JP6895899B2 - (メタ)アクリレート系重合体 - Google Patents
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Description
[1]下記一般式(1)で表される構造単位を含む(メタ)アクリレート系重合体(A)であり、該(メタ)アクリレート系重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により得られる、ポリスチレン換算のピークトップ分子量 M(t)の強度が1に規格化されたポリスチレン換算分子量の微分分子量分布曲線において、強度が0.5となる地点の高分子量側のポリスチレン換算分子量をMh(t1/2)とした場合に、下記式(2)で示されるa値が0.12以下となる(メタ)アクリレート系重合体(A)。
a=LogMh(t1/2)−LogM(t) (2)
[2] [1]に記載の微分分子量分布曲線において、強度が0.5となる地点の低分子量側のポリスチレン換算分子量をMl(t1/2)とした場合に、半値幅 LogMh(t1/2)−LogMl(t1/2)が0.3以下となる、[1]の(メタ)アクリレート系重合体(A)。
[3](メタ)アクリレート系重合体(A)を構成する全構造単位の質量に対する、上記一般式(1)で表される構造単位の含有量が、40〜80質量%である、[1]または[2]の(メタ)アクリレート系重合体(A)。
[4] [1]に記載のGPC測定により算出されるポリスチレン換算 重量平均分子量Mwが50,000〜500,000である、[1]〜[3]のいずれか1つの(メタ)アクリレート系重合体(A)。
[5]有機アルミニウム化合物存在下でのアニオン重合法による、[1]〜[4]のいずれか1つの(メタ)アクリレート系重合体(A)の製造方法。
a=Log Mh(t1/2)−Log M(t) (2)
剪断粘度安定性が良好な潤滑油を得る観点からは、上記a値は、0.11以下が好ましく、0.10以下がより好ましく、0.095以下がさらに好ましい。なお上記式(2)において、Logは常用対数(底が10の対数)を意味する。なお、上記a値は通常0.05以上である。
〔(メタ)アクリレート系重合性単量体〕
上記一般式(1)で表される構造単位となるアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、炭素数10〜36のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。かかる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−トリデシル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ペンタデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸n−ノナデシル、(メタ)アクリル酸n−エイコシル、(メタ)アクリル酸n−ヘンエイコシル、(メタ)アクリル酸n−ドコシル、(メタ)アクリル酸n−トリコシル、(メタ)アクリル酸n−テトラコシル、(メタ)アクリル酸n−ペンタコシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサコシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプタコシル、(メタ)アクリル酸n−オクタコシル、(メタ)アクリル酸n−ノナコシル、(メタ)アクリル酸n−トリアコンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘントリアコンチル、(メタ)アクリル酸n−ドトリアコンチル、(メタ)アクリル酸n−トリトリアコンチル、(メタ)アクリル酸n−テトラトリアコンチル、(メタ)アクリル酸n−ペンタトリアコンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサトリアコンチル等の直鎖アルキル基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸2,4,6−トリメチルヘプチル、(メタ)アクリル酸2−ブチルオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチル−n−ドデシル、(メタ)アクリル酸2−メチル−n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸イソヘキサデシル、(メタ)アクリル酸2−n−オクチル−n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソオクタデシル、(メタ)アクリル酸1−n−ヘキシル−n−トリデシル、(メタ)アクリル酸2−エチル−n−ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸イソイコシル、(メタ)アクリル酸1−n−オクチル−n−ペンタデシル、(メタ)アクリル酸2−n−デシル−n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸2−n−ドデシル−n−ペンタデシル、(メタ)アクリル酸イソトリアコンチル、(メタ)アクリル酸2−n−テトラデシル−n−ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸2−n−ヘキサデシル−n−ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸2−n−ヘキサデシル−n−イコシルおよび(メタ)アクリル酸2−n−テトラデシル−n−ドコシル等の分岐アルキル基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル;などが挙げられる。
