JP2017047593A - 加飾シート、加飾成形品、および加飾成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明による加飾シートは、少なくとも、基材層、凹凸層、剥離層、および保護層が順に積層されたものであり、JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾シート。
【選択図】図1
Description
少なくとも、基材層、凹凸層、剥離層、および保護層が順に積層された加飾シートであって、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾シートが提供される。
被転写体上に転写層を備えてなる加飾成形品であって、
前記転写層が、少なくとも、保護層を有し、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾成形品が提供される。
加飾シートを用いて、被転写体上に転写層を形成する、加飾成形品の製造方法であって、
前記転写層が、少なくとも、保護層を有し、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾成形品の製造方法が提供される。
本発明による加飾シートは、基材層、凹凸層、剥離層、および保護層が順に積層されたものである。本発明による加飾シートは、転写型の加飾シートとして使用されるものであり、例えば、加飾成形品のインモールド成形用として好適に使用されるが、これに限らない。加飾シートは、凹凸層と剥離層の界面で剥離することができ、成形時には、少なくとも剥離層と保護層とを有する転写層が、少なくとも基材と凹凸層とを有する離型シートから剥離されて、被転写体(例えば、樹脂成形品やディスプレイパネル)へと転写される。
以下、本発明による加飾シートを構成する各層について具体的に説明する。
転写層の表面形状を表すパラメーター(Sm、θa、Rz、Ra等)を測定する場合、例えば、上記表面粗さ測定器を用いて、JIS B0601:2001に準拠して測定することができる。特に、下記の測定条件により測定を行うことができ、この測定は本発明にあっては好ましいものである。
測定条件
1:基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):
十点平均粗さ(Rz)、算術平均粗さ(Ra)、平均傾斜角θa、測定条件:0.25mm
凹凸の平均間隔Sm、測定条件:0.80mm
2:評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):
十点平均粗さ(Rz)、算術平均粗さ(Ra)、平均傾斜角θa、測定条件:1.25mm
凹凸の平均間隔Sm、測定条件:4.0mm
3:触針の送り速さ:0.1mm/s
本発明による加飾シートの基材層は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体などのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチルなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、三酢酸セルロース、セロファン、ポリカーボネート、ポリウレタン系などのエラストマー系樹脂などによるものが利用される。これらのうち、成形性および剥離性が良好である点から、ポリエステル系樹脂、特にポリエチレンテレフタレート(以下「PET」ということがある。)が好ましい。基材の厚さとしては、成形性や形状追従性、取り扱いが容易であるとの観点から、25〜150μmの範囲が好ましく、さらに30〜100μmの範囲がより好ましい。
本発明による加飾シートの凹凸層は、表面(凹凸層の剥離層側の面)に凹凸形状を有し、加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面に所望の凹凸形状を形成するために設けられる層である。
本発明による加飾シートの離型層は、転写層が、基材層からの剥離をより容易に行うために設けられる層である。離型層を設けることで、加飾シートから転写層をより確実かつ容易に被転写体へ転写させ、離型シートを確実に剥離することができる。
本発明の加飾シートは、帯電防止層を設けることができる。帯電防止層は、加飾シートへの異物の付着を防止するために好ましく設けられる層であり、基材フィルムの凹凸層を設ける面とは反対側の面に設けられる。帯電防止層の表面抵抗値は、109〜1012Ω/□であることが好ましい。帯電防止層に用いられる帯電防止剤としては、カルボン酸系、スルホン酸系、リン酸系などのアニオン性界面活性剤;第4級アンモニウム系などのカチオン系界面活性剤;アルキルベタイン系、アルキルイミダゾリン系、アルキルアラニン系などの両性界面活性剤;アルキレンオキサイド重合体、アルキレンオキサイド共重合体、脂肪族アルコール−アルキレンオキサイド付加物などのノニオン系界面活性剤;カーボンや、金、白金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン、モリブデンなどの各種金属粉末などの無機導電性物質;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリビニルカルバゾール、あるいはアミノカルボン酸、ジカルボン酸及びポリエチレングリコールからなるポリエーテルエステルアミド樹脂などの導電性高分子などが好ましく挙げられる。
本発明による加飾シートの離型シートは、少なくとも、基材層と、凹凸層とを備えるものであり、凹凸層上に離型層を備えてもよいし、基材層の凹凸層と反対側に帯電防止層を備えてもよい。
(反射Y値)
分光光度計(「MPC3100(型番)」、(株)島津製作所製)を用いて、波長380〜780nmの範囲において、入射角5°での正反射率を測定した。この正反射率の測定結果を、人間が目で感じる明度として換算するソフトウェア(「UVPC用カラー測定ソフトウェア」、(株)島津製作所製)を用いてY値(%)を算出した。
