JP2017047594A - 加飾シート、加飾成形品、および加飾成形品の製造方法 - Google Patents

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Kentaro Akiyama
山 健太郎 秋
田 村 仁 彦
Yoshihiko Tamura
村 仁 彦 田
田 貴 之 嶋
Takayuki Shimada
田 貴 之 嶋
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Abstract

【課題】加飾成形品の表面に高意匠性等の所望の表面特性を付与できる加飾シートの提供。【解決手段】本発明による加飾シートは、少なくとも、基材層、凹凸層、および保護層が順に積層されたものであり、JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾シート。【選択図】図1

Description

本発明は、加飾シートに関し、より詳細には、少なくとも、基材層、凹凸層、および保護層が順に積層された加飾シートに関する。また、被転写体上に転写層を備えてなる加飾成形品およびその製造方法にも関する。
従来、家庭用電化製品、自動車内装品、および雑貨品等の分野において、被転写物である樹脂成形体の表面に、白、黒、およびカラーインキにより文字や絵柄を加飾することにより、高い機能性や意匠性を発現させてきた。
特に、三次元曲面などの複雑な表面形状を有する樹脂成形体の加飾には、射出成形同時加飾方法が用いられてきた。射出成形同時加飾方法とは、射出成形の際にインモールド成形用金型内に挿入された加飾シートを、キャビティ内に射出注入された溶融した射出樹脂と一体化させて、樹脂成形体の表面に加飾を施す方法である。さらに、樹脂成形体と一体化される加飾シートの構成の違いによって、通常、射出成形同時ラミネート加飾法と、射出成形同時転写加飾法とに大別される。
射出成形同時転写加飾法においては、加飾シートの転写層側を金型の内側に向けて配し、転写層側から熱盤によって加熱し、該加飾シートが金型内形状に沿うように成形する。次いで、キャビティ内に溶融した射出樹脂を射出して、該加飾シートと射出樹脂とを一体化する。そして、樹脂成形体を冷却して金型から取り出した後、該加飾シートの基材シートを剥離することにより、転写層を転写した加飾層を有する樹脂成形体を得ることができる。
このようにして得られる加飾層を有する樹脂成形体の製品(加飾成形品)は、従来の家庭用電化製品、自動車内装品、および雑貨品等の分野に加えて、近年市場が拡大している分野、例えば、モバイルパソコンを含めたノート型のパソコンおよび携帯電話等の分野での使用も注目されている。これらの分野においては、インク層を従来の公知の印刷方法(グラビア印刷、シルクスクリーン印刷等)で形成することでは実現できなかった問題を解決することが求められている。
例えば、加飾成形品に優れた高意匠性や高硬度性等の表面特性を付与すると同時に、より形状が複雑な成形品を得られる成形性が求められている。加飾成形品に高硬度性を付与するために、特定の多官能性ラジカル重合型プレポリマーと、特定の反応性無機微粒子と、多官能イソシアネートとを含むインキ組成物により形成した保護層形成層を有する加飾シートを用いることが提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、高意匠性を付与できる加飾シートが、依然として要望されている。
特開2012−041479号公報
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、加飾成形品の表面に高意匠性等の所望の表面特性を付与できる加飾シートを提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、少なくとも、基材層、凹凸層、および保護層が順に積層された加飾シートにおいて、加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面形状を制御することにより、上記課題を解決できることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一態様によれば、
少なくとも、基材層、凹凸層、および保護層が順に積層された加飾シートであって、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾シートが提供される。
本発明の態様においては、JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.25mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの十点平均粗さRzが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.20μm以上3.50μm以下であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記凹凸層と前記保護層との間に、離型層をさらに備えることが好ましい。
本発明の態様においては、前記凹凸層と前記保護層との間に、低屈折率層をさらに備えることが好ましい。
本発明の態様においては、前記保護層上に、アンカー層がさらに積層されてなることがより好ましい。
本発明の態様においては、前記アンカー層上に、接着層がさらに積層されてなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記アンカー層と前記接着層との間に、絵柄層をさらに備えることが好ましい。
本発明の態様においては、前記基材層の前記凹凸層と反対側の面に、帯電防止層をさらに備えることが好ましい。
すなわち、本発明の他の態様によれば、
被転写体上に転写層を備えてなる加飾成形品であって、
前記転写層が、少なくとも、保護層を有し、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾成形品が提供される。
すなわち、本発明の他の態様によれば、
加飾シートを用いて、被転写体上に転写層を形成する、加飾成形品の製造方法であって、
前記転写層が、少なくとも、保護層を有し、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾成形品の製造方法が提供される。
本発明においては、少なくとも、基材層、凹凸層、および保護層が順に積層された加飾シートにおいて、加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面形状を制御することにより、加飾成形品の表面に高意匠性等の所望の表面特性を付与することができる。
本発明による加飾シートの一実施態様を示す模式断面図である。 本発明による加飾シートの一実施態様を示す模式断面図である。 本発明による加飾シートの一実施態様を示す模式断面図である。 本発明による加飾シートの一実施態様を示す模式断面図である。 本発明による加飾シートの一実施態様を示す模式断面図である。 本発明による加飾シートを用いた加飾成形品の一実施態様を示す模式断面図である。 本発明による加飾シートを用いる加飾成形品の製造工程の一実施態様を示す概略図である。
<加飾シート>
本発明による加飾シートは、基材層、凹凸層、および保護層が順に積層されたものである。本発明による加飾シートは、転写型の加飾シートとして使用されるものであり、例えば、加飾成形品のインモールド成形用として好適に使用されるが、これに限らない。加飾シートは、凹凸層と保護層の界面で剥離することができ、成形時には、少なくとも保護層を有する転写層が、少なくとも基材と凹凸層とを有する離型シートから剥離されて、被転写体(例えば、樹脂成形品やディスプレイパネル)へと転写される。
加飾シートは、凹凸層と保護層との間に離型層をさらに備えてもよく、凹凸層と保護層との間に低屈折率層をさらに備えてもよい。また、保護層上にアンカー層がさらに積層されてもよく、アンカー層上に接着層がさらに積層されてもよく、アンカー層と接着層との間に絵柄層をさらに備えてもよい。さらに、基材層の凹凸層と反対側の面に、帯電防止層をさらに備えてもよい。
図1〜図5は、本発明による加飾シートの一実施態様を示す模式断面図である。図1に記載の加飾シート10は、基材層11上に、凹凸層12、保護層13、アンカー層14、および接着層15が順に積層されたものである。すなわち、加飾シート10は、基材層11および凹凸層12を備える離型シート16と、保護層13、アンカー層14、および接着層15を備える転写層17とからなる。
図2に記載の加飾シート20は、基材層21の一方の面上に、凹凸層22、保護層23、アンカー層24、および接着層25が順に積層されたものである。また、基材層21の他方の面上に、帯電防止層26が設けられている。すなわち、加飾シート20は、帯電防止層26、基材層21、および凹凸層22を備える離型シート27と、保護層23、アンカー層24、および接着層25を備える転写層28とからなる。
図3に記載の加飾シート30は、基材層31上に、凹凸層32、離型層33、保護層34、アンカー層35、および接着層36が順に積層されたものである。すなわち、加飾シート30は、基材層31、凹凸層32、および離型層33を備える離型シート37と、保護層34、アンカー層35、および接着層36を備える転写層38とからなる。