本発明において、所望の(メタ)アクリレート系重合体(A)を得るには、(メタ)アクリレート系重合性単量体を含む原料中の、水酸基を有する化合物の濃度を制御することが好ましい。原料中に含まれる、水酸基を有する化合物としては、例えば水、フェノール性水酸基を有する化合物、アルコール性水酸基を有する化合物(例えば、アルコールなど)を挙げることができる。
本発明で得られる(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料となる(メタ)アクリレート系重合性単量体を含む混合物の製造方法は特に制限なく、公知または公知に準ずる方法により製造できる。例えば、(メタ)アクリル酸メチル等の短鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとアルキルアルコールをブレンステッド酸やルイス酸触媒の存在下でエステル交換させる方法や、(メタ)アクリル酸とアルキルアルコールを硫酸やp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸や固体酸などの酸触媒の存在下でエステル化(縮合)させる方法、(メタ)アクリル酸クロリドまたは(メタ)アクリル酸無水物とアルキルアルコールをトリエチルアミンやピリジン等の塩基存在下で反応させる方法等を挙げることができる。
本発明の(メタ)アクリレート系重合体(A)の重量平均分子量Mwは好ましくは50,000〜500,000であり、より好ましくは100,000〜400,000、さらに好ましくは150,000〜300,000である。
本発明の(メタ)アクリレート系重合体(A)の製造方法は特に制限ないが、a値を所望の範囲にするためには、該製造方法は、原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆付加フラグメント化連鎖移動重合(RAFT)、ニトロキシド介在重合(NMP)、ヨウ素移動重合、(有機テルル、アンチモン、ビスマス等の)高周期ヘテロ元素を用いる重合、硼素介在重合、触媒移動重合(CCT)、およびコバルトやチタンなどの金属と炭素結合をドーマント種とする重合系(OMRP)などの精密ラジカル重合、ならびにアニオン重合(典型的にはリビング性の高いアニオン重合)が好ましい。なかでも、熱安定性が高い(メタ)アクリレート系重合体(A)が得られることから、アニオン重合がより好ましい。かかるアニオン重合法としては、例えば、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として用いアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩などの鉱酸塩の存在下でアニオン重合する方法(特公平7−25859号参照)、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として用い有機アルミニウム化合物の存在下でアニオン重合する方法(特開平11−335432号参照)、有機希土類金属錯体やメタロセン型金属錯体を重合開始剤としてアニオン重合する方法(特開平6−93060号参照)などが挙げられる。
AlRaRbRc (2)
(一般式(2)中、Ra、RbおよびRcはそれぞれ独立して置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアルコキシル基、置換基を有してもよいアリールオキシ基またはN,N−二置換アミノ基を表すか、またはRaが前記したいずれかの基を表し、RbおよびRcは一緒になって置換基を有していてもよいアリーレンジオキシ基を表す。)で表される有機アルミニウム化合物の存在下に、必要に応じて、反応系内に、ジメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、12−クラウン−4などのエーテル;トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ピリジン、2,2’−ジピリジルなどの含窒素化合物をさらに存在させて(メタ)アクリレート系重合性単量体を重合させることにより行なわれる。
島津製作所社製ガスクロマトグラフ GC−2014に、カラムとしてGL Sciences Inc.製 InertCap 1(df=0.4μm、0.25mmI.D.×60m)を繋ぎ、インジェクション温度を240℃に、検出器温度を300℃に、カラム温度を180℃から昇温速度10℃/分で280℃まで昇温して、10分間保持する条件にて測定を行った。(メタ)アクリレート系重合性単量体の純度は、ガスクロマトグラフィーで検出される単純面積から算出し、フェノール性水酸基を有する化合物およびアルコール性水酸基を有する化合物の含有量は、絶対検量線法から単量体100質量部に対する質量比として算出した。
株式会社三菱化学アナリティック社製電量滴定方式カールフィッシャー水分計CA−200を用いて、単量体中の水分量を測定し、単量体100質量部に対する質量比として算出した。
下記条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定を行い、得られたクロマトグラムから、標準ポリスチレンの分子量に換算したMw、Mn、Mw/Mnの値を算出した。なお、ベースラインはGPCチャートの高分子量側のピークの傾きが保持時間の早い方から見てゼロからプラスに変化する点と、低分子量側のピークの傾きが保持時間の早い方から見てマイナスからゼロに変化する点を結んだ線とした。
検出器:示差屈折率検出器
カラム:東ソー株式会社製のTSKgel SuperMultipore HZM−Mの2本とSuperHZ4000を直列に繋いだものを用いた。
溶離剤流量:0.35ml/分
カラム温度:40℃
検量線:標準ポリスチレン10点のデータを用いて作成
(重合体中の単量体組成)
