JP2021119120A - 芳香族環状化合物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】芳香環が湾曲して連結された芳香族環状化合物を容易に製造する方法、及び波長変換材料として有用な芳香族環状化合物を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される芳香族環状化合物。[式中、Rは、炭素数1〜20の2価炭化水素基又は窒素含有縮合複素環である。Ar1〜Ar3は、それぞれ独立に、炭素数6〜20のアリーレン基であり、該アリーレン基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。]【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族環状化合物及びその製造方法に関する。
芳香環が湾曲して連結された芳香族環状化合物は、芳香族性、光特性、ホスト化合物、カーボンナノチューブのモデル化合物等として多くの研究がなされてきた(非特許文献1〜3)。このような化合物の合成は、多段階の反応を経るため、長時間を要する場合が多い。
J. Am. Chem. Soc., 2008, 130, 17646-17647 Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 2009, 48, 6112-6116 Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 2010, 49, 757-759
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、芳香環が湾曲して連結された芳香族環状化合物を容易に製造する方法、及び波長変換材料として有用な芳香族環状化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、二官能性アリールボロン酸エステルとジハロゲン化芳香族化合物とのカップリング反応によって、連続した3つの芳香環が湾曲している芳香族環状化合物を容易に合成することができ、該芳香族環状化合物が波長変換材料として有用であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記芳香族環状化合物及びその製造方法を提供する。
1.下記式(1)で表される芳香族環状化合物。
Figure 2021119120
[式中、Rは、炭素数1〜20の2価炭化水素基又は下記式(2)で表される基である。
Figure 2021119120
(式中、Xは、炭素数6〜20の4価芳香族炭化水素基である。R1及びR2は、炭素数1〜20の2価炭化水素基である。破線は、結合手である。)
Ar1〜Ar3は、それぞれ独立に、炭素数6〜20のアリーレン基であり、該アリーレン基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。]
2.Rが、式(2)で表される基である1の芳香族環状化合物。
3.Xが、下記式(X1)〜(X11)のいずれかで表される基である1又は2の芳香族環状化合物。
Figure 2021119120
(式中、破線は結合手である。)
4.R1及びR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルカンジイル基である1〜3のいずれかの芳香族環状化合物。
5.Ar1〜Ar3が、それぞれ独立に、下記式(3)で表される基である1〜4のいずれかの芳香族環状化合物。
Figure 2021119120
(式中、R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基であり、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。破線は、結合手である。)
6.Ar1及びAr2が、p−フェニレン基である5の芳香族環状化合物。
7.Ar3が、式(3)で表される基であって、R11及びR14が、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルコキシ基であり、R12及びR13が、水素原子である5又は6の芳香族環状化合物。
8.下記式(1A)で表される化合物と下記式(1B)で表される化合物とをカップリング反応させる、下記式(1)で表される芳香族環状化合物の製造方法。
Figure 2021119120
[式中、Rは、炭素数1〜20の2価炭化水素基又は下記式(2)で表される基である。
Figure 2021119120
(式中、Xは、炭素数6〜20の4価芳香族炭化水素基である。R1及びR2は、炭素数1〜20の2価炭化水素基である。破線は、結合手である。)
Ar1〜Ar3は、それぞれ独立に、炭素数6〜20のアリーレン基であり、該アリーレン基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。
1及びX2は、下記式(1A−1)又は(1A−2)で表される基であり、X3及びX4は、ハロゲン原子又は擬ハロゲン基である。
Figure 2021119120
(式中、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基である。R23は、炭素数1〜20のアルカンジイル基又は炭素数6〜20のアリーレン基である。)]
本発明の芳香族環状化合物は、波長変換材料として有用である。本発明の芳香族環状化合物の製造方法によれば、前記芳香族環状化合物を簡便に高収率で製造することができる。
[芳香族環状化合物]
本発明の芳香族環状化合物は、下記式(1)で表されるものである。
Figure 2021119120
式(1)中、Rは、炭素数1〜20の2価炭化水素基又は下記式(2)で表される基である。
Figure 2021119120
(式中、破線は、結合手である。)
式(2)中、Xは、炭素数6〜20の4価芳香族炭化水素基である。R1及びR2は、炭素数1〜20の2価炭化水素基である。破線は、結合手である。
Xで表される炭素数6〜20の4価芳香族炭化水素基は、芳香族炭化水素の芳香環上の水素原子が4個脱離して得られる基であり、前記芳香族炭化水素としては、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、2個のベンゼン環が結合基を介して結合した基等が挙げられる。結合基としては、−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−O−、−COO−、−OCO−、−SO2−等や、トリメリット酸とジオール又はジアミンから誘導される基が挙げられる。
前記4価芳香族炭化水素基としては、下記式(X1)〜(X11)のいずれかで表される基が好ましく、式(X1)、(X5)、(X7)又は(X11)で表される基がより好ましい。
