JP6883806B2 - 化合物、及びこれを含む有機半導体材料 - Google Patents

化合物、及びこれを含む有機半導体材料 Download PDF

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Description

本発明は、テトラゾロピリジン化合物に関する。詳細には、有機半導体材料に用いることができる新規なテトラゾロピリジン化合物に関する。
テトラゾロピリジン化合物は、医薬中間体として知られている。例えば、特許文献1では、6−クロロニコチン酸クロリドを原料としてグリシジル基を有するテトラゾロピリジン化合物を合成している。また非特許文献1では、種々の置換基を有するテトラゾロピリジン化合物が提案されている。
特表2001−526282号公報
John M. Keith、「One−Step Conversion of Pyridine N−Oxides to Tetrazolo[1,5−a]Pyridines」、Journal of Organic Chemistry、2006、71、p.9540−9543
しかしながら、上記の化合物を有機半導体材料に用いた場合の効果は知られていなかった。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、テトラゾロピリジン化合物の中でも、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環と縮環した化合物は、LUMO準位を低く維持したままHOMO準位を引き上げることができ有機半導体材料として有用であることを見出して、本発明を完成した。
すなわち本発明の化合物は、下記式(1)〜(3)のいずれかで表されることを特徴とする。
Figure 0006883806
[式(1)〜(3)中、Y1及びY2は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。]
1及びY2は、それぞれ独立に、下記式(Y1)〜(Y8)のいずれかで表される複素環であることが好ましい。
Figure 0006883806
[式(Y1)〜(Y8)中、
1は、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、又はハロゲン化アルキル基を表す。
2は、水素原子、又はアルキル基を表す。
p1は0〜2の整数、p2は0〜1の整数、p3は0〜3の整数を表す。
*a、*bの一方が式(1)〜(3)における*1であり、他方が*2である。]
下記式(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)のいずれかで表される構造単位を有する化合物も本発明の範囲に包含される。
Figure 0006883806
[式(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)中、Y1、Y2、Y11及びY12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。]
前記化合物(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)のいずれかで表される構造単位を有する化合物は、下記式(I−1)及び(II−1A)〜(II−1J)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006883806
[式(I−1)及び(II−1A)〜(II−1J)中、
1、Y2、Y11及びY12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。
1は、置換基を有していてもよい芳香族環を表す。
n1及びn2は、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。]
本発明には、式(I)で表される構造単位と、ドナー性ユニットとを有する化合物も含まれる。
Figure 0006883806

[式(I)中、Y1、Y2、Y11及びY12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。]
前記ドナー性ユニットは、式(Dn−1)〜(Dn−15)のいずれかで表される構造単位であることが好ましい。
Figure 0006883806
[式(Dn−1)〜(Dn−15)中、R30は、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素基を表す。R31は、水素原子又は脂肪族炭化水素基を表す。*は結合手を表す。]
前記化合物又は高分子化合物を含む有機半導体材料及び該有機半導体材料を含む有機電子デバイスも本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の化合物は、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環と縮環したテトラゾロピリジン化合物であるため、LUMO準位を低く維持したままHOMO準位を引き上げることができ、有機半導体材料として有用である。
以下、本発明について説明する。
なお、以下「式(x)で表される化合物」を、単に「化合物(x)」という場合がある。また本発明の化合物には、その互変異性体やそれらの塩も含まれ、以下に例示する各成分及び官能基は、それぞれ単独で、或いは組み合わせて使用することができる。
1.化合物
本発明の化合物は、下記式(1)、(2)又は(3)で表される。
Figure 0006883806