(全方位反射率、拡散反射率)
ポータブル分光測色計(CM−2600d(型番)、コニカミノルタ製)を用いて波長550nmにおける全方位反射率、拡散反射率を測定した。
本発明による加飾シートの剥離層は、離型シートが、転写層からの剥離を容易に行うために設けられる層である。剥離層を設けることで、加飾シートから離型シートを確実かつ剥離して、転写層を確実かつ容易に被転写体へ転写させることができる。
本発明による加飾シートの低屈折率層は、転写層が加飾シートから被転写体へと転写された後は、外部からの光(例えば蛍光灯、自然光等)が加飾成形品の表面にて反射する際に、その反射率を低下させるためのものである。低屈折率層は凹凸層よりも低い屈折率を有する。具体的には、例えば、低屈折率は、1.45以下の屈折率を有することが好ましく、1.42以下の屈折率を有することがより好ましい。
本発明による加飾シートの保護層は、転写層が加飾シートから被転写体へと転写された後は、摩耗や光、薬品等から成形品や絵柄層を保護するための層である。保護層は、電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いて形成することができる。電離放射線硬化性とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋・重合させうるエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線または電子線等の照射により励起して、重合反応を生じることにより架橋・硬化する性能のことである。また、電離放射線硬化性官能基とは、上記電離放射線硬化性を発現しうる官能基のことであり、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。あるいは、保護層は、熱可塑性樹脂を用いて形成することもできる。
本発明による加飾シートのアンカー層は、硬化性樹脂を用いて形成することができ、インモールド成形における高温での耐熱性を向上させるために設けられる層である。硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いることができる。電離放射線硬化性樹脂としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1種の電離放射線硬化性官能基を有するポリマーを用いることでき、例えば、アクリル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびポリエーテル(メタ)アクリレートを挙げることができ、特にウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。熱硬化性樹脂としては、フェノールーホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、アクリルポリオールをイソシアネートで硬化させた樹脂、ポリエステルポリオールをイソシアネートで硬化させた樹脂、およびアクリル酸をメラミンで硬化させた樹脂が挙げられる。
絵柄層は、加飾成形品に所望の意匠性を付与するための層であり、所望により設けられる層である。絵柄層の絵柄は任意であるが、例えば、木目、石目、布目、砂目、幾何学模様、文字などからなる絵柄を挙げることができる。また、絵柄層は、上記絵柄を表現する柄パターン層及び全面ベタ層を単独で又は組み合わせて設けることができ、全面ベタ層は、通常、隠蔽層、着色層、着色隠蔽層などとして用いられる。
接着層は、転写層を接着性よく被転写体に転写するために形成される層である。この接着層には、被転写体の素材に適した感熱性又は感圧性の樹脂を適宜使用する。例えば、被転写体の材質がアクリル系樹脂の場合は、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。また、被転写体の材質がポリフェニレンオキサイド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用することが好ましい。さらに、被転写体の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂を使用することが好ましい。
本発明による加飾成形品は、被転写体上に転写層を備えてなる。転写層は、上記の加飾シートを用いて形成することができる。転写層の表面形状については、上記で説明したとおりである。本発明による加飾シートを用いて加飾成形品を製造することで、製造効率を向上させることができる。
(a)インモールド成形用金型内に上記の加飾シートを挿入して、加飾シートの転写層側を金型の内側に向けて配置する工程と、
(b)該金型内に溶融した射出樹脂を射出注入する工程と、
(c)該加飾シートと、該射出樹脂とを一体化させて、樹脂成形体の表面上に加飾層を形成する工程と
(d)必要に応じて冷却して樹脂成形体を金型から取り出した後、加飾シートの離型シートを剥離する工程と、
を含むものである。このような製造工程により加飾成形品を製造することで、樹脂成形体の表面にグラデーション等の複雑な意匠を表現することができる。
<加飾シートの作製>
まず、基材層であるPETフィルム基材(東レ社製、A4300、厚み50μm)の片面に、下記組成の凹凸層用インキ1を塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を照射させて下記のバインダー樹脂を硬化させ、厚さ2μmの凹凸層を形成して、離型シート1を得た。次いで、該離型シート1上に、グラビア印刷法によって、下記組成の剥離層用インキを用いて塗工し、乾燥後に0.5g/m2になるように、剥離層を形成した。次いで、該剥離層上に、グラビア印刷法によって、下記組成の保護層用インキを用いて塗工し、乾燥後に5g/m2になるように、保護層を形成した。次いで、該保護層上に、グラビア印刷法によって、下記組成のアンカー層用インキを用いて塗工し、乾燥後に3g/m2になるように、アンカー層を形成した。次いで、該アンカー層上に、グラビア印刷法によって、下記組成の接着層用インキを用いて塗工し、乾燥後に2g/m2になるように、接着層を形成した。なお、下記のインキは、適宜塗工しやすい粘度になるように有機溶剤で希釈した。
