JP7320784B2 - 化合物の結合物、及び有機半導体材料 - Google Patents
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Description
また、下記式(1)で表される化合物またはその結合物は、下記式(2)で表される化合物またはその結合物をハロゲン化した後、アジド化合物を反応させることによっても製造できる。
下記式(2)中、R1は、水素原子、または式(1)のテトラゾロピリジン部と共役π電子系を構成する基を表し、該基は連結部、又は連結部を有していてもよい有機基を有していてもよい。R1を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。A1は、-CN、マロノニトリル、-CF3、-CHO、-COORa、-SO2Ra、および-SO2-ORaよりなる群から選ばれる少なくとも1つを表す。但し、式中、Raは連結部、又は連結部を有していてもよい有機基を表す。A1を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。mは、0~3の整数、nは、1~4の整数を表す。但し、m+nは4である。なお式(2)で表される化合物は、複数が前記連結部で結合して結合物を形成してもよく、連結部同士は直接結合を形成する。下記式(1)中、R1、A1、m、nは、上記と同義である。
本発明の化合物は、下記式(1)で表される。
A1は、-CN、マロノニトリル、-CF3、-CHO、-COORa、-SO2Ra、および-SO2-ORaよりなる群から選ばれる少なくとも1つを表す。但し、式中、Raは連結部、又は連結部を有していてもよい有機基を表す。A1を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
mは、0~3の整数、nは、1~4の整数を表す。但し、m+nは4である。
なお式(1)で表される化合物は、複数が前記連結部で結合して結合物を形成してもよく、連結部同士は直接結合を形成する。]
上記A1は、電子求引性を示す置換基である。
上記A1は、-CN、マロノニトリル、-CF3、-CHO、-COORa、-SO2Ra、および-SO2-ORaよりなる群から選ばれる少なくとも1つを表し、-CNが好ましい。
上記式(1)において、nは、1~4の整数であり、好ましくは1または2、より好ましくは1である。
上記-COORa、-SO2Ra、-SO2-ORaにおいて、Raは連結部、又は連結部を有していてもよい有機基を表す。連結部Ra及び有機基Raについては、後で説明する。
上記-COORa、-SO2Ra、-SO2-ORaにおいて、Ra以外の部分、即ち、-COO-、-SO2-、-SO2-O-の部分を、以下、結合基という。
上記R1は、水素原子、または式(1)のテトラゾロピリジン部と共役π電子系を構成する基を表し、該基は連結部、又は連結部を有していてもよい有機基を有していてもよい。R1を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
上記式(1)において、mは、0~3の整数であり、好ましくは1または2、より好ましくは1である。
上記式(1)のテトラゾロピリジン部と共役π電子系を構成する基は、具体的には、-C≡C-Rb、-CRb=CRb 2、および置換されていてもよい芳香族環よりなる群から選ばれる少なくとも1つが好ましく、より好ましくは-C≡C-Rbまたは置換されていてもよい芳香族環である。
上記-C≡C-Rb、-CRb=CRb 2において、Rbは水素原子、連結部、又は連結部を有していてもよい有機基を表す。複数のRbを有する場合は、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。連結部Rb及び有機基Rbについては、後で説明する。
上記-C≡C-Rb、-CRb=CRb 2において、Rb以外の部分、即ち、-C≡C-、-C=C-の部分を、以下、結合基という。
上記芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環等が挙げられ、ベンゼン環が好ましい。
上記芳香族複素環としては、例えば、下記式で表される含窒素芳香族複素環、含硫黄芳香族複素環、含酸素芳香族複素環等が挙げられ、これらは2つ以上のヘテロ原子を環構成原子として有していてもよく、該2つ以上のヘテロ原子は同一であってもよく異なっていてもよい。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、好ましくは臭素原子またはヨウ素原子であり、より好ましくは臭素原子である。
上記ハロゲン原子の置換数は、1または2が好ましく、1が特に好ましい。
上記ハロゲン原子以外の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、-Mx1(Lx1)kx等が挙げられる。