[式(1)〜(3)中、Y1及びY2は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。]
1又はY2で表される複素環としては、下記式で表される複素環が挙げられ、中でも、チオフェン環、チアゾール環、ピリジン環、ピロール環、イミダゾール環、フラン環、オキサゾール環が好ましい。式中、R2は、水素原子、又はアルキル基を表す。
Figure 0006883806
1又はY2で表される複素環は、置換基を有していなくともよく、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;脂肪族炭化水素基;アルコキシ基;及びハロゲン化アルキル基から選ばれる1種以上で置換されていることも好ましい。前記ハロゲン原子としては、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、臭素原子が特に好ましい。置換基の置換数は、Y1又はY2で表される各複素環につき1〜2であることが好ましく、1であることが特に好ましい。
前記脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよく、環状であってもよい。前記鎖状脂肪族炭化水素基は、アルキル基;或いはアルケニル基、アルキニル基等の鎖状不飽和脂肪族炭化水素基のいずれであってもよく、アルキル基であることがより好ましい。前記鎖状脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜30であることが好ましく、より好ましくは1〜24、さらに好ましくは1〜20である。
前記アルキル基としては、直鎖状又は分岐鎖状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、1−n−ブチルブチル基、1−n−プロピルペンチル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、6−メチルヘプチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、2,5−ジメチルヘキシル基、n−ノニル基、1−n−プロピルヘキシル基、2−n−プロピルヘキシル基、1−エチルヘプチル基、2−エチルヘプチル基、1−メチルオクチル基、2−メチルオクチル基、6−メチルオクチル基、2,3,3,4−テトラメチルペンチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、1−n−ペンチルペンチル基、1−n−ブチルヘキシル基、2−n−ブチルヘキシル基、1−n−プロピルヘプチル基、1−エチルオクチル基、2−エチルオクチル基、1−メチルノニル基、2−メチルノニル基、3,7−ジメチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−n−ブチルヘプチル基、2−n−ブチルヘプチル基、1−n−プロピルオクチル基、2−n−プロピルオクチル基、1−エチルノニル基、2−エチルノニル基、n−ドデシル基、1−n−ペンチルヘプチル基、2−n−ペンチルヘプチル基、1−n−ブチルオクチル基、2−n−ブチルオクチル基、1−n−プロピルノニル基、2−n−プロピルノニル基、n−トリデシル基、1−n−ペンチルオクチル基、2−n−ペンチルオクチル基、1−n−ブチルノニル基、2−n−ブチルノニル基、1−メチルデシル基、2−メチルデシル基、n−テトラデシル基、1−n−ヘプチルヘプチル基、1−n−ヘキシルオクチル基、2−n−ヘキシルオクチル基、1−n−ペンチルノニル基、2−n−ペンチルノニル基、n−ペンタデシル基、1−n−ヘプチルオクチル基、1−n−ヘキシルノニル基、2−n−ヘキシルノニル基、n−ヘキサデシル基、2−ヘキシルデシル基、1−n−オクチルオクチル基、1−n−ヘプチルノニル基、2−n−ヘプチルノニル基、n−ヘプタデシル基、1−n−オクチルノニル基、n−オクタデシル基、1−n−ノニルノニル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、2−オクチルドデシル基、n−ヘンエイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基、2−デシルテトラデシル基等が挙げられる。
また、前記環状脂肪族炭化水素基(脂環式炭化水素基)は、単環、多環のいずれであってもよい。また、R1の脂環式炭化水素基は、シクロアルキル基、或いはシクロアルケニル基、シクロアルキニル基等の不飽和脂環式炭化水素基のいずれであってもよく、シクロアルキル基であることが好ましい。R1の脂環式炭化水素基の炭素数は、3〜20であることが好ましく、より好ましくは炭素数3〜14である。
1の脂環式炭化水素基としては、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基等の単環式のシクロアルキル基;ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基等の多環式のシクロアルキル基等が挙げられる。
前記アルコキシ基としては、前記アルキル基に−O−が結合した基が挙げられる。前記アルコキシ基の炭素数は1〜30であることが好ましく、より好ましくは1〜24である。
さらに、前記ハロゲン化アルキル基としては、前記アルキル基の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子(特に好ましくはフッ素原子)で置換された基が挙げられる。前記ハロゲン化アルキル基の炭素数は1〜30であり、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜4である。前記ハロゲン化アルキル基としては、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等のペルフルオロアルキル基等が挙げられ、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
1又はY2で表される複素環としては、具体的には、下記式で表される芳香族環が好ましい。
Figure 0006883806
[式(Y1)〜(Y8)中、
1は、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、又はハロゲン化アルキル基を表す。
2は、水素原子、又はアルキル基を表す。
p1は0〜2の整数、p2は0〜1の整数、p3は0〜3の整数を表す。
*a、*bの一方が式(1)〜(3)における*1であり、他方が*2である。]
前記R1で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。
1で表される脂肪族炭化水素基の炭素数は、1〜30であることが好ましく、より好ましくは1〜24、さらに好ましくは1〜20である。R1で表される脂肪族炭化水素基としては、Y1又はY2で表される複素環を置換していてもよい脂肪族炭化水素基と同様の基が挙げられる。
1で表される脂肪族炭化水素アルキル基(好ましくはアルキル基)の炭素数は、1〜30であることが好ましく、より好ましくは1〜24、さらに好ましくは1〜20である。R1で表される脂肪族炭化水素アルキル基(好ましくはアルキル基)としては、Y1又はY2で表される複素環を置換していてもよい脂肪族炭化水素基として例示した脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基)と同様の基が挙げられる。
また、R1で表されるアルコキシ基の炭素数は、1〜30であることが好ましく、より好ましくは1〜24、さらに好ましくは1〜20である。R1で表されるアルコキシ基としては、Y1又はY2で表される複素環を置換していてもよいアルコキシ基と同様の基が挙げられる。
1で表されるハロゲン化アルキル基の炭素数は、1〜30であることが好ましく、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜4である。前記ハロゲン化アルキル基としては、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等のペルフルオロアルキル基等が挙げられ、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
化合物(1)としては、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006883806
式(1)中、Y1及びY2は、式(Y1−1)、(Y1−2)、(Y2−1)、(Y2−2)、(Y3−1)、(Y3−2)、(Y4−1)、(Y4−2)、(Y5−1)、(Y5−2)、(Y6−1)、(Y6−2)、(Y7−1)、(Y7−2)、(Y8−1)又は(Y8−2)で表される複素環を表し、式(Y1−1)、(Y2−1)、(Y3−1)、(Y4−1)、(Y5−1)、(Y6−1)、(Y7−1)又は(Y8−1)で表される複素環が好ましい。また、Y1及びY2は同一であっても同一でなくともよく、同一の複素環であることが好ましい。
また下記式中、R1、R2、p1、p2、p3は上記と同義であり、*1及び*2は、上記式(1)中の*1又は*2に対応する。
Figure 0006883806
中でも、下記表に示す化合物が好ましく、化合物(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)、(1−11)、(1−12)、(1−13)、(1−14)、(1−21)、(1−22)、(1−23)、(1−24)、(1−31)、(1−32)、(1−33)、(1−34)がより好ましく、(1−1)、(1−3)、(1−11)、(1−13)、(1−21)、(1−23)、(1−31)、(1−33)がさらに好ましい。
Figure 0006883806
化合物(2)としては、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006883806
式(2)中、Y1は、式(Y1−1)、(Y1−2)、(Y2−1)、(Y2−2)、(Y3−1)、(Y3−2)、(Y4−1)、(Y4−2)、(Y5−1)、(Y5−2)、(Y6−1)、(Y6−2)、(Y7−1)、(Y7−2)、(Y8−1)又は(Y8−2)で表される複素環を表し、式(Y1−1)、(Y2−1)、(Y3−1)、(Y4−1)、(Y5−1)、(Y6−1)、(Y7−1)又は(Y8−1)で表される複素環が好ましい。
中でも、下記表に示す化合物が好ましく、化合物(2−1)、(2−2)、(2−3)、(2−4)がより好ましく、化合物(2−1)、(2−3)がさらに好ましい。
Figure 0006883806
化合物(3)としては、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006883806
式(3)中、Y2は、式(Y1−1)、(Y1−2)、(Y2−1)、(Y2−2)、(Y3−1)、(Y3−2)、(Y4−1)、(Y4−2)、(Y5−1)、(Y5−2)、(Y6−1)、(Y6−2)、(Y7−1)、(Y7−2)、(Y8−1)又は(Y8−2)で表される複素環を表し、式(Y1−1)、(Y2−1)、(Y3−1)、(Y4−1)、(Y5−1)、(Y6−1)、(Y7−1)又は(Y8−1)で表される複素環が好ましい。
中でも、下記表に示す化合物が好ましく、化合物(3−1)、(3−2)、(3−3)、(3−4)がより好ましく、化合物(3−1)、(3−3)がさらに好ましい。
Figure 0006883806
2.製造方法
本発明の製造方法の概要は、下記スキームで表される。すなわち、本発明の化合物(1)は、化合物(1−X2)を酸化した後(酸化工程:工程1)、得られた化合物(1−X1)に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させることにより製造することができる(環化工程(1):工程2)。同様に、本発明の化合物(2)は、化合物(2−X2)を酸化した後(酸化工程:工程1)、得られた化合物(2−X1)に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させることにより製造することができ(環化工程(1):工程2)、本発明の化合物(3)は、化合物(3−X2)を酸化した後(酸化工程:工程1)、得られた化合物(3−X1)に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させることにより製造することができる(環化工程(1):工程2)。
Figure 0006883806
[上記スキーム中、Y1及びY2はそれぞれ上記と同義である。]
2−1.酸化工程:工程1
上記化合物(1−X2)、(2−X2)又は(3−X2)と、酸化剤とを反応させることにより、化合物(1−X1)、(2−X1)又は(3−X1)を得ることができる。
前記化合物(1−X2)、(2−X2)、及び(3−X2)の具体的構造及び好ましい構造は、化合物(1)、(2)及び(3)の具体的構造及び好ましい構造に対応する。
前記酸化剤としては、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)等の過カルボン酸、過酸化水素を用いることができる。前記酸化剤の量は、化合物(1−X2)、(2−X2)又は(3−X2)1モルに対して、0.1モル以上、10モル以下であることが好ましく、より好ましくは0.5モル以上、5モル以下である。
酸化工程における反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン系溶媒;メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶媒;酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸系溶媒;水;或いはこれらの混合溶媒;が挙げられ、ハロゲン系溶媒が好ましい。
2−2.環化工程:工程2
上記化合物(1−X1)、(2−X1)又は(3−X1)に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させることで、化合物(1)、(2)又は(3)を得ることができる。
前記化合物(1−X1)、(2−X1)、及び(3−X1)の具体的構造及び好ましい構造は、化合物(1)、(2)及び(3)の具体的構造及び好ましい構造に対応する。
前記アジド化合物としては、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、ビス(4−ニトロフェニル)ホスホリルアジド等のジアリールホスホリルアジド;トリメチルシリルアジド(TMSA)等のトリアルキルシリルアジド;等の有機アジド化合物及びナトリウムアジドなどの無機アジド化合物が好ましい。前記有機アジド化合物は、ポリマー担持されていてもよい。中でも、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)及びトリメチルシリルアジド等のトリアルキルシリルアジド化合物が好ましい。
特に、アジド化合物の量は、前記化合物(1−X1)、(2−X1)又は(3−X1)1モルに対して、0.5モル以上、10モル以下であることが好ましく、より好ましくは1モル以上、8モル以下、さらに好ましくは1モル以上、5モル以下である。アジド化合物の量がこの範囲にあると、収率や反応効率が良好である。
前記アジド化合物として、トリアルキルシリルアジド化合物を用いる場合、さらに、スルホニルハライド化合物又はリン酸ハライド化合物を共存させてもよい。
前記スルホニルハライド化合物としては、メタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルクロリド、プロパンスルホニルクロリド、イソプロパンスルホニルクロリド、ブタンスルホニルクロリド、ペンタンスルホニルクロリド、ヘキサンスルホニルクロリド;等のアルキルスルホニルクロリド化合物;ベンゼンスルホニルクロリド、2−メチルベンゼンスルホニルクロリド、3−メチルベンゼンスルホニルクロリド、4−メチルベンゼンスルホニルクロリド、2−クロロベンゼンスルホニルクロリド、3−クロロベンゼンスルホニルクロリド、4−クロロベンゼンスルホニルクロリド、2−ブロモベンゼンスルホニルクロリド、3−ブロモベンゼンスルホニルクロリド、4−ブロモベンゼンスルホニルクロリド、2−ヨードベンゼンスルホニルクロリド、3−ヨードベンゼンスルホニルクロリド、4−ヨードベンゼンスルホニルクロリド、2−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、3−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド、3−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド等のアリールスルホニルクロリド化合物;塩化スルフリル;等のスルホニルクロリド化合物;ノナフルオロブタンスルホン酸フルオリド、フェニルスルホン酸フルオリド等のスルホニルフルオリド化合物;等が挙げられる。中でも、スルホニルクロリド化合物が好ましく、アリールスルホニルクロリド化合物がより好ましく、4−メチルベンゼンスルホニルクロリドがさらに好ましい。
前記スルホニルハライド化合物の量は、前記化合物(1−X1)、(2−X1)又は(3−X1)1モルに対して、0.5モル以上、20モル以下であることが好ましく、より好ましくは1モル以上、15モル以下、さらに好ましくは1モル以上、13モル以下、特に好ましくは1モル以上、10モル以下である。スルホニルハライド化合物の量がこの範囲にあると、収率や反応効率が良好である。
前記リン酸ハライド化合物としては、ジメチルホスホリルクロリド、ジエチルホスホリルクロリド、ジプロピルホスホリルクロリド、ジイソプロピルホスホリルクロリド、ジブチルホスホリルクロリド等のジアルキルホスホリルクロリド化合物;ビス(2,2,2−トリクロロエチル)ホスホリルクロリド等のジハロゲン化アルキルホスホリルクロリド化合物;2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン;ジフェニルホスホリルクロリド、ビス(2−メチルフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(3−メチルフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(4−メチルフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(2−クロロフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(3−クロロフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(4−クロロフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(3,5−ジクロロフェニル)ホスホリルクロリド等のジアリールホスホリルクロリド化合物;1,2−フェニレンホスホロクロリデート;等が挙げられる。中でも、ジハロゲン化アルキルホスホリルクロリド化合物、ジアリールホスホリルクロリド化合物が好ましく、ビス(2,2,2−トリクロロエチル)ホスホリルクロリド、ジフェニルホスホリルクロリドがより好ましい。