図4に記載の加飾シート40は、基材層41上に、凹凸層42、保護層43、アンカー層44、絵柄層45、および接着層47が順に積層されたものである。すなわち、加飾シート40は、基材層41および凹凸層42を備える離型シート47と、保護層43、アンカー層44、絵柄層45、および接着層46を備える転写層48とからなる。
図5に記載の加飾シート50は、基材層51上に、凹凸層52、低屈折率層53、保護層54、アンカー層55、および接着層56が順に積層されたものである。すなわち、加飾シート50は、基材層51および凹凸層52を備える離型シート57と、低屈折率層53、保護層54、アンカー層55、および接着層56を備える転写層58とからなる。
以下、本発明による加飾シートを構成する各層について具体的に説明する。
本発明においては、加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面に所望の凹凸形状を形成することにより、特に表面形状を表すパラメーター(Sm、θa、Rz、Ra等)を調節することにより、高意匠性等の表面特性を付与することができる。転写層の表面は、凹凸形状を有し、好ましくは凹凸形状が離散的に存在している。例えば、被転写体がディスプレイの場合、ディスプレイ表面に防眩性や反射防止性を付与することもできる。
本発明において、Sm(mm)とは、転写層の表面の凹凸の平均間隔を表し、θa(度)は凹凸部の平均傾斜角を表し、Rz(μm)とは十点平均粗さを表し、Ra(μm)とは算術平均粗さを表し、Rq(μm)とは二乗平均平方根粗さを表し、Rp(μm)とは粗さ曲線の最大山高さを表し、Rv(μm)とは粗さ曲線の最大谷深さを表し、RSm(mm)とは粗さ曲線要素の平均長さを表し、Rskとは粗さ曲線のスキューネスを表し、Rkuとは粗さ曲線のクルトシスを表す。これらは、表面粗さ測定器(型番:SE−3400/(株)小坂研究所製)の取り扱い説明書(1995,07,20改訂)に記載されたものとして定義することができる。θa(度)は角度単位であり、傾斜を縦横比率で表したものがΔaである場合、θa(度)=tan−1Δa=tan−1(各凹凸の極小部と極大部の差(各凸部の高さに相当)の総和/基準長さ)で求められる。ここで、「基準長さ」とは、下記の測定条件1と同じである。
転写層の表面形状を表すパラメーター(Sm、θa、Rz、Ra等)を測定する場合、例えば、上記表面粗さ測定器を用いて、JIS B0601:2001に準拠して測定することができる。特に、下記の測定条件により測定を行うことができ、この測定は本発明にあっては好ましいものである。
測定条件
1:基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):
十点平均粗さ(Rz)、算術平均粗さ(Ra)、平均傾斜角θa、測定条件:0.25mm
凹凸の平均間隔Sm、測定条件:0.80mm
2:評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):
十点平均粗さ(Rz)、算術平均粗さ(Ra)、平均傾斜角θa、測定条件:1.25mm
凹凸の平均間隔Sm、測定条件:4.0mm
3:触針の送り速さ:0.1mm/s
加飾シートは、JIS B0601:2001に基づいて、加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したとき、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、転写層の表面は以下の表面形状を有する。カットオフ値を0.8mmとして、凹凸の平均間隔Smは、0.05mm以上0.20mm以下であり、好ましくは0.06mm以上0.18mm以下である。カットオフ値を0.25mmとして、十点平均粗さRzは、好ましくは0.20μm以上3.50μm以下であり、より好ましくは0.25μm以上3.20μm以下である。カットオフ値を0.25mmとして、算術平均粗さRaは、好ましくは0.02μm以上0.50μm以下であり、より好ましくは0.04μm以上0.50μm以下である。カットオフ値を0.25mmとして、平均傾斜角θaは、好ましくは0.1度以上5.0度以下であり、より好ましくは0.5度以上4.7度以下である。カットオフ値を0.8mmとして、二乗平均平方根粗さRqは、好ましくは0.05μm以上1.0μm以下であり、より好ましくは0.07μm以上0.8μm以下である。カットオフ値を0.8mmとして、粗さ曲線の最大山高さRpは、好ましくは0.1μm以上4.0μm以下であり、より好ましくは0.15μm以上3.5μm以下である。カットオフ値を0.8mmとして、粗さ曲線の最大谷深さRvは、好ましくは0.2μm以上3.5μm以下であり、より好ましくは0.25μm以上2.5μm以下である。カットオフ値を0.8mmとして、粗さ曲線要素の平均長さRSmは、好ましくは0.05mm以上0.25mm以下であり、より好ましくは0.08mm以上0.2mm以下である。カットオフ値を0.8mmとして、粗さ曲線のスキューネスRskは、好ましくは−1.0以上1.5以下であり、より好ましくは−0.8以上1.25以下である。カットオフ値を0.8mmとして、粗さ曲線のクルトシスRkuは、好ましくは3.0以上8.0以下であり、より好ましくは3.5以上7.0以下である。
(基材層)
本発明による加飾シートの基材層は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体などのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチルなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、三酢酸セルロース、セロファン、ポリカーボネート、ポリウレタン系などのエラストマー系樹脂などによるものが利用される。これらのうち、成形性および剥離性が良好である点から、ポリエステル系樹脂、特にポリエチレンテレフタレート(以下「PET」ということがある。)が好ましい。基材の厚さとしては、成形性や形状追従性、取り扱いが容易であるとの観点から、25〜150μmの範囲が好ましく、さらに30〜100μmの範囲がより好ましい。
(凹凸層)
本発明による加飾シートの凹凸層は、表面(凹凸層の保護層側の面)に凹凸形状を有し、加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面に所望の凹凸形状を形成するために設けられる層である。
凹凸層は、バインダー樹脂を用いて形成することができ、微粒子を含んでもよい。あるいは、基材層にバインダー樹脂を塗工した後、表面に凹凸を有する離型フィルムを賦型することにより、凹凸層を形成してもよい。凹凸層は、好ましくは凹凸形状が離散的に存在している。凹凸層の表面形状(特に、表面形状を表すパラメーター(Sm、θa、Rz、Raなど))を調節することにより、加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面に所望の凹凸形状を形成することができる。また、凹凸層は、シリコーン等の離型剤を含んでもよい。凹凸層が離型剤を含むことで、加飾シートから転写層を確実かつ容易に被転写体へ転写させ、離型シートを確実に剥離することができる。
バインダー樹脂としては、透光性の電離放射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を用いることができる。凹凸層を形成するには、電離放射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を透明基材に塗布し、該樹脂組成物中に含まれるモノマー、オリゴマー及びプレポリマーを架橋及び/または重合させることにより形成することができる。モノマー、オリゴマー及びプレポリマーの反応性官能基としては、電離放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられる。また、プレポリマー及びオリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等のアクリレート、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂等が挙げられる。
モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF EO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸PO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸PO変性トリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、等のアクリル系モノマー;トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等の分子中に2個以上のチオール基を有するポリオール化合物、また、2以上の不飽和結合を有するウレタン(メタ)アクリレートやポリエステル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。特に、多官能アクリレートであることが好ましく、なかでも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
