JP7151336B2 - 加飾成形品及びそれを用いた画像表示装置、並びに転写シート - Google Patents

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Description

本発明は、加飾成形品及びそれを用いた画像表示装置、並びに転写シートに関する。
従来、家庭用電化製品、自動車内装品、及び雑貨品等の分野において、被着体表面に、文字や絵柄などの装飾を施すことにより、高い機能性や意匠性を発現させてきた。
被着体表面を装飾する方法として、転写法がある。転写法とは、基材上に、剥離層、図柄層、接着層などからなる転写層を形成した転写シートを用い、加熱加圧して転写層を被着体に密着させた後、基材を剥離して、被着体表面に転写層のみを転写して装飾を行う方法である。
また、用途によっては、被着体表面に、高級感、及び光沢調やマット調等の異なる風合といった優れた意匠性が求められる場合がある。被着体にこのような意匠を付与し得るものとして、特許文献1及び2が提案されている。
特許5095598号公報 特開2017-154462号公報
特許文献1及び2の転写シートは、被着体の表面に、凹凸形状を有する部分と、平滑な部分とを形成することを可能とするものであり、得られた加飾成形品の表面に異なる風合いを付与することができるものである。
しかし、特許文献1及び2の転写シートから得られた加飾成形品は、反射防止性(特に平滑な部分の反射防止性)が十分ではなく、高レベルの意匠性を有するものとはいえなかった。
加飾成形品の反射防止性を高めるためには、加飾成形品の最表面に反射防止層が配置されるように転写シートを構成することが考えられる。具体的には、転写層の基材側に反射防止層を配置することが考えられる。
しかし、転写層の基材側に反射防止層を配置してなる転写シートから得られた加飾成形品は、反射防止性は向上できるものの、凹凸形状を有する部分と平滑な部分との色味が異なることが頻発し、高レベルの意匠性を有するものとはいえなかった。
本発明者らは鋭意研究した結果、反射防止性を良好にしつつ、風合いが異なる領域の色味の差を抑制し得る加飾成形品を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の[1]~[3]を提供する。
[1]被着体上に転写層を有する加飾成形品であって、前記加飾成形品は、前記転写層側から平面視した際に、第1領域A1と、前記第1領域に隣接する第2領域A2とを有し、前記第1領域A1の表面の算術平均粗さRa1と、前記第2領域A2の表面の算術平均粗さRa2とが、Ra1>Ra2の関係を満たし、前記転写層は、前記被着体側から、少なくとも、接着剤層、保護層及び反射防止層を有し、前記加飾成形品の前記転写層側から測定した、前記第1領域A1及び前記第2領域A2の波長x(nm)の分光反射率をそれぞれS1(%)及びS2(%)とした際に、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であり、かつ、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が1.00%以下である、加飾成形品。
[2]離型シート上に転写層を有する転写シートであって、前記離型シートは、前記転写層と接する側から平面視した際に、第1領域A1’と、前記第1領域に隣接する第2領域A2’とを有し、前記第1領域A1’の表面の算術平均粗さRa1’と、前記第2領域A2’の表面の算術平均粗さRa2’とが、Ra1’>Ra2’の関係を満たし、前記転写層は、前記離型シート側から、少なくとも、反射防止層、保護層及び接着剤層を有し、前記反射防止層は低屈折率層の単層構造であり、下記条件1を満たす、転写シート。
<条件1>
前記転写シートの前記転写層側の面を黒色板に貼り合わせた後、前記離型シートを剥離し、前記黒色板上に前記転写層を転写してなるサンプルBを作製する。前記サンプルBを前記転写層側から平面視した際に、前記第1領域A1’に対応する箇所を第1領域A1、前記第2領域A2’に対応する箇所を第2領域A2とする。前記サンプルBの前記転写層側から測定した、前記第1領域A1及び前記第2領域A2の波長x(nm)の分光反射率をそれぞれS1(%)及びS2(%)とした際に、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であり、かつ、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が1.00%以下である。
[3]表示素子上に、上記[1]に記載の加飾成形品を有してなり、前記加飾成形品の前記被着体側の面が前記表示素子側を向くように配置してなる、画像表示装置。
本発明によれば、反射防止性を良好にしつつ、風合いが異なる領域の色味の差を抑制し得る加飾成形品を提供することができる。
本発明の加飾成形品の一実施形態を示す断面図である。 本発明の加飾成形品の一実施形態を示す平面図である。 実施例2のS1及びS2を示すグラフである。 比較例1のS1及びS2を示すグラフである。 実施例1~5のS1-S2を示すグラフである。 比較例1~4のS1-S2を示すグラフである。 本発明の転写シートの一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の加飾成形品、該加飾成形品を用いた画像表示装置、及び転写シートの実施の形態を説明する。なお、本明細書において、AA~BBとは、AA以上BB以下であることを意味する。
[加飾成形品]
本発明の加飾成形品は、被着体上に転写層を有してなり、前記転写層側から平面視した際に、第1領域A1と、前記第1領域に隣接する第2領域A2とを有し、前記第1領域A1の表面の算術平均粗さRa1と、前記第2領域A2の表面の算術平均粗さRa2とが、Ra1>Ra2の関係を満たし、前記転写層は、前記被着体側から、少なくとも、接着剤層、保護層及び反射防止層を有し、前記反射防止層は低屈折率層の単層構造であり、前記加飾成形品の前記転写層側から測定した、前記第1領域A1及び前記第2領域A2の波長x(nm)の分光反射率をそれぞれS1(%)及びS2(%)とした際に、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であり、かつ、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が1.00%以下である、ものである。
図1は、本発明の加飾成形品300の一実施形態を示す断面図である。
図1の加飾成形品300は、被着体200上に転写層50を有し、転写層側から平面視した際に、第1領域A1と、前記第1領域に隣接する第2領域A2とを有している。また、図1の加飾成形品の転写層50は、被着体200側から接着剤層40、アンカーコート層30、保護層20及び反射防止層10を有しており、反射防止層は低屈折率層10aの単層構造である。
<第1領域A1及び第2領域A2>
本発明の加飾成形品は、前記転写層側から平面視した際に、第1領域A1と、該第1領域に隣接する第2領域A2とを有する。また、本発明の加飾成形品は、該第1領域A1の表面の算術平均粗さRa1と、該第2領域A2の表面の算術平均粗さRa2とが、Ra1>Ra2の関係を満たすことを要する。
第1領域A1と第2領域A2とが、Ra1>Ra2の関係を満たすことにより、加飾成形品の表面に風合いの異なる領域を形成し、加飾成形品の意匠性を良好にしやすくできる。
なお、本明細書において算術平均粗さRaは、カットオフ値を0.8mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さRaを意味する。
Ra1は、0.06~0.50μmであることが好ましく、0.08~0.40μmであることがより好ましく、0.10~0.30μmであることがさらに好ましく、0.15~0.25μmであることがよりさらに好ましい。
Ra1を0.06μm以上とすることにより、第1領域の防眩性を良好にしやすくでき、Ra1を0.50μm以下とすることにより、第1領域が白化することを抑制できる。
Ra2は、凹凸形状を備えた第1領域との風合いの差を明瞭とし、意匠性を向上させる観点、及び、波長380~780nmの領域のS2の最小値を1.50%以下としやすくする観点から、0.05μm以下であることが好ましく、0.03μm以下であることがより好ましい。
Ra1とRa2との差(Ra1-Ra2)は、0.04~0.50μmであることが好ましく、0.06~0.40μmであることがより好ましく、0.10~0.30μmであることがさらに好ましい。