Figure 2021119120
(式中、破線は結合手である。)
R、R1及びR2で表される2価炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基等のアルカンジイル基;シクロペンテン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基等の環式飽和2価炭化水素基;1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基等のアリーレン基;これらを組み合わせて得られる基等が挙げられる。R1及びR2としては、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基が好ましい。
式(1)中、Ar1〜Ar3は、それぞれ独立に、炭素数6〜20のアリーレン基であり、該アリーレン基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。
前記アリーレン基として、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基等が挙げられる。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。前記アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ビシクロブチル基、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基等の炭素数3〜20の環状アルキル基等が挙げられる。
前記アルコキシ基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルコキシ基;シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロデシルオキシ基、ビシクロブチルオキシ基、ビシクロペンチルオキシ基、ビシクロヘキシルオキシ基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチルオキシ基、ビシクロノニルオキシ基、ビシクロデシルオキシ基等の炭素数3〜20の環状アルコキシ基等が挙げられる。
前記アルコキシカルボニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基等の炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルコキシカルボニル基;シクロプロピルオキシカルボニル基、シクロブチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基、シクロノニルオキシカルボニル基、シクロデシルオキシカルボニル基、ビシクロブチルオキシカルボニル基、ビシクロペンチルオキシカルボニル基、ビシクロヘキシルオキシカルボニル基、ビシクロヘプチルカルボニル基、ビシクロオクチルオキシカルボニル基、ビシクロノニルオキシカルボニル基、ビシクロデシルオキシカルボニル基等の炭素数3〜20の環状アルコキシカルボニル基等が挙げられる。
また、前記アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基は、そのメチレン基(−CH2−)の一部がエーテル結合で置換されていてもよい。
Ar1〜Ar3で表される炭素数6〜20のアリーレン基としては、下記式(3)で表される基が好ましい。
Figure 2021119120
式(3)中、R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基であり、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。破線は、結合手である。前記アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基としては、前述したものと同様のものが挙げられる。
Ar1及びAr2としては、p−フェニレン基が好ましい。また、Ar3としては、式(3)で表される基であって、R11及びR14が、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルコキシ基であり、R12及びR13が、水素原子であるものが好ましい。
[芳香族環状化合物の製造方法]
前記芳香族環状化合物は、下記スキームAに示されるように、下記式(1A)で表される化合物と下記式(1B)で表される化合物とをカップリング反応させることで製造することができる。なお、スキームAでは例として鈴木・宮浦カップリング反応を利用した合成方法を示しているが、他のカップリング反応を利用して合成することも可能である。
Figure 2021119120
(式中、Ar1〜Ar3及びRは、前記と同じ。)
式(1A)中、X1及びX2は、下記式(1A−1)又は(1A−2)で表される基である。
Figure 2021119120
式(1A−1)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基である。式(1A−2)中、R23は、炭素数1〜20のアルカンジイル基又は炭素数6〜20のアリーレン基である。
21及びR22で表される炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基としては、式(1)の説明において例示したものと同様のものが挙げられる。
23で表される炭素数1〜20のアルカンジイル基としては、エチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイル基、2−エチル−2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2,2−ジエチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチル−2−プロピルプロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−2,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−2,3−ジイル基、2,3−ジメチルブタン−2,3−ジイル基、ペンタン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−2,3−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルペンタン−2,3−ジイル基、3−メチルペンタン−2,3−ジイル基、4−メチルペンタン−2,3−ジイル基、2,3−ジメチルペンタン−2,3−ジイル基、3−メチルペンタン−2,4−ジイル基、3−エチルペンタン−2,4−ジイル基、3,3−ジメチルペンタン−2,4−ジイル基、3,3−ジメチルペンタン−2,4−ジイル基、2,4−ジメチルペンタン−2,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘキサン−1,2−ジイル基、ヘキサン−1,3−ジイル基、ヘキサン−2,3−ジイル基、ヘキサン−2,4−ジイル基、ヘキサン−2,5−ジイル基、2−メチルヘキサン−2,3−ジイル基、4−メチルヘキサン−2,3−ジイル基、3−メチルヘキサン−2,4−ジイル基、2,3−ジメチルヘキサン−2,4−ジイル基、2,4−ジメチルヘキサン−2,4−ジイル基、2,5−ジメチルヘキサン−2,4−ジイル基、2−メチルヘキサン−2,5−ジイル基、3−メチルヘキサン−2,5−ジイル基、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジイル基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリーレン基としては、1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基、1,2−アントリレン基、2,3−アントリレン基、1,2−フェナントリレン基、3,4−フェナントリレン基、9,10−フェナントリレン基等が挙げられる。
式(1B)中、X3及びX4は、ハロゲン原子又は擬ハロゲン基である。前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。また、前記擬ハロゲン基としては、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、ノナフルオロブタンスルホニルオキシ基等のフルオロアルキルスルホニルオキシ基;ベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基等の芳香族スルホニルオキシ基等が挙げられる。
前記反応において用いる触媒としては、[1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(PdCl2(dppf))、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(Pd(PPh3)2Cl2)、ビス(ベンジリデンアセトン)パラジウム(Pd(dba)2)、トリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)、ビス(トリtert−ブチルホスフィン)パラジウム(Pd(P-t-Bu3)2)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)、クロロ[(トリ−tert−ブチルホスフィン)−2−(2−アミノビフェニル)]パラジウム(II)((tBu3P)Pd G2)等のパラジウム触媒等が挙げられる。これらの触媒は、公知の適切な配位子とともに使用してもよい。触媒の使用量は、いわゆる触媒量で良く、好ましくは、式(1A)で表される化合物に対して20モル%以下であり、特に好ましくは10モル%以下である。また、配位子を用いる場合、その使用量は、いわゆる触媒量で良く、好ましくは、式(1A)で表される化合物に対して20モル%以下であり、特に好ましくは10モル%以下である。
また、前記反応においては塩基も使用されるが、前記塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等の水酸化物類、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム等のアルコキシド類;フッ化リチウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のフッ化物塩類;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩類;リン酸カリウム等のリン酸塩類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類が挙げられる。これらのうち、目的物を効率よく得る観点から、好ましい塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩類、リン酸カリウム等のリン酸塩類であり、より好ましくは炭酸カリウム、炭酸セシウムである。前記塩基の使用量は、式(1A)1molに対し、1〜20molが好ましく、2〜10molがより好ましい。
また、前記反応において、収率を向上させるため、18−クラウン−6、15−クラウン−5等の添加剤を使用してもよい。このとき、前記添加剤の使用量は、式(1A)で表わされる化合物1molに対し、1〜20molが好ましく、2〜15molがより好ましい。
前記反応において用いる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、その具体例としては、脂肪族炭化水素(ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン、デカリン等)、ハロゲン化脂肪族炭化水素(クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等)、芳香族炭化水素(ベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン等)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等)、アミド(N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ラクタム及びラクトン(N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等)、尿素誘導体(N,N−ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチルウレア等)、スルホキシド(ジメチルスルホキシド、スルホラン等)、ニトリル(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等)等が挙げられる。これらのうち、目的物を効率よく得る観点から。好ましい溶媒は、脂肪族炭化水素(ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン、デカリン等)、芳香族炭化水素(ベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン等)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、THF、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等)であり、より好ましくは芳香族炭化水素(ベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン等)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、THF、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等)である。