核磁気共鳴装置(Bruker社製 ULTRA SHIELD 400 PLUS)を用い、樹脂10mgに対して重水素化クロロホルム1mL、室温、積算回数64回の条件にて、1H−NMRスペクトルを測定し、そのスペクトルのうち、TMSを0ppmとした際の3.3〜4.2ppmに現れるエステル基の酸素原子に隣接するメチレンまたはメチン、メチル基由来のシグナルの面積値から(メタ)アクリレート系重合体(A)中の単量体に由来する構造単位の組成を算出した。
温度計、ガラス製ラシヒリングを充填した蒸留塔(内径2cm、長さ25cm)、ガラスキャピラリーを取り付けた500mLの三口フラスコに、2−オクチルドデカノールとメタクリル酸のエステル化により合成したメタクリル酸2−オクチルドデシル((メタ)アクリレート系重合性単量体)を含む混合物(メタクリル酸2−オクチルドデシル98.67%;メタクリル酸2−オクチルドデシル100質量部に対する含有量として、メトキシフェノール0.0101質量部、2−オクチルドデカノール0.2533質量部、および水0.0203質量部を含む)を455g、重合禁止剤としてアデカスタブAO−60(フェノール性水酸基を有する化合物:株式会社アデカ製)を0.46g入れ、ガラスキャピラリーから空気をバブリングしながら、内圧0.1kPa、内温214〜234℃、塔頂温度185〜191℃で18時間かけ、70g程度に留分を分けながら蒸留を行った。そのうち2−オクチルドデカノールおよびメトキシフェノールの含有量が少ない留分を(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料として、82.1g(回収率18.0%)の原料(1)を得た。ガスクロマトグラフィーおよびカールフィッシャー水分計により測定を行った結果、(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(1)中、メタクリル酸2−オクチルドデシルの含有量は99.54%であり、(メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、水の含有量は0.0007質量部、2−オクチルドデカノールの含有量は0.017質量部であり、メトキシフェノールおよびアデカスタブAO−60は検出されなかった。
温度計、メカニカルスターラーを取り付けた1L三口フラスコに、n−ステアリルアルコールとメタクリル酸のエステル化により合成したメタクリル酸n−ステアリル((メタ)アクリレート系重合性単量体)を含む混合物(メタクリル酸n−ステアリル99.26%;メタクリル酸n−ステアリル100質量部に対する含有量として、メトキシフェノール0.0252質量部、n−ステアリルアルコール0.3425質量部、および水0.0181質量部を含む)250gとイソプロパノール583gとを入れ、25℃で撹拌することによってメタクリル酸n−ステアリルを溶解させた。その後、4時間かけて−20℃まで冷却した。析出した結晶をろ過、乾燥することによって、243.3g(回収率97.3%)の結晶性の(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(2)を得た。ガスクロマトグラフィーおよびカールフィッシャー水分計により測定を行った結果、(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(2)中、メタクリル酸n−ステアリルの含有量は99.67%であり、(メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、水の含有量は0.001質量部、n−ステアリルアルコールの含有量は0.006質量部であり、メトキシフェノールは検出されなかった。
磁気撹拌子を入れた500mL三口フラスコに、2−オクチルドデカノールとメタクリル酸のエステル化により合成したメタクリル酸2−オクチルドデシル((メタ)アクリレート系重合性単量体)を含む混合物(メタクリル酸2−オクチルドデシル98.67%;メタクリル酸2−オクチルドデシル100質量部に対する含有量として、メトキシフェノール0.0101質量部、2−オクチルドデカノール0.2533質量部、および水0.0203質量部を含む)を90g、トルエンを210g、吸着材として水澤化学製活性アルミナGP−20を30g入れ、25℃で4時間撹拌させた。その後ろ過によって活性アルミナを除去し、エバポレーターを用いて液温35℃以下でトルエンを留去することによって、86.1gの液状の(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(3)を得た。ガスクロマトグラフィーおよびカールフィッシャー水分計により測定を行った結果、(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(3)中、メタクリル酸2−オクチルドデシルの含有量は98.88%であり、(メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、水の含有量は0.0006質量部、2−オクチルドデカノールの含有量は0.14質量部であり、メトキシフェノールは検出されなかった。
磁気撹拌子を入れた500mL三口フラスコに、n−ステアリルアルコールとメタクリル酸のエステル化により合成したメタクリル酸n−ステアリル((メタ)アクリレート系重合性単量体)を含む混合物(メタクリル酸n−ステアリル99.26%;メタクリル酸n−ステアリル100質量部に対する含有量として、メトキシフェノール0.0252質量部、n−ステアリルアルコール0.3425質量部、および水0.0181質量部を含む)を90g、トルエンを210g、吸着材として水澤化学製活性アルミナGP−20を30g入れ、25℃で4時間撹拌させた。その後ろ過によって活性アルミナを除去し、エバポレーターを用いて液温35℃以下でトルエンを留去することによって、87.2gの液状の(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(4)を得た。ガスクロマトグラフィーおよびカールフィッシャー水分計により測定を行った結果、(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(4)中、メタクリル酸n−ステアリルの含有量は99.20%であり、(メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、水の含有量は0.0007質量部、2−ステアリルアルコールの含有量は0.11質量部であり、メトキシフェノールは検出されなかった。