Ra1-Ra2を0.04μm以上とすることにより、第1領域A1と第2領域A2との風合いの差を認識しやすくできる。また、Ra1-Ra2を0.50μm以下とすることにより、Ra1が過剰に大きくなることにより、第1領域が白化することを抑制できる。
本明細書において、算術平均粗さRa1及びRa2は、目視でゴミ及び傷等の異常点がない箇所から切り出したサンプルを用意し、欠陥や異常点がない任意の20箇所での測定値の平均値とする。
第1領域A1及び第2領域A2の配置は任意である。例えば、独立した一つの第1領域A1を配置し、該第1領域A1を囲んだ第2領域A2を配置する構成(タイプ1(図2の構成));独立した一つの第2領域A2を配置し、該第2領域A2を囲んだ第1領域A1を配置する構成(タイプ2);独立した複数の第1領域A1を配置し、該複数の第1領域A1の周囲に第2領域A2を配置する構成(タイプ3);独立した複数の第2領域A2を配置し、該複数の第2領域A2の周囲に第1領域A1を配置する構成(タイプ4);等が挙げられる。前述した4つのタイプでは、タイプ1及び2が本発明の効果を認識しやすい点で好適である。
なお、転写層の表面には、さらに別の領域を有していてもよい。
第1領域A1の面積と、第2領域A2の面積との比は、付与する意匠との関係で変化するため特に限定されないが、2つの領域の風合いの差を明りょうにする観点から、0.1≦第1領域A1の面積/第2領域A2の面積≦10.0の関係を満たすことが好ましい。
<分光反射率、反射率Y値>
本発明の加飾成形品は、加飾成形品の転写層側から測定した、第1領域A1及び第2領域A2の波長x(nm)の分光反射率をそれぞれS1(%)及びS2(%)とした際に、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であり、かつ、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が1.00%以下であることを要する。
S1-S2は、任意の波長x(nm)における第1領域A1及び第2領域A2の分光反射率の差を示している。そして、|S1-S2|は該分光反射率の差の絶対値である。また、人の目は波長555nmの感度が最も高く、555nmから離れるにつれて徐々に感度が低下する。このため、波長540~570nmの領域は人の目の感度が高い領域を意味している。すなわち本発明では、人の目の感度が高い波長540~570nmの領域において、第1領域A1及び第2領域A2の分光反射率の差の絶対値の平均が1.00%以下であることを規定している。
波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が1.00%を超える場合、第1領域A1と第2領域A2との色味の差を抑制できず、高レベルの意匠性を付与することができない。なお、加飾成形品を表示素子の前面板として用いた場合、第1領域A1と第2領域A2との色味の差を抑制する効果は、電源をオフとした画像を表示していない状態において、顕著に効果を発揮できる。
波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均は0.70%以下であることが好ましく、0.50%以下であることがより好ましい。波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均の下限は特に限定されないが0.20%程度である。
波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均を1.00%以下とするためには、波長380~780nmの領域のS2の最小値を0.60%以上とすることが重要である。なお、波長380~780nmの領域のS2の最小値を0.60%以上とすることは、「波長380~780nmの全域における|S1-S2|」及び「|ΔSmax-ΔSmin|」を後述する範囲としやすくする点でも有効である。
図3は実施例2(反射防止層が低屈折率層の単層構造)の加飾成形品の第1領域A1及び第2領域A2の分光反射率を示すグラフであり、図4は比較例1(反射防止層が高屈折率層及び低屈折率層の2層構造)の加飾成形品の第1領域A1及び第2領域A2の分光反射率を示すグラフである。言い換えると、図3は実施例2のS1及びS2を示すグラフであり、図4は比較例1のS1及びS2を示すグラフである。
第1領域A1の波長ごとの反射率(S1)は、図3及び図4ともに、それほど低くないレベル(2%弱)で略一定である。一方、第2領域A2の波長ごとの反射率(S2)は、図3は変化が少ないのに対して、図4は変化が大きくなっている。2層構造の反射防止層は、低屈折率層表面の反射と高屈折率層表面の反射とを干渉させて打ち消すことにより、波長555nm近傍の反射率を低くする一方で、波長555nmから離れるにつれて反射率が高くなるように設計されている。このため、図4の第2領域A2の波長ごとの反射率(S2)は変化が大きくなっている。また、第1領域A1は表面凹凸を有するため、前述した干渉作用が殆ど働かず、反射率が十分に低下しない(この理由は、凹凸面に反射防止層を形成した場合、厚みムラが生じやすい(特にウェット法で反射防止層を形成した場合、凸部よりも凹部の厚みが厚くなり厚みムラが生じやすい)ため、干渉作用が強い箇所と弱い箇所とが生じ、かつこれらの箇所が混在して平均化されるためと考えられる。)。このため、図4の比較例1では、第1領域A1の反射率(S1)と第2領域A2の反射率(S2)との差が大きい波長域を有し、しかも該波長域が人間の目の感度が高い波長域(555nm近傍)と合致している。
また、図5は実施例1~5のS1-S2、図6は比較例1~4のS1-S2を示すグラフである。図5と図6とを対比すると、図5の方が図6よりも波長540~570nmの領域における|S1-S2|を小さなレベルに抑制できていることが確認できる。
通常、反射防止層は、干渉作用を強くして反射率を低くするように設計されている。干渉作用は、低屈折率層の単層でもある程度高めることはできるが、通常は、反射防止層を2層以上の多層構成として干渉作用を高める設計がされている。
しかし、表面凹凸を有する第1領域と、表面凹凸の少ない第2領域を有する加飾成形品に対して干渉作用の強い反射防止層を適用した場合には、第2領域は干渉作用により反射率が低下する一方で、第1領域の反射率が十分に低下しないため、2つの領域間の分光反射率の差が大きくなり、2つの領域間の色味の差が顕著になってしまう。しかも、色味の差が顕著になる波長域が人間の目の感度が高い波長域(555nm近傍)と合致してしまう。
そこで、本発明の加飾成形品は、反射率を下げやすい第2領域に関して、分光反射率の最小値を0.60%以上として、あえて反射率を下げすぎないようにすることにより、表面に風合いの異なる2つの領域を有する加飾成形品の色味の差を抑制することを可能とした。
本発明の加飾成形品は、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であることを要する。
S2の最小値を0.60%以上とすることにより、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均を1.00%以下としやすくできる。また、S2の最小値を1.50%以下とすることにより、第2領域の反射防止性を良好にしやすくできる。
波長380~780nmの領域のS2の最小値は、0.70%以上1.30%以下であることが好ましく、0.80%以上1.10%以下であることがより好ましく、0.90%以上1.00%以下であることがさらに好ましい。
S2の最小値を示す波長は、440~500nm又は600~660nmであることが好ましく、440~480nm又は620~660nmであることがより好ましい。S2の最小値を示す波長を前記範囲とすることにより、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均を1.00%以下としやすくできる。
また、本発明の加飾成形品は、波長380~780nmの全域において|S1-S2|が1.50%以下であることが好ましく、1.00%以下であることが好ましく、0.75%以下であることがさらに好ましい。当該規定は、波長380~780nmの全域(可視光線の全波長域)において、第1領域A1及び第2領域A2の分光反射率の差の絶対値が1.25%以下であることを意味している。当該規定を満たすことにより、第1領域A1と第2領域A2との色味の差をより抑制することができる。
また、本発明の加飾成形品は、波長380~780nmの領域における、S1-S2の最大値をΔSmax(%)、S1-S2の最小値をΔSmin(%)とした際に、|ΔSmax-ΔSmin|が1.70%以下であることが好ましく、1.60%以下であることがより好ましく、1.50%以下であることがさらに好ましい。