式(1A)で表される化合物と式(1B)で表される化合物との仕込み量は、効率よく環化反応が進行することから、式(1A)で表される化合物1molに対し、式(1B)で表される化合物が、1〜10molが好ましく、1.2〜2.0molがより好ましい。
反応溶液中の式(1A)で表される化合物の濃度は、環化反応を促進させ、パラジウム触媒の失活を防ぐため、20〜5mmol/Lが好ましく、10〜8mmol/Lがより好ましい。
前記反応において、反応温度は、用いる原料化合物や触媒の種類や量を考慮しつつ、溶媒の融点から沸点までの範囲で適宜設定されるが、通常0〜200℃程度であり、好ましくは0〜50℃である。また、反応時間は、用いる原料化合物や反応温度等に応じて異なるため一概に規定できないが、通常1〜24時間程度である。
なお、式(1A)で表される化合物及び式(1B)で表される化合物は、公知の方法によって合成することができ、市販品として入手することもできる。
本発明の芳香族環状化合物は、例えば、ディスプレイ材料、特に液晶ディスプレイのバックライトの白色化や、マイクロLED、OLEDディスプレイ等に使用される波長変換樹脂として、特に青色光の緑色化又は赤色化に用いられる波長変換材料として使用することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、使用した装置は、以下のとおりである。
1H−NMR:JEOL ECA-500 and ECA-600
13C−NMR:JEOL ECA-500 and ECA-600
IR:JASCO FT/IR-410
[実施例1]芳香族環状化合物Aの合成
(1)化合物Aの合成
Figure 2021119120
30mLナスフラスコに、蒸留水11.50mL及びナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物1.035g(3.860mmol)を加え、その後エタノールアミン0.90mL(14.92mmol)を滴下し、80℃で24時間攪拌した。生成物を桐山ロートを用いて濾別し、水、アセトンで洗浄し、ジオール化合物Aを黄色固体として得た(粗収量0.609g、収率44%)。これを減圧下で3日間乾燥させた(融点>300℃)。
1H-NMR (500MHz, DMSO) δ 8.60 (s, 4H), 4.86 (t, J=5.4Hz, 2H), 4.16 (q, J=6.4Hz, 2H), 3.66 (q, J=5.9Hz, 4H).
IR (KBr) 2960, 1694, 1645, 1578, 1455, 1334, 1247, 1180, 1060, 856, 770 cm-1.
30mLナスフラスコに、ジオール化合物A0.198g(0.559mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸0.330g(1.339mmol)、4−ジメチルアミノピリジン0.158g(1.338mmol)及びDMF13.3mLを加え、0℃で攪拌した。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩0.257g(1.336mmol)を加え、室温で9時間攪拌した。生成物を桐山ロートを用いて濾別し、水、酢酸エチルで洗浄し、淡黄色固体0.4064g(粗収率89%)を得た。これを、良溶媒としてクロロホルム、貧溶媒としてヘキサンを用いて沈殿精製を行い、ヘキサン不溶部として化合物Aを得た(白色固体、収量0.1974g、収率43%)(融点259.4−261.5℃)。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ 8.77 (s, 4H), 7.91 (d, J=8.6Hz, 4H), 7.80 (d, J=8.6Hz, 4H), 4.68 (s, 8H), 1.34 (quint, J=7.5Hz, 4H).
13C-NMR (150MHz, CDCl3) δ 166.5, 162.8, 134.6, 131.8, 131.1, 128.6, 126.8, 126.5, 84.1, 62.2, 39.5, 24.9.
IR (KBr) 2979, 1709, 1671, 1582, 1509, 1454, 1399, 1361, 1268, 1145, 1111, 1020, 858, 770, 710 cm-1.
(2)芳香族環状化合物Aの合成
Figure 2021119120
(式中、EtHexは、2−エチルヘキシル基である。)
化合物Bは、J. Polym. Sci., Part A: Polym. Chem., 2015, 53, 543-551に記載された方法に従って合成した。
三方コックを備えた20mLナスフラスコに、化合物B33.0mg(0.067mmol)、化合物A41.2mg(0.051mmol)、フッ化セシウム32.0mg(0.21mmol)、18−クラウン−6 103mg(0.39mmol)及び(tBu3P)Pd G2 プレ触媒1.27mg(0.0025mmol)を加え、アルゴンで置換した。窒素気流下で乾燥THF6.0mL及び蒸留水0.2mLを加え、脱気してからアルゴンで置換し、室温で3日間攪拌した。反応溶液をろ過し、ろ液に1mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出し、飽和塩化カリウム水溶液で3回洗浄して無水硫酸マグネシウムを加えた。ろ過後、減圧下で溶媒を留去し、黒茶色固体58.9mg(粗収率132%)を得た。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:SiO2、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/2)を行って精製し、芳香族環状化合物Aを茶橙色固体として得た(収量13.6mg、収率30%)。
1H-NMR (600MHz, CDCl3) δ= 8.42 (s, 4H), 7.83 (d, J=8.6Hz, 4H), 7.46 (d, J=8.0Hz, 4H), 6.83 (s, 2H), 4.54 (m, 8H), 3.94 (m, 2H), 3.83 (m, 2H), 2.07 (m, 1H), 1.71 (m, 16H), 0.90 (m, 4H).