製造例3によって得られたメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む原料(3)にp−メトキシフェノールを、(メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して0.0005質量部となるように添加することにより、(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(5)を調製した。
製造例4によって得られたメタクリル酸n−ステアリルを含む原料(4)にp−メトキシフェノールを、(メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して0.0005質量部となるように添加することにより、(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(6)を調製した。
製造例3によって得られたメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む原料(3)に2−オクチルドデカノールを、(メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して0.32質量部となるように添加することにより、(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(7)を調製した。
製造例4によって得られたメタクリル酸n−ステアリルを含む原料(4)にn−ステアリルアルコールを、(メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して0.36質量部となるように添加することにより、(メタ)アクリレート系重合体(A)の原料(8)を調製した。
特開2007−84658号公報を参考にして、以下の通りに(メタ)アクリレート系重合体を製造した。十分乾燥した2Lの三口フラスコの内部を窒素にて置換した後、室温にて、トルエン480g、1,2−ジメトキシエタン24g、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムの0.45Mトルエン溶液10gを入れ、さらに、sec−ブチルリチウム1.0mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液0.62gを加えた。続いて(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む製造例1で得た原料(1)30質量%、製造例2で合成した(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸ステアリルを含む製造例2で得た原料(2)30質量%、およびメタクリル酸メチル原料(株式会社クラレ製:メタクリル酸メチルの含有量99.9%以上;メタクリル酸メチル100質量部に対して、水の含有量0.0003質量部、メタノールの含有量0.0002質量部以下、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノールの含有量0.0001質量部)40質量%を含む混合物を原料((メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、アルコールの含有量 0.0070質量部、水の含有量 0.0006質量部、フェノール性水酸基を有する化合物の含有量 検出限界以下)として85g加え、室温にて12時間攪拌した。反応液は、当初黄色に着色していたが、12時間攪拌後には無色となった。その後、メタノール1.0gを加え、重合反応を停止させた。得られた反応液を6.0kgのメタノール中に注いで白色沈殿物を析出させた。その後、この白色沈殿物を濾過により回収し、乾燥させることにより、メタクリレート系重合体80gを得た。
sec−ブチルリチウム1.0mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液 0.62gを、sec−ブチルリチウム0.64mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液0.39gに変更した以外は実施例1と同様にして、メタクリレート系重合体80gを得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
sec−ブチルリチウム1.0mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液 0.62gを、sec−ブチルリチウム0.55mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液0.33gに変更した以外は実施例1と同様にして、メタクリレート系重合体80gを得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
sec−ブチルリチウム1.0mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液 0.62gを、sec−ブチルリチウム0.44mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液0.27gに変更した以外は実施例1と同様にして、メタクリレート系重合体80gを得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