|ΔSmax-ΔSmin|が小さいことは、第1領域A1と第2領域A2との分光反射率の差(S1-S2)が、波長によって大きく相違しないことを意味している。したがって、|ΔSmax-ΔSmin|を1.50%以下とすることにより、第1領域A1と第2領域A2との色味の差をより抑制することができる。
また、本発明の加飾成形品は、波長380~780nmの領域におけるS1のバラツキが0.25%以下であることが好ましく、0.15%以下であることがより好ましく、0.10%以下であることがさらに好ましい。
S1のバラツキを0.25%以下とすることにより、第1領域A1がニュートラルな色となり、加飾成形品の意匠性をより良好にすることができる。S1のバラツキは、反射防止層をウェット法で形成することにより低くしやすくできる。
本明細書において、第1領域A1及び第2領域A2における波長ごとの分光反射率、並びに、第1領域A1及び第2領域A2の反射率Y値は、20箇所の測定値の平均値を示すものとする。加飾成形品の転写層側から測定する分光反射率及び後述の反射率Y値は、分光光度計で測定することができる。分光反射率の測定条件は、380nm~780nmの波長範囲において波長間隔1nmで入射角5度の正反射率を測定することが好ましい。反射率Y値は、得られた分光反射率から付属のソフト等を用いて、観測条件をC光源、視野角2度、として算出することが好ましい。分光光度計の一例としては、日本分光社製の紫外可視分光光度計の商品名「V-670」と付属の自動絶対反射率測定ユニットとの組み合わせ、又は、村上色彩技術研究所製の商品名「GCMS-11」が挙げられる。後述する転写シートから作製したサンプルBの分光反射率も同様の条件で測定することができる。
なお、分光反射率及び後述の反射率Y値を測定する際には、背面反射を抑制するため、加飾成形品の背面に接着剤層を介して黒色板を配置したサンプルAを作製して測定することが好ましい。サンプルAに用いる接着剤層の屈折率は、被着体及び黒色板の屈折率との屈折率差が0.05以内のものを用いることが好ましい。
また、本発明の加飾成形品は、加飾成形品の転写層側から測定した、第1領域A1及び第2領域A2の反射率Y値をそれぞれR1(%)及びR2(%)とした際に、R1及びR2が何れも2.0(%)以下であることが好ましく、1.8%以下であることがより好ましい。
R1及びR2を何れも2.0(%)以下とすることにより、第1領域A1及び第2領域A2の外光の反射を抑制し、意匠性をより良好なものとすることができる。なお、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上であることを考慮すると、R2の下限は1.0%程度である。また、R1の下限は1.5%程度である。
本明細書において反射率Y値とは、CIE1931のXYZ表色系のY値のことをいうものとする。
<その他の光学特性>
加飾成形品の少なくとも一部は、JIS K7361-1:1997に準拠した全光線透過率が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。
加飾成形品が後述する印刷層を有する場合、印刷層を有する箇所以外の箇所において、全光線透過率が上記範囲であることが好ましい。加飾成形品が上記範囲の全光線透過率を有することにより、例えば、加飾成形品を表示素子の前面板として用いる場合に、表示素子の視認性を良好にすることができる。
なお、加飾成形品が後述する印刷層を有する場合、印刷層を有する箇所の全光線透過率は低くてもよく、実質的に0%であってもよい。
加飾成形品の第1領域A1のJIS K7136:2000に準拠したヘイズは、2.0~10%であることが好ましく、2.5~8.0%であることがより好ましい。
加飾成形品の第2領域A2のヘイズは、5.0%以下であることが好ましく、3.0%以下であることがより好ましく、2.0%以下であることがさらに好ましい。
加飾成形品が印刷層を有する場合、印刷層を有する箇所以外の箇所において、第1領域A1及び第2領域A2のヘイズが上記範囲であることが好ましい。
なお、加飾成形品が後述する印刷層を有する場合、印刷層を有する箇所は隠蔽性を有してヘイズが実質的に測定不能であってもよい。
加飾成形品を構成する各層の層間屈折率の差(但し、反射防止層が関与する層間屈折率の差は除く)は、0.08以下とすることが好ましく、0.06以下とすることがより好ましい。層間屈折率を前述した範囲とすることにより、「波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均」、「波長380~780nmの全域における|S1-S2|」、及び「|ΔSmax-ΔSmin|」を上記範囲にしやすくできる。
なお、本明細書において屈折率は、波長589.3nmにおける屈折率をいうものとする。各層の屈折率は、例えば、顕微分光膜厚計により算出することができる。
<被着体>
被着体としては、金属、ガラス、セラミックス、樹脂等からなる成形体が挙げられる。これらの中でも樹脂成形体が好ましい。
被着体の形状は、平板状であってもよいし、曲面等を有する三次元形状であってもよい。また、被着体は有色であってもよい。
樹脂成形体は、射出成形可能な熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から形成することが好ましい。
加飾成形品をインモールド成形により製造する場合には、樹脂成形体として熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。このような熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂(耐熱ABS樹脂を含む)、AS樹脂、AN樹脂、ポリフェニレンオキサイド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテフタレート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、およびポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらの中でも耐衝撃性が良好なポリカーボネート系樹脂が好ましい。
被着体がポリカーボネート系樹脂を含む樹脂成形体の場合、被着体の屈折率は1.58~1.60であることが好ましい。
被着体の厚みは特に限定されず、用途に応じて適宜決めれば良い。加飾成形品を表示素子の前面板として用いる場合には、強度と薄膜化のバランスの観点から、0.3~5.0mmであることが好ましく、1.0~2.5mmであることがより好ましい。
<転写層>
転写層は、被着体側から、少なくとも、接着剤層、保護層及び反射防止層を有する。
また、転写層は、接着剤層、保護層及び反射防止層以外のその他の層を有していてもよい。その他の層としては、アンカーコート層及び帯電防止層等が挙げられる。
<<接着剤層>>
接着剤層は、転写層の被着体側に配置され、樹脂成形体等の被着体と、転写層との接着性を良好にして、転写作業を良好にする役割を有する。
接着剤層は、被着体の素材に適した感熱性又は感圧性の樹脂を使用することが好ましい。例えば、被着体の材質がアクリル系樹脂の場合は、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。また、被着体の材質がポリフェニレンオキサイド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂などを使用することが好ましい。さらに、被着体の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂を使用することが好ましい。
被着体を射出成形する場合には、接着剤層は感熱性(ヒートシール性)を有するものが好ましい。
接着剤層には、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤等の添加剤を配合してもよい。
接着剤層の厚みは、0.1~10μmであることが好ましく、0.5~5μmであることがより好ましい。
接着剤層は被着体と接するため、被着体との屈折率差を0.08以下とすることが好ましく、0.06以下とすることがより好ましい。
被着体がポリカーボネート系樹脂を含む樹脂成形体の場合、接着剤層の屈折率は、1.51~1.67であることが好ましく、1.53~1.65であることがより好ましい。
<<アンカーコート層>>