微粒子としては、拡散粒子を用いることが好ましく、拡散粒子の周囲に局在的に密集したバインダー微粒子をさらに含有させてもよい。拡散粒子は透光性の微粒子であることが好ましく、有機粒子であっても、無機粒子であってもよいし、有機粒子と無機粒子を混合して使用してもよい。球状の有機粒子は凹凸形状を制御しやすいので、少なくとも1種類以上の球状有機粒子を含むことが好ましい。拡散粒子の平均粒径は、0.1〜10μmの範囲が好ましく、より好ましくは1〜9μmであり、最も好ましくは1.5〜8.0μmである。凹凸層は、平均粒径の異なる微粒子を2種類以上含んでいてもよい。この範囲内であれば、外部拡散を、調整することが可能である。平均粒径は、拡散粒子単独で測定する場合、コールターカウンター法による重量平均径(体積平均径)として計測できる。一方、凹凸層中の拡散粒子の平均粒径は、凹凸層の透過光学顕微鏡観察において、10個の粒子の最大径を平均した値として求められる。もしくはそれが不適な場合は、粒子中心近傍を通る断面の電子顕微鏡(TEM、STEM等の透過型が好ましい)観察において、任意の同じ種類で、ほぼ同じ位の粒径として観察される拡散粒子30個選択して(粒子のどの部位の断面であるか不明であるためn数を増やしている)その断面の最大粒径を測定し、その平均値として算出される値である。いずれも画像から判断するため、画像解析ソフトにて算出してもよい。
透光性有機粒子としては、ポリメチルメタクリレート粒子、ポリアクリル−スチレン共重合体粒子、メラミン樹脂粒子、ポリカーボネート粒子、ポリスチレン粒子、ポリ塩化ビニル粒子、ベンゾグアナミン−メラミンホルムアルデヒド粒子、シリコーン粒子、フッ素系樹脂粒子、ポリエステル系樹脂、また中空や細孔を有する有機粒子等が用いられる。また有機粒子を用いる場合で、バインダー粒子が無機微粒子(未処理であると表面は親水性)である場合は、好適にバインダー微粒子を有機粒子周囲に局在させることができるため、有機粒子の表面が親水化処理されていてもよい。前記親水化処理としては特に限定されず公知の方法が挙げられるが、例えば、カルボン酸基や水酸基等の官能基を有するモノマーを前記有機粒子の表面に共重合させる方法等が挙げられる。また、透光性無機粒子としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、ジルコニア粒子、チタニア粒子、タルク、マイカ、カオリン、スメクタイト、ベントナイト粒子、また中空や細孔を有する無機粒子等が挙げられる。
拡散粒子の含有量としては特に限定されないが、バインダー樹脂100質量部に対して、0.5〜30質量部であることが好ましい。
バインダー微粒子としては、1nm以上で且つ拡散粒子よりも粒径が小さく、バインダー樹脂の中で凝集しやすく、バインダー樹脂より比重が大きいことが好ましく、前記透光性無機粒子を用いることができる。特に、タルクやスメクタイト類等の層状無機化合物、フュームドシリカ等を、より好ましくは表面を疎水処理して用いることができる。なお、比重は、液相置換法、気相置換法(ピクノメーター法)等で測定できる。上記バインダー微粒子は、塗液の安定性が高いことから、フュームドシリカであることがより好ましい。ここで、フュームドシリカとは、乾式法で作成された200nm以下の粒径を有する非晶質のシリカをいい、ケイ素を含む揮発性化合物を気相で反応させることにより得られる。具体的には、例えば、ケイ素化合物、例えば、SiClを酸素と水素の炎中で加水分解して生成されたもの等が挙げられる。上記フュームドシリカの商品としては、例えば、日本アエロジル社製のアエロジル等が挙げられる。フュームドシリカは、凝集性の観点から、平均一次粒径が1〜100nmであることが好ましい。なお、平均一次粒径とは、透過型電子顕微鏡(TEM,STEM)の画像から、画像処理ソフトウェアーを用いて測定した値である。また、平均一次粒径が上記範囲のフュームドシリカは、凝集して数珠状に連結して巨大化している。このように巨大化している場合、透明性の観点からその凝集体の最大部分の平均粒径は20〜600nmになっているものが好ましい。
凹凸層の厚さは、十分な凹凸形状を形成するために、3〜10μm程度あることが好ましい。拡散粒子の平均粒径Rと凹凸層厚Tとは、0.35<R/T<0.65を満たすことが好ましい。拡散粒子の平均粒径Rと凹凸層厚Tとがこの数値範囲内であると、表面に適度な凹凸形状を形成することがでる。
(離型層)
本発明による加飾シートの離型層は、転写層が、基材層からの剥離をより容易に行うために設けられる層である。離型層を設けることで、加飾シートから転写層をより確実かつ容易に被転写体へ転写させ、離型シートを確実に剥離することができる。
離型層には、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、尿素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、パラフィン系樹脂、アクリル系樹脂、およびこれらの複合型樹脂が好ましく用いられる。これらのうち、離型層と保護層とを確実に剥離する観点から、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、あるいはアクリル−メラミン系などのこれらを複合したものが好ましい。メラミン系樹脂を用いる場合、硬化を促進するため、酸触媒を使用することが好ましい。上記酸触媒としては特に限定されず、例えば、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などが好ましく挙げられる。酸触媒の使用量は、メラミン樹脂の固形分に対して0.05〜3%程度が好ましく、0.05〜1%がより好ましい。また、硬化を促進させるために、130〜170℃の加熱処理を30秒〜2分程度行うことが好ましい。
特に、離型層は、エステル基含有硬化性樹脂を用いて形成することが好ましく、微粒子を含んでもよい。エステル基含有硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いることができる。電離放射線硬化性樹脂としては、側鎖にエステル基を有する電離放射線硬化性樹脂であればよく、側鎖にエステル基を有するアクリル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびポリエーテル(メタ)アクリレートが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、側鎖にエステル基および水酸基を有するポリマーとイソシアネートとを反応してなる樹脂であればよく、例えば、側鎖にエステル基および水酸基を有するアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、並びにフェノール樹脂とイソシアネートとを反応してなる樹脂を用いることでき、特にアクリルポリオールとイソシアネートとを反応してなる樹脂を用いることが好ましい。離型層のエステル基含有硬化性樹脂と、後述の保護層のアクリル系樹脂との相互作用により、離型層と保護層の密着強度を高めることができる。このような離型層と保護層の組み合わせにより、加飾成形品を製造する際の成形性や転写性を向上させることができる。
離型層は、上記のような樹脂や離型剤に、必要に応じて、添加剤を加え、適当な溶剤により、溶解または分散させて離型層用インキを調製し、これを基材層上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の手段により塗布、乾燥して形成することができる。その乾燥後の厚さは、0.3〜10μm程度である。
(帯電防止層)
本発明の加飾シートは、帯電防止層を設けることができる。帯電防止層は、加飾シートへの異物の付着を防止するために好ましく設けられる層であり、基材フィルムの凹凸層を設ける面とは反対側の面に設けられる。帯電防止層の表面抵抗値は、10〜1012Ω/□であることが好ましい。帯電防止層に用いられる帯電防止剤としては、カルボン酸系、スルホン酸系、リン酸系などのアニオン性界面活性剤;第4級アンモニウム系などのカチオン系界面活性剤;アルキルベタイン系、アルキルイミダゾリン系、アルキルアラニン系などの両性界面活性剤;アルキレンオキサイド重合体、アルキレンオキサイド共重合体、脂肪族アルコール−アルキレンオキサイド付加物などのノニオン系界面活性剤;カーボンや、金、白金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン、モリブデンなどの各種金属粉末などの無機導電性物質;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリビニルカルバゾール、あるいはアミノカルボン酸、ジカルボン酸及びポリエチレングリコールからなるポリエーテルエステルアミド樹脂などの導電性高分子などが好ましく挙げられる。
帯電防止層は、上記した帯電防止剤と有機溶剤などからなる塗料を、グラビアコート法、ロールコート法などのコート法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法により形成する。このようにして形成する帯電防止層の厚さは、通常0.1〜5μmであることが好ましい。帯電防止層の厚さが上記範囲内であれば、優れた帯電防止性能が効率よく得られる。
(離型シート)