上記アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、1-n-ブチルブチル基、1-n-プロピルペンチル基、1-エチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、3-エチルヘキシル基、4-エチルヘキシル基、1-メチルヘプチル基、2-メチルヘプチル基、6-メチルヘプチル基、2,4,4-トリメチルペンチル基、2,5-ジメチルヘキシル基、n-ノニル基、1-n-プロピルヘキシル基、2-n-プロピルヘキシル基、1-エチルヘプチル基、2-エチルヘプチル基、1-メチルオクチル基、2-メチルオクチル基、6-メチルオクチル基、2,3,3,4-テトラメチルペンチル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、n-デシル基、1-n-ペンチルペンチル基、1-n-ブチルヘキシル基、2-n-ブチルヘキシル基、1-n-プロピルヘプチル基、1-エチルオクチル基、2-エチルオクチル基、1-メチルノニル基、2-メチルノニル基、3,7-ジメチルオクチル基、n-ウンデシル基、1-n-ブチルヘプチル基、2-n-ブチルヘプチル基、1-n-プロピルオクチル基、2-n-プロピルオクチル基、1-エチルノニル基、2-エチルノニル基、n-ドデシル基、1-n-ペンチルヘプチル基、2-n-ペンチルヘプチル基、1-n-ブチルオクチル基、2-n-ブチルオクチル基、1-n-プロピルノニル基、2-n-プロピルノニル基、n-トリデシル基、1-n-ペンチルオクチル基、2-n-ペンチルオクチル基、1-n-ブチルノニル基、2-n-ブチルノニル基、1-メチルデシル基、2-メチルデシル基、n-テトラデシル基、1-n-ヘプチルヘプチル基、1-n-ヘキシルオクチル基、2-n-ヘキシルオクチル基、1-n-ペンチルノニル基、2-n-ペンチルノニル基、n-ペンタデシル基、1-n-ヘプチルオクチル基、1-n-ヘキシルノニル基、2-n-ヘキシルノニル基、n-ヘキサデシル基、2-ヘキシルデシル基、1-n-オクチルオクチル基、1-n-ヘプチルノニル基、2-n-ヘプチルノニル基、n-ヘプタデシル基、1-n-オクチルノニル基、n-オクタデシル基、1-n-ノニルノニル基、n-ノナデシル基、n-エイコシル基、2-オクチルドデシル基、n-ヘンエイコシル基、n-ドコシル基、n-トリコシル基、n-テトラコシル基、2-デシルテトラデシル基等が挙げられる。
上記アルコキシ基としては、上記アルキル基に-O-が結合した基が挙げられる。
上記アルコキシ基の炭素数は、好ましくは炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~24である。
上記ハロゲン化アルキル基としては、上記アルキル基の水素原子が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子(特に好ましくはフッ素原子)で置換された基が挙げられる。
上記ハロゲン化アルキル基の炭素数は、好ましくは炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~10、さらに好ましくは炭素数1~4である。
上記ハロゲン化アルキル基としては、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等のペルフルオロアルキル基等が挙げられ、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
Mx1は、ホウ素原子またはスズ原子を表す。
Lx1は、炭素数1~6のアルキル基、-OH、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、または炭素数7~10のアラルキルオキシ基を表し、複数のLx1は、Mx1とともに環を形成していてもよい。
Lx1で表されるアルキル基の炭素数は1~4が好ましい。
Lx1で表されるアルコキシ基としては、前記アルキル基に-O-が結合した基が挙げられ、該アルコキシ基の炭素数は1~4が好ましい。
Lx1で表されるアリールオキシ基としては、フェニルオキシ基等が挙げられ、該アリールオキシ基の炭素数は6~8が好ましい。
Lx1で表されるアラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ基等が挙げられ、該アラルキルオキシ基の炭素数は7または8が好ましい。
kxは、Mx1の種類に応じて2または3を表す。kxは、Mx1がホウ素原子の場合2であり、Mx1がスズ原子の場合3である。
R3は、水素原子またはアルキル基を表す。
p1は、0~3の整数、p2は、0~2の整数、p3は、0~5の整数、p4は、0~4の整数を表す。]
X2は、連結部Rc、又は連結部を有していてもよい有機基Rcを表す。
p5は、0~2の整数、p6は、0または1、p7は、0~4の整数、p8は、0~3の整数、p9は、0~3の整数、p10は、0~2の整数、p11は、0~5の整数、p12は、0~4の整数を表す。
*は結合手を表す。]
上述した様に、Ra、Rb、Rc、R2、X2は連結部、又は連結部を有する有機基であってもよい。
脂肪族炭化水素基は、直鎖状、又は分岐鎖状のいずれであってもよい。
上記脂肪族炭化水素基は、アルキル基、或いはアルケニル基、アルキニル基等の不飽和脂肪族炭化水素基のいずれであってもよく、アルキル基が好ましい。
上記脂肪族炭化水素基の炭素数は、1~24が好ましく、より好ましくは炭素数1~20である。
脂環式炭化水素基は、単環、多環のいずれであってもよい。
上記脂環式炭化水素基は、シクロアルキル基、或いはシクロアルケニル基、シクロアルキニル基等の不飽和脂環式炭化水素基のいずれであってもよく、シクロアルキル基が好ましい。
上記脂環式炭化水素基の炭素数は3~20が好ましく、より好ましくは炭素数3~14である。