アンカーコート層は、インモールド成形等の高温環境に置かれる場合において、耐熱性を向上させるために必要に応じて設けられる層である。アンカーコート層は、保護層と接着剤層との間に形成することが好ましい。
アンカーコート層は、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。
硬化性樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂組成物が挙げられる。
アンカーコート層の熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂組成物の実施の形態は、保護層の熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂組成物の実施の形態と同様である。
アンカーコート層の厚みは、0.1~6μmであることが好ましく、0.5~5μmであることがより好ましい。
アンカーコート層は、隣接する層(例えば、接着剤層及び保護層)との屈折率差を0.08以下とすることが好ましく、0.06以下とすることがより好ましい。
被着体がポリカーボネート系樹脂を含む樹脂成形体の場合、アンカーコート層の屈折率は、1.51~1.67であることが好ましく、1.53~1.65であることがより好ましい。
<<保護層>>
保護層は硬化性樹脂組成物の硬化物を主成分として含むことが好ましい。主成分とは、保護層を構成する全固形分の50質量%以上を意味し、該割合は70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがよりさらに好ましい。
硬化性樹脂組成物の硬化物は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が挙げられ、これらの中でも電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましい。
また、保護層は熱可塑性樹脂を含有してもよいが、耐擦傷性を向上する観点から、その量は微量であることが好ましい。具体的には、保護層中の熱可塑性樹脂の含有量は5質量%未満であることが好ましく、1質量%未満であることがより好ましく、0.1質量%未満であることがさらに好ましく、0質量%であることがよりさらに好ましい。
以下、硬化性樹脂組成物の硬化物及び熱可塑性樹脂のことを「樹脂成分」と称する場合がある。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和結合基を有する化合物が好ましい。また、転写シートを製造する過程で樹脂層が傷つくことを抑制する観点からは、電離放射線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物がより好ましく、中でも、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレート系化合物が更に好ましい。多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、モノマー及びオリゴマーのいずれも用いることができる。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
多官能性(メタ)アクリレート系化合物のうち、2官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリレート系モノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
また、多官能性(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等のアクリレート系重合体等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
また、好ましいエポキシ(メタ)アクリレートは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
上記電離放射線硬化性樹脂は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
電離放射線硬化性樹脂が紫外線硬化性樹脂である場合には、保護層形成用塗布液は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
なお、硬化性樹脂組成物は、保護層を形成する時点では半硬化の状態にしておき、被着体に転写した後に、加熱、電離放射線の照射等により硬化性樹脂組成物の硬化を進行させ、完全硬化させてもよい。このようにすることにより、被着体に対する保護層の追従性が良好となるため、成形性を良好にすることができる。
保護層中には、有機粒子及び無機粒子等の粒子を含有してもよい。保護層中に粒子を含有することにより、樹脂成分との屈折率差による内部ヘイズの発現により、ギラツキや欠陥を目立ちにくくすることができる。同様の目的で、これらの粒子を接着剤層及びアンカーコート層等に含有させてもよい。
保護層の厚みは、表面硬度及び成形性のバランスの観点から、0.5~30μmであることが好ましく、1~20μmであることがより好ましく、3~10μmであることがさらに好ましい。
保護層は、反射防止層以外の隣接する層(例えば、アンカーコート層又は接着剤層)との屈折率差を0.08以下とすることが好ましく、0.06以下とすることがより好ましい。
被着体がポリカーボネート系樹脂を含む樹脂成形体の場合、保護層の屈折率は、1.51~1.67であることが好ましく、1.53~1.65であることがより好ましい。
<<反射防止層>>
反射防止層は、転写層を構成する層のうち、被着体から最も離れた側に位置する。
本発明の加飾成形品は、上述したように、反射防止層の干渉作用を抑制し、波長380~780nmの領域のS2の最小値を0.60%以上とすることにより、波長380~780nmの全域において|S1-S2|を1.25%以下としている。
波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%未満であり、反射防止層の干渉作用が強い場合、図4及び図6に示すように、波長380~780nmの全域において|S1-S2|を1.25%以下とすることが困難となり、第1領域A1と第2領域A2との間の色味の差を抑制することができない。
このため、反射防止層は、通常の設計とは異なり、干渉作用を抑制した設計とすることが好ましい。一例として、反射防止層は低屈折率層の単層構造とすることが好ましい。
低屈折率層の屈折率は1.28~1.40であることが好ましく、1.32~1.38であることがより好ましい。
また、低屈折率層の厚みは、80~120nmであることが好ましく、85~110nmであることがより好ましく、90~105nmであることがさらに好ましい。
低屈折率層は、例えばウェット法により形成できる。
具体的には、金属アルコキシド等を用いてゾルゲル法により形成する手法、フッ素樹脂のような低屈折率の樹脂を塗工して形成する手法、樹脂組成物に低屈折率粒子を含有させた低屈折率層形成用塗布液を塗工して形成する手法が挙げられる。これらの中でも、バインダー樹脂組成物に低屈折率粒子を含有させた低屈折率層形成用塗布液により形成することが好ましい。該バインダー樹脂組成物としては、例えば、保護層で例示した硬化性樹脂組成物を用いることができる。
低屈折率粒子は、シリカ及びフッ化マグネシウム等の無機化合物からなる粒子、有機化合物からなる粒子のいずれであっても制限なく用いることができるが、低屈折率化により反射防止特性を向上する観点から、空隙を有する構造の粒子が好ましく用いられる。
空隙を有する構造をもつ粒子は、微細な空隙を内部に有しており、例えば、屈折率1.0の空気などの気体が充填されているので、それ自身の屈折率が低いものとなっている。このような空隙を有する粒子としては、無機系、又は有機系の多孔質粒子、中空粒子などが挙げられ、例えば、多孔質シリカ、中空シリカ粒子、又はアクリル樹脂などが用いられた多孔質ポリマー粒子や中空ポリマー粒子が挙げられる。
低屈折率粒子の一次粒子の平均粒子径は、5~200nmが好ましく、5~100nmがより好ましく、10~80nmがさらに好ましい。
転写層を構成する各層(反射防止層、保護層、アンカーコート層及び接着剤層等)は、例えば、各層の構成成分を含む塗布液を調整し、離型シート上に、グラビアコート法、ロールコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法により塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線を照射して硬化することにより形成できる。
<印刷層>
印刷層は、加飾成形品に所望の意匠性を付与するための層であり、所望により設けられる層である。
印刷層のパターンは任意であり、例えば、木目、石目、布目、砂目、円、四角形、多角形、幾何学模様、文字、ベタ印刷等が挙げられる。
印刷層は、ポリビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂等のバインダー樹脂と、顔料及び/又は染料とを含むことが好ましい。
印刷層の厚みは、意匠性の観点から0.5~40μmが好ましく、1~30μmがより好ましい。
印刷層は、例えば、被着体の転写層とは反対側の面に形成できる。なお、本発明の効果を阻害しない範囲で、印刷層は転写層中に形成されていてもよい。
<用途>
本発明の加飾成形品は、例えば、表示素子の前面板として用いることができる。
表示素子としては、液晶表示素子、EL(無機EL、有機EL)表示素子、プラズマ表示素子及びLED表示素子(マイクロLEDなど)等が挙げられる。なお、液晶表示素子は、タッチパネル機能を素子内に備えたインセルタッチパネル液晶表示素子であってもよい。
[転写シート]
本発明の転写シートは、離型シート上に転写層を有する転写シートであって、前記離型シートは、前記転写層と接する側から平面視した際に、第1領域A1’と、前記第1領域に隣接する第2領域A2’とを有し、前記第1領域A1’の表面の算術平均粗さRa1’と、前記第2領域A2’の表面の算術平均粗さRa2’とが、Ra1’>Ra2’の関係を満たし、前記転写層は、前記離型シート側から、少なくとも、反射防止層、保護層及び接着剤層を有し、前記反射防止層は低屈折率層の単層構造であり、下記条件1を満たすものである。
<条件1>
前記転写シートの前記転写層側の面を黒色板に貼り合わせた後、前記離型シートを剥離し、前記黒色板上に前記転写層を転写してなるサンプルBを作製する。前記サンプルBを前記転写層側から平面視した際に、前記第1領域A1’に対応する箇所を第1領域A1、前記第2領域A2’に対応する箇所を第2領域A2とする。前記サンプルBの前記転写層側から測定した、前記第1領域A1及び前記第2領域A2の波長x(nm)の分光反射率をそれぞれS1(%)及びS2(%)とした際に、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であり、かつ、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が1.00%以下である。
図7は、本発明の転写シート100の一実施形態を示す断面図である。
図7の転写シート100は、離型シート70上に転写層50を有している。また、離型シート70は、支持体71及び樹脂層72からなり、離型シート10の転写層50と接する側の面は、第1領域A1’と、第1領域A1’に隣接する第2領域A2’とを有している。また、転写層50は、離型シート側から、反射防止層10、保護層20、アンカーコート層30及び接着剤層40を有している。
<離型シート>
離型シートは、転写層と接する側から平面視した際に、第1領域A1’と、第1領域に隣接する第2領域A2’とを有する。また、離型シートの第1領域A1’の表面の算術平均粗さRa1’と、第2領域A2’の表面の算術平均粗さRa2’とは、Ra1’>Ra2’の関係を満たす。
離型シートは、樹脂成形体等の被着体に転写層を転写した後に剥離され、離型シートの表面形状と相補的な形状が、転写層の表面に形成される。すなわち、離型シートの第1領域A1’及び第2領域A2’の表面形状は、加飾成形品の第1領域A1及び第2領域A2の表面形状と相補的な関係である。なお、離型シートの表面凹凸と、加飾成形品の表面凹凸とは正負は逆転しているが、算術平均粗さRaにすると同一になる。すなわち、離型シートのRa1’及びRa2’は、加飾成形品のRa1及びRa2に対応する。したがって、Ra1’及びRa2’の好適な範囲は、Ra1及びRa2の好適な範囲と同じである。
離型シート70は、例えば、図1に示すように、支持体11及び樹脂層12から形成される。もちろん、離型シートは、支持体の単層もしくは樹脂層の単層でもよいし、支持体及び樹脂層以外の層を有する3層以上の構成であってもよい。
また、図示しないが、離型シートは、転写層側の面に離型層を有することが好ましい。
<<支持体>>
離型シートを構成する支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体などのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチルなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ナイロン6又はナイロン66などで代表されるポリアミド系樹脂などの樹脂からなるプラスチックフィルムが挙げられる。
これらのプラスチックフィルムの中では、耐熱性、寸法安定性に優れ、転写時の位置合わせの適性に優れる2軸延伸ポリエステルフィルムが好適である。
支持体の厚みは、成形性、形状追従性、取り扱いの観点から、12~150μmであることが好ましく、25~100μmであることがより好ましい。
また、支持体の表面には、樹脂層等との接着性を高めるため易接着処理を予め行ってもよい。
離型シートが支持体の単層からなる場合、第1領域A1’及び第2領域A2’と相補的な形状を有する版を用いて、支持体の表面を賦形すればよい。
<<樹脂層>>
樹脂層は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物等の樹脂成分を主成分として含むことが好ましい。なお、主成分とは、樹脂層を構成する全固形分の50質量%以上を意味し、該割合は70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
上記の樹脂成分の中でも、強度に優れるとともに、瞬時に硬化するため正確かつ精密な形状を付与できる電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が好適である。また、電離放射線硬化性樹脂組成物による効果を得やすくする観点から、樹脂層を構成する全樹脂成分のうち、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物を70質量%以上含むことが好ましく、90質量%以上含むことがより好ましく、95質量%以上含むことがさらに好ましく、100質量%含むことがよりさらに好ましい。
樹脂層は、粒子及びバインダー樹脂を含む塗布液を塗布することにより形成してもよいが、正確にかつ精密な形状を形成する観点から、第1領域A1’及び第2領域A2’と相補的な形状を有する版を用いた印刷により形成することが好ましい。版を用いた樹脂層の形成方法の詳細は後述する。
樹脂層の熱硬化性樹脂組成物及び電離放射線硬化性樹脂組成物の実施の形態は、上述した保護層の熱硬化性樹脂組成物及び電離放射線硬化性樹脂組成物の実施の形態と同様である。
樹脂層の厚みは特に限定されないが、1~15μmであることが好ましく、2~12μmであることがより好ましい。
樹脂層中には、離型シートと転写層との離型性を向上する観点から、粒子を実質的に含有しないことが好ましい。具体的には、樹脂層中の粒子の含有量は1質量%未満であることが好ましく、0.1質量%未満であることがより好ましく、0.01質量%未満であることがさらに好ましく、0質量%であることがよりさらに好ましい。
離型シートと、転写層との界面は、被転写物に密着した際に剥離可能に形成されている。
離型性を向上させるため、離型シートは、転写層と接する側の面の少なくとも一部に離型層を有することが好ましい。また、転写シートの面内の離型性の均一化の観点からは、離型シートは、転写層と接する側の面の全面に離型層を有することが好ましい。
また、離型シートの凹凸面上に離型層が形成されることで、被着体の表面に高周波成分の少ない凹凸形状を転写することができ、加飾成形品の白化及びギラツキを抑制しやすくできる。
離型層は主として樹脂から構成することが好ましい。
離型層の樹脂は、所定の被膜強度を有し、転写層との接着力が低い材料であれば特に限定されず、汎用の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物等が挙げられる。具体的には、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体樹脂、硝化綿等が挙げられる。
これらの中でも、熱硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましく、アクリルポリオール及びイソシアネートを含む熱硬化性樹脂組成物がより好ましい。
