単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、これらのうちの1種、または2種以上を併用することができる。
これらの単量体のうち、特にメチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートおよび2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートの中から、少なくとも1種を使用することが好ましい。
該アクリル樹脂のガラス転移温度が下限値に満たないと、室温での凝集力が低く、ハードコート加工後、ハードコート層を剥離する際に該アクリル樹脂がハードコート層に転写(糊残りと称することもある)することがある。また、該アクリル樹脂のガラス転移温度が上限値より高いと室温での粘着力が低く、ハードコート層との剥離力の調整が難しくなることがある。
グラフトポリマーを主成分とするマクロモノマーの製造は公知の種々の方法によって行うことが可能であり、本発明においてはラジカル重合法またはアニオン重合法によって製造された重合体骨格の末端基に、ラジカル重合性の高いアクリロイル基の導入されたマクロモノマーを用いるのが好ましい。
また、本発明の離型層は、該層の凝集力を向上させるために架橋剤を添加することが好ましい。本発明のフッ化アクリル共重合体とともに架橋剤を用いることにより、離型層自体の凝集破壊を抑制することができ、ハードコート層との剥離性、転写物の耐クラック性、などを高めることができる。また、離型層の塗膜凝集性の向上により、ハードコート剤塗布液に対する耐溶剤性、耐薬品性を高めることができる。
架橋剤としては、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物、イソシアネート化合物を例示することができ、その他一般的にカップリング剤と称される化合物を用いることもできる。取扱い易さや塗液のポットライフが長いことからエポキシ化合物、オキサゾリン化合物を用いることが好ましく、カップリング剤を用いることも好ましい。
オキサゾリン化合物として、オキサゾリン基を含有する重合体が好ましい。具体的には付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独もしくは他のモノマーとの重合によって作成できる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中でも2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーについては、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば特に制限されない。
架橋剤の含有量が下限値に満たないと離型層の凝集力が十分ではなく、転写物の耐クラック性が低下することがある。またハードコート塗布溶剤に対する耐溶剤性が十分でないことがある。一方、上限を超えて架橋剤を用いると、離型層の造膜性が低下することがあり、塗布外観が低下したり、転写物の耐クラック性が低下することがある。
本発明の離型層を構成する塗液は、塗工時の取扱い易さ、作業環境の面から、水分散液あるいは乳化液の形態で使用するのが好ましい。良好な水分散、乳化液の形態を得るには、界面活性剤の使用が好ましく、塗液の他の成分との分散安定性のため、ノニオン系界面活性剤が特に好ましい。界面活性剤の含有量は、離型層の重量を基準として10重量%以下の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは2重量%〜7重量%の範囲である。
上限値を超えるとブリードアウト現象により離型層表面に界面活性剤が局在化し、上に塗られるハードコート剤と界面混合を起こし、本発明の離型層による離型性能が十分に発現しないことがある。
本発明の転写用積層ポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムの離型層とは反対側の面にさらに帯電防止離型層を設けることが好ましい。かかる帯電防止離型層は塗布により設けられた帯電防止離型性の塗布層であることが好ましく、また帯電防止剤、離型剤を含有することが好ましい。帯電防止離型層は、インモールド用転写材用フィルムにおいて一般に設けられる層であり、帯電による転写箔同士の貼付きなどを抑えるために帯電性のみならず離型性も付与されることが多いが、かかる層上にハードコート層を設けることはなく、帯電防止性以外に求められる機能も通常はフィルム同士の貼り付き防止に必要な離型力だけであって、粘着力は求められておらず、本発明の離型層とは異なる機能層である。