本発明による加飾シートの離型シートは、少なくとも、基材層と、凹凸層とを備えるものであり、凹凸層上に離型層を備えてもよいし、基材層の凹凸層と反対側に帯電防止層を備えてもよい。
本発明において、離型シートの表面は凹凸形状を有することにより、ヘイズ値、全光線透過率、60度グロス、像鮮明度、反射率等の光学パラメーターについて所望の光学特性を有する。加飾シートが被転写体へ転写された際には、被転写体上の転写層の表面形状は、離型シートの表面形状が反転して転写され、加飾成形品は、上記光学パラメーターについて同等の光学特性を有することになる。
本発明において、加飾成形品のヘイズ値は、JIS K−7136に従って測定することができる。測定に使用する機器としては、反射・透過率計HR−100(村上色彩技術研究所)が挙げられる。全光線透過率は、JIS K−7361に従って、ヘイズ値と同じ測定器で測定できる。なお、ヘイズ、全光線透過率は、塗工面を光源に向けて測定する。60度グロスは、JIS Z8741により、精密光沢計((株)村上色彩研究所製 GM−26D)を用いて測定可能である。測定は、サンプルの裏面反射の影響を除去するため、サンプルの裏面と測定器の黒蓋を両面テープ(寺岡製作所製)で貼り付けた状態で行う。像鮮明度は、写像性測定器(スガ試験機(株)、品番;「ICM−1DP」)を用いて、JISK7105に準拠し、4種類の光学櫛(0.125mm、0.5mm、1mm、および2mm)で測定した数値の合計をもって表す。
本発明において、加飾成形品の反射率(反射Y値、全方位反射率、拡散反射率)は、以下のようにして測定することができる。
(反射Y値)
分光光度計(「MPC3100(型番)」、(株)島津製作所製)を用いて、波長380〜780nmの範囲において、入射角5°での正反射率を測定した。この正反射率の測定結果を、人間が目で感じる明度として換算するソフトウェア(「UVPC用カラー測定ソフトウェア」、(株)島津製作所製)を用いてY値(%)を算出した。
(全方位反射率、拡散反射率)
ポータブル分光測色計(CM−2600d(型番)、コニカミノルタ製)を用いて波長550nmにおける全方位反射率、拡散反射率を測定した。
加飾成形品のヘイズ値は1.0〜40%であることが好ましく、1.0〜30%であることがより好ましい。全光線透過率は、80〜99%であることが好ましく、85〜95%であることがより好ましい。60度グロスは、40〜250であることが好ましく、40〜200であることがより好ましい。20度グロスは、10〜250であることが好ましく、15〜230であることがより好ましい。像鮮明度は、30〜500%であることが好ましく、30〜350%であることがより好ましい。反射Y値は、1.0〜5.0%であることが好ましく、1.5〜4.8%であることがより好ましい。全方位反射率は、4.5〜5.0%であることが好ましい。拡散反射率は、0.1〜3.5%であることが好ましく、0.2〜3.0%であることがより好ましい。離型シートのヘイズ値、全光線透過率、60度グロス、像鮮明度、および反射率が上記数値範囲内であれば、加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層は、色再現性、視認性、および防眩性等の表面特性が得られやすい。なお、上記の値は、JIS K−7136に従って測定したときの全光線透過率が85%以上の透明シートを被転写体として用いたときの値である。透明シートに用いられる樹脂としては、たとえば、アクリルやポリカーカーボネートが挙げられる。
(低屈折率層)
本発明による加飾シートの低屈折率層は、転写層が加飾シートから被転写体へと転写された後は、外部からの光(例えば蛍光灯、自然光等)が加飾成形品の表面にて反射する際に、その反射率を低下させるためのものである。低屈折率層は凹凸層よりも低い屈折率を有する。具体的には、例えば、低屈折率は、1.45以下の屈折率を有することが好ましく、1.42以下の屈折率を有することがより好ましい。
低屈折率層の厚みは、限定されないが、通常は30nm〜1μm程度の範囲内から適宜設定すれば良い。低屈折率層の厚みdA(nm)は、dA=mλ/(4nA)を満たすものが好ましい。この式中、nAは低屈折率層の屈折率を表し、mは正の奇数を表し、好ましくは1であり、λは波長であり、好ましくは480nm以上580nm以下の範囲の値である。さらに、低屈折率層は、低反射率化の観点から、120<nAdA<145を満たすものが好ましい。
低屈折率層は単層で効果が得られるが、より低い最低反射率、あるいはより高い最低反射率を調整する目的で、低屈折率層を2層以上設けることも適宜可能である。2層以上の低屈折率層を設ける場合、各々の低屈折率層の屈折率及び厚みに差異を設けることが好ましい。
低屈折率層としては、好ましくは1)シリカ、フッ化マグネシウム等の低屈折率粒子を含有する樹脂、2)低屈折率樹脂であるフッ素系樹脂、3)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有するフッ素系樹脂、4)シリカ、フッ化マグネシウム等の低屈折率物質の薄膜等のいずれかで構成することが可能である。フッ素系樹脂以外の樹脂については、上述した凹凸層を構成するバインダ樹脂と同様の樹脂を用いることができる。
また、シリカは、中空シリカ微粒子であることが好ましく、このような中空シリカ微粒子は、例えば、特開2005−099778号公報の実施例に記載の製造方法にて作製できる。
フッ素系樹脂としては、少なくとも分子中にフッ素原子を含む重合性化合物又はその重合体を用いることができる。重合性化合物としては特に限定されないが、例えば、光重合性官能基、熱硬化する極性基等の硬化反応性の基を有するものが好ましい。また、これらの反応性の基を同時に併せ持つ化合物でもよい。この重合性化合物に対し、重合体とは、上記のような反応性基などを一切もたないものである。
光重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有するフッ素含有モノマーを広く用いることができる。より具体的には、フルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロブタジエン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)を例示することができる。(メタ)アクリロイルオキシ基を有するものとしては、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレート、α−トリフルオロメタクリル酸メチル、α−トリフルオロメタクリル酸エチルのような、分子中にフッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物;分子中に、フッ素原子を少なくとも3個持つ炭素数1〜14のフルオロアルキル基、フルオロシクロアルキル基又はフルオロアルキレン基と、少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル化合物等もある。
上記熱硬化する極性基として好ましいのは、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の水素結合形成基である。これらは、塗膜との密着性だけでなく、シリカ等の無機超微粒子との親和性にも優れている。熱硬化性極性基を持つ重合性化合物としては、例えば、4−フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体;フルオロエチレン−炭化水素系ビニルエーテル共重合体;エポキシ、ポリウレタン、セルロース、フェノール、ポリイミド等の各樹脂のフッ素変性品等が挙げられる。
上記光重合性官能基と熱硬化する極性基とを併せ持つ重合性化合物としては、アクリル又はメタクリル酸の部分及び完全フッ素化アルキル、アルケニル、アリールエステル類、完全又は部分フッ素化ビニルエーテル類、完全又は部分フッ素化ビニルエステル類、完全又は部分フッ素化ビニルケトン類等を例示することができる。
フッ素系樹脂としては、例えば、次のようなものを挙げることができる。上記電離放射線硬化性基を有する重合性化合物の含フッ素(メタ)アクリレート化合物を少なくとも1種類含むモノマー又はモノマー混合物の重合体;上記含フッ素(メタ)アクリレート化合物の少なくとも1種類と、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートの如き分子中にフッ素原子を含まない(メタ)アクリレート化合物との共重合体;フルオロエチレン、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンのような含フッ素モノマーの単独重合体又は共重合体など。これらの共重合体にシリコーン成分を含有させたシリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体も用いることができる。この場合のシリコーン成分としては、(ポリ)ジメチルシロキサン、(ポリ)ジエチルシロキサン、(ポリ)ジフェニルシロキサン、(ポリ)メチルフェニルシロキサン、アルキル変性(ポリ)ジメチルシロキサン、アゾ基含有(ポリ)ジメチルシロキサン、ジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、アルキル・アラルキル変性シリコーン、フルオロシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、メチル水素シリコーン、シラノール基含有シリコーン、アルコキシ基含有シリコーン、フェノール基含有シリコーン、メタクリル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が例示される。これらの中でも、ジメチルシロキサン構造を有するものが好ましい。