離型層は、離型性を向上させるために離型剤をさらに含んでもよい。離型剤としては、合成ワックスや天然ワッス等のワックス類が挙げられる。合成ワックスとしては、ポリエチレンワックスやポリプピレンワックス等のポリオレフィンワックスが好ましい。
離型層の厚みは、0.1~5.0μmであることが好ましく、0.2~1.5μmであることがより好ましく、0.3~1.0μmであることがさらに好ましい。
離型層の厚みは、例えば、離型シートの中央部分を垂直方向に切断した断面の断面写真を撮像し、該断面写真から離型層の厚みを500μm間隔で少なくとも20箇所測定した際の平均値として算出できる。
離型シートは、その他の層を有していてもよい。
その他の層としては、帯電防止層が挙げられる。帯電防止層を有することにより、離型シートを剥離する際の剥離帯電を抑制でき、転写の作業性を向上できる。
<<離型シートの製造方法>>
離型シートは、例えば、以下の(A1)~(A2)の工程により製造できる。
(A1)支持体上に、電離放射線硬化性樹脂組成物を含む樹脂層形成用塗布液を塗布し、電離放射線硬化性樹脂組成物を含む層を形成する工程。
(A2)第1領域A1’及び第2領域A2’と相補的な形状を有する版を用いて、未硬化の樹脂層を賦形すると同時に、電離放射線を照射して、賦形した樹脂層を硬化させる工程。
電離放射線硬化性樹脂組成物が溶剤を含む場合、(A1)工程で溶剤を乾燥させることが好ましい。
離型シートが離型層を有する場合、(A2)工程の後に、(A3)樹脂層上に離型層を形成する工程、を行えばよい。
離型シートがその他の領域を有する場合、(A2)工程の版として、第1領域A1’、第2領域A2’及びその他の領域と相補的な形状を有する版を用いればよい。
(A2)工程で使用する版は、例えば、エッチング、サンドブラスト、切削及びレーザー加工、あるいはこれらの組み合わせなどによって、シリンダーの表面を所望の形状に彫刻することにより得ることができる。あるいは、レーザー彫刻、光造形等によって長尺の雄型の版(第1領域A1’及び第2領域A2’と同一の形状を有する版)を作製し、これを反転したものをシリンダーの表面に巻き付けることによって得ることができる。
(A2)工程で使用する版の表面は、クロム等で硬質メッキ処理することが好ましい。
なお、樹脂層上に離型層等のその他の層を形成する場合、樹脂層の表面凹凸よりも離型シートの表面凹凸が緩和されることとなる。したがって、樹脂層上にその他の層を形成する場合、(A2)工程で使用する版は、凹凸が緩和されることを考慮した形状の版を用いればよい。
また、離型シートは、例えば、以下の(B1)~(B2)工程によっても製造できる。
(B1)第1領域A1’及び第2領域A2’と相補的な形状を有する版に、樹脂層形成用塗布液を充填する工程。
(B2)版に充填した樹脂層形成用塗布液を支持体上に転写し、必要に応じて乾燥及び硬化して、樹脂層を形成する工程。
正確かつ精密な形状を形成する観点からは、上述した(A1)~(A2)工程が好適である。
離型シート上には、転写層が形成される。
転写層50は被着体に転写される層であり、例えば図7に示すように、離型シート70の表面の全体を覆うようにして形成される。また、転写層50は、例えば図7に示すように、離型シート70に近い側から順に、反射防止層10、保護層20、アンカーコート層30及び接着剤層40を有する。
転写シートの転写層を構成する各層(反射防止層、保護層、アンカーコート層及び接着剤層)の実施の形態は、上述した加飾成形品の転写層を構成する各層の実施の形態と同様である。
<条件1>
条件1は、サンプルBの前記転写層側から測定した、前記第1領域A1及び前記第2領域A2の波長x(nm)の分光反射率をそれぞれS1(%)及びS2(%)とした際に、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であり、かつ、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が1.00%以下であることを規定している。
本発明の転写シートの条件1においてS2の最小値及び|S1-S2|の平均値の範囲を規定する技術思想は、上述した本発明の加飾成形品においてS2の最小値及び|S1-S2|の平均値の範囲を規定する技術思想と同様である。
条件1において、分光反射率を測定する際に作製するサンプルBは、背面反射を抑制するため、黒色板と、黒色板と密着する層(例えば、転写層を構成する接着剤層)との屈折率差を0.05以内とすることが好ましい。
転写シートから作製したサンプルBの分光反射率及び反射率Y値は、上述した加飾成形品の分光反射率及び反射率Y値の好適な範囲と同様の範囲であることが好ましい。例えば、サンプルBは、波長380~780nmの全域において|S1-S2|が1.50%以下であることが好ましい。また、サンプルBの|ΔSmax-ΔSmin|は1.70%以下であることが好ましい。
[加飾成形品の製造方法]
本発明の加飾成形品の製造方法は、上述した本発明の転写シートの転写層を被着体に転写する工程と、転写シートの離型シートを剥離する工程と、を有する。
被着体としては、樹脂成形体等が挙げられる。
加飾成形品の製造方法には、公知の転写法を用いることができる。例えば、(i)予め成形された被着体に転写シートを貼着し、該転写シートの転写層を転写した後、該転写シートの離型シートを剥離する方法、(ii)平板状の被着体に転写シートを貼着し、該転写シートの転写層を転写した後、該転写シートの離型シートを剥離し、その後、転写層が積層された被着体を非平板形状に成形する方法、(iii)被着体を射出成形する際に転写シートと一体化させ、その後、転写シートの離型シートを剥離する方法〔インモールド成形(射出成形同時転写加飾法)〕等が挙げられる。中でも、インモールド成形(射出成形同時転写加飾法)は、三次元曲面などの複雑な表面形状を有する樹脂成形体に加飾成形しやすい点で好適である。
インモールド成形による本発明の転写シートを用いる加飾成形品の製造方法の一実施態様としては、
(z1)上記の転写シートの転写層側をインモールド成形用金型の内側に向けて配置する工程と、
(z2)上記インモールド成形用金型内に樹脂を射出注入する工程と、
(z3)上記転写シートと、上記樹脂とを一体化させて、樹脂成形体(被着体)の表面上に上記転写シートの転写層を転写する工程と、
(z4)樹脂成形体(被着体)を金型から取り出した後、上記転写シートの離型シートを剥離する工程と、を有するものが挙げられる。
[画像表示装置]
本発明の画像表示装置は、表示素子上に、上述した本発明の加飾成形品を有してなり、前記加飾成形品の前記被着体側の面が前記表示素子側を向くように配置してなるものである。
表示素子としては、液晶表示素子、EL(無機EL、有機EL)表示素子、プラズマ表示素子及びLED表示素子(マイクロLEDなど)等が挙げられる。なお、液晶表示素子は、タッチパネル機能を素子内に備えたインセルタッチパネル液晶表示素子であってもよい。
なお、表示装置の表示素子が液晶表示素子である場合、液晶表示素子の加飾成形品とは反対側の面にはバックライトが必要である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、実施例に記載の形態に限定されるものではない。
1.測定、評価
実施例及び比較例で得られた加飾成形品について以下の測定、評価を行った。測定及び評価の雰囲気は、温度は23℃±5℃、湿度40~65%とした。また、対象サンプルを前記雰囲気に30分以上晒してから、測定及び評価を行った。
1-1.分光反射率及び反射率Y値の測定
実施例及び比較例で得られた加飾成形品の被着体側(ポリカーボネート板側)に接着剤層を介して黒色板を配置したサンプルAを作製した。サンプルAの転写層側から、第1領域A1の波長380~780nmの分光反射率S1(%)、第2領域A2の波長380~780nmの分光反射率S2(%)を測定した。また、得られた分光反射率から、第1領域A1の反射率Y値であるR1(%)、第2領域A2の反射率Y値であるR2(%)を算出した。測定装置は、日本分光社製の紫外可視分光光度計(商品名:V-670)と、これに付属の自動絶対反射率測定ユニットを用い、測定条件は、波長間隔1nmで入射角5度の正反射率測定とした。算出にあたっては、前述の分光光度計に付属の色彩評価ソフトを用いて、観測条件を視野角2度、C光源とした。
実施例及び比較例の加飾成形品の波長380~780nmのS2の最小値を表1に示す。
また、実施例及び比較例の加飾成形品の波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均を表1に示す。