帯電防止層の厚みは、乾燥後の厚みとして好ましくは0.01〜0.2μm、さらに好ましくは0.01〜0.08μmである。帯電防止層の厚みが下限値に満たない場合は帯電防止性が不十分となることがあり、また上限値を超えるとインモールド用転写箔とのブロッキングを起こし易くなることがある。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、例えば次の方法で製造することができる。
ポリエステル支持層に用いる樹脂組成物、および艶消し層に用いる樹脂組成物をそれぞれ乾燥後、別々の押出機に供給し、それぞれ、融点〜(融点+70)℃の温度で押出機内で溶融する。続いて、両方の溶融樹脂をダイ内部で積層する方法、例えばマルチマニホールドダイを用いた同時積層押出法により、積層した状態でフィルム状に溶融押出し、キャスティングドラムで冷却固化させて未延伸フィルムとし、縦方向(以下、連続製膜方向、長手方向、MD方向と称することがある)および横方向(以下、幅方向、TD方向と称することがある)に延伸する。縦方向の延伸は例えば温度60〜130℃、好ましくは90〜125℃で、縦方向に例えば2.0〜4.0倍、好ましくは2.5〜3.5倍に延伸する。横方向の延伸は、例えば温度60〜130℃、好ましくは90〜125℃で、横方向に例えば2.0〜4.5倍、好ましくは3.0〜4.2倍に延伸する。二軸延伸後の面積倍率は13以下とすることが好ましい。
従来はポリエステルフィルム上に易接着層を形成し、かかるフィルムをいったんロール状にした後、別工程でハードコート層の下地となる離型層をかかる易接着層上に設ける方法が用いられていたのに対し、本発明の特徴は、ポリエステルフィルムの製膜工程内で離型層をポリエステルフィルム上に直接塗設することができ、工程を簡略化できることにある。また、通常の二軸延伸法によるポリエステルフィルム製造工程における縦延伸後に塗布すれば、横延伸工程中に乾燥、熱処理が行われるため好ましい。
本発明において、帯電防止離型層をさらに有する場合、帯電防止層は積層ポリエステルフィルムの離型層と反対側の面に設けられることが好ましい。また、帯電防止層は塗布により設けられることが好ましい。塗布方法は離型層と同様の方法を用いることができる。
本発明のポリエステルフィルムの離型層に対するハードコート層の剥離力は3.0mN/mm以上20.0mN/mm以下の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは3.5mN/mm以上15.0mN/mm以下、特に好ましくは3.5mN/mm以上10.0mN/mm以下である。
ここで、本発明における剥離力は、離型層上にDICグラフィックス株式会社製のハードコート剤(製品名「5LC114H」)100重量部および該ハードコート剤用硬化剤を3重量部含むハードコート組成物を塗布し、150℃、1分で熱風乾燥して熱により不完全硬化させた後の剥離力を測定した値で表わされる。
かかる剥離力が下限値に満たない場合、粘着性が十分ではなく、スリット加工時の箔こぼれが生じる。一方、かかる剥離力が上限値を超える場合、離型性に乏しく、インモールド転写後の転写箔の除去が困難となる。また、かかる範囲内で剥離力がより低い方が耐溶剤性が向上する。
本発明の離型層の表面自由エネルギーは25mN/m以上40mN/m以下であることが好ましい。
離型層の表面自由エネルギーが上限値より大きくなると、ハードコート剤の塗工性は良くなるが、該ハードコート層の離型性に劣ることがある。また離型層の表面自由エネルギーが下限値に満たないと塗工性が低下することがあり、また離型性が良すぎて本発明で必要な剥離力が得られないことがある。
γS=γS d+γS p+γS h ・・・(1)
(上式中、γS dは分散成分、γS pは極性成分、γS hは水素結合成分をそれぞれ表わす)
表面自由エネルギーγSを構成する分散力成分γS dは0mN/mを超え25mN/m以下の範囲であることが好ましい。また、極性成分または双極子成分γS pは0mN/mを超え10mN/m未満、水素結合成分γS hは0mN/mを超え5mN/m以下であることが好ましい。
本発明の離型層は上述の成分を含むフッ化アクリル共重合体を用いることにより、転写されるハードコート層の耐クラック性が良好なものとなる。
本発明におけるクラックとは、ハードコート層と離型層との剥離力が重いと成形加工時に生じる現象である。詳しくはハードコート層を含む転写層を成型同時転写時に、ハードコート層と離型層との剥離力が重いと転写層の一部分に応力がかかり、その転写層の一部が剥離されず、一部分に割れやヒビが生じる現象である。その結果、微小な傷が観察されたり、白く曇ったように観察されたり、さらには割れやヒビが観察される場合もあり、転写箔の装飾性が著しく失われることがある。