前記リン酸ハライド化合物の量は、前記化合物(1−X1)、(2−X1)又は(3−X1)1モルに対して、0.5モル以上、20モル以下であることが好ましく、より好ましくは1モル以上、15モル以下、さらに好ましくは1モル以上、13モル以下、特に好ましくは1モル以上、10モル以下である。リン酸ハライド化合物の量がこの範囲にあると、収率や反応効率が良好である。
アジド化合物を反応させる際に共存させる塩基としては、ピリジン;N−メチルイミダゾール、イミダゾール等のイミダゾール化合物;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属塩化合物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等のアルカリ土類金属塩化合物;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、リチウムイソプロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、リチウムtert−アミルアルコキシド、ナトリウムtert−アミルアルコキシド、カリウムtert−アミルアルコキシド等のアルコキシアルカリ金属化合物;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化金属化合物;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリアリルアミン、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルイミダゾール、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エンなどの3級アミン;等が挙げられる。中でも、ピリジン、イミダゾール化合物、アルカリ金属塩化合物、3級アミンが好ましく、より好ましくはピリジン、N−メチルイミダゾール、炭酸カリウム、トリエチルアミンであり、さらに好ましくはピリジン、炭酸カリウム、トリエチルアミンである。
塩基の量は、前記化合物(1−X1)、(2−X1)又は(3−X1)1モルに対して、0.5モル以上、10モル以下であることが好ましく、より好ましくは1モル以上、8モル以下、さらに好ましくは1モル以上、7モル以下、特に好ましくは1モル以上、5モル以下である。
上記反応時、反応溶媒は用いないことが好ましい。反応溶媒を使用する場合、反応に影響を及ぼさない範囲で使用でき、例えば、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒等を用いることができる。前記エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジオキサンが挙げられる。前記芳香族系溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンが挙げられる。前記エステル系溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルが挙げられる。前記炭化水素系溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンが挙げられる。前記ハロゲン系溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロプロパンが挙げられる。前記ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。前記アミド系溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−(1H)−ピリミジンが挙げられる。また、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、スルホラン等のスルホン系溶媒を用いることができる。
反応温度は、反応収率を高める観点から0℃以上、200℃以下であることが好ましく、30℃以上、180℃以下であることがより好ましく、40℃以上、150℃以下であることがさらに好ましい。反応温度は、マイクロウェーブを用いて調節しても良い。
2−3.化合物(1−X2)、(2−X2)及び(3−X2)の製造
上記化合物(1−X2)、(2−X2)又は(3−X2)としては、市販品を用いてもよいし、下記スキームで表される方法により製造したものを用いてもよい。具体的には、化合物(1−X2)は、化合物(1−X3)と化合物(1−X4)とを反応させ、さらに酸を反応させることにより製造することができる(環化工程(2):工程3)。また、化合物(2−X2)又は(3−X2)は、化合物(2−X3)又は化合物(3−X3)に酸を反応させることにより製造することができ(環化工程(3):工程4)、化合物(2−X4)又は化合物(3−X4)にケトン、カルボン酸誘導体などを反応させることにより製造することもできる(環化工程(4):工程5)。
Figure 0006883806
[上記スキーム中、Y1及びY2はそれぞれ上記と同義である。
また、Rx1〜Rx12は、環形成用官能基を表す。]
前記Rx1〜Rx12で表される環形成用官能基は、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;炭素数5〜7のアルキル基;−OH;−SH;−NHPx1;又は−Mx1(Lx1kxであることが好ましく、前記アルキル基に含まれるメチレン基は、−S−、−O−又は−N(Px1)−に置き換わっていてもよく、前記アルキル基に含まれる水素原子は、−OPx2又は−SPx2に置換されていてもよい。
x1は、アミノ基の保護基を表し、具体的には、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基等のカルバメート系保護基;トリフルオロアセチル基等のアミド系保護基;フタロイル基等のイミド系保護基;p−トルエンスルホニル基、2−ニトロベンゼンスルホニル基等のスルホンアミド系保護基;が挙げられる。中でも、アミノ基の保護基としては、カルバメート系保護基又はスルホンアミド系保護基が好ましく、tert−ブトキシカルボニル基又はp−トルエンスルホニル基が特に好ましい。
x2は、炭素数2〜3のアルキル基を表し、複数(好ましくは2つ)の−OPx2又は−SPx2が1つの炭素原子に結合している場合、複数(好ましくは2つ)のPx2が一緒になって、環を形成していてもよい。
x1は、ホウ素原子又はスズ原子を表す。
x1は、炭素数1〜6のアルキル基、−OH、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基又は炭素数7〜10のアラルキルオキシ基を表し、複数のLx1は、Mx1とともに環を形成していてもよい。
x1で表されるアルキル基としては、R1で表される脂肪族炭化水素基として例示したアルキル基と同様の基が挙げられ、該アルキル基の炭素数は1〜4であることが好ましい。Lx1で表されるアルコキシ基としては、前記R1で表される脂肪族炭化水素基として例示したアルキル基に−O−が結合した基が挙げられ、該アルコキシ基の炭素数は1〜4であることが好ましい。Lx1で表されるアリールオキシ基としては、フェニルオキシ基等が挙げられ、該アリールオキシ基の炭素数は6〜8であることが好ましい。さらにLx1で表されるアラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ基等が挙げられ、炭素数は7〜8であることが好ましい。
kxは、Mx1の種類に応じて2又は3の整数を表す。kxは、Mx1がホウ素原子の場合2であり、Mx1がスズ原子の場合3である。
x1がホウ素原子の場合、*−Mx1(Lx1kxとしては、下記式で表される基等が挙げられる。式中、Rx14は、水素原子、又は、炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは水素原子)を表す。*は結合手を表す。
Figure 0006883806
x1がスズ原子の場合、*−Mx1(Lx1kxとしては、下記式で表される基等が挙げられる。式中、*は結合手を表す。
Figure 0006883806
中でも、上記式(Om−1)、(Om−2)、(Om−5)、(Om−6)で表される基が好ましい。
環化工程(2):工程3では、触媒を共存させてもよい。触媒としては、金属触媒が挙げられ、パラジウム系触媒、ニッケル系触媒、鉄系触媒、銅系触媒、ロジウム系触媒、ルテニウム系触媒などの遷移金属触媒が挙げられる。中でも、パラジウム系触媒が好ましい。
前記パラジウム系触媒としては、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、ヨウ化パラジウム(II)、酸化パラジウム(II)、硫化パラジウム(II)、テルル化パラジウム(II)、水酸化パラジウム(II)、セレン化パラジウム(II)、パラジウムシアニド(II)、パラジウムアセテート(II)、パラジウムトリフルオロアセテート(II)、パラジウムアセチルアセトナート(II)、ジアセテートビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(II)、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム(II)、ジクロロ[1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウム(II)、ジクロロ[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)]パラジウム(II)、ジクロロ[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加体、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加体、ジクロロ[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン](3−クロロピリジル)パラジウム(II)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロ[2,5−ノルボルナジエン]パラジウム(II)、ジクロロビス(エチレンジアミン)パラジウム(II)、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム(II)、ジクロロビス(メチルジフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルアルシン)パラジウム(II)が挙げられる。これらの触媒は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
前記化合物(1−X3)と触媒とのモル比(化合物(1−X3):触媒)は、一般に1:0.0001〜1:0.5程度であり特に限定されないが、収率や反応効率の観点から1:0.001〜1:0.4が好ましく、1:0.005〜1:0.3がより好ましく、1:0.01〜1:0.2がさらに好ましい。
前記触媒には、特定の配位子を配位させてもよい。配位子としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィン、トリ(イソプロピル)ホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート、ビス(tert−ブチル)メチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニル(メチル)ホスフィン、トリフェニスホスフィン、トリス(o−トリル)ホスフィン、トリス(m−トリル)ホスフィン、トリス(p−トリル)ホスフィン、トリス(2−フリル)ホスフィン、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(3−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、2−ジシクロヘキシルホスフィノビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−メチルビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N’−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−ジフェニルホスフィノ−2’−(N,N’−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−(ジ−tert−ブチル)ホスフィノ−2’−(N,N’−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−(ジ−tert−ブチル)ホスフィノビフェニル、2−(ジ−tert−ブチル)ホスフィノ−2’−メチルビフェニル、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、1,2−ビスジフェニルホスフィノエチレン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1,2−エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、2,2’−ビピリジル、1,3−ジフェニルジヒドロイミダゾリリデン、1,3−ジメチルジヒドロイミダゾリリデン、ジエチルジヒドロイミダゾリリデン、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ジヒドロイミダゾリリデン、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)ジヒドロイミダゾリリデン、1,10−フェナントロリン、5,6−ジメチル−1,10−フェナントロリン、バトフェナントロリンが挙げられる。配位子は、一種のみを用いてもよく、二種以上を用いてもよい。
配位子を配位させる場合、触媒と配位子とのモル比(触媒:配位子)は、一般に1:0.5〜1:10程度であり特に限定されないが、収率や反応効率の観点から1:1〜1:8が好ましく、1:1〜1:7がより好ましく、1:1〜1:5がさらに好ましい。
化合物(1−X3)と塩基とのモル比(化合物(1−X3):塩基)は、一般に1:1〜1:10程度であり特に限定されないが、収率や反応効率の観点から1:1.5〜1:8が好ましく、1:1.8〜1:6がより好ましく、1:2〜1:5がさらに好ましい。
環化工程(2):工程3において、化合物(1−X3)と化合物(1−X4)とを反応させた後に、反応させる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
反応溶媒としては、反応に影響を及ぼさない限り特に限定されることはなく、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒等を用いることができる。前記エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、1,4−ジオキサンが挙げられる。前記芳香族系溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンが挙げられる。前記エステル系溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルが挙げられる。前記炭化水素系溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンが挙げられる。前記ハロゲン系溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロプロパンが挙げられる。前記ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。前記アミド系溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル3,4,5,6−テトラヒドロ−(1H)−ピリミジンが挙げられる。また、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、スルホラン等のスルホン系溶媒を用いることができる。
これらの中でも、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミドが特に好ましい。
反応温度は特に限定されないが、反応収率を高める観点から0℃以上、200℃以下であることが好ましい。反応には、マイクロウェーブを使用してもよい。
環化工程(2):工程3としては、例えば下記スキームで表される工程を好ましく採用することができる。
Figure 0006883806
[上記スキーム中、Px1、Px2、Mx1、Lx1、kx、Y1、Y2は上記と同義である。X1はハロゲン原子を表す。]
また、環化工程(3):工程4において、化合物(2−X3)に反応させる酸としては、環化工程(2):工程3において用いられる酸として例示した酸と同様の酸を用いることができ、無機酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
また、環化工程(3):工程4における反応溶媒としては、環化工程(2):工程3において用いられる反応溶媒と同様の溶媒を用いることができ、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミドが特に好ましい。
反応温度は、反応収率を高める観点から0℃以上、200℃以下であることが好ましい。反応には、マイクロウェーブを使用してもよい。
環化工程(3):工程4としては、例えば下記スキームで表される工程を好ましく採用することができる。
Figure 0006883806