sec−ブチルリチウム1.0mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液 0.62gを、sec−ブチルリチウム0.41mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液0.25gに変更した以外は実施例1と同様にして、メタクリレート系重合体80gを得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
実施例3で使用した原料に替えて、(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む製造例3で得た原料(3)30質量%、(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸ステアリルを含む製造例4で得た原料(4)30質量%、およびメタクリル酸メチル原料(株式会社クラレ製:メタクリル酸メチルの含有量99.9%以上;メタクリル酸メチル100質量部に対して、水の含有量0.0003質量部、メタノールの含有量0.0002質量部以下、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノールの含有量0.0001質量部)40質量%を含む混合物を原料((メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、アルコールの含有量 0.0751質量部、水の含有量 0.0005質量部、フェノール性水酸基を有する化合物の含有量 検出限界以下)として85g加える以外は実施例3と同様にして、メタクリレート系重合体80gを得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
実施例3で使用した原料に替えて、(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む製造例5で得た原料(5)30質量%、(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸ステアリルを含む製造例6で得た原料(6)30質量%、およびメタクリル酸メチル原料(株式会社クラレ製:メタクリル酸メチルの含有量99.9%以上;メタクリル酸メチル100質量部に対して、水の含有量0.0003質量部、メタノールの含有量0.0002質量部以下、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノールの含有量0.0001質量部)40質量%を含む混合物を原料((メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、アルコールの含有量 0.0751質量部、水の含有量 0.0005質量部、フェノール性水酸基を有する化合物の含有量 0.0003質量部)として85gを加えた以外は実施例3と同様にして、メタクリレート系重合体80gを得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
実施例5で使用した原料に替えて、2−オクチルドデカノールとメタクリル酸のエステル化により合成したメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む混合物(メタクリル酸2−オクチルドデシル含有量98.67%;メタクリル酸2−オクチルドデシル100質量部に対する含有量として、メトキシフェノール0.0101質量部、2−オクチルドデカノール0.2533質量部、および水0.0203質量部を含む)35質量%、n−ステアリルアルコールとメタクリル酸のエステル化により合成したメタクリル酸n−ステアリルを含む混合物(メタクリル酸n−ステアリル含有量99.26%;メタクリル酸n−ステアリル100質量部に対する含有量として、メトキシフェノール0.0252質量部、n−ステアリルアルコール0.3425質量部、および水0.0181質量部を含む)35質量%、およびメタクリル酸メチル原料(株式会社クラレ製:メタクリル酸メチルの含有量99.9%以上;メタクリル酸メチル100質量部に対して、水の含有量0.0003質量部、メタノールの含有量0.0002質量部以下、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノールの含有量0.0001質量部)30質量%含む混合物を原料((メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、アルコールの含有量 0.2066質量部、水の含有量 0.0134質量部、フェノール性水酸基を有する化合物の含有量 0.0123質量部)として85g加えた以外は実施例5と同様にして、メタクリレート系重合体80gを得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
実施例3で使用した原料に替えて、(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む製造例7で得た原料(7)30質量%、製造例8で合成した(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸ステアリルを含む製造例8で得た原料(8)30質量%、およびメタクリル酸メチル原料(株式会社クラレ製:メタクリル酸メチルの含有量99.9%以上;メタクリル酸メチル100質量部に対して、水の含有量0.0003質量部、メタノールの含有量0.0002質量部以下、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノールの含有量0.0001質量部)40質量%を含む混合物を原料((メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、アルコールの含有量 0.2041質量部、水の含有量 0.0005質量部、フェノール性水酸基を有する化合物の含有量 検出限界以下)として85gを加えた以外は実施例3と同様にして、メタクリレート系重合体80gを得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