上記脂環式炭化水素基としては、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基等の単環式のシクロアルキル基;ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基等の多環式のシクロアルキル基等が挙げられる。
芳香族基としては、上記R1で例示の芳香族環であってもよいが、アクセプターユニットであるのが好ましく、例えば、下記式(Ar1-1k)~(Ar17-1k)のいずれかで表される構造が挙げられる。
式中、*の一方が有機基Ra、Rb、Rc、R2、又はX2としての結合手を表し、*の他方は該有機基Ra、Rb、Rc、R2、又はX2が有する水素原子又は連結部を表す。
Xは、ハロゲン原子を表す。
R3は、それぞれ独立に、水素原子、またはアルキル基を表す。
R5は、アルキル基、アルコキシ基、またはハロゲン化アルキル基を表す。R5を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
R6およびR7は、それぞれ独立に、炭素数8~30の炭化水素基を表す。
n6は、0または1、n7は、0~3の整数、n8は、0~2の整数、n9は、0~4の整数を表す。]
炭素数8~30のアルキル基としては、例えば、n-オクチル基、1-n-ブチルブチル基、1-n-プロピルペンチル基、1-エチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、3-エチルヘキシル基、4-エチルヘキシル基、1-メチルヘプチル基、2-メチルヘプチル基、6-メチルヘプチル基、2,4,4-トリメチルペンチル基、2,5-ジメチルヘキシル基等の炭素数8のアルキル基;n-ノニル基、1-n-プロピルヘキシル基、2-n-プロピルヘキシル基、1-エチルヘプチル基、2-エチルヘプチル基、1-メチルオクチル基、2-メチルオクチル基、6-メチルオクチル基、2,3,3,4-テトラメチルペンチル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基等の炭素数9のアルキル基;n-デシル基、1-n-ペンチルペンチル基、1-n-ブチルヘキシル基、2-n-ブチルヘキシル基、1-n-プロピルヘプチル基、1-エチルオクチル基、2-エチルオクチル基、1-メチルノニル基、2-メチルノニル基、3,7-ジメチルオクチル基等の炭素数10のアルキル基;n-ウンデシル基、1-n-ブチルヘプチル基、2-n-ブチルヘプチル基、1-n-プロピルオクチル基、2-n-プロピルオクチル基、1-エチルノニル基、2-エチルノニル基等の炭素数11のアルキル基;n-ドデシル基、1-n-ペンチルヘプチル基、2-n-ペンチルヘプチル基、1-n-ブチルオクチル基、2-n-ブチルオクチル基、1-n-プロピルノニル基、2-n-プロピルノニル基等の炭素数12のアルキル基;n-トリデシル基、1-n-ペンチルオクチル基、2-n-ペンチルオクチル基、1-n-ブチルノニル基、2-n-ブチルノニル基、1-メチルデシル基、2-メチルデシル基等の炭素数13のアルキル基;n-テトラデシル基、1-n-ヘプチルヘプチル基、1-n-ヘキシルオクチル基、2-n-ヘキシルオクチル基、1-n-ペンチルノニル基、2-n-ペンチルノニル基等の炭素数14のアルキル基;n-ペンタデシル基、1-n-ヘプチルオクチル基、1-n-ヘキシルノニル基、2-n-ヘキシルノニル基等の炭素数15のアルキル基;n-ヘキサデシル基、1-n-オクチルオクチル基、1-n-ヘプチルノニル基、2-n-ヘプチルノニル基、2-n-ヘキシルデシル基等の炭素数16のアルキル基;n-ヘプタデシル基、1-n-オクチルノニル基等の炭素数17のアルキル基;n-オクタデシル基、1-n-ノニルノニル基等の炭素数18のアルキル基;n-ノナデシル基等の炭素数19のアルキル基;n-エイコシル基、n-オクチルドデシル基等の炭素数20のアルキル基;n-ヘンエイコシル基等の炭素数21のアルキル基;n-ドコシル基等の炭素数22のアルキル基;n-トリコシル基等の炭素数23のアルキル基;n-テトラコシル基、2-デシルテトラデシル基等の炭素数24のアルキル基;等が挙げられる。
中でも好ましくは炭素数8~20のアルキル基であり、より好ましくは炭素数8~16のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数8~16の分岐鎖状アルキル基であり、特に好ましくはn-オクチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-n-ブチルオクチル、2-n-ヘキシルデシル基である。
R10は、-C≡C-、-C=C-(即ち、R1の結合基部分)、または置換されていてもよい芳香族環を表し、A10は-COO-、-SO2-、又は-SO2-O-(即ち、A1の結合基部分)を表す。R10を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
R20は、上記式(Ar1-1k)~(Ar17-1k)で表されるアクセプターユニットを表し、m1は1又は2である。R20を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。]
R11は、-C≡C-Rb1、-CRb1=CRb1 2、および置換されていてもよい芳香族環よりなる群(但し、前記Rb1は連結部を表す。前記芳香族環は、連結部を有する。)から選ばれる少なくとも1つである。R11を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