[上記スキーム中、Px1、Px2、Y1は上記と同義である。]
さらに、環化工程(4):工程5において用いる酸化剤としては、上記酸化工程:工程1で用いられる酸化剤と同様の酸化剤を用いることができ、メタクロロ過安息香酸等の過カルボン酸が好ましい。
環化工程(4):工程5における反応溶媒としては、酸化工程における反応溶媒と同様の溶媒を用いることができ、ハロゲン系溶媒が好ましい。
工程5としては、例えば下記スキームで表される工程を好ましく採用することができる。
Figure 0006883806

[上記スキーム中、Px1は上記と同義である。]
3.テトラゾロピリジン多量体
本発明の化合物(1)、(2)又は(3)から導かれる構造単位として、式(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)又は(IID)で表される構造単位(以下、単に「構造単位(I)」、「構造単位(IIA)」、「構造単位(IIB)」、「構造単位(IIC)」又は「構造単位(IID)」という場合がある。)を含むテトラゾロピリジン多量体も本発明の技術的範囲に包含される。式(1)、(2)又は(3)から導かれる構造単位を有することで、化合物のLUMOが下がる傾向があり、半導体材料(n型あるいは両極性)として有用である。
Figure 0006883806
[式(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)中、
1、Y2、Y11及びY12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。]
上記構造単位(I)を含む化合物としては、具体的には、下記式(I−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006883806
[式(I−1)中、
11及びY12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。
1は、置換されていてもよい芳香族環を表す。
n1は、1以上の整数を表す。]
上記構造単位(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)のいずれかを含む化合物としては、下記式で表される化合物が挙げられる。中でも、化合物(II−1A)又は化合物(II−1C)が好ましい。
Figure 0006883806
[式(II−1A)〜(II−1J)中、
1、Y2、Y11及びY12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。
1は、それぞれ独立に、置換されていてもよい芳香族環を表す。
n2は、1以上の整数を表す。]
1及びY2は上記と同義であり、Y11及びY12はY1及びY2に含まれる水素原子の1つを結合手とした基を表す。
1で表される芳香族環としては、芳香族炭化水素環、芳香族複素環が挙げられる。
芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられ、ベンゼン環が好ましい。
芳香族複素環としては、下記式で表される芳香族複素環が挙げられ、中でも、チオフェン環、チアゾール環、ピリジン環、ピロール環、イミダゾール環、フラン環、オキサゾール環等が好ましい。式中、R3は、水素原子又はアルキル基を表し、R4は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン化アルキル基を表す。
Figure 0006883806
Figure 0006883806
Figure 0006883806
Figure 0006883806
Figure 0006883806
Figure 0006883806
また、A1で表される芳香族環は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子で置換されていることが好ましい。このハロゲン原子としては、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、臭素原子が特に好ましい。ハロゲン原子の置換数は、1〜2であることが好ましく、1であることが特に好ましい。
1で表される芳香族環は、ハロゲン原子以外の置換基を有していてもよい。ハロゲン原子以外の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。前記アルキル基としては、R1の脂肪族炭化水素基として例示したアルキル基と同様の基が挙げられ、該アルキル基の炭素数は好ましくは1〜30、より好ましくは1〜24である。前記アルコキシ基としては、前記アルキル基に−O−が結合した基が挙げられ、該アルコキシ基の炭素数は好ましくは1〜30、より好ましくは1〜24である。さらに、前記ハロゲン化アルキル基としては、前記アルキル基の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子(特に好ましくはフッ素原子)で置換された基が挙げられ、該ハロゲン化アルキル基の炭素数は好ましくは1〜30、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜4であり、該ハロゲン化アルキル基としては、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等のペルフルオロアルキル基等が挙げられ、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
上記A1で表される芳香族環のうち、芳香族炭化水素環は、2位、又は5位でテトラゾロピリジンのピリジン環と結合していることが好ましく、芳香族複素環は、2位でテトラゾロピリジンのピリジン環と結合していることが好ましい。
1で表される芳香族環としては、下記式で表される芳香族環が好ましい。
Figure 0006883806
[式(Ar1)〜(Ar16)中、
4はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン化アルキル基を表す。
3はそれぞれ独立に、水素原子、又はアルキル基を表す。
n2は0〜2の整数、n3は0〜1の整数、n4は0〜4の整数、n5は0〜3の整数を表す。]
4で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。
4で表されるアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、R3で表されるアルキル基としては、それぞれ上記Y1で表される複素環が有していてもよい脂肪族酸化水素基として例示したアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン化アルキル基と同様の基が挙げられる。
1としては、具体的には、下記式で表される構造単位であることがより好ましい。
また、(Ar1−1)〜(Ar1−2)、(Ar4−1)において、X2は2位に結合していることが好ましく、(Ar3−1)において、X2は4位に結合していることが好ましい。
Figure 0006883806
[式(Ar1−1)〜(Ar16−1)中、
3は、上記と同義である。
5は、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン化アルキル基を表す。
2は、ハロゲン原子を表す。
n6は0〜1の整数、n7は0〜3の整数を表す。n8は0〜2の整数、n9は0〜4の整数を表す。
*は結合手を表す。]
式(Ar1−1)〜(Ar4−1)中、X2で表されるハロゲン原子は、上記R4で表されるハロゲン原子と同様であり、臭素原子又はヨウ素原子が好ましく、臭素原子がより好ましい。
5は、それぞれ、上記R4で表されるアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基と同様であり、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基が好ましい。
n6、n7、n8、n9は0〜1であることが好ましい。
化合物(I−1)としては、例えば、下記式(I−I)で表される化合物が挙げられる。中でも、化合物(I−I−1)〜(I−I−12)が好ましい。
Figure 0006883806
式中、Y40は、式(I)で表される構造を表す。A10及びA11は、式(Ar1−1)〜(Ar15−1)のいずれかで表される構造を表し、A10又はA11としては、式(Ar1−1)又は(Ar1−2)で表される基が好ましく、式(Ar1−2)で表される基がより好ましい。また、A10とA11とが同一であることが好ましい。
Figure 0006883806
ただし、表中、(Y−I−1)〜(Y−I−4)は、それぞれ下記式で表されるユニットを表す。
Figure 0006883806
化合物(II−1)としては、例えば、下記式(II−I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006883806
式中、Y50及びY51は、式(IIA)〜(IID)のいずれかで表される構造を表す。A20は、式(Ar1−1)〜(Ar15−1)のいずれかで表される構造を表し、A20としては、式(Ar1−3)、(Ar3−2)、(Ar13−1)で表される構造が好ましい。
中でも、下記表に示す化合物が好ましく、化合物(II−I−97)〜(II−I−120)がより好ましく、化合物(II−I−98)、(II−I−99)、(II−I−105)、(II−I−108)、(II−I−110)、(II−I−111)、(II−I−117)、(II−I−120)がさらに好ましい。
Figure 0006883806
Figure 0006883806
表中、(Y−II−1)〜(Y−II−12)は、下記式で表されるユニットを表す。
Figure 0006883806
3−1.テトラゾロピリジン多量体の製造方法
上記化合物(I−1)の製造方法の概要は、下記スキームで表される。すなわち化合物(I−1)は、3通りのルートで製造することができる。
ルート1では、化合物(I−X6)と化合物(I−X4)とを反応させて芳香族環を付加した後(芳香族環付加工程(1):工程6)、得られた化合物(I−X5)と酸化剤とを反応させ(酸化工程:工程7)、得られた化合物(I−X2)に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させることにより製造することができる(環化工程(1):工程8)
ルート2では、化合物(I−X3)と化合物(I−X4)とを反応させて芳香族環を付加した後(芳香族環付加工程(1):工程9)、得られた化合物(I−X2)に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させることにより製造することができる(環化工程(1):工程8)。またルート3では、化合物(I−1)は、化合物(I−X1)と化合物(I−X4)とを反応させて芳香族環を付加することにより製造することもできる(芳香族環付加工程(1):工程10)。
Figure 0006883806
[式中、X3は、ハロゲン原子を表す。
1は、Mx1と同義であり、L1はLx1と同義であり、k1はkxと同義であり、A1は上記と同義である。
11、Y12は、上記と同義である。]
また、上記化合物(II−1A)〜(II−1J)の製造方法の概要は、下記スキームで表される。すなわち、化合物(II−1A)〜(II−1J)は、3通りのルートで製造することができる。
ルート1では、化合物(II−X6)と化合物(II−X4)とを反応させて芳香族環を付加した後(芳香族環付加工程(2):工程11)、得られた化合物(II−X5)と酸化剤とを反応させ(酸化工程:工程12)、得られた化合物(II−X2)に塩基の存在下、アジド化合物を反応させることにより製造することができる(環化工程(1):工程1013)
ルート2では、化合物(II−X3)と化合物(II−X4)とを反応させて芳香族環を付加した後(芳香族環付加工程(2):工程14)、得られた化合物(II−X2)に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させることにより製造することができる(環化工程(1):工程13)。
またルート3では、化合物(II−1A)〜(II−1J)は、化合物(II−X1)と化合物(II−X4)とを反応させて芳香族環を付加することにより製造することもできる(芳香族環付加工程(2):工程15)。
Figure 0006883806
ただし、下記式(II)で表される構造は、
Figure 0006883806
下記式(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)のいずれかで表される構造を意味するものとする。
Figure 0006883806
また、下記式(II−X1)で表される構造は、
Figure 0006883806
下記式(IIA−X1)、(IIB−X1)、(IIC−X1)及び(IID−X1)のいずれかで表される構造を意味するものとする。
Figure 0006883806
さらに、下記式(II−X6)で表される構造は、
Figure 0006883806
下記式(IIA−X6)、(IIB−X6)、(IIC−X6)及び(IID−X6)のいずれかで表される構造を意味するものとする。
Figure 0006883806
芳香族環付加工程(1):工程6、9、10
芳香族環付加工程(1):工程6では、化合物(I−X6)と、化合物(I−X4)とを反応させることにより、化合物(I−X5)を製造することができる。
Figure 0006883806
[式中、A1、M1、L1、k1、n1は、上記と同義である。]
本工程で用いられる化合物(I−X6)としては、上記化合物(1−X2)のうち、R1がハロゲン原子である化合物が挙げられる。
芳香族環付加工程(1):工程9では、化合物(I−X3)と、化合物(I−X4)とを反応させることにより、化合物(I−1)を製造することができる。本工程で用いられる化合物(I−X3)としては、上記化合物(1−X1)のうち、R1がハロゲン原子である化合物が挙げられる。
さらに、芳香族環付加工程(1):工程10では、化合物(I−X1)と化合物(I−X4)とを反応させることにより、化合物(I−X2)を製造することができる。本工程で用いられる化合物(I−X1)としては、上記で例示した化合物(1)のうち、R1がハロゲン原子である化合物が挙げられる。
式(I−X4)におけるM1、L1、k1は、式(1−X4−1)におけるMx1、Lx1、kxと同様であり、化合物(I−X4)としては、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006883806
ただし、式中、A20は、式(Ar1−1)〜(Ar16−1)のいずれかで表される構造を表し、A20としては、式(Ar1−2)で表される構造が好ましい。*−M10(L10k10は、式(Om−1)〜(Om−6)のいずれかで表される基を表す。
Figure 0006883806