更には、以下のような化合物からなる非重合体又は重合体も、フッ素系樹脂として用いることができる。すなわち、分子中に少なくとも1個のイソシアネート基を有する含フッ素化合物と、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基のようなイソシアネート基と反応する官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物とを反応させて得られる化合物;フッ素含有ポリエーテルポリオール、フッ素含有アルキルポリオール、フッ素含有ポリエステルポリオール、フッ素含有ε−カプロラクトン変性ポリオールのようなフッ素含有ポリオールと、イソシアネート基を有する化合物とを反応させて得られる化合物等を用いることができる。
また、上記したフッ素原子を持つ重合性化合物や重合体とともに、上記凹凸層に記載したような各バインダ樹脂を混合して使用することもできる。更に、反応性基等を硬化させるための硬化剤、塗工性を向上させたり、防汚性を付与させたりするために、各種添加剤、溶剤を適宜使用することができる。
低屈折率層の形成においては、上述した材料を添加してなる低屈折率層用組成物の粘度を好ましい塗布性が得られる0.5〜5mPa・s(25℃)、好ましくは0.7〜3mPa・s(25℃)の範囲のものとすることが好ましい。可視光線の優れた反射防止層を実現でき、かつ、均一で塗布ムラのない薄膜を形成することができ、かつ、密着性に特に優れた低屈折率層を形成することができる。また、低屈折率層用組成物の硬化手段は、従来公知の手段を用いることができ、硬化処理のために加熱手段が利用される場合には、加熱により、例えばラジカルを発生して重合性化合物の重合を開始させる熱重合開始剤がフッ素系樹脂組成物に添加されることが好ましい。
(保護層)
本発明による加飾シートの保護層は、転写層が加飾シートから被転写体へと転写された後は、摩耗や光、薬品等から成形品や絵柄層を保護するための層である。保護層は、電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いて形成することができる。電離放射線硬化性とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋・重合させうるエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線または電子線等の照射により励起して、重合反応を生じることにより架橋・硬化する性能のことである。また、電離放射線硬化性官能基とは、上記電離放射線硬化性を発現しうる官能基のことであり、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。あるいは、保護層は、熱可塑性樹脂を用いて形成することもできる。
保護層が電離放射線硬化性樹脂から構成される場合、保護層は、電離放射線硬化性樹脂と、無機粒子の表面に反応性官能基を有する反応性無機粒子および/または拡散粒子と、多官能イソシアネートとを含むインキ組成物から形成されることが好ましい。このインキを、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、およびグラビアリバースロールコーティング法等の公知の手段により塗布・乾燥させて形成することができる。
電離放射線硬化性官能基を有するポリマーとしては、アクリル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびポリエーテル(メタ)アクリレートを挙げることができ、特にウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。本発明においては、これらのポリマーを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
電離放射線硬化性官能基を有するポリマーの重量平均分子量は、好ましくは5000〜150000程度であり、より好ましくは20000〜100000である。数平均分子量が上記範囲内であれば、インキ組成物のチキソ性が得られ、良好な成形性も得られる。ここで、数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定された値であり、標準サンプルにポリスチレンを用いた条件で測定された値である。また、優れた高硬度性および耐スクラッチ性を得る観点から、ポリマーの二重結合当量は、50〜1000、好ましくは100〜1000、より好ましくは100〜500である。ここで、二重結合当量は、電離放射線硬化性官能基1個あたりの分子量を意味する。
反応性無機粒子は、無機粒子の表面に反応性官能基を有するものである。反応性官能基としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、エポキシ基、およびシラノール基等が好ましく挙げられ、高硬度性および耐スクラッチ性の向上の観点から、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、およびアリル基がより好ましい。
無機粒子としては、シリカ粒子(コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、沈降性シリカなど)、アルミナ粒子、ジルコニア粒子、チタニア粒子、酸化亜鉛粒子などの金属酸化物粒子が好ましく挙げられ、高硬度性および耐スクラッチ性の向上の観点から、シリカ粒子が好ましい。
無機粒子の形状としては、球、楕円体、多面体、鱗片形などが挙げられ、これらの形状が均一で、整粒であることが好ましく、また無機粒子は、粒子同士の相互作用が弱く、単一分散された粒子であることが好ましい。無機粒子の平均粒子径は、インキ組成物により形成する層の厚さにより適宜選択しうるが、通常0.005〜0.5μmが好ましく、0.01〜0.1μmがより好ましい。ここで、平均粒子径は、溶液中の該粒子を動的光散乱方法で測定し、粒子径分布を累積分布で表したときの50%粒子径(d50:メジアン径)であり、Microtrac粒度分析計(日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
また、無機粒子のなかでも、高硬度性の観点からは、異形無機粒子が好ましい。異形無機粒子は、無機粒子が平均連結数2〜40個の連結凝集した無機粒子群からなるものであり、本発明においては無機粒子に包含されるものである。連結凝集は、規則的であっても不規則的であってもよい。該無機粒子群を形成する無機粒子としては、シリカ(コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、沈降性シリカなど)、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛などの金属酸化物からなる無機粒子が好ましく挙げられ、高硬度性および耐スクラッチ性の向上の観点から、シリカからなる無機粒子であることが好ましい。すなわち、異形無機粒子は、シリカ粒子が平均連結数2〜40個の連結凝集したシリカ粒子群からなるものであることが好ましい。
このような反応性異形無機粒子としては、シランカップリング剤で表面装飾された異形無機粒子が好ましく挙げられる。シランカップリング剤としては、アルコキシ基、アミノ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、クロル基などを有する公知のシランカップリング剤が挙げられ、より具体的には、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが好ましく挙げられ、より好ましくは、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシランである。
異形無機粒子をシランカップリング剤で表面装飾する方法は、特に制限はなく公知の方法であればよく、シランカップリング剤をスプレーする乾式の方法や、異形無機粒子を溶剤に分散させてからシランカップリング剤を加えて反応させる湿式の方法などが挙げられる。
保護層は拡散粒子を含んでいてもよい。拡散粒子としては、凹凸層に用いる拡散粒子と同様のものを用いることができる。保護層は、拡散粒子を含有することで、内部拡散性を付与することができる。例えば、面ギラの観点からは、保護層内の内部ヘイズ値hiを、好ましくは1<hi<15、より好ましくは2≦hi<15、さらに好ましくは3≦hi≦12となるように調整することが好ましい。
多官能イソシアネート、イソシアネート基を2個以上有する化合物である。多官能イソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、あるいは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジイソシアネート(MDI)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(ないしは脂環式)イソシアネート等のポリイソシアネートが挙げられる。また、これら各種イソシアネートの付加体又は多量体、例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等や、ブロック化されたイソシアネート化合物等も挙げられる。