A11は、-COORa1、-SO2Ra1、および-SO2-ORa1よりなる群から選ばれる少なくとも1つであり、Ra1は連結部を表す。A11を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。]
本発明に係る下記式(1)で表される化合物またはその結合物は、(A)下記式(2)で表される化合物またはその結合物に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させるか、(B)下記式(2)で表される化合物またはその結合物をハロゲン化した後、アジド化合物を反応させることによって製造できる。
A1は、-CN、マロノニトリル、-CF3、-CHO、-COORa、-SO2Ra、および-SO2-ORaよりなる群から選ばれる少なくとも1つを表す。但し、式中、Raは連結部、又は連結部を有していてもよい有機基を表す。A1を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
mは、0~3の整数、nは、1~4の整数を表す。但し、m+nは4である。
なお式(2)で表される化合物は、複数が前記連結部で結合して結合物を形成してもよく、連結部同士は直接結合を形成する。
式(1)中、R1、A1、m、nは、上記と同義である。]
上記スルホニルハライド化合物としては、スルホニルクロリド化合物またはスルホニルフルオリド化合物等が挙げられる。即ち、メタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルクロリド、プロパンスルホニルクロリド、イソプロパンスルホニルクロリド、ブタンスルホニルクロリド、ペンタンスルホニルクロリド、ヘキサンスルホニルクロリド等のアルキルスルホニルクロリド化合物;ベンゼンスルホニルクロリド、2-メチルベンゼンスルホニルクロリド、3-メチルベンゼンスルホニルクロリド、4-メチルベンゼンスルホニルクロリド、2-クロロベンゼンスルホニルクロリド、3-クロロベンゼンスルホニルクロリド、4-クロロベンゼンスルホニルクロリド、2-ブロモベンゼンスルホニルクロリド、3-ブロモベンゼンスルホニルクロリド、4-ブロモベンゼンスルホニルクロリド、2-ヨードベンゼンスルホニルクロリド、3-ヨードベンゼンスルホニルクロリド、4-ヨードベンゼンスルホニルクロリド、2-フルオロベンゼンスルホニルクロリド、3-フルオロベンゼンスルホニルクロリド、4-フルオロベンゼンスルホニルクロリド、2-トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド、3-トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド、4-トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド等のアリールスルホニルクロリド化合物;塩化スルフリル;等のスルホニルクロリド化合物;ノナフルオロブタンスルホン酸フルオリド、フェニルスルホン酸フルオリド等のスルホニルフルオリド化合物;等が挙げられる。中でも、スルホニルクロリド化合物が好ましく、アリールスルホニルクロリド化合物がより好ましく、4-メチルベンゼンスルホニルクロリドがさらに好ましい。
上記リン酸ハライド化合物としては、ジメチルホスホリルクロリド、ジエチルホスホリルクロリド、ジプロピルホスホリルクロリド、ジイソプロピルホスホリルクロリド、ジブチルホスホリルクロリド等のジアルキルホスホリルクロリド化合物;ビス(2,2,2-トリクロロエチル)ホスホリルクロリド等のジハロゲン化アルキルホスホリルクロリド化合物;2-クロロ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン;ジフェニルホスホリルクロリド、ビス(2-メチルフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(3-メチルフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(4-メチルフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(2-クロロフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(3-クロロフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(4-クロロフェニル)ホスホリルクロリド、ビス(3,5-ジクロロフェニル)ホスホリルクロリド等のジアリールホスホリルクロリド化合物;1,2-フェニレンホスホロクロリデート;等が挙げられる。中でも、ジハロゲン化アルキルホスホリルクロリド化合物、ジアリールホスホリルクロリド化合物が好ましく、ビス(2,2,2-トリクロロエチル)ホスホリルクロリド、ジフェニルホスホリルクロリドがより好ましい。
前記芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンが挙げられる。
前記エステル系溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルが挙げられる。