また、実施例の加飾成形品の波長380~780nmのS1-S2(%)を図5、比較例の加飾成形品の波長380~780nmのS1-S2(%)を図6に示す。さらに、波長380~780nmの全域における|S1-S2|の最大値を表1に示す。
また、実施例及び比較例の加飾成形品の|ΔSmax-ΔSmin|(%)を表1に示す。
また、波長380~780nmのS1のバラツキ(%)を表1に示す。
また、実施例及び比較例のR1(%)及びR2(%)を表1に示す。
1-2.算術平均粗さRa
表面粗さ測定器(型番:ET-4000L/小坂研究所株式会社製)を用いて、下記の測定条件により、実施例及び比較例で得られた加飾成形品の第1領域A1の表面の算術平均粗さRa1、及び第2領域A2の表面の算術平均粗さRa2を測定した。なお、算術平均粗さRaは、カットオフ値(λc)を0.8mmとして、JIS B0601:1994に準拠して測定した。
[表面粗さ検出部の触針]
小坂研究所社製の商品名ET1480(先端曲率半径:0.5μm、材質:ダイヤモンド)
[表面粗さ測定器の測定条件]
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.8mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):4.0mm
・触針の送り速さ:0.1mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×1
・縦倍率:10000倍
・横倍率:100倍
・フィルタ特性:ガウス
・レベリング:なし
・λsフィルタ:なし
1-3.第1領域A1と第2領域A2との色味の差
蛍光灯の照明下で、実施例及び比較例で得られた加飾成形品を様々な角度に傾けながら、第1領域A1と第2領域A2との色味の差を感じるか否かについて目視で評価した。評価者は、20歳代、30歳代、40歳代、50歳代の4つの年代から、男女5名ずつ合計40名とした。
第1領域A1と第2領域A2との色味の差を感じ難いものを3点、どちらとも言えないものを2点、第1領域A1と第2領域A2との色味の差を感じやすいものを1点として、上記40人の評価の平均点を算出し、下記の点数でランク分けした。
<評価基準>
A:平均点が2.5以上
B:平均点が2.0以上2.5未満
C:平均点が2.0未満
1-4.反射防止性
上記1-3の評価の際に、蛍光灯の反射光が気になるか否かについて評価した。評価者は上記と同じ40名とした。
蛍光灯の反射光が気にならないものを3点、どちらとも言えないものを2点、蛍光灯の反射が気になるものを1点として、上記40人の評価の平均点を算出し、下記の点数でランク分けした。
<評価基準>
A:平均点が2.5以上
B:平均点が2.0以上2.5未満
C:平均点が2.0未満
2.版の作製
厚み200μmの銅メッキ層を有するシリンダーを準備し、シリンダーの全面を、離型シートの第1領域A’を形成する箇所が抜き加工されたマスクで覆った。次いで、ガラスビーズを用いたブラスト加工により、マスクで覆われていない箇所に凹凸を形成した。次いで、マスクを外し、シリンダーの表面を硬質メッキ処理(クロムメッキ)して版を得た。
3.離型シートの作製
厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、下記処方の樹脂層形成用塗布液を塗布、乾燥し、厚み5.0μmの未硬化の樹脂層を形成した。
<樹脂層形成用塗布液>
・紫外線硬化性樹脂組成物溶液
(共栄社化学社製、商品名:DCD-01-60ME、樹脂組成物:40質量%、メチルエチルケトン溶液、光重合開始剤含有)
次いで、上記「2」で作製した版を用いて、未硬化の樹脂層を賦形すると同時に、ポリエチレンテレフタレートフィルム側から電離放射線を照射して、賦形した樹脂層を硬化させ、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に樹脂層を形成した。
次いで、下記処方の離型層形成用塗布液を全面に塗布、乾燥し、厚み0.5μmの離型層を形成し、離型シートを得た。該離型シートは、転写層と接する側から平面視した際に、第1領域A1’と、第1領域に隣接する第2領域A2’とを有するものであった。
<離型層形成用塗布液>
・アクリルポリオール 70質量部
(綜研化学社製、商品名:サーモラックSU100A)
・イソシアネート 25質量部
(三井化学社製、商品名:タケネートD-110N)
・酢酸エチル 161質量部
・メチルイソブチルケトン 56質量部
4.転写シートの作製、加飾成形品の作製
4-1.実施例1
上記「3」で得られた離型シート上に、下記処方の低屈折率層形成用塗布液1を塗布、乾燥した後、紫外線を照射して、厚み80nm、屈折率1.36の低屈折率層を形成した。
<低屈折率層形成用塗布液1>
・光重合開始剤 7質量部
(BASF社製、商品名「Irgacure127」)
・紫外線硬化性樹脂 75質量部
(新中村化学工業社製、商品名「ATM-4P」)
・紫外線硬化性樹脂 25質量部
(日本化薬社製、商品名「PET-30」)
・中空シリカ微粒子分散液 700質量部
(固形分20%、平均一次粒子径60nm)
・反応性シリカ微粒子分散液 83質量部
(日産化学工業社製、商品名「MIBK-SD」 固形分30% 平均一次粒径10nm)
・メチルイソブチルケトン 9300質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 1100質量部
次いで、低屈折率層上に、下記処方の保護層形成用塗布液1を乾燥後の付着量が4.4g/m(4.0μm)となるように塗布し、塗膜を形成した後、フュージョンUVランプシステムを用いて光源をHバルブ、搬送速度20m/min、出力40%の条件で照射し、保護層を半硬化させた。このときの積算光量を、アイグラフィックス社製の照度計(商品名:UVPF-A1)により測定したところ、15mJ/mであった。保護層の屈折率は1.52であった。
<保護層形成用塗布液1>
・ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂組成物 70質量部
(大日精化社製、商品名:セイカビームHT-X)
(固形分35質量%、トルエン/酢酸エチル混合溶剤)
・ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂組成物 30質量部
(大日精化社製、商品名:セイカビームEXF-HT-1)
(固形分40質量%、トルエン/メチルエチルケトン混合溶剤)
次いで、保護層上に下記処方のアンカーコート層形成用塗布液1を乾燥後の付着量が3.0g/mとなるように塗布し、塗膜を形成した後、40℃で72時間乾燥し、硬化させ、厚さ2μmのアンカーコート層を形成した。アンカーコート層の屈折率は1.50であった。
<アンカーコート層形成用塗布液1>
・アクリルポリオール 100質量部
(大日精化社製、商品名:TM-VMAC、固形分25質量%)
(トルエン/酢酸エチル/メチルエチルケトン混合溶剤)
・へキサンメチレンジイソシアネート 10質量部
(大日精化社製、商品名:PTC-RC3)
(固形分75質量%、溶剤:酢酸エチル)
次いで、アンカーコート層上に下記処方の接着剤層形成用塗布液1を乾燥後の付着量が2.5g/mとなるように塗布し、塗膜を形成した。該塗膜を乾燥し、厚み2μmのヒートシール性を有する接着剤層を形成し、実施例1の転写シートを得た。接着剤層の屈折率は1.49であった。
<接着剤層形成用塗布液1>
・熱可塑性樹脂 465質量部
(大日精化社製、商品名:TM-R600、固形分20質量%)
・メチルエチルケトン 40質量部
得られた転写シートの転写層側の面を厚み2mmの透明ポリカーボネート板(屈折率1.59)に重ね合わせ、転写シートの支持体側から加熱転写した。次いで、転写シートの離型シートを剥離した後、転写層側から紫外線照射(大気中、Hバルブ、800mJ/cm)し、保護層を完全に硬化させ、実施例1の加飾成形品を得た。
4-2.実施例2
実施例1の低屈折率層形成用塗布液1、保護層形成用塗布液1、アンカーコート層形成用塗布液1、及び接着剤層形成用塗布液1を、下記の低屈折率層形成用塗布液2、保護層形成用塗布液2、アンカーコート層形成用塗布液2、及び接着剤層形成用塗布液2に変更し、低屈折率層、保護層、アンカーコート層及び接着剤層の屈折率を表1の値に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の転写シート及び加飾成形品を得た。
<低屈折率層形成用塗布液2>
・光重合開始剤 7質量部
(BASF社製、商品名「Irgacure127」)