また、多官能イソシアネートのうち、電離放射線硬化性官能基としてビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基及びエポキシ基から選ばれる少なくとも一種をさらに有するものが、高硬度性の観点から特に好ましい。具体的には「Laromer LR9000(商品名)」(BASF社製)のように、エチレン性不飽和結合を有する官能基を少なくとも1個と、2個以上のイソシアネート基を有する多官能イソシアネートが好ましい。
上記のインキ組成物中の反応性無機粒子および/または反応性異形無機粒子の含有量は、好ましくは15〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%である。ここで、インキ組成物中の反応性無機粒子および/または反応性異形無機粒子の含有量は、ポリマーならびに反応性無機粒子および/または反応性異形無機粒子の合計に対する反応性無機粒子および/または反応性異形無機粒子の含有量を意味し、ポリマーは固形分である。反応性無機粒子の含有量が上記範囲内であれば、優れた高硬度性および耐スクラッチ性が得られる。
上記のインキ組成物は、粘度を調整する目的で溶媒を含有してもよい。溶媒としては、トルエン、キシレンなどの炭化水素類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、メチルグリコール、メチルグリコールアセテート、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;ニトロメタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドなどの含窒素化合物;プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソランなどのエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、テトラクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素;ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレンなどのその他の物;またはこれらの混合物が好ましく挙げられる。より好ましい溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
インキ組成物中の溶媒の量は、該組成物の粘度に応じて適宜選定すればよいが、上記ポリマーの固形分、反応性無機粒子や反応性異形無機粒子およびその他後述する光重合開始剤などを合わせた固形分の含有量が通常10〜50質量%程度、好ましくは20〜40質量%となるような量である。
上記のインキ組成物は、光重合開始剤を配合することができる。光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ケトン系、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、ケタール系、アントラキノン系、ジスルフィド系、チオキサントン系、チウラム系、フルオロアミン系などの光重合開始剤が挙げられる。なかでも、アセトフェノン系、ケトン系、ベンゾフェノン系が好ましく挙げられる。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で使用することができ、また複数を組み合わせて使用することもできる。
光重合開始剤の含有量は、上記のポリマーと無機粒子の合計に対して、0.5〜10質量%程度とすることが好ましく、より好ましくは1〜8質量%、さらに好ましくは3〜8質量%であり、該ポリマーおよび無機粒子は固形分を基準としたものである。
上記のインキ組成物は、得られる所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、架橋剤、帯電防止剤、酸化防止剤、レベリング剤、チキソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤などが挙げられる。
また、保護層が熱硬化性樹脂から構成される場合、熱硬化性樹脂としては、フェノールーホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、アクリルポリオールをイソシアネートで硬化させた樹脂、ポリエステルポリオールをイソシアネートで硬化させた樹脂、アクリル酸をメラミンで硬化させた樹脂などを用いることができる。さらに、保護層が熱硬化性樹脂から構成される場合、熱硬化性樹脂に無機粒子を添加してもよい。熱硬化性樹脂に添加する無機粒子としては、保護層が電離放射線硬化性樹脂から構成される場合と同様に、上述の無機粒子を用いることができる。
また、保護層が熱可塑性樹脂から構成される場合、熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂などを用いることができる。さらに、保護層が熱硬化性樹脂から構成される場合、熱可塑性樹脂に無機粒子を添加してもよい。熱可塑性樹脂に添加する無機粒子としては、保護層が電離放射線硬化性樹脂から構成される場合と同様に、上述の無機粒子を用いることができる。
通常、保護層の厚さは、0.5〜30μmの範囲内であることが好ましく、1〜15μmの範囲内であることがより好ましい。保護層の厚さが、上記範囲内であると、優れた高硬度性、耐スクラッチ性、耐薬品性、および耐汚染性等の表面物性が得られ、さらに優れた成形性および形状追従性を得ることができる。
(アンカー層)
本発明による加飾シートのアンカー層は、硬化性樹脂を用いて形成することができ、インモールド成形における高温での耐熱性を向上させるために設けられる層である。硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いることができる。電離放射線硬化性樹脂としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1種の電離放射線硬化性官能基を有するポリマーを用いることでき、例えば、アクリル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびポリエーテル(メタ)アクリレートを挙げることができ、特にウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。熱硬化性樹脂としては、フェノールーホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、アクリルポリオールをイソシアネートで硬化させた樹脂、ポリエステルポリオールをイソシアネートで硬化させた樹脂、およびアクリル酸をメラミンで硬化させた樹脂が挙げられる。
また、アンカー層は、アクリルポリオールとイソシアネートとを反応してなる樹脂を含むことが好ましい。アンカー層が、アクリルポリオールとイソシアネートとを反応してなる樹脂を含み、絵柄層または接着層がアクリルポリオールを含むことで、絵柄層または接着層の密着性を向上することができる。また、保護層の樹脂とアンカー層のアクリルポリオールとイソシアネートとを反応してなる樹脂との親和性により、保護層、アンカー層、および絵柄層または接着層の各層間の密着性を向上させることができる。
さらに、アンカー層は、上記の樹脂に必要な添加剤を加えたものを適当な溶剤に溶解または分散させて調製したインキを、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、およびグラビアリバースロールコーティング法等の公知の手段により塗布・乾燥させて形成することができる。通常、アンカー層の厚さは、0.1〜6μmの範囲内であることが好ましく、1〜5μmの範囲内であることがより好ましい。
(絵柄層)
絵柄層は、加飾成形品に所望の意匠性を付与するための層であり、所望により設けられる層である。絵柄層の絵柄は任意であるが、例えば、木目、石目、布目、砂目、幾何学模様、文字などからなる絵柄を挙げることができる。また、絵柄層は、上記絵柄を表現する柄パターン層及び全面ベタ層を単独で又は組み合わせて設けることができ、全面ベタ層は、通常、隠蔽層、着色層、着色隠蔽層などとして用いられる。
絵柄層は、通常は、上記のように形成した保護層の上、あるいはアンカー層の上に、ポリビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂などの樹脂をバインダーとし、適当な色の顔料又は染料を着色剤として含有する印刷インキによる印刷を行うことで形成する。印刷方法としては、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷、昇華転写印刷、インクジェット印刷などの公知の印刷法が挙げられる。絵柄層の厚みは、意匠性の観点から5〜40μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。