中でも、下記表に示す化合物が好ましく、より好ましくは化合物(I−X4−I−45)〜(I−X4−I−66)であり、さらに好ましくは化合物(I−X4−I−45)又は(I−X4−I−56)である。
Figure 0006883806
化合物(I−X4)の量は、化合物(I−X6)、化合物(I−X3)又は(I−X1)1モルに対して、0.6〜10モルであることが好ましく、より好ましくは0.8〜6モルである。
さらに、化合物(I−X6)、化合物(I−X3)又は化合物(I−X1)と(I−X4)とを反応させる際には、環化工程(2):工程3で例示した触媒と同様の触媒を同様の条件で用いることができる。前記触媒には、環化工程(2):工程3で例示した配位子と同様の特定の配位子を同様の条件で配位させてもよい。さらに化合物(I−X6)、化合物(I−X3)又は化合物(I−X1)と(I−X4)を反応させる際、環化工程(2):工程3で例示した塩基と同様の塩基を同様の条件で共存させてもよい。
芳香族環付加工程(1):工程6、9、10で用いられる反応溶媒は、環化工程(2):工程3で用いられる反応溶媒と同様であり、同様の条件で用いることができる。
さらに、芳香族環付加工程(1):工程6、9、10の反応温度は環化工程(2):工程3と同様である。
3−2.芳香族環付加工程(2)工程11、14、15
芳香族環付加工程(2)工程11では、化合物(II−X6)と、下記式(II−X4)で表される化合物と反応させることにより、化合物(II−X5)を製造することができる。
Figure 0006883806
[式中、A2、n1は、上記と同義である。X4は、ハロゲン原子を表す。]
芳香族環付加工程(2)工程14では、化合物(II−X3)と、化合物(II−X4)とを反応させることにより、化合物(II−X2)を製造することができる。
また、芳香族環付加工程(2):工程15では、化合物(II−X1)と、式(II−X4)で表される化合物とを反応させることにより、化合物(II−1A)〜(II−1J)を製造することができる。
式(II−X6)、(II−X3)及び(II−X1)中、M10、L10、k10は、それぞれ、式(1−X4−1)におけるMx1、Lx1、kxと同様であり、化合物(II−X6)としては、化合物(1−X2)、(2−X2)又は(3−X2)に、式(Om−1)〜(Om−6)のいずれかで表される基が結合した化合物が挙げられる。化合物(II−X3)としては、化合物(1−X1)、(2−X1)又は(3−X1)に、式(Om−1)〜(Om−6)のいずれかで表される基が結合した化合物が挙げられる。また、化合物(II−X1)としては、化合物(1)、(2)又は(3)に、式(Om−1)〜(Om−6)のいずれかで表される基が結合した化合物が挙げられる。
式(II−X4)におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられ、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が好ましい。化合物(II−X4)としては、下記式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006883806
ただし、式中、A10は、下記式のいずれかで表される単位を表し、X40は、臭素原子又はヨウ素原子を表す。
Figure 0006883806
中でも、下記表に示す化合物が好ましく、化合物(II−X4−I−2)、(II−X4−I−3)、(II−X4−I−9)、(II−X4−I−12)(II−X4−I−14)、(II−X4−I−15)、(II−X4−I−21)、(II−X4−I−24)がより好ましい。
Figure 0006883806
化合物(II−X4)の量は、化合物(II−X6)、化合物(II−X3)又は(II−X1)1モルに対して、0.6〜5モルであることが好ましく、より好ましくは0.8〜3モルである。
化合物(II−X6)、化合物(II−X4)と化合物(II−X3)又は(II−X1)を反応させる際に共存させる触媒は、環化工程(2):工程3で例示した触媒と同様であり、化合物(II−X4)と触媒とのモル比(化合物(II−X4):触媒)は、一般に1:0.0001〜1:1.0程度であり特に限定されないが、収率や反応効率の観点から1:0.001〜1:0.8が好ましく、1:0.005〜1:0.6がより好ましく、1:0.01〜1:0.4がさらに好ましい。
前記触媒には、環化工程(2):工程3で例示した配位子を、同様の条件で配位させてもよい。また、芳香族環付加工程(2):工程11、14、15では、環化工程(2):工程3で例示した塩基を、同様の条件で共存させてもよい。また本工程において、反応溶媒も環化工程(2):工程3と同様の溶媒を同様の条件で用いることができる。さらに反応温度も、環化工程(2):工程3と同様に調整できる。
3−3.酸化工程:工程7、12
化合物(I−X5)又は化合物(II−X5)と、酸化剤とを反応させることにより、化合物(I−X2)又は(II−X2)を得ることができる。前記酸化剤としては、前記酸化工程:工程1で例示した酸化剤と同様の化合物を、同様の条件で用いることができる。また、反応溶媒、反応温度についても、酸化工程:工程1と同様の条件を採用できる。
3−4.環化工程(1):工程8、13
化合物(I−X2)又は(II−X2)に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させることにより、化合物(I−1)又は化合物(II−1)を得ることができる。
前記アジド化合物としては、環化工程(1):工程2で例示したアジド化合物と同様の化合物を、同様の条件で用いることができる。さらに、アジド化合物を反応させる際に共存させる塩基も、環化工程(1):工程2で例示した塩基と同様であり、同様の条件で用いることができる。また、反応溶媒、反応温度についても、環化工程(1):工程2と同様の条件を採用できる。
4.有機半導体材料
本発明の化合物(1)、(2)及び(3)は、LUMO準位を低く維持したままHOMO準位を引き上げることができるとともに、熱安定性が優れ、さらには種々の官能基を付加することも容易であるため、有機半導体材料として優れており、本発明の化合物(1)、(2)又は(3)を用いて得られる有機半導体材料も本発明の技術的範囲に包含される。式(1)、(2)又は(3)から導かれる構造単位(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)を有することで、LUMOが下がる傾向があり、n型あるいは両極性半導体材料として有用である。
前記有機半導体材料としては、式(I)で表される構造単位と、1種又は2種以上のドナー性ユニットとを有する高分子化合物が好ましい。
Figure 0006883806
[式(I)中、Y1、Y2、Y11及びY12は、上記と同義である]
上記化合物(1)〜(3)から導かれる構造単位(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)は電子受容性であり、拡張π共役系でのアクセプター性ユニットとしての機能が期待できるため、1種又は2種以上のドナー性ユニットとを組み合わせてドナー−アクセプター型半導体高分子化合物とすることが好ましく、構造単位(I)とドナー性ユニットとを交互に配置することが好ましい。構造単位(I)とドナー性ユニットとは、芳香族環を介して結合していてもよい。前記構造単位(I)としては、上記式(Y−I−1)〜(Y−I−4)で表されるユニット(構造単位)が好ましく、式(Y−I−1)で表される構造単位が特に好ましい。また前記高分子化合物には、式(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)で表される構造単位の1種又は2種以上が含まれていてもよい。こうした高分子化合物は、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜トランジスタ素子等の有機エレクトロデバイス、有機半導体材料、光電変換素子、有機電子デバイス、太陽電池、太陽電池モジュール用途等に有用である。
前記ドナー性ユニットとしては、下記式(Dn−1)〜(Dn−15)で表される構造単位(基)が挙げられる。
Figure 0006883806
[式(Dn−1)〜(Dn−15)中、R30は、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素基を表す。R31は、水素原子又は脂肪族炭化水素基を表す。*は結合手を表す。]
30又はR31で表される脂肪族炭化水素基は、Y1で表される複素環を置換していてもよい脂肪族炭化水素基として例示した基と同様であり、炭素数1〜30であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜24、さらに好ましくは炭素数1〜20である。
本発明の高分子化合物は、例えば、上述した式(I−X1)で表される化合物と、式(5)で表される化合物とを反応させることにより製造することができる(以下、化合物(1)と化合物(5)を反応させる工程を「カップリング工程」という場合がある。)。
Figure 0006883806
[式中、A1、M1、L1、k1、Y11、Y12、X3は上記と同義であり、X3はハロゲン原子を表す。
6は、ドナー性ユニットを表す
n10は、0又は1の整数を表す。
nxは、1以上の整数を表す。]
6は、上記式(Dn−1)〜(Dn−12)のいずれかで表される基であることが好ましく、(Dn−4)、(Dn−6)及び(Dn−7)のいずれかで表される基であることがより好ましい。
3のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、臭素原子が好ましい。
n10は、0であることが好ましい。
化合物(I−X1)と、化合物(5)のモル比は、1:99〜99:1の範囲であることが好ましく、20:80〜80:20の範囲であることが好ましく、40:60〜60:40の範囲であることが好ましい。
カップリング工程における触媒としては、環化工程(2):工程3で例示した触媒と同様の触媒を同様の条件で用いることができる。前記触媒には、環化工程(2):工程3で例示した配位子と同様の特定の配位子を同様の条件で配位させてもよい。さらに環化工程(2):工程3で例示した塩基と同様の塩基を同様の条件で共存させてもよい。
カップリング工程で用いられる反応溶媒は、環化工程(2):工程3で用いられる反応溶媒と同様であり、同様の条件で用いることができる。さらに、カップリング工程の反応温度は環化工程(2):工程3と同様である。
上記本発明の化合物は、電子受容性が高く、LUMO準位を低く維持したままHOMO準位を引き上げることができるため、有機電子デバイス、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜トランジスタ素子等の有機エレクトロデバイス、有機半導体材料、光電変換素子、有機電子デバイス、太陽電池、太陽電池モジュール用途等に有用である。
本願は、2016年3月9日に出願された日本国特許出願第2016−046299号に基づく優先権の利益を主張するものである。2016年3月9日に出願された日本国特許出願第2016−046299号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
合成例1:2−(2,2−ジメトキシエチルアミノ)メチルチオフェンの合成
Figure 0006883806
3ッ口フラスコに2-thiophenecarboxyaldehyde(2.2g,20mmol)、aminoacetaldehydedimethylacetal(2.2g,20mmol)、p-toluenesulfonsulfonicacid(10mg)、および無水エタノール(20mL)を入れ,90℃で4時間撹拌した。反応終了後、水素化ホウ素ナトリウム(760mg,20mmol)を入れさらに2時間加熱撹拌した。水を加え反応停止させたのち、酢酸エチル(AcOEt)により抽出を行った。溶媒を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(hexane/AcOEt=1:1)を用いて精製し、目的化合物を4g得た。
合成例2:2−(2,2−ジメトキシエチル−p−トルエンスルホニルアミノ)メチルチオフェンの合成
Figure 0006883806
2口フラスコにチオフェン誘導体(4.0g,20mmol)、ピリジン(4.7g,60mmol)、および無水ジクロロメタン(20mL)中、0℃で塩化トルエンスルフォン酸(4.6g,24mmol)を加え6時間撹拌した。反応終了後,水を加え反応停止させたのち,ジクロロメタンにより抽出を行った。溶媒を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(hexane/AcOEt=1:1)を用いて精製し、目的化合物を5.5g(77%)得た。
合成例3:チエノ[3,2−c]ピリジンの合成(工程4)
Figure 0006883806
100mLフラスコにチオフェン(5.5g,15mmol)、塩酸(5mL)、およびジオキサン(20mL)を入れ、100℃で22時間加熱撹拌した。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し、ジクロロメタンにより抽出を行った。溶媒を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(hexane/AcOEt=1:1)を用いて精製、目的化合物を1.37g(66%)得た。
合成例4:チエノ[3,2−c]ピリジン−N−オキシドの合成(工程1)
Figure 0006883806
ナスフラスコにチエノピリジン(Thienopyridine)(1.37g,10mmol)、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)(2.6g,15mmol)、および無水ジクロロメタン(50mL)を入れ、−5℃で2日撹拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え有機層をジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH=20:1)を用いて精製しチエノ[3,2−c]ピリジン−N−オキシド(Thienopyridine N-oxide)を0.52g(収率34%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.29 (d, J =5.5 Hz, 1H), 7.66 (d, J =5.5 Hz, 1H), 7.72 (d, J =7.0 Hz, 1H), 8.17 (dd, J =1.6, 7.0 Hz, 1H), 8.76 (d, J =1.6 Hz, 1H).
実施例1:チエノテトラゾロピリジン(化合物(Tz−1))の合成(工程2)
Figure 0006883806