・バインダー樹脂(ペンタエリスリトールトリアクリレート ) 98.8質量部
・酢酸プロピオン酸セルロース 1.2質量部
・光重合開始剤(イルガキュア1 8 4;チバガイギー社製) 2.7質量部
・光重合開始剤(ベンゾフェノン) 2.7質量部
・微粒子(シランカップリング処理シリカ,平均粒径1.5μm) 5.6質量部
・添加剤(エーテル変性シリコーン) 0.1質量部
・希釈溶剤(トルエン) 106.4質量部
・希釈溶剤(酢酸エチル) 5.0質量部
(剥離層用インキの組成)
・ポリメタクリル酸メチル(綜研化学(株)製、商品名:サーモラックLP45M):
100質量部
(保護層用インキの組成)
・紫外線硬化型アクリルアクリレート、シリカ粒子、光重合開始剤(DNPファインケミカル(株)製、商品名:KYKコート剤(82L)) 100質量部
・ヘキサンメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネート2203): 2質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
(アンカー層用インキの組成)
・アクリルポリオール(大成ファインケミカル(株)製、商品名:アクリット6RH084T): 100質量部
・ヘキサンメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネート2203): 10質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、トルエン
(接着層用インキの組成)
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(DNPファインケミカル(株)製、商品名:ST−P Aワニス): 100質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、トルエン
・カチオン系界面活性剤(第4級アンモニウム塩、大日精化工業(株)製、商品名:SP−V帯電防止剤(K)) 100質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、トルエン
<加飾シートの作製>
まず、基材層であるPETフィルム基材(東レ社製、A4300、厚み50μm)の片面に、下記組成の凹凸層用インキ2を塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を照射させて下記のバインダー樹脂を硬化させ、厚さ3μmの凹凸層を形成して、離型シート2を得た。次に、離型シート1の代わりに離型シート2を用いた以外は、実施例1と同様にして、加飾シート2(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、剥離層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
・バインダー樹脂(ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名PET30;日本化薬)) 3.04g
・拡散粒子(スチレンビーズペースト(製品名SX-130;綜研化学、粒径1.3μm、ビーズ含量40%)) 1g
・10%セルロースアセテートプロピオネート(酢酸エチル希釈;ポリマー含有率10%) 3.64g
・希釈溶剤(トルエン、酢酸ブチル、イソブチルアルコール) 7.21g
・光重合開始剤: イルガキュア651 ( チバガイギー社製) 0.11g
・フィラー/バインダー比 10/100
<加飾シートの作製>
まず、基材層であるPETフィルム基材(東レ社製、A4300、厚み50μm)の片面に、下記組成の凹凸層用インキ3を塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で紫外線を照射させて下記のバインダー樹脂を硬化させ、厚さ5.5μmの凹凸層を形成して、離型シート3を得た。次に、離型シート1の代わりに離型シート3を用いた以外は、実施例1と同様にして、加飾シート3(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、剥離層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
・バインダー樹脂(ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA、製品名:M−451、東亜合成(株)製)70質量部、及びイソシアヌル酸PO変性トリアクリレート(製品名:M−313、東亜合成(株)製)30質量部の混合物) 100質量部
・拡散粒子(スチレンアクリル共重合体粒子(屈折率1.56、平均粒径3.5μm、積水化成品工業製)) 5質量部
・バインダー微粒子(タルク(ナノタルクD−1000、平均粒子径1.0μm、日本タルク製)) 4質量部
・光重合開始剤イルガキュア184(BASFジャパン製) 5質量部
・レベリング剤ポリエーテル変性シリコーン(TSF4460、モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ製) 0.04質量部
・希釈溶剤:トルエン、イソプロパノール、及びシクロヘキサノンの混合溶剤(質量比7:2:1) 190質量部
・希釈溶剤:トルエン
<加飾シートの作製>