上記インキに用いる着色剤としては、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルーチタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノンイエロー、ハンザイエローA、キナクリドンレッド、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(あるいは染料も含む)、アルミニウム、真鍮、等の金属粉末からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料、蛍光顔料等を、1種または2種以上を混合して用いることができる。
なお、絵柄層は、金属薄膜層等でもよい。金属薄膜層の形成は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜する。あるいはこれらの組み合わせでもよい。該金属薄膜層は、全面に設けても、あるいは、部分的にパターン状に設けてもよい。
(接着層)
接着層は、転写層を接着性よく被転写体に転写するために形成される層である。この接着層には、被転写体の素材に適した感熱性又は感圧性の樹脂を適宜使用する。例えば、被転写体の材質がアクリル系樹脂の場合は、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。また、被転写体の材質がポリフェニレンオキサイド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用することが好ましい。さらに、被転写体の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂を使用することが好ましい。
接着層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。なお、絵柄層が被転写体に対して充分な接着性を有する場合には、接着層を設けなくてもよい。接着層の厚さは、通常0.1〜5μm程度が好ましい。
本発明においては、各層を形成するためのインキには、公知の種々の溶剤を用いることができ、目標とする粘度等の性質に応じて適宜選択して組み合わせて用いることができる。例えば、溶剤としては、トルエン、キシレン等の炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、メチルグリコール、メチルグリコールアセテート、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル等のエステル類、ニトロメタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の窒素含有化合物、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル類、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、テトラクロルエタン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレン等の他の溶剤、またはこれらの混合物が挙げられる。特に、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等が好ましい。
<加飾成形品>
本発明による加飾成形品は、被転写体上に転写層を備えてなる。転写層は、上記の加飾シートを用いて形成することができる。転写層の表面形状については、上記で説明したとおりである。本発明による加飾シートを用いて加飾成形品を製造することで、製造効率を向上させることができる。
図6は、本発明による加飾成形品の一実施態様を示す模式断面図である。加飾成形品61は、被転写体62の一方の面上に、接着層15、アンカー層14、および保護層13からなる転写層を備えるものである。
本発明による加飾成形品は、上記の加飾シートを用いて、インモールド成形(射出成形同時転写加飾法)により成形することができる。図7は、本発明による加飾シートを用いる加飾成形品の製造工程の一実施態様を示す概略図である。図7に示す通り、加飾成形品の製造工程は、(a)工程〜(d)工程:
(a)インモールド成形用金型内に上記の加飾シートを挿入して、加飾シートの転写層側を金型の内側に向けて配置する工程と、
(b)該金型内に溶融した射出樹脂を射出注入する工程と、
(c)該加飾シートと、該射出樹脂とを一体化させて、樹脂成形体の表面上に加飾層を形成する工程と
(d)必要に応じて冷却して樹脂成形体を金型から取り出した後、加飾シートの離型シートを剥離する工程と、
を含むものである。このような製造工程により加飾成形品を製造することで、樹脂成形体の表面にグラデーション等の複雑な意匠を表現することができる。
加飾成形品をインモールド成形により製造する際に用いられる射出樹脂としては、射出成形可能な熱可塑性樹脂であればよく、公知の様々な樹脂を用いることができる。このような熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂(耐熱ABS樹脂を含む)、AS樹脂、AN樹脂、ポリフェニレンオキサイド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテフタレート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、およびポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
[実施例1]
<加飾シートの作製>
まず、基材層であるPETフィルム基材(東レ社製、A4300、厚み50μm)の片面に、下記組成の凹凸層用インキ1を塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を照射させて下記のバインダー樹脂を硬化させ、厚さ2μmの凹凸層を形成して、離型シート1を得た。次いで、該離型シート1上に、グラビア印刷法によって、下記組成の保護層用インキを用いて塗工し、乾燥後に5g/mになるように、保護層を形成した。次いで、該保護層上に、グラビア印刷法によって、下記組成のアンカー層用インキを用いて塗工し、乾燥後に3g/mになるように、アンカー層を形成した。次いで、該アンカー層上に、グラビア印刷法によって、下記組成の接着層用インキを用いて塗工し、乾燥後に2g/mになるように、接着層を形成した。なお、下記のインキは、適宜塗工しやすい粘度になるように有機溶剤で希釈した。
(凹凸層用インキ1の組成)
・バインダー樹脂(ペンタエリスリトールトリアクリレート) 98.8質量部
・酢酸プロピオン酸セルロース 1.2質量部
・光重合開始剤(イルガキュア1 8 4;チバガイギー社製) 2.7質量部
・光重合開始剤(ベンゾフェノン) 2.7質量部
・微粒子(シランカップリング処理シリカ,平均粒径1.5μm) 5.6質量部
・添加剤(エーテル変性シリコーン) 0.1質量部
・希釈溶剤(トルエン) 106.4質量部
・希釈溶剤(酢酸エチル) 5.0質量部
(保護層用インキの組成)
・紫外線硬化型アクリルアクリレート、シリカ粒子、光重合開始剤(DNPファインケミカル(株)製、商品名:KYKコート剤(82L)) 100質量部
・ヘキサンメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネート2203): 2質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
(アンカー層用インキの組成)
・アクリルポリオール(大成ファインケミカル(株)製、商品名:アクリット6RH084T): 100質量部
・ヘキサンメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネート2203): 10質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、トルエン
(接着層用インキの組成)
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(DNPファインケミカル(株)製、商品名:ST−P Aワニス): 100質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、トルエン
さらに、基材層の他方の面上に、グラビア印刷法によって、下記組成の帯電防止層用インキを用いて塗工し、乾燥後に3g/mになるように、帯電防止層を形成した。以上により、帯電防止層、基材層、凹凸層、保護層、アンカー層、接着層の順に積層された加飾シート1を作製した。なお、下記のインキは、適宜塗工しやすい粘度になるように有機溶剤で希釈した。
(帯電防止層用インキの組成)
・カチオン系界面活性剤(第4級アンモニウム塩、大日精化工業(株)製、商品名:SP−V帯電防止剤(K)) 100質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、トルエン
[実施例2]
<加飾シートの作製>
まず、基材層であるPETフィルム基材(東レ社製、A4300、厚み50μm)の片面に、下記組成の凹凸層用インキ2を塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を照射させて下記のバインダー樹脂を硬化させ、厚さ3μmの凹凸層を形成して、離型シート2を得た。次に、離型シート1の代わりに離型シート2を用いた以外は、実施例1と同様にして、加飾シート2(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