ねじ口試験管にチエノ[3,2−c]ピリジン−N−オキシド(Thienopyridine N-oxide)(520mg,3.45mmol)、ジフェニルリン酸アジド(DPPA)(4.7g,17mmol)、および無水ピリジン(75mL,6.9mmol)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で24時間撹拌した。反応液を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH=50:1)により精製することにより、チエノテトラゾロピリジン(Thienotetrazolopyridine)(化合物(Tz−1))を288mg(収率47%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.61 (d, J =7.3 Hz, 1H), 7.83 (d, J =5.4 Hz, 1H), 8.10 (d, J =5.4 Hz, 1H), 8.66 (d, J =7.3 Hz, 1H)
合成例5:2−トリブチルスタンニルチエノ[3,2−c]ピリジンの合成
Figure 0006883806
2口フラスコにチエノピリジン(Thienopyridine)(400mg,3mmol)、および無水テトラヒドロフラン(30mL)中、−78℃でジイソプロピルアミン(0.21mL,5.4mmol)、ブチルリチウム(2.6M,1.7mL)より発生させたリチウムジイソプロピルアミド(LDA)を加え1時間撹拌した。塩化トリブチルスズ(1.3mL,4.8mmol)を加え室温でさらに2時間撹拌した。水を加え反応停止させたのち、ジエチルエーテルにより抽出を行った。溶媒を濃縮しアルミナカラムクロマトグラフィー(hexane/AcOEt=1:1)を用いて精製し、目的化合物を1.83g定量的に得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.76-0.95 (m, 9H), 1.20-1.41 (m, 12H), 1.49-1.69 (m, 6H), 7.47 (s, 1H), 7.79 (d, J =5.5 Hz, 1H), 8.35 (d, J =5.5 Hz, 1H), 9.09 (s, 1H)
合成例6:1,4−ビス(ヘキシルオキシ)−2,5−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−2−イル)ベンゼンの合成(工程11)
Figure 0006883806
耐圧試験管に2,5-dibromo-1,4-hexyloxybenzene(143mg,0.33mmol)、2-stannylthienopyridine(425mg,1.0mmol)、Pd(PPh34(38mg,0.033mmol)、および無水トルエン(2mL)を入れ、マイクロウェーブ反応装置を用い180℃で10分撹拌した。反応終了後、溶媒を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5:1)を用いて精製し目的物(黄色固体)を71mg(収率38%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.87 (t, J =7.2 Hz, 3H), 1.28-1.40 (m, 4H), 1.90-1.99 (m, 2H), 4.16 (t, J =6.5 Hz, 2H), 7.34 (s, 1H), 7.76 (d, J =5.5 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 8.42 (d, J =5.5 Hz, 1H), 9.08 (s, 1H)
合成例7:1,4−ビス(ヘキシルオキシ)−2,5−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−N−オキシド−2−イル)ベンゼンの合成(工程12)
Figure 0006883806
mCPBAを1.5当量から3.0当量へと変更し、反応温度を室温、反応時間を14時間とした以外、合成例4と同様にして合成を行った(230mg,51%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.87 (t, J =7.2 Hz, 3H), 1.28-1.40 (m, 4H), 1.90-1.99 (m, 2H), 4.16 (t, J =6.5 Hz, 2H), 7.34 (s, 1H), 7.76 (d, J =5.5 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 8.42 (d, J =5.5 Hz, 1H), 9.08 (s, 1H)
実施例2:1,4−ビス(ヘキシルオキシ)−2,5−ビス(チエノテトラゾロピリジン−2−イル)ベンゼン(化合物(Tz−2))の合成(工程12)
Figure 0006883806
DPPAを10当量、ピリジンを4当量とした以外は実施例1と同様にして化合物(Tz−2)の合成を行った(21mg,16%)。
合成例8:4,4’−ジヘキシル−5,5’−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−2−イル)ジチオフェンの合成(工程11)
Figure 0006883806
スズ体の原料を2.5当量とした以外、合成例6と同様にして合成を行った(53mg,14%)。
合成例9:4,4’−ジヘキシル−5,5’−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−N−オキシド−2−イル)ジチオフェンの合成(工程12)
Figure 0006883806
mCPBAを1.5当量から3.0当量へと変更し反応温度を室温、反応時間を2日とした以外、合成例4と同様にして合成を行った(57mg,98%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.79-0.90 (m, 3H), 1.16-1.44 (m, 6H), 1.52-1.69 (m, 2H), 2.78 (t, J = 7.9 Hz, 2H),7.29 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.71 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.16 (d, J =5.5 Hz, 1H), 8.74 (s, 1H)
実施例3:4,4’−ジヘキシル−5,5’−ビス(チエノテトラゾロピリジン−2−イル)ジチオフェン(化合物(Tz−3))の合成(工程13)
Figure 0006883806
DPPAを10当量,ピリジンを4当量とした以外は実施例1と同様にして化合物(Tz−3)の合成を行った(33mg,54%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (t, J =7.4 Hz, 3H), 1.30-1.46 (m, 6H), 1.68-1.78 (m, 2H), 2.86 (t, J = 7.9 Hz, 2H),7.13 (s, 1H), 7.56 (d, J =7.3 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H), 8.65 (d, J =7.3 Hz, 1H)
合成例10:1,3−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−2−イル)−6,7−ジブチル−ナフト[2,3−b]チオフェン−4,9−ジオンの合成(工程11)
Figure 0006883806
合成例6と同様にして合成を行った(220mg,quant.)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.90 (t, J =7.4 Hz, 3H), 1.29-1.38 (m, 2H), 1.57-1.76 (m, 2H), 2.75 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 7.80 (d, J =5.5 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.51 (d, J=5.5 Hz, 1H), 9.17 (s, 1H).
合成例11:1,3−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−N−オキシド−2−イル)−6,7−ジブチル−ナフト[2,3−b]チオフェン−4,9−ジオンの合成(工程12)
Figure 0006883806
mCPBAを1.5当量から3.0当量へと変更し反応温度を室温、反応時間を2日とした以外は、合成例4と同様にして合成を行った(134mg,58%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.90 (br t, 3H), 1.29-1.38 (br m, 2H), 1.57-1.76 (br m, 2H), 2.75 (br t, 2H), 7.80 (br d, 1H), 8.08 (br s, 1H), 8.38 (br s, 1H), 8.44 (br d, 1H), 8.99 (s, 1H).
実施例4:1,3−ビス(チエノテトラゾロピリジン−2−イル)−6,7−ジブチル−ナフト[2,3−b]チオフェン−4,9−ジオン(化合物(Tz−4))の合成(工程13)
Figure 0006883806
DPPAを10当量、ピリジンを4当量とした以外は実施例1と同様にして化合物(Tz−4)の合成を行った(39mg,28%)。
合成例12:ジチエノピリジン−N−オキシドの合成(工程1)
Figure 0006883806
ジチエノピリジン(Dithienopyridine)を論文(Synthesis, 1989, 2, 130.)を参考に合成した。次いで、原料をチエノピリジン(thienopyridine)からジチエノピリジン(dithienopyridine)へと変更し、反応温度を室温、反応時間を2日とした以外は、合成例4と同様にして合成を行った(338mg,80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.40 (d, J =5.5 Hz, 1H), 7.57 (d, J =5.5 Hz, 1H), 7.61 (d, J =5.5 Hz, 1H), 7.98 (d, J =5.5 Hz, 1H), 8.85 (s, 1H).
実施例5:ジチエノテトラゾロピリジン(化合物(Tz−5))の合成(工程2)
Figure 0006883806
実施例1と同様にして化合物(Tz−5)の合成を行った(94mg,81%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.70 (d, J =5.5 Hz, 1H), 7.76 (d, J =5.5 Hz, 1H), 8.08 (d, J =5.5 Hz, 1H), 8.12 (d, J =5.5 Hz, 1H).
合成例13:1,3−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−2−イル)−6,7−ジヘキシル−ナフト[2,3−b]チオフェン−4,9−ジオンの合成(工程11)
Figure 0006883806
合成例6と同様にして合成を行った(103mg,51%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (t, J =7.4 Hz, 3H), 1.27-1.44 (m, 6H), 1.59-1.69 (m, 2H), 2.74 (t, J = 7.9 Hz, 2H),7.80 (d, J =5.5 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.51 (d, J =5.5 Hz, 1H), 8.17 (s, 1H).
合成例14:1,3−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−N−オキシド−2−イル)−6,7−ジヘキシル−ナフト[2,3−b]チオフェン−4,9−ジオンの合成(工程12)
Figure 0006883806
mCPBAを1.5当量から3.0当量へと変更し反応時間を2日とした以外は、合成例4と同様にして合成を行った(47mg,44%)。
δ 0.88 (m, 3H), 1.27-1.44 (m, 6H), 1.59-1.69 (m, 2H), 2.75 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 7.39 (br d, 1H), 7.53 (br d, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.89 (s, 1H).
実施例6:1,3−ビス(チエノテトラゾロピリジン−2−イル)−6,7−ジヘキシル−ナフト[2,3−b]チオフェン−4,9−ジオン(化合物(Tz−10))の合成(工程13)
Figure 0006883806
DPPAを10当量、ピリジンを10当量とした以外は、実施例1と同様にして化合物(Tz−10)の合成を行った(22mg,44%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (t, J =7.4 Hz, 3H), 1.27-1.44 (m, 6H), 1.59-1.69
(m, 2H), 2.77 (t, J = 7.9 Hz, 2H),7.63 (d, J =7.7 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.73 (d, J =7.7 Hz, 1H).
合成例15:4,9−ビス(チエノ[3,2−c]ピリジン−N−オキシド−2−イル)−N,N−ジエチルヘキシル−1,2,3,6,7,8−ヘキサヒドロピレン−2,7−ジアザ−1,3,6,8−テトラオンの合成
Figure 0006883806
mCPBAを1.5当量から3.0当量へと変更し反応時間を2日とした以外は、合成例4と同様にして合成を行った。(98mg,77%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.76-1.00 (m, 6H), 1.14-1.45 (m, 8H), 1.74-1.97 (m, 2H), 4.05 (m, 2H), 7.35 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.75 (d, J =6.3 Hz, 2H), 8.23 (d, J =6.3 Hz, 2H), 8.76 (s, 1H).
実施例7:4,9−ビス(チエノテトラゾロピリジン−2−イル)−N,N−ジエチルヘキシル−1,2,3,6,7,8−ヘキサヒドロピレン−2,7−ジアザ−1,3,6,8−テトラオン(化合物(Tz−11))の合成
Figure 0006883806

DPPAを10当量,ピリジンを4当量とした以外は、実施例1と同様にして合成を行った(39mg,28%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.76-1.00 (m, 12H), 1.14-1.45 (m, 16H), 1.74-1.97 (m, 4H), 4.05 (m, 2H), 7.65 (d, J =7.2 Hz, 2H), 8.16 (s, 2H), 8.74 (d, J =7.2 Hz, 2H), 8.84 (s, 2H)
合成例16:ジブロモジチエノピリジンの合成
Figure 0006883806

2口フラスコにジチエノピリジン(Dithienopyridine)(100mg,0.5mmol)、および無水THF(10mL)中、−78℃でブチルリチウム(2.6M,0.7mL)を加え1時間撹拌したのち、臭素(0.06mL,1.1mmol)を加え室温でさらに2時間撹拌した。水を加え反応停止させたのち、ジエチルエーテルにより抽出を行った。溶媒を濃縮しカラムクロマトグラフィー(hexane/AcOEt=1:1)を用いて精製し,目的化合物を得た。(110mg,62%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.50 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 8.90 (s, 1H).
合成例17:ジブロモジチエノピリジン−N−オキシドの合成
Figure 0006883806
反応温度を室温、反応時間を2日とした以外、合成例4と同様にして合成を行った(228mg,42%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.35 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.59 (s, 1H).
実施例8:ジブロモジチエノテトラピリジンの合成
Figure 0006883806
実施例1と同様にして合成を行った(55mg,28%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.07 (s, 1H), 8.08 (s, 1H).
合成例18:2,6−ビス(トリメチルスタンニル−ジチオフェン(BDT−SnMe3)の合成
Figure 0006883806
2口フラスコにベンゾジチオフェン誘導体(360mg,0.59mmol)、および無水THF(20mL)を入れ、−78℃でブチルリチウム(2.6M,0.5mL)を加え1時間撹拌した。その後塩化トリメチルスズ(1M,1.48mL)を加え室温でさらに3時間撹拌した。水を加え反応停止させたのち、ジエチルエーテルにより抽出を行った。溶媒を濃縮しアルミナカラムクロマトグラフィー(hexane/AcOEt=1:1)を用いて精製し、GPCにより目的化合物を332mg(72%)得た。
実施例9:高分子化合物の合成
Figure 0006883806
耐圧試験管にジブロモジチエノテトラゾロピリジン(10mg,0.025mmol)、BDT−SnMe3(1.0等量)、Pd2(dba)3(5mol%)、P(o−tol)3(20mol%)および無水トルエン(4mL)、DMF(1mL)を入れ、80℃で2日加熱撹拌した。反応終了後、メタノールで再沈殿を行い、得られた固体はソックスレー抽出した(メタノール、アセトン、塩化メチレン、クロロホルム)。そのうちクロロホルム抽出分の溶媒を濃縮し目的物(赤色固体)を11mg(M=2300,M/M=1.47)得た。このポリマーは溶解性が高いので、分取GPCを使い高分子量成分だけ回収した。フラクション1(Fr1)は、M=8900,M/M=1.49,フラクション2(Fr2)は、M=4800,M/M=1.40であった。
密度汎関数法によるシミュレーション
下記式で表される化合物について、それぞれ、密度汎関数法によるシミュレーションを行って、LUMO準位、HOMO準位を計算した。結果を表9に示す。
なお、溶解性の関係から、上記化合物の合成は長鎖の置換基の化合物について行った。一方、エネルギー準位(HOMO/LUMO)は置換基の長短で大きく変わらないところ、分子の数が増加すると計算時間に長時間を要するため、シミュレーションは短鎖の置換基の化合物について行うこととした。
Figure 0006883806
Figure 0006883806
Figure 0006883806
上記シミュレーションにより、本発明の化合物は、LUMO準位を低く維持したままバンドギャップを縮めることができており、有機半導体材料として有用であることが明らかになった。また、化合物(Tz−13)と化合物(Tx−1)の比較から、本発明の化合物は、LUMOを下げる効果があり、半導体材料(n型)として優れることが明らかになった。
FET測定
上記化合物(Tz−11)を、1×10-3mg/mLの濃度となるようにクロロホルムに溶解し、HMDS(ヘキサメチルジシロキサン)処理したSiO2/Si基板にスピンコート(1000rpm、1分)することで、ボトムゲート−ボトムコンタクト型のFET素子を作製し、FET測定を行った。
Figure 0006883806
本発明の化合物は、電子受容性が高く、LUMO準位を低く維持したままHOMO準位を引き上げることができるため、有機電子デバイス、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜トランジスタ素子等の有機エレクトロデバイス、有機半導体材料、光電変換素子、有機電子デバイス、太陽電池、太陽電池モジュール用途等に有用である。