[実施例2]芳香族環状化合物Bの合成
(1)化合物Cの合成
Figure 2021119120
50mLナスフラスコに、蒸留水23.0mL及びナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物2.0g(7.44mmol)を加えた後、ペンタノールアミン3.08mg(29.8mmol)を加え、80℃で1日間攪拌した。生成物を桐山ロートを用いて濾別し、水、アセトンで洗浄し、ジオール化合物Bを淡赤色固体として得た(収量3.26g、収率50%)。
100mLナスフラスコに、ジオール化合物B1.00g(2.28mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸1.36g(5.47mmol)、4−ジメチルアミノピリジン0.716g(5.86mmol)及びDMF65.0mLを加え、0℃で攪拌した。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩1.03g(5.80mmol)を加え、室温で10時間攪拌した。生成物を桐山ロートを用いて濾別し、水、酢酸エチルで洗浄した後、これを良溶媒としてクロロホルム、貧溶媒としてヘキサンを用いて沈殿精製を行い、ヘキサン不溶部として化合物Cを得た(白色固体、収量1.17g、収率57%)。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ 8.73 (s, 4H), 7.99 (d, J=8.2Hz, 4H), 7.85 (d, J=7.6Hz, 4H), 4.36 (t, J=6.5Hz, 4H), 4.25 (t, J=7.6Hz, 4H), 1.90 (m, 8H), 1.62 (m, 4H), 1.36 (s, 24H).
13C-NMR (150MHz, CDCl3) δ 166.5, 162.7, 134.5, 132.4, 130.9, 128.5, 126.6, 126.5, 84.1, 64.8, 40.5, 28.3, 27.6, 24.8, 23.5.
IR (KBr) 3449, 2980, 1704, 1667, 1581, 1509, 1455, 1399, 1256, 1171, 1143, 1117, 1019, 964, 860, 771, 711, 652 cm-1.
(2)芳香族環状化合物Bの合成
Figure 2021119120
(式中、Hexは、n−ヘキシル基である。)
化合物Dは、J. Mater. Chem., 2002, 12, 2245-2249及びMacromol. Rapid Commun. 2016, 37, 79-85に記載された方法に従って合成した。
三方コックを備えた50mLナスフラスコに、化合物D113.0mg(0.27mmol)、化合物C180mg(0.20mmol)、フッ化セシウム127.0mg(0.84mmol)、18−クラウン−6 429mg(1.62mmol)及び(tBu3P)Pd G2プレ触媒5.23mg(0.010mmol)を加えて、アルゴンで置換した。窒素気流下で乾燥THF24.0mL及び蒸留水0.8mLを加え、脱気してからアルゴンで置換し、室温で3日間攪拌した。反応溶液をろ過し、ろ液に1mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出、飽和塩化カリウム水溶液で3回洗浄して無水硫酸マグネシウムを加えた。ろ過後、減圧下で溶媒を留去して黒茶色固体322mg(粗収率180%)を得た。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:SiO2、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/2)を行って精製し、芳香族環状化合物Bを茶橙色固体として(収量13.6mg、収率30%)を得た。
1H-NMR (600MHz, CDCl3) δ= 8.57 (s, 4H), 8.13 (d, J=8.2Hz, 4H), 7.63 (d, J=8.2Hz, 4H), 6.92 (s, 2H), 4.52 (m, 4H), 4.07 (m, 4H), 3.88 (t, J=7.2Hz, 2H), 1.91 (m, 4H), 1.85 (m, 4H), 1.75 (m, 4H), 1.71 (quint, J=7.0Hz, 4H), 1.40 (quint, J=7.0Hz, 4H), 1.27 (m, 8H), 0.86 (t, J=6.9Hz, 6H).
[実施例3]芳香族環状化合物Cの合成
(1)化合物Eの合成
Figure 2021119120
100mLナスフラスコに、オクタン−1,8−ジオール0.532g(3.64mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸2.128g(8.58mmol)、4−ジメチルアミノピリジン1.044g(8.55mmol)及び乾燥DMF28.0mLを加え0℃で攪拌し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩1.630g(8.50mmol)を加えて、室温に戻し、5時間攪拌した。水で反応を止め、塩化メチレンで抽出し1mol/L塩酸で1回、飽和塩化ナトリウム水溶液で3回洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥後ろ過し、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をメタノールで再結晶を行い、白色粉末状結晶1.368g(62%)を得た(融点122.8℃−129℃)。
1H-NMR (CDCl3, 500MHz) δ 8.01 (d, J=8.0Hz, 4H), 7.86 (d, J=8.6Hz, 4H), 4.32 (t, J=6.6Hz, 4H), 1.40 (m, 36H).