前記炭化水素系溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンが挙げられる。
前記ハロゲン系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロプロパンが挙げられる。
前記ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。
前記アミド系溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル3,4,5,6-テトラヒドロ-(1H)-ピリミジンが挙げられる。
また、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、スルホラン等のスルホン系溶媒を用いることができる。
上記化合物(3)と、酸化剤とを反応させることにより、化合物(2)を得ることができる。
上記酸化剤としては、例えば、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)等の過カルボン酸を用いることができる。
上記酸化剤の量は、化合物(3)1モルに対して、0.1モル以上、10モル以下が好ましく、より好ましくは0.5モル以上、5モル以下である。
工程2における反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン系溶媒が好ましい。
上記化合物(4)のハロゲン原子X1を、上記A1で置換する方法は特に限定されず、公知の条件を採用できる。
反応温度は、反応収率を高める観点から、0℃以上、250℃以下が好ましく、30℃以上、230℃以下がより好ましく、40℃以上、200℃以下がさらに好ましい。反応温度は、マイクロウェーブを用いて調節しても良い。
本発明の化合物(1)は、LUMO準位を低くできるため、有機半導体材料として有用である。テトラゾロピリジン部は、電子受容性であり、拡張π共役系でのアクセプター性ユニットとしての機能が期待できる。
本発明の有機半導体材料は、電子受容性が高いため、有機電子デバイスに有用である。上記有機電子デバイスとしては、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜トランジスタ素子、光電変換素子、太陽電池、太陽電池モジュール等が挙げられる。
窒素雰囲気下、ナスフラスコに、2,5-dibromopyridine(1.18g、5mmol)、CuCN(448mg、5mmol)、および無水DMF(30mL)を入れ、120℃で一晩加熱撹拌した。反応終了後、セライトろ過し、DMFを濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5:1)を用いて精製し、目的物を292mg(収率32%)得た。
窒素雰囲気下、2口フラスコに、上記実施例1で得られたTetrazolopyridine(45mg、0.2mmol)、および無水THF(10mL)中、-78℃でジイソプロピルアミン、ブチルリチウムより発生させたLDAを1.0当量加え、1時間撹拌した。1時間撹拌後、塩化トリブチルスズ(0.07mL、0.22mmol)を加え、室温でさらに一晩撹拌した。一晩撹拌後、水を加えて反応を停止させたのち、ジエチルエーテルにより抽出を行った。溶媒を濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=1:1)を用いて精製し、目的物(Tz-2)を88mg(収率85%)得た。
窒素雰囲気下、耐圧試験管に、2,5-dibromo-pyridine N-oxide(1.26g、5mmol)、2-stannylthiophene(1.86g、5mmol)、Pd(PPh3)4(578mg、0.5mmol)、および無水トルエン(20mL)を入れ、120℃で16時間加熱撹拌した。反応終了後、溶媒を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5:1)を用いて精製し、目的物を639mg(収率50%)得た。
ナスフラスコに、上記実施例3で得られたN-oxide(1.33g、6.6mmol)を入れ、POCl3(10.1g、66mmol)を添加した後、無水DMF(0.5ml、6.6mmol)を添加し、窒素雰囲気、70℃で、2時間撹拌した。2時間撹拌後、POCl3を濃縮し、濃縮液をクロロホルム/水に滴下し、Na2CO3水溶液で中和後、クロロホルムにて抽出し、溶媒を濃縮した。得られた粗品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5:1)を用いて精製し、さらに再結晶精製(Hexane/AcOEt=2:1)を行い、目的物を0.63g(収率43%)得た。
窒素雰囲気下、ねじ口試験管に、2,5-dibromo-pyridine N-oxide(186mg、1.0mmol)、Trimethylsilylacetylene(98mg、1.0mmol)、Pd(PPh3)4(55mg、0.05mmol)、CuI(10mg、0.05mmol)、THF(10mL)およびEt3N(4mL)を入れ、60℃で16時間加熱撹拌した。反応終了後、溶媒を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=3:1)を用いて精製し、目的物を128mg(収率50%)得た。