(凹凸層用インキ2の組成)
・バインダー樹脂(ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名PET30;日本化薬)) 3.04g
・拡散粒子(スチレンビーズペースト(製品名SX-130;綜研化学、粒径1.3μm、ビーズ含量40%)) 1g
・10%セルロースアセテートプロピオネート(酢酸エチル希釈;ポリマー含有率10%) 3.64g
・希釈溶剤(トルエン、酢酸ブチル、イソブチルアルコール) 7.21g
・光重合開始剤:イルガキュア651(チバガイギー社製) 0.11g
・フィラー/バインダー比 10/100
[実施例3]
<加飾シートの作製>
まず、基材層であるPETフィルム基材(東レ社製、A4300、厚み50μm)の片面に、下記組成の凹凸層用インキ3を塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を照射させて下記のバインダー樹脂を硬化させ、厚さ5.5μmの凹凸層を形成して、離型シート3を得た。次に、離型シート1の代わりに離型シート3を用いた以外は、実施例1と同様にして、加飾シート3(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
(凹凸層用インキ3の組成)
・バインダー樹脂(ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA、製品名:M−451、東亜合成(株)製)70質量部、及びイソシアヌル酸PO変性トリアクリレート(製品名:M−313、東亜合成(株)製)30質量部の混合物) 100質量部
・拡散粒子(スチレンアクリル共重合体粒子(屈折率1.56、平均粒径3.5μm、積水化成品工業製)) 5質量部
・バインダー微粒子(タルク(ナノタルクD−1000、平均粒子径1.0μm、日本タルク製)) 4質量部
・光重合開始剤イルガキュア184(BASFジャパン製) 5質量部
・レベリング剤ポリエーテル変性シリコーン(TSF4460、モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ製) 0.04質量部
・希釈溶剤:トルエン、イソプロパノール、及びシクロヘキサノンの混合溶剤(質量比7:2:1) 190質量部
・希釈溶剤:トルエン
[実施例4]
<加飾シートの作製>
該離型シート1上に、グラビア印刷法によって、下記組成の離型層用インキ1を用いて塗工し、乾燥後に0.5g/mになるように離型層を形成した後、離型層上に保護層を形成した以外は実施例1と同様にして、加飾シート4(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、離型層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
(離型層用インキ1の組成)
・アクリルポリオール(綜研化学(株)製、商品名:サーモラックSU−100)
100質量部
・イソシアネート(三井化学(株)製、商品名:タケネートD−110N)75質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、トルエン
[実施例5]
<加飾シートの作製>
該離型シート2上に、グラビア印刷法によって、上記組成の離型層用インキ1を用いて塗工し、乾燥後に0.5g/mになるように離型層を形成した後、離型層上に保護層を形成した以外は実施例2と同様にして、加飾シート5(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、離型層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
[実施例6]
<加飾シートの作製>
該離型シート3上に、グラビア印刷法によって、上記組成の離型層用インキ1を用いて塗工し、乾燥後に0.5g/mになるように離型層を形成した後、離型層上に保護層を形成した以外は実施例3と同様にして、加飾シート6(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、離型層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
<加飾シートの性能評価>
上記の実施例1〜3で作製した加飾シートについて、下記の光学特性および表面形状の評価を行った。また、実施例4〜6で作製した加飾シートを用いて加飾成形品を製造したところ、成形性および転写性に優れていた。
(光学特性の評価)
加飾シートの転写層(接着層)側を透明アクリルシート(クラレ社製,コモグラスDK3,厚み2mm)と重ね合わせ、加飾シートの帯電防止層(転写層の反対)側から加熱転写して加飾成形品を作製した。加飾成形品について、全光線透過率(%)、ヘイズ値(%)、像鮮明度(%)を測定した。同様にして、加飾シートを黒色アクリルシート(三菱レイヨン社製)と重ね合わせ、加飾シートの帯電防止層(転写層の反対)側から加熱転写して加飾成形品を作製し、グロス、反射率(%)を上記方法により測定し、測定結果を表1に示した。
Figure 2017047594
(表面形状の評価)
加飾加飾シートの転写層(接着層)側を透明アクリルシート(クラレ社製,コモグラスDK3,厚み2mm)と重ね合わせ、加飾シートの帯電防止層(転写層の反対)側から加熱転写して加飾成形品を作製した。転写層の表面について、算術平均粗さRa(μm)、十点平均粗さRz(μm)、平均間隔Sm(mm)、二乗平均平方根粗さRq(μm)、粗さ曲線の最大山高さRp(μm)、粗さ曲線の最大谷深さRv(μm)、粗さ曲線要素の平均長さRSm(mm)、粗さ曲線のスキューネスRsk、粗さ曲線のクルトシスRku、平均傾斜角θa(度)を上記方法により測定し、測定結果を表2〜7に示した。なお、各測定は、3回行い、その平均値を算出した。
本発明の構成を満たす加飾シートは、転写層の表面に所望の表面形状を形成することで高意匠性等の表面特性を付与できることがわかった。
Figure 2017047594
Figure 2017047594
Figure 2017047594
Figure 2017047594
Figure 2017047594
Figure 2017047594
10、20、30、40、50 加飾シート
11、21、31、41、51 基材層
12、22、32、42、52 凹凸層
13、23、34、43、54 保護層
14、24、35、44、55 アンカー層
15、25、36、46、56 接着層
16、27、37、47、57 離型シート
17、28、38、48、58 転写層
26 帯電防止層
33 離型層
45 絵柄層
53 低屈折率層
61 加飾成形品
62 被転写体

Claims (10)

  1. 少なくとも、基材層、凹凸層、および保護層が順に積層された加飾シートであって、
    JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾シート。
  2. JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.25mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの十点平均粗さRzが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.20μm以上3.50μm以下である、請求項1に記載の加飾シート。
  3. 前記凹凸層と前記保護層との間に、離型層をさらに備える、請求項1または2に記載の加飾シート。
  4. 前記凹凸層と前記保護層との間に、低屈折率層をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の加飾シート。
  5. 前記保護層上に、アンカー層がさらに積層されてなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の加飾シート。
  6. 前記アンカー層上に、接着層がさらに積層されてなる、請求項5に記載の加飾シート。
  7. 前記アンカー層と前記接着層との間に、絵柄層をさらに備える、請求項6に記載の加飾シート。
  8. 前記基材層の前記凹凸層と反対側の面に、帯電防止層をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の加飾シート。
  9. 被転写体上に転写層を備えてなる加飾成形品であって、
    前記転写層が、少なくとも、保護層を有し、
    JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾成形品。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の加飾シートを用いて、被転写体上に転写層を形成する、加飾成形品の製造方法であって、
    前記転写層が、少なくとも、保護層を有し、
    JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾成形品の製造方法。
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