Claims (8)

  1. 下記式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物。
    Figure 0006883806

    [式(1)〜(3)中、Y1及びY2は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表し、
    1 及びY 2 は、それぞれ独立に、下記式(Y1)〜(Y8)のいずれかで表される。
    Figure 0006883806

    [式(Y1)〜(Y8)中、
    1 は、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、又はハロゲン化アルキル基を表す。
    2 は、水素原子、又はアルキル基を表す。
    p1は0〜2の整数、p2は0〜1の整数、p3は0〜3の整数を表す。
    *a、*bの一方が式(1)〜(3)における*1であり、他方が*2である。]
  2. 下記式(I−1)及び(II−1A)〜(II−1J)のいずれかで表される化合物。
    Figure 0006883806

    [式(I−1)及び(II−1A)〜(II−1J)中、
    1 、Y 2 、Y 11 及びY 12 は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。
    1 は、置換基を有していてもよい芳香族環を表す。
    n1及びn2は、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。]
  3. 式(I)で表される構造単位と、1種又は2種以上のドナー性ユニットとを有する高分子化合物。
    Figure 0006883806

    [式(I)中、Y 11及びY12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。]
  4. 前記ドナー性ユニットが、式(Dn−1)〜(Dn−15)のいずれかで表される構造単位である請求項に記載の高分子化合物。
    Figure 0006883806

    [式(Dn−1)〜(Dn−15)中、R30は、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素基を表す。R31は、水素原子又は脂肪族炭化水素基を表す。*は結合手を表す。]
  5. 請求項1若しくは2に記載の化合物又は請求項3若しくは4に記載の高分子化合物を含む有機半導体材料。
  6. 下記式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物を含む有機半導体材料
    Figure 0006883806

    [式(1)〜(3)中、Y 1 及びY 2 は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。]
  7. 下記式(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)のいずれかで表される構造単位を有する化合物を含む有機半導体材料
    Figure 0006883806

    [式(I)、(IIA)、(IIB)、(IIC)及び(IID)中、Y 1 、Y 2 、Y 11 及びY 12 は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を1個以上含む5員又は6員の複素環を表す。]
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の有機半導体材料を含む有機電子デバイス。
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