該離型シート1上に、グラビア印刷法によって、下記組成の離型層用インキ1を用いて塗工し、乾燥後に0.5g/m2になるように離型層を形成した後、離型層上に剥離層を形成した以外は実施例1と同様にして、加飾シート4(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、離型層、剥離層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
(離型層用インキ1の組成)
・アクリルポリオール(綜研化学(株)製、商品名:サーモラックSU−100)
100質量部
・イソシアネート(三井化学(株)製、商品名:タケネートD−110N)75質量部
・希釈溶剤:メチルエチルケトン、トルエン
<加飾シートの作製>
該離型シート2上に、グラビア印刷法によって、上記組成の離型層用インキ1を用いて塗工し、乾燥後に0.5g/m2になるように離型層を形成した後、離型層上に剥離層を形成した以外は実施例2と同様にして、加飾シート5(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、離型層、剥離層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
<加飾シートの作製>
該離型シート3上に、グラビア印刷法によって、上記組成の離型層用インキ1を用いて塗工し、乾燥後に0.5g/m2になるように離型層を形成した後、離型層上に剥離層を形成した以外は実施例3と同様にして、加飾シート6(層構成の順序:帯電防止層、基材層、凹凸層、離型層、剥離層、保護層、アンカー層、接着層)を作製した。
上記の実施例1〜3で作製した加飾シートについて、下記の光学特性および表面形状の評価を行った。また、実施例4〜6で作製した加飾シートを用いて加飾成形品を製造したところ、成形性および転写性に優れていた。
(光学特性の評価)
加飾シートの転写層(接着層)側を透明アクリルシート(クラレ社製,コモグラスDK3,厚み2mm)と重ね合わせ、加飾シートの帯電防止層(転写層の反対)側から加熱転写して加飾成形品を作製した。加飾成形品について、全光線透過率(%)、ヘイズ値(%)、像鮮明度(%)を測定した。同様にして、加飾シートを黒色アクリルシート(三菱レイヨン社製)と重ね合わせ、加飾シートの帯電防止層(転写層の反対)側から加熱転写して加飾成形品を作製し、グロス、反射率(%)を上記方法により測定し、測定結果を表1に示した。
加飾加飾シートの転写層(接着層)側を透明アクリルシート(クラレ社製,コモグラスDK3,厚み2mm)と重ね合わせ、加飾シートの帯電防止層(転写層の反対)側から加熱転写して加飾成形品を作製した。転写層の表面について、算術平均粗さRa(μm)、十点平均粗さRz(μm)、平均間隔Sm(mm)、二乗平均平方根粗さRq(μm)、粗さ曲線の最大山高さRp(μm)、粗さ曲線の最大谷深さRv(μm)、粗さ曲線要素の平均長さRSm(mm)、粗さ曲線のスキューネスRsk、粗さ曲線のクルトシスRku、平均傾斜角θa(度)を上記方法により測定し、測定結果を表2〜7に示した。なお、各測定は、3回行い、その平均値を算出した。
11、21、31、41、51 基材層
12、22、32、42、52 凹凸層
13、23、34、43、53 剥離層
14、24、35、44、55 保護層
15、25、36、45、56 アンカー層
16、26、37、47、57 接着層
17、28、38、48、58 離型シート
18、29、39、49、59 転写層
27 帯電防止層
33 離型層
46 絵柄層
54 低屈折率層
61 加飾成形品
62 被転写体
Claims (10)
- 少なくとも、基材層、凹凸層、剥離層、および保護層が順に積層された加飾シートであって、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾シート。 - JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.25mmとして、前記加飾シートが被転写体へ転写された場合の転写層の表面を測定したときの十点平均粗さRzが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.20μm以上3.50μm以下である、請求項1に記載の加飾シート。
- 前記凹凸層と前記剥離層との間に、離型層をさらに備える、請求項1または2に記載の加飾シート。
- 前記剥離層と前記保護層との間に、低屈折率層をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の加飾シート。
- 前記保護層上に、アンカー層がさらに積層されてなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の加飾シート。
- 前記アンカー層上に、接着層がさらに積層されてなる、請求項5に記載の加飾シート。
- 前記アンカー層と前記接着層との間に、絵柄層をさらに備える、請求項6に記載の加飾シート。
- 前記基材層の前記凹凸層と反対側の面に、帯電防止層をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の加飾シート。
- 被転写体上に転写層を備えてなる加飾成形品であって、
前記転写層が、少なくとも、保護層を有し、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾成形品。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の加飾シートを用いて、被転写体上に転写層を形成する、加飾成形品の製造方法であって、
前記転写層が、少なくとも、保護層を有し、
JIS B0601:2001に基づいて、カットオフ値を0.8mmとして、前記転写層の表面を測定したときの凹凸の平均間隔Smが、前記転写層の表面の少なくとも一部の領域において、0.05mm以上0.20mm以下である、加飾成形品の製造方法。
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