本発明の離型層は、上述のフッ化アクリル共重合体を所定量有し、該共重合体における一定量のアクリル酸成分(III)が架橋剤によって架橋構造を有していることにより、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトンなどのようなケトン系溶剤や、酢酸エチルなどのエステル系溶剤に対する耐溶剤性に優れている。前記溶剤に対する耐溶剤性に優れることにより、メチルエチルケトンなどを溶剤とするハードコート層を離型層上に形成させた際に溶剤による削れ破壊を抑制することができる。
本発明の転写用積層ポリエステルフィルムは、上述のとおり、ポリエステルフィルム支持層の少なくとも一方の面に艶消し層および離型層がこの順で積層された層構成を有する。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、一定の表面形状を有する艶消し層を有していることにより、離型層を介して被転写物に転写しても、被転写物に艶消し外観を付与できる。
また、前述の組成からなる離型層が艶消し層上に形成され、かかる離型層を介して転写されるため、ハードコート層の加工特性に優れるとともに、粗い表面形状でありながら転写後の離型性にも優れており、さらにスリット加工の際の箔こぼれ、屑、箔塵などの発生を抑制することができる。
また従来は、フィルム製造工程でポリエステルフィルム上に易接着層を積層した後、さらに別工程で該易接着層上に有機溶剤組成の離型剤を塗布した離型層を積層する工程であったところ、本発明の離型層は工程の簡略化、環境低付加、低コスト化の効果をも奏するものである。
フィルムをヘキサフルオロイソプロパノールで溶解して粒子を分離し、得られた粒子を測定に用いた。平均粒子径の測定は島津製作所製「CP−50型Centrifugal Particle Size Analyzer」を用いて行った。この測定器によって得られる遠心沈降曲線をもとに算出した各粒径の粒子とその存在量とのcumulative曲線から、50mass percentに相当する粒子径(d50)を読み取り、この値を上記平均粒子径とした(参照「粒度測定技術」、242〜247頁、日刊工業新聞社、1975年発行)。
フィルムから艶消し層を切り出し、ポリエステル樹脂は溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択し、サンプルを溶解処理した後、粒子をポリエステル樹脂から遠心分離し、粒子の全体重量に対する比率(重量%)をもって粒子の含有量とする。
包埋樹脂でフィルムを固定して断面をミクロトームで切断し、2%オスミウム酸で60℃、2時間染色して、透過型電子顕微鏡(日本電子製JEM2010)を用いて、各層の厚みを測定した。各層とも10点の平均値より求めた。なお、艶消し層の層厚みについては、粒子の存在しない部分の厚みを測定した。
小坂研究所社製の表面粗さ測定器SE−3CKを用い、JIS B0601、B0651の測定法により、艶消し層表面の中心線平均表面粗さ(Ra)を測定した。測定条件は触針先端径2μm、荷重30mg、走査ピッチ2μm、走査長1mm、走査本数100本、カットオフ0.25mmとした。なお、艶消し層の表面粗さは離型層が存在する状態で測定した。
艶消し層側のフィルム表面について、離型層が存在する状態で、JIS Z8741に準じて60度での鏡面光沢度を光沢計(日本電色工業製VG−2000)を用いて測定した。
1H−NMR、熱分解ガスクロマトグラフ質量分析(熱分解GC−MS)、X線光電子分光法(ESCA)測定より、塗布層の各成分の種類および成分量を特定した。
示差走査熱量計(セイコーインスツルメント社製DSC SSC5200)を使用して、離型層用の塗布液の乾固物をサンプルとして用い、サンプル量5mgを測定用のアルミニウム製パンに封入し、窒素雰囲気下、20℃/minの昇温条件で25℃から300℃まで昇温させてDSC測定を行い、ガラス転移温度を測定した。
ポリエステルフィルムの離型層の表面に、以下に示した熱硬化性のハードコート剤を含むハードコート剤塗布液を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布し、150℃、1分間、熱風オーブンで乾燥し、不完全硬化の状態のハードコート層を作製した。