IR (KBr) 1509, 1362, 1281, 1020 cm-1.
(2)芳香族環状化合物Cの合成
Figure 2021119120
10mLナスフラスコに、化合物D24.0mg(0.055mmol)、化合物E30.4mg(0.050mmol)、フッ化セシウム31.9mg(0.21mmol)、18−クラウン−6 110.4mg(0.42mmol)、(tBu3P)Pd G2プレ触媒1.6mg(0.0031mmol)を加えて、アルゴンで置換した。窒素気流下で乾燥THF6.0mL及び蒸留水0.2mLを加え、脱気してからアルゴンで置換し、室温で3日間攪拌した。1mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出し、飽和塩化カリウム水溶液で3回洗浄して無水硫酸マグネシウムを加えた。ろ過し、減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:SiO2、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=17/1)を行い、芳香族環状化合物Cを暗黄色粘性液体として得た(収量5.0mg、収率8.5%)。化合物Cの紫外可視吸収スペクトルを測定した結果、390nmまで、吸収を確認した。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ 7.80 (d, J=8.6Hz, 4H), 7.64 (d, J=8.9Hz, 4H), 6.85 (s, 2H), 4.55-4.52 (m, 2H), 4.14-4.10 (m, 2H), 4.06-4.01 (m, 2H), 3.95-3.91 (m, 2H), 1.79 (quint, J=7.1Hz, 4H), 1.48-1.40 (m, 8H), 0.91-0.81 (m, 22H).
[実施例4]
化合物Cを10mLの試料瓶に入れ、ハンディUVランプ(アズワン(株)製、型式SLUV-8)を用いて波長254nmの紫外線を照射した。その結果、化合物Cから緑色の蛍光が観察された。

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表される芳香族環状化合物。
    Figure 2021119120
    [式中、Rは、炭素数1〜20の2価炭化水素基又は下記式(2)で表される基である。
    Figure 2021119120
    (式中、Xは、炭素数6〜20の4価芳香族炭化水素基である。R1及びR2は、炭素数1〜20の2価炭化水素基である。破線は、結合手である。)
    Ar1〜Ar3は、それぞれ独立に、炭素数6〜20のアリーレン基であり、該アリーレン基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。]
  2. Rが、式(2)で表される基である請求項1記載の芳香族環状化合物。
  3. Xが、下記式(X1)〜(X11)のいずれかで表される基である請求項1又は2記載の芳香族環状化合物。
    Figure 2021119120
    (式中、破線は結合手である。)
  4. 1及びR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルカンジイル基である請求項1〜3のいずれか1項記載の芳香族環状化合物。
  5. Ar1〜Ar3が、それぞれ独立に、下記式(3)で表される基である請求項1〜4のいずれか1項記載の芳香族環状化合物。
    Figure 2021119120
    (式中、R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基であり、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。破線は、結合手である。)
  6. Ar1及びAr2が、p−フェニレン基である請求項5記載の芳香族環状化合物。
  7. Ar3が、式(3)で表される基であって、R11及びR14が、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルコキシ基であり、R12及びR13が、水素原子である請求項5又は6記載の芳香族環状化合物。
  8. 下記式(1A)で表される化合物と下記式(1B)で表される化合物とをカップリング反応させる、下記式(1)で表される芳香族環状化合物の製造方法。
    Figure 2021119120
    [式中、Rは、炭素数1〜20の2価炭化水素基又は下記式(2)で表される基である。
    Figure 2021119120
    (式中、Xは、炭素数6〜20の4価芳香族炭化水素基である。R1及びR2は、炭素数1〜20の2価炭化水素基である。破線は、結合手である。)
    Ar1〜Ar3は、それぞれ独立に、炭素数6〜20のアリーレン基であり、該アリーレン基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、該アルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のメチレン基の一部が、エーテル結合で置換されていてもよい。
    1及びX2は、下記式(1A−1)又は(1A−2)で表される基であり、X3及びX4は、ハロゲン原子又は擬ハロゲン基である。
    Figure 2021119120
    (式中、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基である。R23は、炭素数1〜20のアルカンジイル基又は炭素数6〜20のアリーレン基である。)]
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