窒素雰囲気下、ねじ口試験管に、ジブロモチオフェン誘導体(56mg、0.1mmol)、ピリジンN-oxide(87mg、0.3mmol)、Pd(PPh3)4(5.5mg、0.05mmol)、CuI(1.0mg、0.05mmol)、THF(5mL)、およびEt3N(2mL)を入れ、60℃で、16時間加熱撹拌した。反応終了後、溶媒を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/AcOEt=20:1)を用いて精製し、目的物を32mg(収率46%)得た。
窒素雰囲気下、2口フラスコにtetrazolopyridine(113mg、0.5mmol)、および無水THF(11.3mL)中、-80℃でLDAを1.1当量加え、1時間撹拌した。1時間撹拌後、塩化トリブチルスズ(0.17mL、0.61mmol)を加え、室温でさらに一晩撹拌した。一晩撹拌後、水を加え反応停止させたのち、ジエチルエーテルにより抽出を行った。抽出後、溶媒を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=1:1)を用いて精製し、目的物を220mg(収率85%)得た。
上記で得られた目的物Aについて、サイクリックボルタンメトリー測定装置(BAS社製、「CV-620C voltammetric analyzer」)を用い、溶媒としてo-ジクロロベンゼンとアセトニトリルの5:1溶媒を用い、Bu4NPF6が0.1Mの溶液を用いて測定した。その結果、LUMOは-3.52eV、HOMOは-5.35eVであった。よって目的物Aは、低いLUMO準位を有しているため、n型半導体の材料として好適に用いることができると考えられる。
オゾン処理したシリコン基板上を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を用いて処理した。HMDS処理後の基板表面に、上記目的物Aを1mg/mLの濃度となるようにクロロホルムに溶解した溶液をスピンコート(1000rpm、1分間)してボトムゲート-ボトムコンタクト型のFET素子を作製し、FET測定を行った。チャンネル長さは5μmとした。次に、得られたFET素子を80℃または120℃で1時間アニールし、同様の方法でFET測定を行った。結果を下記表1に示す。
下記式(Tz-11)~(Tz-16)で表される化合物について、それぞれ、密度汎関数法によるシミュレーションを行って、LUMO準位、HOMO準位を計算した。シミュレーションは、ソフトウェアとしてガウシアン社製のGaussian9を用い、密度汎関数計算B3LYP/6-31G(d,p)levelで行った。結果を表2に示す。
Claims (5)
- 下記式(1)で表される化合物と下記式(1a)で表される化合物とが連結した結合物。
式(1a)中、R1aは、アセチレン単位及び置換されていてもよいチオフェン環から選ばれる基G’を表す。
前記基Gのアクセプターユニットとしての前記芳香族基と前記基G’とが連結する。
式(1)、式(1a)中、A1は、-CN、マロノニトリル、-CF3、-CHO、-COORa、-SO2Ra、および-SO2-ORaよりなる群から選ばれる少なくとも1つを表す。但し、式中、Raは脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、または芳香族基から選ばれる有機基を表す。A1を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
mは、1であり、nは、1~4の整数を表す。] - 前記アクセプターユニットとしての前記芳香族基は、下記式(Ar1-1k)~(Ar17-1k)のいずれかで表される構造である請求項1に記載の結合物。
Xは、ハロゲン原子を表す。
R3は、それぞれ独立に、水素原子、またはアルキル基を表す。
R5は、アルキル基、アルコキシ基、またはハロゲン化アルキル基を表す。R5を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
R6およびR7は、それぞれ独立に、炭素数8~30の炭化水素基を表す。
n6は、0または1、n7は、0~3の整数、n8は、0~2の整数、n9は、0~4の整数を表す。] - 請求項1または2に記載の結合物の製造方法であって、
下記式(2a)で表される化合物に、塩基の存在下、アジド化合物を反応させて下記式(1a)で表される化合物を製造する工程、
得られた下記式(1a)で表される化合物をスズ化合物に変換する工程、
得られたスズ化合物と、前記アクセプターユニットにハロゲンが結合したジハロゲン中間体とをカップリング反応させる工程、
を含む結合物の製造方法。
A1は、-CN、マロノニトリル、-CF3、-CHO、-COORa、-SO2Ra、および-SO2-ORaよりなる群から選ばれる少なくとも1つを表す。但し、式中、Raは脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、または芳香族基から選ばれる有機基を表す。A1を複数有する場合、それらは同一であってもよく異なっていてもよい。
mは、1であり、nは、1~4の整数を表す。
式(1a)中、R1a、A1、m、nは、上記と同義である。] - 請求項1または2に記載の結合物を含む有機半導体材料。
- 請求項4に記載の有機半導体材料を含む有機電子デバイス。
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