作製したハードコート層の表面に幅18mmの粘着テープ(ニチバン社製、商品名「No.405−1P」)を貼り合わせた後、金属ローラー(線圧2kg/cm)で圧着した。室温にて30分放置した後、粘着テープをハードコート層と共に剥離し、その時の剥離力を測定した。測定は引張試験機を使用し、引張速度300mm/minの条件下、粘着テープ側を支点で支持しながら90°剥離の条件で行った。n=5で評価を行い、その平均値を求めてハードコート層剥離力とした。
(ハードコート剤塗布液)
ハードコート剤としてDICグラフィックス株式会社製のハードコート剤(製品名「5LC114H」)100重量部および該ハードコート剤用硬化剤を3重量部調製し、溶媒としてMEK(メチルエチルケトン)を用いて不揮発成分が30%のハードコート剤塗布液を調製した。
23℃、65%RHの条件下で、24時間調湿したフィルムサンプルの離型層表面について、自動接触角測定装置(協和界面化学(株)社製)を使用して、水、ヨウ化メチレン、n−ヘキサデカンとの静的接触角を測定した。各液体試料についてそれぞれ5回ずつ測定を行い、その平均値をフィルムサンプルの接触角とし、各液体試料の表面張力および表面張力成分値(表1)を用いて、下記式(1)のFowkesの拡張式より離型層表面の表面自由エネルギーを算出した。
γS=γS d+γS p+γS h ・・・(1)
(上式中、γS dは分散成分、γS pは極性成分、γS hは水素結合成分をそれぞれ表わす)
離型層のハードコート層剥離力測定試験において、ハードコート層を粘着テープで剥離した際に粘着テープに引きつられて、余計に剥離されたハードコート層の箔こぼれ発生有無を観察し、評価を行った。
○ : 粘着テープ幅と同じ幅でハードコート層が剥離
△ : 部分的に粘着テープ幅より広くハードコート層が剥離
× : 全体的にテープ幅より広くハードコート層が剥離
JIS−K5600−8の塗膜劣化評価に従い、ガーゼにメチルエチルケトンを染み込ませ、離型層上にガーゼを載せてその上に総荷重150g(治具の重量150g、追荷重0g)の荷重を負荷しながら塗布層の表面上を1往復させた後、表面に観察された塗布層の剥がれた塗膜幅、傷を観察し、下記の基準で耐溶剤性の評価をした。評価は溶剤ラビング試験を行った部分のうち、2cm×10cmの範囲で観察した。
◎ : 剥離、擦傷とも皆無 ・・・・・・ 溶剤耐性極めて良好
○ : 剥離皆無、擦傷少しあり ・・・・・・ 溶剤耐性良好
△ : 剥離少しあり、擦傷あり ・・・・・・ 溶剤耐性やや良好
× : 剥離あり、擦傷あり ・・・・・・ 溶剤耐性不良
(8)離型層に対するハードコート層剥離力測定と同じ条件でポリエステルフィルムの離型層の表面にハードコート層を作成し、(8)と同じ条件で粘着テープをハードコート層表面に圧着させたサンプルを用い、引張試験機を使用して、引張速度300mm/minの条件下、90°剥離の条件で粘着テープをハードコート層と共に剥離した。剥離後、粘着テープに張り付いたハードコート層を(株)日立製走査型電子顕微鏡で観察を行った。
○ : 剥離したハードコート層にひび割れが観察されなかった。
△ : 剥離したハードコート層に一部ひび割れが観察された。
× : 剥離したハードコート層にひび割れが観察された。
JIS K7136に準じ、日本電色工業社製のヘーズ測定器(NDH−2000)を使用して、下記式(2)より離型層のヘーズを測定した。式中、フィルムヘーズとは、ポリエステルフィルム上に離型層が形成されたフィルム全体のヘーズ値であり、離型層未塗工フィルムヘーズとは、離型層を塗工していない状態でのフィルムヘーズを指す。
離型層のヘーズ=フィルムヘーズ−離型層未塗工フィルムヘーズ ・・・(2)
A+ : 0.1%未満
A : 0.1%以上 0.4%未満
B : 0.4%以上 0.8%未満
C : 0.8%以上
フッ化アクリル共重合体の酸価(カルボキシル基濃度)について、JIS K0070に従い、中和滴定法を用いた測定で行った。フッ化アクリル共重合体0.15gを精秤し、ベンジルアルコール5mlを加えて加熱溶解した。これにクロロホルム10mlを混合した後、フェノールレッドを指示薬として加え、撹拌しながら0.1N−KOHベンジルアルコール溶液で中和滴定をおこない、中和に消費されたKOHのmg数を、樹脂100gあたりに換算した値を酸価(カルボキシル基濃度,mmol/100g)として求めた。
ポリエステルフィルムの離型層の表面に、上述の剥離力測定と同じハードコート剤塗布液を乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布し、150℃、1分間、熱風オーブンで乾燥し、不完全硬化のハードコート層を作製した。次いで紫外線照射装置(FusionUV Systems Japan(株)製:商品名フュージョンHバルブ)を用いて、光量300mJ/cm2の条件で紫外線を照射し、ハードコート塗布フィルムを得た。作製したハードコート層の表面に幅18mmの粘着テープ(ニチバン社製、商品名「No.405−1P」)を貼り合わせた後、金属ローラー(線圧2kg/cm)で圧着した。室温にて30分放置した後、粘着テープをハードコート層と共に剥離し、転写物(転写形状を有するハードコート層)を得た。