・紫外線硬化性樹脂 75質量部
(新中村化学工業社製、商品名「ATM-4P」)
・紫外線硬化性樹脂 25質量部
(日本化薬社製、商品名「PET-30」)
・中空シリカ微粒子分散液 600質量部
(固形分20% 平均一次粒子径60nm)
・反応性シリカ微粒子分散液 83質量部
(日産化学工業社製、商品名「MIBK-SD」 固形分30% 平均一次粒径10nm)
・メチルイソブチルケトン 9300質量部
・プロピレングリコールものメチルエーテルアセテート 1100質量部
<保護層形成用塗布液2>
・光重合開始剤 3質量部
(BASF社製、商品名「Irgacure184」)
・紫外線硬化性樹脂 160質量部
(大成ファインケミカル社製、商品名「8DK-2030」)
・紫外線硬化性樹脂 25質量部
(日本化薬社製、商品名「PET-30」)
<アンカーコート層形成用塗布液2>
・ポリエステルウレタン系樹脂 100質量部
(大日精化工業社製、商品名「TM-REX(NUV-60)クリヤー」
・硬化剤 5質量部
(大日精化工業社製、商品名「ラミックBハードナー」
<接着剤層形成用塗布液2>
・熱可塑性樹脂 100質量部
(樹脂組成物40質量%、メチルエチルケトン溶液)
4-3.実施例3
実施例1のアンカーコート層形成用塗布液1、及び接着剤層形成用塗布液1を、下記のアンカーコート層形成用塗布液3、上記接着剤層形成用塗布液2に変更し、アンカーコート層及び接着剤層の屈折率を表1の値に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の転写シート及び加飾成形品を得た。
<アンカーコート層形成用塗布液3>
・アクリル樹脂 100質量部
(大日精化工業社製、商品名「TM-REX SS TCプライマー」
・硬化剤 5質量部
(大日精化工業社製、商品名「VM-D硬化剤」)
4-4.実施例4
実施例1の接着剤層形成用塗布液1を、上記接着剤層形成用塗布液2に変更し、接着剤層の屈折率を表1の値に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の転写シート及び加飾成形品を得た。
4-5.実施例5
低屈折率層の厚みを120nmに変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例5の転写シート及び加飾成形品を得た。
4-5.比較例1
低屈折率層と保護層との間に高屈折率層を形成した以外は、実施例2と同様にして、比較例1の転写シート及び加飾成形品を得た。なお、高屈折率層は、下記処方の高屈折率層形成用塗布液1を塗布、乾燥した後、紫外線を照射して形成したものであり、厚み100nm、屈折率1.63である。
<高屈折率層形成用塗布液1>
・プロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート 100質量部
(商品名「ATM-4P」、新中村化学工業社製、固形分100%)
・五酸化アンチモン含有分散液 988質量部
(商品名「V-4564」、日揮触媒化成社製、固形分40.5%、平均一次粒子径20nm)
・フッソ系レベリング剤 300質量部
(商品名「メガファックF568」、DIC社製、固形分5%)
・光重合開始剤 8質量部
(商品名「イルガキュア127」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・メチルイソブチルケトン 6800質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6500質量部
4-5.比較例2
低屈折率層を形成せず、離型シート上に保護層、アンカーコート層及び接着剤層を順次形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の転写シート及び加飾成形品を得た。
4-6.比較例3
低屈折率層と保護層との間に高屈折率層を形成した以外は、実施例3と同様にして、比較例3の転写シート及び加飾成形品を得た。なお、高屈折率層は、上記処方の高屈折率層形成用塗布液1を塗布、乾燥した後、紫外線を照射して形成したものであり、厚み100nm、屈折率1.63である。
4-7.比較例4
低屈折率層と保護層との間に高屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の転写シート及び加飾成形品を得た。なお、高屈折率層は、上記処方の高屈折率層形成用塗布液1を塗布、乾燥した後、紫外線を照射して形成したものであり、厚み100nm、屈折率1.63である。
Figure 0007151336000001
表1の結果から、実施例1~5の加飾成形品は、反射防止性を良好にしつつ、風合いが異なる領域の色味の差を抑制し得ることが確認できる。
10:反射防止層
10a:低屈折率層
20:保護層
30:アンカーコート層
40:接着剤層
50:転写層
70:離型シート
71:支持体
72:樹脂層
100:転写シート
200:被着体
300:加飾成形品

Claims (7)

  1. 被着体上に転写層を有する加飾成形品であって、
    前記加飾成形品は、前記転写層側から平面視した際に、第1領域A1と、前記第1領域に隣接する第2領域A2とを有し、
    前記第1領域A1の表面の算術平均粗さRa1と、前記第2領域A2の表面の算術平均粗さRa2とが、Ra1>Ra2の関係を満たし、
    前記転写層は、前記被着体側から、少なくとも、接着剤層、保護層及び反射防止層を有し、
    前記加飾成形品の前記転写層側から測定した、前記第1領域A1及び前記第2領域A2の波長x(nm)の分光反射率をそれぞれS1(%)及びS2(%)とした際に、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であり、S2の最小値を示す波長が440~500nmの範囲又は600~660nmの範囲であり、かつ、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が0.70%以下である、加飾成形品。
  2. 波長380~780nmの全域において|S1-S2|が1.50%以下である、請求項1に記載の加飾成形品。
  3. 波長380~780nmの領域における、S1-S2の最大値をΔSmax(%)、S1-S2の最小値をΔSmin(%)とした際に、|ΔSmax-ΔSmin|が1.70%以下である、請求項1又は2に記載の加飾成形品。
  4. 前記加飾成形品の前記転写層側から測定した、前記第1領域A1及び前記第2領域A2の反射率Y値をそれぞれR1(%)及びR2(%)とした際に、R1及びR2が何れも2.0(%)以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の加飾成形品。
  5. 表示素子の前面板として用いられる、請求項1~4の何れか1項に記載の加飾成形品。
  6. 離型シート上に転写層を有する転写シートであって、
    前記離型シートは、前記転写層と接する側から平面視した際に、第1領域A1’と、前記第1領域に隣接する第2領域A2’とを有し、
    前記第1領域A1’の表面の算術平均粗さRa1’と、前記第2領域A2’の表面の算術平均粗さRa2’とが、Ra1’>Ra2’の関係を満たし、
    前記転写層は、前記離型シート側から、少なくとも、反射防止層、保護層及び接着剤層を有し、
    前記反射防止層は低屈折率層の単層構造であり、
    下記条件1を満たす、転写シート。
    <条件1>
    前記転写シートの前記転写層側の面を黒色板に貼り合わせた後、前記離型シートを剥離し、前記黒色板上に前記転写層を転写してなるサンプルBを作製する。前記サンプルBを前記転写層側から平面視した際に、前記第1領域A1’に対応する箇所を第1領域A1、前記第2領域A2’に対応する箇所を第2領域A2とする。前記サンプルBの前記転写層側から測定した、前記第1領域A1及び前記第2領域A2の波長x(nm)の分光反射率をそれぞれS1(%)及びS2(%)とした際に、波長380~780nmの領域のS2の最小値が0.60%以上1.50%以下であり、S2の最小値を示す波長が440~500nmの範囲又は600~660nmの範囲であり、かつ、波長540~570nmの領域における|S1-S2|の平均が0.70%以下である。
  7. 表示素子上に、請求項1~5の何れか1項に記載の加飾成形品を有してなり、前記加飾成形品の前記被着体側の面が前記表示素子側を向くように配置してなる、画像表示装置。
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