特開2015−013964号公報の合成例3を参考にして、以下の通りにメタクリレート系重合体を製造した。十分乾燥した2Lの三口フラスコに撹拌翼、ジムロート冷却器と三方コックを取り付け、内部を窒素にて置換した後、室温にて、製造例3で得た(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む原料(3)を30質量%、製造例4で得た(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸ステアリルを含む原料(4)30質量%、およびメタクリル酸メチル原料(株式会社クラレ製:メタクリル酸メチルの含有量99.9%以上;メタクリル酸メチル100質量部に対して、水の含有量0.0003質量部、メタノールの含有量0.0002質量部以下、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノールの含有量0.0001質量部)40質量%含む混合物を原料((メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、アルコールの含有量0.07508質量部、水の含有量0.0051質量部、フェノール性水酸基を有する化合物の含有量 検出限界以下)として500g加え、さらに高度精製鉱油500g、クミルジチオ安息香酸(CDTBA)0.53gを加え、攪拌下で均一溶液とした。本溶液を氷浴にて0℃まで冷却し、ダイヤフラムポンプを用いて反応系の真空脱気/窒素パージを5回実施した。さらに、窒素フロー下でサンプル導入口よりラジカル開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.0083gを投入した後、窒素雰囲気下にて溶液温度90℃で12時間重合を実施し、メタクリレート系重合体を含有する溶液を得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
特許第4681187号の例1を参考にして、以下の通りにメタクリレート系重合体を製造した。十分乾燥した2Lの三口フラスコに撹拌翼、ジムロート冷却器と三方コックを取り付け、内部を窒素にて置換した後、室温にて、製造例3で得た(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸2−オクチルドデシルを含む原料(3)30質量%、製造例4で得た(メタ)アクリレート系重合性単量体であるメタクリル酸ステアリルを含む原料(4)30質量%、およびメタクリル酸メチル原料(株式会社クラレ製:メタクリル酸メチルの含有量99.9%以上;メタクリル酸メチル100質量部に対して、水の含有量0.0003質量部、メタノールの含有量0.0002質量部以下、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノールの含有量0.0001質量部)40質量%含む混合物を原料((メタ)アクリレート系重合性単量体100質量部に対して、アルコールの含有量0.07508質量部、水の含有量0.0051質量部、フェノール性水酸基を有する化合物の含有量 検出限界以下)として500g加え、さらに高度精製鉱油500gを加え、窒素の導通により不活性化した。引き続き触媒として、CuBr0.18gおよびリガンド(ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA))0.22gをそれぞれ加えた。90℃に加熱後、開始剤(エチル−2−ブロモイソブチレート)0.45gを加えた。三口フラスコ中の温度を100℃に高め、20時間重合を実施し、メタクリレート系重合体を含有する溶液を得た。得られたメタクリレート系重合体の評価結果を表1に示す。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表される構造単位を含む(メタ)アクリレート系重合体(A)であり、
該(メタ)アクリレート系重合体(A)は、下記一般式(1)で表される構造単位となる炭素数14〜30のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸メチルが含有される(メタ)アクリレート系重合性単量体を重合することにより得られるランダム共重合体であり、
該(メタ)アクリレート系重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により得られる、ポリスチレン換算のピークトップ分子量 M(t)の強度が1に規格化されたポリスチレン換算分子量の微分分子量分布曲線において、強度が0.5となる地点の高分子量側のポリスチレン換算分子量をMh(t1/2)とした場合に、下記式(2)で示されるa値が0.12以下となり、
GPC測定により算出されるポリスチレン換算 重量平均分子量 Mwが50,000〜500,000であり、
(メタ)アクリレート系重合体(A)を構成する全構造単位の質量に対する、下記一般式(1)で表される構造単位の含有量が、40〜80質量%である、
(メタ)アクリレート系重合体(A)。
a=Log Mh(t1/2)−Log M(t) (2) - 請求項1に記載の微分分子量分布曲線において、強度が0.5となる地点の低分子量側のポリスチレン換算分子量をMl(t1/2)とした場合に、半値幅 LogMh(t1/2)−LogMl(t1/2)が0.3以下となる、請求項1に記載の(メタ)アクリレート系重合体(A)。
- 有機アルミニウム化合物存在下でのアニオン重合法による、請求項1または2に記載の(メタ)アクリレート系重合体(A)の製造方法。
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