(i)転写物の中心線平均表面粗さ(Ra)
小坂研究所社製の表面粗さ測定器SE−3CKを用い、JIS B0601、B0651の測定法により、得られた転写物の表面の中心線平均表面粗さ(Ra)を測定した。測定条件は触針先端径2μm、荷重30mg、走査ピッチ2μm、走査長1mm、走査本数100本、カットオフ0.25mmとした。
(ii)転写物の光沢度測定
JIS Z8741に準じ、転写後のハードコート面の60度での鏡面光沢度を光沢計(日本電色工業製VG−2000)を用いて測定した。
支持層としてポリエチレンテレフタレート([η]=0.64dl/g、Tg=78℃)を用い、艶消し層としてポリエチレンテレフタレート([η]=0.64dl/g、Tg=78℃)を用いて平均粒子径d50が5μmの合成ゼオライト粒子を艶消し層の重量を基準として9重量%の含有量になるよう配合し、それぞれ溶融後、ダイから同時多層押出ししてキャスティングドラム上で急冷し、シートを得た。次いで75℃で予熱し、延伸温度110℃にて縦方向に2.9倍に延伸した。その後、表2に示す塗布層構成成分からなる離型層用塗布液(4.0wt%塗布液)をフィルムの艶消し層面に6g/m2(乾燥後の塗布層厚み0.04μm)、帯電防止層用塗布液(2.0wt%塗布液)をフィルムのポリエステル支持層面に6g/m2(乾燥後の塗布層厚み0.02μm)になるよう、それぞれロールコーターで均一に塗布した。
次いで、この塗布フィルムを引き続いて105℃で乾燥し、140℃で横方向に3.5倍に延伸し、更に230℃で熱固定して表2に示す塗膜を有する50μmの転写用積層ポリエステルフィルムを得た。熱固定する際に、縦・横に弛緩を入れて熱収縮を調整した。
このようにして得られた、離型層/艶消し層/支持層/帯電防止離型層の層構成の積層ポリエステルフィルムについて、各項目について測定した結果を表2に示す。
艶消し層の構成および離型層用塗布液の組成を表2に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、転写用積層ポリエステルフィルムを得た。
艶消し層の構成および離型層用塗布液の組成を表3に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、転写用積層ポリエステルフィルムを得た。
・フッ化アクリル共重合体A(トリフルオロエチルメタクリレート−ブチルメタクリレート−2−エチルヘキシルメタクリレート−メタクリル酸共重合体;ガラス転移温度 57℃):
トリフルオロエチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メタクリル酸、そして乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩で構成されている。
すなわち、四つ口フラスコにイオン交換水1050重量部、および乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩22.6重量部を仕込んで窒素気流中で80℃まで昇温させ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム6.4部添加し、更にモノマーであるトリフルオロエチルメタクリレート98.4重量部、n−ブチルメタクリレート8重量部、2−エチルヘキシルメタクリレート35重量部、メタクリル酸6.2重量部を3時間にわたり液温が70〜80℃になるよう調製しながら滴下し、滴下終了後も同温度を5時間保持しつつ、攪拌下に反応を継続させ、次いで冷却し、真空乾燥機で乾燥させて平均粒径0.06μmの不揮発成分重量35%のフッ化アクリル系共重合体水分散体を得た。このフッ化アクリル系共重合体は、モノマー成分がトリフルオロエチルメタクリレートである共重合成分が共重合体の全繰り返し単位を基準として78モル%であり、またモノマー成分がn−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メタクリル酸である共重合成分の合計量が共重合体の全繰り返し単位を基準として22モル%であった。
トリフルオロメチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、アクリル酸、そして乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩で構成されている。フッ化アクリル共重合体Bは、イオン交換水1050重量部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩22.6重量部、過硫酸アンモニウム6.4重量部、トリフルオロメチルメタクリレート110.0重量部、n−ブチルアクリレート69.8重量部、メチルメタクリレート21.2重量部、アクリル酸10重量部を用いた以外、合成方法は前記共重合体Aと同じである。該共重合体Bの平均粒子径は0.07μmで、モノマー成分がトリフルオロメチルメタクリレートである共重合成分が共重合体の全繰り返し単位を基準として52モル%であり、またモノマー成分がn−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、アクリル酸である共重合成分が共重合体の全繰り返し単位を基準として48モル%であった。
・架橋剤 : オキサゾリン化合物(株式会社日本触媒製、商品名「エポクロスK−2030E」)
・界面活性剤 : ポリオキシエチレン(n=7)ラウリルエーテル(三洋化成株式会社製、商品名「ナロアクティーN−70」)
(帯電防止層組成)
・シリコーン成分 : エポキシ基含有シリコーン(モメンティブパフォーマンスマテリアルジャパン合同会社製 商品名TSF4730)
Claims (11)
- ポリエステル支持層、艶消し層および離型層がこの順で積層された転写用積層ポリエステルフィルムであって、該艶消し層は平均粒子径d50が1μm以上9μm以下の粒子を艶消し層の重量を基準として1重量%以上15重量%以下含有し、該艶消し層の厚みは該粒子の平均粒子径d50の0.2倍以上1.5倍以下であり、該艶消し層の中心線平均表面粗さRaは0.2μm以上0.7μm以下の範囲であって、該離型層は、フッ化アクリル共重合体およびフッ素を含有しないアクリル樹脂を含有し、該フッ化アクリル共重合体は、下記一般式(I)で表されるフルオロアルキルアクリレート成分、下記一般式(II)で表されるフッ素を含まないアクリレート成分および下記一般式(III)で表されるアクリル酸成分とを構成成分とする共重合体であることを特徴とする転写用積層ポリエステルフィルム。
- 該離型層がさらに架橋剤を含んでなる請求項1に記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
- 該共重合体の全モル量を基準としてかかるフルオロアルキルアクリレート成分が5モル%以上89モル%以下である請求項1または2に記載の転写用積層ポリエステルフィルム
- 該共重合体のカルボキシル基濃度が30mmol/100g以上200mmol/100g以下である請求項1〜3のいずれかに記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
- 該共重合体の含有量が該離型層の重量を基準として50重量%以上90重量%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
- 該離型層に対するハードコート層の剥離力が3.0mN/mm以上20.0mN/mm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
- 該離型層が艶消し層上に直接設けられてなる請求項1〜6のいずれかに記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
- 該離型層の表面自由エネルギーが25mN/m以上40mN/m以下である請求項1〜7のいずれかに記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
- 離型層が積層ポリエステルフィルムの製膜工程内で塗布することにより形成される請求項1〜8のいずれかに記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
- 積層ポリエステルフィルムの離型層と反対側の面にさらに帯電防止離型層を有する請求項1〜9のいずれかに記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
- ポリエステル支持層が粒子を含有しない二軸配向ポリエステルフィルムである、請求項1〜10のいずれかに記載の転写用積層ポリエステルフィルム。
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